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Thermo Scientific SMART Digest キット テクニカルガイド 優れた再現性 タンパク質の高速酵素消化を実現 CHROMATOGRAPHY CONSUMABLES

Thermo Scientific SMART Digestキットテクニカルガイドtools.thermofisher.com/.../sfs/brochures/SMART-Digest.pdfThermo Scientifi c SMART Digest キットは、バイオ医薬やプロテオミ

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  • Thermo ScientificSMART Digest キット テクニカルガイド

    優れた再現性 タンパク質の高速酵素消化を実現

    C H R O M A T O G R A P H Y C O N S U M A B L E S

  • Thermo Scientifi c™ SMART Digest™キットは、バイオ医薬やプロテオミクスアプリケーションで要求されるハイスループットワークフローにおいて、高い再現性や感度、高速分析を実現するためにデザインされています。SMART Digestキットは、最適化、熱安定性に優れ、固定化トリプシンを採用しているためハイスループットワークフローを可能にします。

    バイオ医薬、タンパク質研究分野の課題

    現代のバイオ医薬やタンパク質研究では、高品質の分析結果やハイスループット、規制対応が課題となっており、このような課題に対応するにはサンプルの前処理が非常に重要です。しかし現在の技術は、再現性および感度が悪く、自動化できない、完全な消化に24時間を要するメソッドなどに依存しています。

    これらの要求に応えるには、次のような特長を持つ分析ワークフローが必要です:• 高再現性 • 高感度 • データ品質の向上 • 自動化への対応

    SMART Digestキットは簡単に使用でき、分析ワークフローの要求を満たすことができます。既存の標準的な溶液中酵素消化法よりもはるかに優れた手法です。

    • 溶液中消化よりも速い消化スピード • 3ステップの前処理法 • ハイスループット • 自動化可能 • 溶液中消化より優れた再現性 • 高感度

    SMART Digestキットによりシンプルで再現性あるタンパク質の高速消化を実現

    2

  • Analyze yoursample

    SS

    SH

    SH

    Peptide sequence

    Digested fragments

    Arginine: R Lysine: K Trypsin cleavage:

    DTT EnzymeCys-S

    I

    H2N

    O

    O

    Enzyme

    Cys

    H2NS

    標準的な消化法

    SMART Digest

    SMART Digestキットではシンプルなサンプル前処理を行えるため、エラーを低減するだけでなく、サンプル前処理の時間を大きく削減します。

    現在のタンパク質消化のためのサンプル前処理法は、多くの手順と人手を必要とします。複数の反応液を使用する消化ではエラーが多数生じるため、再現性の不良が起こりやすくなり、多大なサンプル前処理時間を費やすことになります。

    SMART Digest キットは、3ステップ、シンプルな操作、シンプルなプロセス、高いデータ信頼性と卓越した再現性により、これらの課題を解決します。すべての手順を自動化して、前処理をハイスループット化することができます。

    SMART Digestキットの利用により効率的でシンプルなワークフローを実現

    タンパク質濃度の確認調製

    タンパク質サンプルをSMART Digestチューブに加える

    Thermo Scientifi c SOLAµ™ SPE または

    遠心/フィルター(オプション)

    SMART Digestチューブを加熱/振とう

    還元 アルキル化 トリプシンによる消化

    分析

    分析

    3

  • 0

    2000

    020 40 60 80 100

    4000

    6000

    8000

    10000

    12000

    021

    IgG 分析 m/z 937

    60分ですべての消化が完了

    SMART Digestプロセスはシンプルなだけでなく、サンプルの前処理から分析までの時間を飛躍的に削減します。サンプルの種類にもよりますが、通常は60分以内で消化できます。下に、IgGを全消化した場合の例を示します。

