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高瀬 英希,細合 晋太郎,大栄 豊,岡山 直樹,桐畑 鷹輔,谷口 一徹,土本 幸司,星野 利夫,宮崎 秀俊,山本 健太,山科 和史[email protected]
若手組込み技術者を対象とした短期合宿型教育実習 LED ー Camp4 の実施報告
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http://swest.toppers.jp/LED-Camp
Agenda• はじめに
– LED ー Camp とは?– LED ー Camp4 開催概要
• LED ー Camp4 の教育目標とカリキュラム• 開発教材と実習課題• 教育効果の分析• LED−Camp の変遷• おわりに
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時間があれば
Agenda• はじめに
– LED ー Camp とは?– LED ー Camp4 開催概要
• LED ー Camp4 の教育目標とカリキュラム• 開発教材と実習課題• 教育効果の分析• LED−Camp の変遷• おわりに
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ある組込み企業経営者の悩み (? )
開発現場に組込み技術者の人材が足りてない・・・
人材じゃなく人“財”が
足りない !??
組込みソフトウェアの大規模 複雑化・ ・・・
新入社員の技術力は高まってきてるかなぁ・・・
コミュ症ww
主体性が無い・・・
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国内の技術者育成の取り組み
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とは?• 組込みシステム開発の初級者を対象とした合宿形式の勉強会• 学べること/体験できること
– 先進的な組込みソフトウェア開発手法– チーム開発・プロジェクトマネジメント– 技術者的コミュニケーション能力
• 命名の由来– Learning Embedded software Development Camp– 入門の象徴たる LED の点滅制御から→ 組込みソフトウェア開発における” Hello, World!!” ※ LED の開発実習ではありません
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LED ー Camp4 開催概要• 目的:次世代の組込み技術者の育成• 参加対象:組込みシステム分野の若手・初学者
– 社会人:若手技術者の方(年数制限は設けない)– 大学生:学部生〜修士学生相当– 先進的な開発技術に興味のある方– 組込み技術者のネットワークを形成したい方– チーム開発やプロジェクトマネジメントに興味のある方
• 実施形態: 3 泊 4 日の短期集中合宿– 下呂温泉 山形屋– 2016 年 8 月 22 日 ( 月 ) 〜 25 日 ( 木 )
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参加者の人数と分布★ 参加者総数: 19 名★ 参加費 ・学生 ¥ 45,000 ・社会人 ¥ 65,0007
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参加人数
学生 社会人
参加者数012345678 学年・経験年数
9
10
成長曲線で言うと?
時間
知識 /技術 3 泊 4日 !!
Agenda• はじめに
– LED ー Camp とは?– LED ー Camp4 開催概要
• LED ー Camp4 の教育目標とカリキュラム• 開発教材と実習課題• 教育効果の分析• LED−Camp の変遷• おわりに
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LED-Camp4 の教育目標(1) 組込みシステムの先進的な開発技術の習得
a. 自律走行ロボットのモデル駆動開発b. アジャイル開発手法(スクラムフレームワーク)(2) 最高の成果を挙げられる開発チームの作り方の習得 a. 目的の制定と方向性の合意b.タスクの適切な抽出と分担c. ふりかえりによるチームの改善(3) 技術者としてのコミュニケーション能力の向上
a. 自分の能力と状況・感情を的確に開示する力b.議論の中で自分の意見を論理的に話す力c. 過程や成果物を魅力的に伝える力12
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事前実習• Web にて解説資料・チュートリアルを提供
– いわば予習 当日合宿の教育効果の最大化を狙う– 開催 2.5週間前にメールにて案内– 参加者用メーリングリストも整備
• 実習項目– チームビルディングの基礎知識の解説– スクラムフレームワークの解説– ロジカルシンキングの基礎知識の解説– モデリングの基礎・ UML 記法の解説– モデル駆動開発の基礎知識の解説– Python チュートリアル– モデル駆動開発チュートリアル
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8/22(月 ) 8/23(火 ) 8/24(水 ) 8/25(木 )SWEST 1日目
午前
午後 1
夜
チームビルディング
競技会
懇親会
チーム開発実習
ガイダンス
ロジカルシンキング入門
モデル駆動開発チーム開発実習
成果報告会
ポスター発表会
SWEST18基調講演
閉会式
ナイトセッション
午後 2
午後 3
みんなで Scrum!!!!
フォローアップ
夕食
ナイトセッション
ふりかえり会
夕食
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8/22(月 ) 8/23(火 ) 8/24(水 ) 8/25(木 )SWEST 1日目
チームビルディング
競技会
懇親会
ガイダンス
ロジカルシンキング入門
成果報告会
ポスター発表会
SWEST18基調講演
閉会式
ナイトセッション
フォローアップ
夕食
ナイトセッション
ふりかえり会
夕食
午前
午後 1
夜
午後 2
午後 3
みんなで Scrum!!!!
