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小学校家庭科5学年「家庭生活と家族」
指導者 渡辺 明子
1 題材名 「家庭生活はだれがつくるの」
2 指導目標
(1)家庭生活に関心をもち、家族の一員として仕事をみつけ、進んで実践しようとする。
(関心・意欲・態度)
(2)家庭生活をよりよくするために、自分にできることを考えたり、その方法を工夫する。
(創意工夫)
(3)家族とのコミニュケーションを取ったり、手順を考えて実習したりできる。 (技能)
(4)家庭には自分や家族の生活を支える仕事があることがわかり、協力して生活する大切さを理
解する。 (知識・理解)
3 単元と児童
(1)単元について
本題材に関わる学習指導要領の内容は次の通りである。
(1)家庭生活に関心をもって、家庭の仕事や家族との触れ合いができるようにする。
ア 家庭には自分や家族の生活を支える仕事があることが分かること。
イ 自分の分担する仕事を工夫すること。
ウ 生活時間帯の有効な使い方を考え、家族に協力すること。
エ 家族との触れ合いや団らんを楽しくする工夫をすること。
ここでは、家庭の仕事や生活時間の使い方などに関する実践的・体験的な活動を通して、自
分や家族が家庭でどのように生活しているのか関心をもって見つめさせ、生活についての理解
につなげるようにする。
児童は、自分が家族から支えられているとともに、自分の存在があって家族を構成している
という相互関係に気付くことで、家族の一員としての自覚をもつことができると考える。その
ためにはま ず、自分や家族が家庭でどのように生活しているか関心をもって見つめさせる。
児童は、自分の家 族の一員であることを実感することで、それぞれの家庭の願いを実現する
ために、家庭の仕事があ ることや、性別・年齢には関係なく、男女や家族が協力して互いに
家庭生活を支え合うことが大切 であることに気づくと考える。
その上で家族の一員として家庭の仕事に積極的に関わっていくことの大切さや、家庭生活をよ
りよくするために自らの考えで実践することの楽しさを実感させ、主体的に家族に協力しよう
とする態度を育てる。
また、家庭科の学習の導入としてこの題材を学習することは、児童が無意識に過ごしている
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毎日の生活の中に、これから始まる家庭科学習の課題が存在することに気づき、家庭学習への
興味や意欲を高める機会になると考える。
(2)児童について(男子16名・女子15名 計31名)
児童は、5年生になって初めて出会う家庭科という教科を、とても楽しみにしている。しか
し、児童の日頃の家庭生活に対する意識は低く、家族の誰かが仕事をし、ただなんとなく営ま
れているという程度の認識しかない。家庭には、どんな仕事があって、いつ、だれが、どのよ
、 。うにして行っているのかなど あらてめて家庭の生活をみつめることが少ないのが実態である
また、電化製品の開発普及、総菜・レトルト食品・ファーストフードなどの販売で、家事は
ずい分便利になってきている。
一方、共働きの家庭が多く、家事をする時間や子供と共に過ごす時間も少なくなっている。
共働き家庭のような忙しい家庭においては、子供が家事の大切な担い手であると思われたが、
実際には、子供に家事を手伝わせることは少ない傾向がみられた。また、共働き家庭であるな
しに関わらず、全般的に、子供に手伝いを任せたり、見守ったりという機会は少ないようであ
る。これらのことから、児童は家事の経験が少なく、関心も高まらず、自然と家事を身に付け
る機会が少なくなっていると考える。児童は家事に対して関心も経験も低い。
【家庭の日常の仕事に関して(子供達にアンケート)】
○ 家で決まった仕事がありますか。
はい ( 18 ) いいえ( 11 )
どのような仕事をしているか。
風呂あらい・皿洗い・トイレ掃除・テレビふき・部屋の掃除・布団あげ・夕食運び
水運び・洗濯・犬の世話・ゴミすて・米とぎ・せんたくものの取り込み・モップかけ
せんたくものをたたむ・茶碗に水を入れる
○自分でよく手伝いをする方だと思いますか。
はい( 18 ) いいえ( 11 )
○「手伝ってちょうだい 「お手伝いしなさい 」などとよくいわれる。」 。
はい( 18 ) いいえ( 11 )
○上のようなことを言われた時どう思いますか。どうしますか。
いやだなあ(3) 「まかして」という(12) しぶしぶやる(14)
やらない(1)いいわけをする(1)
○自分のことは自分でしている方だと思いますか。
はい( 27 ) いいえ( 2 )
○よくする手伝いはなんですか。
食事の用意や後かたづけ:26 家族の世話:4
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自分の部屋の整理:16 動物の世話:4
掃除:16 衣類の準備や片づけ:3
おつかい:7 家業の手伝い:1
決められた仕事を分担している児童は多いが、1つだけを受け持ち、複数を受け持つことは
少ない。また、家の人から、手伝ってほしいという言葉をかけられない児童もかなりいる。そ
のため経験の少ない児童が多く、家庭生活には、どのような仕事があり、誰が、どのように仕
事をしているのかという意識が希薄である。
また、自分のことは自分でしていると言う児童が多い一方、自分の衣類の片付けや自分の部
屋の掃除などは、自分のするべき仕事ではなく、家族がする仕事と捉えている児童もかなりい
る。
仕事を分担している児童は、複数の仕事を担当している。しかし、決まった仕事を担当して
いない児童は、ほとんど家事を手伝ったことがないなど、家事に対する経験の偏りが大きい。
また、児童は、仕事をしてあげているという意識が強く、家族の一員として仕事をしている
