02P+M magazine2010 SUMMERwww.on imaga .com
大人の遠足「横須賀・猿島」特集「インディーズレーベルのつくりかた」
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Contentsどうもお久しぶりです。編集長のノムラです。さっき 1 号でお会いしたばかりかと思いますが、間髪入れずに2号です。もちろん 1 号と 2 号は同時に作ってるんですけどね。もうそろそろ夏も終わると言うのにサマー号。でも夏はちょい終わりかけがいいですわな。そんなわけで、自分でも意味が分からず作り始めたこの PDF マガジンですが、結局のところ、これは投稿写真集のような雑誌と言う事なのでしょうか。そんな気がしてきました。ちょっと違うのは投稿する人が全員集まって写真をわざわざ撮りに行くと言う遠足的イベントもコミでやってるというところです。なんだかんだで昨今カメラ人口は多いように思いますが、せっかく撮ったら発表したいじゃない。発表するとなんやかんやで楽しいんじゃないかしら、と。夏号はじまりはじまり。
編集長 ノムラマサヒロ
インディーズレーベルを運営する傍ら、趣味で写真を撮っています。写真好きの野郎どもと写真部を結成しました。名古屋チームと東京チームの 2グループあります。メンバーは随時募集中なので、興味ある人はなんらかの方法でコンタクトを!http://blog.onimaga.com
写真部東京チームは今回 7 名の小旅行。梅雨明けしたその日に横須賀・猿島へ行ってきました。猿島は神奈川県横須賀市、東京湾に浮かぶ無人島です。まあ無人島と言っても完全に観光スポットになってるので、とにかく人がいっぱい。天気もよかったからみんな海水浴やバーベキューを楽しんでいました。そんな猿島も戦前は東京湾要塞だったようで、砲台跡や岩壁に弾薬庫が残っていたりと、要塞跡からは歴史を存分に感じる事が出来ます。そんなわけで、我々一行は歴史を肌で感じるべく船で猿島へ突入するのでした。
CANON EOS 5D Mark 2 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di
写真部旅のしおり係ノムラマサヒロ
Photo by Masahiro Nomura
Snap Shot写真で旅する大人の遠足
猿島・横須賀
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最近は、http://www.magnet3a.comでほぼ毎日思った事をつらつらと更新してます。HP - http://www.magnet3a.comTwitter - http://twitter.com/magnet3a
写真部の活動も2回目を迎え新しい仲間も増え、部活動っぽくなってきましたよ!相変わらず、写真撮影より食事やおしゃべりでうだうだしてしまいますが、それは大人の部活動だからです。無人島なのに人だらけの「猿島」、横須賀から船でちょっと離れただけなのに、来てる人はみんなちょっと浮かれていて、すごく楽しそうでした。思ったより近いので暇な人は週末にふらりとどうでしょうか。
iPhone4 + App(PHOTOSHOP Mobile)
Yucca(per、key、vo)、conchill(efect、cho)のメンバーしなだあやこ
Photo by Ayako Shinada
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ヤングタンのギター担当。趣味は音楽、山登り、カヤック、ボクシング観戦。ヤングタンのセカンドフルアルバム「ソラトネ」発売中!http://youngtongue.jp/
今回の写真部は猿島!名前を聞いただけで冒険心をかき立てられる。海も山もギュッと一度に楽しめる、島がスゲー好きッス。そんな写真部の活動にぴったりのアドベンチャースポットを舞台に、機材もいろいろ、カメラを構えるポイントもいろいろ。「次は展望台!」「暑いのでかき氷!」「疲れたからベンチ!」ご意見もいろいろ。自由な作風が持ち味の人たち!P+M magazine の完成が本当に楽しみです。
CANON EOS kissX2 + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS
YOUNG TONGUEヤングタン石川
Photo by Kei Ishikawa
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先日銀杏をいただき、同じ日に枝豆もいただき、家には塩辛がありました。好きなことばかりやってます。Yucca - http://www.yucca-sounds.com yuki kawana - http://www.ykkwn.com
猿はいなかった。緑も土も不思議な感じがした。人間の生活が侵さない事に意味があるということなのでしょうか。
RICOH R10
YuccaのKey.と、ソロのyuki kawanayuki kawana
Photo by Yuki Kawana
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ナチュラルボーン草食男子。老舗コーナーにも出ています。http://twitter.com/mori_boy
umi_boy は皆様たくましかったです。
OLYMPUS PEN E-P2 + M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8
mori_boy(オサダ)
Photo by Mori_Boy
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I love BURGER and LE-BA-SA-SHI ‼ ナゴヤを中心にDJ活動をしています。http://imsolookyou.blogspot.com/
iPhone 3GS
I'm So Look Youmuranao
Photo by muranao
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もと abcdefg*record のスタッフで、今はバリカンレコーズというレーベルをやってます。趣味は遠くへ行くことと悩むこと。よくオニマガ社長へ人生相談をしていました。スタッフとしては、2002 年から 2 年間くらい関わっていましたが、今でもなんだかんだ色々と参加させてもらってます。バリカンレコーズもオニマガ社長勧めのもと、半分ノリで始めてしまいました。おかげでたくさん悩めます。abc もバリカンも、どちらもよろしくおねがいします。web: http://www.valicam.comtwitter: http://twitter.com/Gokitayoshiyuki
初めて行った無人島はなんとも人が多かった!でも気持ちよかったー!みんながバシバシ写真撮ってる中、僕はビールの飲みすぎで酔っ払ってしまいました。おかげでピントの合っていない写真ばかりだったので、掲載する写真を選ぶのは楽でした。今度は飲みすぎないように…!
Nikon D40 + Nikon AF-S DX NIKKOR
ゴッキー
Photo by Gokkie
Valicam Records社長
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ミヤヒラシュンヤ沖縄生まれのもやもやレーベル、ieatyou/record(アイトユウレコード)のメンバー。食べちゃいたいくらい愛せる音楽を、探しています。現在は、考えるをテーマにしたフリーペーパー、STROBOLIGHTSを執筆中。なんでもメールしてください。[email protected] http://twitter.com/shunyamiyahira http://ieatyourecord.itigo.jp
音楽を届ける側と、音楽を受け取る側の「壁」が崩壊してきた。もう抑えきれないんだと思う。音楽は、もっと自由だ。
今回 4人のクリエイターに協力をあおぎ、インディーズレーベルについて、音楽について、語ってもらった。
アーティストとリスナーの距離がぐっと縮まった 2010年、インディーズレーベルの存在する価値、意味とは。
Text & Interview: ミヤヒラシュンヤ
特集「インディーズレーベルのつくりかた」
東京・下北沢で 1998 年に設立。現在までに約60 タイトルをリリース。ジャンルに関わらず、心にグッとくる音楽を制作。詳しくは、2008 年に リリースしたレーベルベスト盤『Coa Records Anthology 1998 ~ 2008』と、2009 年に刊行したレーベルブック『Coa Records Anthology Book 2008』を。
Web:www.myspace.com/coarecordsmyspace www.coagraphics.com
01:レーベルを始めた理由はなんですか?身近に面白いバンドが多かったので彼らの CD をリリースしようと思ったのが、最初のきっかけです。1990年代後半のことです。例えばイギリスのレーベル「Cherry Red」のコンピ『Pillows and Prayers』のように、サウンドからビジュアルに至るまで自分達の価値観に貫かれていて、D.I.Y. でパンクなスピリットが詰まっているものをリリースできればと考えたということです。
02:どういった曲やジャンルをリリースしていますか?ジャンルは特定していません。
03:将来の音楽業界はどうなると思いますか?これからは(インディーズに関してですが)基本的にはアーティストが自分で音源制作、リリース、配信、ブランディングと、何でもできないと駄目だと思います。レーベルのフォローがないと活動できないアーティストは消えていくと思います。同じようにアーティストに頼らないといけないレーベルも潰れていくと思います。となると、アーティストとレーベルはイーブンの立場で、面白いと思うことが一致した場合のみタッグを組む形がベストということです。メディアの使い方については、アーティストの個性に合わせてケースバイケースで考えればいいと思います。ただ、その一方で「芸能というエンターテインメント」は存在し続けると思います。だから、要は自分達のやりたいことを自分達でコントロールしてやるのか、大昔から続く「芸能」の世界をまっとうするかという 2極に別れるということになるのでしょう。
04:自身のレーベル活動で一番重要なこだわりはなんですか?自分たちのやりたいことをやれる自由です。
05:レーベルを運営する面白さとは?自分たちのやりたいことをやれることです。そうでなければ普通にサラリーマンをやって、リスナーとして音楽を楽しんだほうが幸せだと思います。
06:音楽が無料化していく事についてどう思いますか?音源がデータとしてやり取りされるようになった時点で「タダ」で音源を手に入れられる状況になるのはしょうがないと思います。良い悪いの話ではなく、データ化とはそういうものだと。特に、音楽にはコピー文化がつきものですので。だから作り手はそのことに対して文句を言うよりも、「モノ」として買いたいと思う価値のあるものを作らないといけない。もしくは、最初から無料でいいと割り切って、意味のあるものを作るしかないと思います。そして、こうしたプロダクツが、今後の自分達の活動にいい形でフィードバックされることになるとベターです。なお、ここで言う「価値」や「意味」には「イズム」や「批評性」が欠かせないものだと思います。
07:アーティストレーベルが増える中、インディーズレーベルの存在する価値はなんだと思いますか?好きなバンドの CD をリリースして流通させるというインディーズレーベルの役目は終わったと思います。これからはアーティスト自身がレーベルであったほうがいいように、レーベル自身もアーティスト、もしくは作品のようになるべきだと考えています。
08:アーティストとの契約はどのようにしておこなわれるのですか?ギャラはどれくらい?