モデル駆動開発
チーム開発実習
チーム開発実習
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8/22(月 ) 8/23(火 ) 8/24(水 ) 8/25(木 )SWEST 1日目
競技会
懇親会
ガイダンス
ロジカルシンキング入門
モデル駆動開発 成果報告会
ポスター発表会
SWEST18基調講演
閉会式
ナイトセッション
フォローアップ
夕食
ナイトセッション
ふりかえり会
夕食
チームビルディング
午前
午後 1
夜
午後 2
午後 3
みんなで Scrum!!!!チーム開発実習
チーム開発実習
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8/22(月 ) 8/23(火 ) 8/24(水 ) 8/25(木 )SWEST 1日目
競技会
懇親会
ガイダンス
モデル駆動開発
SWEST18基調講演
閉会式
ナイトセッション
午前
午後 1
夜
午後 2
午後 3
みんなで Scrum!!!!
フォローアップ
夕食
ナイトセッション
夕食
チームビルディング
ロジカルシンキング入門
チーム開発実習
チーム開発実習
成果報告会
ポスター発表会
ふりかえり会
カリキュラムの狙い• 動くモノを作ることを第一に考える
– 動いたほうが見た目も取り組むほうも面白い– 特に上流設計に重点を置く → モデル駆動開発( MDD )の導入
• 競技形式:定められたテーマ(開発教材)と プロセス(アジャイル)に基づいたチーム開発• 初対面のメンバ同士でチーム開発に取り組む
– 開発メンバは自分たちで決め方から決める!• 設計から実装,テスト,成果発表まで全部やる
– 実際の現場では分業制が進み,開発プロセスを最初から最後まで自分でやれる機会は限られている– 開発した成果物を自分の手で説明できる機会も設ける
• 教育目標に掲げた項目を教える18
参加動機
ふりかえりによるチームの改善過程や成果物を魅力的に伝える力
目的の制定と方向性の合意議論の中で自分の意見を論理的に話す力
自分の能力と状況・感情を的確に開示する力自律走行ロボットのモデル駆動開発
タスクの適切な抽出と分担アジャイル開発手法(スクラムフレームワーク)
0 2 4 6 8 10 12 14
LED-Camp4 で身に着けたい技術 (複数回答 )
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①チームビルディングの理論と実践• 目的チーム開発において,持ち前のパフォーマンスを発揮できるようにすること,及び,他の各セッションにおいてそのセッションで学ぶべきことに集中できるようにすること
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②みんなで Scrum!!!!• 目的アジャイルソフトウェア開発手法の一つである Scrum を用いた開発手法の習得すること
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③ロジカルシンキング入門• 目的何が結果で何が原因か、他に原因が無いか、「因果関係」を考えられるようになること
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④モデル駆動開発演習• 目的モデル駆動開発( MDD: Model Driven Development )を実践し、
MDD を用いた組込みソフトウェア開発の流れを習得すること
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⑤チーム開発実習・競技会• 目的演習で学んだことを実践で経験し、理解を深めること
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⑥ ふりかえり会・成果発表会・ポスターセッション• 目的成果物に対してアピールするべき点を分析しまとめ、その結果を相手に伝えること
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Agenda• はじめに
– LED ー Camp とは?– LED ー Camp4 開催概要
• LED ー Camp4 の教育目標とカリキュラム• 開発教材と実習課題• 教育効果の分析• LED−Camp の変遷• おわりに
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開発教材のシステムと開発の流れ
制御ソフトをモデル設計
コードの自動生成
シリアル通信で動作を制御
デバッグデータの取得
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開発教材のシステム構成物体との距離
超音波距離センサURM37 V3.2
iRobot Create2
検知系の状態
制御コマンド
競技用 PC
加点ポイントの通過
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実習課題• 競技会のためのソフトウェアの開発
– チーム開発実習終了後(実習 3 日目)に実施– Create2 を制御し,規定コース上を走行しながら制限時間内により多くの得点を獲得する– 複数の難易度が設けられている
• 進捗に応じて開発方針を容易に変更できる• 成果報告会のための展示物の作成
– モデルシート:設計の成果物– コンセプトシート:チームとしてアピールする点
• 設計の思想や戦略,チーム開発の経験や学びなど
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競技会のルール
競技会の結果出走順 チーム名
スコア最終スコア 順位1回目 2回目
1 おとなチャレンジ 3.75 7.5 7.5 5位2 Re:ゼロから始めるアジャイル生活 3.75 18.75 18.75 4位
3 Idea Stream 58.25 45 58.25 2位4 定時温泉 0 0 0 6位5 Simple 65 55 65 1位6 三 -> 19 25.5 25.5 3位
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展示シート
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表彰優秀な実習成果を挙げたチームに対して以下の賞を贈呈• ベストデベロッパー賞
– 3 日目の競技会で最も優秀な成績を修めたチーム• ベストモデラー賞
– チーム開発実習にて最も適切な設計を行ったチーム• ベストプレゼンター賞