という意識は見られない。
、 、 、このような実態から 児童にとっては 家庭生活を営むためにどんな仕事がどれくらいあり
だれがするのかを考える機会が、必要であると考える。そして、自ら家庭生活に参加しようと
いう気持ちの掘り起こしをし、実践しようとする態度を身につけさせたいと願っている。
(3)指導の構想
児童は日頃、家庭生活を意識して生活はしていない。そこで、自己評価カードを用い、家庭
の仕事にどの程度参加しているのか、家族とどのように関わっているのか、児童自身に見つめ
させたい (カード1)自分の家庭生活をふり返ることで、家庭には自分のことと家族のため。
にすることがあることに、気付くであろう。
この気づきから、児童は提示した仕事の他にも、家庭の中でどのような仕事があり、誰がそ
の仕事をしているのかを、興味をもって調べる。調べた仕事を互いに発表し合うことで、家の
中には自分と家族を支えるたくさんの仕事があることが分かるであろう。また、多くの場合、
家族の誰かに偏って仕事をしていることが多く、家族のみんなが手分けをして仕事をしていな
いことに気が付き、驚くであろう。児童はそのことから、家庭での仕事についての自分の問題
点や課題をみつけていくと考える (カード2)。
、 、 、 。そこで 家族は どのように思っているのか アンケート調査を行ってみようと投げかける
児童が、家族の気持ちを聞くことにより、相手を意識した活動に展開できると考える。アンケ
ートから読み取れる家族の願いから、児童は 「自分としては、どんなことができるのか?」、
について考え、さらに 「仕事にチャレンジしてみよう 」という気持ちまで高まっていくと、 。
考える (カード3,4)チャレンジの計画・実践が興味本位に終わったりすることのないよ。
うに、家庭への協力のたよりを配布したり、実践の途中、実践後に家族からコメントがもらえ
るなどの工夫をする。
チャレンジ後、児童は仕事をしてみての様子や感想、お家の人の感想や意見、仕事のやり方
のポイントや工夫などを発表し合うことで、家族の立場になって考えはじめるであろう。
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さらに 「家庭の仕事」の学習を深めるために、ロールプレイングをする。劇を演じて家族、
の立場を疑似体験する。演技の中で発する言葉は言ってみたい言葉だけれど言えないことや、
言ってほしい言葉を話すことが出来る。意識して言う場合でも、言ってから気付く場合でも、
家族の中の自分を見つめるきっかけになったり、いろいろな考えや感じ方が出され、一人一人
の思考が深まるであろうと考える。劇では、人の見ている前でも即興で演じる抵抗感を少なく
するためにペープサートを使用する。ストーリーは、3種類の場面を設定し提示する。グルー
プでその1つを選択し、話の続きを考え演じる。
4 指導と評価の構想
(1)実際の授業を通しながら、次のことを大切にしながら検証を進めていく。
①一人一人の子供の学力を目標に照らしてどこまで高まったかの達成状況をみること。
②具体的な学習内容や学習活動について、達成したかどうかが判断できるものであること。
③さまざまな技法を組み合わせて評価資料を総合的に判断をすること。
④評価結果に応じて指導を行うことが前提にあること。
⑤一人一人のよさを見つけ、伸ばすように指導・支援に生かすこと。
(2)そのための、作業手順として
・単元の評価規準(単元の目標が評価の対象になる)を明確にする
観点別に評価規準を分類する。評価規準の示す範囲が大きすぎると評定が曖昧になり、小さ
すぎると評定回数が多くなり煩雑になることを考え設定する。
・具体的な評価場面を設定する
観点にあった評価場面を選ぶ。授業の中の場面を取り上げそこでの評価規準の具体例をあげ
ると子供の具体的な姿を想起して評価できるので客観性が高くなる。
・判定の基準をつくる
評価場面ごとの特徴による3段階の基準を示し、評定の分割点を示す。そのことで、質的評
価の手がかりになる。
・評価資料収集
人物評価にならないようにあくまでも、学習活動やその成果を評価する。簡便な方法を工夫
し、観察したことを記録する。数値化して利用しやすい評価情報にしておく。相互評価・自己
評価も利用する。
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・達成できなかった児童への支援策
個別指導をどのようにするのか、具体的な対応策を用意しておく。
5 単元の評価規準と判定基準(評価基準)
題材における 題材の評価基準(判定の基準)
十分満足できる(A) おおむね満足できる(B) 努力を要する(C)評価規準
①家庭の仕事に関心 ①積極的に家の仕事調 ①家庭の仕事調べをし ①教師と一緒に、仕事
関 をもっている。 べをし、家族の仕事 し、調べた仕事をワ を思い浮かべ、ワー
心 や分担についてワー ークシートにまとめ クシートに書こうと
・ クシートに整理し、 ようとしている。 している。
意 進んで発表している
欲
・ ②自分の分担する仕 ②家族や自分の家庭で ②自分の分担する仕事 ②教師や家族に促され
態 事に取り組もうと の役割に気づき、自 に取り組もうとして て仕事に取り組もう
度 している。 分の分担する仕事に いる。 とする。
進んで取り組もうと
している。
創 ①自分の分担する仕 ①分担した仕事のやり ①分担した仕事をいつ ①分担した仕事につい
意 事や家族への協力 方を自分なりに見直 どんな方法で、行う て、友達や教師と一
工 について考えたり し、工夫して、見通 かを考え、およその 緒に計画を立てる。
夫 自分なりに工夫し しをもって計画を立 計画を立てる。
す たりしている。 てる。
る
能
力
