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系統的レビュー研究計画書作成ワークショップROBINS-I
京都大学大学院 辻本康尼崎総合医療センター Hospital Care
Research Unit片岡裕貴 辻本啓
2
Clinical question (CQ) から推奨作成への流れ
系統的レビュー・検索・文献のスクリーニング・選択文献の評価・結果の統合
GRADE アプローチ式の結果の評価(エビデンスの確実性)
パネル会議CQ 作成
エビデンステーブル作成・ Evidence profile・ SoF
パネル会議資料作成( EtD )・エビデンスの確実性・利益と害のバランス・価値観と好み・コスト
パネル会議推奨を作成
系統的レビューとして出版SoF: Summary of Findings tableEtD: Evidence to Decision table
今日の目標
• ROBINS-I の概要と RoB1.0 との違いを説明
できる
• ROBINS-I で評価する交絡因子のリストの準
備ができる
• ROBINS-I で評価する co-intervention の
リストの準備ができる
• ROBINS-I のドメインが説明できる
3
前半の目標
• ROBINS-I の概要と RoB1.0 との違いを説明
できる
• ROBINS-I で評価する交絡因子のリストの準
備ができる
• ROBINS-I で評価する co-intervention の
リストの準備ができる
• ROBINS-I のドメインが説明できる
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前半の目標
• ROBINS-I の概要と RoB1.0 との違いを説明
できる
• ROBINS-I で評価する交絡のリストの準備が
できる
• ROBINS-I で評価する co-intervention の
リストの準備ができる
• ROBINS-I のドメインが説明できる
5
ROBINS-I とは介入効果の論文の評価ツールです
• 介入効果を見たい場合 =ROBINS-I (intervention)• 曝露の影響を見たい場合 = まだ開発中 ROBINS-E
(Exposure )
6
Non-RCT の評価、どんな場合に必要?
• 稀なアウトカム• 長期に渡る評価が必要なアウトカム• 集団や組織への介入試験• そもそも RCT がない場合
7
RoB1.0 との違い アウトカム毎
今まではアウトカム毎ではなく研究毎でも可
GRADE ではアウトカム毎の評価
アウトカム1:死亡アウトカム2:インタビューで測った不安の改善度
→ 同じ研究でも同じバイアスとは言えない
8
RoB1.0 との違い 知りたい介入効果を設定する
どちらかを選ぶ
• 介入に割り付けられた時の効果を知りたい(遵守したかは問わず、全体に適応したときの平均効果を見たい)
• 介入に割り付けられて、介入を遵守した時の効果を知りたい(きちんと遵守した場合の平均効果を見たい)
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ROBINS-I におけるバイアス評価の概略図
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Overall risk of bias
Signalingquestions
Risk of bias Domains
RoB1.0 との違い Signaling questions
ドメインごとに signaling question が付いており、ドメインごとの評価の再現性、透明性が向上している
また、 signaling question に答えれば、ドメインリスクの判断はある程度自動的に決まる仕組みになっている
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RoB1.0 との違い 評価は各ドメインごとに 5 種類
1. Low2. Moderate3. Serious4. Critical5. No information (=insufficient data)
バイアスの影響の方向性も評価する ( 分かれば )Favors experimental / Favors comparator / Towards null /Away from null / Unpredictable
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RoB1.0 との違い ドメインに加えて、総合評価
Low risk of biasすべてのドメインで Low risk of bias の場合はこれ!
Moderate risk of biasすべてのドメインで LowからModerateのRisk of Biasと評価された場合
Serious risk of bias一つでもSerious risk of bias が少しある場合はこれ!
Critical risk of bias 一つでもCritical risk of bias の場合これ!
No information情報不足
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RoB1.0 との違い 選択バイアス
ランダム化の評価がないランダム化の最も強力な点とは対象者の背景因子を、計測できないものも含めて揃えることができる
つまり治療の割り付け以外は同じ集団とみなすことができるため、集団に対する平均の治療効果を正確に推定することができる
ランダム化されていないため、両群が均等な集団でないことに伴うバイアス評価のドメインが追加されている
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ROBINS-I のドメイン
1. 交絡因子によるバイアス (Bias due to confounding)2. 患者選択の偏りのバイアス (Bias in selection of
participants into the study)3. 介入と比較群の分け方によるバイアス (Bias in
classification of interventions)4. 介入からの逸脱によるバイアス (Bias due to deviations
from intended interventions)5. 欠測データによるバイアス (Bias due to missing data)6. アウトカム測定によるバイアス (Bias in measurement
of outcomes)7. 報告する結果の選択によるバイアス (Bias in selection of
the reported result)>> 総合評価!
