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Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド 第2.0版 2006年9月 富士通株式会社

Windwos Server 2003 Active Directory移行ガイド...Windwos Server 2003 Active Directory移行ガイド ... 2.

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Windows Server 2003

Active Directory 移行ガイド

第20版

2006年9月

富士通株式会社

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-2- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

目次

はじめに 4

1 NT40ドメインからの移行 5 11 移行前準備6 12 移行手順概要 8 13 Windows Server 2003 ドメイン構築 9 14 信頼関係の確立 9 141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定 9 142 Windows NT側の信頼されるドメインの設定 12 143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更13 144 Windows NT側の信頼するドメインの設定 16

15 管理者権限の追加 17 16 監査の設定18 17 リソースの移動20 18 ADMTのインストール 21 181 Windows NT側での事前設定 21 182 ADMTのインストール 22

19 パスワードの移行準備 24 191 Windows Server 2003 の設定 24 192 Windows NTの設定 26

110 グループの移行29 111 ユーザの移行 34 112 コンピュータの移行 41 113 ローカルプロファイルの移行 48 114 レポートの作成 52 115 ADMTツール後の確認 54 116 移行元ドメインの撤去 55 1161 信頼関係の破棄55 1162 WINS複製パートナーの解除 55 1163 監査設定の解除56 1164 NTドメインの撤去 56

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード57 1171 ドメイン機能レベルのアップグレード 57 1172 フォレスト機能レベルのアップグレード 58

118 ADMT v2 の紹介 59

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行 6021 移行前準備60 22 移行手順概要 62 23 ドメイン移行の準備 64 231 フォレスト全体の情報の更新 64 232 ドメイン全体の情報の更新 65

24 Windows Server 2003 のインストール 65 25 DCへの昇格 66 26 操作マスタ(FSMO)の転送 69 261 管理ツールのインストール70 262 FSMOの転送 71

27 優先DNSの変更 76 28 その他移行作業76 29 Windows 2000 Server DCの降格 77 291 Windows 2000 Server DCの降格 77

210 Windows Server 2003 環境の構築 80 2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード 81

3 制限事項留意事項 84 31 制限事項 84 32 留意事項 84

4 お勧め構成パターン 87 41 お勧め構成パターン 87 42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン 88

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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はじめに

本書は既存の Windows NT40 ドメイン(以降 NT ドメイン)Windows 2000 Server 環境のドメイン

(以降 2000 ドメイン)から Windows Server 2003 環境のドメイン(以降 2003 ドメイン)への移行につい

てご紹介するものです移行に必要なノウハウや操作手順留意点を中心に説明しています

本書では現時点で推奨する以下の移行方法について説明しています

bull NT ドメインから別に構築した 2003 ドメインにアカウントなどを移行する方法

bull 2000 ドメインから新規に Windows Server 2003 を追加して移行する方法

なおアップグレードによる Windows Server 2003 環境のドメイン構築については本ガイドでは説

明していません

本書は実際に Windows Server 2003 環境へのドメイン移行に携わる方々を対象としていますよ

ってWindows Server 2003 環境の知識があることドメインDNS についての知識があることを前提

に書かれていますなおActive DirectoryDNS の詳細な技術情報については富士通の

IKB(PC-Windows)マイクロソフト社の公開情報を紹介しています

本書の表記

注 意

操作機能での注意点を説明しています

参 考

操作機能での参考点を説明しています

[HOWTO] Windows Server 2003 ~

http

参照する公開情報については枠内に URL を紹介してい

ます

2003年 11月現在のMicrosoft サポート技術情報富士通

の公開情報の抜粋を掲載しております

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1 NT40ドメインからの移行

本章ではNT ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

本書で説明する移行方法は既存のNT ドメインとは別に構築した 2003 ドメインにNT ドメインの

アカウントなどをコピーしNT ドメインを廃止する方法です

NT ドメインから 2003 ドメインへの移行を支援するツールとしてADMT(Active Directory移行ツー

ル)がありますWindows Server 2003 のセットアップ CD-ROM には ADMT の最新版 v20 が付属し

ています

ADMT は移行前のテストが実施でき移行先で移行元のユーザやパスワードがそのまま使え

るためアクセス権の再設定が不要であることが最大メリットです

本章で説明する「新規 Windows Server 2003 構築ADMT での移行」の方法は既存の環境を移

行により引継ぎアップグレードによるハードウェアやソフトウェアのトラブルを回避することができ

ます

移行イメージ

NT PDC

NT BDC

2003 DC

NTドメイン

撤去へ

2003ドメイン

新規構築

新規導入

2003 DC 2003 DC

ユーザや

グループの

移行

times times

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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11 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書を作成することを推奨します

アカウントとリソースを移行規模の検討

rarr移行するアカウントリソースの規模を調べて移行にかかる時間の概算を出しておく

とスケジュールをたてる際に役立ちます

移行元ドメインが複数ある場合は名前の競合などがない事を確認

rarr名前の競合がある場合には後述する ADMT で名前を変更することができます

移行後の 2003 ドメイン設計

移行元のドメインについての調査が終わったら移行後のドメイン構成について検討してくだ

さい基本的にシングルドメイン単純な OU の階層構造を推奨しますActive Directory では

ドメイン内を OU に分けることにより管理権限を分散させることができますのでドメインを複数

に分ける必要はありませんまたOU の構造を複雑にすると管理が煩雑になりグループポ

リシーの適用にも時間がかかるという問題があります

OU

OU OU OU

OU

OU OU OU OU OU OU OU

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサー

バオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適応

が必須となります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

バックアップ

移行中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータのバ

ックアップを行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-8- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

12 移行手順概要

本章では既存 NT ドメインとは別セグメントに新規 2003 ドメインを構築しグループユーザ

コンピュータのリソースを SID を付けずに移行した手順を説明します

手順概要

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

1Windows Server 2003のインストール

3Active Directoryのインストール

4ドメイン機能レベルのアップグレード

5双方向の信頼関係の作成

6リソースの移動

ADMT v2

7信頼関係の破棄

8移行元ドメインの破棄

2DNSのインストール

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

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13 Windows Server 2003 ドメイン構築

移行先ドメインの構築はまず新しいサーバを用意しそのサーバにWindows Server 2003を

インストールしますインストール後DCPromo を用いて Active Directory を構成します

本書ではドメインの新規構築手順は記載しません別途必要に応じて『Windows Server

2003 Active Directory 導入ガイド』を参照してください

14 信頼関係の確立

WINSによる名前解決が完了後NTと2003ドメイン間で双方向の信頼関係を結びます双方

向の信頼関係を結ぶ手順は以下のとおりですWindows Server 2003NTのPDCで相互の操作

になりますのでご注意ください

1 2003 ドメイン側で NT ドメインとの一方向の信頼関係を結びます

2 NT ドメイン側で信頼される側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

3 2003 ドメイン側で双方向の信頼関係への変換を行います

4 NT ドメイン側で信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定

1 管理ツール[Active Directory ドメインと

信頼関係]からドメイン名を右クリック

し[プロパティ]を選択する

2 プロパティ画面の[信頼タブ]-[新しい

信頼]ボタンをクリックしウィザーを実行

し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-10- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

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8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

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-12- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

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-13- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

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-14- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-15- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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-16- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-17- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-21- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-22- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-23- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-25- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-26- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-30- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-31- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-35- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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-66- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-2- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

目次

はじめに 4

1 NT40ドメインからの移行 5 11 移行前準備6 12 移行手順概要 8 13 Windows Server 2003 ドメイン構築 9 14 信頼関係の確立 9 141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定 9 142 Windows NT側の信頼されるドメインの設定 12 143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更13 144 Windows NT側の信頼するドメインの設定 16

15 管理者権限の追加 17 16 監査の設定18 17 リソースの移動20 18 ADMTのインストール 21 181 Windows NT側での事前設定 21 182 ADMTのインストール 22

19 パスワードの移行準備 24 191 Windows Server 2003 の設定 24 192 Windows NTの設定 26

110 グループの移行29 111 ユーザの移行 34 112 コンピュータの移行 41 113 ローカルプロファイルの移行 48 114 レポートの作成 52 115 ADMTツール後の確認 54 116 移行元ドメインの撤去 55 1161 信頼関係の破棄55 1162 WINS複製パートナーの解除 55 1163 監査設定の解除56 1164 NTドメインの撤去 56

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード57 1171 ドメイン機能レベルのアップグレード 57 1172 フォレスト機能レベルのアップグレード 58

118 ADMT v2 の紹介 59

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-3- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行 6021 移行前準備60 22 移行手順概要 62 23 ドメイン移行の準備 64 231 フォレスト全体の情報の更新 64 232 ドメイン全体の情報の更新 65

24 Windows Server 2003 のインストール 65 25 DCへの昇格 66 26 操作マスタ(FSMO)の転送 69 261 管理ツールのインストール70 262 FSMOの転送 71

27 優先DNSの変更 76 28 その他移行作業76 29 Windows 2000 Server DCの降格 77 291 Windows 2000 Server DCの降格 77

210 Windows Server 2003 環境の構築 80 2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード 81

3 制限事項留意事項 84 31 制限事項 84 32 留意事項 84

4 お勧め構成パターン 87 41 お勧め構成パターン 87 42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン 88

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-4- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

はじめに

本書は既存の Windows NT40 ドメイン(以降 NT ドメイン)Windows 2000 Server 環境のドメイン

(以降 2000 ドメイン)から Windows Server 2003 環境のドメイン(以降 2003 ドメイン)への移行につい

てご紹介するものです移行に必要なノウハウや操作手順留意点を中心に説明しています

本書では現時点で推奨する以下の移行方法について説明しています

bull NT ドメインから別に構築した 2003 ドメインにアカウントなどを移行する方法

bull 2000 ドメインから新規に Windows Server 2003 を追加して移行する方法

なおアップグレードによる Windows Server 2003 環境のドメイン構築については本ガイドでは説

明していません

本書は実際に Windows Server 2003 環境へのドメイン移行に携わる方々を対象としていますよ

ってWindows Server 2003 環境の知識があることドメインDNS についての知識があることを前提

に書かれていますなおActive DirectoryDNS の詳細な技術情報については富士通の

IKB(PC-Windows)マイクロソフト社の公開情報を紹介しています

本書の表記

注 意

操作機能での注意点を説明しています

参 考

操作機能での参考点を説明しています

[HOWTO] Windows Server 2003 ~

http

参照する公開情報については枠内に URL を紹介してい

ます

2003年 11月現在のMicrosoft サポート技術情報富士通

の公開情報の抜粋を掲載しております

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1 NT40ドメインからの移行

本章ではNT ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

本書で説明する移行方法は既存のNT ドメインとは別に構築した 2003 ドメインにNT ドメインの

アカウントなどをコピーしNT ドメインを廃止する方法です

NT ドメインから 2003 ドメインへの移行を支援するツールとしてADMT(Active Directory移行ツー

ル)がありますWindows Server 2003 のセットアップ CD-ROM には ADMT の最新版 v20 が付属し

ています

ADMT は移行前のテストが実施でき移行先で移行元のユーザやパスワードがそのまま使え

るためアクセス権の再設定が不要であることが最大メリットです

本章で説明する「新規 Windows Server 2003 構築ADMT での移行」の方法は既存の環境を移

行により引継ぎアップグレードによるハードウェアやソフトウェアのトラブルを回避することができ

ます

移行イメージ

NT PDC

NT BDC

2003 DC

NTドメイン

撤去へ

2003ドメイン

新規構築

新規導入

2003 DC 2003 DC

ユーザや

グループの

移行

times times

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11 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書を作成することを推奨します

