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! Copyright ORIENTAL MOTOR CO., LTD. 2007
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本書の表記上のルール
3
本書の表記上のルールこの「取扱説明書」では、注意事項にマークを付けて表示しています。マークの意味は次の通りです。
警告 取扱いを誤った場合に危険な状況が起こりえて、使用者が死亡または重傷を受ける可能性が想定される場合。
注意 取扱いを誤った場合に危険な状況が起こりえて、使用者が中程度の傷害や軽傷を受ける可能性が想定される場合および物的損害のみの発生が想定される場合。
この表示はモーターハンドを安全・快適に使うために是非理解していただきたい内容を示しています。
(→P.○○) 参照していただきたいページがある場合に表示します。
● 上記に述べる重傷、傷害、物的損害、使用者とはそれぞれ次のものを指します。重 傷: 失明・けが・やけど(高温・低温)・感電・骨折・中毒などで後遺症が残るもの、または
治療に入院や長期の通院を要するものを指します。
傷 害: 治療に入院や長期の通院を要さない、けが・やけど(高温・低温)・感電などを指します。
物的損害: 生産ライン・周辺機器などの付帯設備にかかわる拡大損害を指します。
使 用 者: モーターハンドの使用者を想定しています。ただし、使用者は購入者だけでなく、購入者からモーターハンドを譲渡された人も含みます。
注 記
もくじ
4
もくじ ページ
はじめに ...................................................................... 2本書の表記上のルール .......................................................... 31. 安全上の留意点 ............................................................ 62. 箱の中身をお確かめください ................................................ 83. 各部の名称と機能 ......................................................... 10
1)モーターハンド .................................................................... 102)コントローラ ...................................................................... 113)ティーチングペンダント ............................................................ 15
4. 取付方法 ................................................................. 171)モーターハンドの取り付け .......................................................... 182)コントローラの取り付け ............................................................ 203)ティーチングペンダントの取り付け .................................................. 23
5. 接続 ..................................................................... 251)接続手順 .......................................................................... 252)モーターハンド、コントローラ、DC電源との接続(端子台).............................. 263)コネクタ・カバーの組み立て ........................................................ 294)上位コントローラとの接続(CN1)..................................................... 305)ティーチングペンダントの接続 ...................................................... 32
6. 外部入出力信号の説明 ..................................................... 331)上位コントローラからの入力信号(CN1)............................................... 332)上位コントローラへの出力信号(CN1)................................................. 35
7. はじめてお使いになるお客様へ ............................................. 368. 制御モードについて ....................................................... 419. プログラムモードでの操作 ................................................. 42
1)共通操作 .......................................................................... 422)プログラムモード選択 .............................................................. 423)開閉位置(ステップ数)の設定 ........................................................ 434)ダイレクトティーチング ............................................................ 445)ジョグティーチング ................................................................ 456)オートティーチング ................................................................ 497)オフセットの設定 .................................................................. 53
10. テストモードでの操作 .................................................... 541)テストモード選択 .................................................................. 542)共通操作 .......................................................................... 543)原点復帰運転 ...................................................................... 554)位置決め運転 ...................................................................... 56