15
1-2 は主に介入前の段階を評価するドメイン
1. 交絡因子によるバイアス (Bias due to confounding)
2. 患者選択の偏りのバイアス (Bias in selection of participants into the study)
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3 は介入そのものを評価するドメイン
1. 交絡因子による影響 (Bias due to confounding)2. 患者選択の偏りの影響 (Bias in selection of
participants into the study)3. 介入と比較群の分け方によるバイアス (Bias in
classification of interventions)
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4-7 は介入後の段階を評価するドメイン( RoB1.0 と同様)
1. 交絡因子による影響 (Bias due to confounding)2. 患者選択の偏りの影響 (Bias in selection of participants
into the study)3. 介入と比較群の分け方に関するもの (Bias in
classification of interventions)4. 介入の効果に影響するもの (Bias due to deviations
from intended interventions)5. 欠測データに影響するもの (Bias due to missing data)6. アウトカム測定に関わるもの (Bias in measurement of
outcomes)7. 偏った選択的アウトカム報告に関するもの (Bias in
selection of the reported result)>> 総合評価!
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今日の目標
• ROBINS-I の概要と RoB1.0 との違いを説明
できる
• ROBINS-I で評価する交絡因子のリストの準
備ができる
• ROBINS-I で評価する co-intervention の
リストの準備ができる
• ROBINS-I のドメインが説明できる
19
ROBIN-I での評価を行う前に
• 今回の RQ に関わる交絡因子を想定し、リストを作る(ベースラインでの偏り)
• 介入期間に生じる可能性がある Co-intervention のリストを作る(介入開始後の偏り)
20
ポイント:交絡を baselineのものと偏りのある共介入に分けて、違うドメインで評価している
ROBIN-I での評価を行う前に
• 今回の RQ に関わる交絡因子を想定し、リストを作る(ベースラインでの偏り)
• 介入期間に生じる可能性がある Co-intervention のリストを作る(介入開始後の偏り)
21
ポイント:交絡を baselineのものと偏りのある共介入に分けて、違うドメインで評価している
22
概念モデルの基本(例)
I OSRWSに参加 論文を書く
福原 , 臨床研究の道標
23
第 3 の因子
I O交絡
I O中間因子
I O予後因子
E O要因に影響する因子
福原 , 臨床研究の道標
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交絡因子の必要条件
・アウトカムの予後因子・介入と関連 (=あり・なしで分布が異なる)・中間因子ではない
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交絡( baseline の偏りとみなせるもの)
I OSRWSに参加 論文を書く
交絡論文作成の経験
福原 , 臨床研究の道標
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交絡( baseline の偏りとみなせるもの)
I OSRWSに参加 論文を書く
交絡周囲の環境
福原 , 臨床研究の道標
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この場合の概念モデルは
I OSRWSに参加 論文を書く
交絡・周囲の環境・論文執筆の経験福原 , 臨床研究の道標
その上で
各個別研究で研究グループが考えた交絡にきちんと対処しているか判断して RoB 評価
また、想定されていなかった交絡でも、論文中で述べられている重要な交絡についてはリストアップする
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今日の目標
• ROBINS-I の概要と RoB1.0 との違いを説明
できる
• ROBINS-I で評価する交絡のリストの準備が
できる
• ROBINS-I で評価する co-intervention の
リストの準備ができる
• ROBINS-I のドメインが説明できる
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バイアスとなりうる、みたい介入以外の介入( co-intevention )とは?