アカウントとリソースを移行規模の検討

rarr移行するアカウントリソースの規模を調べて移行にかかる時間の概算を出しておく

とスケジュールをたてる際に役立ちます

移行元ドメインが複数ある場合は名前の競合などがない事を確認

rarr名前の競合がある場合には後述する ADMT で名前を変更することができます

移行後の 2003 ドメイン設計

移行元のドメインについての調査が終わったら移行後のドメイン構成について検討してくだ

さい基本的にシングルドメイン単純な OU の階層構造を推奨しますActive Directory では

ドメイン内を OU に分けることにより管理権限を分散させることができますのでドメインを複数

に分ける必要はありませんまたOU の構造を複雑にすると管理が煩雑になりグループポ

リシーの適用にも時間がかかるという問題があります

OU

OU OU OU

OU

OU OU OU OU OU OU OU

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサー

バオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適応

が必須となります

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移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

バックアップ

移行中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータのバ

ックアップを行ってください

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12 移行手順概要

本章では既存 NT ドメインとは別セグメントに新規 2003 ドメインを構築しグループユーザ

コンピュータのリソースを SID を付けずに移行した手順を説明します

手順概要

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

1Windows Server 2003のインストール

3Active Directoryのインストール

4ドメイン機能レベルのアップグレード

5双方向の信頼関係の作成

6リソースの移動

ADMT v2

7信頼関係の破棄

8移行元ドメインの破棄

2DNSのインストール

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

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-9- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

13 Windows Server 2003 ドメイン構築

移行先ドメインの構築はまず新しいサーバを用意しそのサーバにWindows Server 2003を

インストールしますインストール後DCPromo を用いて Active Directory を構成します

本書ではドメインの新規構築手順は記載しません別途必要に応じて『Windows Server

2003 Active Directory 導入ガイド』を参照してください

14 信頼関係の確立

WINSによる名前解決が完了後NTと2003ドメイン間で双方向の信頼関係を結びます双方

向の信頼関係を結ぶ手順は以下のとおりですWindows Server 2003NTのPDCで相互の操作

になりますのでご注意ください

1 2003 ドメイン側で NT ドメインとの一方向の信頼関係を結びます

2 NT ドメイン側で信頼される側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

3 2003 ドメイン側で双方向の信頼関係への変換を行います

4 NT ドメイン側で信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定

1 管理ツール[Active Directory ドメインと

信頼関係]からドメイン名を右クリック

し[プロパティ]を選択する

2 プロパティ画面の[信頼タブ]-[新しい

信頼]ボタンをクリックしウィザーを実行

し[次へ]をクリックする

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3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

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8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

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142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

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5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

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10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行 6021 移行前準備60 22 移行手順概要 62 23 ドメイン移行の準備 64 231 フォレスト全体の情報の更新 64 232 ドメイン全体の情報の更新 65

24 Windows Server 2003 のインストール 65 25 DCへの昇格 66 26 操作マスタ(FSMO)の転送 69 261 管理ツールのインストール70 262 FSMOの転送 71

27 優先DNSの変更 76 28 その他移行作業76 29 Windows 2000 Server DCの降格 77 291 Windows 2000 Server DCの降格 77

210 Windows Server 2003 環境の構築 80 2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード 81

3 制限事項留意事項 84 31 制限事項 84 32 留意事項 84

4 お勧め構成パターン 87 41 お勧め構成パターン 87 42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン 88

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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はじめに

本書は既存の Windows NT40 ドメイン(以降 NT ドメイン)Windows 2000 Server 環境のドメイン

(以降 2000 ドメイン)から Windows Server 2003 環境のドメイン(以降 2003 ドメイン)への移行につい

てご紹介するものです移行に必要なノウハウや操作手順留意点を中心に説明しています

本書では現時点で推奨する以下の移行方法について説明しています

bull NT ドメインから別に構築した 2003 ドメインにアカウントなどを移行する方法

bull 2000 ドメインから新規に Windows Server 2003 を追加して移行する方法

なおアップグレードによる Windows Server 2003 環境のドメイン構築については本ガイドでは説

明していません

本書は実際に Windows Server 2003 環境へのドメイン移行に携わる方々を対象としていますよ

ってWindows Server 2003 環境の知識があることドメインDNS についての知識があることを前提

に書かれていますなおActive DirectoryDNS の詳細な技術情報については富士通の

IKB(PC-Windows)マイクロソフト社の公開情報を紹介しています

本書の表記

注 意

操作機能での注意点を説明しています

参 考

操作機能での参考点を説明しています

[HOWTO] Windows Server 2003 ~

http

参照する公開情報については枠内に URL を紹介してい

ます

2003年 11月現在のMicrosoft サポート技術情報富士通

の公開情報の抜粋を掲載しております

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1 NT40ドメインからの移行

本章ではNT ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

本書で説明する移行方法は既存のNT ドメインとは別に構築した 2003 ドメインにNT ドメインの

アカウントなどをコピーしNT ドメインを廃止する方法です

NT ドメインから 2003 ドメインへの移行を支援するツールとしてADMT(Active Directory移行ツー

ル)がありますWindows Server 2003 のセットアップ CD-ROM には ADMT の最新版 v20 が付属し

ています

ADMT は移行前のテストが実施でき移行先で移行元のユーザやパスワードがそのまま使え

るためアクセス権の再設定が不要であることが最大メリットです

本章で説明する「新規 Windows Server 2003 構築ADMT での移行」の方法は既存の環境を移

行により引継ぎアップグレードによるハードウェアやソフトウェアのトラブルを回避することができ

ます

移行イメージ

NT PDC

NT BDC

2003 DC

NTドメイン

撤去へ

2003ドメイン

新規構築

新規導入

2003 DC 2003 DC

ユーザや

グループの

移行

times times

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11 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書を作成することを推奨します

アカウントとリソースを移行規模の検討

rarr移行するアカウントリソースの規模を調べて移行にかかる時間の概算を出しておく

とスケジュールをたてる際に役立ちます

移行元ドメインが複数ある場合は名前の競合などがない事を確認

rarr名前の競合がある場合には後述する ADMT で名前を変更することができます

移行後の 2003 ドメイン設計

移行元のドメインについての調査が終わったら移行後のドメイン構成について検討してくだ

さい基本的にシングルドメイン単純な OU の階層構造を推奨しますActive Directory では

ドメイン内を OU に分けることにより管理権限を分散させることができますのでドメインを複数

に分ける必要はありませんまたOU の構造を複雑にすると管理が煩雑になりグループポ

リシーの適用にも時間がかかるという問題があります

OU

OU OU OU

OU

OU OU OU OU OU OU OU

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサー

バオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適応

が必須となります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

バックアップ

移行中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータのバ

ックアップを行ってください

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12 移行手順概要

本章では既存 NT ドメインとは別セグメントに新規 2003 ドメインを構築しグループユーザ

コンピュータのリソースを SID を付けずに移行した手順を説明します

手順概要

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

1Windows Server 2003のインストール

3Active Directoryのインストール

4ドメイン機能レベルのアップグレード

5双方向の信頼関係の作成

6リソースの移動

ADMT v2

7信頼関係の破棄

8移行元ドメインの破棄

2DNSのインストール

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

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13 Windows Server 2003 ドメイン構築

移行先ドメインの構築はまず新しいサーバを用意しそのサーバにWindows Server 2003を

インストールしますインストール後DCPromo を用いて Active Directory を構成します

本書ではドメインの新規構築手順は記載しません別途必要に応じて『Windows Server

2003 Active Directory 導入ガイド』を参照してください

14 信頼関係の確立

WINSによる名前解決が完了後NTと2003ドメイン間で双方向の信頼関係を結びます双方

向の信頼関係を結ぶ手順は以下のとおりですWindows Server 2003NTのPDCで相互の操作

になりますのでご注意ください

1 2003 ドメイン側で NT ドメインとの一方向の信頼関係を結びます

2 NT ドメイン側で信頼される側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

3 2003 ドメイン側で双方向の信頼関係への変換を行います

4 NT ドメイン側で信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定

1 管理ツール[Active Directory ドメインと

信頼関係]からドメイン名を右クリック

し[プロパティ]を選択する

2 プロパティ画面の[信頼タブ]-[新しい

信頼]ボタンをクリックしウィザーを実行

し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-13- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

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-14- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-17- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-18- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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-19- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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-20- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-21- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-61- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-4- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

はじめに

本書は既存の Windows NT40 ドメイン(以降 NT ドメイン)Windows 2000 Server 環境のドメイン

(以降 2000 ドメイン)から Windows Server 2003 環境のドメイン(以降 2003 ドメイン)への移行につい

てご紹介するものです移行に必要なノウハウや操作手順留意点を中心に説明しています

本書では現時点で推奨する以下の移行方法について説明しています

bull NT ドメインから別に構築した 2003 ドメインにアカウントなどを移行する方法

bull 2000 ドメインから新規に Windows Server 2003 を追加して移行する方法

なおアップグレードによる Windows Server 2003 環境のドメイン構築については本ガイドでは説

明していません

本書は実際に Windows Server 2003 環境へのドメイン移行に携わる方々を対象としていますよ

ってWindows Server 2003 環境の知識があることドメインDNS についての知識があることを前提

に書かれていますなおActive DirectoryDNS の詳細な技術情報については富士通の

IKB(PC-Windows)マイクロソフト社の公開情報を紹介しています

本書の表記

注 意

操作機能での注意点を説明しています

参 考

操作機能での参考点を説明しています

[HOWTO] Windows Server 2003 ~

http

参照する公開情報については枠内に URL を紹介してい

ます

2003年 11月現在のMicrosoft サポート技術情報富士通

の公開情報の抜粋を掲載しております

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1 NT40ドメインからの移行

本章ではNT ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

本書で説明する移行方法は既存のNT ドメインとは別に構築した 2003 ドメインにNT ドメインの

アカウントなどをコピーしNT ドメインを廃止する方法です

NT ドメインから 2003 ドメインへの移行を支援するツールとしてADMT(Active Directory移行ツー

ル)がありますWindows Server 2003 のセットアップ CD-ROM には ADMT の最新版 v20 が付属し

ています

ADMT は移行前のテストが実施でき移行先で移行元のユーザやパスワードがそのまま使え

るためアクセス権の再設定が不要であることが最大メリットです

本章で説明する「新規 Windows Server 2003 構築ADMT での移行」の方法は既存の環境を移

行により引継ぎアップグレードによるハードウェアやソフトウェアのトラブルを回避することができ

ます

移行イメージ

NT PDC

NT BDC

2003 DC

NTドメイン

撤去へ

2003ドメイン

新規構築

新規導入

2003 DC 2003 DC

ユーザや

グループの

移行

times times

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11 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書を作成することを推奨します