もくじ
5
11. 外部信号による運転 ...................................................... 581)外部入力モード選択 ................................................................ 582)原点復帰運転のタイミングチャート .................................................. 593)位置決め運転のタイミングチャート .................................................. 604)STOP信号による運転停止時のタイミングチャート...................................... 625)アラーム、オーバーヒートのタイミングチャート ...................................... 63
12. 最大把持力を設定するには ................................................. 641)最大把持力選択スイッチを使用する場合 .............................................. 642)最大把持力選択信号を使用する場合 .................................................. 65
13. 操作早見表 .............................................................. 6614. ティーチングペンダント表示一覧 .......................................... 68
1)通常の表示 ........................................................................ 682)アラーム表示と処置 ................................................................ 69
15. 故障かな?と思ったら .................................................... 7116. 仕様一覧 ................................................................ 75
1)モーターハンド .................................................................... 752)コントローラ ..................................................................... 753)一般仕様 ......................................................................... 76
17. 把持する原理について .................................................... 77
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6
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2. 箱の中身をお確かめください
8
2. 箱の中身をお確かめくださいMHKシリーズはモーターハンド、コントローラ、ティーチングペンダントをセットでお届けしています。開梱時には組み合わせをお確かめください。
■商品構成MHKシリーズの、各セットの組み合わせは以下のとおりです。開梱時には組み合わせをお確かめください。
◇ モーターハンド ............... ステッピングモーターを駆動源とした電動式のハンドです。フィンガに取り付けるツメ(ワークをつかむ部分)は付属していません。
◇ コントローラ ................. モーターハンド専用のコントローラです。◇ ティーチングペンダント ....... データ設定と手動での運転が行なえるデータ設定器です。
■梱包内容
品名
モーターハンド
コントローラ
付属品
取扱説明書(本書)
数量(型番:メーカー)
1
1
1(FCN-361J016-AU:富士通株式会社)
1(FCN-360C016-B:富士通株式会社)
2
2
4
2
2
1
ねじ M2×8
ねじ M2×10
ナット M2
座金
スクリューねじ
コネクタ
コネクタカバー
ねじセット
MHK3B-CT
MHK3B-C
MHK4B-CT
MHK4B-C
モーターハンド コントローラ
MHC07B
○
○
○
○
ティーチングペンダント
LMT1
○
―
○
―
MHK3BH
○
○
―
―
MHK4BH
―
―
○
○
品名
2. 箱の中身をお確かめください
9
すべてのセットに梱包されています。
ねじセット コネクタ
コネクタカバー
コントローラ
品名 ティーチングペンダント ティーチングペンダント接続ケーブル
数量 11
MHK3B-CT、MHK4B-CTを購入された場合に付属します。
ティーチングペンダント
ティーチングペンダント 接続ケーブル
モーターハンド
3. 各部の名称と機能
11
2) コントローラ
①
②
③
④ ⑤ ⑥
⑦
⑧
背面 前面
名 称
① 端子台
② LE D
③ 機能切替スイッチ(S W 3)
④ コネクタ2(C N 2)
⑤ 最大把持力選択スイッチ(S W 2)
⑥ デジタルスイッチ(S W 1)
⑦ コネクタ1(C N 1)
⑧ D INレバー
機 能
モーターハンド、D C電源を接続します。
4つのLE Dでモーターハンドの状態を表示します。
オーバーヒート時の動作や停止方式など、モーターハ ンドの動作を切り替えるディップスイッチです。
ティーチングペンダントを接続します。
モーターハンドの最大把持力を16段階で設定します。
使用しません。
上位コントローラ(プログラマブルコントローラ、 パソコンなど)を接続します。
コントローラをD INレールに取り付けるときに使うレ バーです。
参照ページ
→P. 26
→P. 13
→P. 14
→P. 32
→P. 12
―
→P. 30
→P. 20
※名称の( )内はコントローラ前面パネルに印刷された記号です。
3. 各部の名称と機能
12
■最大把持力選択スイッチ(SW2)最大把持力選択スイッチでモーターハンドの最大把持力を設定することができます。ワークやツメの形状、材質に応じて選択します。
◇ 最大把持力選択スイッチで設定した値は、ティーチングペンダントの最大把持力設定表示部(→P.16)に表示されます。
◇ スイッチ目盛と最大把持力の関係については「17.把持する原理について」(→P.77)をご覧ください。
43210F
EDCBA98 7 6 5
出荷時設定値:F
3. 各部の名称と機能
13
■LEDコントローラの4つのLEDの点灯でモーターハンドの状態を示します。
LED
① POWER
② BUSY
③ O.H.