生 ①自分や家族の生活 ①自分にできそうな仕 ①自分にできそうな仕 ①自分のできそうな仕
活 を支えるための仕 事を選び、計画的に 事を見つけ 実践し 事を教師と一緒に探、 、
の 事を分担し,家族 実践し、家族に協力 家族に協力すること し、励まされながら
技 に協力することが することができる。 ができる。 実践することができ
能 できる。 る。
①家庭には自分や家 ①家庭には自分や家族 ①家庭には、自分や家 ①教師の助言をうけて
知 族の生活を支える の生活を支えるたく 族の生活を支えるた 家庭には、家族の生
識 仕事があることや さんの仕事があるこ くさんの仕事があり 活を支えるたくさん
・ 家族の一員として とや、家族の一員と 家族が仕事を分担し の仕事があることや
理 仕事を分担するこ しての自分を意識し することの意義につ 仕事を家族で分担し
解 との意義について 仕事を分担し、協力 いてわかる ていることがわかる
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理解している。 して行うことの意義
が分かる。
6 指導と評価の計画(5、5時間)
【 】時数 ねらい・主な学習活動 学習活動における評価規準 評価方法
○自分がどの程度家庭生活に参加しているか家族
に関わっているかを知る。
05
①カード1を使って、自分の家庭生活との関わ 関①1
り具合をチェックする。 自分と家庭の仕事との関わり具合に
【 】気付く カード1・発表・観察
知①1
家庭には、複数の仕事のあることを
。 【 】知る カード1
○自分の家庭の1日の生活を見つめ、家庭の中に
はどのような仕事があるかを知る。
1
①家庭の中の仕事を学習カード2にまとめる。 関①2
②家庭の仕事を出し合い、4つ(衣・食・住・家 家庭の仕事調べをする。
【 】族に関わること)に分類する。 発表・カード2
③気付いたことを話し合う。 知①2
家の中には、家族の生活を支える仕
事のあることが分かる。
【 】発表・カード2
④調べたことを基に自分の行動を振り返り、自分 創①1
の問題点や課題を発見する。 家庭の仕事について日常の行動を振
り返ることができる。
【 】カード2・話し合い
○家庭の仕事について、家族が考えていることを
知ることができる。
05
①家族に聞いてみたいことを話し合う。 関①3
②アンケートにしてまとめる。 家の中の仕事について家族の思いを
。 【 】(アンケートを作る) 知ろうをする 話し合い・発言
(・家の人からアンケートに答えてもらう )。
05
③家の人からのアンケート結果をみて考えたこと 関②1
をカードに書き、発表する。 家の仕事をしようとする気持ちをも
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。 【 】つ カード3・発表
知①3
家族の一員としての家族の思いを知
。 【 】る カード3・発表
○家庭の仕事にチャレンジしてみる計画を立てる
1 ①仕事や仕事のやり方、ポイントを考えながら計 関②2
画を立てる (カードに記入) 仕事を選び実践計画を立てる。。
【 】カード4・発言・観察
創①2
仕事のやり方について具体的に考え
る。
【 】カード4・観察
【家庭学習 :②決めた仕事を1週間実践する。カード 関②3】
4に記録する。 計画にしたがって実践しようとする
。 【 】③家族から実践の様子から感想をもらう カード4・カード5
技①1
仕事を実践する。
【 】家の人からカード6
○家庭の仕事の実践の様子を発表する。
①実践したやり方や感想、家の人からの感想を発 創①2
1 表し合う。 家族の協力について考える。
【 】カード5・発表
②自分や友達の家庭での実践の様子を知り、感想 知①4
をもつ。 家族の一員として家庭の仕事を分担
する必要のあることが分かる。
【 】カード5・発表
○家族の役割を考えたロールプレイングをする。
1
①グループでストーリーの続きを考える。 関②4
家族の一員になって劇に参加してい
。 【 】る つぶやき・劇・発表・観察
②グループでペープサートを使い、考えたストー 創①3
リーの役を演じる。 家族の協力について考えをもつ。
【 】カード7・劇・発表・観察
③家族の一員としての家庭の仕事をすることにつ 知①5
いて考えをもつ。 家族の一員として家庭の仕事をする
ことの意義を理解する。
【 】カード7・劇・発表
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7 本時の学習
(1)本時のねらい
家族を演じることを通して、家庭の仕事について考える。
(2)本時における評価規準
関②
、 、 。 〉劇での場面状況を考え 家族の一員になり 劇をしようとしている <活動の観察・発表
創①
。 〈 〉家族の協力の大切さについて考えをもつ 活動の観察・発表・カード
知①
家族の一員として家庭の仕事をする大切さを理解する。 <活動の観察・発表・カード>
*活動の観察、発表は授業中、カードは授業後評価する。
(3)本時の活動について
前時までの学習で、家の中には自分や家族を支えるための仕事があり、家族はそれを行う
ために工夫をしたり、苦労をしたりしていることを知った。児童たちは、日頃、家族のため
に協力することをあまりしていないことに気づいた。そこで、1週間足らずの家庭の仕事に
チャレンジしたが、続かなかったり、仕事をするだけで、家族への思いなどはどこかへいっ
てしまった児童も多い。しかし、自分たちも、家族の一員としてできることは、何かしなけ
ればと考えはじめている児童もいる。 本時では、その気持ちをさらに高めたり、広
めたりして、相手の立場を理解し、家族へのよりよい働きかけを考えたり、家庭での仕事の