アカウントとリソースを移行規模の検討

rarr移行するアカウントリソースの規模を調べて移行にかかる時間の概算を出しておく

とスケジュールをたてる際に役立ちます

移行元ドメインが複数ある場合は名前の競合などがない事を確認

rarr名前の競合がある場合には後述する ADMT で名前を変更することができます

移行後の 2003 ドメイン設計

移行元のドメインについての調査が終わったら移行後のドメイン構成について検討してくだ

さい基本的にシングルドメイン単純な OU の階層構造を推奨しますActive Directory では

ドメイン内を OU に分けることにより管理権限を分散させることができますのでドメインを複数

に分ける必要はありませんまたOU の構造を複雑にすると管理が煩雑になりグループポ

リシーの適用にも時間がかかるという問題があります

OU

OU OU OU

OU

OU OU OU OU OU OU OU

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサー

バオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適応

が必須となります

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移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

バックアップ

移行中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータのバ

ックアップを行ってください

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12 移行手順概要

本章では既存 NT ドメインとは別セグメントに新規 2003 ドメインを構築しグループユーザ

コンピュータのリソースを SID を付けずに移行した手順を説明します

手順概要

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

1Windows Server 2003のインストール

3Active Directoryのインストール

4ドメイン機能レベルのアップグレード

5双方向の信頼関係の作成

6リソースの移動

ADMT v2

7信頼関係の破棄

8移行元ドメインの破棄

2DNSのインストール

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

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13 Windows Server 2003 ドメイン構築

移行先ドメインの構築はまず新しいサーバを用意しそのサーバにWindows Server 2003を

インストールしますインストール後DCPromo を用いて Active Directory を構成します

本書ではドメインの新規構築手順は記載しません別途必要に応じて『Windows Server

2003 Active Directory 導入ガイド』を参照してください

14 信頼関係の確立

WINSによる名前解決が完了後NTと2003ドメイン間で双方向の信頼関係を結びます双方

向の信頼関係を結ぶ手順は以下のとおりですWindows Server 2003NTのPDCで相互の操作

になりますのでご注意ください

1 2003 ドメイン側で NT ドメインとの一方向の信頼関係を結びます

2 NT ドメイン側で信頼される側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

3 2003 ドメイン側で双方向の信頼関係への変換を行います

4 NT ドメイン側で信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定

1 管理ツール[Active Directory ドメインと

信頼関係]からドメイン名を右クリック

し[プロパティ]を選択する

2 プロパティ画面の[信頼タブ]-[新しい

信頼]ボタンをクリックしウィザーを実行

し[次へ]をクリックする

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3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

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8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

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142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

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5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

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10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-59- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-66- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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1 NT40ドメインからの移行

本章ではNT ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

本書で説明する移行方法は既存のNT ドメインとは別に構築した 2003 ドメインにNT ドメインの

アカウントなどをコピーしNT ドメインを廃止する方法です

NT ドメインから 2003 ドメインへの移行を支援するツールとしてADMT(Active Directory移行ツー

ル)がありますWindows Server 2003 のセットアップ CD-ROM には ADMT の最新版 v20 が付属し

ています

ADMT は移行前のテストが実施でき移行先で移行元のユーザやパスワードがそのまま使え

るためアクセス権の再設定が不要であることが最大メリットです

本章で説明する「新規 Windows Server 2003 構築ADMT での移行」の方法は既存の環境を移

行により引継ぎアップグレードによるハードウェアやソフトウェアのトラブルを回避することができ

ます

移行イメージ

NT PDC

NT BDC

2003 DC

NTドメイン

撤去へ

2003ドメイン

新規構築

新規導入

2003 DC 2003 DC

ユーザや

グループの

移行

times times

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11 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書を作成することを推奨します

アカウントとリソースを移行規模の検討

rarr移行するアカウントリソースの規模を調べて移行にかかる時間の概算を出しておく

とスケジュールをたてる際に役立ちます

移行元ドメインが複数ある場合は名前の競合などがない事を確認

rarr名前の競合がある場合には後述する ADMT で名前を変更することができます

移行後の 2003 ドメイン設計

移行元のドメインについての調査が終わったら移行後のドメイン構成について検討してくだ

さい基本的にシングルドメイン単純な OU の階層構造を推奨しますActive Directory では

ドメイン内を OU に分けることにより管理権限を分散させることができますのでドメインを複数

に分ける必要はありませんまたOU の構造を複雑にすると管理が煩雑になりグループポ

リシーの適用にも時間がかかるという問題があります

OU

OU OU OU

OU

OU OU OU OU OU OU OU

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサー

バオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適応

が必須となります

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移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

バックアップ

移行中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータのバ

ックアップを行ってください

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12 移行手順概要

本章では既存 NT ドメインとは別セグメントに新規 2003 ドメインを構築しグループユーザ

コンピュータのリソースを SID を付けずに移行した手順を説明します

手順概要

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

1Windows Server 2003のインストール

3Active Directoryのインストール

4ドメイン機能レベルのアップグレード

5双方向の信頼関係の作成

6リソースの移動

ADMT v2

7信頼関係の破棄

8移行元ドメインの破棄

2DNSのインストール

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

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13 Windows Server 2003 ドメイン構築

移行先ドメインの構築はまず新しいサーバを用意しそのサーバにWindows Server 2003を

インストールしますインストール後DCPromo を用いて Active Directory を構成します

本書ではドメインの新規構築手順は記載しません別途必要に応じて『Windows Server

2003 Active Directory 導入ガイド』を参照してください

14 信頼関係の確立

WINSによる名前解決が完了後NTと2003ドメイン間で双方向の信頼関係を結びます双方

向の信頼関係を結ぶ手順は以下のとおりですWindows Server 2003NTのPDCで相互の操作

になりますのでご注意ください

1 2003 ドメイン側で NT ドメインとの一方向の信頼関係を結びます

2 NT ドメイン側で信頼される側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

3 2003 ドメイン側で双方向の信頼関係への変換を行います

4 NT ドメイン側で信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定

1 管理ツール[Active Directory ドメインと

信頼関係]からドメイン名を右クリック

し[プロパティ]を選択する

2 プロパティ画面の[信頼タブ]-[新しい

信頼]ボタンをクリックしウィザーを実行

し[次へ]をクリックする

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3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

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8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

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142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

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10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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11 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書を作成することを推奨します

アカウントとリソースを移行規模の検討

rarr移行するアカウントリソースの規模を調べて移行にかかる時間の概算を出しておく

とスケジュールをたてる際に役立ちます

移行元ドメインが複数ある場合は名前の競合などがない事を確認

rarr名前の競合がある場合には後述する ADMT で名前を変更することができます

移行後の 2003 ドメイン設計

移行元のドメインについての調査が終わったら移行後のドメイン構成について検討してくだ

さい基本的にシングルドメイン単純な OU の階層構造を推奨しますActive Directory では

ドメイン内を OU に分けることにより管理権限を分散させることができますのでドメインを複数

に分ける必要はありませんまたOU の構造を複雑にすると管理が煩雑になりグループポ

リシーの適用にも時間がかかるという問題があります

OU

OU OU OU

OU

OU OU OU OU OU OU OU

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサー

バオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適応

が必須となります

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移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

バックアップ

移行中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータのバ

ックアップを行ってください

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12 移行手順概要

本章では既存 NT ドメインとは別セグメントに新規 2003 ドメインを構築しグループユーザ

コンピュータのリソースを SID を付けずに移行した手順を説明します

手順概要

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

1Windows Server 2003のインストール

3Active Directoryのインストール

4ドメイン機能レベルのアップグレード

5双方向の信頼関係の作成

6リソースの移動

ADMT v2

7信頼関係の破棄

8移行元ドメインの破棄

2DNSのインストール

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

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13 Windows Server 2003 ドメイン構築

移行先ドメインの構築はまず新しいサーバを用意しそのサーバにWindows Server 2003を

インストールしますインストール後DCPromo を用いて Active Directory を構成します

本書ではドメインの新規構築手順は記載しません別途必要に応じて『Windows Server

2003 Active Directory 導入ガイド』を参照してください

14 信頼関係の確立

WINSによる名前解決が完了後NTと2003ドメイン間で双方向の信頼関係を結びます双方

向の信頼関係を結ぶ手順は以下のとおりですWindows Server 2003NTのPDCで相互の操作

になりますのでご注意ください

1 2003 ドメイン側で NT ドメインとの一方向の信頼関係を結びます

2 NT ドメイン側で信頼される側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

3 2003 ドメイン側で双方向の信頼関係への変換を行います

4 NT ドメイン側で信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定

1 管理ツール[Active Directory ドメインと

信頼関係]からドメイン名を右クリック

し[プロパティ]を選択する

2 プロパティ画面の[信頼タブ]-[新しい

信頼]ボタンをクリックしウィザーを実行

し[次へ]をクリックする

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3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

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8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

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142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

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5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

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10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-18- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-21- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-22- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-28- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-30- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

バックアップ

移行中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータのバ

ックアップを行ってください

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12 移行手順概要

本章では既存 NT ドメインとは別セグメントに新規 2003 ドメインを構築しグループユーザ

コンピュータのリソースを SID を付けずに移行した手順を説明します

手順概要

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

1Windows Server 2003のインストール

3Active Directoryのインストール

4ドメイン機能レベルのアップグレード

5双方向の信頼関係の作成

6リソースの移動

ADMT v2

7信頼関係の破棄

8移行元ドメインの破棄

2DNSのインストール

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

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13 Windows Server 2003 ドメイン構築

移行先ドメインの構築はまず新しいサーバを用意しそのサーバにWindows Server 2003を

インストールしますインストール後DCPromo を用いて Active Directory を構成します

本書ではドメインの新規構築手順は記載しません別途必要に応じて『Windows Server

2003 Active Directory 導入ガイド』を参照してください

14 信頼関係の確立

WINSによる名前解決が完了後NTと2003ドメイン間で双方向の信頼関係を結びます双方

向の信頼関係を結ぶ手順は以下のとおりですWindows Server 2003NTのPDCで相互の操作

になりますのでご注意ください

1 2003 ドメイン側で NT ドメインとの一方向の信頼関係を結びます

2 NT ドメイン側で信頼される側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

3 2003 ドメイン側で双方向の信頼関係への変換を行います

4 NT ドメイン側で信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定

1 管理ツール[Active Directory ドメインと

信頼関係]からドメイン名を右クリック

し[プロパティ]を選択する

2 プロパティ画面の[信頼タブ]-[新しい

信頼]ボタンをクリックしウィザーを実行

し[次へ]をクリックする

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3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

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8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

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142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

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5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

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10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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12 移行手順概要

