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-------------------------------------------------------------------- 英語真っすぐリーディング講座 第1号 リーディングのために知っておくべき基本概念 発行者:鈴木 http://www.thebelltree.com/ -------------------------------------------------------------------- こんにちは。鈴木 拓です。 「英語真っすぐリーディング講座」をご利用いただきありがとうございます。 まず、いきなり講座の内容に入る前に、本講座の狙い、受講上の注意点等をお させていただきます。 すでに、販売サイト、無料メルマガ等で、ご覧いただいた内容を被っている 場合 もあるとは思いますが、本講座の効果を発揮するためには非常に大切な点で すの で、必ずお読みくださりますようお願いいたします。 本講座の最終目的は「英語をちゃんと読めるようになること」 本講座の目的はズバリ一言で言ってしまえば、 「英語をちゃんと読めるようになること」

  · Web viewここからは少し動詞のお話をして行きます。 文の読み方の基本として、 1、sを探す. 2、vを探す. 3、vで文型を推測. 4、その推測に従って、oやcを探す

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    英語真っすぐリーディング講座

     第1号 リーディングのために知っておくべき基本概念

       発行者:鈴木 拓  http://www.thebelltree.com/

◇--------------------------------------------------------------------◆

こんにちは。鈴木 拓です。

「英語真っすぐリーディング講座」をご利用いただきありがとうございます。

まず、いきなり講座の内容に入る前に、本講座の狙い、受講上の注意点等をお話

させていただきます。

すでに、販売サイト、無料メルマガ等で、ご覧いただいた内容を被っている場合

もあるとは思いますが、本講座の効果を発揮するためには非常に大切な点ですの

で、必ずお読みくださりますようお願いいたします。

■本講座の最終目的は「英語をちゃんと読めるようになること」

本講座の目的はズバリ一言で言ってしまえば、

「英語をちゃんと読めるようになること」

です。

現在はほとんどの方が、以下のいずれかに当てはまるのではないでしょうか?

・単語単位で意味をつなげて読んでいるだけ

・日本語に訳す影響か、どうしても文を読み返してしまう

・一応、先頭から真っすぐに読んでいるが、どうしても時間がかかってしまう

これを、将来的には、日本語とまったく同じスピードとは言いませんが、

正しい読み方を身につけて、

スーッと真っすぐに読めるようになること。

これが本講座の目的です。

■文単位で日本語に訳すのはダメ!

学校では

試験で「下線部を日本語に訳しなさい」

授業で「○○さん、この文を日本語に訳してください」

と、文単位で日本語に訳させることを求められます。

しかも、場合によっては、意味があっているだけでは不十分で、

日本語として綺麗な訳にすることを求められることもあります。

そのため、日本人はどうしても、

「英語を読む=日本語に訳す」

と考えており、英文を全部日本語に訳して読んでいる方が多いのです。

しかし、それは間違った読み方で、スピードが著しく落ちてしまうのです。

ご存知の方も多いと思いますが、英語と日本語では語順がまったく違います。

例えば、

I don't know if the president will visit this local factory.

は日本語に訳すと、

「私は社長がこの地方工場に訪れるかどうか知らない」

となります。

↑の文の、日本語と英語を比べていただければ、語順が全然違うのがお分かりい

ただけると思います。

特に「don't know=知らない」に関しては、大きな差があります。

英語では2語目にあるのに対して、日本語では一番最後まで行かないと出てこな

いのです。

順番が違うということは、英文をきっちり日本語に訳そうとすると、

何回も同じ英文を読み直さなければいけないということになります。

「私は知らない…、社長が訪れる…、えーと、つまり私は社長が訪れるかどうか

 知らない…、この地方工場を…、まとめると…、私は社長がこの地方工場を訪

 れるかどうか知らない、だな」

と、文を綺麗に訳そうとすると、何度も読むことになってしまいます。

さらに酷い例になると、

「local factoryはなんて訳すんだろう、地方にある工場ってことなんだろうけ

 ど、地方工場? 地元工場?… わからないなぁ」

と、意味がわかっているにもかかわらず、綺麗な日本語にしようとして、ムダな

時間と労力を使ってしまいます。

言ってしまえば至極当たり前の話なのですが、

英語は日本語に訳して読むように書かれてはいません。

英語は英語の語順で、そのまま左から右に読むように書かれています。

それが一番自然で、速く、正確な方法なのです。

英語が外国語である日本人であっても、この読み方を目指すべきで、

ちゃんとした読み方を身に付ければ、日本人であっても左から右に真っすぐに

読めるようになるんです。

そもそも、学校で日本語に訳させるのは、

「生徒が英語を理解しているのか」

をチェックするためであって、日本語に訳して読むのが最適な方法だからでは

ないのです。

つまり、日本語に訳すのは、理解度のチェックの手段であって、

英文を読むための手段でもないですし、目指すべき目標でもないのです。

通訳や翻訳者でもない限り、英語ができる人って、意外と、

「この英語、日本語だとどういう意味?」

って聞かれたときに困ってしまうものです。

英語を読んでいるときに、日本語でどうなるかなんて考えていませんから。

「英語が読める」ということと「日本語に訳せる」ということはまったく別の話

なんです。

いきなり、日本語なしでというのはむずかしいですから、

単語単位で日本語にするのはかまいません。

例えば、先ほどの文であれば、

I don't know if the president will visit this local factory.

「私は知らない、社長が訪れるかどうか、この地方工場を」

という程度なら日本語に訳してもかまいません。

ただ、文単位で綺麗な日本語にしようとすることだけは絶対にやめてください。

それでは、正しい読み方が身に付かず、いつまでも英語が読めるようになりませ

ん。

■英文の構造にはパターンがあり、それを予測すること

では、正しい読み方を身に付けるにはどうしたらいいのかをお話しして行きます

ね。

「単語単位で意味をつなげて読んでいる」という方からすると、信じがたいかも

しれませんが、実は、英文はちゃんと、規則に則って並んでいます。

規則通りに並んでいるということは、その規則を知っていれば、

英文を読んでいて、次に何が来るのかがわかるということになります。

例えば、

In

と文が始まったら、わかる人なら「次は名詞が来る」ということがわかっていま

す。

In the survey,

と名詞が来て、カンマで切られたら、「次はS(主語)になる名詞が来る可能性

が高い」ということがわかっています。

In the survey, Senator Kennedy

と、名詞が来たら、「次はV(動詞)が来るな」とわかり、

In the survey, Senator Kennedy was

と、動詞が来て、その動詞がwas、「次はC(補語)になれる名詞か形容詞が来

るな」とわかり、

In the survey, Senator Kennedy was the most respected member.

これで、文が完成となります。

これぐらいの短い文だったら、ただ単に単語の意味をつなげるだけで読めたかも

しれません。

しかし、

In the survey conducted by CNN and Gallop, Edward Kennedy, a Democrat

Senator from Massachusetts, was the most respected member of the US

Senate, while no Republican came in top five.

のように、長くなったらどうでしょうか?

真っすぐにスーッと読める方は少ないはずです。

しかし、リーディングを正しい方法で訓練した人なら、

先ほどの文と同じように、スーッと読めるはずです。

※:意味は

「CNNとギャラップによる調査では、マサチューセッツ州の民主党議員、エド

 ワード・ケネディー氏がアメリカ上院で最も尊敬される人物である一方、共和

 党議員は1人もトップ5位には入らなかった」

 という意味。もちろん、文単位で日本語に訳してはダメです。

真っすぐにスーッと読めるには理由があります。

そのうちの1つが先ほど言った、「規則」を知っているということ。

この「規則」というのは、早い話が「英文法」です。

英語には英文法という、「英文はこういう構造をしている」というルールがあり

ます。

それをしっかりと理解していることが第1です。

しかし、残念ながらそれは最低条件であって、それだけではリーディング力は十

分ではありません。

もちろん、英文法ができていれば、正確に読める力はつきますが、

まだリーディング特有の訓練をしていないため、スピードの点で劣ります。

では、リーディング特有の訓練とは何なのか、と言うと、それは予測練習です。

次に何が来るのかまったく検討がつかないor考えない状態で読むのと、

次に何が来るのかがある程度予想が立っている状態で読むのでは、

理解度に大きな差が出ます。

車でも、

まったく知らない道を走る

のと、

頻繁に運転する道を走る

のではまったく違いますよね。

頻繁に運転している道なら、

「あの曲がり角は死角があるから、気をつけなければいけない」

「あの通りは通学路だから、この時間は子どもが多い」

「ここで飛ばしても、どうせ次の信号は赤だから意味がない」

とか予測ができるわけです。

■英文のパターンはそれほど多いわけじゃない

「"予測できるようになる"って言ったって、英文なんて何万、何十万、何百万っ

 てあるんだから、同じ英文と出会う確率はすごく低いでしょ?