④ ALARM
内 容
コントローラに電源が投入されているときに点灯します。
モーターハンド動作中に点灯します。
コントローラがオーバーヒートしたときに点灯します。 次のようなときに点灯します(→P.69)。
◇原点復帰異常 ◇オートティーチング異常 ◇フィンガ位置異常
点灯色
緑
緑
赤
赤
① ② ③ ④
3. 各部の名称と機能
14
■機能切替スイッチ(SW3)機能切替スイッチは、モーターハンドの動作を切り替えるためのディップスイッチです。ディップスイッチ1、5は使用しません。
※出荷時設定はすべてOFFになっています。
ディップスイッチ1、5は必ずOFFでご使用ください。正常に動作しないことがあります。
停止方式には即停止、ステップ減速の2種類があり、それぞれ次のような動作をします。
◇即停止 .......... 位置決め運転時、設定された開閉位置で減速なしで停止します。◇ステップ減速 .... 位置決め運転時、設定された開閉位置の約30ステップ前から100step/secの開閉速度に
減速して停止します。
原点復帰運転、ジョグ運転を除くすべての停止時の運転パターンはこの設定にしたがいます。
①
② ③
④
⑤
名 称
① 使用しません(O FFに固定)
② オーバーヒート時の動作
③ 停止方式
④ T IM信号使用/不使用
⑤ 使用しません(O FFに固定)
スイッチO FF時動作
―
運転停止
即停止
使用
―
スイッチO N時動作
―
運転継続
ステップ減速
不使用
―
注 記
3. 各部の名称と機能
15
名 称 はたらき① 外部入力モードLED(EXT) 外部入力モード時に点灯します。② プログラムモードLED(PROG)プログラムモード時に点灯します。③ テストモードLED(TEST) テストモード時に点灯します。④ 使用しません。 ―⑤ 使用しません。 ―⑥ データ表示部 モーターハンドの状態やプログラムNo.を表示します。⑦ モードキー(MODE) 制御モードを切り替えます。一度押すごとにEXT→PROG→TESTの順に切り
替わります。モードによってはデータのキャンセルまたは、運転の停止に使用します。
⑧ レフトキー(←) 閉方向への運転/データ入力時の桁移動時に使用します。⑨ ライトキー(→) 開方向への運転/データ入力時の桁移動時に使用します。⑩ アップキー(↑) このキーを一度押すごとに数値が増加します。また、プログラム、テス
トモード内での条件の選択に使用します。⑪ ダウンキー(↓) このキーを一度押すごとに数値が減少します。また、プログラム、テス
トモード内での条件の選択に使用します。⑫ セットキー(SET) 選択したデータを設定します。また、テストモードではスタートの意味
を持ちます。⑬ コネクタ ティーチングペンダントとコントローラを接続するモジュラーケーブル
用のコネクタです。
※名称の( )内はティーチングペンダントに印刷された表示です。
3) ティーチングペンダント
① ② ③ ④ ⑤ ⑥
⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫
⑬
上面
前面
MHK3B-CT, MHK4B-CTにのみ付属します。
3. 各部の名称と機能
16
■データ表示部7セグメント、9ケタのLEDで最大把持力設定、動作状態、プログラムNo.、数値データを分けて表示します。表示の内容については「14.ティーチングペンダント表示一覧」(→P.68)をご覧ください。
数値データ表示部開閉位置(ステップ数)や速度などの数値データを表示します。
未定義使用しません。
プログラムNo.表示部プログラムのプログラムNo.を表示します。開閉位置、開閉速度をプログラムNo.1~8の8通り記憶できます。
動作状態表示部運転や設定などのモーターハンドの動作状態を表示します。
最大把持力設定表示部最大把持力選択スイッチ(→P.12)または最大把持力選択信号(→P.34)により選択された最大把持力設定を表示します。
表示例
4. 取付方法
17
4. 取付方法モーターハンド、コントローラ、ティーチングペンダント間の接続を行なう前に、機械への取り付けを行なってください。取り付け時は以下の点にご注意ください。
警告 ◇ 爆発性雰囲気、引火性ガスの雰囲気、腐食性の雰囲気、水のかかる場所、可燃物のそばでは使用しないでください。けが、火災の恐れがあります。
◇ 通電状態で移動、取り付け、接続、点検、各種機能設定の作業をしないでください。電源を切ってから作業してください。けがの恐れがあります。
◇ 取り付け、接続、点検の作業は、専門知識のある人が実施してください。けが、火災の恐れがあります。
