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Windows XP 版 Infiniium オシロスコープのリカバリ方法 2009/12/11 版
本資料では、Infiniium シリーズの Windows XP 版のリカバリ方法を記述しています。
□ リカバリをなされる前に
この操作は、Windows の再インストールを含み、すべてのシステムを工場出荷状態に戻します。そ
のため、現在の設定、測定データ、オシロにインストールされた Windows アプリケーションソフト、
Update されたファームウェア等は、すべて消去されます。復元する必要のあるデータや記録は、
必ずバックアップをとってください。リカバリ作業時間は、お使いのモデルに依存します。初期のモ
デルでは、全ての工程を終えるのに、最大で 90 分ほどかかります。最新のモデルでは 30 分程度
で終了します。また、リカバリ後、ファームウェアのアップデート、Windows Update など、必要に応
じて、作業時間が更に掛かります。作業時間を短くなされる場合は、ライセンスファイルのバックア
ップ、キャリブレーションファイルのバックアップをお勧めいたします。また、HDD に障害があり、リ
カバリができない場合、また、リカバリ後、動作がおかしい場合は、サービスセンターでの修理対
応となります。なお、サポート期限が終了しているモデルに関しては、修理が出来ない場合がござ
いますので、ご了承下さい。
□ 操作手順
1 リカバリ前の準備(用意するもの)
1-1 オシロスコープの状態の確認と記録
1-2 ファームウェアのアップデートファイルの準備
1-3 ライセンスキーの確認
1-4 ユーザーCAL 用のアクセサリの用意
2 リカバリ実行
2-1 リカバリメニューの起動
2-2 リカバリの実行
2-3 リカバリの完了の確認
3 ファームウェアのアップデート
3-1 オシロスコープファームウェアソフトのアンインストール(Uninstall/Remove)
3-2 オシロスコープファームウェアソフトの終了(Close)
3-3-1 オシロスコープファームウェアソフトのインストール(CD-ROM から)
3-3-2 オシロスコープファームウェアソフトのインストール(コピーされたファイルから)
4 オプションライセンスのインストール、ユーザーCAL データの取得
4-1 ライセンスの入力
4-2 ライセンスの有効化(再起動)
4-3 CAL データの収得
お願い
下記の PDFの URLのみ、2014年 8月以降無効となります。
http://cp.literature.agilent.com/litweb/pdf/xxxxxx.pdf
新しい URLに読み替えて、ご利用下さい。
http://literature.cdn.keysight.com/litweb/pdf/xxxxxx.pdf
1 リカバリ前の準備(用意するもの)
リカバリ前には、最新ファームウェア、オプション・ライセンスキー、ユーザーCAL に必要なケーブ
ルアクセサリ類をご用意ください。
1-1 オシロスコープの状態の確認と記録
メニュー>Help>About Infiniium
確認/記録項目
Model Number
Serial Number
Software Revision
Operating System:Windows XP で
あること
Option ID Number
Installed Options
※ Installed Options 欄のオプション
名と数を控えて下さい
1-2 ファームウェアのアップデートファイルの準備
リカバリを実施すると、ファームウェアは工場出荷時
のバージョンに戻ります。そのため、必要に応じて、
現在、ご使用のバージョンや最新バージョンまでアッ
プデート作業を行う必要があります。リカバリ実施時
に再インストールされるファームウェアバージョンは、
オシロ背面右側のシールに記載されています。最新
のファームウェアは、Agilent 社のホームページよりダ
ウンロードする、もしくは、CD-ROM の送付を依頼す
る、2 種類の入手方法があります。
1) CD-ROM の送付依頼 (実施していないモデルがございます。ダウンロードをお使い下さい)
CD-ROM 送付の受け付けは、以下の URL にておこなっております。
http://software.cos.agilent.com/infiniium/
※ お客様情報は、必ず“半角英字”にて入力下さい。海外より 1 週間程度でお手元に届きます。
※ CD-ROM は、最新ファームウェアではない可能性があります。
2) ホームページよりアップデートファイルを入手する
最新ファームウェアへのアップデートファイルは以下のホームページ上から入手出来ます。
http://www.agilent.com/find/Infiniium_SW_Download
※ Windows XP 版 Infiniium は、 Windows XP を搭載したオープン・システムのアーキテクチャです。
マイクロソフト社の推奨するセキュリティーパッチやサービスパックのインストールに問題はござい
ません。また、Windows Service Pack などの Windows に関するアップデートは、弊社より提供され
ま せ ん 。 Windows に 関 す る 情 報 は 、 マ イ ク ロ ソ フ ト 社 の ホ ー ム ペ ー ジ で
(http://www.microsoft.com/japan)をご確認ください。