 また見る可能性が低い英文の予測練習したってしょうがないんじゃ?」

と思うかもしれませんが、実は英文のパターンって、それほど多いわけじゃない

んです。

もちろん、数十通り、数え方によっては、100通り以上あります。

ただ、何万なんて数はないんです。

例えば、

When the organization announced that it would pursue a seemingly

risk-taking plan, a number of experts were suspicious about its future.

Because he doesn't know if the candidate supports the party's

social security reform, John is still on the fence over this issue.

はまったく別の意味で、使っている単語もまったく違いますが、

構造としては、まったく同じパターンの英文なんです。

英文法で、文の構造の知識を増やして、

そして、予測練習をし、いろいろなパターンの英文に触れ、

英文を読めるようになる、これがリーディングができるようになる方法です。

※:意味はそれぞれ、

「組織が一見リスクを取る計画を行うと発表したとき、多くの専門家たちが組織

 の未来に懐疑的だった」

「候補者が党の社会保障改革を支持するかわからなかったので、ジョンはまだこ

 の議題について迷っている」

■ブロックで見る

英語を真っすぐに読むためには「予測」が大切と言うお話いたしましたが、

それと同じく重要なのが、英文を「ブロックで見る」という見方です。

英文を読むとき、「1単語1単語」で見ている人の方がどちらかと言うと多いと

思います。

しかし、リーディングが上達してくると、単語単位ではなく、だんだんブロック

単位で見るようになってきます。

例えば、

This is a seemingly effective measure.

という英文。

この程度の英文であれば、特別リーディングの訓練をしなくても読めるかもしれ

ませんが、ちゃんと読める人は

a seemingly effective measure

を4つの単語ではなく、1つのブロックとして見ています。

※:意味「これは一見効果的な対策だ」

ご存知の方も多いと思いますが、英語と言うのは、合体をしたり変形をして、

数単語で1つのブロックを作る性質があります。

例えば、前置詞は名詞とくっついて、形容詞か副詞を作ります。

The participants exclusively discussed the controversial

topic in the last conference.

↑の英文では、in the last conferenceが前置詞を使った表現。

in(前置詞)+the last conference(名詞)

=in the last conference(副詞)

という合体・変形を経て、副詞ブロックが出来上がっています。

※:意味「参加者たちは最後の会議で議論を呼んでいる議題のみを話し合った」

英語が読めるようになると、

inが来た時点で、「前置詞だから次に名詞が来る」と予測ができ、

さらに、in the last conferenceと来た時点で、これが1つの副詞に見えるよう

になります。

ブロックで見れるようになるためには、

1、何と何が合体したら何になるのかのルールを正しく理解

2、○○は後ろに△△が来るというように、予測を立てられるようになる

3、単語単位ではなく、1つのブロックを1つのものとして見られるようになる

この3ステップが不可欠です。

■読めるようになると視野が広くなる

リーディング力が上がると、当然スピードが上がってくるわけですが、

それと共に視野が広がって来ます。

「視野」とは言っても、何も、物理的に目がよくなるとか、

目が大きくなったり、広がったりして、見える範囲が広くなるわけではありませ

ん。

英文を読む際に、同時に見れる単語数が増えてくるのです。

先ほどの例文

The participants exclusively discussed the controversial topic

in the last conference.

で説明しますね。

まだリーディングに慣れていない人の視野は非常に狭く、

an appleなど簡単な単語の組み合わせでない限り、大体1単語しか視野に入って

ません。

イメージ的には、↓のような感じです。四角で囲まれた部分が視野になります。

.                     ┌───────┐

The participants exclusively discussed the│controversial │topic

.                     └───────┘

in the last conference.

また、場合によっては、むずかしい単語、長い単語になると視野が狭くて、

単語が視野に収まらないこともあります。

↓のような感じですね。

.                     ┌───┐

The participants exclusively discussed the│contro│versial topic

.                     └───┘

in the last conference.

しかし、予測練習をして、リーディング力がついてくると、視野がどんどん広が

り、数単語単位で見ることができるようになります。

例えば、↓のような感じです。

.                   ┌────────────┐

The participants exclusively discussed│the controversial topic │

.                   └────────────┘

in the last conference.

これができるようになってくると、何が良いかというと、

ブロックを認識しやすくなるのです。

先ほど、前置詞の読み方として、

inが来たら「前置詞だからセットの名詞が来る」

in the last conferenceで1つの副詞だ

という合体の仕組みを理解して、予測を立てて読む方法をお話ししましたが、

このトレーニングを繰り返して行くと、そんなことは意識しなくても、

いきなり、↓のように

The participants exclusively discussed the controversial

.  ┌────────────┐

topic│in the last conference. │

.   └────────────┘

in the last conferenceというブロック自体が全部視野に入って来てしまうの

で、最初っから、「1つの副詞」と認識できてしまうのです。

感覚としては、recentlyのように、1語の副詞が来ているのとまったく同じ感

覚なわけで、

The participants exclusively discussed the controversial

topic in the last conference.

The participants exclusively discussed the controversial

topic recently.

は同じように読めてしまうわけです。

視野が広くなると、簡単な文なら、文単位で視野に入ってしまうこともあります

例えば、

This is a seemingly effective measure.

なら、全部視野に入ってしまう感覚です。

先ほどから「視野」と表現していますが、実際のところは目がよくなったり、

物理的な視野が変わったりするわけではなく、あくまで感覚的な話です。

「前置詞が来たら名詞を探して、それが形容詞か副詞になる」

という予測練習を繰り返した結果、それに慣れてしまい、

そういうことを意識しなくても読める能力を身につけてしまう。

結果として、視野が広がり、最初っから無意識に「前置詞+名詞」が1つの視野

に収まってしまうような感覚になる。

という話です。

感覚的な話なんで伝わりづらいかもしれませんが、これはスポーツや楽器の演奏

によく似ていると思います。

ゴルフで言えば、最初は、「肩を回して」とかいろいろ意識しますが、

何回も練習すれば、自然にスイングできるようになって来ますよね。

ピアノも、最初は鍵盤を見ないと、間違えてしまいますが、

そのうち、見ないでも感覚的に弾けるようになって来ます。

それと同じで、最初は意識的に練習しなければならないけど、

徐々に、感覚的に無意識にできるようになってくるものなのです。

■2種類の認識スピード

予測練習をして行くと、視野が広がり、ブロックの認識が上達し、

速く読めるようになって行きます。

これは言い替えれば、「構造の認識スピードが上がった」とも言えます。

まだリーディング力低い段階では、

「えーと前置詞の後ろは名詞だから…」

というように、思い出しながらだったり、意識して探したりしなければならず、

見てパッと、

「in the last conference。はい! 前置詞+名詞の副詞!」

というように認識できませんが、予測練習を繰り返して行くと、

構造を認識するスピードが上がって行くというわけです。

しかし、認識スピードにはもう1種類あるのです。

構造の認識スピードだけを上げても、

もう1つの認識スピードが遅ければ、読むスピードが遅くなってしまいます。

その「もう1つの認識スピード」とは、語彙の認識スピードです。

まず、当たり前ですが、知らない単語が出るとつっかえてしまいます。

知らない単語があっても、読んで行き、文の大意を理解する能力は大切ですが、

やはり知っている単語が多い方が有利です。

では、知っている単語ばっかりだったら大丈夫かと言うとそうでもないんです。

同じ「知っている単語」でも、

appleのように、パッと意味が出てくる単語

もあれば、

「えーと、あー、こういう意味だったな」と意味が出てくるのに時間がかかる

単語もあります。

いくら構造の認識スピードが速くても、語彙の認識スピードが遅ければ、

全体的なリーディングのスピードはダウンしてしまいます。

リーディングを鍛えて、構造の認識スピードを上げることも大切なのですが、

語彙を鍛えることも大切なわけです。

本講座はあくまでリーディングの講座なので、語彙に関してはどうしてもご自身

で鍛えていただくことになります。

最低限、

DUO3.0

→< http://amazon.co.jp/o/ASIN/4900790052/thebelltree-22/ref=nosim >

などの基礎的な単語帳を終えるまでやってみてください。

(すでに完了されている方もいらっしゃると思いますが)