注意 ◇ モーターハンドは確実に固定してから運転してください。けが、装置破損の恐れがあります。
◇ 機械への取り付け前に動作方向を確認してください。けが、装置破損の恐れがあります。
注 記 モーターハンドの損傷を防ぐため、以下の条件のところに取り付けてください。◇ 屋内◇ 周囲温度 モーターハンド 0~+40℃(凍結しないこと)
コントローラ 0~+50℃(凍結しないこと)◇ 周囲湿度85%以下(結露しないこと)◇ 腐食性ガスや塵埃がないこと◇ 換気が良好なこと◇ 直射日光に当たらないこと◇ 水、油などの液体がかからないこと◇ 連続的な振動がないこと◇ 制御盤のように密閉した場所や、近くに発熱体がある場所でコントローラを取り付ける場合には、コントローラの過熱防止のため、必ず通気口を設けてください。
◇ 取付場所が振動源に近く、コントローラに振動が伝わる場合には、コントローラの損傷を防ぐため、ショックアブソーバをつけてください。
◇ コントローラの近くに大きなノイズ発生源(高周波溶接機、大型電磁開閉器など)がある場合にはノイズフィルタの挿入または別電源ラインへの接続によりノイズ干渉対策を行ってください。
◇ コントローラ内へ導電性の小片(切粉、ピン、電線くずなど)が入らないようにしてください。コントローラ内の回路が損傷することがあります。
◇ 複数台のコントローラを使用する場合は、それぞれの間隔を20mm以上離して、過熱と損傷を防止してください。
4. 取付方法
18
1) モーターハンドの取り付けモーターハンドの取り付け時は、下記のモーターハンド取付板加工寸法を参照して取り付け側の加工を行なってください。
M4ボルトと座金等で固定する。ねじの長さは取付板の厚さに4mmを加えた長さにしてください。締付トルク:1.5N・m(15kgcm)
● モーターハンドの取付方向に特に制約はありません。
● できる限り放熱性・振動防止を考慮して、強固な金属面へしっかりと固定してください。
■モーターハンド取付板加工寸法この図は比例尺ではありません。
注 記
座金×4
M4ボルト×4
φ4.5 P.C.D.25の貫通穴
4. 取付方法
19
■ツメの形状把持点距離フィンガ先端からワーク把持点までの距離が80mm以下になるようにツメを設計してください。
フィンガ
ツメ L
L mm
80以下
80以下
■ツメの取り付けツメの取り付け時は、下記のツメ取付加工寸法を参照してください。
ねじの長さはツメの厚さに5mmを加えた長さにしてください。締付トルク:1N・m(10kgcm)
フィンガ
ツメ
M3P0.5×4
2-φ3.5
P
ツメ取付加工寸法
P mm
6
8
4. 取付方法
20
④ DINレバーを元の位置に押し込み固定します。
◇ カチッと音がするまで押し込んでください。
注 記 ● DINレールはレール幅35mmのものをご使用ください。
● 固定用にはエンドプレートをご使用ください。
● DINレールおよびエンドプレートは付属されておりません。
2) コントローラの取り付け■DINレールへの取付方法
① 背面のDINレバー(黄色)を手前に引きロックします。
◇ カチッと音がするまで引いてください。
② コントローラをDINレールに引っかけます。
◇ 背面にDINレールへ引っかけられるようツメがついています。
③ コントローラをDINレールへはめ込みます。
DINレバー
DINレール
背面
ツメ
4. 取付方法
21
● コントローラを並べてご使用になる場合には、それぞれの間隔を20mm以上とってください。
■DINレールからの取り外し方法① マイナスドライバ等でDINレバーを下に引き下げロックします。
◇ カチッと音がするまで引いてください。
② コントローラの下部を手前に1cm程度引いた後、上方へ持ち上げDINレールから外します。
● DINレバーは1~2kg程度の力でロックできます。
● マイナスドライバで力を加えすぎるとDINレバーが破損します。ご注意ください。
■並べて取り付ける場合
注 記
注 記
4. 取付方法
22
■ねじによる取付方法ねじで取り付ける場合は上下2ケ所の取付穴を使用してください。取付ねじはM4のねじを使用し、平座金などを使用して固定してください。
・ ナベ小ねじ M4×10以上 ......... 2個・ 平座金 小形丸4 ............ 2個
締付トルク 1N・m(10kgcm)
注 記 取付用ねじ、平座金は付属していません。
■取付板加工寸法
この図は比例尺ではありません。
4. 取付方法
23
3) ティーチングペンダントの取り付け■取り付けパネルへの取付方法
① 取り付けパネル表側からパチッと音がするまでティーチングペンダントを押し込みます。
