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カナエール報告書 2012年10月 カナエール実行委員会 認定NPO法人ブリッジフォースマイル

カナエール2012 報告書

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Page 1: カナエール2012 報告書

カナエール報告書�

2012年10月�

カナエール実行委員会�認定NPO法人ブリッジフォースマイル�

Page 2: カナエール2012 報告書

カナエール報告書2012 目次�

P.4  実施概要  

P.5  支援対象者『カナエルンジャー』  

P.6  サポートボランティア『エンパワチーム』  

P.7  オリエンテーション  

P.8  合宿  

P.9  チーム活動    

P.10  事前発表会とスピーチトレーニング  

P.11  夢スピーチコンテスト  

P.16  アンケート結果①  

P.17  アンケート結果②  

P.18  カナエールを終えて。カナエルンジャーの感想  

P.12  プロモーション    

P.13  ファンドレイジング  

P.14  メディア掲載  

P.15  収支報告

P.2  カナエールを終えて  

P.3  カナエールとは? 

P.19  カナエールを支えてくださった方々  

P.20  協賛・協力企業  

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カナエール2012 を終えて �

 カナエールは、児童養護施設を退所した後、大学等へ進学する子どもたちを支援する奨学金プログ

ラムです。2011年に始まり、今回は2回目の開催となりました。  

  カナエールが児童養護施設の子どもたちを支援する理由は、教育格差から生まれる希望格差、貧

困の連鎖をなくすためです。運営団体であるブリッジフォースマイルは、日本の子どもたちが、どんな

環境で生まれ育っても、素晴らしい人生をいきる可能性をあきらめず、夢と希望を持って笑顔で暮らし

てほしいと願って、児童養護施設の子どもたちを8年前から支援をしています。  

  高校卒業後、児童養護施設を巣立ち自活をしなければならない若者たちは、大学等へ進学したいと

願っても、経済的理由から、あきらめることが少なくありません。施設退所者のうち、大学等への進学

率は、たった2割。さらに、その半数近くは中退してしまうという現実が、その厳しさを物語っています。    

 そして、その厳しい現実は、後に続く子どもたちにチャレンジする意欲を失わせてしまいます。  「どうせ自分なんて…」、「進学なんて、無理に決まっている」。  

 

 また、カナエールは、奨学金の支援だけでなく、若者自身が強くなり成長するサポートを併せ持って

います。  

  支援を受ける人が、応援者に向かって自らの夢を語る「夢スピーチコンテスト」を始め、様々な仕組

みが、何物にも代えがたい経験となります。また、支える家族がいない施設退所者に、同じ環境の仲

間や、支えてくれる応援者の存在が、踏ん張る力や勇気を与えてくれます。    

 今年も、9名の奨学生「カナエルンジャー」が、多くの方々のご協力を得て、コンテスト当日には堂々と夢を語ることができました。  

 

「奨学金」は、若者たちの経済的不安を緩和することができました。  「スピーチコンテスト」をやり切った達成感は、夢に向かっていく上で大きな自信となりました。  

「多くの応援者の存在」は、自分が一人ではないこと、施設出身者だと恥じなくてよいことが実感できま

した。  

 

遠くない将来、卒業し夢を叶えていく彼らが、ロールモデルとなっていくことを願ってやみません。  がんばっている彼らを、これからも温かく見守って下さい。  

 ご協力いただきました皆様に、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。  

 

カナエール2012 実行委員長  認定NPO法人ブリッジフォースマイル代表  

林 恵子

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カナエールとは?�

当日ボランティア  コンテストの運営ボランティア

スペシャルアンバサダー  カナエールに賛同している著名人  

講師  ボランティア研修、  スピーチ研修を行う

アドバイザー  エンパワチームの相談役  

SNS 支援者との交流サイト

一般非公開

奨学金  コンテスト出場を条件に給付  一時金30万円  卒業まで月々3万円  

意欲

アンバサダー  ツイッター上で活動の輪  を広げる広報大使

エンパワチーム  サポートボランティア

コンテストまで、原稿作成や  紹介VTRづくりを行う

審査員  コンテストの審査員

チャリティイベント  寄付先として参加  PRの機会  

カナエルンジャー  支援対象者  児童養護施設退所後、  進学し、夢をかなえたい若者  

協賛企業  カナエールへの  資金提供  

PC、通信機器  ITに触れる機会の提供  授与:ノートPC  貸与:Pocket-­‐wifi、iPhone  

物品提供  コンテスト上位者への副賞  来場者へのお土産

実行委員会  プロジェクトの企画、  運営を行う

コンテスト来場者  コンテスト来場者  夢チケットは奨学金に充て

られる  

寄付者  一般寄付  チャリティイベント

等での寄付

スピーチコンテスト  夢を発信し、応援者を募る場

夢や自分と向き合うためのプ

ログラムを用意  

 

資金

奨学金継続サポーター 1口2000円の継続寄付

15口で一人を支える

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カナエール2012実施概要�

11月22日 奨学生募集開始

12月10日 施設職員向け募集説明会

12月    サポーター募集開始

1月~2月中旬 サポーター説明会

1月10日 奨学生募集締め切り

2月上旬 奨学生決定、通知

2月18日 サポーター研修

2月28日 サポーター(クリエーターパート)研修

3月4日  奨学生オリエンテーション

3月31日~4月1日 合宿  

4月28日 サポーター相談会

5月27日 事前発表会

6月19、23、24日、26日 スピーチトレーニング

7月1日 夢スピーチコンテスト

●カナエール2012  参加者

●カナエール2012  実施スケジュール

●主催  カナエール2012実行委員会  ●運営  認定NPO法人ブリッジフォースマイル

スペシャルアンバサダー   13名 アンバサダー        179名  審査員        5名

実行委員           21名

エンパワチーム(サポーター) 27名

当日スタッフボランティア  26名

コンテスト来場者      247名

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支援対象者『カナエルンジャー』�

カナエールの支援対象者は奨学生であると同時にコンテスト出場者でもある。本プログラムにおいて、奨学生はカナエルンジャーと呼ばれる。対象は施設で生活する高校生、または専門学校、大学等へ進学中の施設退所者。  今年度の募集は初年度に続き10名とした。 奨学生の選考は審査委員4名により、書類審査会を実施した。10名から応募があり、全員に奨学金の給付資格(コンテスト出場資格)が与えられたが、1名辞退。18歳~21歳の若者9名が、夢を叶える一歩を踏み出した。

