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Microsoft Office 365 Education の Office 365 ProPlus を学生用のクライアント アプリケーションとして一気に初採用。ゼミや BYOD、自宅 PC でもライセンス費用の負担なく利用でき、SkyDrive Pro でファイル共有も実現。

情報学を中心に、人文科学、社会科学、自然科学を横断的に学べる文理総合型の学部である関西大学総合情報学部では、学生の情報リテラシー向上や職業訓練的な意味も含めた Microsoft

Office のスキル習得のために、Microsoft Office 365 Education のプラン A3 を契約し、Office

365 ProPlus 導入を決定。従来は、コンピューター教室用の Office スイート以外に、ゼミで利用している PC ごとに Office スイートを購入する必要がありましたが、Office 365 ProPlus は、ユーザー (学生、教員、職員 ) 単位でのライセンスなので、1 人 5 台まで Windows PC、および Apple

社の Macintosh、タブレットなど複数のデバイスへのインストールが可能です。そのため、PC 単位であったライセンス費用を低減しつつ、ゼミはもちろん、自宅 PC へのインストールや BYOD (私物デバイス利用 ) での利用など、学生がさまざまな端末で 最上位の Office スイートを自由に利用することができるようになりました。さらに、SkyDrive Pro の利用によって、教員から要望が出ていたゼミ内でのファイル共有も可能になりました。また、従来、学内での学生のコンピューター利用は、Windows、Mac、UNIX の 3 つの OS ごとに分かれた教室を利用してきましたが、コンピューター教室ごとに OS が固定されているため、利用状況にバラツキが出るなどの問題があったため、新たに 1 台の PC で Windows、Mac、UNIX

が使える仮想デスクトップ環境を構築しました。関西大学では、2014 年 4 月 から、こうした IT

化への取り組みを本格展開するにあたり、新入生向けパンフレットに Office 365 ProPlus が自由に使えることを記載するなど準備を進めています。

導入背景とねらい最新の IT 環境で学べるように、システムは 3 年、あるいは 4年に 1 回リプレイス。しかし、ゼミでの Office スイートの購入負担や OS ごとに分かれた 各教室の利用率などから Office スイートの新しい購入方法を検討

関西大学は 1886 年に設立され、現在 13 の学部と 12 研究科、3 専門職大学院を擁する総合大学です。その中で、総合情報学部は学生 2,300 名余、教員 56 名で、現代社会に必須の学問である「情報学」を中心に、人文科学、社会科学、自然科学の 3 つの分野を横断的に学ぶことができる文理総合型の学部です。政治、経済、文化、科学技術、コミュニケーションなどの文系、理系の枠を超えた多彩なカリキュラムと豊富な実習科目で、幅広い視野と実践的な知識、技能を養います。入学初学期には、学生がみずから学ぶために必要なスタディ スキルとコンピューター利用技術の習得、そして「コンピューターで何ができるか」を体験することで、情報学の専門分野への興味を高めるための導入科目が用意されています。専門分野については、「メディア情報系」「社会情報システム系」「コンピューティング系」の 3 つの「系」を履修の指針として提示しています。多彩な科目群から、自分の興味や将来のビジョンに合わせて、自由に科目選択しながらも、体系的なカリキュラムを受講できるようになっています。総合情報学部では、PC のリプレイスを 3 年、あるいは 4年に 1 度行い、常に最新の環境で教育が行えるようにしています。コンピューター教室も Windows PC、Apple 社の Macintosh (以降、Mac)、UNIX と OS ごとに分けられ、合計で 約

700 台あまりの PC が使えるようになっていました。

ソリューション概要

○プロファイル関西大学は 1886 年に設立され、現在 13 学部、12 研究科などを擁する総合大学で、その中で総合情報学部は学生 2,300 名余、教員 56 名、現代社会に必須の学問である「情報学」を中心に、人文科学、社会科学、自然科学の 3 分野を横断的に学ぶことができる文理総合型の学部です。政治、経済、文化、科学技術、コミュニケーションなどの文系・理系の枠を超えた多彩なカリキュラムと豊富な実習科目で、幅広い視野と実践的な知識、技能を養います。入学初学期には、必要なスタディ スキルとコンピューター利用技術の習得、そして「コンピューターで何ができるか」を体験することで、情報学の専門分野への興味を高めるための導入科目が用意されています。