■取り付けパネルからの取り外し方法① 接続ケーブルのモジュラーコネクタをツメを軽く押しながら外します。
② 接続ケーブルのモジュラーコネクタをティーチングペンダント側面上方のコネクタに差し込みます。
注 記 ● 厚さ3mmまでの板に固定できます。
● 3m mを超えると接続ケーブルが取り付けられませんのでご注意ください。
取り付けパネル
ティーチングペンダント
ティーチングペンダント背面
コネクタ
接続ケーブル
ツメ
4. 取付方法
24
② 取付パネル裏側よりティーチングペンダント側面のフック4ケ所を同時に押し込みます。
③ 上記手順②の状態のまま裏側よりティーチングペンダントをゆっくり押して外します。
■ティーチングペンダント取付板加工寸法この図は比例尺ではありません。板厚は3mm以下としてください。
注 記 ティーチングペンダントを接続ケーブルでぶら下げるような使い方はしないでください。
②
②
②
②
③
5. 接続
25
5. 接続
1) 接続手順次の順に装置を接続してください。① モーターハンドをコントローラに接続します。② コントローラを上位コントローラに接続します。③ コントローラをDC電源に接続します。④ ティーチングペンダントをコントローラに接続します。
※ 各入出力信号の説明については「6. 外部入出力信号の説明」(→P.33)をご参照ください。
● 過電圧が加えられると内部素子が破損する恐れがあります。● 電源入力電流値は1.3A以下です。電源入力電流値はティーチングペンダントを含むコントローラ最大入力電流値です。
● 電源線にはAWG20(0.5mm2)以上の線材を使用してください。● アース線にはAWG18(0.75mm2)以上の線材を使用してください。● 信号線は電源線およびモーター線から30cm以上離して配線してください。● 信号線を電源線やモーター線と同一の配管内へ通したり一緒に結束しないでください。信号線にノイズが入りやすくなり、誤動作する恐れがあります。
● 信号線の長さを2m以内にしてください。● 上位コントローラ信号出力には、オープンコレクタ・トランジスタ(シンクタイプ)を使用してください。
コントローラ
モーターリード線
センサリード線
DC電源(オプション)品名:LPS050-24
フラットケーブル(オプション)品名:FC16D1-1(1m)、FC16D2-2(2m)モーターハンド
ティーチングペンダント
上位コントローラ(プログラマブル コントローラなど)
端子台
注 記
5. 接続
26
2) モーターハンド、コントローラ、DC電源との接続(端子台)モーターハンド、およびDC電源とコントローラを接続します。接続後はコントローラの端子台カバーを必ず取り付けてください。
◇ 通電状態で移動、取り付け、接続、点検、各種機能設定の作業をしないでください。電源を切ってから作業してください。けがの恐れがあります。
モーターリード線
コントローラ
端子台
センサリード線
ワンポイント接地
電源
(青) (赤)
(橙) (緑) (黒)
(黒) (青)
+ (茶) +
警告
5. 接続
27
■コントローラ端子台端子No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
信号名
BLUE
RED
ORANGE
GREEN
BLACK
SENSOR
―
―
GND
+24V
+24V
GND
FG
入出力
出力
出力
出力
出力
出力
入力
―
―
出力
出力
入力
入力
―
内 容
ステッピングモーター
ステッピングモーター
ステッピングモーター
ステッピングモーター
ステッピングモーター
原点センサ
接続禁止
接続禁止
GND(原点センサ用)
DC24V(原点センサ用)
DC24V(電源入力)
GND(電源入力)
フレームグランド
線色
青
赤
橙
緑
黒
黒
―
―
青
茶
―
―
―
5. 接続
28
■適用圧着端子・締付トルク 0.6[N・m](6[kgcm])絶縁被覆付丸型端子の場合
6mm以下
6mm以下
4.75mm以上 7mm以上
10mm以上 5.8mm以上
φ3.2mm以上
3.2mm 以上
絶縁被覆付Y型端子の場合
モーターリード線用・TMENO.3-3 (株式会社ニチフ) 他相当品
モーターリード線用・TMENO.3Y-3 (株式会社ニチフ) 他相当品
■フレームグランド(FG)端子の処理外部からのノイズによる誤動作を防止するためにフレームグランド端子を使用します。
アース線はAWG18(0.75mm2)以上の線材を使用し、できるだけ短くしてください。
コントローラ
端子台
金属板
注 記
5. 接続
29