マネージメント事務所ではないので給料的なものはいっさい払いません。契約はリリースに関してのものです。ギャラについては印税、活動の金銭的フォロー、アーティストが受け取るイベント収入の確保、著作権などありますが、ケースバイケースです。
09:レーベル活動を始める為に必要なこと、ものはありますか?今は 10 万円くらいあれば誰でも 1000 枚の CD をプレスできます。ちょっとした機材でそれなりの音源制作もできます。WEB上での配信や視聴もできます。ので、レーベルは誰にでもすぐに始められます。ただ、誰にでもできるということは「価値」もなくなるということです。それはインディーズレーベルの存在価値がなくなったということにも繋がっている問題です。だから、そういう状況の中でいかに「価値」のある活動をするのか考えることが大切だと思います。
10:ファンへのメッセージをお願いします。これからはただ単に面白いバンドを見つけて CD をリリースするということはやりません。自分達が面白いと思えて「やりたいこと」をやるだけです。
Coa Records
特集「インディーズレーベルのつくりかた」
abcdefg*record(エービーシーディーイーエフジーレコード)は名古屋生まれのインディーポップレーベルです。ノムラマサヒロ&はしもとさゆりの 2 組チームで運営。ポップでキッチュでマニアックなアイテムをせっせと作りつつ、日々インディペンデントな生き方や楽しみ方を模索中で気づいたらあらもうレーベル始めて12年。とか。最近はCD付きマガジン作りが楽しいので、もっぱらそっち方面ばっかり作ってます。
Web:www.abcdefg-record.netwww.myspace.com/abcdefgrecordtwitter.com/abcdefgrecord
01:レーベルを始めた理由はなんですか?1998 年頃に、現在 miette-one としてソ ロユニットをやっている「はしもとさゆり」と、なんとなく面白い事をやろうと思ってスタートしました。当時大学生で時間がアホ程あった のです。ーネリアスのメーリングリストにレーベルってどうやるの?って質問したら大人の方々が色々丁寧に教えてくれて、これ なら出来そうだと思ってはじめました。最初は特にリリースするバンドも決めてなくて、まずは実験で自分のバンド naivepop or petitfool のカセットをリリースしました。お店においてもらったらすぐに反応があってそれが面白くて、その後は友達のバンドを リリースして、ホームページで知り合ったバンドを集めてコンピを作り、2000 年に初めて全国流通の CD を出しました。そし て今に至ります。
02:どういった曲やジャンルをリリースしていますか?チ音的にはギターポップとかロックとかピコピコしたやつとかです。主に国内のバンドです。海外のバンドを出してる時期も一瞬あり ました。最近は冊子付きのインディコンピとかを作っています。
03:将来の音楽業界はどうなると思いますか?音 楽業界がどうなるかは分かりませんけど、素晴らしいバンドやDJ は今後も世界中からたくさん出てきて、楽しいんじゃないでしょうか。バ ンドやレーベルは今まで通りのやり方ではたちゆかなくなるかもしれませんね。すでにそうなってますけども。でもまあそういう時に頭働かせてるバンドはおもしろいことをやってくれるので、それはそれで楽しみがいっぱいです。
04:自身のレーベル活動で一番重要なこだわりはなんですか?とにかく自分たちでまずはやってみること。それだけです。自分たちが楽しむ事は自分たちが頭使って考えて工夫してやります。あんまり人に頼ってやるのが好きじゃな いので、そういう感じでずっとやってます。苦労が多すぎますが楽しいです。
05:レーベルを運営する面白さとは?形にとらわれずに色々やりたいことをやれることじゃないかなーと思います。リリースするものも、活動形態も、関わる人も、考え方も、なにもかも。その時々に楽しい事をやれるのが面白いと思います。
06:音楽が無料化していく事についてどう思いますか?良くもあり悪くもありじゃないかなと思いますけど、自然な流れじゃないでしょうか。今後はどんどん無料化して行くと思いますが、個人的にリスナーとしての意見で言えば、無料でも有料でも欲しい物はどうやっても欲しいし、いらんものはいらんので、値段はあんまり関係ありません。音楽がよければそれで良しです。というか音楽だけが良くても良しじゃないですね。それ以上に大事なモノ(アレとかアレ)がより大事になるんではないかと。無料だから音楽 聴くきっかけが増えるともあんまり思いませんし、現状の CD が高いとも全然思ってません。音楽ビジネスってことで考えると、無料化して いくと、まあなかなか大変でしょうね。
07:アーティストレーベルが増える中、インディーズレーベルの存在する価値はなんだと思いますか?うちみたいな規模のレーベルが存在する価値はあんまり無いと思います。まあこれだけネットが便利になってソーシャル化が進んでるので、今までのいわゆるレーベル・レコード会社ってのは、もう要らんのではないかとも思います。バンドの人が自由に好きなようにやればいいのにっていつも思ってます。うちのレーベルの場合はどっちかというと勝手に好きな事をやってるだけなので、音楽業界的な存在価値は考えた事もないです。ただ数は多くないですが楽しみにしてくれているファンの人たちがいるので、その人達はビックリさせてやろうと常に思って活動してます。な ので唯一存在価値があるとすれば、その人たちに対してだけあります。音楽業界がどうなっても、他のレーベルがどうなっても、あんまり関係はありませんです。
08:アーティストとの契約はどのようにしておこなわれるのですか?ギャラはどれくらい?友達だから、知り合いだか ら、リリースしてるバンドの友達だから、知り合いに紹介されたから、っていうのが一番多いです。次にデモテープです。送られてきた音源聴いて、そのバンドのブログも過去ログ含め全部目を通して、あーこの人なら一緒にやったら楽しい事になるかもなーって思えたら、 リリースしませんか?って流れになります。ライブはまったく重要視していません。ギャラはバンドの活動形態に合わせてケースバイケースです。基本は実売数 × 何%って感じです。ライブの手売りが多いバンドとそうでないバンド、店頭で売れるバンドとそうでないバンド、通販がやたら売れるバンドとそうでないバンド、着うたしか売れないバンドなどなど、そのバンドの活動スタイルに合わせて一番活動資金がバンドに行く具合を考えます。
09:レーベル活動を始める為に必要なこと、ものはありますか?必要なことは、「今日からレーベル始めました!」って周りの人に言い放つことだけです。税務署へ行くのは、周りに散々バカにされてそれでもホントにやると決めた後です。あとは少々のお金とアイデアさえあれば、やりたいことはなんでもやれると思います。続けるには、お金を稼ぐ術も身につけないとダメかもしれません。
10:ファンへのメッセージをお願いします。いつもいつもすいません。
abcdefg*record
特集「インディーズレーベルのつくりかた」
2010 年始めにレコード会社や事務所を使わずに「1億年レコード」を自らでオンラインリリース。著作権管理も自分で行っている。毎週新曲をmyspace に更新し続けている。
Web:matsukiayumu.comwww.myspace.com/matsukiayumutwitter.com/matsukiayumu
01:レーベルを始めた理由はなんですか?自分が音楽を続けていくため、というか音楽家として生活していくためです。
02:どういった曲やジャンルをリリースしていますか?主に自分のやりたい自分名義の音楽だけ作っていますが、頼まれたリミックスやダビング等も面白そうであれば受けています。ジャンルは限定していません。
03:将来の音楽業界はどうなると思いますか?言うほど暗くはないと思います。ある点から見ると暗いのかもしれないけど。今よりさらに自由になるといいなと思います。
04:自身のレーベル活動で一番重要なこだわりはなんですか?自分が納得いっていない物は出さない、という一点です。
05:レーベルを運営する面白さとは?下世話に聞こえてしまうかもしれませんが、どこかからお金が振り込まれるより自分が作りたい物を作って人に直接届けて稼いで生活するのは楽しいです。大手レコード会社にくらべると小さいサークルですが、音楽家として生きてる実感がここにはあります。