1、募集  【期間】  2012年11月22日~2012年1月10日  

     追加募集 2012年1月11日~2012年1月18日  

【対象者】 施設で生活する高校2、3年生、もしくは進学中の施設退所者

【方法】 東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県内にある児童養護施設  

に、出場者募集案内を送付。  

 

2、選考  【期間】  2011年1月下旬  

【選考者】 選考委員4名による書類選考。  

【選考方法】 選考基準に従い、各委員が採点し合算。選考会の実施。  

【選考委員】 以下4名に依頼。  

荻野 淳也 …実行委員/トレーニングチームリーダー  草間 吉夫 …高萩市長/(施設退所者)  黒岩 禅 …実行委員/株式会社佐藤商会執行役員/(施設退所者)  土田 秀行 …全国児童養護施設協議会 副会長  【支援対象者内訳】  男性4名、女性5名  

   高校3年生2名  

   専門学校1年生3名  大学1年生1名  

   専門学校2年生1名  大学3年生2名  

【決定者出身施設】  

東京都  1名 千葉県1名 神奈川県3名 埼玉県4名     

             

   

3、通知  【期間】  2012年2月中旬  

【通知方法】電話で内定を通知後、オリエンテーション時に  

合格通知書を手渡し。  

課題、改善点

選考基準  1、意欲 2、共感力 3、継続力 4、内省力 5、他者への感謝、思いやり  6、経済的困窮度  

応募書類  ・設問4つ「今まで努力してきたこと」等  ・課題2つ  「自分について、友人へインタビュー」  「あなたの夢」(以上すべてWord)  ・資金計画表(Exel)  ・施設職員からの推薦状

当初、奨学生の応募が3名のみ(前年度は16名)と非常に少なかった。大きな原因として、パソコンでの応募書類作成があげられる。手書きからキーボードへの変更で、応募が5分の1以下に減ったというのは運営側も驚きの結

果であった。運営側が想像する以上に、子どもたちはパソコンを使えない、または施設内ではパソコンを使える環

境にないことが考えられる。施設職員にとっても、子どもや退所者に勧めづらかったようだ。  期日内に応募いただいた3名の了承を得て、期限を一週間延長し、手書きでの書類作成を可として再度募集。  なんとか計10名から応募いただくことができたが、次年度の大きな課題となった。  

新たな応募条件  <パソコンによる応募書類作成>  今回、応募書類をWebサイトからExcel、Wordファイルをダウンロードし、パソコンで作成することを義務付けた。  プログラム上、ITの利用が欠かせない上、研修を実施する時間が足りないため、応募

時にパソコンの利用可否を知る必要があっ

たからである。    <資金計画表を新たに追加>  入学から卒業までの収支の計画表を出し

てもらい、資金状況を把握に努めた。    

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サポートボランティア 『エンパワチーム』�

1、募集  【期間】 2012年12月~2月  

【方法】・インターネット上での告知  

     ・外部団体に要請し、メールニュースでの告知 他  

【人数】 3つの役割(パート)各9名、計27名  

【活動内容】  

・メンター:スピーチ原稿作成のサポート、メンタルサポート  

・マネージャー:チームメンバーの日程調整、事務局との連絡、進捗報告  ・クリエイター:コンテストで上映する紹介VTRの作成、デジタルビデオを使っ

ての撮影、編集ソフトを使っての編集

 2、チーム編成  住所や性別などを判断材料に、9チームの組み合わせを行う。  

 3、研修  【ボランティア研修】 コミュニケーション講座、チームビルディング  

日時: 2012年2月18日    

場所: 三菱総研ビル(提供:パソナグループ)  

参加者: エンパワメンバー21名、実行委員12名  

【クリエイター研修】 映像編集ソフトの使い方の講座  

日時: 2012年2月28日    

場所: アドビ システムズ本社  

参加者: アドビ システムズ社員4名  

      エンパワメンバー(クリエイターパート)6名  

 

4、サポート体制  【専門的なアドバイス】 研修や映像のプロ、児童養護施設の元職員等が

随時アドバイスし スピーチや紹介VTRのチェックを行った。

サポート体制を整えるため、昨年、エンパワチームとして活躍していたメン

バーに、運営協力を依頼した。

【情報共有】 メーリングリストや共有ツール(グーグルDOCS、カレンダー

等)を活用して、連絡や情報共有を行った。  【その他】 相談会(4月28日)を実施し、エンパワチームの不安や疑問をス

タッフとともに共有し、解決した。

ボランティア説明会 計43名参加  うち、34名が応募。  プログラム内容、ボランティア活動内容  の説明と、参加者同士の交流を促すための

ダイアログを行った。    <開催日>  1月8日(日)、10日(火)、14日(土)、18日(水)、29日(日)2月1日(水)、12日(日)      

エンパワチームの男女比と年齢層  職業も多種多様で、バランスのよい  構成となった。  

カナエールで重要な役割を担うのが、サポートボランティアである「エンパワチーム」。大勢の前で夢を語るという

課題を乗り越えるため、カナエルンジャー1名につき、エンパワチーム3名で支える体制をとっている。また、エンパ

ワチームも専門的なアドバイスが得られるようにした。スピーチコンテストまでの3ヶ月間、関係性を築きながら、一緒に準備を行った。  

課題、改善点

男性 56%

女性 44%  

<男女比> <年齢層>

応募者が少なく、7回も説明会を開催しなければならなかった。募集のタイミング、告知方法を見直していく必要がある。また、エンパワチームと施設職員との関係構築も課題である。今年、初めての試みとしてエンパワチームに

よる施設訪問を行ったが、事前に知識の習得、目的意識の共有などに課題が残った。  

20代 44%  

30代 41%  

40代 11%  

50代 0%  

60代 4%  

研修にて、自己紹介中

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1、概要  【日時】 2012年3月4日    10時~   