また、本講座が終わったり、やりながらでも、余裕がありましたら、さらに認識

スピードを上げる練習もしてみてください。

具体的には、単語帳の単語の部分を見ながら、パッと素早く意味を出す練習が効

果的です。

日本語訳を思い出すのでもかまいませんし、

日本語訳でなくて、イメージが頭の中に出てくる感じでもかまいません。

appleで言えば、「リンゴ」と日本語訳を出してもかまいませんし、

リンゴのイメージが頭の中で出てくるのでもかまいません。

(理想を言えば、しっかりとしたイメージが頭の中で出る方が良いです)

■次回から本格的な講義に入ります

本講座を受ける前にぜひ知っておいてほしいコンセプトの説明は以上になりま

す。

・文単位で日本語に訳すのではなく、英語の順番で左から右に真っすぐ読むこと

・構造の予測をしながら読む練習をすること

・ブロックを意識すること

・練習を繰り返すことにより、視野が広がり、構造の認識スピードが上がること

・別途語彙の認識スピードを上げる必要があること

などがおわかりいただけたと思います。

次号からは本格的に講義に入って行きますので、

何卒よろしくお願いいたします。

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    英語真っすぐリーディング講座

     第2号 文型 前半

       発行者:鈴木 拓  http://www.thebelltree.com/

◇--------------------------------------------------------------------◆

こんにちは。鈴木 拓です。

「英語真っすぐリーディング講座」をご利用いただきありがとうございます。

今号はリーディングの一番の土台となる、「文型」のお話をいたします。

■まずは簡単に文型の仕組みから

ご存知の方が多いと思いますが、簡単に文型の説明からさせていただきます。

英語には5つの文型があります。

具体的には

第1文型:SV

第2文型:SVC

第3文型:SVO

第4文型:SVOO

第5文型:SVOC

の5つです。

また、これとは別に「there be S構文」というものがあります。

例えば、

There is a prestigious organization.

「名声ある組織がある」

のような形です。

これは、thereという副詞が最初に来て、Vのbe動詞が来て、

最後にSが来るという変わったパターンです。

「there be S構文」は厳密に言うと、第1文型の倒置形なのですが、

別の文型としてとらえておいた方が便利です。

図で表すと、先ほどの文は

.     V      S

│(There) is│a prestigious organization│

└────┬┴─────────────┘

.     SP1i

という形になります。

つまり、あわせると、

第1文型

第2文型

第3文型

第4文型

第5文型

there be S

と6種類あり、

これらは構造図で表すと、

それぞれ

.  S   V

│   │   │

└───┴─┬─┘

.      SP1

.  S   V    C

│   │   │   │

└───┴─┬─┴───┘

.      SP2

.  S   V    O

│   │   │   │

└───┴─┬─┴───┘

.      SP3

.  S   V    O1   O2

│   │   │   │   │

└───┴─┬─┴───┴───┘

.      SP4

.  S   V    O   C

│   │   │   │   │

└───┴─┬─┴───┴───┘

.      SP5

.     V    S

│(there)   │   │

└────┬─┴───┘

.     SP1i

ということになります。

ちなみに↑の記号については↓をご覧下さいませ。

→< http://www.thebelltree.com/kigou.html >

また、ご存知の方が多いと思いますが、それぞれのパーツになれるのは、

S:名詞

V:動詞

O:名詞

C:名詞もしくは形容詞

となっています。

■文の読み方の基本

↑の文型で説明させていただいたように、実は英文の骨組みの種類は、たったの

6種類しかないことになります。

しかも、there be Sを除けば、いずれも

最初にSが来て、その次にVが来る

という順番になります。

そして、どの文型になるのか、

言い替えれば、Vの後ろに何が来るのか

(何もないのか、Cが来るのか、Oが来るのか、OOが来るのか、OCが来るのか

 の5パターン)

これはVが何であるかで決まります。

なので、英文は必ず、

1、Sを探す

2、Vを探す

3、Vで文型を推測

4、その推測に従って、OやCを探す

という形で読んで行くことになります。

there be Sは例外ですが、こちらは

1、文頭にthereが来たら、there be Sだと判断

2、be動詞を探す

3、Sを探す

という形で、動詞がbe動詞ですし、文型推測もしなくてよいので、

実質はSを見つけるだけでいいので、非常に簡単なのです。

■読む際に障害となるもの3つ

しかし、

「文のタイプはたったの6つしかない。

 そのうち、there be Sは非常に簡単なので、実質は5パターン」

と言われても、

「そんなにパターン少ない? もっと一杯あるような気が…」

と思うかと思います。

結論から言ってしまうと、本当に文の種類は5パターンです。

しかし、SやVなどを探す際に「障害」となるものがいろいろと出て来ることが

あり、その障害が何種類もあるので、文のパターンがもっと多いように感じる

のです。

その障害の種類は大まかにわけると、3種類あります。

■障害その1:副詞

これが最も多いパターンです。

「英文の形は文型という形で決まっている」というお話しいたしましたが、

実は文型を無視して、どこにでも入り込めるものがあるのです。

それが副詞なのです。

例えば、

The new president recently announced a bold vision.

「新しい社長は、最近、大胆なビジョンを発表した」

のrecentlyなんかがそうです。

↑の文を、図で表すと↓のようになります。

.     S            V      O

│The new president │(recently) announced│a bold vision │

└─────────┴───────┬──┴───────┘

.                  SP3

recentlyはVのところに入っていますが、これは説明の都合上でして、

recentlyはSでも、Vでも、Oでもありません。

もちろん、Cでもありません。

副詞はこのように、文の構成要素になることなく、いろんなところに勝手に挿入

することができるのです。

本講座では、「これは文の構造とは関係ない副詞ですよ」という意味で、

(   )で囲んで表示します。

↑の例では、announcedの直前でしたが、

.          S       V      O

│(Recently) the new president│announced │a bold vision │

└──────────────┴──┬──┴───────┘

.                  SP3

.     S       V      O

│The new president │announced │a bold vision (recently)│

└─────────┴──┬──┴────────────┘

.             SP3

のように、文頭や文末に入ることもあります。

この副詞の何が問題かというと、副詞は構造に関係ないため、除外しながら読ま

ないといけないからです。

先ほどもお話ししたように、文を読む基本は

1、Sを探す

2、Vを探す

3、Vで文型を推測

4、その推測に従って、OやCを探す

です。

しかし、副詞はそれとは関係なしに、おかまいなしにいろんなところに入って来

ます。

そのため、構造を把握するのがむずかしくなるのです。

The new president recently announced a bold vision.