06:音楽が無料化していく事についてどう思いますか?無料化していい音楽と課金しなきゃいけない音楽の線引きがセンスだと思います。
07:アーティストレーベルが増える中、インディーズレーベルの存在する価値はなんだと思いますか?めんどくさがりのロックバンドにはいいんじゃないでしょうか笑。や、でも真面目にバンドが全部自分でやるのは色んな意味で大変だと思うんでそういったレーベルも必要かと。
08:アーティストとの契約はどのようにしておこなわれるのですか?ギャラはどれくらい?基本的に僕はレーベルではなく個人事業主なので、全部自分に入ってきます。その中で関わってくれた人にギャラを払ったり、スタジオ代や機材費など経費を捻出します。
09:レーベル活動を始める為に必要なこと、ものはありますか?僕のようなやり方だったら、折れない気持ちとインターネットさえあればいつでも。
10:ファンへのメッセージをお願いします。結果、こういう時代になってもっと音楽至上主義になると思います。どんなお金をかけても大きい会社から出しても本来の音楽で勝負するしかない時代は僕は好きです。がんばるので、よかったらついてきてくださいね。
まつきあゆむ
特集「インディーズレーベルのつくりかた」
16次元レコードは、チップチューンとエレクトロポップを中心に無料で配信しているネットレーベルです。常に身軽で、ポータブルであることがレーベルのアイデンティティです。気軽にダウンロードし、mp3 プレイヤーに入れて出かけ、気に入った作品があれば、ご自由にご友人とシェアして下さい。
Web:www.16dimensional.com
01:レーベルを始めた理由はなんですか?昔はアマチュア向けの音楽コミュニティ「muzie」に自分の作品をアップしていたのですが、サーバ障害で楽曲の半数ほどが消失するという事件が起こり、 やっぱり管理は自前でやりたいな、という思いがありました。そのため、16次元レコードを立ち上げました。以上の経緯から、16 次元のミッションの一つに、アーカイビングというものがあります。昔リリースされたものの、埋もれてしまう音楽作品は数多くあり ます。例えば muzie には現在 17万曲がありますが、現在も聞かれている曲はごく一部でしょうし、muzie もいつ無くなってもおかしくありません。 muzie に関わらず、ネット上で公開される音楽というのは、常に消えて無くなってしまう危険性が潜んでいます。そのような作品 のうち、自分が気に入ったものを、著作者と連絡が取れるうちに許諾を得て、16次元上で再公開するということをやっています。立ち上げに当たっては、「鯖缶レコード」主宰のぐちょん氏の影響を受けています。それ以前は、ネットレーベルというものについては全く知りませんでした。 聞いてみると、国内のネットレーベルは数が少ないということでしたので、これはやりたい!となり、ネットレーベルという形態を取ることにしました。
02:どういった曲やジャンルをリリースしていますか?チップチューンというジャンルを中心にリリースしています。チップチューン とは、ファミコンやゲームボーイといった、ゲーム機を使って作られた音楽の事です。変わったところでは、古い16ビットのコンピュータを使って作られたア ルバムもあります。16次元レコードという名前は、16ビットから取られたものです。それほど明確にジャンルを規定してはいないの ですが、何となく懐かしく、哀愁を感じるような曲が多いのではないかな、と思います。
03:将来の音楽業界はどうなると思いますか?いきなり話がズレるんですが、僕は CDって、モノとしての魅力に欠けると思います。おもちゃみたいだし、 指紋や傷を付けないために丁重に扱いますよね。フロッピーですらカバーが付いているのに手抜き過ぎやしませんでしょうか。CD プレーヤは3年くらいで CD 読まなくなるし。こんなものを 2、3 千円で売る業界なんて滅びればいいのに…すみません、嘘です。Roland とかがKORG み たいな DTM 機器メーカーがつぶれると困るので、業界の方にはこれからも頑張って欲しいです。CDよりも、mp3デー
タのよう に、携帯に便利な形であったり、アナログのようにインタラクティブ性の高いモノだったり、ライブで体験する音楽が、これから重要度が高くなるんじゃないで しょうか。需要のあるモノを適正な価格で売る限り、業界が無くなることは無いと思います。
04:自身のレーベル活動で一番重要なこだわりはなんですか?16次元の作品は、再配布や改変、動画作品などへの使用を積極的に推奨しています。作 品の著作者を騙る以外のことは、ほとんど無許可で出来るようになっています。やろうと思えば、16次元を丸コピーした偽16次元を作ることすら可能です (誰かやってください)。これは、ほぼ全ての楽曲に「Creative Commons(クリエイティブ・コモンズ)」という仕組みを適用することで実現しています。Creative Commons を採用する利点は、楽曲の生命が途切れないように出来るということです。再配布を許可していますので、16次元から音楽をダウンロードした 誰かの HDDに zip が残っていさえすれば、16次元レコードが消失しても、著作者が音信不通になったとしても、音楽は規定されたライセンスに従って共有 され続けることになります。他のネットレーベルでも同様に、Creative Commons を使っているところは多いですが、16次元ではもう一歩踏み込んで、曲の断片を素材として配布しています。つい最近、この素材を使ったリ ミックスがアナログとして UK のレーベルから発売されました。権利のしがらみが無いために、こういった広がりを生み出せています。
05:レーベルを運営する面白さとは?やりたい時にやりたい事が出来るというのが、自前でレーベルを作る利点だと思います。自 レーベルのリソースを使う分には、面倒な権利関係のことを考える必要もありません。アイデアが続く限り、レーベル運営に飽きることはないでしょうね。
06:音楽が無料化していく事についてどう思いますか?無料化した音楽は、全てネットレーベルの競合であると考えています。 YouTube やMySpace、ストリーミングサービス等で音楽が無料で聴ける時代になっていますが、お金をかけてクオリティを確保したものをタダで聞けるっておかしくないですか?あいつら全部破滅すればいいのに…などと愚痴を言ってもしょうがないのですが、ネットレーベルに とっても無料はもはやアドバンテー
ジではありません。「無料ではもはや生ぬるい」というところです。僕は以前、趣味でゲームを 作っていまして、作成したゲームをネットで無料配布する(フリーゲーム)ということをやっていました。昔は、無料というだけで雑誌に取り上げられたりして いたのですが、そのうちに Flash ゲームやMMOなどを作る企業が、強力なポータルサイトとともに殴りこんできました。なので、今の状況はある程度既視感があります。やはり「タダなり」以上の物を作らないといけない訳です。無料というアドバンテージが無くなった時点で、どのような価値を提示していくか、難しい問題ですが、ネットレーベルにしか出来ないことはまだまだあるので、企んでいきたいところです。
07:アーティストレーベルが増える中、インディーズレーベルの存在する価値はなんだと思いますか?インディーズに限った事ではな いのですが、方向性の一致したアーティストが集まることで、そこに文化が生まれるのだと思います。文化を体現したレーベルがあった方が、聞く方にしても分 かりやすいです。
08:アーティストとの契約はどのようにしておこなわれるのですか?ギャラはどれくらい?収入源が無いため、ギャラは出ません。リリースしたい旨のメールが来れば、審査のうえで即リリースされます。契約等の手続きはありません。 特に最近は手続きも簡略化されていて、所属アーティストからはTwitterのDMで zipのリンクが送られてきます。それを僕はサーバにアップロードし て記事を書くだけです。こんなのでいいのかと自分でも思います。
09:レーベル活動を始める為に必要なこと、ものはありますか?ネットレーベルに関しては始めるのに準備も何も要らないのですが、あえて言うなら、飽和状態のネットレーベルシーン で何をやりたいか、というコンセプトは持っておいた方がいいと思います。あと、Twitter アカウントがあると便利ですね。
10:ファンへのメッセージをお願いします。明日から頑張りますので、宜しくお願いします!