※ ウィルス対策ソフトウェアをインストールする場合には、Windows XP Pro(英語版)に対応して
いる必要がございます。 弊社で動作確認を実施している製品は、Symantec社の Norton シリーズ
(英語版のみ)のウィルス対策ソフトウェアです。
※ セキュリティーパッチやサービスパックを適用した後に、オシロ自体が不安定になった場合は、
出荷時に戻すため、リカバリ作業が必要になる場合がございます。
1-3 ライセンスキーの確認
「1-1」で確認したオプションのライセンスキーが全て揃っているかご確認ください。一つのオプショ
ンに対して一つのライセンスキーが割り当てられています。オシロスコープ本体のオプションとして
購入なされたライセンスキーは、オシロ背面シリアルプレートの横に 001-XXXXXXXXXX のように
シールに記載されています。ライセンスキーは “頭の 3 文字”と、“-”を含みます。
オシロスコープ本体購入後、追加で購入頂いたオプション、及び、アプリケーションソフトウェアは、
その都度、別途ライセンスをメールで発行しています。メール内の Keyword をご確認下さい。
※(DEMO)は期間限定のデモ・ライセンスです。Infiniium 起動時に有効期限が記載されます。
※USB や PCI-Express、Ethernet などのアプリケーションオプション(メニューの[Automated Test]
に登録されているオプション)は、Agilent 社のホームページより、ソフトダウンロードし、オシロへイ
ンストールする必要がございます。また、アプリケーションソフトは、Infiniium ファームウェアのバー
ジョンによって、動作の可否がありますので、ソフトの Readme をご確認下さい。動作する Infiniium
ファームウェアとアプリケーション解析ソフトを一対でインストールください。
- アプリケーションソフト・ダウンロードサイト
http://www.agilent.com/find/scope-apps-sw
ライセンスキー例:
E2680A MEMORY UPGRADE-250K/CH TO 1M 001-123456789ABC
E2681A JITTER ANALYSIS SW PKG5485XA EZJ-123456789ABC
E2688A Serial Data Analysis CLK-123456789ABC
E2699A Application Integration Package AIP-123456789ABC
N5391A Low Speed Serial Analysis LSS-123456789ABC
N5392A Ethernet Test Application ETH-123456789ABC
N5393A PCI-Express Test Application PCI-123456789ABC
N5394A DVI Test Application DVI-123456789ABC
(補足1) ライセンスキーの再確認方法、入手方法について
ライセンス E-Mail の紛失により、ライセンスキーの確認ができない場合は、ご納品時のライセンス
証書(Software Entitlement Certificate)があれば、既に発行済みのライセンスキーを下記のホ
ームページから確認することが出来ます。
http://www.agilent.com/find/softwarelicense
にて、証書に記載の Order Number、Certificate Number を使ってログインし、ライセンスキーをご
確認下さい。
(補足2) ライセンスファイルのバックアップ
オシロスコープ本体では、ライセンスキーは、ファイルとして管理されております。お客様で、この
ファイルをバックアップすることにより、リカバリ後に、オプションを手動でインストールする必要が
なくなります。ただし、不測の事態に備え、ライセンスキーの確認もなされることをお勧めします。
1) 隠しファイルの表示設定
Windows の START > My Computer
エクスプローラの Tools > Folder Options をクリックすると、下図のような Window が開きます。こ
こで、“View”タブの、“Hidden files and folders”で、“show hidden files and folders”にチェックし、
“Apply to all Folders”を選択し “OK”を押します。
2) ライセンスファイルのコピー
5483x、5485x、DSO/MSO8000、DSO80000 シリーズ:C:\scope\bin\
DSO9000/MSO9000、 DSO90000 シリーズ:
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Agilent\Infiniium
上記フォルダ (半透明) 上の“license.dat” と “license.dat.bak”を USB メモリ等にコピーします。
リカバリ後、これらのファイルを同じフォルダへ戻し、再起動するとライセンスが有効になります。
1-4 ユーザーCAL 用のアクセサリ
リカバリすると、CAL データが消去されます。この状態では “Infiniium Is Not Calibrated”と警告
が表示され、仕様を満たすことはできません。ユーザーCAL を取るために、以下のアクセサリをご
用意ください。
アクセサリ名 数 推奨パーツ番号 用途 備考