の例だと、

The new presidentで、「S発見、次はVだ」と意気込んでいたところ、

recentlyと副詞が来たので、「あ、副詞だ、次こそVかな?」と一旦、頭を切り

替えなければならないのです。

また、副詞は必ずしも1語とは限りません。

前号でもお話ししましたが、英語とは、合体をしたり変形をして、

数単語で1つのブロックを作る性質があります。

前号お話しした、「前置詞+名詞=副詞」のin the last conferenceなんかが

その例です。

これは4語ですが、recentlyと同じく、1つの副詞で、↓のように、

文に入れることができます。

.     S       V      O

│The new president │announced │a bold vision (in the last conference)│

└─────────┴──┬──┴───────────────────┘

.             SP3

「前置詞+名詞」の副詞なんかはまだいい方で、

「従属接続詞+文」の副詞になるとかなり長くなります。

after the company's stock price plummeted last week

このように、長くても1つの副詞なのです。

これが

│(After the company's stock price plummeted last week,) the new

└───────────────────────────────

.  S     V      O

president │announced │a bold vision │

─────┴──┬──┴───────┘

.        SP3

のように、普通に1つの副詞として、recentlyと同じように入ってくるのですか

ら、副詞をかき分けて構造を把握するのが一段とむずかしくなります。

↑は図で(  )で囲っていますが、

After the company's stock price plummeted last week, the new president

announced a bold vision.

と、普通は図なしで読まなければならないのです。

※:意味「会社の株価が先週下落した後、新しい社長は大胆なビジョンを発表

     した」

■障害その2:形容詞

前号で、

「a seemingly effective measureを英語がわかっている人は1つの名詞ブロッ

 クとして見ている」

とお話ししましたが、英語では、

「名詞にどれだけ修飾物がついていたとしても、1つの名詞として見る」

というルールがあります。

名詞を修飾するモノと言うと、形容詞です。

the new president

なんかもその例で、the presidentという名詞に、newという形容詞をつけました

が、3語になっても1つの名詞として見ます。

the new president程度なら、まだ問題ないのですが、

大きな形容詞がくっつくと、

「どこからどこまでが1つの名詞ブロックなのかわからなくなる」

ということがあるのです。

副詞と同様に、形容詞も何かと何かが合体して作られることがあります。

例えば、「前置詞+名詞」 副詞を作ることはすでに説明しましたが、

「前置詞+名詞」は形容詞も作ることができるのです。

例えば、

「of(前置詞)+the company(名詞)」の形容詞をthe new presidentにつける

と、

the new president of the company

となります。これだけ長くなっても、1つの名詞なのです。

.      S               V      O

│[The new president ]│announced │a bold vision │

└──────────────────┴──┬──┴───────┘

.                      SP3

「会社の新しい社長は大胆なビジョンを発表した」

このように、普通に、S、O、Cなどとして使われるわけで、

「どこからどこまでが名詞か」わかりづらく、構造分析がむずかしくなります。

ちなみに、本講座では、

「大きいけど、これで1つの名詞です」という意味で名詞を[  ]で囲んだり

「大きいけど、これで1つの形容詞」という意味で形容詞を<  >で囲んだり

します。

形容詞はもっともっと長くなります。

例えば、「関係詞+文」と合体させると形容詞ができます。

who became the youngest president in the company's history

は長いですが、これで1つの形容詞なのです。これをthe new presidentにつけ

たら、

.     S

│[The new president

└───────────────────────────────────

.        V      O

history>] │announced │a bold vision │

─────┴──┬──┴───────┘

.        SP3

「会社の歴史の中で、最も若い社長となった新しい社長は大胆なビジョンを発表

 した」

と、Sがますます肥大化します。

こうなると、ますます「どこからどこまでが1つの名詞か」わかりづらくなると

いうわけです。

■障害その3:名詞節

障害その2は大きな形容詞が名詞につくことにより巨大化したものでしたが、

名詞自身が巨大化することもあります。

例えば、「従属接続詞+文」は副詞を作れますが、名詞も作れるのです。

例えば、

that(従属接続詞)+They would merge with UA group.(文)

=that they would merge with UA group(名詞)

で、でっかい名詞ができてしまうわけです。

これも、a bold visionなどと同じ「1つの名詞」ですから、

普通に、S、O、Cとして使われます。

例えば、↓のように。

.     S       V      O

│The new president │announced │[that they would merge with UA group] │

└─────────┴──┬──┴───────────────────┘

.             SP3

「新しい社長はUAグループと合併すると発表した」

これもまた、構造がわかりづらくなる要因となります。

■次号に続きます

本講座は基本的に、

奇数号:各事項の説明と確認問題の出題

偶数号:確認問題の解答と解説

となっていますが、今号は一番最初と言うこともあり、説明事項が多いので、

第2号:各事項の説明 前半

第3号:各事項の説明 後半 と確認問題の出題

第4号:確認問題の解答と解説

とさせていただきます。

第2〜4号はリーディングの最も基本的な部分なので、

絶対に押さえておいてください!

ちなみに、今号の説明で登場した「前置詞+名詞」「従属接続詞+文」

「関係詞+文」など、それぞれの項目について、詳しくは、本講座の別の号で解

説いたします。

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    英語真っすぐリーディング講座

     第3号 文型 後半

       発行者:鈴木 拓  http://www.thebelltree.com/

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こんにちは。鈴木 拓です。

「英語真っすぐリーディング講座」をご利用いただきありがとうございます。

前号に引き続き「文型」のお話になります。

今号は、主に「知らない単語が出て来た時の対処法」のお話です。

■単語の品詞について

文の読み方の基本として、

1、Sを探す

2、Vを探す

3、Vで文型を推測

4、その推測に従って、OやCを探す

を挙げましたが、何を持ってSやOで判断するかと言うと、

それは主に名詞を探すということです。

S、V、O、Cと文の構成要素は4つあるわけですが、

名詞はS、O、Cとそのうち3つになることができます。

(Cに関しては形容詞でも可能)

ということは、文を読む上で、「この単語の品詞は何か?」を見抜くのが非常に

大切になって来ます。

しかし、

「知らない単語が出て来たらどうすればいいのか?」

という課題が出て来ます。

もちろん、語彙を増やして知らない単語を減らすことは重要なのですが、

英単語が何十万とある以上、知らない単語に出くわすことは避けられません。

しかし、品詞さえ判断できれば、ちゃんと構造を把握することができるのです。

(そうすることにより、文脈から意味も判断できることもあります)

品詞を判断するにはその単語の語尾を見ればいいのです。

最も特徴的なのが副詞です。

実は副詞のほぼ100%が、lyで終わるのです。

seemingly、recently、specially、dramaticallyなどなど。

veryのように、lyで終わらなくても副詞の単語もありますし、

lyで終わっても、likely、lovelyのように、形容詞の単語もあります。

しかし、これらはごくごく少数で、

「lyで終わる単語=副詞」

と考えて、ほぼ間違いありません。

ほかの品詞は副詞ほど単純ではありませんが、語尾で判断できることが多いです

そのリストは以下の通り。

【名詞】

-enceexist(動:存在する)→existence(名:存在)

-anceappear(動:現れる)→appearance(名:登場)

-orinvent(動:発明する)→inventor(名:発明者)

-ermanage(動:管理する)→manager(名:管理者)

-mentcommit(動:従事する)→commitment(名:従事)

-liststyle(名:スタイル)→stylist(名:スタイリスト)

-ismsocial(形:社会の)→socialism(名:社会主義)

-shipfriend(名:友達)→friendship(名:友情)

-encyfluent(形:流暢な)→fluency(名:流暢さ)

-siontransmit(動:伝達する)→transmission(名:伝導)

-tioninform(動:伝える)→information(名:情報)

-nessserious(形:本気の)→seriousness(名:真剣さ)

-hoodchild(名:子ども)→childhood(名:子どもの頃)

-domfree(形:自由な)→freedom(名:自由)

【形容詞】

-bledispose(動:捨てる)→disposable(形:使い捨ての)

-alemotion(名:感情)→emotional(形:感情的な)

-icdrama(名:ドラマ)→dramatic(形:劇的な)

-fulbeauty(名:美)→beautiful(形:美しい)