16次元レコード
特集「インディーズレーベルのつくりかた」
OUR BEST 5my favorite crazy something ♥
1位「柳瀬尚紀訳」 翻訳者にとって最も魅力的な作品と言われるアリス。その数十冊にも及ぶ邦訳アリスの中で最高傑作との評が多い一冊がこれ。原作の言葉遊びのほとんどを日本語を駆使し独自のものへと昇華してます。
2位「北村太郎訳」 推理小説の訳を多くされた方だけあって、全編が喋り言葉となってます。おまけにアリスはそこらにいる中学生みたいな口調。奇妙な密室世界に迷い込んだ少女を物語るミステリーな一冊。
3位「岡田忠軒訳」 不思議の国ではなく鏡の国のみですが、現在入手可能な邦訳アリスの中では最も古い昭和 22 年の訳。若干古い語彙からは、英国文学ながら、当時の日本の香りも広がる、味わいがある一冊。
4位「村山由佳訳」 2006 年訳と新しい訳だけに、今までの邦訳アリスの良い部分を集成させ、かつ疾走感あふれる現代語で書きあげた、今の子供たちへ向けた一冊。「守ってあげたいアリスです」とは著者談。
5位「うえさきひろこ訳」 REMIX と自称するだけに斬新で挑戦的な一冊。「あたしはアリス、ちょっとやそっとのことじゃ驚かないタフ・ガール!」の売り文句はもはや名言。しかも白兎は関西弁。いろんな意味で面白い。
青山 FLAVOR RECORDS ディレクター
邦訳「不思議の国のアリス」ベスト5
abcdefg ファン歴 8年目。一番好きなCDは「1,2,3,DARTS!!」です。永遠の名盤。
1 位「大きくなりたいの!」 子供扱いされるのが嫌なロッタちゃん。早く大きくなりたくて、夕立の中、裸足で牛フンの山に立ちます。草花のように自分も成長できると思ったのでしょう。その健気さにキュン!
2 位「ママって変よ。夜は眠くないのに寝なさいって言うし、朝は眠いのに起きなさいって」 朝起きて夜眠る。当たり前の事でもこの言葉には、はっとします。あるが儘が一番だけど、そうもいかない事も沢山。
3 位「神様お願い、また沢山食べさせて。食べないとママが心配するから。でも魚肉団子は嫌!」 風邪引きロッタちゃんの眠る前のお祈り。ママ思いの良い子と思いきや頑固です。お祈りの場面は数回あるけど毎回正直!
4位「じゃ、大きかったのね」 「ママは小さい時、大きかった?」という質問に「ロッタくらいよ」と答えたママへ返した一言。早く大きくなりたいと願うロッタちゃんの思いの強さを感じます。
5 位「だって知らない人に見せたくないもん」 歯医者さんで口を開けないロッタちゃんが放った一言。なんだか説得力を感じたのは私だけでしょうか?(笑) 私も子供のとき、こう言えばよかった!
伽音 Soda fountains のボーカル
好きなロッタちゃん語録ベスト5
大阪を中心に活動中。2010年冬には初のシングル作品をリリース予定。 http://sodafountains.jp/
1位「プレコ」 プレコと言えばインペリアルゼブラプレコ。何と言っても小さくて可愛い。日本人がアマゾンで発見、採取しすぎで今じゃ規制がかかっている希少種です。目指せ繁殖!
2位「ピンポンパール」 その名の通り、ピンポン玉のような形をした金魚です。カラーや模様バリエーションも豊富です。個人的に白色のものがおすすめです。オシリふりふり泳ぎます。
3位「クラウンローチ」 黄色と黒のオビで全身をまとい、水槽をカラフルに彩ります。通常サイズは小さめですが、ショップで手のひら以上にデカイ個体を見た瞬間、「うちでもやってやるか!」と奮闘してます。
4位「ロリカリア」 ファロエラなんかも含みますが水底の帝王です。簡単に言うと掃除屋さん(底にたまった餌などを食べて水槽を綺麗にしてくれます)。どんどん伸びるフィラメントがまさにビューティフル!
5位「ネオンテトラ」 まさに王道。価格も安く、初心者向けでもありますただあまり強くはなく数が減りやすい。何十匹と大量に群泳させると、これまたビューティフルです。
奥田英貴 サウンドクリエイター
好きな熱帯魚ベスト5
FLAVOR RECORDSオーナー。Sucrette としても活動中。http://www.sucrette-web.com/
OUR BEST 5my favorite crazy something
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初級「穴あけ飲み」ヤクルトに「~ねばならない」はありません。フタをはがさず、フタに穴をあけて飲んでみよう!穴の大きさはお好みで調整してください。アルミのフタを破く快感は一度味わったらもう病み付き!
オシャレなアクセント「ストロー」雰囲気あります。フタは開けず、ストローをさしてスマートに。ヤクルト5本入りには専用ストローが添付されていますが、冷蔵庫に保存する際、けっこう邪魔だよね。
ちょっとだけよ「ちょっとだけはがし飲み」フタをちょっとだけはがして飲む、なんともチラリズムな飲み方。結果、チューチュー吸うことになるので、人前ではあまりやらないほうがいいです。
欲ばりなアナタは「2本同時飲み」なんとなく1日1本、という暗黙のルールを真っ向から破るアウトローな飲み方。「健康のために!」「家族のために!」など、乾杯の言葉を述べたら一気に胃に流し込め!
本来の目的は飲んだ後「底から飲み」フタは開けず、底や横に針などで小さな穴を開けて飲みます。思いのほか吸引が必要で疲れる。半分くらいの量になったら、知らん顔で冷蔵庫に戻し、みんなをビックリさせよう!
ヤングタン石川 ヤングタンのギター担当
ヤクルトの正しい飲み方ベスト5
ヤングタンの 2ndフルアルバム「ソラトネ」発売中!http://youngtongue.jp/
第 1 位【初鳥】 大須◎仙裏の小っちゃな焼鳥屋さん、恐る恐る初めて入った日、一見頑固親父の店主が意外とジャズ好きで、マイルス話で盛り上がって以来、ちょくちょく遊びに行ってるよ。
第 2 位【駄菓子屋 BAR チャーリーズ】 名古屋雷門一門の雷門福三さん営む、元祖駄菓子屋バー、一時は毎週通いづめ落語の勉強に勤しんだもの ^^)b 各界の素敵な人達と出会える自分のパワースポット。ドラマ高校教師の硫酸少女「中村榮美子」嬢と乾杯したときは泣いた ^^)/
第 3 位【ダ○ネ】 プリンセス通りのコスプレバーに通ってる自分はヲタ?気さく娘と遊びたくなったらココ、馴染客に絡まれるのも楽し。美人店長目当に、そして今日もダ○ネ。
第 4 位【SMASH HEAD】 大須観音北、いっぱいベスパが置いてあるオサレカフェ。自分のカフェレーサー気取りのバイクでお世話かけてて、とにかく「コンビーフサンド」が絶品、ギネスとの組み合わせが最高ぉ~ !!
第 5 位【木金堂】 上前津南、赤ちょうちんとボロ屋、腰を曲げないと入れない小さい扉が目印のラーメン屋。っと言っても駄菓子とおでんを肴に「ビールもらうよっ」って勝手に冷蔵庫から出す場末風呑屋。
DJ*nito*(サブリマコト) * にと * の隠れ家ベスト5
WEBデザイナー兼、萌え推せる[ガールズポップ]と[ビール]に拘る、とっても頑張るご老体DJ。
OUR BEST 5my favorite crazy something
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アジアを旅して 30 億 30 年!韓国ではビッグイベントでドイツの有名バンドと共演したこともあり、台湾ではゲイバー潜入中に、いきなり盗難騒ぎにまきこまれて逮捕されかけたこともあった!ベトナムでは、到着後いきなりホーチミン最大の大箱で DJ したこともあったし、マカオではなんと音楽業界のドン(完全マフィア)とどういうわけかマブダチになってしまった俺様アル!…ってことで、あと行ってない国はミャンマー、ラオス、北朝鮮。まったくやべぇのが残っちまった!そんな俺様が届ける、アジアで聴きたいギターポップ!気になったら、即検索するヨロシ!
(バンド名/俺様による枕詞/ちょっとした解説、の順だ!)■「旅行団」/中国の tahiti80 /メロディーがメチャクチャいいアル!
■「peppertones」/韓国の Cymbals /アレンジ力がハンパじゃないアル!
■「the marshmallow kisses」/香港の Advantage Lucy/こういうバンドが売れない香港の音楽シーンを憂う アル!
■「TATTO COLOUR」/タイの GALLOW/メロディーはGALLOWを上回るアルよ?!
■「PANDA 1/2」/上海の Pizzicato Five /…と見せかけてこれは俺のBANDアル!検索して聴くヨロシ!