定義:みたい介入の一部とみなせない他の新たな介入のこと
例1:術式 A と B で術後感染を比較した観察研究で術式 B は術後抗菌薬を使用することが多かった
例2:糖尿病薬 A と B の効果を比較した観察研究で A群では頻回に来院して血糖コントロールの調整を行った
30
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co-intervention の例(介入開始後に生じる偏り)
I OSRWSに参加 論文を書く
Co-intervention
その翌週、コクラン公式WSに参加
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co-intervention の例(介入開始後に生じる偏り)
I OSRWSに参加 論文を書く
Co-intervention?
SRWSで紹介された参考資料を読む
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co-intervention の例(介入開始後に生じる偏り)
I OSRWSに参加 論文を書く
Co-intervention
その翌月、公衆衛生大学院へ入学
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この場合の概念モデルは
I OSRWSに参加 論文を書く
Co-intervention・ Cochrane WSへ参加・大学院入学
その上で
想定される co-intervention に個別研究がきちんと対処しているか判断して RoB 評価
また、想定されていなかった co-intervention でも、論文中で述べられている重要な co-intervention についてはリストアップする
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前半終了
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後半の目標
• ROB1.0 との違いと ROBINS-I の概要を説明
できる
• ROBINS-I で評価する交絡の影響の評価の準
備ができる
• ROBINS-I で評価する co-intervention の
評価の準備ができる
• ROBINS-I の各ドメインが説明できる
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Non-randomised trial : 7 つのバイアスドメイン
1. 交絡によるバイアス2. 対象者の選択によるバイアス3. 介入を分ける際のバイアス4. 意図した介入からの逸脱によるバイアス5. 欠測アウトカムによるバイアス6. アウトカム測定によるバイアス7. 報告する結果の選択によるバイアス
38
介入研究: 7 つのドメイン:フェーズごと
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Cochrane handbook for Systematic Reviews of Interventions
交絡によるバイアス対象者の選択のバイアス
介入からの逸脱によるバイアスアウトカム評価によるバイアス欠測アウトカムによるバイアス報告する結果の選択によるバイアス
対象患者
割り付け介入群 コントロール群
アウトカム評価 アウトカム評価
アウトカムの報告
介入を分ける際のバイアス
1. 交絡によるバイアス
SQ1-1 交絡になり得る因子があるか?
YES の例ほとんど
No の例非常に稀。介入に影響する因子と関係がないと考えられる害を見る場合など
40
1. 交絡によるバイアス
SQ1-2 受けた介入によって分けられた観察期間に基づく解析をしているか?(介入を受けた期間と受けていない期間が混在しているか?)
1人の対象者が観察期間内で、ある期間では介入群、ある期間では比較群になり得るようなswitchが生じるならば、時間依存性因子によるバイアスの可能性がある。
特に、switchが予後因子と関連して生じている時に問題となる
YESの例ネフローゼ治療におけるベースラインでのスタチン併用の有無と腎機能予後の関連をみている研究
Noの例観察期間にずっと同じ薬を内服している
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1. 交絡によるバイアス
SQ1-3 1-2 で yes の場合、介入の中止や switchは予後因子に関連して生じているか?
YES の例ネフローゼ治療におけるスタチン併用の有無と腎機能の関連をみている研究(再燃時やステロイド高用量時は使用しているがその他ではしていない)
No の例予後因子と関連しない、予期せぬ害をアウトカムに設定している場合
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1. 交絡によるバイアス
SQ1.2 介入は観察期間内に中断されたり再開されたりしているか?SQ1.3 介入の中断や再開は予後と関連した因子の影響を受けるか?
SQ1.2 で No もしくは SQ1.3 で No→Baseline の交絡のみ
SQ1.2 で Yes かつ 1.3 で Yes → 時間依存性交絡あり
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1. 交絡によるバイアス
Baseline の交絡のみの場合
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1. 交絡によるバイアス
SQ1-4 全ての重要な交絡因子を調整した適切な解析を用いているか?
YES考えうる交絡が全て調整されている
No未調整交絡がある
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1. 交絡によるバイアス
SQ1-5 1-4 で yes の場合調整した交絡の概念は研究で使用されている変数によって信頼性と妥当性を持って計測されているか?
YES妥当性と信頼性を検証した文献が引用されている客観的指標である
No主観的指標であるが、妥当性と信頼性を検証している根拠がない
46
1. 交絡によるバイアス
SQ1-6 介入により影響を受ける介入後の変数で調整しているか?
