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1 Kanban 101 Shuji Yamada @uzyexe Nov 26, 2015 「明日から使えるかもしれないカンバン」 https://www.flickr.com/photos/89882948@N05/10034579444

Kanban 101「明日から使えるかもしれないカンバン」

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Kanban 101

Shuji Yamada @uzyexe

Nov 26, 2015

「明日から使えるかもしれないカンバン」

https://www.flickr.com/photos/89882948@N05/10034579444

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どこでもありがちな職場環境

• 隣の人が何やってるのかわからない。

• 何の仕事から手を付ければいいのかわからない。

• タスクを担当する人によって仕事の速度や品質が大きく異なる。

• 全体の進捗がどこまで達成できているのか誰もすぐにはわからない。

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https://www.flickr.com/photos/vfsdigitaldesign/5396691102/

そんなこんなで偉い人も現場の状況を把握できてない。

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そしてある日突如として下される指令

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「明日から日報書いて。」

「今期の線表をガントチャートで作って。」

「タスクはチケット管理することになりました。」

「進捗報告会を毎週やります。」

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• 誰が何をやっているのか見た目では判断が付かない。

• 作業速度や品質が人によってまったく異なる。

• チーム枚に所持スキルや作業環境やターゲットとする顧客層が異なる。

• 一か月先のことですら精度の高い予測は困難。

https://www.flickr.com/photos/roderickt-uk/12443119604/

クリエイティブな産業における管理的課題

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そしてある日突如として作成指示を下される指令

• 日報 -> 細かい作業が多いと手間。主観的。流れを俯瞰できない。

• ガントチャート -> 最初に決めた計画を守れるほうが稀。誰も見ない…。

• チケットシステム -> バグトラッカー。全体の流れは俯瞰できない。

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そもそも、なぜ全体を俯瞰できないといけないのか?

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https://www.flickr.com/photos/mtaphotos/6675529935/

タスク管理のため?

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全体を俯瞰する目的

• 継続的な改善を実行するため。

• 日常的な実行プロセスで顕在化するムダや問題点を洗い出すため。

• トラブルなど外的要因によるスループットのバラツキを抑制するため。

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https://www.flickr.com/photos/75455383@N00/17124643767

おそらく合理的な手法とは?

• 改善機会を見つけ出しやすい手法

• 現場に潜んでいるムダの発見に優れている手法

• スループットのバラツキや停滞を発見しやすい手法

• 誰でも直感的にわかりやすい手法

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カンバン

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https://www.flickr.com/photos/ptrkhmbrg/8181937426/

カンバン手法の特徴

• 紙とペンと場所があればできる。

• 何より視覚的で誰でも使いやすい。

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カンバン

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• カンバンはミーティングできる場所に置く。(壁や机の上など)

• カンバン本体には、ホワイトボードやホワイトボードペーパーを使う。

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https://www.flickr.com/photos/125753676@N07/15817131058

タスクカード

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• タスクカードには付箋を使う。

• タスクカード本体には、タスクの概要と通し番号を書く。

• 担当者や納期は途中変更されることがあるので、タスクカード本体の上にさらに小さい付箋で補足する形で貼り付ける。

• タスクカードの色で、優先度を示すような使い方もある。

タスクカード

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https://www.flickr.com/photos/125753676@N07/15817131058

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ステージ

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• カンバンボードにタスクの進捗状態を示すステージを書く。

• ToDo(すぐに実行可能なタスク)

• Doing(対応中)

• Done(完了)など

ステージ

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• Icebox(やっておきたいタスク)

• Backlog(近日中に着手したいタスク)

• ToDo(すぐに実行可能なタスク)

• Doing、In Progress(対応中)

• Review(確認待ち・レビュー待ち)

• Done(完了)

カンバンでよくあるステージ

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カンバンにおけるポリシーの存在

• どのようなカンバンにも目標達成に必要なポリシーが存在する。

• ポリシーが厳守されないとカンバンは形骸化してしまう。

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カンバンでよくあるポリシー

• 入力制御 - ToDo はオーナーが決める。各メンバーは ToDo を実行する。

• 仕掛り制限 - 1人あたり1タスクまでしか着手してはいけない。

• 目標リードタイム - 要求受付からリリースまでの目標納期はすべて一律。

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入力制御ポリシー

• IceBox にはメンバーが自由に課題やアイデアを投下して構わない。

• オーナーが必要と判断したタスクは IceBox から ToDo に引き渡される。

• 各メンバーは、ToDo の中にあるカードから新規タスクを引き出す。

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仕掛り制限ポリシー

• 原則、1人あたり1タスクのみを主担当する。

• 1人で複数のタスクを着手(Doing)してはならない。

• この制限が厳しすぎる場合は、多少制限を緩めても構わない。

• ほぼ自動化されているタスクであれば、例外的に同時に複数件のタスクを引き出してもよい。

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目標リードタイム• 目標リードタイム = 要求受付からリリース完了までの目標日数。

• 余計な工数見積もりを防止するために目標リードタイムは一律の数値に定める。

• 二週間と定めたら、どのようなタスクでも二週間以内に Backlog や ToDo から Done まで完遂させることを目標とする。

• 工数があまりにも巨大なタスクは、リードタイム内に完遂できる単位までタスクの内容を一旦分割してから Doing のステージに引き出す。

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ゆとり

• 入力制御が機能しなければ、タスクは無限に発生する。

• 仕掛り制限が存在しなければ、常に働き続けざるを得なくなる。

• 入力制御と仕掛り制限は『ゆとり』を作り出すために最低限必要なポリシー。

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カンバンのアンチパターン• 入力制御が機能していない。

• オーナーがタスクの仕分け役として機能していない。

• 存在するはずのタスクカードが貼られていない。

• 仕掛り制限がされていない。

• ほとんどのメンバーが複数の ToDo にアサインされて日常的にマルチタスクが発生している。

• 『タスクの見える化』が第一の目的にすり替わってしまっている。

• プロセスの改善が目的になっていない。

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目標に到達するためのプロセス

• 組織の最大の目標は『利益の追求』にある。

• 目標達成の鍵となるプロセスは『安定と成長』。

• 健全な『安定と成長』のために必要な手段は『品質の追及』。

• 従業員全員が『品質』に取り組むことで『安定と成長』は達成できる。

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