    *SMART Digestは、200 pg~ 3.5 mg程度のタンパク質が消化できます。

    SMART Digest vs 溶液中消化法

    溶液中消化

  • 2.5-10

    Time (mins)

    mA

    U

    4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 32.5

    50

    100

    150

    200 機器: Thermo Scientifi c Vanquish™ UHPLC システムカラム: Thermo Scientifi c Acclaim™ RSLC 120、C18、2.2 µm Analytical (2.1 × 250 mm) (P/N 074812) 移動相 A: 0.05% TFA 水溶液移動相 B: 0.04% TFA 含有 8/2 アセトニトリル/水 (v/v)グラジエント: 時間 (分) %A %B 0.0 96 4 30 50 50 31 10 90 35 10 90 36 96 4 45 96 4流量: 0.40 mL/min注入量: 5 µL温度: 80 ºC検出器: 214 nm、データ採取レート 20 Hz、 レスポンスタイム 0.2 secデータ処理: Thermo Scientifi c Dionex™ Chromeleon™ 7.2 クロマトグラフィーデータシステム

    ピーク# 保持時間(分)保持時間 (%RSD)3 3.315 0.0829 5.231 0.065 14 6.532 0.017 15 6.937 0.023 19 10.290 0.021 23 12.013 0.012 31 14.011 0.013 39 15.177 0.012 42 15.589 0.010 51 17.511 0.007 55 17.969 0.011 61 18.546 0.010 83 20.798 0.010 85 21.095 0.012 87 22.386 0.009 96 24.774 0.012 103 26.155 0.009 106 26.155 0.009 109 27.529 0.010

    SMART Digestキットは、サンプル処理のエラーを低減し、より高いスループットでさらに多くのデータを取り出し、既存の方法よりも再現性を向上させます。SMART Digestキットを用いた、mAb消化物の13回重ね書きのクロマトグラムを下に示します。表から分かるように、

  • 5000

    0475.4

    Comparison to Historical Method

    604.5 636.5

    10000

    15000

    20000

    25000

    30000

    35000

    SMART Digest

    Clarke (2012)*

    感度/データ品質SMART Digestキットは、還元やアルキル化のステップがなく、トリプシンの残存も少ないため、高いシーケンスカバレッジを提供します。最終サンプル中の反応液や残存するトリプシンが削減されるだけではなく、翻訳後修飾も削減されるため、LC-MS分析におけるシグナルのサプレッションが低減します。

    ヒト血漿からのサイログロブリンを、溶液中消化法 *とSMART Digest法で消化し、質量分析計 (MS) ピーク面積の応答性比較を行ったところ、SMART Digest法が優れた感度を示しました。さらに、溶液中消化法では消化に20時間かかりましたが、SMART Digest法ではわずか3.5時間で終わりました。

    ピーク面積

    プリカーサーイオン (m/z)

    *Clarke, N. J., et al.; J. Inv. Med. 2012, 60, 1157-1163

    溶液中消化法とSMART Digest法の比較

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  • オーダーインフォメーション

    関連製品

    製品番号 製品名60109 -101 SMART Digest キット60109 -102 96ウェルフィルタープレート付 SMART Digest キット60109 -103 SOLAµ HRP SPE プレート付 SMART Digest キット

    製品番号 製品名60103 -351 Thermo Scientifi c 96 ウェル真空マニホールド60209 -001 SOLAµ HRP SPE プレート

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  • Thermo Scientific 生体分子分離のワークフロー

    さまざまな生体分子を幅広くキャラクタライズ

    サンプル前処理 サンプルハンドリング

    データ管理

    分離と検出

        TEL 0120-753-670 FAX 0120-753 -671 〒221-0022 横浜市神奈川区守屋町3 -9

    E-mail : Analyze.jp@thermofi sher.com

    www.thermoscientifi c.jp

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    販売店CCS030_A1507CE

    SOLAµ SPE プレート

    Thermo Scientifi c MSIA™ D.A.R.T.s Versette™自動リキッドハンドラー

    Thermo Scientifi c WebSealTM Thermo Scientifi c

    Fluoroskan Ascent™ マイクロプレートリーダ

    Thermo Scientifi c Orbitor™ RS

    マイクロプレートムーバー

    Vanquish UHPLC システム

    Thermo Scientifi c Q Exactive™ シリーズ

    質量分析計

    Chromeleon クロマトグラフィーデータシステム

    Thermo Scientifi c Watson LIMS™

    & データマネージャー

    BioLC/UHPLC カラム