実践につなげたりできるようにするために、家庭生活の一部をロールプレイングで演じてみ
る。
家庭でのある場面を提示し、ストーリーの続きを考え演じる。場面状況の違うものを3つ
用意し、選択できるようにする。家族構成は、特定な家族をイメージせず自由に構成できる
ように、祖父母、父母、男女の子供の6人を用意する。劇の状況によっては、男性役と女性
役で言い争いを続けたり、今までのありのままの家庭生活を劇で楽しむのみで終わる場合も
考えられる。しかし、その状況から劇の最中や劇を振り返った時、児童が今までを反省し、
考え、新たな行動のきっかけにする場にしたい。劇に参加できないでいる児童には、自分だ
ったら家庭ではどのようにしているのかや、前時までの学習を想起させるなどの言葉かけの
支援をする。
他のグループの劇を観る場を設けることで、他のグループの劇を観たり、友達の台詞を聞
いて、自分を見つめ、反省したり、考えたりして、仕事を実践するきっかけにした。また、
今まで学習してきたことや、考えたこと、反省したことなども含んだことが、台詞として聞
かれることも期待している。そのことで、再度児童が、自分自身の中で、再認識され実践へ
つなげられると考えるからである。
劇をやってみて、家族のやりとりや関わりの感想、家族の中での自分をみつめ考えたこと
などを、カード7に書き、自分の気持ちや考えを明確にする。また、それを評価にも活用す
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る。
(4)本時の展開
学習活動 教師の働きかけと児童の反応 指導上の留意点と評価
○本時の学習内容を ・劇を演じる抵抗感をなくすため
、 。知る。 グループで話の続きをペープート に ペープサートを使用させる
。 、○劇のやり方を知る を使って劇をしよう。 ・友達とふざけたりしないように
ロールプレイングをする意味を
3分 C:わたし○○の役やりたい。 理解させる。
C:恥ずかしいなあ。 ・活動のめあてがはっきりするよ
うに各自にめあてカードに書か
・3つの場面設定を提示する。 せておく。
・劇をする時の約束を確認する。
○グループで、話の グループに分かれて劇をしよう。
続きをペープサー ・グループ毎のペープサートを準
トを使って劇をす C:この話、私の家に似ているよ。 備する。
る。 だからこれにしたいな。 ・グループの人数より多い家族を
・5~6人の生活班 C:このおばあちゃんちょっとかわ 用意し、家族構成を自由に選択
でグループを組む いそう。 させる。。
、・話の続きを考える この話の続きしてみたいな。 ・児童の本音の姿が出せるように
あまり時間をかけないようにす
る。
C:家のお兄ちゃんみたい。
・役割を決める。 C:優しいおじいちゃんになろう。
C:このお母さん今かなり怒ってる
よね。 評価規準(関②)
A:進んで劇に取り組み、学習
・劇で演じる。 C:楽しい家族にしようよ。 したことも想起して、劇に
C:最後はハッピーにしようよ。 生かそうとする。
C:家の家族みたい。 C:話をしながら、家庭での経
C:このままじゃこの家族まずい 験や自分ならどうするかな
よ。 どを思い起こさせ、助言す
る。
○グループで発表す
る。 グループで発表しよう。
5分
C:私たちのグループと全然違って
いい家族だね。 評価規準: 創①)(
C:ここの子供は、わがままでだめ A:家庭生活にもっと参加して
だねえ。 協力しようという考えをも
C:あの言い方はひどいよ。 つ。
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C:今までの学習カードに目を
○感想を書く 自分の役を演じた感想、家族の会 向けさせたり、劇の家族の
話のやりとりの感想や考えたこと 気持ちをふり返らせたりし
。5分 などをカードに書こう。 て具体的な言葉で助言する
C:楽しい家族だった。
C:けんかになりそうだった。
C:いい家族になってよかった。 評価規準: 知①)(
C:もうちょっとお母さんの気持ち A:家庭の仕事に対して家族の
になってみたいと思った。 状況がわかり、積極的に参
C:家でもこの家族のようにお互い 加する必要のあることがわ
に助けよう合うにしたい。 かる。
C:やっぱり「ありがとう」って言 C:友達の台詞や、今まで学習
われるといいよね。 カードに目を向けさせ具体
的な言葉で助言する。
ストーリー①
母は夕食の後片づけをしていますが、明日のお弁当の準備もしてとても忙しそうです。
母: 「花子、ちょっと来て。手伝ってちょうだい 」。
花子: なんで私にばっかり言うのよ。お兄ちゃんだってテレビ見ているだけじゃない 」「 。
太郎: ぼくだって忙しいんだ、花子女なんだからやりなよ 」「 。
父: 「ごちゃごちゃ言ってないで、どっちも手伝いなさい 」。
ストーリー②
いつもは夕食を作ってくれるお母さんは仕事先で急に仕事が入りいつもの時間に帰れなく
なりました。
祖母: お母さんが急に帰りが遅くなるから夕食頼まれたんだけれど、お使いに行って来て「
くれないかい 」。
兄: 「めんどうくさいなあ。ぼくは夕食なんでもいいよ。カップラーメンでいいよ 」。
妹: 「おばあちゃん早くしてね。私、塾がある日なのよ 」。
ストーリー③
家ではまだ夕食の用意ができていません。洗濯物も外に干したままです。部屋は、ゲーム
やおもちゃでちらかっています。そこへお母さんが帰ってきました。
母: 「ただいまあ」
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8 題材における観点別評価総括について
下記のような評価表に基づいて総括を進める。標記はABC。
重み付けをして、評価していく (重みをおくものは網掛け部分とする )。 。
番 関心・意欲・態度 能力 生活の技能 知識・理解 題材創意工夫する