本章では既存 NT ドメインとは別セグメントに新規 2003 ドメインを構築しグループユーザ

コンピュータのリソースを SID を付けずに移行した手順を説明します

手順概要

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

NT40ドメイン

NT40

PDC

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

1Windows Server 2003のインストール

3Active Directoryのインストール

4ドメイン機能レベルのアップグレード

5双方向の信頼関係の作成

6リソースの移動

ADMT v2

7信頼関係の破棄

8移行元ドメインの破棄

2DNSのインストール

2003

DC(FSMO)

Windows Server

2003ドメイン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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13 Windows Server 2003 ドメイン構築

移行先ドメインの構築はまず新しいサーバを用意しそのサーバにWindows Server 2003を

インストールしますインストール後DCPromo を用いて Active Directory を構成します

本書ではドメインの新規構築手順は記載しません別途必要に応じて『Windows Server

2003 Active Directory 導入ガイド』を参照してください

14 信頼関係の確立

WINSによる名前解決が完了後NTと2003ドメイン間で双方向の信頼関係を結びます双方

向の信頼関係を結ぶ手順は以下のとおりですWindows Server 2003NTのPDCで相互の操作

になりますのでご注意ください

1 2003 ドメイン側で NT ドメインとの一方向の信頼関係を結びます

2 NT ドメイン側で信頼される側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

3 2003 ドメイン側で双方向の信頼関係への変換を行います

4 NT ドメイン側で信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定

1 管理ツール[Active Directory ドメインと

信頼関係]からドメイン名を右クリック

し[プロパティ]を選択する

2 プロパティ画面の[信頼タブ]-[新しい

信頼]ボタンをクリックしウィザーを実行

し[次へ]をクリックする

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3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

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8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

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142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

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5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

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10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-17- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-18- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-19- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-21- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-22- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-23- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-24- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-26- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-30- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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-66- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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13 Windows Server 2003 ドメイン構築

移行先ドメインの構築はまず新しいサーバを用意しそのサーバにWindows Server 2003を

インストールしますインストール後DCPromo を用いて Active Directory を構成します

本書ではドメインの新規構築手順は記載しません別途必要に応じて『Windows Server

2003 Active Directory 導入ガイド』を参照してください

14 信頼関係の確立

WINSによる名前解決が完了後NTと2003ドメイン間で双方向の信頼関係を結びます双方

向の信頼関係を結ぶ手順は以下のとおりですWindows Server 2003NTのPDCで相互の操作

になりますのでご注意ください

1 2003 ドメイン側で NT ドメインとの一方向の信頼関係を結びます

2 NT ドメイン側で信頼される側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

3 2003 ドメイン側で双方向の信頼関係への変換を行います

4 NT ドメイン側で信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを追加します

141 Windows Server 2003 側の入力方向信頼設定

1 管理ツール[Active Directory ドメインと

信頼関係]からドメイン名を右クリック

し[プロパティ]を選択する

2 プロパティ画面の[信頼タブ]-[新しい

信頼]ボタンをクリックしウィザーを実行

し[次へ]をクリックする

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3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

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8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

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142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

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5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

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10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-10- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 一方向入力方向をチェックし[次へ]をク

リックする

4 [次へ]をクリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

7 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-11- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

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-15- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-11- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 入力方向の信頼が完了するのでドメ

インが追加されていることを確認する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-12- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-14- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-15- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-17- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-18- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-19- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-21- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-22- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-23- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-24- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-26- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-27- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-12- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

142 Windows NT 側の信頼されるドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係の構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼される側のドメインへ 2003 ドメイン

を追加し[OK]をクリックする

2 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-13- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

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-14- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

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-15- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

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-16- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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143 Windows Server 2003 側で双方向信頼に変更

Windows Server 2003 の管理ツール[Active Directory ドメインと信頼関係]からドメイン

名を右クリックし[プロパティ]を選択しドメインのプロパティ画面を開きます 1 信頼関係のタブから[新しい信頼]をクリ

ックする

2 NT ドメイン名を入力し[次へ]をクリック

する

3 [はいこの信頼を双方向に変換しま

す]をチェックし[次へ]をクリックする

4 [ドメイン全体の認証]をチェックし[次

へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-21- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-22- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-23- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-24- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-25- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-14- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 信頼のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

6 [次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [確認する]をチェックし[次へ]をクリック

する

9 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-15- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-16- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-17- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-18- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-19- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-20- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-21- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-22- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-23- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-24- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-25- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-26- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-27- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-28- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-29- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-15- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 ドメイン名が追加されていることを確認

して[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-16- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-17- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-18- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

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  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
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    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-16- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

144 Windows NT 側の信頼するドメインの設定

NT ドメイン側で Windows Server 2003 との信頼関係を構築しますドメインユーザーマネ

ージャから信頼関係を起動します

1 信頼する側のドメインへ 2003 ドメインを

追加し[OK]をクリックする

2 [閉じる]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 で Windows NT ベースのドメインとの信頼を確立する方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325874

(325874) - この資料ではMicrosoft Windows NT 40 ベースのドメインと Windows Server

2003 ベースのドメイン間の信頼関係を確立する方法を順を追って説明します Windows NT

ベースのドメインとの信頼を作成するにはWindows Server 2003 ベースの環境でWindows

NT 信頼モデルを使用しますWindows NT の信頼は信頼する側 のドメインと 信頼される

側 のドメイン間での一方向の信頼です

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-17- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-18- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-21- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-23- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-41- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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-75- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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15 管理者権限の追加

移行作業を行ユーザ権限は移行元と移行先ドメインの両方の管理者権限が必要です

Windows Server 2003 の設定

1 管理ツール[Active Directory ユーザー

とコンピューター]から NT ドメインの

Domain Admins グローバルグループを

2003 ドメインの Administrators ローカ

ルグループに追加する

Windows NT の設定

1 管理ツール[ドメインユーザーマネージ

ャ]から 2003 ドメインの Domain Admins

グローバルグループを NT ドメインの

Administrators ローカルグループに追

加する

SID を移行する場合以下の手順も実施します

1 NTドメインにドメイン自身のNetBIOS名

の末尾に$$$を付加した名前で新しいロ

ーカルグループを選択して作成する

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16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-23- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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-66- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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-69- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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-18- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

16 監査の設定

移行先と移行元のドメインのユーザとグループの管理の監査を有効にします

WindowsNT の設定

1 移行元の NT PDC の管理メニューの[ド

メイン ユーザー マネージャ]の[原則]

から[監査]を選択する

2 [ユーザーとグループの管理]の[成功]

と[失敗]をそれぞれ有効にする

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリックし[プロ

パティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択し[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-19- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-20- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-21- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-22- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-23- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-24- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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-38- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-59- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 [グループポリシー]-[コンピュータの

構成]-[Windows の設定]-[セキュリ

ティの設定]-[ローカルポリシー]-

[監査ポリシー]の順に開き[アカウント

管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗を有効

にし[OK]をクリックする

4 コマンドプロンプトから次のコマンドを実

行しポリシーを有効にする

Gpupdate

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17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

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富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

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  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-20- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

17 リソースの移動

信頼関係監査の設定が完了後NT ドメインのリソースを 2003 ドメインに移行します

ここでは移行ツールとして推奨する Active Directory Migration Tool(ADMT)を使いユーザ

グループコンピュータを SID を含めない移行手順について説明します

参考

SID を移行すると移行後のアカウントも SIDHistory 属性として保持されるためコンピュータに設

定されているアクセス制御情報を移行せずに従来の権限どおりの権限でアクセスできるメリットが

ありますがSID 移行では以下の注意点があります

SID 履歴を含む複製されたユーザー アカウントをローカル グループから削除できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja278693

(278693) - ADMT (Active Directory 移行ツール) などのツールを使用してMicrosoft Windows NT

40 ドメインのユーザー アカウントを Microsoft Windows 2000 ベースのシステムに移行した後こ

れらのユーザーをローカル グループに追加した場合そのアカウントは削除できません

[ADMT]ユーザー アカウントを移行するとエラー メッセージ ドメインで監査および

TcpipClientSupport を確認できませんでした が表示される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja317846

(317846) - Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用中に次のエラー メッセージが表示さ

れることがあります ドメインで監査および TcpipClientSupport を確認できませんでしたSID は

移行できません指定されたローカル グループはありません この問題はWindows NT 40 ドメ

インから Windows Server ドメインにユーザー アカウントを移行する場合に発生します

[ADMT] ADMTv2 を使用したフォレスト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322970

(322970) - この資料ではActive Directory 移行ツール Version 2 (ADMTv2) を使用したフォレ

スト間の sIDHistory 移行のトラブルシューティングを行う方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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18 ADMT のインストール

ADMT はドメイン間の資源を移行するためのツールですADMT は Windows Server 2003

の CD-ROM に含まれておりOS 標準のツールとして利用でき他の移行ツールに比べ以下の

メリットがあります

日本語化されて GUI 環境で操作可能

移行前のテストが実施できる

181 Windows NT 側での事前設定

移行元の NT ドメインコントローラで以下のレジストリ追加しますレジストリ追加後移行

元 DC では再起動が必要です

1 HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCur

rentControlSetControlLSA

値 TcpipClientSupport(REG_DWORD)

rArr 「1」 に値を設定する

参考

NT ドメインから 2003 ドメイン移行のための ADMT セットアップについてはマイクロソフト技

術情報を参照してください

Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセットアップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベース

のドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップする

方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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182 ADMT のインストール

ADMT は移行先のドメインの DC にインストールします

Windows Server 2003 の CD-ROM ドライブに Windows Server 2003 の CD-ROM をセット

し CD-ROM 内の以下のファイルをエクスプローラにて実行します

<CD-ROM ドライブ>i386ADMTADMIGRATIONMSI

ウィザードに従ってインストールします

1 [次へ]をクリックする

2 [使用許諾契約書に同意します]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

3 インストールフォルダを指定し[次へ]を

クリックする

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4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-23- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [次へ]をクリックする

5 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-24- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-30- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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-41- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-59- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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-61- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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-66- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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-70- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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19 パスワードの移行準備

NT ドメインのアカウントのパスワードを 2003 ドメインへ移行する場合は以下の準備作業が

必要になりますパスワードの移行を行わない場合は本項の操作は必要ありません

パスワードを移行せずユーザアカウントのみの移行も可能です

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja 322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行する場

合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル一意識

別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

191 Windows Server 2003 の設定

パスワード移行は「キーファイル」を作成しますキーファイルをフロッピィディスクに保存

しますのでフォーマット済みのフロッピィディスクをセットしてください

1 ADMT をインストールした Windows

Server 2003 のコマンドプロンプトから以

下のコマンドを実行する

Admt key <移行元NetBIOS ドメイン名

> <ドライブ文字> <パスワード>

例)admt key NT-DOM a password

「キーファイル」が作成されフロッピィ

ディスクに保存される

2 次にグループポリシーでアクセス許可

の設定を行う

[Active Directory ユーザとコンピュー

タ]からドメインを右クリックして[プロパ

ティ]を開く

ポリシーを選び[編集]をクリックする

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3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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-27- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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-30- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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-31- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-25- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[セキュリティオプション]の順に開き