【場所】 パソナグループ本社  

【参加者】 カナエルンジャー9名、エンパワ23名、実行委員5名  

【内容】 プログラムの流れの説明、iphoneとツイッター研修、  

エンパワチームとカナエルンジャーの顔合わせ、チーム発表    2、カナエルンジャーカラー決定  はじめての集合となるため、まずは自己紹介。進学してかなえたい

夢。意気込みを語ってもらった。  

事前アンケートをもとに色は、「レッド」「オレンジ」「ピンク」「ブルー」

「パープル」「グリーン」「ホワイト」「ブラック」「ゴールド」の9色。カナ

エルンジャーとしてのカラーが決まった。  

 3、通信機器の研修  インターネット通信機器であるPocketWifi、iPhoneを貸与する。  

あらかじめ開設していたgmailアカウントのテスト、ツイッターアカウ

ントの開設をiPhoneから行った。エンパワメンバーも隣でサポートし

た。スマートフォンに慣れているカナエルンジャーが何名かおり、

ソーシャルメディアの利用も昨年に比べて浸透している傾向だった。

その反面、携帯電話を所有したことのないカナエルンジャーも1名い

た。  

 

4、顔合わせ、チーム発表 お昼にエンパワメンバーが到着。一言ずつ自己紹介し、一緒にお弁

当を食べた。プログラム期間中はチーム毎に分かれて行動すること

が多くなるため、全体交流ができる貴重な場面であった。  

チーム発表はオリエンテーションの一番最後に行われた。期待と緊

張が入り交じった交流がはじまった。

 

オリエンテーション�

カナエルンジャーが初めて集合する場となるオリエンテーション。大きな目的は、活動が本格的にはじまる前に、

参加者の不安を払しょくし、活動環境を整え、参加意欲を高めるためである。プログラムの流れの説明、iPhoneと

ツイッターの研修、エンパワチームとカナエルンジャーの顔合わせなど、中身の濃い1日となった。  

中古パソコンの無料提供について  施設のIT環境が整っていない理由は、資金不足というよりも、トラブルを避けるためつまりリスク管理の意味が強い。  とはいえ、施設を出た後でインターネット上でのトラブルに見舞われることも少なくなく、これからパソコンやスマートフォンが使えない事はハンデとなりうる。せめて、進学するカナエルンジャーたちには、パソコンを上手く使いこなしてほしいと考え、積極的に活用を進めている。  

チーム編成において、居住地、性別、希望する役割を考慮するだけでも、必然的に組み合わせ候補は限られてしまうが、

構成メンバー次第でチーム活動に大きな影響が出るため、慎重に検討した。  

協力企業のやむなき都合により、この日に提供することを約束していた中古パソコンが間に合わず、予定していたパソコ

ン研修が実施できなかった。結局、提供はプログラム終了後となり、その間、エンパワメンバーの私物を貸与することで

補えたチームもあったが、原稿作成、インターネットを利用したコミュニケーションに大きな支障が出てしまった。そもそも

協力企業のご厚意による提供であるため、強く主張できる立場ではなかったが、次回以降、このようなことがないように

協力企業への理解と協力を求めていきたい。  

7  

課題、改善点

プログラムについて丁寧に説明する

エンパワによる施設訪問  本年度は事務局が行う事前面談の代わりに、エンパワチームが担当カナエルンジャーの施設へ訪問した。  訪問方法、心構えを事務局から共有。アポイント取りにはじまり、担当職員へ挨拶、今後懸念される事等を話し合った。  昨年の改善点である、施設との早期からの連携を実現することを目指した。    

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合宿�

8  

1、実施概要  【日時】 2012年3月31日~4月1日  

【場所】 神奈川県立藤野芸術の家  【参加者】 カナエルンジャー  9名   エンパワチーム  27名  

   実行委員会スタッフ13名 運営ボランティア数名    2、チームビルディング  【待ち合わせもチームごとに】  合宿のはじまりは、各チームで待ち合わせ。チームカラーのバン  

ダナやグッズを目印に集まってから、一緒に合宿会場へ。  【お揃いのオリジナルTシャツ】  チームカラー別に制作したカナエールTシャツを用意、着用した。  【スローガンを掲げた「旗」づくり】  チームのスローガン、特徴を表現した模造紙大のフラッグ(旗)を  作成。1日目の締めとして、夕食後、舞台の上で発表会を行った。    

3、ワーク  【先輩からの応援メッセージ】 児童養護施設を出て活躍する実行  委員が、夢をテーマにスピーチ。後輩に熱いメッセージを届けた。  【実施計画表の作成】 合宿後からはじまるチーム作業のスケジュー

ルを作成。  【撮影コンテづくり】 紹介VTR、撮影シーンの案出し。  【原稿草案づくり】 自分について、過去や未来について、ワークシー

トを用いて共有。原稿のヒントとなるようなキーワードを探す。  合宿の最後に行う2分間スピーチの準備でもある。    

4、まとめ  【2分間スピーチ】 2日間のワークを通して完成させた原稿をもとに、  

全員の前でスピーチを行う。メンターからフィードバックをし、今後の  

目標を合わせて共有した。  

【振り返り、共有】  

いくつかの円に分かれ、それぞれ2日間の感想、いま感じていること  を共有した。最後に大きなひとつの円になり、コンテストまでの意志を  

再確認。掛け声とともに全員と握手をし、2日間の合宿は幕を閉じた。  

理想の合宿所を探せ!  土曜日に授業、仕事があり遅刻で参加

する者、入学式、大事な予定に重なって

しまった者も少なからずいた。カナエルン

ジャーもエンパワチームも多忙な中、少

しでも長い時間参加してもらえるよう、都

心から遠すぎない範囲での実施が望ま

れる。  反面、条件に合う合宿所は多くない上に

倍率も高く、確保のするのに苦労を要し

ている。予算の上でも、公共の施設であ

ることが望ましく、今後も開拓の余地が

ある。  

夜の時間もフル活用  22時の解散後、チームを離れ、エンパワチームは夜遅くまで振り返りミーティング。カナエルンジャーも施設出身の先輩をファシリテーターとし、それぞれの思いを語り、よきライバルとしての友情を深める時間となった。    

前年度のプログラムを踏襲し大きな流れは変更せず、1泊2日で開催。チームの関係性を深め、本番に向けての気持ちを高めてもらうのが大きな目的であり、チームに分かれワークを中心に実施した。1日目の夜は、カナエルンジャー同士

で語り合う時間を設け、短い時間の中でも凝縮された内容となった。

昨年と比べ運営側の体制が整ってきたこともあり、比較的スケジュール通りに進んだ。  それでも、全体的に多くの要素を詰め込んだため、慌ただしさは否めなかった。ワークは座学が多めなので、  

今後は体を使ったゲーム、運動会等のチームビルディングも取り入れていきたい。  

課題、改善点

総勢50名での合宿 ワークの風景

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大人も子どもも自分と向き合う  原稿を掘り下げる上で過去と向き合うこ