号 関① 関② 総括 技① 総括 創① 総括 知① 総括 総括
1 A A A B B A A B B A
2 A B B A A C C B B B
3 A C B A A B B A A B
・番号1…題材総括は、各観点がA・B・A・Bだが 〈関〉に重み付けしているので総括は、A、
・番号2…〈関〉はA・Bだが 〈関②〉に重み付けしてしているので、総括はB。、
題材総括は、B・A・C・Bなので、B。
・番号3…〈関〉はA・C。その場合は、重み付けとは関係なしにBとする。
9 評価の実際
(1)観点ごとの総括
A(3 、B (2)C(1)を数値化し、評価の各観点の合計点についての) 、
満点の85%以上はA
50%まではB
それ未満はCとした。
例:1番 関①(3+3+2)÷9×100=88,9%
創意工夫 生活の
番 関心・意欲・態度 する能力 技術 知識・理解
① ② 1 2 3 総 1 総 1 2 3 4 5 総
号 1 2 3 総 1 2 3 4 総
1 A A B A A A B A A A B B B A A B B A A A A
2 A A B A A B B A B B B B B B B B B A A B A
3 A A A A A B B A B A B B B A A B A B A A A
4 A A B A B A B A B B B B B A A B B B A A B
5 B A B B A A B A A A B A A A A B A A B B A
6 A A B A B A A A A A A B A B B A C C B A B
7 B A B B A A A B A A B A A B A B B A A A A
8 B A B B B B A A B A A A A A A B B B B B B
9 B B B B A B A A A B B B B A B A B A A B A
B A B B A A A B A B A B B B A A B B B B B10A B A A B C B B B B C C C A B B A A A A A11
A A B A B B A A B B B B B B A A B B B B B12
A A A A B B A A B B A B B A B B B C B B B13A A B A B B A B B A B B B B A A B A B A B14
B A A A A A B A A B A A A A B B B A B A A15
B B B B A A A B A A C B B B B B B B C A B16
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B B A B A A B A A A C B B B B B C C B B C17A B B B B B C B B B A A A B B B B C B B B18
B A A A B A B B B B A A A B A A B B A B A19
A A B A A B A A A A A B A A A B A A B B A20A A B A B A A A A A B A A A B A B B A A A21
B A B B A C B A B A A B A B A A A B B B A22
A A B A A A B A A C B A B A B A B B B A B23B A B B B A A C A B A A A B A B B B B B B24
A B A A B A B A A B A B B A B A B B C B B25
B B B B A A A C A B B C B B B B B A A A A26B A A A A B A A A B A A A B B A A B A B A27
B B B B A A A B A A A B A B B B B B B A B28
B B A B A A A B A B B B B B B A B C B B B29A A B A B B B B B A B A A B A A B B A A B30
A B A A B B B B B B B B B A A B B B B B B31
(2)題材総括の評価
番 関心 意欲・態度 能力 生活の技能 知識・理解 題材創意工夫する
号 関① 関② 総括 創① 総括 技① 総括 知① 総括 総括
1 A A A B B A A A A A
2 A B B B B B B A A B
3 A B B A A B B A A B
4 A B B B B A A B B B
5 B A A A A A A A A A
6 A A A A A B B B B A
7 B A A A A B B A A A
8 B B B A A A A B B B
9 B A A B B A A A A A
B A A B B B B B B B10A B B C C A A A A B11
A B B B B B B B B B12
A B B B B A A B B B13A B B B B B B A A B14
A A A A A A A A A B15
B A A B B A A B B A16B A A B B A A C C A17
B B B A A B B B B B18
A B B A A B B A A B1920
A A A A A A A A B A21
A B A A A B B A A B22
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A A A B B A A B B A23B A A A A B B B B A24