3) コネクタ・カバーの組み立てコネクタとコネクタカバーの組み立てを行ないます。付属のコネクタは半田付けタイプです。各コネクタのピン番号と信号名は「6. 外部入出力信号の説明」(→P.33)をご参照ください。コネクタとケーブルの接続(半田付け)が終わったら、下記手順にしたがってコネクタとコネクタカバーの組み立てを行ないます。
組み立てを行なう前に以下の部品(付属品)をご用意ください。付属品について詳しくは「梱包内容」(→P.8)をご覧ください。
① コネクタおよびスクリューねじ2本をコネクタカバーにはさんでケーブルをコネクタカバーから引き出します。
② コネクタカバー後部のフックを利用してカバーを閉じ合わせます。
③ 短いナベ小ねじ(M2×8)とナット(M2)を使ってコネクタカバーの中央部を固定します。
④ 長いナベ小ねじ(M2×10)、座金とナット(M2)を使ってコネクタカバー後部を固定します。
M2×8ナベ小ねじ
M2 ナット M2×10ナベ小ねじ
座金
M2 ナット
スクリューねじ
名 称
コネクタ
コネクタカバー
ナベ小ねじ(M2×8)
ナベ小ねじ(M2×10)
ナット M2
座金
スクリューねじ
数 量
1
1 (2 個セット)
2
2
4
2
2
コネクタカバー
ケーブル
コネクタ
5. 接続
30
4) 上位コントローラとの接続(CN1)コントローラと上位コントローラ(プログラマブルコントローラ、パソコンなど)を接続します。上位コントローラとの接続には付属のコネクタを使用します。コネクタの組み立ては「3) コネクタ・カバーの組み立て」(→P.29)をご覧ください。
警告
■CN1:外部制御コネクタ
◇ 通電状態で移動、取り付け、接続、点検、各種機能設定の作業をしないでください。電源を切ってから作業してください。けがの恐れがあります。
端子N o.
A1
A2
A3
A4
A5
A6
A7
A8
B1
B2
B3
B4
B5
B6
B7
B8
信号名
+V cc
S TAR T
S TO P
H O M E
C _D ATA1
C _D ATA2
C _D ATA4
S _P O IN T
C O M
P _D ATA1
P _D ATA2
P _D ATA4
―
BU S Y
O .H .
ALAR M
入出力
入力
入力
入力
入力
入力
入力
入力
出力
入力
入力
入力
入力
―
出力
出力
出力
内 容
制御信号用電源 D C 24V
位置決め運転スタート
停止
原点復帰運転スタート
最大把持力選択信号
最大把持力選択信号
最大把持力選択信号
原点位置
制御信号用電源 G N D
プログラムN o.選択信号
プログラムN o.選択信号
プログラムN o.選択信号
接続禁止
動作中
コントローラオーバーヒート
異常
5. 接続
31
CN1:入力信号
+Vcc (DC24V)
COM(GND)
P_DATA1STARTP_DATA2STOPP_DATA4HOME
付属コネクタ半田付端子側
信号出力
信号入力
CN1:出力信号
付属コネクタ半田付端子側
C_DATA1
C_DATA2
C_DATA4
BUSY
O.H.
ALARM
S_POINT
24V
24V
上位コントローラ
上位コントローラ
5. 接続
32
ダストカバー(付属)
コントローラ
CN2
ティーチングペンダント
ティーチングペンダント 接続ケーブル
5) ティーチングペンダントの接続ティーチングペンダントをコントローラに接続します。接続には付属の接続ケーブルを使用します。
① CN2のダストカバーを外します。
② ティーチングペンダント、コントローラにティーチングペンダント接続ケーブルのモジュラーコネクタをカチッとロックされるまで差し込んでください。
注 記 ● ティーチングペンダントはコントローラの電源投入後でも接続可能です。● ティーチングペンダントを取り外すときは、モジュラーコネクタのツメが開く方向に引っ張らないでください。ツメが折れます。
● ティーチングペンダントをはずして使用する場合、コントローラのCN2には付属のダストカバーを取り付けてください。
6. 入出力信号の説明
33
6. 外部入出力信号の説明
1)上位コントローラからの入力信号(CN1)
内部入力回路
※全入力信号に共通です。
◇ STARTEXTモードのみフィンガの開閉制御を開始する信号です。データ選択信号、最大把持力選択信号を入力後、START信号を入力すると、選択された速度・最大把持力設定で位置決め運転を開始します。
◇ STOPEXTモードのみ位置決め運転、原点復帰運転中にSTOP信号を入力すると停止します。停止時の運転パターンはディップスイッチ3(→P.14)の設定にしたがいます。