-ousfury(名:怒り)→furious(形:激怒した)

-iveact(動:行動する)→active(形:行動的な)

-lessuse(動:使う)→useless(形:不便な)

-ishfool(名:アホ)→foolish(形:アホな)

-ulentfraud(名:詐欺)→fraudulent(形:詐欺の)

【動詞】

-enstrength(名:強さ)→strengthen(動:強化する)

-ifynull(形:無効な)→nullify(動:無効化する)

-izemodern(形:近代的な)→modernize(動:近代化する)

-atedifferent(形:異なる)→differentiate(動:差別化する)

ただ、上のリストの活用の際に注意点がいくつかあります。

1、絶対ではない

ごく一部ではありますが、この語尾で終わっても、別の品詞の単語もあります。

例えば、objectiveは語尾だけ見ると形容詞ですが、名詞として使われることも

あります。

2、この語尾で終わらない単語も多くある

この語尾で終わる単語が多いのですが、そうではない単語もあります。

特にapple、car、good、runなど、簡単な単語のほとんどがこのリストには当て

はまりません。

(ただ、簡単な単語は意味も品詞もすでに知っていることが多いですが)

3、必ずしも付け足して作られた単語ばかりではない

上のリストの例として挙げている単語は、

act+ive=active

のように、もともとある単語に語尾を足してできた単語ばかりですが、

これは例としてわかりやすく説明するためです。

これらの単語から語尾を取った単語が必ずしも存在するわけではありません。

例えば、activeからiveを取れば、actという単語がありますが、

emotionからtionを取った、emoという単語は存在しません。

あくまで語尾は「品詞の判断」に使ってください。

以上がリストの注意点になります。

副詞のlyはすぐに覚えられると思いますが、ほかのはそんなにすんなり覚えらる

わけではないと思いますが、

リストを保存や印刷しておいて、知らない単語が出て来たときに照らし合わせて

みてください。

これを繰り返して行くことにより、リストがなくても徐々に品詞が見抜けるよう

になってきます。

わからない単語が出て来たら、すぐに辞書を使ってしまう人がいますが、

それでは、いつまで経っても、「品詞を見抜く力」が身に付きません。

全部の単語を覚えるなんてことは事実上不可能です。

どんなに語彙力がある人でも、

「知らない単語であっても、品詞だけは見抜ける能力」

が必要なのです。

講座の中でも、わからない単語が出て来たからと言って、

いきなり辞書で調べたりせずに、↑のリストを見ながらでもいいので、

品詞だけでも見抜いてみてください。

■文型の推測について1:知っている単語の場合

品詞の見抜き方をお話しいたしましたが、

ここからは少し動詞のお話をして行きます。

文の読み方の基本として、

1、Sを探す

2、Vを探す

3、Vで文型を推測

4、その推測に従って、OやCを探す

を挙げましたが、3の部分で

「動詞で文型を推測できるって、全部覚えなければいけないんですか?」

「知らない単語だったらどうするんですか?」

という疑問が出てくるかと思います。

確かに、いつでも文型を推測できるわけではありません。

しかし、必ずしも全部覚えなくても、文型は推測できるのです。

まず、知っている単語の場合から説明しますね。

「動詞の意味までは知っていても、文型までは覚えていない」

という方は多いと思います。

しかし、英語の文型は知らなくても、意味さえ知っていれば、かなり高い確率で

推測できるのです。

まず第1の理由として、英語の動詞のほとんどが第1文型か第3文型であること

が挙げられます。

文型は全部で5つありますが、動詞のほとんどが第1か第3文型で使う動詞で

あって、第2、4、5文型で使える動詞はごくごく限られています。

なので、

1、第2、4、5文型で使える動詞は「特殊な動詞」としてしっかりと覚えて

  おく

2、それ以外のものが来たら、第1か第3文型かの2択になる

ということになります。

では、第1文型か第3文型かはどう見極めればいいかというと、

「何を?」と聞ける動詞であれば、第3文型

聞けない動詞であれば、第1文型

という単純な考え方で、大抵区別ができます。

もちろん、これは絶対ではなく、talkやlistenのように、上のパターンに当ては

まらない動詞もあります。

(両方とも、第3文型のようだが実は第1文型)

ただ、例外的な動詞はtalkやlistenのように、簡単で、すでに文型を知っている

動詞が多いので、大抵の動詞は文型を覚えてなくても区別がつきます。

■文型の推測について2:知らない単語の場合

知らない単語の場合は、あくまで後ろを読んで、逆に推測するしかありません。

例えば、

We must crystallize our original idea.

で、crystallizeを知らなかったとしたら、そのまま読んで行きます。

そして、次に名詞が1つ来て終わります。

名詞 動詞 名詞

と来た場合、可能性は

第2文型 SVC

第3文型 SVO

のどちらか。

ただ、先ほどもお話ししたように、第2、4、5文型になれる動詞は限られてい

ます。

なので、これは第3文型ということになります。

このように後付けで推測して行く形になります。

■覚えておくべき第2、4文型の動詞

先ほどもお話ししたように、第2、4、5文型で使える動詞は限られていますの

で、ある程度はぜひ覚えておきましょう。

最低限覚えておくべき、第2、4文型の動詞を掲載しておきます。

ちなみに、第5文型は特殊な文型なので、また別の号で詳しく説明いたします。

第2文型

・be動詞(〜である) ※:「存在する」の意味では第1文型

・look(〜のように見える) ※:「見る」の意味では第1文型

・seem(〜のように見える)

・smell(〜の匂いがする)

・sound(〜のように聞こえる)

・taste(〜の味がする) ※:「味わう」の意味では第3文型

・feel(〜の感じがする) ※:「触感を感じる」の意味では第3文型

・become(〜になる)

・get(〜になる) ※:「得る・与える」の意味では第3、4文型

・appear(〜のように見える) ※:「現れる」の意味では第1文型

第4文型

・give(〜に…をあげる) 

・show(〜に…を見せる)

・hand(〜に…を渡す)

・pass(〜に…を渡す)

・sell(〜に…を売る)

・teach(〜に…を教える)

・tell(〜に…を伝える)

・lend(〜に…を貸す)

・send(〜に…を送る)

※:第4文型の動詞は基本的に第3文型でも使えます。

■詳しい事項は本講座で徐々に学んで行きましょう

以上が、文を読む際のもっとも根本的な部分のお話です。

前号と今号では、

(1) 文の読み方の基本

1、Sを探す

2、Vを探す

3、Vで文型を推測

4、その推測に従って、OやCを探す

(2) 副詞は、文の構成要素にならず、いろいろなところに入り込むので、

   それをかき分けながら読まなければならない

(3) 形容詞がつくと名詞が巨大化することがあり、どこからどこまでが1つの

   名詞かわかりづらくしている

(4) 品詞の見抜き方

(5) 文型推測の方法

この5点を押さえておいてください。

【確認問題】

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

まず、以下の英文を、次の方法でそれぞれ1回ずつ(計3回)読んでください。

1回目:「副詞をかき分けながら、S→V→文型推測→その他のパーツ」という方

    法で、速く読もうと意識して読んでください。

    (補助のために線を引いたりしてもかまいませんが、あくまで試験等を

     想定して、速く読むことが最優先)

2回目:「副詞をかき分けながら、S→V→文型推測→その他のパーツ」という方

    法で、構造分析を重視して読んでください。

    (補助のために線を引いたりしてもかまいませんし、試験のように意識

     的にスピードを上げる必要はありませんが、洋書や英字新聞など、

     自分のペースで読める普通のリーディングと同じように)

3回目:2回目の分析を参考に、構造をしっかりと分析して図に書いてみてくだ

    さい。

    (試験や普通のリーディングではなく、あくまで勉強のためとして)

1、The city has convenient public transportation.

2、Seemingly Jack is a legitimate person.

3、There was an extremely urgent emergency.

4、Obviously the rusty armored vehicle is moving slowly.