A A A B B A A B B A25
B A A B B B B A A A26B A A B B A A A A A27
B A A A A A A B B A28
B A A B B B B B B B29A B B A A B B A A B30
A B B B B A A B B B31
関心・意欲 創意工夫 生活の技術 知識・理解 評定
A 18 13 16 15 14
B 12 16 14 14 15
C 0 1 0 1 0
(在籍31名・欠席1名)
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研究の成果と課題
1 点別評価の実際場面
この授業では、児童と共に活動することも多く、授業中のみの見取りでは正確さに欠けると考え、
学習段階に応じた多様な学習カードを活用した。この学習カードには、児童の心情面や観察力、思考
判断力などを見取ることができる様々な情報が書き込まれるように工夫した。学習カードの内容と評
価規準の関わりを検討し利用することにより、学習活動の流れを生かしながら、指導と評価とをつな
げる評価活動ができると考えた。
それぞれの評価規準に迫るために、次のような学習場面、カードによる評価場面を設定し、評価に取
り組んだ。
(1 【関心・意欲・態度】の評価場面(学習活動:3時間目))
②家の仕事をしようとする気持ちをもつ。
本時の評価規準
、 。 、家庭にはたくさんの仕事があることはわかり その多くは家族がしてくれていた その家族に
仕事について考えていることをアンケートにして聞いてみることにした。アンケートの内容は、
児童が考えて作る。アンケート結果から、自分の家族や友達の家族の「家族への思いや仕事の工
夫や苦労」を感じ取らせ、そこから家庭の仕事をすることの意欲を高めさせたいと考えた。
学習活動の中の児童の姿と、学習後のカードに書いた感想をもとに実現状況を評価した。
学習カード3「お家の方からいただいたアンケートを見て
(感じたこと・考えたこと 」を書こう。)
C1:お母さんもやりたくない日があるし、もっともっと手伝ってほしいんだなあという
ことが分かった。お母さんも疲れているし、手伝いをしないといけないと思った。
C2:簡単なことでいいから手伝ってほしいんだなあと思った。これから、家の簡単な
仕事だけでもしようと思う。疲れているのに気付かないで私は鈍いなあと思った。
C3:自分は母がやって当たり前、知ってても何でも母任せにしていた。家族全員で生活
してるんだから自分のことだけじゃなくて、家族のために何かしないといけない。
・C1のように、手伝いをしようと思った場合は「おおむね満足」
・C2、C3のように家族にも目を向けたり、具体的な行動を考えているものを 「十分満、
足」
(2 【創意工夫】の評価場面 (学習活動:4時間目))
仕事のやり方について具体的に考える。
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本時の評価規準
前時までの学習で 「自分たちも家庭の仕事をしなければいけない 」という気持ちになった。、 。
そこで、仕事の計画を立たて、実践に結びつけるきかっけづくりした。具体的な仕事内容をはっ
きりさせ、計画を立てると、活動にとりかかりやすいと考え、次のような学習活動をセットして
評価場面を設定した。
学習カード4「さあ やってみよう!」 やってみようと思う仕事・やり方を書く。
C1:洗濯物たたみ → 前、お母さんがぼくはたたむのが→夕方する。
上手だねって言ってたから。
C2:洗濯物たたみ→お母さんの昼寝の時間を増やして→帰ってからテレビ見ている時する
あげる。 洗濯物を家族ごとに分けておく。
C3:ゴミ出しと新聞取り→朝の忙しいのを少しでも→ゴミ出しをした後に新聞を取ってく
減らしてあげる。 る。
・C1、C3のように仕事、簡単なやり方を書いた場合は「おおむね満足」
・C2は仕事をする時刻ややり方も考えているので「十分満足」
カードの記入観点には 「やり方」を書くように示してあるが、曖昧でかつ説明が不十分なた、
め、肝心の「やり方」などの工夫が書きにくいカードとなったようだ。発言や個別の聞き取りで
多少は補った。このようなことが生じた場合、その授業ではどのように見取り、補うかも考えて
いく必要があった。また、このカードの不備を基に、その後の授業展開を修正などに生かせる
ものとなった。
(3 【技能】の評価場面 (学習活動5時間目 家庭学習を基に報告発表))
評価規準 仕事を実践し家族に協力する。
家庭で、計画にしたがってまずは1週間、仕事を実践をしてみることにした。しかし、これは
家庭での実践になるので実際の状況を評価することは難しい。そこで、実践の時様子や感想、で
きるようになったことの記録をもとにした。家の人からの感想も加点の参考にした。
学習カード5「家の仕事 やってみたよ」 感想や課題を書く。
(学習カード6「家の人からの感想 )」
C1:洗濯物をたためばいいと思っていたけど、着る人のことことを考えてたたむと喜ばれ
る。
C2:やろうとした時に友達が呼びに来て、途中で投げ出してしまった。
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家の人:続けるということの難しさを感じたようです。
C3:ゴミ捨ては、決まった日に絶対にしないといけないからとても大変だった。今も続け
てる。
家の人:朝の忙しい時に一つでも仕事をしてくれて、とても助かりました。
・C1は実践したので「おおむね満足」
・C3は実践し、学習後も継続てきに実践しているので「十分満足」
・C2は実践できないでしまったので「努力を要す」
実際に指導者目の前で実践できないことの評価は、非常に難しいがこのような学習カードから