– 成果発表会の発表で最も「いいね!」を集めたチーム
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Agenda• はじめに
– LED ー Camp とは?– LED ー Camp4 開催概要
• LED ー Camp4 の教育目標とカリキュラム• 開発教材と実習課題• 教育効果の分析• LED−Camp の変遷• おわりに
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参加者アンケート• 実施方法
– 各日の実習終了後– Webベースのアンケートシステムにて回答– 回答者数19名(学生7名,社会人12名)
• アンケートの目的– 参加者の満足度の調査– LED ー Camp4 実習の各項目の教育効果の測定– 次回以降や他の教育企画の実施に向けた検討材料の獲得
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各実習項目について:理解度事前実習 当日合宿
よく理解できた
まあまあ理解できた
あまり理解できなかった
ほとんど理解できなかった
よく理解できた
まあまあ理解できた
あまり理解できなかった
ほとんど理解できなかった
チームビルディング 3 13 3 0 9 9 1 0アジャイル開発 3 12 3 1 3 14 2 0ロジカルシンキング 7 9 3 0 10 9 0 0モデル駆動開発 4 11 4 0 5 12 2 0
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チーム開発前に教育内容の理解を進められた事前実習テキストには改善が必要
各実習項目について:感想あ有益だったか 今後に活かしたいか
非常にそう思う
まあまあそう思う
あまり思わない
全く思わない
積極的に活かしたい
機会があれば
あまり思わない
全く思わない
チームビルディング 15 2 2 0 13 6 0 0アジャイル開発 10 9 0 0 11 7 1 0ロジカルシンキング 8 8 3 0 12 6 1 0モデル駆動開発 10 9 0 0 12 6 1 0チーム開発 16 2 1 0 17 2 0 0成果報告 15 4 0 0 17 2 0 0
37ほぼ全ての項目で9割以上が肯定的な回答「講義 ×4セットの学びがチーム開発に活かせた」と 89%の参加者が回答
38
満足度
モデル駆動アジャイル
目標と合意タスク適切
化ふりかえり
開示する力論理的な力
伝える力0
1
2
3
4
5
6
5
2
4
1
2
1
3
1
LED-Camp の実習によって最も達成できた(習得できた /向上した)と思う項目をひとつ選択して下さい。 LED-Camp全体の実習や内容に対する感想をお聞かせ下さい。
満足度 100%を達成!!15 (79
%)
4 (21
%)
満足 やや満足やや不満足 不満足
Agenda• はじめに
– LED ー Camp とは?– LED ー Camp4 開催概要
• LED ー Camp4 の教育目標とカリキュラム• 開発教材と実習課題• 教育効果の分析• LED−Camp の変遷• おわりに
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開発教材LED−Camp1 LED−Camp2 LED−Camp3 LED−Camp4
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カリキュラムLED−Camp1 LED−Camp2 LED−Camp3 LED−Camp4
チームビルディング組込み開発基礎
モデル駆動開発
アジャイル
チーム開発
競技会
チームビルディングアジャイル
組込み開発基礎
モデル駆動開発
チーム開発
競技会
チームビルディングアジャイル
モデル駆動開発
チーム開発
競技会
ふりかえり
成果発表会
チームビルディングアジャイル
モデル駆動開発
チーム開発
競技会
ふりかえり
成果発表会
ロジカルシンキング
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教育目標LED−Camp1 LED−Camp2 LED−Camp3 LED−Camp4
組込みソフトウェア開発の基礎の習得
コミュニケーション能力の向上
新しい技術に触れる機会の提供
新しい開発技術に触れる機会の提供
組込みソフトウェア開発技術の習得
プロジェクトファシリテーション
能力の獲得
組込みシステムの先進的な
要素技術の習得開発を円滑化するチーム形成方法の
習得開発成果の魅力を伝えるプレゼン
テーション能力の向上
組込みシステムの先進的な
開発技術の習得最高の成果を挙げられる開発チーム
の作り方技術者としての
コミュニケーション能力の向上
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満足度LED−Camp1 LED−Camp2 LED−Camp3 LED−Camp4
14 (27%)
22 (43%)
12 (24%)
3 (6%)
満足 やや満足やや不満足 不満足
15 (79
%)
4 (21
%)
満足 やや満足やや不満足 不満足
13 (48%)
10 (37%)
3 (11%)
1 (4%)
満足 やや満足やや不満足 不満足
16(61%)
9 (35%)
1 (4%)
満足 やや満足やや不満足 不満足満足 やや満足 やや不満足 不満足
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運営ツールLED−Camp1 LED−Camp2 LED−Camp3 LED−Camp4
Agenda• はじめに
– LED ー Camp とは?– LED ー Camp4 開催概要
• LED ー Camp4 の教育目標とカリキュラム• 開発教材と実習課題• 教育効果の分析• LED−Camp の変遷• おわりに
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おわりに• LED ー Camp :若手組込み技術者を対象とした 短期合宿型教育実習
– 3 泊 4 日の合宿形式@下呂温泉– 教育目標
(1) 組込みシステムの先進的な開発技術の習得(2) 最高の成果を挙げる開発チームの作り方の習得(3) 技術者としてのコミュニケーション能力の向上
– カリキュラム:講義×4+チーム開発+成果発表– 開発教材: Create2+RPi3 by Clooca
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