とは、カナエルンジャーにとって避けて

通れない。しかし、安心して話せる環境、

信頼関係を構築するためには、エンパ

ワチーム側の自己開示も重要なポイン

トであった。チームごとに  それぞれのドラマがあったようだ。  これらの経験を通し、共に学び、気づき

を得る貴重な機会となった。  

9  

チーム活動�

1、原稿の作成  メンターが中心となり、カナエルンジャーの夢の原点、抱えている思

いを掘り下げる。エンパワチームはあくまで導き役であり、文章をつく

るのはカナエルンジャーである。最初から文章にはならない事が殆ど

であり、チャートを使ったり、ブレインストーミングでまず単語を出して

いったりとそれぞれ工夫が見られた。  

自分の思いを適確に表す言葉、納得した文章を書き上げるまで、何

度も書き直し、発表直前まで修正は続いた。  提出は、活動開始1ヶ月半経過した時点、事前発表会、本番2日前の

全3回。実行委員のアドバイザー役がチェックを行った。  

 

2、紹介VTRの制作  コンテストで上映する3分間の映像は、スピーチだけでは分からない

カナエルンジャーの日常の様子や人となりを知ってもらうためのもの

である。普段の生活の様子、親代わりとなる施設職員からの話や仕

事人インタビューをクリエイターが撮影、編集した。  

 

3、仕事人インタビュー  チーム活動の課題のひとつ。将来目指す先にいる、先輩となる人物

に会いに行き、どのようにして夢をかなえたのかをインタビューした。

普段は会えないような人に、サポーターのつながり等でアポイントを

とり、訪問。夢を目指す自分に必要な事に気づいたり、世界を広げる

機会をつくった。  

 

4、ツイッターでの発信  カナエルンジャーにはそれぞれ公式アカウントを開設。エンパワチー

ムとカナエルンジャーが共同で管理し、チーム活動の様子やカナエ

ルンジャーの今の思いを発信した。  

フォロワーからの応援の投げかけ等ソーシャルメディア上の交流を可

能にした。

エンパワメンバーとカナエルンジャーがコンテストに向けて3ヶ月間準備をする。合宿以降、全体で集まる機会は、事前発表会とスピーチトレーニングのみ。原稿づくりと紹介VTRの作成をチームごとに進める。  

遠方に住んでいるカナエルンジャーが多く、片道2時間かけて会いに行くエンパワメンバーもいた。メールや電話を使

いながら、多い時は毎週、少なくとも月に1、2度集合していた。それぞれのチームの進捗は、定期的にメーリングリス

トで全体共有された。  

いろんな人に会えました  インタビューした仕事人は様々。  夢を叶えた先輩を前に、みな真剣な表

情で話を聞いていた。  ・被災地での活動が認められ、受賞歴

もある看護師  ・見守り続けてくれた小学校の恩師  ・全国で活躍する現代アーティスト  ・第一線で人々の健康を支えるスポー

ツインストラクター  ・アルバイト先のお世話になった先輩  ・尊敬する施設の先生など  

課題、改善点

募集要項を変えたものの、今年もPCの環境やスキルにより、原稿作成の方法にバラツキが出た。手書きの原稿を何度もエンパワが打ち込むという場面も見られ、各チームの負担の差が大きかった。これに限らず、カナエル

ンジャーがそれぞれ違うスタートラインに置かれていることを改めて意識する必要がある。  例えば「連絡ができない」「遅刻を毎回する」等、ソーシャルスキルを教えることから始めなければならない場合も

あり、目に見えてきづらいエンパワチームの働きかけは、原稿、紹介VTR作成以外の功績のひとつとも言える。      

今後のスケジュール確認

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事前発表会とスピーチトレーニング�

10  

1、事前発表会  【日時】 2012年5月27日  

【場所】 パソナグループ本社  【参加者】 カナエルンジャー9名 サポーター 22名 実行委員会10名  講師/西任暁子氏(U.B.U.speech  consul[ng代表)  梅津弥英子、奥寺健、川野良子アナウンサー(フジテレビCSR推進プロジェクト)  【内容】    ・現時点でできている原稿をもとにスピーチ   ・西任暁子先生による伝え方、話し方トレーニング  

 ・フジテレビCSR推進プロジェクトによる発声練習、    伝わるスピーチトレーニング   ・フィードバックを元に2回目のスピーチ、紹介VTRのチェック    2、トレーニング  【西任先生による個別のフィードバック】  1回目の発表後、「想いを伝える」をテーマに、西任暁子先生からひとりずつ指導を受ける。マンツーマンでなく、課題を共有するように壇上

での指導となる。そうすることで、共通の課題を持つ他のチームへの

ヒントにもなる。  【現役のアナウンサーによる発声トレーニング】  オリジナルの教科書をもとに発声練習。その後、2回目の発表において、ひとりずつフィードバックをもらう。  【コメントカードによる全員からのアドバイス】  当日参加している全員から良かった点、改善点をコメントカードに記

入してもらい、カナエルンジャーへ渡す。40名程からの貴重なフィードバックとなる。     3、スピーチ練習と目標の再設定  1回目のスピーチの後、お弁当を食べながらチームで1時間のブラッシュアップ。2回目のスピーチに反映させた。それぞれ1回目よりよいスピーチができたが、本番を前に不安が高まる。  終了後はカナエルンジャーとファシリテーター役の黒岩禅氏のみで集

まり、いまのお互いの状況や、今後の目標を共有し、残り1ヶ月にか

けての意気込みを確認し合った。    

最後の追い込み、モチベーション

UP!  チーム別活動の時間が長く、客観

的な視点を持ちづらい中、お互いの進捗を確認し合う。原稿の進み具合

の差を自覚し、焦ることも必要。  最後の1ヶ月を走る原動力になる。豪華な講師によるトレーニング、個

別フィードバックは、良い刺激になっ

たようだ。    

コンテスト1ヶ月前、全体が集合する大切な機会である。予行演習とスピーチトレーニングを行う。チケット代を支払って聴いてもらうスピーチ、この時点でそのレベルに達しない者をふるいにかける日でもある。本番に近い形でスピーチし