ジェームズ・パンダ Jr.アジアで聴きたいギターポップベスト5
音楽プロデューサー兼DJ/上海出身/ 30億 30歳/世界は回るより回すタイプ。DJは回すより回るタイプ。
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P+MT-Shirt
Column
Text by しなだあやこ
「わたしが考える “宝”について」
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東京に出てきてずっと音楽を続け
ているわけですが、最近、“なんで音楽なのだろう” と思うようになってきた。そもそも、東京
に出てきたのは、友達に誘われたからで、やりたい事もとくにないし、実家帰ってもつまらないし、一生に一度くらい、
世界でも都市と言われている「東京」で暮らしてみたい、っていう軽い気持ちだったわけで。そんな感じだったから、友達の紹介でAD やったり、カラオケ屋でバイトしたり、お金が足りなくなったので飲み屋でバイトして、(※1)桜ちゃんだったり、亜沙ちゃんだったり、ララちゃんだったり、自分の名前も適当な感じで生活していて、当時、勇作さん(今は一緒にバンドやってる)から「お前だけやな~とくにやりたいことないのに東京おるの」って言われ、ものすごく恥ずかしい気持ちになった。そんなダラダラ過ごしている私を見かねてか、勇作さんのバンドの雑用係をやることになり、暇な私は、スタジオに遊びに行っては、みんなの演奏を聴いて、ライブの時は物販やったり、フライヤー配ったり、何となく東京ライフを楽しんでいた。
ところが、ある日、ドラムの O 君が突然失踪して、楽器もろくにできない私に「ドラムをやって欲しい」というお願いが、、、。もちろん、「次のドラム見つかるまで」って条件付きで。
頼まれると断れない性格ゆえ、ドラムに初めて触れて半月後に初ライブという、今考えたら、怖いもの知らずもいいとこの安請け合いが、ドラムをはじめるきっかけとなった。そして、渋谷サイクロンで初ライブ。その時のバンド「ガラチン(※2)」というオルタナバンドだった。?ドラムってのはメンバーの一番後ろにいるわけなんだけど、目の前には同級生三人の背中があって、不思議なんだけど、私はなんだか、とっても幸せな気持ちになったのを今でも覚えている。ヘッタクソなドラムを叩きながらも、彼らを守っているような、そんな気持ちを。
そこからドラムにのめり込み、毎日仕事が終わってから個人練でスタジオに入る日々。回せなかったタムが回せるようになり、ハイハットを刻むスピートども早くなっていき、自分がやればやる
ほどメキメキと上達していった。今までそんな経験なかったから、めちゃくちゃ楽しかった。あっという間に 5 年くらい経って(気がついたら夜の仕事も卒業してて)、ドラムに飽きるかと思いきや、今度は他の楽器と合わせる難しさが、とっても興味深くて、さらにの め り 込
み、そのうち、自分のスタイルってのが何となくわかってきて、あっという間に 10年。テクニカルなドラマーではないけど、自分で「ドラマー」と言えるようになった。それまで何をやっても続かなかった私がこんなに一つのことを続けるなんて・・・。周りにも驚かれるけど、
自分が一番驚いている。音楽に詳しいわけでもないし、ドラムがうまいわけでもないのに、いつの間にか音楽に救われ、背中を押されてここまで来ていたなんて、とても不思議。
今、自分が何を手にしているか、と問われたら、物質的なものは何一つない。だけど、自分だけの「宝」がすごく沢山ある。たまに、「それではご飯食べられないでしょ」とお説教されることもあるけど、好きでもない事に時間を費やして、物質的なものを沢山得たとしても、私はきっと満足できないし、幸せではないのだと、この年になってやっとわかってきた。これがわかっただけでも、この東京ライフ、無駄じゃなかった。私の場合、たまたま音楽が「宝」だっただけで、人によって絶対に何かある。「いいな、好きなことがあって」って言う人がいるけど(このマガジンよんでる人は自分の「宝」持ってる人が多い気がする、笑)本人が気づかないだけで、それが読書だったり、恋人だったり、家族を守ることだったり、仕事だったり、料理だったり、お裁縫だったり、ネットショッピングだったり、と、気がついたら、そばにあって、いつも心の中を色んな波で泳がせてくれるものがあると思うのです。もちろん、「波」は時に激しすぎて、自分の心をめちゃくちゃにすることもあれば、一瞬で全てを崩すときもある。それでも、自分のペース、自分の心のままに都度向き合っていけばいいと思うのです。たくさん、たくさん、時間を重ねていって、残ったものを、そうっと守れればいいなと私は願うのです。
こうやって連々と書いていることも、私が守っている、私だけの世界で書いてることであって、誰のものでもないわけで。そう考えると、人間の頭の中は、自由で、楽しくて、お金もかからず、争いもおきなくて、自分次第で、いくらでも平和を作れるものです。そして、穏やかな心で、近くの人を大事に暮らしていけたら、これほど幸せなことはないと考えるのです。(おわり)
(※1)桜ちゃん、亜沙ちゃん、ララちゃん:向ヶ丘遊園→経堂→新宿歌舞伎町と徐々に都心へと移動していく、よくある夜のお仕事パターン。(※2)ガラチン:「有明け(ariake-songs.com)」梶尾と、「Yucca(yucca-sounds.com)」榎本が在籍していたオルタナバンド。このバンドが「Beercan(mspace.com/beercansounds)」というバンドに発展し活動 1 年で解散、のれん分けに近い形で「有明け」、「Yucca」と 2 つのバンドが誕生。
大好物の「生クリーム」が体質にあわないと診断され、10 年以上ほぼ毎日食べていたのをやめました。アレルギーが治ってきたよ!
しなだあやこYucca(per/key/vo)、conchill(efect/cho) のメンバー
www.magnet3a.com twitter.com/magnet3a
食卓に野菜がいっぱい並び、おやつは果物という環境で育ったナチュラルボーン草食男子。パン作りはじめました。http://twitter.com/mori_boy
「老舗」ってかっこいいと思う。筋が一本通った感じとか時代の移り変わりに負けていないところとか。そんな老舗で、前から気になっていたお店があった。日本橋「神茂(かんも)」。300 年以上続く、かまぼこ・はんぺんのお店。
何をかくそう、僕は練り物に目がない。おでんといえば、大根でも卵でもなく、竹輪とはんぺん。お節料理のかまぼこばかり食べているのを見て「遠慮するな」と、栗きんとんをすすめられてしまうような感じである。
というわけで、マガジンに参加することをきっかけに、練り物への思い伝えるべく出かけてみることにした。
百貨店にも入っているが、どうせなら本店へ。銀座線の三越前駅か
らむろまち小路をまっすぐ行くと、十字路に「神茂」の名を掲げた店舗が見えてきた。【写真 1】
予想に反して、スタイリッシュな外観の店舗。ただ、なんというか、オーラがすごい。入りにくいとかではなく、「本気です」という感じがひしひし。
少し緊張しつつ店内へ。話を聞こうと開店直後に来たので、お客さんは自分だけ。ぐるりと見回してみると、建物の新しさに反して老舗らしいアイテムが。【写真 2】【写真 3】
店員さんの視線が気になってきたので、ショーケースの前へ。どれもこれもおいしそう。練り物熱がフツフツ湧き上がる。
とりあえず、看板商品なのではんぺんは購入することに。はんぺんは「はんぺん」と「半月」の 2種類。違いは大きさだけなのだそう。そういわれてみると、袋の厚さが違う気がする。【写真 4】【写真 5】
はんぺんは両方購入。ずっしりおいしそう。あとは、店員さんのオススメにしたがって「つまみ揚げ」を購入。ビールにすごい合いそう。この時期はよく売れるんだろう。
買い物は終了したものの、せっかくなので次のお客さんが来るまで少し談笑。
・お客さんはお年を召した方が多く、僕みたいなのは珍しい ・店『学生さんじゃないんですか?』僕「いえ、三十路です」 というハートフルトーク
・かまぼこは天皇が即位するときに納めている ・工場は、なんと店舗の地下! 見たいといったが丁重にお断りされてちょっと残念
ホントはもっといろいろ聞いて見たかったが、マダムなお客さんがいらっしゃったので、ここで終了。というか、今思えばかまぼこも買った方が良かったのではないだろうか。
そんなこんなで、端に並んでいたおでん種も気になるから、冬場には改めて来てみようと思い、お店を後にしたのだった。
/// その後 ///
はんぺんもつまみ揚げもいただきましたよ。【写真 6】
mori_boy(オサダ)
日本橋はんぺん編
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Photo & Text by mori_boy(オサダ)
あーどうも!ヤングタン石川です。湯俣温泉に行ってきました。温泉好きの方だけでなく、ダムマニアの方にもおすすめのコース。
「ここにはいろんな色があるなー。」スタート地点の高瀬ダムに到着。山々は白く雪をかぶり、新緑はやさしい緑色で、ダム湖はエメラルドグリーン。まだスタート地点なのに、時間を忘れてうっとり眺めます。訪れる人は少ないらしくとても静かで、涼しい気候と合わさってスゲー心地よい。巨大な人工物があるのに人影も物音もなく、ちょっと不気味でもあります。ここから今回の目的地、温泉が湧く渓谷を目指します。徒歩で4時間くらいの道のり。今夜はテントで一泊し、河原で冷やしたビールで乾杯。明朝、湯の湧く噴湯丘へ。
いざ、湯船を目の当たりにしますと、「お風呂とは何か?」「なぜお風呂に入るのか?」など、服を脱ぐ手が思わず止まり、次
から次へと疑問が浮かびます。湯船には藻が浮かびます。しかも大量に!「も、藻がけっこうグロテスク!」「硫黄がツーン!」さっきまでは湯煙の向こうにセクシーな女性の姿が見えていたのです。しかしながら、噴湯丘の付近には、すでに誰かが掘った湯船がいくつかあり、キレイな湯船もあります。湯船に浸かると、やはり来て良かったと思いました。この熱は人間が作り出したものではない。大地のパワーを感じます。
湯俣温泉(長野県)湯俣温泉(長野県)危険度 ★★★ワイル度 ★★★★★ワクワク度 ★★★★★
ヤングタン石川プレゼンツ
大図鑑大図鑑
熱闘秘湯
!!第1湯目
2010年 6月訪問
ヤングタンの 2ndフルアルバム「ソラトネ」発売中!http://youngtongue.jp
イシカワケイ ヤングタンのギター担当
JR 信濃大町駅からタクシーで七倉へ。七倉から高瀬ダムまでは一般車は通行禁止で、許可証を持ったタクシーのみ通行可能。ダムに流れ込む土砂を排出するダンプの隊列をやり過ごします。緊張感あるッス。
ご飯を考えるのも楽しみのひとつ。こちらは昼食。棒ラーメンタイム!