[Everyone のアクセス許可を匿名ユー

ザーに適応する]をダブルクリックする

4 [このポリシーの設定を定義する]をチェ

ックし有効に設定する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-26- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-27- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-28- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-29- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-30- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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-31- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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-34- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-35- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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192 Windows NT の設定

パスワード移行サーバ(PES Password Export Server)の構成を構成します

移行元ドメインが複数で構成されている場合パスワード移行サーバの構成はPDC以

外での実施を推奨します

確認事項

パスワードを移行する場合Windows NT 40 ドメインコントローラに Service Pack 6a 以

降がインストールされている必要があります

レジストリエディタで以下のレジストリを変更しコンピュータを再起動します

HKLMSYSTEMCurrentControlSetControlLSA

値 AllowPasswordExport(REG_DWORD) rarr 「1」に値を設定します

PES に 128bit 高度暗号化を実装するためIE55 以降をインストールします

1 Windows Server 2003 CD-ROM をセット

しエクスプローラから PWDMIGMSI を

実行する

<CD-ROM ドライブ>i386ADMT

pwdmig

2 [次へ]をクリックする

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-27- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

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7 [はい]をクリックし再起動する

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

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-30- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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-31- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-37- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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-38- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-59- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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-66- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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-69- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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-70- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 移行先で作成した暗号化ファイル(キー

ファイル)の場所を指定し[次へ]をクリ

ックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

要求されるパスワードはキーファイル作

成時に指定したパスワード

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-28- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-29- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-30- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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-31- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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-34- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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-35- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-37- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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-41- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-59- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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-61- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [はい]をクリックし再起動する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

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オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-29- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

110 グループの移行

ADMTによる移行はコンピュータの変更権限が必要です今回はNT ドメインの管理者とし

て 2003 の DC 上でログオンして確認しました

以下の手順でNT ドメインのグローバルグループを 2003 ドメインへ移行します

1 Active Directory 移行ツールの[Active

Directory 移行ツール]を右クリックして

[グループアカウントの移行ウィザード]

を選択する

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]が起動するのでウィザードの指示

に従って操作する

2 [次へ]をクリックする

3 <推奨するオプション>

[今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[グループ アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

できない

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-30- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-31- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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-34- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-35- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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-75- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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5 移行元グループを[追加]ボタンで選択

し[次へ]をクリックする

6 移行先の OU を[参照]ボタンで選択し

[次へ]をクリックする

7 [アカウント名を変更しない]のみチェッ

クし[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-31- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

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-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

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-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-31- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

オプションの説明

項目 内容

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映しま

グループ メンバをコピー グループの移行と同時に所属するメンバも移行します

以前に移行したオブジェクト

を更新

既に移行先ドメインに移行済みまたは移行元で移行しよう

としているグループがメンバとして含んでいるユーザを移

行したグループのメンバとして登録する場合に使用します

グループのメンバシップを修

グループのメンバ情報を保持します移行時にメンバとグル

ープの関係を確認しないことでパフォーマンスが向上しま

す情報を保持すると例えば同時に移行したメンバを移行

先で削除し再度グループを移行しようとすると移行先に

関連するメンバが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

グループのSIDを移行先ドメ

インへ移行

移行元グループの SID も移行し移行したアカウントが以前

のリソースにアクセスできるようにします

アカウント名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前

を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

サフィックスを使って名前を

変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウ

ント名にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-34- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-35- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-37- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-38- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-41- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-32- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [競合してるアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウント

を無視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しません

競合しているアカウント

を置き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元のアカウ

ントと置き換えます

既存のユーザー権利を

削除

移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に削除し

ます「ユーザー オプション」ウィザードページの「ユーザー権利

を更新」の設定を有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-35- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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-48- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-61- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-33- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[グループアカウントの移行ウィザード]は終了します[移行の進行状況]で移

行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択すると移行の詳細なロ

グを閲覧することができます

状態が完了となり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-34- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-35- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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-34- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

111 ユーザの移行

グループの移行が完了したら次にユーザを移行します今回はNT ドメインの管理者とし

て Windows Server 2003 の DC 上でログオンして確認します

ユーザの移行では次の注意事項があります

NT40 からの移行はユーザアカウントを移行後必ず「次回ログオン時にパスワード変

更が必要」の設定が有効になりますこのため「ユーザーはパスワードを変更できない」

が有効で移行すると移行先ドメインにログオンできません

「パスワードを無期限にする」のオプションはサービス アカウントとしてマーク(後述の

「サービス アカウントの移行ウィザード」を参照)したユーザアカウントのみ移行すること

ができる他のユーザの場合は移行できません

半角 20 文字以上のアカウント名を持つサービスアカウントは半角 20 文字以内に切り

詰められます

ユーザの移行は Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックし

[ユーザー アカウントの移行ウィザード]を起動して行います

1 [ユーザーアカウントの移行ウィザード]

が起動しますのでウィザードの指示に

従って操作する

2 [次へ]をクリックする

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-35- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

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-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-59- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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-65- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-66- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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-69- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-35- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテスト

し後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

注意

[ユーザー アカウントの移行ウィザー

ド]ではビルトインアカウントの移行は

行えない

5 移行元ドメインから移行する対象のユ

ーザを選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

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-37- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

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-38- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

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-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

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-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

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-41- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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-61- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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-69- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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-75- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-36- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

6 ユーザの移行先を指定の OU を指定し

[次へ]をクリックする

7 [パスワードの移行]チェックしパスワ

ードの移行元 DC を選択し[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

複雑なパスワード

ランダムな文字を使用した文字列をパスワードとして指定するパス

ワードは以下のパス( ADMT のインストールフォルダ)の

passwordstxt ファイルに保存されます

Program filesActive Directory Migration Toollogs

ユーザー名と同じ

パスワード

移行するユーザ名をパスワードとして設定します

パスワードの移行 移行元のパスワードをそのまま移行します

パスワードの移行

の移行元(DC)

パスワードの取得元(PES)を設定します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-37- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-38- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-37- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [移行先アカウントを有効にする]のみ

チェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移行先アカウントを有効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで有効にします

移行先アカウントを無効に

する

移行するアカウントを移行先ドメインで無効にします

移行先を移行元と同じ状態

にする

移行元アカウントの状態を移行先ドメインの状態とします

移行元アカウントの無効化 移行後移行元のアカウントを無効にします

ソース アカウントの期限が

切れるまでの日数

移行後移行元のアカウントが無効になるまでの日数を決

定します

ユーザーSID を移行先ドメイ

ンへ移行

移行元ユーザのSIDも移行し移行したアカウントが以前の

リソースにアクセスできるようにします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-38- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-41- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-48- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-54- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-59- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-38- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [ユーザーのグループメンバシップを修

正][アカウント名を変更しない]をチェ

ックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

移動プロファイルを変

移行元ドメインで使用していた移動プロファイルフォルダに移行

先アカウントのアクセス権を追加し移行後も移動プロファイルが

利用できるように設定します同時に移動プロファイルのパス情

報も移行します

ユーザー権利を更新 移行元で設定されていたユーザ権利を移行先にも反映します

ドメインコントローラで設定されているユーザ権利のみ移行されま

す(移行元が DC でありDC で適用されているユーザ権利しか参

照できないため)

関連付けられたユー

ザー グループを移行

ユーザの移行と同時にユーザが所属のグループも移行します

以前に移行したオブ

ジェクトを更新

既に移行先ドメインに移行済み移行元で移行しようとしているユ

ーザをメンバとして含んでいる移行したグループのメンバを削除

した場合移行したユーザをメンバとして登録する場合に使用しま

ユーザーのグループ

メンバシップを修正

ユーザが所属しているグループの情報を保持する移行時にユ

ーザとグループの関係を確認しないことでパフォーマンスが向

上されます情報を保持すると例えば同時に移行したグループ

を移行先で削除し再度ユーザを移行しようとすると移行先に関

連するグループが存在しないためエラーとなります

回避するにはこの設定を無効にして移行します

アカウント名を変更し

ない

アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を先頭に付加したものを移行先のアカウント名

にします

サフィックスを使って

名前を変更する

指定した文字列を末尾に付加したものを移行先のアカウント名

にします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-41- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-39- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [競合しているアカウントを無視し移行し

ない]をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無視し移行

しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行しません

競合しているアカウントを置き換える 移行先に同名のアカウントが存在する場合は

移行元のアカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換

える際に削除します「ユーザー オプション」ウィ

ザードページの「ユーザー権利を更新」の設定を

有効にする必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-40- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-41- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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-48- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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-54- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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11 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[ユーザー アカウントの移行ウィザード]は終了します

[移行の進行状況]で移行の状況を確認することができますまた[ログの表示]を選択

すると移行の詳細なログを閲覧することができます

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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112 コンピュータの移行

コンピュータを移行しセキュリティ変換再起動までの時間名前重複の場合の処理移行

後のアカウント状態の制御を行います今回はNT ドメインの管理者として Windows Server

2003 の DC 上でログオンして確認しました

コンピュータの移行ウィザードはコンピュータの変更権限が必要なためADMT を実行する

移行先コンピュータへログオンする際は移行元ドメインの管理者アカウントを使用します

コンピュータの移行では次の注意事項があります

移行対象のコンピュータは移行元 NT ドメインに参加している必要がありますウィザード

完了後自動的に移行先のドメイン名に更新され再起動されます

図 移行対象クライアント システムプロパティ 移行前 移行後

移行対象の Windows 2000 ProfessionalWindows XP Professional では参照先 DNS を移

行先 2003 ドメインの DNS に指定します

図 移行対象クライアント TCPIPプロパティ

移行先ドメインのDNSサーバ

[コンピュータの移行ウィザード]ではワークステーションとメンバサーバの移行はできま

すがドメインコントローラの移行はできません

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-42- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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Administrator でログオンした後Active Directory 移行ツールを立ち上げ[ツリー]の

[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[コンピュータの移行ウィザード]を起動しま

1 [コンピュータの移行ウィザード]が起動

するのでウィザードの指示に従って操

作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし後で移行 移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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-43- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

5 [追加]をクリックして移行対象コンピュ

ータを追加し[次へ]をクリックする

6 [参照]ボタンから対象 OU を選択し[次

へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

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8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-44- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 オブジェクトの変換では何もチェックせ

ず[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを

含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移

行先のアカウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めま

ユーザー プロファイル 移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユ

ーザが継続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメイ

ンのものに変換します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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-46- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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-47- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-45- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 コンピュータの再起動までの待ち時間を

指定し[コンピュータ名を変更しない]

をチェックし[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ウィザードが完了してからコンピュータ

を再起動するまでの待ち時間

移行ウィザードを実行した後にコンピュータが

再起動するまでの時間を指定します

コンピュータ名を変更しない アカウント名を変更せずに移行します

プレフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を先頭に付加したものを移行先

のアカウント名にします

サフィックスを使って名前を変更する 指定した文字列を末尾に付加したものを移行先

のアカウント名にします

注意クライアントコンピュータの設定について

コンピュータの移行ウィザード終了後移行対象のコンピュータはこの待ち時間により強

制的に再起動されます

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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9 [競合しているアカウントを無視し移行