YES介入後の変数あり
No介入後の変数なし
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1. 交絡によるバイアス
時間依存性交絡ありの場合
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1. 交絡によるバイアス
SQ1-7 時間依存性交絡ありの場合時間依存性交絡を含めた全ての交絡が適切に調整されているか?
YES調整あり周辺構造モデルを用いた調整など
No調整なし
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1. 交絡によるバイアス
SQ1-8 1-7 が yes の場合調整した交絡の概念は研究で使用されている変数によって信頼性と妥当性を持って計測されているか?
YES妥当性と信頼性を検証した文献が引用されている客観的指標である
No主観的指標であるが、妥当性と信頼性を検証している根拠がない
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2. 対象者の選択によるバイアス
「介入後」の因子により対象者選択が影響を受けるかを評価するドメイン
観察開始と介入開始と選択基準のタイミングが一致していれば問題にならない
一時点で介入を受けている者を介入あり、受けていない者をなしという分け方をする場合などに問題になる
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2. 対象者の選択によるバイアス
SQ 2.1 対象者の選択は介入の後に生じる因子に基づいてるか?
→ 選択基準の中に介入後に生じる因子が入っていないか?
Yes の例血液透析導入患者を対象として、保存期管理の際に 3 つの腎代替療法を説明されていたことを介入、心血管イベントをアウトカムとしている。(腎代替療法の説明を受けると腎移植や腹膜透析を選ぶかもしれない)
No の例腎代替療法の説明を受けた者全てを対象としている
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2. 対象者の選択によるバイアス
SQ 2.2 2.1 が yes の場合対象者の選択に関連する介入後の因子は、介入と関連があるか?
Yes の例血液透析導入患者を対象として、保存期管理の際に 3 つの腎代替療法を説明していたことを介入、心血管イベントをアウトカムとしている。(対象者の選択に関連する介入後の因子 =腎移植や腹膜透析の選択)
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2. 対象者の選択によるバイアス
SQ 2.3 2.2 が yes の場合対象者の選択に関連する介入後の因子は、予後と関連があるか?
Yes の例血液透析導入患者を対象として、保存期管理の際に 3 つの腎代替療法を説明することを介入、心血管イベントをアウトカムとしている。(対象者の選択に関連する介入後の因子 =腎移植や腹膜透析の選択)
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2. 対象者の選択によるバイアス
SQ 2.4 介入の開始と観察開始の時期は一致しているか?
Yes の例介入開始から観察している (new user)
No の例ある一時点での介入ありなしで分けている (prevalent user)
観察開始時に CKD stage3 の人を対象に、腎専門医の紹介が stage2からか stage3 からかで透析導入が違うかを見ている場合 (lead-time bias)
腎専門医にしっかりと継続してかかる意思の強い人たちが選ばれる。また、腎専門医にかかっていても stage2→5 になっている人は除外される
喘息患者を対象にして、経過中に吸入気管支拡張薬の処方があったものを介入ありとしている場合( immortal time bias )
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SQ を時系列で見る
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対象者選択基準介入および観察開始
観察開始介入開始
SQ2.1 – 2.3
SQ2.4時間
時間介入開始観察開始
時間immortal time
2. 対象者の選択によるバイアス
SQ 2.5 2.2 と 2.3 がどちらも yes, もしくは 2.4 で No の場合選択バイアスを調整するような解析が用いられているか?
Yes の例IPW を用い、選択バイアスのない仮の集団を作り出して検討している(ほとんどなく、基本的にこの質問は No になる)
No の例上記の解析が用いられていない
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3. 介入を分ける際のバイアス
前向きに割り付けを研究者が決めている場合はあまり問題にならない
後ろ向きに介入と比較を分けようとするときに問題となる
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誤分類
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見たい真の介入群 見たい真の比較群
研究で定義した介入群研究で定義した比較群
研究で定義した介入 /比較群が、見たい真の介入 /比較群と異なる
3. 介入を分ける際のバイアス
SQ 3.1 介入を受けたグループは明確に定義されているか?
Yes の例介入のタイプ、セッティング、頻度、量、強度、開始のタイミングなどが明確に定義されている
No の例不明瞭
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3. 介入を分ける際のバイアス
SQ 3.2 介入を定義する情報は、介入開始時に記録されたものか?