てもらい、プロの講師による本格的なフィードバック、トレーニングを行う。本年度より、フジテレビCSR推進プロジェクト

のご協力も加わった。厳しいフィードバックもありながら、全員、無事本番に進むことができた。  

課題、改善点

4回におよぶスピーチトレーニング  【実施日】6月19日、23日、24日、26日  【場所】パソナグループ本社       三菱総研ビル  【講師】  梅津弥英子アナウンサー  奥寺健アナウンサー  川野良子アナウンサー  森昭一郎アナウンサー  【内容】  「伝える力」を、ひとりひとりに合わせ  個別に指導。発声の仕方やスピーチ  の組み立て方、間の取り方を丁寧に  教えていただく。トレーニングの  2時間はあっという間に過ぎた。    

本番に近い形でのスピーチ

昨年に同様、詰め込み気味だった。内容的に短縮は難しいが、時間配分を見直したい。

課題点であった、カナエルンジャー同士の不安解消に関しては、時間をとり、内容を充実させることができた。

4回のスピーチトレーニングは、連携の時間が足りなかったにも関わらず手応えを感じた。今後最大限に生かすべく、

もっと早い段階での計画を試み、効果的な時期と内容の検討をしたい。  

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11  

夢スピーチコンテスト �

1、実施概要  【日時】 2012年7月1日14時~17時  

      ※リハーサル:9時~/交流会17時半~  

【場所】 パソナグループ本社  8Fホール  

【参加者】 観客  247名 当日スタッフボランティア  26名 審査員  5名  

      エンパワチーム27名 カナエルンジャー9名  

【プログラム】    

 1.開会宣言、オープニングムービー   2. 児童養護施設についての説明  

 3.カナエルンジャー発表 紹介VTR3分間+スピーチ5分間  

 4.スペシャル・アンバサダーからのメッセージ  

 5.2011年カナエルンジャーのいま  

 6.総評、表彰式、閉会宣言  

 

2、来場者とカナエルンジャーの交流  【メッセージカード】  

来場者に配布し、スピーチを終えたカナエルンジャーへ応援メッセージ

を記入してもらう。直接カナエルンジャーに渡してもらえるよう、交流会

での手渡しを促した。カードは、いったん回収し、後日、アルバムにして

カナエルンジャーにプレゼントした。  

【交流会】  

コンテスト終了後、同ビル内の別会場に移動。飲み物と軽食を用意し、

サポーターやカナエルンジャーと自由に交流していただいた。プレス関

係者向けにカナエルンジャーへのインタビュー時間を設けた。  

 

3、寄付集め  【寄付案内】  

コンテスト会場、交流会会場の隣の部屋にカナエールへの寄付の方法

を案内をするスタッフを常設した。  

【くじ付き寄付“ラッフル”】  

1000円の寄付につき、賞品付きのくじ1枚と引き換えになるラッフルを導

入。スタッフボランティアが休憩時間やコンテスト終了後にかけ声ととも

に案内。くじの結果は交流会で発表した。協賛協力企業や個人から提

供された賞品は好評で、16万円もの募金が集まった。  

 

 

審査方法

5名の審査員が下記3項目を1~10点で評価。合計点が高い者から上位3名を表彰。  制限時間の5分を過ぎたら減点される。 1、共感力 応援したくなるか、心が動いたかどうか。 2、プレゼン力 堂々と話ができているか、内容を覚えているか。 3、そのひとらしさ そのひとらしさが出ているか、人生の物語に沿っているかどうか。

カナエールのメインイベント。カナエルンジャーが、支援者に直接自分の夢を語る場。コンテスト出場は、奨学金給

付の条件となっていたが、9名とも無事に出場を果たすことができた。  

コンテスト会場には、5000円の夢チケット購入者の他、奨学金継続サポーター、協賛企業社員、カナエルンジャー関係者、プレス関係者を招待した。  

副賞  

参加賞  ●著書、関連書籍  白石康次郎氏 野口健氏 和田裕美氏  フジテレビCSR推進プロジェクト 提供  ●手帳、ボールペン  BNYメロン 提供  ●タンブラー、エコバック  DEAN&DELUCA  提供     来場者へのおみやげ  式次第  オリジナルエコバック(ローソン提供)  ドリップコーヒー(ローソン提供)  ボールペン(ソフトバンクモバイル提供)    

課題、改善点

3ヶ月間の集大成、本番でのスピーチ

DEAN&DELUCA    生活を彩るアイテムセット  ソウエクスペリエンス 体験型ギフト    

昨年度は外部に委託したボランティアマネジメントとコンテスト運営を、今年は自力で行った。演出側との連携、慣

れないイベント運営をこなすには準備の時間が足りなかった。結果的に、当日小さなハプニングがいくつかあり、

経験値としては有益なものになったが、来年以降は体制をしっかり組み、準備を前倒しして行いたい。  

Page 13: カナエール2012 報告書

プロモーション ��

12  

特に力を入れたのは、メディア対応とFacebookでの発信である。宣伝費をかけずに、多くの人に知ってもらうためには、発信力を高める他ない。コンテンツづくりには時間も手間もかかるため、広報体制を整えることに重点を置

いた。スペシャルアンバサダーも著名な方に加わっていただけるようになり、少しずつ形になってきた1年である。  

1、ツイッター 【カナエール公式アカウント】 フォロワー数:1731

カナエールからの案内を定期的に発信。ボランティアとチームを組

んで運用。支援者への呼びかけを積極的に行った。

【カナエルンジャー公式アカウント】 フォロワー数:計4374

カナエルンジャー9名分のアカウントを開設。カナエルンジャーとエ

ンパワチームが共同で運用し、カナエルンジャーのがんばり、チー

ム活動の様子を発信した。

【アンバサダー(広報大使)】 アンバサダー数:179

ツイッターアカウントを所持している個人に、アンバサダーとして登

録してもらい、ツイッターを使って、カナエールが取り組む問題、カ

ナエールからのお知らせ等を発信してもらうしくみ。

2、Facebook Facebookページのコンテンツを強化。ボランティアとチームを組ん

で運用した。毎日の投稿、カナエルンジャー、エンパワメンバーを一

人ずつ紹介したりと内容も濃いものにできた。

また、Facebook広告を導入。1万円の広告費で、34万人にリーチす

るなど、費用対効果がよく、ファン獲得につながった。

Facebookファン数:764

3、メディア対応 関係のあるメディア担当者へ、プレスリリースを4回配信。電話がけ

でのフォローも行い、各プログラム、コンテストへ招待した。  

コンテストに参加したメディア関係者→12名

掲載実績→テレビ2、ラジオ1、雑誌1、 新聞・業界誌5、WEB3  

 