5、The young citizen allegedly lent his friend a pickup truck.

6、The Japanese blind pianist has won a highly prestigious award.

7、Apparently there has been an immensely intense conversation.

8、Three weeks ago this populous city's mayor abruptly revealed

  an enormously ambitious agenda.

9、Amazingly that elegantly beautiful building is a hundred years old.

10、Fortunately the economist's unusually ominous scenario never

  materialized.

次に、以下の問題に答えてください。

(問題1は文1に対応、問題2以下も同様です)

1. How is the city's public transportation.

(A) bad

(B) inconvenient

(C) good

(D) The city doesn't have public transportation.

2. Which one of the following sentences has a similar meaning as

  sentence two.

(A) Jack is not a good person.

(B) Jack is a lawyer.

(C) Jack doesn't seem nice.

(D) Jack seems a good guy.

3. What kind of emergency was it?

(A) extreme

(B) urgent

(C) recent

(D) nice

4. Which one of the following sentences has a similar meaning as

  sentence four.

(A) The armored vehicle is slow.

(B) The slow move is rusty.

(C) The armored vehicle is obvious.

(D) The rusty move is slow.

5. Which one of the following sentences has a similar meaning as

  sentence five.

(A) His friend borrowed a pickup truck.

(B) The young citizen borrowed a pickup truck.

(C) The young citizen picked up a truck.

(D) A pickup truck is young.

6. Which one of the following sentences has a similar meaning as

  sentence six.

(A) The prestigious award is high.

(B) The pianist was tall.

(C) The Japanese pianist played the piano extremely well.

(D) The prestigious award has the pianist.

7. What has happened?

(A) The conversation was apparent.

(B) People have argued intensely.

(C) The conversation was friendly.

(D) The conversation appeared productive.

8. What did the mayor do?

(A) He became enormous.

(B) He announced a plan.

(C) He became popular.

(D) He abruptly revealed the city.

9. How does the building look?

(A) old

(B) rusty

(C) beautiful

(D) strong

10. How is the economy now?

(A) unusual

(B) economical

(C) ominous

(D) not bad

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    英語真っすぐリーディング講座

     第4号 確認問題の解答と解説

       発行者:鈴木 拓  http://www.thebelltree.com/

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こんにちは。鈴木 拓です。

「英語真っすぐリーディング講座」をご利用いただきありがとうございます。

今号は前号の確認問題の解答と解説になります。

■読む:1、The city has convenient public transportation.

最初ですので、「まだ視野が狭い状態」と仮定して丁寧に読み方を解説して行き

ます。

(1) S探し

まずはS探しですので、名詞を探すことになります。

The

これは冠詞なので、まだ名詞は出て来ていません。

The city

これで名詞を発見。従ってSを見つけたことになります。

.  S    V

│The city│   │

└────┴─┬─┘

.       SP?

(2) V探し

次にV探しです。

The city has

haveに関して言うと、完了形は「have+過去分詞」なので、この時点では

「これがVで確定」

とは言えません。

視野が少しでも広くなると、

has convenient

ぐらいまで一気に見えるので、完了形ではなく、ただ単にhaveで、これがVだと

わかるようになりますが、

視野が狭いときは、hasで、「あ、これがV? それとも完了形?」と思いつつ

次の単語、convenient(形容詞)が出て来た時点で、「あ、hasがVだった」と

わかるわけです。

.  S    V

│The city│has │

└────┴┬─┘

.      SP?

(3) 文型推測

haveは誰でも知っている単語だと思います。

第2、4文型のリストには入っていませんでしたので、

第1か第3。

(第5は前回もお話しした通り、むずかしいので別の号で解説します)

「持っている」で、「何を?」と聞けるので、第3文型だとすぐに推測できます

元から「第3文型」って知っている方も多いかと思いますので、

その場合は、そのまま読んでください。

.  S    V   O

│The city│has │   │

└────┴─┬┴───┘

.       SP3

(4) O探し

第3文型なので、Oを探します。Oになれるのは名詞だけなので、名詞を探すこと

になります。

The city has convenient

これは形容詞なので、まだまだ

The city has convenient public

これも形容詞。

The city has convenient public transportation.

やっと名詞が出て来ました。ピリオドが来たので、文自体も終了です。

convenient public transportationと比較的大きな名詞ブロックですね。

.  S    V   O

│The city│has │convenient public transportation│

└────┴─┬┴────────────────┘

.       SP3

最初なので、丁寧に解説いたしましたが、視野が広くて、

The cityが一気に目に入る方は、いきなりこれでS発見でいいですし、

has convenientまで見えるのであれば、hasがV確定でいいですし、

convenient public transportationまで見るのなら、これでO発見でかまいませ

ん。

しばらくは視野が狭い方向けに解説いたしますが、

視野が広い人はわざと視野を狭くして読む必要はありません。

意味

「この都市は便利な公共交通機関を持っている」

■問題1

1. How is the city's public transportation.

(A) bad

(B) inconvenient

(C) good

(D) The city doesn't have public transportation.

ちゃんと文を読めていれば簡単な問題ですね。

「この都市の公共交通機関はどうですか?」

と聞かれています。

本文では、convenientと言っていますが、そのまんまの選択肢はありません。

ただ、選択肢を見て行くと、

(A) bad、(B) inconvenient

(D) The city doesn't have public transportation.

といずれもマイナスなものばかり。

当然、convenientはプラスな単語なので、これは間違い。

唯一、ポジティヴな(C) goodが正解となります。

リーディング問題ではこのように、文中と問題文では

「まったく同じ単語を使うことを避ける」

傾向があります。

なぜかと言うと、まったく同じ単語を使ってしまうと、何も意味がわかっていな

くても正解できてしまうからです。

今回の例で言えば、Cがconvenientであれば、convenientの意味がわからなくて

も正解できてしまいます。

そうではなく、

「違う単語、違う表現だけど、基本的には同じ意味」

のものを入れれば、ちゃんと英語がわかっている人でないと正解できなくなる

というわけです。

答え C

意味

「この都市の公共交通機関はどうですか?」

(A) 悪い

(B) 不便

(C) 良い

(D) この都市は公共交通機関を持っていない。

■読む:2、Seemingly Jack is a legitimate person.

(1) S探し

Seemingly

これは副詞です。lyで終わっているので、意味がわからなくても副詞だとわかり

ますよね。

Seemingly Jack

これでS発見。

.       S   V

│(Seemingly) Jack│   │

└────────┴─┬─┘

.           SP?

(2) V探し

Seemingly Jack is

「V発見!」と言いたいところですが、haveと同様、be動詞も

「be動詞+-ing」で、進行形になり、

「be動詞+過去分詞」で、受動態になるので、

視野が狭いうちは、次の単語まで見ないといけない動詞なんです。

ただ、is aとまとめて視野に入ってしまう場合は、すぐに「Vだ」とわかります

.       S  V

│(Seemingly) Jack│is│

└────────┴┬┘

.          SP?

(3) 文型推測

be動詞は第1文型か第2文型で使われます。

(第2文型のリストに入ってましたね)

なので、両方の可能性を考えながら見て行きます。

.       S  V

│(Seemingly) Jack│is│

└────────┴┬┘

.          SP1

.       S  V   C

│(Seemingly) Jack│is│   │

└────────┴┬┴───┘

.          SP2

(4) 後ろの構造チェック

Seemingly Jack is a

冠詞が来たので、後ろに名詞が来ることがわかります。

なので、第2文型であることがわかります。

(第1文型なら、後ろには名詞は置けませんが、第2文型はCが来るので、名詞

 か形容詞のどちらかが置けます)

従って、第1文型の可能性は消え、第2文型で確定し、C探し。

Cは形容詞か名詞のどっちかですが、aが来ているので、名詞であることが確定し

ていますので、名詞探しになります。

Seemingly Jack is a legitimate

これは形容詞。

Seemingly Jack is a legitimate person.

