CPUでレンダリング計算を行います。CPUとはWindows等のOSやアプリケー

ションを動かしたりするコンピューターの頭脳です。この頭脳を 100％使い切っ

た状態になると、新たな計算や処理が遅くなり、俗に言う「PC の動作が重い」

という状態になります。

eE-Painter では、CPU のほぼ全てを使用して計算を行いますので、レンダリン

グ中は他の作業ができなくなるほど PC が重くなってしまっていました。さらに、レンダリングの速

度が CPU の性能によって大きく変わるため、定期的に新しいコンピューターを買い替える必要があ

るというデメリットもありました。

橘～ TACHIBANA　パース作成のポイント

eE-Painter との違いを理解し、TACHIBANA でパースを作成してみましょう。

1　eE-Painter と TACHIBANA の違い

【eE-Painter】

【TACHIBANA】

GPU の力を借りてレンダリング計算を行います。GPU とは、主に PC 内で画

像処理や映像出力を担当する部分です。この GPU を高性能なグラフィックカー

ドにすることで、eE-Painter より高度で複雑な計算を可能にしています。

メリットとしては、計算の大部分を GPU で行いますので、CPU の利用を 小

限に抑えることができることです。レンダリング中に PC が遅くなることを軽減

できますので、他の作業を同時並行で行うことが可能です。デメリットとしては、GPU が高速に並行

処理ができるとはいえ、eE-Painter の数十～数百倍の計算を行っていますので、レンダリングに時

間がかかってしまうという点です。それから、高価なグラフィックカードに初期投資が必要なことも

難点でしたが、オーセブンのレンダリングサーバーを利用することで費用を抑えることが可能になり、

07CAD の 小システム要件のノート PC であっても、 新のデスクトップ PC と同等の速度でレン

ダリングができるようになりました。

(1) システム

1

橘～ TACHIBANA　パース作成のポイント

直接光が当たっている部分で計算を終了してしまうため、ボールの右下は単色ののっぺりとしたレン

ダリング結果になっています。さらに、レンダリングを高速で行うために計算を簡略化していますの

で光と陰の部分の境目があまりきれいとはいえませんでした。

直接光 ( 太陽の光等 ) をもとにレンダリングを行います。

左が eE-Painter、右が TACHIBANA のレンダリング結果です。

【eE-Painter】 【TACHIBANA】

【eE-Painter】

【TACHIBANA】

直接光 ( 太陽の光等）が当たっている部分は、eE-Painter と同様の計

算を行っているためレンダリング結果にあまり違いはありません。

しかし、TACHIBANA では間接光 ( 直接光が物体を照らした後に反射

する光 ) の計算も行っていますので、太陽の光が芝を照らした時にほん

のり緑色の間接光が壁やベランダの天井を明るく照らす、といったよ

うな複雑な光の表現が可能になっています。

【eE-Painter】

【TACHIBANA】

芝に当たった太陽の光が陰影部分を照らすことで、より柔らかな表現になっています。

TACHIBANA の方が　建物の側面や屋根の下の影になる部分等で eE-Painter より自然な感じの仕上

がりになっています。建物の側面が若干青みを帯びているのは、TACHIBANA では空から降ってく

る青い自然光の影響も考慮されているためです。

左が eE-Painter、右が TACHIBANA のレンダリング結果です。

(2) レンダリング方式

【eE-Painter】 【TACHIBANA】

2

このように、eE-Painter と TACHIBANA では、直接光が当たらない陰影部分でレンダリングに大き

な差が生まれます。ただ、現状 eE-Painter の効果設定は、自動で順光 ( 正面側から太陽の光があたっ

てる状態 ) になるように設定されており、画面上の陰影がとても少なくなっています。

TACHIBANA も効果設定の太陽位置を読み込んでレンダリングを行いますので、より効果的に

TACHIBANA のレンダリングを反映させたい場合は、効果設定で太陽位置を変更し陰影が多くなる

よう調整するようにしましょう。

橘～ TACHIBANA　パース作成のポイント

2　太陽の位置を調整する

1 eE-Painter を開き、右上の設定の絵をダブ

ルクリックします。

効果設定の画面が開きます。

ダブル

2 中央部分「太陽の位置」を「手動」に変更し

ます。

手動にすると太陽の位置、太陽の高度、色の調

整ができるようようになります。チェックまた

はスライダー、数値を入力して調整する事がで

きます。

太陽の位置 太陽の高度

(1) 効果設定で太陽の位置を変更する場合

3

橘～ TACHIBANA　パース作成のポイント

初期値：太陽の位置 15 度・高度 40 度 例：太陽の位置 60 度・高度 60 度

3 太陽の位置を調整します。

できるだけ陰影を強調できるような位置にしま

しょう。※太陽の位置はカメラを中心とした時

の向きになります。

4 右下の「メイン画面へ戻る」をクリックして

効果設定の画面を閉じます。

メイン画面へ戻る

5 右上の×ボタンで eE-Painter を閉じて、

TACHIBANA でレンダリングしてみましょう。

WebﾏﾆｭｱﾙWebﾏﾆｭｱﾙ

詳細説明　

[ 橘または TACHIBANA] で検索

4

橘～ TACHIBANA　パース作成のポイント

(2) 都道府県と時間から太陽の位置を決定する場合

1 eE-Painter を開き、右上の設定の▼をクリッ

クして「パース _ 昼 _ 標準 1」を選択します。

2 右上の×ボタンをクリックして eE-Painter

を閉じ、07CAD の「敷地基礎レイヤ」をクリッ

クします。

3 下のスタンプの中から「位置・方位」を選択し、

いずれかの方位を図面の中にドラッグで配置し

ます。

ドラッグ

4 配置した方位を図面に合わせて回転します。

WebﾏﾆｭｱﾙWebﾏﾆｭｱﾙ詳細説明　[ 回転 ] で検索

5 方位をダブルクリックします。

「位置・方位の設定」画面が表示されます。

ダブル

6 建築地の所在地と日時を選択して「OK」を

クリックします。

7 TACHIBANA でレンダリングしてみましょ

う。

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詳細説明　

[ 橘または TACHIBANA] で検索

OK

位 置・ 方 位

5

橘～ TACHIBANA　パース作成のポイント

3　SP パレットで画像を調整する

陰影が強くなるように太陽の位置を調整した場合、レンダリングしたパース全体が暗いイメージになっ

てしまう場合があります。そのような時は SP パレットを使い明るさやコントラストを変更するよう

にしましょう。

ダブル

1 07CAD に配置したパースをダブルクリック

します。

画像編集の画面が表示されます。

2 「SP パレット」ボタンをクリックします。

SP パレットの画面が表示されます。

3 画面左側の明るさ・コントラスト・彩度を調

整します。

画面右側には変更履歴が表示されます。

やり直したい場合は右下の「クリア」で初期の

状態に戻ります。

例：明るさ↑ + コントラスト↑

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詳細説明　

[SP パレット ] で検索

SP パレット

6

橘～ TACHIBANA　パース作成のポイント

4 設定が完了したら右下の「OK」ボタンをク

リックします。

OK

5 右下の「OK」ボタンをクリックします。

※調整前の画像を残しておきたい場合は「画像

を複製する」にチェックを入れてから OK のボ

タンをクリックしましょう。

画像編集の画面が表示されます。

OK

7