トンネルも多い。一発目、通過15分の高瀬トンネル。我が家~最寄り駅よりも距離あるね。
エメラルドグリーンのダム湖。白い砂浜、青い海。すっかり南国気分。アップダウンは少なく、のんびり歩きを楽しめます。
お宅訪問のコーナー。荷物の整理とベッドメイキングも楽しい。
おつまみ完成。トマトとミョウガのサラダ。激UMA! それぞれの夜は更けて行きます。3分で爆睡。
熱闘秘湯大図鑑 熱闘秘湯大図鑑
翌朝、噴湯丘を目指します。湯気が見えてきた。川の流れは見た目以上に早いので注意!
思いのほかデカイ!湧き出す温泉が作り上げた噴湯丘。通称おっぱい。ちなみに石川はお尻派です。
YOUNG TONGUE / ソラトネNOW ON SALE
ストロベリーシロップアンドソルトライドオンサウンド
方々マーチ
fly me to the moon白い旗に白い手
sonフォークロアショートホープインフルエンサー
河原を掘って水路を作り、川の水をひいて温度調整。これがまた難しい。突然、熱湯になったり真水になったり。「アチッ!」「冷たッ!」「どっちッ?」「分からんッ!」
熱闘秘湯大図鑑
Valicam Records 社長もと abcdefg*record のスタッフで、今はバリカンレコーズというレーベルをやってます。趣味は遠くへ行くことと悩むこと。よくオニマガ社長へ人生相談をしていました。スタッフとしては、2002 年から 2 年間くらい関わっていましたが、今でもなんだかんだ色々と参加させてもらってます。バリカンレコーズもオニマガ社長勧めのもと、半分ノリで始めてしまいました。おかげでたくさん悩めます。abc もバリカンも、どちらもよろしくおねがいします。
www.valicam.comtwitter.com/Gokitayoshiyuki
ゴッキー
カナダ留学記 (時々自分探し)Text & Photo by ゴッキー
Study in Canada diary
カナダ留学記 (時々自分探し) こんにちは。ゴッキーことゴキタといいます。今はバリカンレコーズというレーベルをやっていますが、以前は英語教師を目指して塾講師をしていました。その前は音楽関係の仕事をしていました。これは二〇〇六年、僕が二四歳の時に、音楽関係の仕事を辞めた後、教師になるための経験にとカナダへ短期留学した時の記録です。とはいえ今思うと留学というより自分探しに行ったことになるのかもしれません。うん、自分探しでしょう。今後の連載はオニマガ社長次第なので、もしかしたらこれで打ち切りかもしれませんが、ともあれ自分の経験が形になってうれしいです。それではよろしくどうぞ。
*****
一月二十九日 (日 ) 十三時に家を出発し、十七時の便で成田からバンクーバーに向けて飛び立つ。時差が十七時間くらいあるのでなるべく早く寝なくてはと思っていたのに、緊張してなかなか眠れなかった。前の会社で働いてた時から行きたいと思ってた海外にやっと行ける!日本と何がどう違うんだろうか、というワクワクした気持ちの反面、初めての海外だし英語が話せるわけでもないし、ホームステイ先の家族や学校の友達と本当に仲良くなれるのか、うまく暮らしていけるのかという不安もあった。そんなことを数時間考え込んでいたが、音楽を聴いていたらいつのまにか眠っていた。
飛行機がバンクーバーに到着し
た。機内の時計では二十九日の朝八時となっている。今頃日本は三十日の午前二時ということだろうか。バンクーバーは雨が多いと聞いていたが、話の通り雨はしとしとと降っていた。
最初になぜカナダに来たかなどを聞かれる入国審査があるのだが、広いフロア内にいる外国人の多さにびっくりしてしまった。原宿の竹下通りどころじゃない。入国審査員のやたらと圧迫的な態度と、早口の英語にビクビクしながらもなんとか通過できた。預けていた荷物を取って出口へ向かう。 日本で色々と手続きをしてくれたエージェントの話だと、税関を抜けた所あたりに自分が通う学校のスタッフが迎えにきてくれているということだったが、この広い空港内で本当に見つかるのかとかなり不安であった。が、なんとも簡単に見つけることができた。ゲートを出てすぐの所で、おそらく学校のスタッフであろうアジア人が僕の名前を書いた紙を持って待っていてくれた。ほっとしてその人の所へ行くと、すぐに流暢な英語で話し掛けてきた。自己紹介以外は何を言ってるかほとんどわからなかったが、とりあえず彼について行った。
少し歩いた所でスタッフが止まると、目の前のベンチには、僕と同じようにここまで連れてこられたのか、女の子が座っていた。顔や服装から日本人かと思ったが、とりあえずナイストゥーミーチューと挨拶をする。スタッフいわくやはり日本人とのことだ。スタッフは、これからもう一人ブラジルから来る生徒を迎えに行ってくるので待っててく
れと言ってどこかへ行ってしまった。三人とも同じエージェントで、明日から学校に通うらしい。 待っている間その子と色々話した。英語で話すべきか迷ったが日本語で。名前はアズサというらしく、どこから来たのか、どのくらい滞在する予定なのか、なぜカナダに来たのかなど、当たり障りのない普通の会話だったが、今まで緊張していたので日本語が話せて安心できた。
三十分以上話した後、ようやくスタッフがブラジル人を連れて戻ってきた。ここからはもう日本語は使えないねとお互い小声で話しブラジル人の彼と挨拶。名前がうまく聞き取れないがセイザーというらしい。ブラジル人は基本的に陽気だと留学経験のある友達から聞いていたので陽気に話したかったが、緊張しているのと、初めてまともに話す外国人とどんな話をすればいいのか、きっと習慣も考えも違うだろうし何か話しても伝わらないんじゃないかという不安があって、陽気になんて話す余裕は全くなかった。 スタッフの車に乗ってそれぞれのホームステイ先へ向かう。車の中でもみんなほぼ無言で、雰囲気は重苦しかった。時々スタッフが話し掛けてきてくれるが、たどたどしい英語でしか返せないのが少し悔しかった。でも、車から見える初めてのカナダの景色は衝撃的だった。珍しい家の造りや道路が右側通行なこと、お店の看板からなにから全部英語なことに改めて感動した。看板には時々中国語や韓国語、日本語のものまであり、やっぱり
アジア系が多いんだなあと考えさせられたりといつのまにか一人テンション、リアクションが高くなっていた。 そうこうしているうちに車が止まった。アズサのホームステイ先らしい。スタッフと一緒に車から降りるアズサを、「グッドラック!」となんだか戦友にでもなったような気分で見送った。スタッフを待っている間、セイザーと少し話した。なんとブラジルではホンダで働いているらしい。他にも、どれくらいカナダにいるのかとか、海外は他に行ったことはあるのかとか、先程と同じようなことを話した。 その後セイザーのホームステイ先へ行ってから、いよいよ僕のホームステイ先へ向かう。この時点でかなり緊張していた。もともと得ていたエージェントからの情報には、これから行く家には、父親、母親、十六歳と十四歳の娘二人が住んでいるらしい。それに加えてホームステイ用の部屋が十部屋程あるらしい。だいたいホームステイする場合、ホームメイトは他にはおらず家族と自分だけか、他にいても一人か二人ぐらいで住んでいるのが普通らしい。十人分の部屋があるうち何人住んでいるのだろうか、ホストファミリーはいい人だろうか、ちゃんとした挨拶はできるだろうか、うまく英語を話せないのにみんなとこれから一ヵ月仲良くやっていけるだろうか……、などの心配で頭がいっぱいだった。 家に着いてスタッフがインターホンを鳴らす。出てきたのは六十歳くらいの、顔の浅黒いアジ
ア系の顔つきをした男性。どうやらこの人がホストファザーのようだ。簡単な挨拶を交わした後、ホストファザーが僕の使う部屋へ案内してくれた。一階にある八畳くらいの小ざっぱりとした部屋。タンス、机、ベッドが置いてあった。「自分の部屋に閉じこもってばかりいないで、積極的にリビングにテレビをみにいったりコミュニケーションをとりなさい」そう言い残してスタッフは車へと戻っていった。 とりあえず荷物を置いて改めて挨拶をしたが、ホストファザーは慣れているようで、「堅苦しい挨拶はしなくても大丈夫だよ」ということを言っていた。 彼はそのまま家の中を歩きながら、他のホームメイトに僕を紹介してくれた。まずはコロンビアから来たエドワード (♂)。 自己紹介と簡単な会話をしただけだが、心臓がはちきれそうなほど緊張した。次はスイス人のシルヴァン (♂)。 部屋をノックして入ったがどうやら忙しいらしく、自分の机も立たず「ハロー!」だけで終わってしまった。 他にも生徒がいるがまだ眠っているらしい。ホストファザーが、ここがどこどこから来ただれだれの部屋と紹介してくれたが名前なんて全く覚えられない。分かるのは韓国、メキシコ、シンガポールなどと、色々な国から来た生徒がたくさん暮らしているらしいということだけだった。とりあえず荷物の整理を終えて二階へ上がってみると、三人の女の子がおしゃべりをしていた。十代半ばくらいなので、娘とその友達だろうか。どう接すればいいのかわからなかったが、いきなり自分の家で見知らぬ男と