DSO90000 シリーズ(DSO90254A 以外)
BNC(オス)- SMA(メス)変換アダプタ 2 54855-67604 各 ch 校正用 DSO90254A 以外に標準付属
SMA(オス)- SMA(オス)ケーブル 1 54855-61620 各 ch 校正用 DSO90254A 以外に標準付属
50ohm BNC ケーブル 91cm~122cm 1 8120-1840(122cm) トリガ校正用 製品に付属しません
DSO90254A
50ohm BNC ケーブル 1 8120-1838(30cm) 各 ch、トリガ校正 製品に付属しません
DSO80000 シリーズ、54855A
BNC(オス)- SMA(メス)変換アダプタ 2 54855-67604 各 ch 校正用 標準付属
SMA(オス)- SMA(オス)ケーブル 1 54855-61620 各 ch 校正用 標準付属
50ohm BNC ケーブル 91cm~122cm 1 8120-1840(122cm) トリガ校正用 製品に付属しません
BNC(オス)ショートキャップ 1 1250-0929 標準付属
54852A、54853A、54854A
50ohm BNC ケーブル 1 8120-1838(30cm) 各 ch、トリガ校正 製品に付属しません
BNC(オス)ショートキャップ 1 1250-0929 5485xA の全モデルに標準付属
MSO/DSO9000 シリーズ、MSO/DSO8000 シリーズ、5483x シリーズ
50ohm BNC ケーブル 1 8120-1839(61cm) 各 ch、トリガ校正 製品に付属しません
(補足) キャリブレーションファイルのバックアップ
5483x、5485x、DSO/MSO8000、DSO80000 シリーズ:
C:\scope\bin
DSO9000/MSO9000、 DSO90000 シリーズ:
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Agilent\Infiniium
上記フォルダ(半透明の隠しフォルダ。隠しフォルダの表示方法は前述のライセンスファイルのバ
ックアップの項目をご参照下さい) 上に、Cal フォルダがあり、こちらを USB メモリや FDD などにコ
ピーします。リカバリなどを行った後に、このディレクトリを戻し、オシロを再起動させると有効にな
ります。
前述のライセンスファイルとキャリブレーションファイルのバックアップは、リカバリ後の作業時間を
短縮させることが出来ます。バックアップいただくことをお勧めいたします。
2 リカバリ実行
Windows XP版 Infiniiumでは HDD内の隠し領域にバックアップソフトウェアがインストールされて
おり、こちらからリカバリを実施します。リカバリが実施されますと、背面パネルに記載されたバー
ジョンの工場出荷状態に戻ります。リカバリ中に電源が抜けるなど、異常にて中断されますと故障
の原因となりますので、必ず、安定した環境で作業を行ってください。
※ HDD のクラスタ損傷など、HDD に異常がある場合、正しくリカバリされないことがあります。
HDD リカバリが正しく実行できない場合や、リカバリ後、動作が不安定な場合は、修理が必要です。
弊社サービスセンターへ修理をご依頼ください。
2-1 リカバリメニューの起動
リカバリメニューの起動、およびリカバリメニューの画面は Infiniium のモデルにより異なります。各
モデルの正しいリカバリ方法はマニュアルをご確認下さい。ここでは、典型的なモデルでの例を示
します。
Infiniium にキーボードとマウスを接続してください。電源が落ちている状態から、キーボードのコン
トロールキー(Ctrl)を押しながら、電源スイッチを入れてください。リカバリメニューが表示されるま
で、Crtl キーは離さないで下さい。
また、他のモデルでは、press F2 to boot the Infiniium Recovery System というメッセージ表示後
に、F2 を押すことで、リカバリメニューに入ることが出来ます。
2-2 リカバリの実行
Recovery メニューが表示されたら、その指示に従います。自動的にリカバリが実行され、再起動
する指示がでたら、電源を入れ直してください。
2-2 リカバリ完了の確認
電源を再投入すると、Windows XP の初期化プロセスが実行されます。全てを終了しますと、オシ
ロスコープの画面が表示され、リカバリが完了します。
3 ファームウェアのアップデート
1-2 でご用意いただいたファームウェアのファイルをご用意ください。Web サイトから、PC へダウン
ロードいただいた場合は、USB メモリなど、オシロスコープへファイルを移せるメディアをご用意く
ださい。
新しいファームウェアを入れる前には、必ず、コントロールパネルのアプリケーションの追加と削除
から、以前のファームウェアをアンインストールしていただく必要があります。その上で、新しいファ
ームウェアをインストールしてください。
3-1 ファームウェアソフトのアンインストール(Uninstall/Remove)
Infiniium のメニューの、File>Close をクリックし、オシロスコープのソフトウェアを終了します。
Windows画面になりますので、他に立ち上がっているアプリケーションがあれば、終了して下さい。
Infiniium ソフトウェアのアンインストールは コントロールパネルの“アプリケーションの追加と削
除”から行います。