4、スペシャルアンバサダー カナエールに賛同する著名人。HPにメッセージを掲載し、広報にご

協力いただいた。 スペシャルアンバサダー:13名

▼本年度、新たに加わっていただいた方

・黒岩 禅さん  ・鶴岡 秀子さん  ・野口 健さん ・松尾 智枝さん   ・和田 裕美さん

チャリティイベントでのPR機会  2年連続でカナエールが寄付先に選

ばれ、PRする機会をいただいた。    『Tokyo SuperStar Awards2011』 概要:2011年、LGBTに貢献した人を表彰す

るチャリティパーティー。ファッション関係者が

多数。

開催日:2011年12月3日

会場:ビルボードライブ東京

課題、改善点

チラシとポスター  関係各所、企業等への依頼に加え、新規

に区役所や公共スペースへアプローチし、

チラシとポスターを配布した。  また、キャンペーンを立ち上げ「ハルン

ジャー」と名付けた学生中心のボランティ

アに、個人経営店の店舗や飲食店約20件をまわり、プログラムを説明し、ご理解

いただいた店舗にポスターを掲示しても

らった。 チラシ:4500部配布 ポスター配布:70部

発信の体制を強化した分、数値結果に反映されることが実感できた。経験値が上がり、仮説を立てながら新たな

計画を練ることができるようになりつつある。反面、メディアに取り上げられることが増えた分、掲載されるまでの確

認事項がスムーズに行かないことが多々あった。特に著名人に参加いただいている分、露出のされ方に気を遣う

必要があり、メディア対応は専門知識が必要。高まるリスクへの対応は、今後検討していかねばならない。  

パンフレット、ポスター、チラシを作成。デザイン

のプロフェッショナルチームに委託し、じっくり検

討を重ね完成させた。

Page 14: カナエール2012 報告書

13  

ファンドレイジング��資金の獲得は、本プログラムにとって大きな課題のひとつである。継続的な支援を行うために、卒業までの奨学

金とプログラム実施にかかる費用を、毎年集めていかなければならない。寄付のメニュー、入り口はいくつか用

意してあるが、それに加えくじつき寄付など、新しい趣向を凝らした。  企業からの協賛額が減ったのは、震災特需があった昨年がむしろ好調だったというだけで、本来の状況に戻っ

たともいえる。資金集めの戦略を確立し、実行していかねばならない。  

1、夢スピーチコンテスト  【チケット】 チケット代1枚5000円は、寄付となる。  

【ラッフル券】プレゼントくじ付き寄付。1000円の寄付につき1枚のラッフル券と交換。交流会にて抽選を行った。賞品は協賛、協力

企業や個人からの提供による。   【寄付ルーム】当日、その場で寄付の手続きを行えるようPCと部屋を用意した。コンテストでの感動を逃がさずに、寄付者になっても

らう試みである。    

2、奨学金継続サポート  【個人寄付】 1口2000円  月2000円を継続的に寄付していただく奨学金継続サポーターが15口集まると、3万円となり、カナエルンジャー1人の奨学金となる。卒業まで、継続的な応援者となる。  継続寄付者へは、SNSへアクセスするためのIDを付与する。    3、企業協賛、協力  【資金提供】 奨学金やプロジェクト運営費として、単年度ごとにま

とまった金額を提供。  250万円以上の提供=協賛企業  10万円~250万円未満の提供=協力企業 という位置づけにした。  【物品、サービスの提供】 副賞やおみやげの提供や、会場費、

通信費、レンタル費などを無料にしていただくことで、経費を節約。

協力企業とした。  【ラッフル賞品の寄付】ワイン、果物、菓子や、電化製品等の提供。    4、一般寄付  【1口2000円~】 銀行振り込み、郵便振替の他、CANPANセンターの協力によりクレジット決済を導入。  【チャリティイベント】 チャリティイベントの収益を寄付。   『Tokyo  SuperStar  Awards2011』  

交流SNSサイト  IDとパスワードでアクセスを制限。  支援者は、カナエルンジャーの様子を  取材記事と、ブログで確認できる。  カナエルンジャーは、常に応援者の存在  を感じることができる。

課題、改善点

コンテストは、継続寄付を増やすアナウンスに重点をおいた結果、終了後の寄付申し込みは昨年の0名に対し、14名程に増えた。また、ラッフルでも16万円近くの寄付という結果を残せたので、チケット販売以外の新しい取り組み

により、ファンドレイジングの場として活用することができたと言える。大きな課題として、協賛企業(250万円以上の寄付)を10社集める目標だったが、最終的に1社にとどまった。設定金額の見直し、営業方法を再度検討する必要がある。  

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メディア掲載�

14  

2012年5月20日 [雑誌]    フィガロジャポン 7月号

2012年5月25日 [業界誌]   月間セキュリティ研究 6月号

2012年6月1日 [業界誌]     月間地域保健 6月号

2012年6月14日 [WEB]      VOGUE.com  ライフスタイルニュース 2012年6月15日 [業界誌]   時の法令 レポート 2012年6月21日 [WEB]    ガジェット通信

2012年6月21日 [ラジオ] 文化放送 『くにまるジャパン』

2012年7月2日 [新聞]   日本経済新聞 朝刊  2012年7月2日       [新聞]       朝日新聞  2012年7月31日   [TV]        NHK  Eテレ『未来へのアクション File5  君の夢、応援します』  2012年9月13日   [TV]        NHK  Eテレ『ハートネットTV  生き生きと高らかに~児童養護施設の若者たち~』  

▼掲載記事

▼NHK  番組HPより

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収支報告�

15  

【収入】 � 【支出】 �

※2011年10月~2012年9月末の収支報告です。  ※2011年度分の奨学金一時金および寄付金は算出より除外しました。  

※収支報告には、ブリッジフォースマイルの事務局スタッフ2名分の人件費、通信費、旅費交通費等の  経費は含まれません。  

費目 集計事 業 収 入 物 販 収 入 88,000

イベン ト 収入 55,000事 業 収 入 集計 143,000寄 付 金 収 入 カナ/法人 2,961,400

チケット 480,000寄 付 金 収 入 2,878,440チャリティー 502,991

寄 付 金 収 入 集計 6,822,831雑 収 入 受 取 利 息 1,068雑 収 入 集計 1,068総計 6,966,899

費目 集計事 業 費 奨 学 金 7,350,000

委 託 費 1,485,472コンテスト経費 607,581宿泊・トレーニング 431,502イベント飲食費 286,536印 刷 製 本 費 1,195,545会 議 費 24,540賃 借 料 31,858通 信 運 搬 費 71,135旅 費 交 通 費 170,459保 険 料 26,400消 耗 品 費 84,587手 数 料 168,407雑 費 7,279

事 業 費 集計 11,941,301総計 11,941,301

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Q.参加動機と実際に得られたものを    3つあげてください。

Q.  10段階評価で、カナエールを人に   お勧めする可能性は?  (可能性が高い「10」 低い「1」)

いままで、児童養護施設について、  知っていましたか?