しない]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

競合しているアカウントを無

視し移行しない

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行しま

せん

競合しているアカウントを置

き換える

移行先に同名のアカウントが存在する場合は移行元の

アカウントと置き換えます

既存のユーザー権利を削除 移行先に設定されていたユーザ権利を置き換える際に

削除します「ユーザー オプション」ウィザードページの

「ユーザー権利を更新」の設定を有効にする必要がありま

10 [完了]をクリックする

以上で[コンピュータの移行ウィザード]は終了します

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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状態が完了になり状況を確認したら[閉じる]をクリックします

状況を確認したら[閉じる]をクリックします

クライアントのコンピュータは再起動までの待ち時間後自動的に再起動されます

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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113 ローカルプロファイルの移行

Windows NT ドメインのワークステーションのローカルプロファイルを移行します

ローカルプロファイルの移行は[セキュリティの変換ウィザード]で行います

Active Directory 移行ツールの[Active Directory 移行ツール]を右クリックして[グループアカ

ウントの移行ウィザード]を選択します

1 [セキュリティの変換ウィザード]が起動

しますのでウィザードの指示に従って

操作する

2 [次へ]をクリックする

3 [今すぐ移行]をチェックし[次へ]をクリ

ックする

オプションの説明

項目 内容

移行の設定をテストし

後で移行

移行前の確認にテストのみ行います

今すぐ移行 移行を実際に行います

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4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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-49- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [以前移行したオブジェクト]をチェック

し[次へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

以前移行したオブジェクト 既にユーザやグループを移行してある場合に使用します

ファイルの中で指定されたオ

ブジェクト

ユーザやグループ情報をファイルから読み取ってセキュリ

ティ変換に利用しますユーザやグループを移行しない状

態での変換に使用します

5 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

6 ローカルプロファイル移行対象のコンピ

ュータを[追加]ボタンで追加し[次へ]を

クリックする

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-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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-52- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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-54- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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-55- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-50- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [ユーザープロファイル]をチェックし[次

へ]をクリックする

オプションの説明

項目 内容

ファイルとフォルダ ファイルとフォルダのアクセス権を移行先のアカウントを含めます

ローカル グループ 移行するコンピュータのローカル グループのメンバに移行先のア

カウントを含めます

プリンタ プリンタのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

レジストリ レジストリのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

共有 共有フォルダのアクセス権に移行先のアカウントを含めます

ユーザー プロファ

イル

移行元で使用していたユーザ プロファイルを移行したユーザが継

続して使用できるように変換します

ユーザー権利 コンピュータに設定されているユーザ権利を移行先ドメインのもの

に変換します

注意

セキュリティ変換を行う前にセキュリティ設定の中にエントリとして含まれている移行元ユ

ーザやグループをあらかじめ ADMT で移行先ドメインに移行しておく必要があります

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-51- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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8 [追加]をチェックし[次へ]をクリックす

オプションの説明

項目 内容

置換 移行元ドメインのアカウント情報を消し移行先のエントリに置き

換えます

追加 移行元ドメインのアカウント情報を残しながら移行先エントリを追

加します

削除 移行元ドメインのアカウント情報を削除します[追加]した後に移

行元ドメインの情報を削除する場合に使用します

9 設定内容を確認し[完了]をクリックす

以上で[セキュリティの変換ウィザード]は終了しますこの後[Active Directory 移行ツ

ールエージェントモニタ]が起動し移行の情報を確認することができます

状態が完了したら[閉じる]をクリックします以上でリソースの移行が完了します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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114 レポートの作成

ADMT での移行後移行結果を確認します今回はNT ドメインの管理者として Windows

Server 2003 の DC 上でログオンして確認しました

Active Directory 移行ツール[Active Directory 移行ツール]を右クリックし[レポートの作成]

を選択します

1 [レポート作成ウィザード]を選択する

2 [次へ]をクリックする

3 移行元ドメイン移行先ドメインを選択し

[次へ]をクリックする

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4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-53- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 レポートの格納場所を確認し[次へ]を

クリックする

5 [次へ]をクリックする

6 [完了]をクリックする

移行先に同じ NetBIOS 名を持つアカウントが存在すると ADMT Version 2 を使用してコンピュ

ータを移行できない

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja316073

(316073) - Active Directory 移行ツール (ADMT) Version 2 を使用して現在の Windows 2000

ベースのドメインから別のドメインへコンピュータ アカウントを移行すると移行に失敗しコンピ

ュータに移行エージェントをディスパッチしたときにアクセス拒否のメッセージが返される場合が

あります

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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115 ADMT ツール後の確認

ネットワークの設定

新ドメインのメンバサーバクライアントは移行先 2003 ドメインの環境に合わせてネット

ワーク設定(特に DNS)を変更します

ADMT 実行結果の確認

オブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく 2003 のドメインに移行できているか

の確認を行ってください

ドメインのクライアントは移行先の 2003 ドメインに正しくログオンできるか確認を行ってくだ

さい

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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116 移行元ドメインの撤去

1161 信頼関係の破棄

全ての移行が完了し確認結果で問題がないことを確認した後移行先ドメインと移行元

ドメインの信頼関係を破棄します

1 管理ツールの[Active Directory ドメイ

ンと信頼関係]からドメインを右クリッ

クして[プロパティ]を選択する

2 [プロパティ]の中の[信頼]タブを選択

する

信頼関係を破棄する NT ドメインを選択

し[削除]をクリックする

またNT ドメイン側でも 2003 ドメインと

の信頼関係を破棄すること

1162 WINS 複製パートナーの解除

Windows Server 2003 で WINS の複製パートナーに NT ドメインを設定した場合この設定

を解除します

1スタートメニューの管理コンソールから WINS を選びます

2複製パートナーから NT 側の WINS サーバを選択し削除します

NT ドメイン側でもWindows Server 2003 とのWINSの複製パートナーを解除してください

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1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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-56- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1163 監査設定の解除

アカウント移行のため有効にした監査の設定を解除します

Windows Server 2003 の設定

Windows Server 2003で[Active Directory ユーザとコンピュータ]からドメインを右クリック

して[プロパティ]を開きます

1 [グループポリシー]タブでグループポリ

シーを選択して[編集]をクリックする

2 [グループポリシー]の中で[コンピュー

タの構成]-[Windows の設定]-[セキ

ュリティの設定]-[ローカルポリシー]

-[監査ポリシー]の順に開き[アカウン

ト管理の監査]をダブルクリックする

3 [セキュリティーポリシーの設定]でアカ

ウント管理の監査の成功と失敗のポリ

シー設定を「定義する」のチェックを外し

[OK]をクリックする

1164 NT ドメインの撤去

ドメイン間の移行作業のための設定の解除が終了した後NT ドメインをシャットダウンし

ネットワークから切り離します

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-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

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-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-61- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-57- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

117 ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード

1171 ドメイン機能レベルのアップグレード

[Active Directory ドメインと信頼関係] または [Active Directory ユーザーとコンピュー

タ] スナップインから手動で行います

1 [ドメインの機能レベルを上げる] を選

択しldquoWindows Server 2003rdquo を選択

し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-58- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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1172 フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが 2003 ドメイン機能レベルへアップグレードされるとフォレスト

機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能となります

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係] スナッ

プインから手動で行います

1 [フォレストの機能レベルを上げる] を

選択しldquoWindows Server 2003rdquo を選

択し[上げる]をクリックする

2 確認のメッセージが表示されるので

[OK]をクリックする

3 再度確認のメッセージが表示されるの

で[OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-75- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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118 ADMT v2 の紹介

ADMT では移行元リソースを移行先ドメインに移すために以下のウィザードが用意されてい

ます

ウィザード名 役割

ユーザー アカウントの移行 ユーザアカウントを移行

グループ アカウントの移行 グループアカウントを移行

コンピュータの移行 コンピュータアカウントを移行しドメインの所属を変更

セキュリティの変換 リソースのセキュリティ設定を移行先アカウント用に変換

レポートの作成 移行結果などを表示する「レポート」を設定

サービス アカウントの移行 移行元コンピュータのサービスアカウントを確認

Exchange ディレクトリの移行 Exchange ディレクトリを移行先で利用できるよう変更

前回の移行の取り消し 前回移行した内容をキャンセル

タスクの再試行 失敗した移行処理を再実行

信頼の移行 移行元で設定されている信頼関係を移行

グループのマッピングおよび

結合

移行元グループのメンバを指定した移行先グループに追

[HOWTO] Windows NT 40 から Windows Server 2003 へ移行するために ADMT をセット

アップする方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja325851

(325851) - この資料ではWindows NT 40 ベースのドメインから Windows Server 2003 ベー

スのドメインへの移行を実行するために Active Directory 移行ツール (ADMT) をセットアップ

する方法について説明します ADMT を使用してユーザーグループおよびコンピュータを

あるドメインから別のドメインへ移行し実際の移行処理の前後に移行の影響を分析すること

ができます

ADMTv2 を使用してフォレスト間のパスワード移行のトラブルシューティングを行う方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322981

(322981) - Active Directory 移行ツール (ADMT) v2 を使用してフォレスト内の移行を実行す

る場合は移動操作時にユーザー パスワードsIDHistoryおよびオブジェクトのグローバル

一意識別子 (GUID) を保持するための特別な構成を行う必要はありません

Active Directory 移行ツールによりユーザーが移行先ドメインのルートに移行される

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja297506

(297506) - Active Directory 移行ツール (ADMT) コマンド ラインを使用してユーザーを移行

すると次の例に示すようにユーザーが移行先ドメインのルートに移行されることがあります

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-70- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-60- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2 Windows 2000 ドメインからの移行

本章では2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行について説明します

推奨する移行方法は既存の 2000 ドメインに新規 Windows Server 2003 を追加ドメインコントロー

ラとして参加させ FSMO を転送する方法です

この方法は Active Directory のマルチマスタの機能により Windows Server 2003 のドメインコント

ローラへ確実に資源の複製ができます

2000 ドメインから 2003 ドメインへの移行は今までの構成を大きく変えずに移行させるかが重要

です本章で説明する新規 Windows Server 2003 手配ドメインコントローラ(以下 DC と呼びます)

昇格FSMO 転送での移行方法は簡単で確実な方法です

21 移行前準備

2003 ドメインを構築するにあたり移行方法や手順について十分な計画をたてます

移行手順書の作成

移行作業前に何をすべきかを明確にし移行手順書として作成することを推奨します

既存環境のクリーニング

移行に関係ないドメインとの信頼関係は削除してくださいまた移行対象でない不要なサ

ーバオブジェクトについても極力削除してください

最新 ServicePack の適用

既存環境へ最新の Service Pack を適用します移行元の NT ドメインでは SP4 以上の適

応が必須となります

移行作業のテスト

移行本番前に検証環境を用意して移行のテストを必ず行ってくださいこれにより移行

時のトラブルを減らすことができます

システム診断

Windows Server 2003 の移行に備え既存ドメインで発生していた問題を収束させておいて

くださいシステムに潜在する問題を抱えた状態で移行を行うと重大な支障をきたすことがあ

ります

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-61- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

