Agilent Seahorse XF 細胞外フラックスアナライザー
免疫アプリケーション特集
細胞の運命と機能を制御する代謝経路の調節によって免疫系を導く
免疫細胞は、細胞プロセスを制御するためにシグナル伝達、ネットワーク、チェックポイントのカスケードに依存しながら、高度に統合されています。免疫フェノタイピング、サイトカイン・アッセイ、経路のプロファイリングのような従来の解析アプローチは、免疫細胞が特定の結末にゆだねられた後の免疫細胞の運命と機能の包括的な知見を提供します。しかしながら、免疫細胞の機能を制御するための経路の介入と調節には、免疫細胞プロセスの上流ドライバー因子の理解を必要とします。代謝のプログラムは、免疫細胞の結末についての上流の決定因子です。
Agilent Seahorse XF テクノロジーは、免疫細胞プロセスをより直接的に観察するために、リアルタイムにキネティックかつ機能的な計測を提供します。免疫細胞生物学のダイナミックな性質を完全に理解して制御するため、早期のウィンドウを開き介入の機会を提供するためのリアルタイムな活性化解析が必要です。代謝解析は、リアルタイムな活性化カイネティクスをもたらすだけでなく、免疫細胞生物学を調節するための経路ターゲットの豊富なセットも提供します。
Agilent Seahorse XF アッセイは、免疫反応の上流ドライバー因子への早期ウィンドウを明らかにする
時間分解された、リアルタイムな機能的データを生成する
免疫研究のためのAgilent Seahorse XF細胞解析ソリューション
Agilent Seahorse XF プラットホームは、免疫細胞の初期~早期の機能を洞察するためのエネルギー代謝のリアルタイム観察を可能にし、免疫細胞生物学のより完全な理解を提供します。
Agilent XF 細胞解析の特長ー 生細胞
ー リアルタイム
ー ラベルフリー
ー ダイナミックなインジェクションポート
ー 酸素消費速度と解糖速度の同時計測
ー 活性化に対する早期のウィンドウ
ー 定量的な解糖速度・ATP 産生速度を計測
免疫学研究者は、Agilent XF 細胞解析テクノロジーを用いて
このような研究を行っています:
ー 免疫細胞のライフサイクル、系統とチェックポイント
ー リアルタイムな活性化
ー 代謝的な要求と燃料
ー 代謝的なシグナル伝達と経路
ー 結果を制御するための調節 代謝スイッチングは免疫細胞活性化を制御する ;解糖の増加は、エフェクターT細胞機能をサポートする。
代謝のフェノタイピングは、免疫細胞機能にウィンドウを提供する
免疫細胞機能のあらゆる変化は、エネルギー産生の変化を必要とする
エフェクター機能の活性化、増幅、会合と恒常性への回復の全ては、これらの役割において免疫細胞の能力を機能させる系統と免疫細胞アイデンティティを伴う、免疫細胞のライフサイクルの重大な側面です。Agilent 細胞解析は、免疫細胞機能の包括的な描写のためのリアルタイムな機能的計測および経路に対する洞察、そして免疫細胞の応答を調節するターゲットを提供します。
免疫細胞活性化のリアルタイム解析は、代謝の要求、シグナル伝達、経路、チェックポイントに関する早期のウィンドウを開く
代謝の要求外因性グルコース
Figure 1. Agilent Seahorse XF リアルタイム免疫細胞活性化アッセイは、T細胞活性化のために重要な代謝およびシグナル伝達の要求を明らかにする。Gubser, P. M., et al. (2013). Nat Immunol. 14 (10): 1064-72. より適応。
免疫細胞種・機能・系統コミットメントの指標としての代謝を計測する
Figure 2. XF の同時計測は、異なる免疫細胞が異なる代謝表現型を持つことを示す。Kramar et al. (2014). Redox Biol.2:206-10. より適応。
シグナル伝達の要求CD28
経路の要求mTOR
Figure 3. Agilent Seahorse XF Cell Mito Stress Testは、系統コミットメントと共に、そのエネルギー要求性の変化を示す。 Price et al.(2018). Cell Rep. 23(11): 3152-9. より適応。
代謝解析は、免疫腫瘍学における新たな治療学的機会を前進させるために、経路ターゲットの豊富なセットを明らかにする
免疫細胞ベースの治療の目的は、免疫細胞生物学と、関連するシグナル伝達・フィードバックを改変してゆらぎを与えることによって生来の免疫細胞のパフォーマンスを増強することです。XF 解析は、改変戦略の機能的な結果を明らかにしながら、リアルタイムの生細胞の重要な計測を提供します。シグナル伝達、チェックポイント阻害、または経路のゆらぎを介した免疫細胞応答の改変が、どのように代謝プログラミングの変更を通して「機能的」になるかを発見しましょう。
経路にゆらぎを与えるための戦略を発見し、治療学的な機会を前進させるために免疫細胞反応を制御する
Figure 4. CAR-T 細胞の異なるシグナル伝達補助受容体(CD28 vs. 4-1BB)は、エフェクター細胞とメモリー細胞機能を駆動するために、細胞代謝に影響を与える。CAR-T細胞治療の有効性をより理解しやすくするために改変。Kawalekar 2016 Immunity から適応。
チェックポイント阻害を活用するために、時間分解されたリアルタイムな機能的データを用いて免疫細胞の応答をモニターする