○導入ソフトウェアとサービス・ Microsoft Office 365 Education・ Microsoft Office 365 ProPlus・ SkyDrive Pro

○メリット・ 最新の Office スイート活用による情報リテラシーの向上

・ 広く企業で使われているクラウド サービス Office 365 によるクラウド利用経験の学生への提供

・ ゼミ、BYOD、自宅など複数の PC、デバイス利用時の Office ライセンス費用の軽減

・ SkyDrive Pro による学内でのファイル共有の実現

○ユーザー コメント「今まで、Office はコンピューター教室以外では、ゼミの PC 1 台ごとに購入する必要があり、より安価に利用できる他社の統合アプリケーション製品を使っているゼミもありました。しかし、それらは Microsoft Office と機能面でまったく同じではありません。また、学生が就職関連の書類や事務から送られてきた Word や Excel のファイルを開こうとしたら、違うフォーマットになってしまうなどということもありました。Office 365 ProPlus であれば、そうした心配も一切なく安心して使えます」

関西大学 総合情報学部 准教授 博士 (工学 ) 荻野 正樹 氏

関西大学

関西大学外観

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関西大学

さらに、コンピューター教室の Windows PC には Office スイートや

Visual Studio など、Microsoft 製品がインストールされ、授業で使われていました。しかし、学生がゼミに配属されると、Office アプリケーションなどのソフトウェアを改めて学生ごとに用意しなければならず、ライセンス費用と管理が、ゼミの課題になっていました。そこで、ゼミの課題を解消するために、学生が利用する Office スイートのライセンスを学部全体で管理して、自由に使えるようにする方向で新しい導入方法を検討しました。また、学生は日頃から使い慣れた PC で作業を行うため、利用者の少ない UNIX 教室は使われず、授業時間外の利用が少なくなっていました。さらに、ゼミでコンピューターを利用したくてもソフトウェア演習と重なっている場合には、希望する OS のマシンが利用できない、などといった課題がありました。そのため、1 台の端末から、Windows、Mac、UNIX のどの OS にも自由に切り替えて利用できる仮想デスクトップ環境を検討しました。

システム導入の経緯Microsoft Office 365 Education で、ゼミ、自宅、BYOD で学生の負担がなく、複数台での Office 365 ProPlus の利用が可能に

今まで総合情報学部では、Windows PC が配備されているコンピューター教室で、ビジネスにおけるデファクト スタンダードである

Microsoft Office 2010 を使って、コンピューター利用技術の基礎になる授業を行ってきました。さらに、コンピューター教室だけの利用ではなく、学生がゼミや自宅の PC をはじめ、BYOD (私物デバイス利用 ) でも Office スイートを自由に利用できる環境を整えたいと考えました。そこで、次に導入する Office スイートとして、マイクロソフトのクラウド 製品である Microsoft Office 365 Education (以降、Office 365) の

Office 365 ProPlus が導入候補としてあがりました。Office 365 ProPlus は、Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook、Lync、Access、InfoPath、Publisher の最新バージョンが、1 ユーザー

ライセンスあたり最大 5 台の Windows PC または Mac にインストールして利用できるだけでなく、SkyDrive Pro で 25GB の個人ストレージも提供されます。Office 365 ProPlus を選んだ理由について、関西大学

総合情報学部 准教授 博士 (工学 ) 荻野 正樹 氏が語ります。

「今まで、Office は コンピューター教室以外では、ゼミの PC 1 台ごとに購入する必要があり、より安価に利用できる他社の統合アプリケーション製品を使っているゼミもありました。しかし、それらは Microsoft

Office と機能面でまったく同じではありません。また、学生が就職関連の書類や事務から送られてきた Word や Excel のファイルを開こうとしたら、違うフォーマットになってしまうなどということもありました。Office 365 ProPlus であれば、そうした心配も一切なく安心して使えます」。