Windows START>Control Panel>Add or Remove Programs
一覧の中から、Agilent Infiniium Oscilloscope XXXX を選択肢 “Remove”してください。
削除が完了しましたら、Windows を再起動してください。
3-2 オシロスコープファームウェアソフトの終了(Close)
Infiniium のメニューの、File>Close をクリックし、オシロスコープのファームウェアを終了します。
Windows 画面になりますので、他に立ち上がっているアプリケーションがあれば、終了します。一
般的な Windows のソフトウェアインストールと同じように、すべてのソフトを終了した状態でインスト
ールを行います。
3-3-1 オシロスコープファームウェアソフトのインストール(CD-ROM から)
Infiniium Up Date CD-ROM を背面の CD-R ドライブに入れてください。しばらく待つとインストーラ
が自動起動します。メニューに従い Install を実施して下さい。
3-3-2 オシロスコープファームウェアソフトのインストール(コピーされたファイルから)
Infiniium にコピーしたファイルをダブルクリックして下さい。インストーラが起動しますので、メニュ
ーに従い、Install を行ってください。
4 オプションライセンスのインストール、ユーザーCAL データの取得
4-1 ライセンスの入力
メニュー>Utilities>Install Option License をクリックすると、ライセンスキーを入力する Window
が出ます。ここに、ライセンスキーを、オプション名“3 文字”と“-”を含む
例:001-*******のように入力し、「Install License」
をクリックすると、“License was successfully installed ”となり、ライセンスが反映されます。
なお、エラーになる場合は、ライセンスキーが正しいかご確認下さい。また、ファームウェアを最新
にしていただく事で回避できる場合があります。
4-2 ライセンスの有効化(再起動)
すべてのライセンスキーを入れ、再起動するとオプションが有効になります。手順「1-1」に従って、
オプションが正しく再インストールされアクティブになったか確認してください。
※ オプション 001 メモリ増設オプションも、ライセンスキーにて有効になります。
※ ライセンスファイルのバックアップをとっておいた場合は、C ドライブの Scope の Bin (半透明
のディレクトリ) にバックアップした“license.dat”と“license.dat.bak”のファイルを戻してください。
※USB や PCI-Express、Ethernet などのアプリケーションオプション(メニューの[Automated Test]
に登録されているオプション)は、Agilent 社のホームページより、ソフトダウンロードし、オシロへイ
ンストールする必要がございます。また、アプリケーションソフトは、Infiniium ファームウェアのバー
ジョンによって、動作の可否がありますので、ソフトの Readme をご確認下さい。動作する Infiniium
ファームウェアとアプリケーション解析ソフトを一対でインストールください。
- アプリケーション解析ソフトダウンロードサイト
http://www.agilent.com/find/scope-apps-sw
4-3 CAL データの収得
「1-4」でご用意いただいたアクセサリを使用します。リカバリ後、CAL データが無いため、Infiniium
メニューの下に警告が表示されます。CAL データを収得しますと、エラーは消えます。
※ リカバリ後以外でも、温度変化の激しい環境で使用する場合や、温度が変わる季節の変わり
目には、ユーザーCAL をお勧めします。
メニューの、 Utilities>Calibration を選択するとメニューが表示されます。
Cal Memory Protect のチェックをはずし、START してください。
(最後に Calibration をした日時が表示されますので、実施の目安にしてください。)
1Ch~4Ch に対して、同じ Cal を順番に行っていきます。メニューの指示に従って接続をおこなって
ください。ファームウェアバージョンやモデルによって若干指示内容が異なります。ここでは、メニュ
ーに表示される注意点のみを記載いたします。必要なものは、前述のリストをご参照下さい。
“Disconnect everything from Input & AUX ,,,,” プローブやケーブル全てを外して下さい
“BNC Shorting Cap to Channel X,,,,” X Ch にショートデバイス(1250-0929)を接続して下さい。
“Connect AUX Out to Channel X 50 ohm cable,,” 50Ω の BNC ケーブルで、Ch と AUX を接続し
て下さい。
なお、キャリブレーションファイルをバックアップしている場合は、C ドライブの Scope の Bin (半透
明のディレクトリ) 上に Cal フォルダにファイルを戻し、オシロを再起動させると有効になります。
※ 戻した後も、エラーが出る場合は、Cal データの取得をおこなって頂く必要がございます。
以上で、リカバリ作業は終了となります。リカバリをしても動作が不安定な場合や、リカバリが実施
できない場合は、弊社サービスセンターでの修理が必要となります。