Yes の例ネフローゼ症候群の初回入院患者を対象に ARB を開始するか否かを見た研究で、処方の定義はオーダー記録から拾う場合
No の例ネフローゼの外来通院患者を対象に、今まで栄養指導を受けたかを思い出してもらって介入ありなしを分けた場合
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3. 介入を分ける際のバイアス
SQ 3.3 介入ありなしの分け方は、アウトカムやアウトカムのリスクの知識によって影響をうけるか?
Yes の例P: NS患者 I:栄養指導あり C: なし O: 再入院ネフローゼの外来通院患者を対象に、今まで栄養指導を受けたかを思い出してもらって介入ありなしを分けた場合服薬コンプライアンスが悪いと覚えていない可能性もある服薬コンプライアンスは再入院のリスク
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4. 意図した介入からの逸脱によるバイアス
• 介入に割り付けられた時の効果を知りたい(遵守したかは問わず、全体に適応したときの平均効果を見たい)
• 介入に割り付けられて、介入を遵守した時の効果を知りたい(きちんと遵守した場合の平均効果を見たい)
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4. 意図した介入からの逸脱によるバイアス
• 介入に割り付けられた時の効果を知りたい(遵守したかは問わず、全体に適応したときの平均効果を見たい)
• 介入に割り付けられて、介入を遵守した時の効果を知りたい(きちんと遵守した場合の平均効果を見たい)
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意図した介入からの逸脱によるバイアス
4.3. 重要な co-interventions は両群で均等に行われているか?
No の例 )ネフローゼ症候群に対する運動療法の効果を見たいが、運動療法を行っている群の方が、頻回に診察を受けており、厳格な投薬管理がなされていた
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意図した介入からの逸脱によるバイアス
4.4 介入の遂行に成功したか?(介入の問題)
Yes の例)短期間の1回きりの介入
No の例)• 血圧 120未満に下げる介入を行う予定が、 120以上になってしまった症例が少なくなかった
• 来院後 1 時間以内の抗菌薬投与のトライアルだったが、 1 時間以内に投与ができなかった症例が少なくなかった
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意図した介入からの逸脱によるバイアス
4.5 研究参加者は割付られた介入のレジメンを遵守できていたか?(参加者の問題)
No の例 )コンプライアンス不良、中断、入れ替わりがあったケースが、バイアスを生むと考えられるほど多い
Yes の例 )介入が短期間の 1 度きり
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意図した介入からの逸脱によるバイアス
4.6 4.3, 4.4, or 4.5 で No や情報がない場合介入を遵守した際の効果を推定する適切な解析が使われたか?
Yes の例 )IPTW解析、操作変数法などで調整した結果も報告している※適切かどうかは解析の専門家に相談を
No の例 )• Co-intervention が片方の群にしか起こり得ない場合• 介入ありなしでしか解析をしておらず、介入を遵守した場
合の効果の推定がなされていない
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Non-randomised trial : 7 つのバイアスドメイン
1. 交絡によるバイアス2. 対象者の選択によるバイアス3. 介入を分ける際のバイアス4. 意図した介入からの逸脱によるバイアス5. 欠測アウトカムによるバイアス6. アウトカム測定によるバイアス7. 報告する結果の選択によるバイアスの
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ROBINS-I を行うために
論文上では全ての事項が記載されていないことが多い
研究計画書やトライアルレジストリ (ClinicalTrials.gov など ) に記載されていることも多いためそれらを参照すること
特に報告する結果の選択によるバイアスを検討する際には計画書がないと評価できない
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本講義のまとめ
• ROB1.0 との違いと ROBINS-I の概要
• ROBINS-I で評価する交絡の影響の評価
の準備
• ROBINS-I で評価する co-intervention の評価の準備
• ROBINS-I のドメイン
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参考文献
Cochrane handbook for Systematic Reviews of Interventions [internet] available fromhttp://community.cochrane.org/handbook
ROBINS-I toolhttps://sites.google.com/site/riskofbiastool/welcome/home
福原俊一 著 , 臨床研究の道標 7つのステップで学ぶ臨床研究のデザイン
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