Figure 5. 組み合わせ免疫療法戦略を通して、ベザフィブラートはキラーT細胞のミトコンドリア呼吸を活性化することによって抗腫瘍性の免疫における PD-1 阻害の効果を増強し、生存と増殖を促進して、エフェクター機能を改善する。Chowdhury 2018 Cancer Immun Res. DOI:10.1158/2326-6066. より適応。
XF解析は、CAR-T補助受容体とエフェクターメモリー細胞応答の間の重要な代謝の関連を明らかにすることによって、採用する免疫療法研究を前進させる
リアルタイムの定量的な計測は、免疫細胞機能の包括的な描写を提供する
代謝の計測は、免疫細胞が多様な条件の下で免疫反応と関連する統合化された多面的な需要を満たすために、どのように応答するかについての高感度計測を提供します。研究者達は、基質依存性と免疫抑制性腫瘍微小環境に加え、炎症、自己免疫と免疫抑制に関する疑問を調査するために、XF テクノロジーを適用しています。
肥満・メタボリックシンドロームに関連する炎症反応の代用としての代謝フェノタイピング
XF解析は、腫瘍微小環境に関連する抗腫瘍性の免疫反応の必須経路、シグナル伝達と栄養要求性に対する洞察を提供する
Figure 7. Agilent Seahorse XF は、(BPTES を介した)グルタミン分解阻害ではなくグルタミン枯渇が IL-2/IL-12 サイトカインによって促進される NK細胞応答を弱めることを示し、ナチュラルキラー応答における cMyc 発現のメカニズムを明らかにした。Loftus 2018 Immunity. Loftus, R. M., et al.2018.
Nat Commun. 2018. 9 (1): 2341. より適応。
Figure 6. Agilent Seahorse XF テクノロジーは、マクロファージの NRP1 の欠損が解糖への依存の増加をもたらし (6A)、一方で脂質の取込みを損なう (6B)ことを示す。このことは、肥満と炎症性の解糖の代謝からの保護における NRP1 の役割を支持する。 Wilson et al., 2018 Sci Immunol. 2018. 3 (21). より適応。
機能的なXF計測は、免疫細胞の応答・運命・機能に影響を及ぼす重要な因子についてのウィンドウを提供する
免疫代謝計測のゴールドスタンダード
免疫細胞活性化は、迅速なスイッチによって細胞増殖のために必要とされる生育促進経路の方向へと駆動されます。研究者達は、典型的なマーカーでは免疫細胞活性化の計測に数時間あるいは数日を要するであろうところを、数分でこれを計測するために XF テクノロジーを用いています。
免疫細胞に特異的なアッセイ :– Agilent Seahorse XF リアルタイム T 細胞活性化アッセイ– Agilent Seahorse XF リアルタイム マクロファージ活性化アッセイ– Agilent Seahorse XF リアルタイム 好中球活性化アッセイ
XF リアルタイム ATP Rate キット(型式:103592-100(XF/XFe)・103591-100(XFp))
XF Glycolytic Rate キット(型式:103344-100(XF/XFe)・103346-100(XFp))
XF ミトストレスキット(型式:103015-100(XF/XFe)・103010-100(XFp))
XF パルミチン酸塩 -BSA 脂肪酸酸化評価試薬セット(型式:102720-100)
XF 細胞膜透過処理試薬(PMP)(型式:102504-100)
何が免疫細胞の運命と機能を駆動しているのかという包括的な描写と早期のウィンドウを見出しましょう。さあ、XF Glycolytic Rate アッセイと XF ATP Rate アッセイで定量を。
単離ミトコンドリアを用いて行う予定だったアッセイを、ミトコンドリアを実際に単離することなく行えます。
Agilent Seahorse XFリアルタイム免疫細胞活性化アッセイは、活性化の迅速および頑健な指標を供給する
XF ミトストレスキットと XF パルミチン酸塩 -BSA 脂肪酸酸化評価試薬を用いて、燃料と基質の利用を評価します。
07-2019
製造元:XFシリーズ日本総代理店:
本 社:〒112-0002 東京都文京区小石川1-3-25 小石川大国ビル 2F Phone(03)3816-0851(代表) Fax.(03)3814-5080大阪営業所:〒564-0063 大阪府吹田市江坂町1-12-4 第2江坂ソリトン9F Phone(06)6310-8077(代表) Fax.(06)6310-8081 E-mail : [email protected]
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※ご注意:本パンフレットに掲載の製品・サービスは、すべて研究・実験用です。人・動物の診断あるいは治療等の臨床用途に使用することはできません。
XF論文データベースAgilent Seahorse XFを利用した研究成果論文はこちらからご覧いただけます。www.agilent.com/publications-database/
Cell Reference DatabaseAgilent Seahorse XFを利用した論文を、研究分野・細胞種・アッセイ別にソート可能です。www.agilent.com/cell-reference-database/
WebinarsAgilent Seahorse XFのWebinarはこちらからご覧いただけます。www.agilent.com/en-us/training-events/eseminars/seahorse-xf-technology-webinars