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消費者による金融商品の比較をシンプルかつ迅速に

“Talendを当社のクラウド戦略に組み入れることで、見積りの提示にかかる時間を短縮し、 顧客の購入までの経路を改善しています。

ケーススタディ

業界• 金融および保険

情報• 本社:英国

• 従業員11~50人規模

ユースケース• 顧客体感

課題• マルチチャネルのパーソナライズ

されたカスタマーエクスペリエンス の実現を推進

使用するTALEND製品 • Talend Data Management(Talend

Data Integration AWSおよびTalend Data Quality)

成果

• MSM Webサイトでの商品比較ツールを改善し、消費者の購入までの経路を改善

• 財務/マーケティング関連の日次レポートの指標により、チャネルごとのパフォーマンス予測を実現

• 最大11TBのデータを利用したデータマイニングとデータサイエンスにより、担当チームによる臨時データ解析が可能に

”MoneySuperMarket社、データウェアハウステクニカルプロダクトオーナー Ian Edwards氏

MoneySuperMarket.com(MSM)はイギリスを代表する価格比較Webサイトです。MSMのサイトでは、金融商品をシンプルかつ迅速に比較検討できます。MSM社は、消費者が金融商品を慎重に選択し、現在よりも価値のある商品に乗り換えることができるよう支援することを目指しています。2015年に、同社は年間収益2億8,170万ポンドを達成しました。

MSM社のサイトでは、クレジットカード、ローン、住宅ローンといった金融商品のほかにも、車、住宅、生命保険のような多岐にわたる商品を扱っています。さらに、エネルギー、ブロードバンド、モバイル通信などのホームサービスも対象としています。同社のTravelSuperMarket(TSM)ブランドは、主としてホリデープラン、レンタカー、航空券、ホテルの価格比較を提供しています。

MSM社は、商品データを収集してMSMのサイトでまとめて情報を提供しているので、消費者は複数の商品や取引を素早く比較し、クリックするだけで購入を完了できます。

マルチチャネルによるパーソナライズ されたカスタマーエクスペリエンスの 実現を推進Webサイトを通じたカスタマーエクスペリエンスとコンバージョンを向上するため、MSM社はITトランスフォーメーションに乗り出しました。マルチチャネルを利用した、パーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスの実現に向け、革新的で俊敏性の高いテクノロジーを導入するという、同社が推進する広範な戦略の一端を担うのがTalendです。同社は、価格の見積もり時間を短縮し、購入までのプロセスを改善して、e-コマースチャネルの効率を高めることを目指していました。このプロセスでは、さまざまなフォーマットやソースから情報が送り込まれることから、購入プロセスでの実際のエクスペリエンスを最適化するためには、データ統合が非常に重要な要素となりました。MSM社がそれぞれの顧客向けによりパーソナライズされた意義あるコンテンツ提供に取り組む中で、カスタマーエクスペリエンスを理解して最適化することは全社的なマーケティングの効率化にもつながります。

MSM社のデータウェアハウステクニカルプロダクトオーナーであるIan Edwards氏によると、同社はTalendと他社のカスタム開発されたソフトウェアをデータウェアハウスグループで使用し、データ統合のワークフローを自動

化してエンタープライズデータウェアハウスを構築しています。同社は複数のWebサービスからデータを取得し、データウェアハウスに送るためにTalendを使っています。このデータは、財務、マーケティング、ビジネスインテリジェンスといったさまざまな部門で使用され、さらに市場インテリジェンスレポートの作成にも利用されています。同社はさらに、これらのWebサービスとクラウドでホストされたMoneysupermarketとTravelSuperMarketのカラムストア型データベースの間のインターフェイスとしてTalendを活用しています。

MSM社では現在、ETLとデータクオリティの機能を備えたTalend Data Management、さらにクラウドデータベースを使用するハイブリッドデータウェアハウジングアーキテクチャーを使用しています。同社は、多様なソースから収集した複数の商品リストからデータを集約するアプリケーションを開発する予定です。これによって、消費者は市場全体で商品を比較して、最も魅力的な商品について独自の知見を得ることができます。

「ほかの集約タスクでも、可能であればデータウェアハウスの反対側からTalendを使用して、特定のシステムにデータを送り込むようにする予定です。たとえば、年内に新しいCRMシステムの運用開始を見込んでいます」と、Edwards氏は述べています。「この分野では、Talend ETLとインメモリデータベース機能を組み合わせて利用する予定です。複数のデータベースを活用するための独立性を確保するために、オープンソースのジョブスケジューラーを通じて予定を立てています。現在はこの機能をTalend Administration Centerを介して統合し、Talendのタスクやジョブをスケジューリングしています。」

クラウドインフラストラクチャの構築クラウドインフラストラクチャを採用する目的は、毎日のトランザクション全体を通してのデータセットの増減に応じて、解析する環境を迅速にスピンアップ/スピンダウンできる、俊敏性が高く革新的な組織を作り上げることです。

「当社がクラウドベースのモデルに移行することを決めたのは、新製品の投入、新しい市場、スケーリング、障害復旧など、さまざまな場面で柔軟な対応が可能となるためです」と、Edwards氏は述べています。「長期的に見て、今後の方向性がハイブリッドになるか全面的なクラウドに移行するかに関係なく、Talendはビジネスの成長に必要な柔軟性を提供してくれます。」