ある程度評価ができる。記録に書かれてなくても、発表内容などから、加点評価していった。し
かし、C3のように実践できないでしまった児童が、正直に記録(申告)した児童に対しての、
その後の指導や励まし、支援が児童の今後の活動や実践に生きてくる。今回は再度挑戦すること
を進めてみた。
(4 【知識・理解】の評価場面 (学習活動:6時間目))
。本時の評価規準 家族の一員として家庭の仕事をすることの意義を理解する
児童は「家庭の仕事は、とてもたくさんあるから、手伝いをしなければいけない 」と考える。
。 、 、 、ようになってきている しかし 手伝いでとどまるのではなく 家族の一員であることを自覚し
家族の立場になって、家族に協力する必要のあることを理解して欲しいと考えた。ロールプレイ
ングの学習を設定することで、仕事をしようという気持ちを高めたり、広めたりして相手の立場
を理解し家族へのよりよい働きかけを考え実践につなげられると考えた。自分が演じてみての感
想や、友達が演じたのを見ての感じたことをカード7に記録した。
学習カード7「ある日のわが家」 演じてみて感じたこと・
友達の劇をみて感じたこと・考えたことを書こう。
C1:父は普段は、あまり手伝わないけど、会社でたくさん仕事をしているからいいと思
います。家族みんながいろいろな仕事をすれば(分担 、みんな気持ちがいいと思)
う。
C2:2班の劇は、私がいつもしていることと同じ(嫌々ながらする)気がした。とって
も不愉快だし、とてもいけいなことだと思った。
C3:ぼくは、家の中で自分中心になっているのがわかった。そうじゃなくて、家族が中
心 だからみんなでいろいろなことをしないといけないと思った。
、 。C4:お母さんばっかりが仕事しないで 私たちもできる手伝いをした方がいいと思った
C1、C4:家族が仕事を分担することの意義について理解しているので「おおむね満足」
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C2、C3:家族の中の一員を意識して仕事を協力して行うことことの意義を理解している
ので「十分満足」
劇をしている時の台詞では、アンケートに書かれていた家族の気持ちや、家庭の仕事をする時
の家族の気持ち、仕事をした後の家族の感想が所々に聞かれた。これは、やはりこの学習でカー
ドを使用し記録にしたことの成果で、児童の学習にも生かされていたと考える。しかし、これら
を活動の支援をしながら記録することは、とても困難であった。全員見取るというのは不可能な
場面も多かった。個々やグループでの活動では、巡回して偶然にそのような場面を見取れた児童
を加点評価していく方法しかなかった。
2 研究の成果と課題
(1)評価規準づくりと評価基準の設定
・ 評価規準を観点別に設定するためには、指導者が指導の目標を明らかになっていることが
。 、 、 、とても重要である 評価規準を作成することで この題材では 児童にどのような力を培い
高めていきたいのかを、はっきり認識し授業に臨むことができた。
・ 観点別の規準を設定して、それぞれの窓口から学習状況をみて、それを分析することで、
その教科での児童の学びの姿を捉ることができた。児童の様子をただ漠然と観るだけでは、
みえてこないこともよくわかった。
・ 「国立教育政策研究所」から出された「内容のまとまりごとの評価規準」を基に題材の目
「 」 「 」標を設定し 内容のまとまりごとの評価規準例 をもとに 学習活動における具体評価規準
を設定する。この段階をふんで具体化していく作業を行うと児童に培いたい姿がとらえられ
る。また、この作業をすることで、題材としての授業展開で押さえるべき所も明確になり、
評価すべき観点もはっきりしてきた。
・ 評価の基準の設定は難しく、実際の児童の実態と違う所もあったりした。また、C状況の
表示は必要なく、B基準に達していない児童への支援策を明記しておくことの方が、評価規
準の活用につながると思われた。
・ より信頼性のある評価にするためには、指導者の判断だけで評価規準・基準の設定するの
ではなく、学年間や学校内などの多くの意見や共通理解がとても大切であると感じた。
(2)評価計画と評価の方法
・ 活用できる評価規準にするためには、実施可能な評価方法と連動させ、その方法に即した
基準を設定した具体的な評価計画の作成が大切であると感じた。
・ 短時間の間に客観的に評価することは、とても難しい。学習カードや作品など活字や形で
表現し残るものは、授業後に評価することが可能である。また、授業中の支援も十分可能で
ある しかし 家庭科では 児童と共に活動をする必要が多くあり そのような時の観察 表。 、 、 、 (
情、行動、態度など)による評価は非常に難しい。学習の過程において、ほめる、認める、
考える方向を示す、などその都度共感や支援を行っていると、評価が疎かになりがちであっ
た。またその逆もある。
・ 記録に残すという点ではビデオでの評価方法も有効と思われるが、日々の学習を評価する
こと、細かい個々を見取るという点では活用としては不向きのように思われる。本時のよう
なロールプレイングであっても、各グループに設置というのでないと効果は望めない。本題
、 、 、材では 個々の活動になった時の観察評価は 全員の児童を見取ることは不可能だったので
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プラスの部分を見取れた時、加点評価していった。観察評価は、キーワードを一点に絞り、
評価に臨むなどの工夫がこれからの大きな課題である。また、カードの記入など複数のもの
で評価する必要がある。
・ 関心・意欲・態度など数値化しにくいものは、記録に発言そのままを記録しておくと、児
童の表 情や姿を想起しやすい。