名詞が来て、C発見。ピリオドが来たので、文が終了です。

.       S  V     C

│(Seemingly) Jack│is│a legitimate person │

└────────┴┬┴──────────┘

.          SP2

意味

「どうやら、ジャックはちゃんとした人のようだ」

■問題2

2. Which one of the following sentences has a similar meaning as

  sentence two.

(A) Jack is not a good person.

(B) Jack is a lawyer.

(C) Jack doesn't seem nice.

(D) Jack seems a good guy.

「どれが文2と似た意味を持っていますか?」と聞かれています。

このタイプの問題は今後多く出題しますので、ぜひ慣れておいてください。

本文では「ジャックはちゃんとした人」とプラスのことを言っているので、

(A) Jack is not a good person.

(C) Jack doesn't seem nice.

とマイナスのことを言っているのは間違いです。

(B) Jack is a lawyer.

は本文ではまったく関係ない文で間違いです。

なので、答えは残った

(D) Jack seems a good guy.

になります。

答え D

意味

「どれが文2と似た意味を持っていますか?」

(A) ジャックは良い人ではない。

(B) ジャックは弁護士だ。

(C) ジャックは親切そうではない。

(D) ジャックは良い人のようだ。

■読み:3、There was an extremely urgent emergency.

(1) S探し

There

いきなりthereが来たので、「there be動詞 S」構文だとわかります。

なので、be動詞探しに切り替えです。

(2) be動詞探し

There was

無事にbe動詞発見です。

.     V    S

│(There) was │   │

└────┬─┴───┘

.     SP1i

(3) S探し

There was an extremely

これは副詞。

There was an extremely urgent

これは形容詞。

There was an extremely urgent emergency.

名詞が来て、無事S発見。ピリオドが来て文終了です。

.     V        S

│(There) was │an extremely urgent emergency │

└────┬─┴───────────────┘

.     SP1i

意味

「非常に差し迫った緊急事態があった」

■問題3

3. What kind of emergency was it?

(A) extreme

(B) urgent

(C) recent

(D) nice

「どのような緊急事態だったのか?」と聞かれています。

最も合うのは、

(B) urgent

です。

(C) recent

(D) nice

の2つはまったく本文では触れられていません。

Aのextremeを勘違いしてしまいそうですが、本文では、

extremely urgent emergencyで、extremelyはurgentを修飾しており、

「非常に差し迫った」という意味になっていますので、注意してください。

答え B

意味

「どのような緊急事態だったのか?」

(A) 極端な

(B) 差し迫った

(C) 最近の

(D) 良い

■読み:4、Obviously the rusty armored vehicle is moving slowly.

(1) S探し

Obviously

これは副詞。

Obviously the

冠詞が来たので、名詞が来ると推測できます。

Obviously the rusty

これは形容詞。

Obviously the rusty armored

これも形容詞。-edで終わるので動詞に見えますが、armoredは形容詞。

(-edで終わる形容詞はけっこう多いです。理由は27号で説明いたします。

 -edで終わる単語で、知らない単語が動詞ではない場所で使われていたら

 形容詞だと思ってください)

Obviously the rusty armored vehicle

これでS発見です。

.          S           V

│(Obviously) the rusty armored vehicle │   │

└───────────────────┴─┬─┘

.                      SP?

(2) V探し

Obviously the rusty armored vehicle is

この時点では、まだisがVなのか、それとも進行形等が続くのかわかりません。

Obviously the rusty armored vehicle is moving

これで、進行形だったとわかります。

.          S            V

│(Obviously) the rusty armored vehicle │is moving │

└───────────────────┴──┬──┘

.                       SP?

(3) 文型推測

moveはほとんどの方が知っている単語だと思います。

第2、4文型ではないので、第1、3のどちらか。

「動く、動かす」という意味で、前者なら第1、後者なら第3と推測でき、

第1、第3どちらでもOKということになります。

.          S            V

│(Obviously) the rusty armored vehicle │is moving │

└───────────────────┴──┬──┘

.                       SP1

.          S            V     O

│(Obviously) the rusty armored vehicle │is moving │   │

└───────────────────┴──┬──┴───┘

.                       SP3

(4) 後ろの構造チェック

Obviously the rusty armored vehicle is moving slowly.

副詞が来て、文が終了したので、第1文型だったとわかります。

.          S            V

│(Obviously) the rusty armored vehicle │is moving (slowly)│

└───────────────────┴──┬──────┘

.                       SP1

意味

「明らかに、この錆びた現金輸送車はゆっくりと動いている」

■問題4

4. Which one of the following sentences has a similar meaning as

  sentence four.

(A) The armored vehicle is slow.

(B) The slow move is rusty.

(C) The armored vehicle is obvious.

(D) The rusty move is slow.

「どれが文4と似た意味を持っていますか?」と聞かれています。

いずれも本文で使われた単語をいろいろいじって作られていますが、

意味がおかしなものが含まれています。

(B) The slow move is rusty.

rustyなのは、armored vehicleであって、moveではありません。

(C) The armored vehicle is obvious.

obviousなのは、「armored vehicleがゆっくり動いていること」であって、

armored vehicle自体がobviousなわけではありません。

(D) The rusty move is slow.

確かにmoveはslowなのですが、moveはrustyなわけではないので間違い。

従って、答えは

(A) The armored vehicle is slow.

となります。

答え A

意味

「どれが文4と似た意味を持っていますか?」

(A) 現金輸送車は動きが遅い。

(B) ゆっくりとした動きは錆びている。

(C) 現金輸送車は明らかだ。

(D) 錆びた動きは遅い。

■読み:5、The young citizen allegedly lent his friend a pickup truck.

(1) S探し

The

これは冠詞。

The young

これは形容詞。

The young citizen

これでS発見です。

.    S       V

│The young citizen │   │

└─────────┴─┬─┘

.            SP?

(2) V探し

The young citizen allegedly

次はVかと思っていたところ、副詞が来ました。

The young citizen allegedly lent

で、V発見です。

.    S             V

│The young citizen │(allegedly) lent│

└─────────┴──────┬─┘

.                 SP?

(3) 文型推測

lendは第4文型のリストに入っています。

ただ、第3文型でも使えるので、どちらの可能性もあります。

.     S            V   O

│The young citizen │(allegedly) lent│   │

└─────────┴──────┬─┴───┘

.                 SP3

.     S            V   O1   O2

│The young citizen │(allegedly) lent│   │   │

└─────────┴──────┬─┴───┴───┘

.                 SP4

(4) O探し

どちらにせよ、Oは最低1つはあるので、名詞探しです。

The young citizen allegedly lent his

これは限定詞。

The young citizen allegedly lent his friend

Oを発見です。

.     S            V   O

│The young citizen │(allegedly) lent│his friend│

└─────────┴──────┬─┴─────┘

.                 SP3

.     S            V   O1     O2

│The young citizen │(allegedly) lent│his friend│   │

└─────────┴──────┬─┴─────┴───┘

.                 SP4

第3文型の可能性もありますが、そうすると「友達を貸す」と意味が変なので、

第4文型と確定してもいいでしょう。

(5) O2探し

The young citizen allegedly lent his friend a

冠詞が来て、名詞が続くことが決定し、やっぱり第4文型だったとわかります。

The young citizen allegedly lent his friend a pickup

これは形容詞。

The young citizen allegedly lent his friend a pickup truck.

これでO2発見。ピリオドが来て文が終了です。

.     S            V   O1     O2

│The young citizen │(allegedly) lent│his friend│a pickup truck│

└─────────┴──────┬─┴─────┴───────┘

.                 SP4

意味

「この若い住人は伝えられるところによると、友人に小型トラックを貸したよう

 だ」

■質問5

5. Which one of the following sentences has a similar meaning as

  sentence five.

(A) His friend borrowed a pickup truck.

(B) The young citizen borrowed a pickup truck.

(C) The young citizen picked up a truck.

(D) A pickup truck is young.

「どれが文5と似た意味を持っていますか?」

(A) His friend borrowed a pickup truck.