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-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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レプリケーションの確認

作業ごとにActive Directoryのレプリケーションが問題なく行われた事を確認し次の作業

へ進んでください

名前解決の確認

優先 DNS の名前解決が正しく行われない環境では Active Directory レプリケーション障

害をはじめ予期せぬ問題が発生する可能性があります作業の各フェーズでプライマリ

DNS でサーバの名前解決ができることをご確認ください

バックアップ

再構築中に障害が起きた場合に完全に移行前の状態に復旧できるように必要なデータの

バックアップを行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-62- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

22 移行手順概要

既存の 2000 ドメインに Windows Server 2003 を新規追加しDC 昇格FSMO の転送により

Windows Server 2003 環境のドメインへ移行する方法を説明します

手順概要

移行の概略は下図のとおりですドメイン移行はかなり複雑な作業ですので実際に移行

を開始する前に作業の全容を1通り把握することをお勧めしますここではWindows 2000

ServerがActive Directory統合ゾーンのDNSを構成済でWindows Server 2003 も同じDNS

ゾーンを構成する手順について説明します

(次ページに図解)

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-63- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-64- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-70- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000

DC(FSMO)

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2000 DC

Windows

2000ドメイン

2000 DC

2003

1Windows 2000

SP2以上を適用

3WindowsServer2003インストール

4WindowsServer2003 DCの昇格

5DNSのインストール

FS M O

FS M O

6FSMOの転送

7Windows 2000 Server DCの降格

8Windows 2000 Server DCの撤去

times

2003 DC DNS

2003 DC(FSMO DNS)

times

DNS

DNS

2移行準備

adprepforestprep

adprep domainprep

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23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-65- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-64- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

23 ドメイン移行の準備

移行前の Windows 2000 ドメインでは次のコマンドの実行が必要です

231 フォレスト全体の情報の更新

Windows 2000 Server で構成するフォレスト環境へ Windows Server 2003 の DC を参加させ

るためフォレスト全体に情報を通知します

1 スキーママスタのDCにWindows Server

2003 の CD-ROM をセットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep forestprep

全ての Windows 2000 Server の DC が SP2 以上の場合[C]キーを押した後[Enter]キ

ーを押すと処理が継続されます

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-65- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-66- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-70- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-73- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-75- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-65- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

232 ドメイン全体の情報の更新

フォレスト情報の更新後ドメイン全体の情報の更新を行います

1 インフラストラクチャマスタの DC に

Windows Server 2003 の CD-ROM をセ

ットする

2 コマンドプロンプトで CD-ROM ドライブ

の I386 フォルダに移動し次のコマンド

を実行する

adprep domainprep

正常に終了するとAdprep は正しく更新した旨のメッセージが表示されます

この 2 つのコマンドで 2000 ドメイン環境での Windows Server 2003 の追加準備が完了し

ます

24 Windows Server 2003 のインストール

新しいサーバを用意しそのサーバに Windows Server 2003 をインストールします

本書ではWindows Server 2003 のインストール手順は記載しません

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-66- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

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-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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-69- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-70- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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-73- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-75- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

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  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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25 DC への昇格

新しい Windows Server 2003 を既存のドメインの追加 DC として構成します

DC に昇格するためは Active Directory のインストールが必要です

なおCD-ROM ドライブには Windows Server 2003 の CD をセットしてください

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

3 [次へ]をクリックする

4 [既存のドメインの追加ドメインコントロ

ーラ]を選択し[次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-67- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
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                • ADMTツール後の確認
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                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
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                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
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                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
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                                    • 優先DNSの変更
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                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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5 ネットワーク資格情報を入力し[次へ]を

クリックする

6 ドメイン名を[参照ボタン]で表示される

一覧から選択し[次へ]をクリックする

7 [次へ]をクリックする

8 [次へ]をクリックする

9 復元のパスワードを入力し[次へ]をクリ

ックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-68- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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10 [次へ]をクリックする

11 [完了]をクリックする

12 [再起動する]をクリックする

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

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261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

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262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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26 操作マスタ(FSMO)の転送

Active Directory 複製は基本的にマルチマスタ方式ですが特定の DC がマスタとして変更

を受け付け他の DC に対して更新情報を送信しますこのような特定 DC でしか行えない特別

な役割を「操作マスタ」または「FSMO(Flexible Single Master Operation)」と呼びます

ここでは新規追加の Windows Server 2003 の DC をドメインの FSMO とするためWindows

2000 の DC にある全ての FSMO を転送します

操作マスタ 役 割

スキーママスタ

(フォレスト単位)

Active Directory データベーススキーマの更新の制御を行います

スキーマの更新はスキーママスタから他の DC に複製されます

ドメイン名前付けマスタ

(フォレスト単位)

フォレスト内のドメインの追加削除および外部ディレクトリサービス

の相互参照の追加削除を管理します

RID マスタ

(ドメイン単位)

新しいユーザグループまたはコンピュータは任意の DC で作成で

き作成時に一意な ID(SID)が付加されますSID はドメイン固有

の ID とドメインごとに管理している RID(Relative IDentifier)から構成

されます

DC間ではマルチマスタ複製を行っておりその際SIDが衝突しない

ようあらかじめ各DCに RIDマスタから複数のRIDが割り当てられ

ます

PDC エミュレータ

(ドメイン単位)

Active Directoryでのパスワード変更はどのDCでも行われますが

各 DC に複製される時間の不整合を防ぐためにパスワード変更は

各 DC から PDC エミュレータに即時反映されます

インフラストラクチャマスタ

(ドメイン単位)

グループに属するユーザの情報の変更を他ドメインへ複製します

インフラストラクチャマスタはこれらの参照内容を GC サーバに定期

的に問い合わせ変更があった場合そのマシン内で更新します

FSMO の転送操作は転送先である Windows Server 2003 上にて行います

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-70- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

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(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-70- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

261 管理ツールのインストール

FSMO の 1 つであるスキーママスタを転送するには管理ツールを Windows Server 2003 の

DC にインストールすることが必要です

Windows Server 2003 の CD-ROM をセットしエクスプローラから I386 フォルダにある

Adminpacmsi を実行します

1 ウィザード画面が表示されるので画面

に従いインストールを行う

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-73- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-71- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

262 FSMO の転送

管理ツールをインストール後FSMO の移行を行います

管理ツール[Active Directory ユーザとコンピュータ]の操作メニューから[操作マスタ]を

選びます

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャマスタの転送

RID マスタPDC エミュレータインフラストラクチャの各タブで[変更]をクリックします

正常に終了すると転送確認のメッセージが表示されますので[OK]をクリックします

<RID マスタ>

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-75- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

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-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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<PDC エミュレータ>

<インフラストラクチャマスタ>

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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ドメイン名前付けマスタ

管理ツール[Active Directoryドメインと信頼関係]の操作メニューから操作マスタを選びま

ドメイン名前付け操作マスタ変更画面で[変更]をクリックします

スキーママスタ

1 スタートメニューの[ファイル名を指定し

て実行]から以下のコマンドを実行す

MMC

2 ファイルメニューから[スナップインの追

加と削除]を選択する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-74- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [追加]をクリックする

4 [Active Directory スキーマを選び[追

加]をクリックする

5 [OK]をクリックする

6 [Active Directory スキーマ」を右クリック

し「ドメインコントローラの変更」を選択し

操作マスタを移動させる Windows 2000

Server の DC に接続する

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-75- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-76- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

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                • ADMTツール後の確認
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                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
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Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 「Active Directory スキーマ」を右クリッ

クし「操作マスタ」を選択し変更ボタン

をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 での FSMO 役割の表示と転送

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja324801

(324801) - この資料ではWindows Server 2003 の Microsoft 管理コンソール (MMC) で

Active Directory スナップイン ツールを使用して フレキシブル シングル マスタ操作 (FSMO)

役割 (操作マスタ役割とも呼びます) を転送する方法について説明します FSMO 役割 フォレ

ストでは最低 5 つの FSMO 役割が 1 つまたは複数のドメイン コントローラに割り当てられ

ています5 つの FSMO 役割は次のとおりです

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

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-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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27 優先 DNS の変更

新しく FSMOとなったWindows Server 2003を優先DNSサーバにする場合以下の作業が必要

ですWindows 2000 Sever の DNS ゾーンが Windows Server 2003 の DNS でも複製されているこ

とを確認してください

Active Directory の複製が安定しDC 間で所持する情報が一致した後であればドメインコント

ローラの優先 DNS を自分自身に設定することができます

[マイネットワーク](右クリック)-[プロパティ]-[ローカル エリア接続](右クリック)rarr[プロパ

ティ]-[インターネット プロトコル(TCPIP)]-[プロパティ]で[インターネットプロトコル

(TCPIP)]を起動します

1 [インターネット プロトコル(TCPIP)の

プロパティ]で優先 DNS サーバと代替

DNS サーバのアドレスを入力し[OK]を

クリックする

28 その他移行作業

移行の確認

DC 間でオブジェクト(ユーザグループコンピュータ)が正しく複製されているかDNS での

名前解決できているか確認してください

メンバサーバクライアント側の設定

優先 DNS サーバを新規追加の Windows Server 2003 の DC に変更する場合は各クライア

ント側でも優先 DNS の設定を変更してください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-77- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

29 Windows 2000 Server DC の降格

ドメインを全てWindows Server 2003 の環境にする場合既存のWindows 2000 Server の DC を

メンバサーバに降格してからネットワーク上から切り離します

注意

降格前に新規追加した Windows Server 2003 の DC に FSMO が移動しているかオブジェクト

が正しく複製できているかどうか確認をしてください

291 Windows 2000 Server DC の降格

Windows 2000のActive DirectoryのDCをメンバサーバへの降格操作はActive Directory

インストールウィザードにて降格作業を行います

1 降格するWindows 2000 Serverのスター

トメニュー-[ファイル名を指定して実

行]から次のコマンドを実行する

Dcpromo

2 [次へ]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-78- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

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3 [次へ]をクリックする

4 パスワードを入力し[次へ]をクリックす

5 [次へ]をクリックする

6 しばらく待つ

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

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210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-79- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

7 [完了]をクリックする

8 [再起動する]をクリックする

再起動後ネットワークから切り離す

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-80- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

210 Windows Server 2003 環境の構築

Active Directory ドメインの安全性を確保するため最初の DC の他に少なくとも 1 台の DC を

構築することを推奨します

その際は最初の DC が動作していることネットワーク上で名前解決が問題なく行われること

を確認してから作業を開始してください

レプリケーションの確認

作業ごとに Active Directory の複製が問題なく行われた事を確認し次の作業へ進んでくだ

さい複製が行われていることを確認するためにはrepadmin showreps コマンドやイベントロ

グより同期が取られていることをご確認ください

名前解決パスの確認

優先 DNS での名前解決が正しく行われない場合複製障害が発生する可能性があります

作業の各フェーズでDNS サーバの名前解決ができることをご確認ください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-81- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