会うのは気味がわるいだろうと思ったので、及び腰になりながらも軽く挨拶と自己紹介をした。エージェントの人から、カナダではあまりその習慣がないのでお土産に喜ばれると言われた携帯ストラップを明らかにぎこちないであろう笑顔で渡した。友達の分は用意していなかったので一応持ってきた日本のおもちゃセットに入っていた紙風船をあげた。ちゃんと喜んでくれたようでほっとした。彼女たちとそのまま少し話していると、すぐそばのドアから寝巻き姿の女の子が出てきた。挨拶と自己紹介をすると、彼女は自分はイザベルという、メキシコから来た留学生だと自己紹介してくれた。 日本にいる家族に無事到着したというメールを送ってから部屋に戻ってやっと一段落。本当にカナダに来たんだなあなんてことを思っていたらいつのまにか眠ってしまっていた。 どれくらい眠っていただろうか。ドアをノックする音で目が覚めたのでドアを開けてみると、さっき「ハロー!」とだけ挨拶したスイス人のシルヴァンが立っていた。改めて挨拶に来てくれたようだ。少し話をしていると僕が日本から持ってきたウクレレを見つけて、「音楽好きなの? ギター持ってるから一緒に何か弾こうよ!」と言ってくれたので二人でシルヴァンの部屋へ移動する。シルヴァンの部屋は一階にあり、僕の部屋と違って床にカーペットが敷かれていた。「どんな音楽が好きなの?」と聞くと、自国から持参したであろうノートPCに入っている音楽
カナダ留学記 (時々自分探し) をいくつか聴かせてくれた。コールドプレイ、AC/DC、ジャック・ジョンソン、グリーンデイ、ウィーザーなどなど。特にロックが好きらしい。その後ジャック・ジョンソンのブレイク・ダウンという曲をその場で耳コピできたのでウクレレで弾いたり歌ったりしていたが、ホストファザーがディナーの時間だと呼びにきた。
階段を上がりダイニングへ行くと、テーブルにはさっき話したエドワード、イザベルに加えてもう一人がすでにディナーを食べていた。とりあえずお互いに自己紹介をする。彼の名前はブライアン。シンガポールから来たらしい。ディナーを食べているとリサという韓国人、チータというインドネシア人の女の子がそれぞれ帰ってきた。さらにその後五十歳くらいのおばさんが帰ってきた。この人がホストマザーのようだ。ニコニコしながら挨拶してくれた。いい人そうだ。ディナーではみんなの会話に加わろうとしたが、会話が速くて結局話についていけなかった。その後部屋へ戻り、あまり遅くなると風呂に入れなくなるかもしれないと思ったのでさっさと風呂へ入ったが、ユニットバスなので湯槽が恋しかった。 風呂から出てやっと一息。かなり眠かったのでベッドへ寝そべる。今日一日色々なことが起こりすぎてカナダに来た実感があまり感じられなかったが、こうして明かりを暗くしてベッドに入っているとようやく実感が湧いてくる。太平洋を渡ってついにカナダに来たんだなあと思うと同時に、誰も自分を知ってい
る人がいないこと、日本語が通じないということになんだか世界中から取り残されたような孤独感があった。疲れているし、明日から学校があるので結局二十二時ごろには眠ってしまった。
*****
一月三十日 (月 )八時過ぎに起床。 今日から学校が始まる。初日の今日だけは、ホストマザーが学校まで送ってくれるらしい。ダウンタウンにある学校までバスで三十分かかるらしいのだが、ホストマザーに八時三十分に起きれば大丈夫だと言われていた。学校は九時からなのに本当に大丈夫なのかと心配だったので早めに起きてみた。二階に行くと誰もいない。生徒はもう学校に行ったのだろうか、そしてホストマザーはどこにいるのだろうかと不安に思ったが、とりあえずテーブルに用意してある朝食を食べる。
しばらくするとホストファザーが来たので、ホストマザーの言う時間に出発して学校には間に合うのかと尋ねると、 「たぶん大丈夫だろう。それと学校から家までの帰り道を教えるよ」と言って最寄のバスストップから家までの地図を書いてくれた。とはいえ英語はうまく聞き取れないし、バンクーバーの地理もわからないうえに、地図はだいぶアバウトだ。何度か聞き返してやっとある程度わかったのが、帰るには一三五という名前のバスに乗ること、バーナビーストリートという通りで降りて三本くらい通りを横切った所が家だということだ。しかし、帰るときに乗る一三五のバスストップがど
こにあるかわからないし、降りるバスストップの正確な名前もわからない。ホストファザーにはもう何度も聞き返していて少し気まずいので、あとは学校で聞くことにした。日本人のスタッフもいるらしいのでたぶん大丈夫だろう。
朝食を食べてから身仕度を整え、そわそわしながらホストマザーを待っていると、八時四十五分くらいになってやっと部屋から起きてきた。彼女は五分で朝食を食べ終え車のキーを持ち、さっさと僕を車に乗り込ませて車を出した。ぐんぐん他の車を追い越し、猛スピードでダウンタウンの方へ向かっていく。 九時五分頃に学校へ到着する。始業時間を少し過ぎてしまったが大丈夫だろうか?車を降り、ホストマザーのせいにした遅刻の言い訳を考えながら学校のあるビルのエレベーターに乗る。今日は午前中にクラス分けテストがあり、授業は午後から始まると聞いていた。エレベーターから降りるとエントランスにはぞろぞろと四十人程の生徒がいた。その中に昨日空港で会ったアズサがいたので英語で話しかけた。学校の中では英語しか話してはいけないという規則があり、もしそれを破った場合、一度目は警告、二度目は一日停学、それ以上は無期停学にもなるらしい。うっかり日本語が出てしまうと大変なので注意して話さなければいけない。お互いステイ先はどうだったかなどと話していると、生徒たちの所に受付の女性がやって来た。クラス分けテストが始まるらしい。半分くらいに分けられて教室へ誘導
される。これからどんな種類の問題があるかという説明が行われてから、すぐさまテストが行われた。内容はリスニング、リーディング、グラマーだったが、何せリスニングが難しい。大して答えられなかった。 テストが終わると再びエントランスへ集められてオリエンテーションが行われた。先程話をした受付の人が学校の中などについて、各フロアをまわりながら色々と説明してくれた。 フロアの説明が終わるとまたエントランスへ戻ってきた。生徒がおのおのちらばっていると今度はスーツ姿のアジア人男性がやってきて言った。「日本人はこっちに来てください。」国籍別に分けて何があるのだろうか。後についていき、テストを受けた部屋へまた入る。全部で十五人ぐらいは日本人で、割合はかなり多いようだ。 全員が席に着くと、男性は驚いたことに日本語で自己紹介を始めた。僕はその瞬間心の底からホッとして、全身から力が抜けていくのを感じた。カナダに来てまだ二日目とはいえ、自分にとっては安心できる久々の日本語だ。カナダでは日本語は通じない、学校では日本語を話してはいけないということがあり、思った以上に緊張していたのだと改めて自覚した。今だけ日本語を話してよいということだ。「なんか安心した。」とアズサが言うので、他の人も同じように感じていたのかとさらに安心した。
テツオという日本人のスタッフは、そうやって生徒たちの緊張をといてから改めてオリエン
テーションを始めた。生徒たちの自己紹介をした後、学校での規則や授業のしくみや流れなどを説明した。授業にはジェネラル ( 総合 )、リスニング・スピーキング・ライティング・プロナウンス ( 発音 )・トイエックなどがそれぞれレベル一~八まであり、もしクラスが気に入らなければ一週間単位で別のクラスへ変えることができるらしい。 正午くらいまで説明を受けた後にクラスの発表がされる。一人ずつ別室へ呼び出されて受けるクラスを告げられたが、僕は総合のクラスがレベル四、スピーキングがレベル三ということだった。