ひとりのユーザーで Office 365 ProPlus を 5 台まで使えることは大きなメリットです。今までは 3 年生になって、ゼミに配属されると、それぞ

れが使う Office を新しく用意しなければならず、ライセンス費用がゼミの負担となっていました。Office 365 であれば、ライセンス費用がデバイス単体ごとではなく、ユーザー単位になり、学生数に応じたライセンスとして管理できるので、費用負担と管理工数が少なくて済みます。また 総合情報学部では、今回のリプレイスにあたって、BYOD も検討していました。たとえば、学生が自分の PC を利用して、授業を受けようとすると、利用する Office アプリケーションのライセンスが必要になります。また、スマートフォンやタブレットなどを使うこともあります。Office 365 であれば、マルチデバイス利用が可能であると同時にライセンス費用を意識することなく、そのまま BYOD で最新の Office スイートを利用することができるようになります。また、学生が入学したときに、自宅でも同じ環境を整えようとした場合、大学がライセンス契約を結んでいるので、Office 365 ProPlus をインストールして自分の PC で利用することができます。さらに、Office 365 では、SkyDrive Pro や SharePoint Online、Lync

Online といったパッケージ版にはないさまざまなクラウド サービスを利用できることも導入のポイントになりました。こうしたクラウド サービスを利用するさまざまなメリットから、最終的に Office 365 を全面的に導入することを決定しました。また、仮想デスクトップ環境としては、1 台の PC で Windows、Mac、UNIX のどの OS にも自由に切り替えて利用できる VDI システムを導入することになりました。

システム概要と構築以前から個人ストレージ サービスの導入を検討。SkyDrive Pro がサポートされていることから、Office 365 に一本化

新しい環境では、Office 365 ProPlus が すべてのゼミで導入している

PC、さらに BYOD でも利用できるようになり、各教室では、1 台の端末から、Windows、Mac、UNIX を利用できる仮想デスクトップ環境が利用可能になりました。また、1 教室だけは動画編集や 3 次元モデリング ソフトを利用できるようにするため、GPU 処理ができる高性能の

Windows PC が導入されました。

「BYOD によって、学生は使い慣れた PC を使って、作業や実習が可能になるとともに、コンピューター教室以外での PC の利用や、Office 365

関西大学総合情報学部 准教授 博士 (工学 )荻野 正樹 氏

関西大学総合情報学部 2 年宮崎 翔子さん

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ProPlus の利用が活発になると考えました。また、コンピューター教室では、1 台の端末で、すべての OS を利用できるようにすることで、教室の環境によらない、柔軟な授業や演習の時間割構成ができます。これによって、効率的なコンピューター教室の利用が可能になり、学生が

UNIX と聞くだけで敬遠するという心理的な障壁も取り去ることができると考えました」(荻野 氏 )。

一方、総合情報学部では、Office 365 に決める前から、個人用ストレージを導入したいという声があがり、検討を進めていました。

「当初は別の個人用ストレージ サービスの無料版を導入する予定でした。その後で、Office 365 利用の話が出てきて、25GB の SkyDrive Pro が無料で利用できると聞いて、『これを使おう』ということになりました。これまで、ゼミで、教員と学生が大きなファイルを共有しようとしたときに利用できるストレージとして FTP サーバーがありましたが、もう少し手軽に使える環境を整えたいと前々から考えていました。最近では多くの人が個人ストレージ サービスを利用し、普及も進んでいますので、SkyDrive Pro で学内クラウド的な使い方を目指したいと思います」(荻野 氏 )。

こうして、ゼミや学生個人の BYOD 用の Office アプリケーションとして、Office 365 ProPlus を2014 年 4 月から本格展開することになりました。

「Office 365 ProPlus の利用に向けて、マイクロソフトとさまざまなやりとりをしてきました。その中で、アプリケーションの展開とライセンスもクラウド対応になってきたという時代の流れを強く感じました」(荻野氏 )。

また、BYOD のために、学内の無線 LAN ネットワークの整備を進めており、同時利用でもスピードが落ちないような環境を整え、教員から順次、試験的に利用を始めて行きます。

導入効果と今後の展望Office 365 の利用を定着させ、BYOD によるタブレット端末の活用などで、インタラクティブな授業をめざす

総合情報学部では、学生が自分自身でクラウド サービスや仮想環境のような最新の IT 環境に接することで、情報技術に関するリテラシーをさらに高めていくことができるようになると考えています。実際、総合情報学部の学生の中には、こうした IT 環境を利用して「MOS (Microsoft