◇ P_DATA1、2、4EXTモードのみP_DATA1、2、4の3つの信号のオンとオフの組み合わせで、位置決め運転で使用するプログラムNo.を選択します。
内 容
プログラムNo.8を選択
プログラムNo.7を選択
プログラムNo.6を選択
プログラムNo.5を選択
プログラムNo.4を選択
プログラムNo.3を選択
プログラムNo.2を選択
プログラムNo.1を選択
P_DATA4
L
L
L
L
H
H
H
H
P_DATA2
L
L
H
H
L
L
H
H
P_DATA1
L
H
L
H
L
H
L
H
Hレベル : 端子開放のときLレベル : 端子をGNDに
接続したとき
入力信号はコントローラが外部モード(EXT)のときのみ有効です。
6. 入出力信号の説明
34
◇ HOMEEXTモードのみ原点復帰運転を開始する信号です。
◇ C_DATA1、2、4EXT、PROG、TESTの各モードに共通で使えます。C_DATA1、2、4の3つの信号のオンとオフの組み合わせで最大把持力を選択します。
■最大把持力選択信号
Hレベル : 端子開放のときLレベル : 端子をGNDに
接続したとき
内 容
最大把持力設定Fを選択
最大把持力設定Dを選択
最大把持力設定Aを選択
最大把持力設定6を選択
最大把持力設定3を選択
最大把持力設定1を選択
最大把持力設定0を選択
デジタルスイッチ2の設定 を選択
C _D ATA4
L
L
L
L
H
H
H
H
C _D ATA2
L
L
H
H
L
L
H
H
C _D ATA1
L
H
L
H
L
H
L
H
6. 入出力信号の説明
35
2)上位コントローラへの出力信号(CN1)
内部出力回路
※全出力信号に共通です。
◇ BUSYモーターハンドが動作中のとき出力します。同時にBUSY LED(→P.13)が点灯します。
◇ S_POINTコントローラは原点復帰が完了した位置を「0」としてモーターハンドの開閉位置を制御します。S_POINTはコントローラが記憶しているフィンガの現在位置のデータが「0」の時に出力されます。コントローラのモード、運転中、停止中にかかわらず、現在位置が「0」の時は必ず出力されます。
注 記 外力によりフィンガを脱調させて動かしたとき、または何らかの原因で脱調した場合コントローラが記憶している現在位置のデータと、実際のフィンガ位置がずれてしまいます。この状態でS_POINTが出力されていてもフィンガは原点にはありません。原点復帰をしなおしてからお使いください。
◇ ALARM異常発生時(→P.69)に出力します。同時にALARM LED(→P.13)が点灯します。(コントローラのオーバーヒート時はALARMではなくO.H.信号のみが出力されます。)
◇ O.H.コントローラ内部の温度が80℃を超えると出力します。同時にO.H. LED(→P.13)が点灯します。ディップスイッチ2(→P.14)でオーバーヒート発生時に運転を継続するか停止させるかを選択できます。
7. はじめてお使いになるお客様へ
36
7. はじめてお使いになるお客様へここではモーターハンドを初めてお使いになるお客様のために、ティーチングペンダントを使用した基本的なデータの設定、手動による運転を行ないます。手順通りに操作することによってモーターハンド操作を学習することができます。
● 操作を行なう前に次の事項をご確認ください。◇取り付け・固定は確実ですか。「4. 取付方法」(→P.17)をご参照ください。◇接続は確実ですか。「5. 接続」(→P.25)をご参照ください。◇コントローラは確実に接地されていますか。「5. 接続」(→P.25)をご参照ください。
● この章で行なう操作を説明すると次のようになります。
① コントローラの電源を入れます。◇コントローラのPOWER LED(緑)が点灯します。◇ティーチングペンダントの表示が全点滅し、外部入力モード(EXT)が選択されます。◇コントローラに電源を入れるとモーターハンドのフィンガがロックされます。このときの把持力は最大把持力設定により変わります。
② モードキーを2回押してテストモードを選択します。◇ TEST LEDが点灯します。◇ ティーチングペンダントに下図のように表示され全点滅します。
◇ 最大把持力設定表示部の「F」は最大把持力選択スイッチ(→P.12)の設定によって異なります。ここでは出荷時設定である「F」表示で説明します。モードキー
テストモードで
動作確認
開閉速度設定
開閉位置設定
原点復帰
電源投入
ダイレクトティーチング
最大把持力設定表示部
7. はじめてお使いになるお客様へ
37