午後の授業は一時からなのでアズサともう一人オリエンテーションで会った日本人のシホとで、学校内のフリースペースでランチをする。二人とも沖縄出身らしい。最初は話も盛り上がったのだが、話したいことがあっても英語だと言葉がうまくでてこなくて時々みんな黙ってしまう。 なんだか話題がなくて気まずいような、同じ日本人なのに話したいことも話せないこの状況がおもしろくもあった。 ランチ後は早速授業らしいので教室に入ると、既に何人か生徒が席に座っていた。会議室にあるような大きな一つのテーブルに向かい合って座る授業形式なので少し緊張したが、とりあえず空いている席に座って隣と向かいの人に挨拶をする。しばらくすると背の高い、スラッとした女性の先生がやってきて授業開始。スピーキングのクラスなので、先生が与えたテーマに対してひたすら生徒同士ペアに
なって話し合うといったものなのだが、ゲーム形式でなかなか楽しかった。
十五時頃に授業は終わり、帰り道を聞くためにスタッフルームへ入る。さっきの日本人スタッフのテツオを見つけて、一三五のバスストップはどこにあるかと聞くと、なんと日本語で答えてくれた。スタッフの所には色々な生徒が相談をもちかけてくるようで、母国語でなくては伝わらないこともあるからだろうか。結局最寄りのバスストップの場所は聞いたが、バーナビーストリートがどこかはテツオも他のスタッフもわからないらしい。あとはバスの運転手に聞くしかない。暗くなると迷いやすいので早く帰りなさいと言われた。ついでに、今朝ホストファザーから買っておくよう言われた、バスパスの売っている場所も聞いた。学校のすぐ近くにあるショッピングモールで買えるとのことだ。テツオに聞いたところによると、バスパスとはバスの定期券 + 周遊券のようなもので、買った日から一ヵ月間使えるのではなく、毎月一日から一ヵ月間使える。範囲によって種類は一ゾーン~三ゾーンに分かれていて、三ゾーンが一番広範囲で、料金も高いらしい。バスパスを買って早く帰ろうと思ったので、学校に居座らずすぐに外へ出た。できればダウンタウンを歩き回ってみたかったが、慣れない土地で不安もあるので早く帰らなければという気持ちのが大きかった。
ショッピングモールに着くと、正面にデパートのサービスカウンターのような所があった。バ
カナダ留学記 (時々自分探し) スパスの売場がわからないので聞いてみるとここが売場らしい。朝ホストファザーに言われたように二ゾーンのバスパスを買う。それと重要なこと、一三五のバスストップの場所を聞くと、この近くにあると親切に教えてくれた。バスストップもわかったし、思ったより早くバスパスが買えたので明るいうちに帰れそうだと思った。
通りの名前が慣れなくて多少迷ったが、最寄りのバスストップに到着した。十分程待っていると一三五と表示されたバスが来て一安心した。他の乗客がバスに乗った後に、運転手にバーナビーストリートに行くか確認してからバスへ乗り込む。さらに最寄りのバスストップに着いたら教えてもらうよう頼んだが、運転手は聞いているんだかわからないような態度だったので不安になった。交差点には必ず通りの名前が書いてあるので、バスに乗って自分でもひたすらバーナビーストリートを探す。 三十分程経った頃運転手が「バーナビー!」と教えてくれた。降りてみると交差点には確かにバーナビーストリートの文字が。やった!これで帰れる!と思って安心した。ホストファザーの書いてくれた地図もあるのでもう大丈夫だと思っていたが、どうにも道に迷ってしまった。道や家の作りがどれも同じに見えて、どこがどこだかわからなくなってしまい、普通に歩けば十分で着くのだが結局一時間近くかかってしまった。 ようやく家に入るとディナーの準備をしていたホストマザーが僕を見るなり「ヨシ!道に迷わないかと心
配だったのよ!」と言ってくれた。「道に迷ったよー!」と答えると笑われた。自分の部屋で少し休んでからディナー。それぞれの国に独特の訛りがあったりでやはり聞き取りづらかったりもするが、何とかコミュニケーションはとれたような気がする。一時間半~二時間ぐらい話していた。 部屋に戻って宿題やトイエックの勉強をしてから風呂に入り、そろそろ寝るかという頃、ドアをノックする音がした。 開けてみるとシルヴァンとイザベルが立っていた。部屋に入ってくるとシルヴァンが小声で顔を近づけ、「大事な話がある」という。なっなんだ?とびっくりして聞き返すと、ホストマザーについてのことだった。 「これからホストマザーが、『買わなきゃいけないものがあるんだけど、今手持ちがないからお金貸してくれない?』と言うことがあるだろうが、絶対に貸してはいけない。彼女はカジノにハマっていて、借りたお金を全て使ってしまう。こっちからはやっぱり催促しづらいし、催促したとしても知らんぷりする。ここに住んでる生徒みんなやられてるんだ!」 本当なのだろうか?あんなに明るくていい人そうなのに。半信半疑ではあったがこれからは一応警戒することにした。
二人が帰って寝ようとするがシルヴァン達の話を考えてしまう。加えて隣の部屋のチータが大声で電話していてうるさくてどうにも眠れない。三時頃になってようやくチータの声がしなくなったが、今度は目が冴えてしまった。結局眠りについたのは明け方五時頃だった。(つづく)
01P+M magazine
2010 SUMMER
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pasteboard “in your hands (demo)”
ああ今まだ見えないもの君の手の中にある
奏でたい音変わらないもの美しい音飾らないもの重ね合う音暖かい色柔らかい音
君の手に君の手の中に
Word & Music by pasteboard
フリーダウンロードできますpasteboardroly poly rag bear / pasteboardrprb とか pasteboard の名前で曲を作ったりしてますいからしと申します。6月に人の親になりました。ペース落ちてますが気長に新作をお待ちいただけるとうれしいです。http://abc-rprb.jugem.jp
01P+M magazine2010 SUMMERwww.on imaga .com
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CHECK! > http://onimaga.com
track.03 eveden The Ballad of Billie Pearl (it's an original mix just for you !)
track.01 Hiawata! The Deep End
track.02 Kenneth Ishak & The Freedom Machines You lived in a world of your own
track.04 Little Marbles En galning på stan
track.05 Nikoo Marquee
track.06 Top Sound A Matter of Precision
track.07 Zipper Friday night
MV miette-one Good Morning Song
limitededition!!!!!!!!!!!!
P+M magazine 02
2010 summer
http://onimaga.com
*権利者の許可無く、転載・再配布することは一般的には著作権法で禁止されているようですが、まあそんな固い事は言わずにマガジン丸ごと再配布しちゃえばいいじゃない。ドンドンどうぞ。
From EditorP+M magazine では、誌面作りに参加してくれる人を大募集しています。コラム・写真・音楽・レビューなど、発表したいもの、やってみたい事がある人はぜひご連絡ください。何がしたいか分からないけど、なーんか楽しいことやってみたいというゆる~い感じでもOKです。
大人の遠足では参加者も募集しています。日程等はホームページで発表していますので、チェックしてみて下さい。
ご意見、ご感想、普通のお便り、人生相談、その他いろいろお便り募集しています。
P+M magazine2010 SUMMERw w w. o n i m a g a . c o m
P+Mmagazine
02
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