・ 評価計画を立てる時に、一つの評価方法では客観性がないのではと考え、複数場面で複数
の方法でと計画した。観察による方法では、少数の児童だけしか記録することができないで
しまう、ということが多くあった。しかし、本題材では、児童の学習活動の方法や実際と、
指導者による評価方法が一体になるようにした。学習カードに設ける設問を評価規準との関
わりから検討し、利用することにより、学習活動の流れを生かしながら、指導と評価とをつ
なげる評価活動が可能になった。
児童の成長や変容を把握するのにもとても効果的であった。
・ 自己評価は関心・意欲・態度を見取るのにとても有効である。児童の自己評価と指導者の
評価が異なる時は、その児童を改めて見つめ直す機会とすることができる。
・ 家庭科では、学校だけの実践ではなく、家庭での実践と深く結びついた題材もいくつかあ
る。そのような場合も学習カードによる記入は有効である。本題材でもカードの活用は評価
に有効なことが多かった。さらに、学習のねらいや内容を家庭に知らせ、理解や協力を得る
ことも、学習を進める上でまた評価をする大切な情報を得るポイントになる。評価は、題材
や学習内容や学習活動の特質に即して、方法を多用することが必要なようだ。そして、学習
、 、 。状況を多面的 累積的に捉え評価していくことが 評価の信頼性を高めることにもつながる
(3)総括する
・ 観点別評価から評定をするが簡略化するためにも有効と思う。しかし、やはり評価規準に
照らし合わせて、児童の姿と評価規準に表された児童の姿とが合致するかをよく吟味する必
要もある。
・ 「重み付け」に関しての検討は、今後もとても重要と考える。指導時間や評価項目の量が
異なるために「重み」は均等ではない。観点別評価の「重み付けは」指導者の考え方ひとつ
でするのではなく、根拠となること(重み付けはしない・児童の成長、変容を重視するのに
総括する時期に近いもの・授業時数比例配分など)を明確にする。その上で教科や学校、そ
れ以上の広い範囲での共通理解されることが必要であると考える。
・ 評価は指導者の指導の評価でもある。児童の到達度や達成度を把握することで、指導者自
身の指導の方法や、関わり方の改善に生かしていける。
、 。 、・ 学習カードによる評価は 児童の活字による表現をたよりにする部分も多くあった 今後
ますます文章による表現力が大切になる。いろいろな学習場面での書く力の育成も大切と感
じた。
・ 児童の情報をいろいろな方法で入手する。しかし、それを基に評価するが客観性の点でと
も不安を感じる部分もある。同じ情報でも評価する人が違えば、評価も異なるであろう。少
しで信頼性のある評価にするために、学年・学校の話し合い、共通理解はもちろん、指導者
の児童を見取る目を鍛え、見方考え方、自分の評価観を磨くことが大切であろう。
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№1
家庭生活はだれがつくるの?
番号 名前
4段階にあてはめて、○をつけましょう。
A:いつもしている C:たまにしている
B:だいたいしている D:していない
A B C D
1朝、起こされずに自分で起きる。
2食事の後、自分の使った食器をながしまで運ぶ。
3着る服は自分で決め、用意する。
4自分の机の回りは自分でそうじする。
5ごみを減らす工夫をしている。
6家族に仕事を頼まれたら、気持ちよく引き受ける。
7家族になにかしてもらったら 「ありがとう」と言う。、
8おこづかいが足りなくならないように計画的に使う。
9「こうしてみようよ」と家族と話し合う。
10
気づいたこと・考えたこと
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家の中の仕事ってどんなものがあるの?№2
仕事 いつ だれが 仕事 いつ だれが
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お家の方からいただいたアンケートを見て№3
感じたこと・考えたこと
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さあ やってみよう!さあ やってみよう!№4
やってみたいこと・願い その理由 ・具体的な作戦
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家の仕事 やってみたよ№5
やった仕事 感 想
( )家族の気持ち ここが問題! あらたな課題
感想(反省・工夫したこと・できたこと )などなど
課題
感想(反省・工夫したこと・できたこと )などなど
課題
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「ある日のわが家」№7
☆グループで演じてみて感じたことや考えたことを書きましょう。
題「 」 自分の役:
☆友達の劇を見て感じたことや考えたことを書きましょう。
№8 月 日( )
学習をふり返ってみよう
番 名前
学習のめあて
「ある日のわが家」の家族の一員になってみよう!
ぼく・私のめあて
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A:よく B:だいたい C:あまり D:全く
1 学習の進め方は分かりましたか。 A・B・C・D
2 自分のめあてに向かってがんばりましたか。 A・B・C・D
3 自分なりに考えながら取り組みましたか。 A・B・C・D
4 回りの人と協力できましたか。 A・B・C・D
5 今までに学習したことを生かしましたか。 A・B・C・D
6 自分のめあてが達成できましたか。 A・B・C・D
7 もっとやってみたいと思いましたか。 A・B・C・D
8 もっと知りたい・もっとやってみたい・心に残ったことは何ですか。