今後、児童養護施設の子どもたちを  支援したいと思いますか?

児童養護施設に対するイメージは、  よくなりましたか?

いままで、継続的に寄付をした  経験はありますか?

今後、継続的に寄付をしたいと  思いますか?

いままで、継続的なボランティア  活動をした経験はありますか?

今後、継続的なボランティア  活動をしたいと思いますか?

16  

アンケート結果①�

▼コンテスト来場者+実行委員+エンパワチーム+当日ボランティア

Q.児童養護施設と社会貢献について

0 5 10 15 20 25 30 35 40

その他

社会貢献

子どもの成長に携わる

勉強・自己啓発

自分の力を生かす

人脈・人間関係を広げる

知り合いのすすめ

新しい居場所として

満足度

参加動機

▼実行委員+エンパワチーム+当日ボランティア

▼コンテスト来場者+エンパワチーム  

はい 89%

いいえ 11%

はい 94%

いいえ 6%

はい 31%

いいえ 69%

はい 47%

いいえ 53%

はい 99%

いいえ 1%

はい 51%  

いいえ 49%  

はい 86%

いいえ 14%

10  18%  

9  16%  

8  15%  

7  13%  

6  11%  

5  9%  

4  7%  

3  5%  

2  4%  

1  2%  

Page 18: カナエール2012 報告書

17  

【コンテスト来場者】  ▼スピーチコンテストに参加した感想 ・スタッフの方、司会の方、審査員のコメント、エコバッグ&クッションどれも非常に思いやりあふれていてよかったです。自立支援白書もとてもよかったです。よい資料をありがとうございます。とても良い取り組みだと思います。来てよかったです。 ・すばらしい機会を与えてくださり誠にありがとうございました。今日を通していかに自分が幸せであるかを考えさせられました。 ・厳しい現実にぶつかってもなお前向きに感謝の気持ちを持ち、夢を描く姿に熱いものを感じました。 ・それぞれが自分の言葉で夢を語る姿に感動しっぱなしでした。  ・自分が頑張ったことに対して周りからサポートを受けられるという取り組みのカナエールはとても有効だと思います。本当にお疲れ様でした。 ・カナエルンジャーたちの心へ響くスピーチにとても感動しました。それを引き出してきサポーターの方たちもすごいと思います。とても元気をもらえた、素晴らしい時間をありがとうございました。 ・コンセプトやビジュアルイメージがとてもつきやすく、明確でよかったと思います。堅苦しさを適度になくしている雰囲気がとてもよかったです。  ・スタッフが心から支えているんだという雰囲気がよく伝わってきた。若い人が多いのは心強い。  ・去年よりスピーチの内容、演出、神鋼、運営など、格段にパワーアップしていて、すごくエネルギッシュでした。 ・ひとり一人のスピーチが心に残りました。スタッフの皆様の配慮に心から感謝いたします。来年も参加します。ありがとうございました。 ▼改善点  ・一般的な児童養護施設の問題点の説明が足りない。  ・おみやげやノベルティにお金がかかっているなら、その分寄付にまわして欲しい。  ・もっと、誰もが参加しやすくなるようにすべき(チケット、奨学金寄付などの金額にボランティアレベルに段階をつけて気軽にスタートできるように。) ・スピーチ自体はとてもよかったです。しかし優劣をつける意味が分かりません。  

【エンパワチーム】 ▼カナエールに参加した感想/得られたもの

・3ヶ月間の短い間でしたが、一人の子の人生と向き合って、いろんなことを話し合えたのはとても有意義でした。今回のルンジャーたちが、これからも、真っ直ぐ、強く、よい人生を送ってほしいと願わずにはいられません。自分自身の過去やこれからを見つめなおすいいきっかけにもなりました。 ・私自身はスピーチの質どうこうではなく、本当に良かったと思っています。理由としては、本人が自分の夢に対して、本当に自信を持つきっかけにはなれたと思うからです。思い込みかもしれないですが、十分それを感じさせてくれるスピーチだったとは思います。 ・実際にスピーチであんなに感動するとは思っていなかったです。心からこれからも頑張って欲しいなと思いました。それとエンパワも事務局スタッフの素敵な方が多く、最近大人といえば「会社のおじさん」になってる私にとってかなり刺激的でした。 ・参加するときには、あまり深くイメージしていなかったのですが、結果的にとても自分自身も見つめる機会になりました。  ・エンパワにとっても勉強になるトレーニングが多く盛り込まれていた。  ・普段会えないであろう人の話・考え方に出会えたのは人生において非常にプラスになりました。 ・正直始めは、なんとなく面白そうだなという軽い気持ちで参加を決めました。でも実際に活動を行っていく中で、多くの人達と知り合い、多くのことを学び、得ることができました。参加させてもらったことに感謝です。

▼来年のサポーターボランティアへのメッセージ  ・応援したい、という気持ちで参加しても、実際には、カナエルンジャーから本当に多くの感動と勇気をもらう

ことになります。

・ルンジャーたちが 真っ直ぐなピュアーなメッセージで 一杯教えてくれます。感動を与えてくれます。そして

多彩なエンパワとの出会いも最高の人生の宝になるヨ。 愉しいよ!

・子ども以上に、大人が鍛えられるというか、試されるプログラムだと思います。自分を見つめ直すことにも

つながると思いますので、ぜひ参加を!

・絶対に自分の人生に得るものがあるはずです。真剣に応援したいと思っている人は思い切って参加してみ

てください!