③ セットキーを押して原点復帰運転(モーターハンドを開閉の基準となる位置へ戻す運転)を行ないます。◇ 原点復帰運転が正常に終了すると、ティーチングペンダントに下図のように表示され「Ho」が点滅します。
◇ モーターハンドのセンサLED(赤)が点灯します。
④ モードキーを2回押してプログラムモードを選択します。◇ PROG LEDが点灯します。◇ ティーチングペンダントに下図のように表示され「P_1」が点滅します。
◇「****」には任意のステップ数が表示されます。
⑤ セットキーを押します。◇プログラムNo.「1」が選択され、ティーチングペンダントに下図のように表示されます。
◇「d」表示が点滅します。これはプログラムNo.「1」をダイレクトティーチングで設定することを表わします。
⑥ セットキーを押します。◇「****」(任意のステップ数)が点滅します。
モードキー
セットキー
セットキー
セットキー
* * * *
* * * *
* * * *
7. はじめてお使いになるお客様へ
38
⑦ アップキー(↑)、ダウンキー(↓)を使用して開閉位置のステップ数を「500」と入力します。◇ アップキー(↑)を一度押すごとにステップ数がインクリメント(+1)し、押し続けると連続してインクリメントします。
◇ ダウンキー(↓)を一度押すごとにステップ数がデクリメント(-1)し、押し続けると連続してデクリメントします。
◇ ステップ数は0~2000の範囲で入力することができます。
◇ 1ステップあたりの開閉幅は0.026mmです。
⑧ セットキーを押して、ステップ数を記憶させます。◇「****」(任意の速度)が点滅します。◇「vd1」ではモーターハンドの開閉速度を設定します。
* * * * ⑨ アップキー(↑)、ダウンキー(↓)を使用して開閉速度を「1000」と入力します。◇アップキー(↑)を一度押すごとに開閉速度がインクリメント(+1)し、押し続けると連続してインクリメントします。
◇ダウンキー(↓)を一度押すごとに開閉速度がデクリメント(-1)し、押し続けると連続してデクリメントします。
◇開閉速度は100~3000step/secの範囲で入力することができます。
⑩ セットキーを押して、開閉速度を記憶します。◇ティーチングペンダントに下図のように表示され「P_1」が点滅します。
◇先ほど記憶させたステップ数「500」が表示されます。
◇以上でプログラムの入力作業は終了しました。プログラムNo.「1」にはステップ数「500」、開閉速度「1000」(step/sec)が登録されました。
セットキー
アップキー ダウンキー
セットキー
アップキー ダウンキー
7. はじめてお使いになるお客様へ
39
⑪ モードキーを1回押して再びテストモードを選択します。◇TEST LEDが点灯します。◇ティーチングペンダントに下図のように表示され「Ho」が点滅します。
⑫ アップキー(↑)を使用してプログラムNo.「0」を選択します。◇ アップキー(↑)を一度押すごとにプログラムNo.が、「Ho」→「no1~no8」→「Ho」の順にスクロールします。ダウンキー(↓)ではその逆です。
◇ ティーチングペンダントに下図のように表示され「no1」が点滅します。
◇ 先ほど記憶させたステップ数「500」が表示されます。
⑬ セットキーを押します。◇モーターハンドがステップ数「500」のポイントまで、開閉速度「1000」で動作します。
◇再び動作させるときはダウンキー(↓)を押して「Ho」を表示させ、原点復帰運転を行なった後、あらためてプログラムNo.「1」を選択し(⑫の手順参照)セットキーを押してください。
アップキー
セットキー
モードキー
7. はじめてお使いになるお客様へ
40
● 以上で基本的なデータのプログラム(ダイレクトティーチング)とティーチングペンダントを使った手動による運転を終了します。その他の機能などさらに応用的な運転については次項以降をご参照ください。
●ここで行なった作業を流れ図で書くと次のようになります。
原点復帰運転
プログラムモードへモード変更 (モードキーを2回押します)
プログラムNo.「1」を選択
ダイレクトティーチング (→P.45)を選択
開閉位置(ステップ数)「500」 を記憶
開閉速度「1000」を入力
テストモードへモード変更
開閉位置(ステップ数) 「500」を入力
開閉速度「1000」を記憶
プログラムNo.「1」を選択
モーターハンドが開閉位置 (ステップ数)「500」の 位置まで、開閉速度「1000」 (step/sec)で移動
原点復帰運転を選択
原点復帰運転
* * * *
* * * *
* * * *
* * * *
SET
M ODE
SET
SET
SET
SET
M ODE
SET
SET