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MSM社のクラウドインフラストラクチャでは、どのクラウドプロバイダーにも展開できる能力を確保するため、普遍的なクラウド管理ツールを使用しています。同社は現在Amazon Web Services(AWS)を使用しています。ソフトウェアの構成は、オープンソースの構成管理ツールを使用してTalendソフトウェアをインストール/構成し、AWS EC2インスタンス上で実行しています。MSM社は、ほかの多くの企業と同様、Amazon Web Servicesを活用してコストを削減し、IT資産の俊敏性を高めようとしています。

同社はまた、Amazon Relational Database Service(RDS)を利用して構成データベースを管理しています。また、社内で保管するデータをレガシーデータベースから取り出したりAmazon Virtual Private Cloud(VPC)の間でやり取りしたりするための転送メカニズムとして、S3を使用しています。Talend Administration Center(TAC)やスケジューラーコンソールといったデータベースサポート用ツールの運用には、優れた回復力を持つRDSが活用されています。スケジューラーからTAC内でジョブを実行するにはコマンドラインを使用しています。

市場全体の金融商品についてデータを 比較し、もっとも魅力的な商品を選択Edwards氏によると、Webサイト、サービス、データレイヤーのテクノロジースタックは全面的なクラウドベースへと移行中です。さらに、オープンソーステクノロジーや独自のテクノロジーを実行する、完全に自動化されリビルド可能なサーバーを使用することにより、MSM社は自動リビルドによるフェイルオーバー、障害復旧、アップグレードの機能を実現できます。同社は、ビジネスインテリジェンス向けとして最先端のデータ視覚化ツールを使用していますが、これもリビルド可能なインフラストラクチャ上に構築されています。

いくつかのレガシーなリレーショナルデータベースを含むソースシステムからのデータは、ステージングエリアへ送られ、そこにおけるインターフェイスは今後JSONベースのイベントとなります。「当社では、ステージングは一時的なことが多く、特定のデータを1回実行したり、場合によっては数日間実行したりします」と、Edwards氏は説明します。

「それから、データをカラム型データベースの生データストアに格納します。このプロセスはTravelSuperMarketでもほぼ同じですが、こちらではWebサービスではなくオープンソースのメッセージキューを使用しています。このプロセスにはJSONコントラクトのストリーミングがあり、これは後で複数のデータマートに接続するハブを通じて集約/送信されます。

データセットから作成されたダッシュボードに含まれる日次レポートの指標は、自動車保険サイトの訪問者数とクリックスルー数、これらの訪問者が使用していたデバイス、コンバージョンの指標統計などの情報を含みす。「当社では、こうした指標を使用してチャネルのパフォーマンスを評価し予測しています」と、Edwards氏は述べています。

さらに、MSM社はマーケティングツールをサポートしているデータマートへのデータ供給にもTalendを利用する予定です。

データマイニングやデータサイエンスの分野では、MSM社は代表的なオープンソースのアナリティクスを使用して、カラムストア型データベースからデータを直接引き出しており、これを11TBのデータにまで拡張できます。これにより、臨時のデータ分析を必要とするモデリングやマイニングなどのタスクを実行できます。「顧客をセグメント化して人口統計学的にマーケットシェアを分析するために、データサイエンスを使用する予定です」と、Edwards氏は語ります。

「電子メールやCRMを通じてターゲットを絞った情報提示、オンサイトでの”次善の商品”の提示をさらに推進できるようになったので、今後は得られた知見を利用してサイトの整備にも取り掛かります。」

MSM社はプロバイダー向けの市場分析も行い、MSMサイトでの各社のパフォーマンスについての知見を提供しています。

将来の開発計画としては、MSM社はクリックストリームデータと分析を視野に入れています。ほかにも、データの価値をより迅速に市場に提供するために、サンドボックスアプローチを用いてより動的なデータの分析を行う可能性もあります。

Talendが選ばれる理由MSM社が使用していたレガシーのETLツールは、そのライセンスモデルと同社が進めるクラウド戦略が合致していませんでした。特に、同社の希望に沿う形でサーバーを自動化できず、展開可能なサーバー数が制限される点が問題でした。「Talendの開発者ベースのライセンスモデルは、クラウド環境に最適であり、迅速なスケーリングをサポートしています」と、Edwards氏は評価します。

「当社のCTOが策定した、クラウドの選択肢にかかわらずコスト効率の高い方法でテクノロジーを自動化できるようにという原則に適合するテクノロジーを見つけることが、実質的にはビジネス上の課題となっていました。この要件を考慮に入れ、さらに望ましい機能を加えていくと、利用可能なソフトウェアの選択肢は驚くほど狭まりました。TravelSuperMarketはすでにTalendを順調に運用しており、これが当社のニーズにも合うと気づいたのです。しかも、当社がサービスで使用しているほかのテクノロジーと同様にTalendもJavaベースであり、LinuxやJavaの分野での既存の知識とスキルを活用できるというメリットもありました」と、Edwards氏は付け加えます。

データ統合プロジェクトを進めるうえで、TACの機能とコードの展開機能が役立つと判断したMSM社は、Talendのエンタープライズ版に移行することを決定しました。MSM社はまた、実行サーバーをTACの下に追加する機能が、同社のスケーリング計画に役立つと考えています。

「当社が求める基準のすべてを実際に満たすツールが非常に少ない中、Talendは必要とする機能と目標を実現するための最も広範なソリューションを提供しています。開発については、Talendは当社のニーズを満たし、保守やサポートをシンプルに維持するうえで役立っています。また、継続的な統合、コード管理、容易な拡張を目指す当社の取り組みにとって、コスト面でも高い価値を提供しています。」

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