友人はpickup truckを借りた

どうやらこれが正解そうですが、一応ほかの選択肢も見て行きましょう。

(B) The young citizen borrowed a pickup truck.

young citizenは貸したのであって、借りたのではないので間違い。

(C) The young citizen picked up a truck.

pickupは形容詞だと「拾い上げるための」という意味で、

pickup truckというのは、アメリカでよくある小型のトラックを指します。

Cはpickup動詞として使ってしまっています。pick upは「拾い上げる」という

意味で、トラックを拾い上げたわけではないので間違い。

(D) A pickup truck is young.

若いのはcitizenであって、truckではありません。

答え A

意味

「どれが文5と似た意味を持っていますか?」

(A) 友人は小型トラックを借りた。

(B) 若い住人は小型トラックを借りた。

(C) 若い住人はトラックを拾い上げた。

(D) 小型トラックは若い。

■読み:6、The Japanese blind pianist has won a highly prestigious

      award.

(1) S探し

The

これは冠詞

The Japanese

形容詞。

The Japanese blind

形容詞。

The Japanese blind pianist

名詞発見で、S発見です。

.      S         V

│The Japanese blind pianist│   │

└─────────────┴─┬─┘

.                SP?

(2) V探し

The Japanese blind pianist has

hasがVの可能性もありますが、完了形の可能性もあり、後ろも見て行きます。

The Japanese blind pianist has won

過去分詞が来たので、完了形だったとわかります。

.      S         V

│The Japanese blind pianist│has won │

└─────────────┴─┬──┘

.                SP?

(3) 文型推測

winは多くの人が知っている単語だと思いますが、

「勝つ」は「何を?」と聞けるので、第3文型で使えますが、

第1文型でも使えます。

.      S         V

│The Japanese blind pianist│has won │

└─────────────┴─┬──┘

.                SP1

.      S         V     O

│The Japanese blind pianist│has won │   │

└─────────────┴─┬──┴───┘

.                SP3

(4) 後ろの構造チェック

The Japanese blind pianist has won a

冠詞が来たので、Oが来ることがわかり、第3文型だとわかります。

The Japanese blind pianist has won a highly

副詞

The Japanese blind pianist has won a highly prestigious

形容詞

The Japanese blind pianist has won a highly prestigious award.

名詞が来て、O発見。ピリオドが来たので、文が終わりました。

.      S         V        O

│The Japanese blind pianist│has won │a highly prestigious award│

└─────────────┴─┬──┴─────────────┘

.                SP3

意味

「この日本人の盲目のピアニストは非常に名誉のある賞を受賞した」

■問題6

6. Which one of the following sentences has a similar meaning as

  sentence six.

(A) The prestigious award is high.

(B) The pianist was tall.

(C) The Japanese pianist played the piano extremely well.

(D) The prestigious award has the pianist.

「どれが文6と似た意味を持っていますか?」

(A) The prestigious award is high.

確かにprestigious awardにhighlyという単語がついていますが、

highlyには「高い」という意味はなく、「非常に」でveryと基本的に同じ意味

しかし、Aではhigh「高い」となってしまっており、間違い。

(B) The pianist was tall.

ピアニストの背については一切触れられていないので間違い。

(C) The Japanese pianist played the piano extremely well.

優勝したのですから、非常に上手に弾いたと考えられます。

これが正解っぽいですが、一応Dも見ておきましょう。

(D) The prestigious award has the pianist.

ピアニストが賞を勝ち取ったのであって、賞がピアニストを所有しているわけで

はありません。

従って、Cが答えとなります。

答え C

意味

「どれが文6と似た意味を持っていますか?」

(A) 名誉ある賞は高い。

(B) ピアニストは背が高い。

(C) 日本人のピアニストは非常に上手にピアノを弾いた。

(D) 名誉ある賞はピアニストを所有している。

■読み:7、Apparently there has been an immensely intense conversation.

(1) S探し

Apparently

副詞が来たので、これは除外して、再びS探し。

Apparently there

thereが来ましたので、「there be動詞 S」構文だとわかります。

.           V    S

│(Apparently) (there)  │   │

└──────────┬─┴───┘

.           SP1i

(2) be動詞探し

Apparently there has

hasが来ましたが、探しているのはbe動詞です。

恐らくhas beenと完了形のbe動詞だろうと推測されます。

Apparently there has been

これで正式にbe動詞発見です。

.            V     S

│(Apparently) (there) has been │   │

└────────────┬──┴───┘

.             SP1i

(3) S探し

Apparently there has been an

冠詞。

Apparently there has been an immensely

副詞。

Apparently there has been an immensely intense

形容詞。

Apparently there has been an immensely intense conversation.

名詞が来たので、これでS発見。ピリオドが来て、文が終了です。

.            V          S

│(Apparently) (there) has been │an immensely intense conversation │

└────────────┬──┴─────────────────┘

.             SP1i

意味

「どうやら、非常に緊迫した会話があった模様だ」

■問題7

7. What has happened?

(A) The conversation was apparent.

(B) People have argued intensely.

(C) The conversation was friendly.

(D) The conversation appeared productive.

「何が起こったのか?」という問題です。

(A) The conversation was apparent.

apparentlyは副詞で、主に「どうやら」という意味で使われますが、

その形容詞形であるapparentは、主に「明らかな」という、かなり違う意味で使

われるので注意が必要です。

「会話が明らかだ」ではあまりに漠然としていて、何が明らかなのかわからず

間違い。

(B) People have argued intensely.

peopleという単語は本文にありませんが、会話というのは必ず人がするものです

激しく議論したというのは内容的にはあってそうですが、

念のため別の選択肢も見ておきましょう。

(C) The conversation was friendly.

conversationはintenseだったと言っているのに、ほぼ反対の意味である

friendlyでは明らかに間違いです。

(D) The conversation appeared productive.

激しい会話が生産的なときもありますが、必ずしもそうとは限らず、

本文の内容だけからはわかりません。

従って答えはBになります。

答え B

意味

「何が起こったのか?」

(A) 会話は明らかだった。

(B) 人々は激しく議論した。

(C) 会話は友好的だった。

(D) 会話は生産的だったようだ。

■読み:8、Three weeks ago this populous city's mayor abruptly

      revealed an enormously ambitious agenda.

(1) S探し

Three

形容詞

Three weeks

名詞が来たので、これでS確定かと思うところですが、

「数字 時間の単位」という表現には注意が必要です。

というのも、「数字 時間の単位 ago」という表現は一見名詞に見えますが、

これは副詞だからです。

なので、Sと決めずに、このまま読んで行く必要があります。

Three weeks ago

やはり、agoが来ました。これは副詞なので、再びS探しです。

Three weeks ago this

thisと限定詞もしくは代名詞で使える名詞が来ました。

代名詞であればこれがSですが、限定詞であればこれに続く名詞がSになりますか

ら、引き続き見て行く必要があります。

Three weeks ago this populous

形容詞が来ましたので、どうやらthisは限定詞で、Sになる名詞はこの後に続く

ようです。

Three weeks ago this populous city's

所有格が来て、まだ名詞は来ません。

Three weeks ago this populous city's mayor

やっと名詞が来て、これでS発見です。

.              S          V

│(Three weeks ago) this populous city's mayor│   │

└──────────────────────┴─┬─┘

.                         SP?

(2) V探し

Three weeks ago this populous city's mayor abruptly

動詞が来る前に副詞が来ました。

Three weeks ago this populous city's mayor abruptly revealed

V発見です。

.              S                V

│(Three weeks ago) this populous city's mayor│(abruptly) revealed │

└──────────────────────┴───────┬──┘

.                               SP?

(3) 文型推測

revealは「明かす、発表する」という意味で、「何を?」と聞けるので、

第3文型だと推測できます。

.              S                V

│(Three weeks ago) this populous city's mayor│(abruptly) revealed │

└──────────────────────┴───────┬──┴

.               