Office Specialist) 世界学生大会 2013」に出場、優秀な成績を収めた学生もいます。MOS 世界学生大会 2013 は世界 90 か国から延べ約 65 万人、日本からは延べ約 45,000 人が参加。日本大会で 1 位 (金賞 ) に輝いた学生は、日本代表として世界大会で、Word、Excel、PowerPoint の各部門でスキルを競います。PowerPoint 2010 部門で世界 16 位になった、関西大学

総合情報学部 2 年、宮崎 翔子さんが語ります。

「小学生のころからパソコン教室に通い、MOS は世界に通用する資格なので受けてみたいと思い、勉強をしてきました。関西大学総合情報学部に入学した理由は、教育に関心があり、情報学と教育学の両方が学べるので、今まで身につけてきた技術と経験を ICT 教育の分野で生かすことができると考えたからです」。

宮崎さんは、マイクロソフトの Office スイートを Office 2003 から利用していて、Office 2010、2013 と進化するにつれて、使いやすくなってきていると言います。

「Office 2003 は『リボン』がないインターフェイスでしたので、メニューの中に何が入っているのか、頭に入れておかなければなりませんでした。また、Office 2003 の場合、視覚化された図表の作成が慣れていないと難しかったのですが、Office 2007 から SmartArt の機能が充実したことにより、簡単に作成することができ、多彩な表現を短時間で作成することができるようになったと思います。Office 2003 から 2013 までバージョンアップされていくうちに、時間を短縮してレポートなどを仕上げることができるようになっていったので、とても重宝しています。そして

Office 2013 はタッチ パネルにも対応しています。アルバイトでパソコン教室のインストラクターとして教えているのですが、お年寄りの人も感覚的に利用できるので使いやすいと、とても好評です」 (宮崎さん)。

また、宮崎さんは Office を学ぶ同年代の学生には PowerPoint を勧めます。

「PowerPoint は完成度が高いスライドを作成することができ、プレゼンテーション能力やトーク スキルも身につくため、社会で通用するスキルを身につけることができる、とても実用的なソフトだと思います」(宮崎さん)。

そして、宮崎さんは念願どおり、ICT 教育を専攻するゼミに入ることが決まったことから、今後は Office 製品を使って、MOS 試験の合格を目

MOS 世界学生大会 2013 日本大会でパワーポイント部門において日本代表となった時の表彰状を手にする宮崎翔子さん。

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関西大学

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指す後輩を指導しながら、将来は教育コンテンツの開発に携わる仕事をしていきたいと抱負を語ります。

「Office は社会ではデファクト スタンダードになっていて、学生が社会に出て行くときの、読み、書き、ソロバンと同様に必須で習得しておかなければならないものです。また、今後はクラウド サービスが主流になっていきますので、広く企業で使われている Office 365 を利用できることは、卒業後も大きなメリットだと思います。総合情報学部の学生にこう

した最新の ICT 環境の使い方をきちんと教えることは重要なことだと考えています」 (荻野氏 )。

そのうえで、総合情報学部では、Office 365 の利用を定着させる意味でも、Exchange Online、SharePoint Online の利用なども準備中です。そして、BYOD で利用する PC やタブレット端末を始め、新しく登場してきている最新のデバイスへの対応と活用から、学生とインタラクティブにやりとりできる授業を実現していきたいと構想しています。

導入についてのお問い合わせ本ケース スタディは、インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/ja-jp/casestudies/本ケース スタディに記載された情報は制作当時 (2014 年 1 月 ) のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。本ケース スタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。製品に関するお問い合わせは次のインフォメーションをご利用ください。■インターネット ホームページ http://www.microsoft.com/ja-jp/■マイクロソフト カスタマー インフォメーションセンター 0120-41-6755(9:00 ~ 17:30 土日祝日、弊社指定休業日を除く )※電話番号のおかけ間違いにご注意ください。*Microsoft は、米国 Microsoft Corporation および、またはその関連会社の商標です。*その他記載されている、会社名、製品名、ロゴ等は、各社の登録商標または商標です。*製品の仕様は、予告なく変更することがあります。予めご了承ください。

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