アンケート結果②�

Page 19: カナエール2012 報告書

カナエールを終えて カナエルンジャーの感想�

18  

コンテスト終了後、カナエルンジャーを訪問し、プログラムの振り返りと、今後の支援や交流SNSの使い方について説明するための面談を行う。よりよいプログラムづくりのため、2時間ほどかけてヒアリングを行った。半数は担当の施

設職員立ち会いのもと、施設職員からのフィードバックももらった。  

コンテスト来場者に書いてもらったメッセージカードを貼ったアルバムをプレゼントした。

来場者からのメッセージカードを貼った  アルバムを見入るカナエルンジャー

1、カナエルンジャーの感想  ・「奨学金をもらえるというだけでなく、自信をつけたかったから、というの

も参加した理由のひとつでした。今まで人前で話すのは苦手だったけれ

ど、カナエールを通して自信がつきました。」 ・「気軽に考えていたけれど思っていた以上に、大変でした。 でも、人間関係を広げられたことがとてもよかったです。様々な人たちと

の出会いを通じて、話を聞くことで自分の考え方を前向きに捉えられるよ

うになりました。また、アナウンサーとの出会いから、伝えることの大切さ

を教えてもらいました。」 ・「自分と向き合えざるを得ない環境にいられたことが良かったです。 身近に応援者がいることで、逃げずに向き合って自分で解決する力がつ

いたと思えたことは素晴らしい経験でした。」 ・「施設で生活していて、自分には夢を叶えることは無理かも、と思ったこ

ともあったけれど参加したことによって、頑張っているのは自分だけじゃな

いと感じ、夢が明確になりました。」

2、職員の感想  ・「いろんな人に支えられ、すごくいい経験になったと思います。 メッセージがストレートで分かりやすかったです。話がまとまっていたし 伝わっていたと感じました。メッセージカードをもらっているのを見て いろんな人に支えられているのだなと思いました。」  ・「人前で自分をアピールする本人にとって いい機会になりました。ハードルは高いけれども 3人のエンパワのおかげで少しずつ自信をもって いったように思います。スピーチに関して、 仲間意識やメンバーを応援する輪が広がって いくのがよかったです。エンパワメンバーは 施設のことを尊重、配慮してくれ 連携ができていました。

本番は堂々とできて、笑顔で話せていたし、 本人の努力が応援という形でかえってくるのが 大変いいことだと思います。」

Q.カナエールを後輩に勧める可能性は?

(低1~高10)

Q.カナエールに参加した動機と、

参加して得られたものを教えてください。

参加動機

得られたもの

0 2 4 6 8 10

 自信をつけたかったから  自信がついた  人脈、人間関係を広げたかったから  人脈、人間関係  

奨学金がほしかったから  奨学金を得ることができた

人前でスピーチしたかったから  人前でスピーチできた

自分と向き合いたかったから  自分と向き合うことができた

知り合いに勧められたから  

自分の力を試したかったから

7 22%

8 22%

10 56%

居場所がほしかったから  居場所ができた

Page 20: カナエール2012 報告書

『カナエール』を支えてくださった方々�

当日スタッフボランティア  26名

スペシャルアンバサダー  青野 史寛

阿部 好世

井上 真悟

草間 吉夫  黒岩 禅

髙橋 ミカ

土田 秀行  鶴岡 秀子

野口 健

松浦 美穂  松尾 知枝

MEGUMI  和田 裕美  

アンバサダー  179名  

審査員  草間 吉夫  

白石 康次郎

土田 秀行

MEGUMI  和田 裕美  

コンテスト来場者  247名

寄付者  継続サポーター 99名(144.5口)  

一般寄付者 のべ26名  

ラッフル賞品の提供  レストラン愛と胃袋  

株式会社アステラ  

株式会社アドビシステムズ  

株式会社アルディ  

株式会社ウェルカム  

エレグランス  

株式会社ディーンアンドデルーカジャパン  ブラウンシュガーファースト  

株式会社松孝  

株式会社ミツワ  

ミッシーボーテ  

4bunnno3.com  

株式会社レインズインターナショナル  

梅津 英雄  

木幡 美子  

田島 利枝  

松尾 知枝  

Yossy  

 

 

 

 

   

19  

エンパワチーム  青柳 幸嗣  阿部 剛  石田 純平  石本 忠次  伊藤 幸康  上野 良太  内島 真由美  梅津 英雄  及川 紗良  大久保 真里  小川 直也  河原 靖彦  岸本 洋美  鯉渕 愛  坂本 啓介  里村 桃子  杉本 有呼  田畑 賢  田中 祥子  丹埜 ゆみ子  寺嶋 崇  萩原 佳明  花城 敦子  古川 雅晴  山根 梨佳子  山本 秀樹  吉本 奈央  

チャリティイベント  Tokyo SuperStar Awards2011

実行委員会  植村 百合香

鵜川 洋明  荻野 淳也  金子 和幸  河村 翼  北村 尚弘  工藤 桃枝  黒岩 禅  見目 やすお  河野 伸樹  佐々木 一成  高橋 翠里  竹内 一雅

田島 利枝  沼田 多美   羽塚 順子

林 恵子

平田 のりこ

山下 竜一

Yossy  渡辺 宏一郎

その他  チラシ設置、ポスター掲示に  ご協力いただいた皆様

研修講師

西任 暁子  

フジテレビCSR推進プロジェクト  

Page 21: カナエール2012 報告書

協賛・協力企業�

20  

協力企業  [株式会社アップルツリーファクトリー]    ご寄付    [株式会社アメニクス]    サーバ、ドメインの無償提供    [イー・アクセス株式会社]    プログラム期間中、カナエルンジャーへモバイルブロードバンド端末Pocket  WiFiの貸与(半年間)    [株式会社ウェルカム]    コンテスト副賞のご提供      [株式会社クドケン]  ご寄付    [SAPジャパン株式会社]  中古パソコンのご提供    [ソウエクスペリエンス株式会社]    コンテスト副賞のご提供    [ソフトバンクモバイル株式会社 ]  プログラム中、カナエルンジャーへのiPhone貸与(3ヶ月間)    [株式会社ディーンアンドデルーカジャパン]  スピーチコンテスト副賞、及び参加賞のご提供    [株式会社パソナグループ]  コンテスト会場のご提供      [株式会社フジテレビジョン  CSR推進プロジェクト]  スピーチトレーニングの実施(全5回)    [メンターキャピタル税務事務所]    ご寄付    [株式会社ローソン ]  コンテストで配布するエコバッグ、お土産のご提供

協賛企業  [アドビ システムズ 株式会社]  

Adobe  Founda[on様よりご協賛いただいております。コンテスト上映VTRの制作のため、エンパワチーム(クリエイター)

へビデオ編集ソフトAdobe  Premiere  Elements  の提供とともに講座を実施していただきました。