2101 ドメインフォレスト機能のアップグレード

フォレストドメインの全ての DC が Windows Server 2003 で構築されると機能レベルをア

ップグレードできます

ドメイン機能レベルのアップグレード

ドメイン機能レベルをWindows Server 2003にアップグレードすることにより「ドメインコン

トローラ名変更」などの新機能が使用可能となります

[Active Directory ドメインと信頼関係]または [Active Directory ユーザーとコンピュ

ータ] スナップインから行います

1 ドメインを右クリックしメニューから[ド

メインの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

4 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-82- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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フォレスト機能レベルのアップグレード

フォレスト内の全ドメインが Windows Server 2003 ドメイン機能レベルへアップグレード

されるとフォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることが可能

となります

フォレスト機能レベルを Windows Server 2003 にアップグレードすることによりActive

Directory の次の機能を使うことができます

ドメイン名変更

フォレスト間信頼

GC 複製の最適化

スキーマの無効化と再定義

フォレスト機能レベルのアップグレードは [Active Directory ドメインと信頼関係]スナッ

プインから行います

1 フォレスト右クリックしメニューから[フ

ォレストの機能レベルを上げる] を選択

する

2 [上げる]をクリックする

3 [OK]をクリックする

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-83- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 [OK]をクリックする

[HOWTO] Windows Server 2003 でドメインの機能レベルおよびフォレストの機能レベルを上

げる方法

httpsupportmicrosoftcomdefaultaspxscid=kbja322692

(322692) - この資料ではMicrosoft Windows Server 2003 ドメイン コントローラでサポートさ

れているドメインとフォレストの機能レベルを上げる方法について説明します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-84- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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3 制限事項留意事項

Windows Server 2003 の Active Directory の制限事項および留意事項について本ハンドブッ

クで既に記載されているものも含めまとめて説明します

31 制限事項

発生現象 スキーマ変更後の一定時間内にスキーマ操作を行うとスキーマ操作に矛盾が発生

する場合があります

発生現象

Active Directory オブジェクトに日本語を使用する場合既存のActive Directory オブ

ジェクトと半角全角仮名の種類(カタカナひらがな)濁音半濁音拗音促

音長音のみが異なるオブジェクトを新たに作成しようとすると同一オブジェクトとし

て認識され作成できないことがあります

発生現象 ドメイン内で最初に起動した DC では[コンピュータの構成]で設定される[スタートア

ップ スクリプト]が動作しません

32 留意事項

発生現象 ドメインコントローラ上の時間とクライアント上の時間が一致していない場合

Kerberos 認証に失敗することがあります

対処方法 手動で正しい時間に設定するかクライアントを再起動してくださいクライアントを再

起動することによりドメインコントローラと時間の同期が行われます

発生現象 ドメインユーザアカウントのパスワードの既定値について

対処方法

Windows Server 2003 ドメインのパスワードポリシーが既定では「パスワードの長さ」

が7文字以上で「複雑なパスワード」の要求が有効となっておりドメインユーザアカ

ウントのパスワードを設定する場合以下の条件を満たしたパスワードを設定する必

要があります

パスワードの長さが 7 文字以上

以下の文字を全て含む

- 英字(少なくとも 1 つ以上の大文字を含む)

- 数字

- 英数字以外の記号文字

例)Pass123 など

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

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-87- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-85- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

DNS サーバとして指定したサーバが DNS 動的更新に対応していない場合不要なト

ラフィックの送信やDNS サーバ上にエラー ログが記録されるなどの不具合が発生

することがあります

対処方法

Windows Server 2003 の設定が既定ではDNSサーバへの動的更新依頼を行うよう

になっています

DNS サーバが DNS の動的更新に対応していない場合にはWindows Server 2003

の[TCPIP のプロパティ]rarr[詳細設定]rarr[DNS]で[この接続のアドレスを DNS に

登録する]をオフにします

発生現象

Active Directory ドメイン ツリーは事前に設計された DNS ドメインまたはそのサブ

ツリーをルートとするトップ ダウン構造となります

また個別に作成した Active Directory ドメイン ツリーを1 つのドメイン ツリーにマ

ージすることはできません

発生条件 -

対処方法 Active Directory ドメイン ツリーを構築する前に十分な設計を行ってください

発生現象 Active Directory ドメインには最低 2 台の DC が必要です

発生条件 -

対処方法 あらかじめ1 つの Active Directory ドメインにつき2 台のサーバを確保してくださ

発生現象 1 台の DC でActive Directory とリソースサーバの兼用は避けてください

発生条件 -

対処方法 DC 単体として運用ください

発生現象 スキーマはActive Directory フォレストで一意です(これは1 つの Active Directory

フォレストにつきLDAP サーバを 1 台しか設置できないということを意味します)

発生条件 -

対処方法 LDAP を使用するアプリケーションの導入計画は本仕様を考慮して行ってください

発生現象 Active Directory ドメインの動作モードを[ネイティブ モード]に変更した後再度[混

在モード]に戻すことはできません

発生条件 Active Directory ドメインの動作モードの切り替え時

対処方法 Active Directory ドメインの動作モードの変更は慎重に行ってください

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-86- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]において管理者の操作権限をなくしてしまうと最悪の場合Active

Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

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富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

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  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
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                • ローカルプロファイルの移行
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                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
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                              • ドメイン全体の情報の更新
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                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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発生現象

グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

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Directory の操作ができなくなるなどの重大な支障が生じる可能性があります

発生条件 グループ ポリシー エディタで[コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュ

リティ設定]の設定を変更する場合

対処方法 [コンピュータの構成]-[Windows の設定]-[セキュリティ設定]における管理者の

操作権限は不用意に変更しないでください

発生現象

グループ ポリシーでは設定された状態でGPOを削除するとその設定が[未構成]

となりますがIPSec ポリシーに関してはGPO を削除する前の設定がそのまま維

持されます

発生条件 IPSec ポリシーの設定を解除する前にGPO を削除した場合

対処方法

IPSec ポリシーを正しく削除するには設定を解除した後にGPO を削除してくださ

なお設定を解除する前に GPO を削除してしまった場合には正しい設定を行うポリ

シーを再度適用してください

Active Directory のトラブルシューティングはマイクロソフト社の以下の技術情報を参照願いま

トラブルシューティング

Technet での Active Directory トラブルシューティング URL

httpwwwmicrosoftcomjapantechnettreeviewdefaultaspurl=japantechnetprodtechnolwi

ndowsserver2003proddocsentserverdomadmin_troubleasp

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

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4 お勧め構成パターン

本章では富士通 PC サーバ PRIMERGY を用いた Windows Server 2003 Active Directory を導

入する際のお勧め構成パターンをご紹介します

41 お勧め構成パターン

Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

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42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

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サーバ選定ガイド

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  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
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    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
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        • 監査の設定
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                          • Windows 2000ドメインからの移行
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                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
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                                        • Windows Server 2003環境の構築
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                                              • 制限事項留意事項
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Active Directoryを構成する際には可用性を向上させるためにサーバ2台以上で構成するこ

とを強く推奨しますハードウェアの故障などで 1 台のサーバが使用負荷になった場合でも「ユ

ーザのログオン認証」「ユーザアカウントの追加削除」「ユーザやコンピュータの検索」などの

基本的な機能を継続して利用できます

また複数のドメインコントローラを構成することによりユーザ認証やディレクトリ検索などの負

荷を分散することができます

以下に 500 ユーザ環境での推奨構成をご紹介します

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

httpprimeserverfujitsucomprimergycatalogselect-spec

サーバ選定ガイド

httpprimeserverfujitsucomprimergytechnicalselect-model

富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン

Windows Server 2003 Active Directory 移行ガイド

-88- All Rights Reserved Copyrightcopy FUJITSU LIMITED 2005

42 ブレードサーバでのお勧め構成パターン

富士通では 3 台以上のサーバを構築する際は PRIMERGY ブレードサーバを導入することを推

奨しますブレードサーバの導入により以下の効果を期待できます

ラック型と比較して省スペース化が可能

高速高性能かつ信頼性の高いシステムを構築できる

ケーブルの極小化により結線作業が容易になるなどサーバメンテナンス性が向上

富士通のミドルウェア製品との連携により運用管理が容易

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

以下にブレードサーバで Active Directory を構築する際の推奨構成をご紹介します

富士通 PC サーバ PRIMERGY につきましては以下の技術情報を参照願います

PC サーバ PRIMERGY

httpprimeserverfujitsucomprimergy

PC サーバ PRIMERGY 機種比較表

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サーバ選定ガイド

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富士通 PC サーバ PRIMERGY のお問い合わせ先

PRIMERGY のご購入導入を検討中のお客様PRIMERGY をご使用中のお客様のお問い合わせ

は以下のサイトを参照してください

httpprimeserverfujitsucomprimergycontact

  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン
  • はじめに
  • NT40ドメインからの移行
    • 移行前準備
    • 移行手順概要
    • Windows Server 2003ドメイン構築
    • 信頼関係の確立
      • Windows Server 2003側の入力方向信頼設定
      • Windows NT側の信頼されるドメインの設定
      • Windows Server 2003側で双方向信頼に変更
      • Windows NT側の信頼するドメインの設定
        • 管理者権限の追加
        • 監査の設定
        • リソースの移動
        • ADMTのインストール
          • Windows NT側での事前設定
          • ADMTのインストール
            • パスワードの移行準備
              • Windows Server 2003の設定
              • Windows NTの設定
                • グループの移行
                • ユーザの移行
                • コンピュータの移行
                • ローカルプロファイルの移行
                • レポートの作成
                • ADMTツール後の確認
                • 移行元ドメインの撤去
                  • 信頼関係の破棄
                  • WINS複製パートナーの解除
                  • 監査設定の解除
                  • NTドメインの撤去
                    • ドメインフォレスト機能レベルのアップグレード
                      • ドメイン機能レベルのアップグレード
                      • フォレスト機能レベルのアップグレード
                        • ADMT v2の紹介
                          • Windows 2000ドメインからの移行
                            • 移行前準備
                            • 移行手順概要
                            • ドメイン移行の準備
                              • フォレスト全体の情報の更新
                              • ドメイン全体の情報の更新
                                • Windows Server 2003のインストール
                                • DCへの昇格
                                • 操作マスタ(FSMO)の転送
                                  • 管理ツールのインストール
                                  • FSMOの転送
                                    • 優先DNSの変更
                                    • その他移行作業
                                    • Windows 2000 Server DCの降格
                                      • Windows 2000 Server DCの降格
                                        • Windows Server 2003環境の構築
                                          • ドメインフォレスト機能のアップグレード
                                              • 制限事項留意事項
                                                • 制限事項
                                                • 留意事項
                                                  • お勧め構成パターン
                                                    • お勧め構成パターン
                                                    • ブレードサーバでのお勧め構成パターン