6分でわかる遺伝子検査のしくみ —21世紀のゲノム医科学—

新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻谷川洋介

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遺伝子検査サービス• 検査で何がわかるのでしょうか？

• 個人の細胞からその人のDNAを調べ，“体質”，“薬の効きやすさ”，“病気のかかりやすさ”，等が推定できるサービス

• 有名な個人向けのサービスの例23andMe，MYCODE

• どんな仕組みか想像できますか？

この授業で学んでほしいこと遺伝子診断サービスの仕組みを，近年のゲノム科学の進展とあわせて理解する

“DNA”，“ゲノム”，“遺伝子”，“SNP(一塩基多型)”これらの言葉の違いを説明できる

“ヒトゲノム計画”，”ゲノムワイド関連解析”これら2つの大きな研究の意義を説明できる

既存の遺伝子診断サービスの技術的な限界点を1つ以上具体的に指摘できる

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目標

“DNA”，“ゲノム”，“遺伝子”，“SNP(一塩基多型)”

“DNA”，“ゲノム”，“遺伝子”，“SNP(一塩基多型)”

DNA生物の 遺伝情報を担う物質

“DNA”，“ゲノム”，“遺伝子”，“SNP(一塩基多型)”

DNA生物の 遺伝情報を担う物質

ゲノム生物の 遺伝情報の 総体（全体）

“Human genome” By Webridge [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons

“DNA”，“ゲノム”，“遺伝子”，“SNP(一塩基多型)”

DNA生物の 遺伝情報を担う物質

ゲノム生物の 遺伝情報の 総体（全体）

“Human genome” By Webridge [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons

遺伝子遺伝情報を 規定する因子 (ゲノムのパーツ)

“DNA”，“ゲノム”，“遺伝子”，“SNP(一塩基多型)”

DNA生物の 遺伝情報を担う物質

ゲノム生物の 遺伝情報の 総体（全体）

“Human genome” By Webridge [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons

遺伝子 SNP（一塩基多型）ゲノムDNA上に1%以上の頻度で見られる多様性

遺伝情報を 規定する因子 (ゲノムのパーツ)

"Dna-SNP" by David Eccles, used under [CC BY 4.0] /Slightly modified from original

ヒトゲノム計画 ―ヒトの設計図の解明―

• ヒトゲノムの文字列(ATGCの列)の解読

• 「標準」ゲノムの策定

• 30億(3*10^9)文字

• 国際共同研究3千億円，13年

“Human Genome mannequin” By greyloch [CC BY-SA 2.0]

ゲノムワイド関連解析 ―遺伝型から表現型へ―

• 「1文字違い」の多様性であるSNP(一塩基多型)は，30億文字のヒトゲノムのうち0.1% 程度存在

• いくつかのSNPは疾患等と相関

• ゲノムワイド関連解析によって，多くのヒトのSNPのパターンを調査，遺伝子型と表現型の相関に関するデータが蓄積された

• 遺伝子型(SNP)から表現型(疾患リスク)を予測できる？？

患者 健常者

SNP1[A]

SNP2[C]

遺伝子検査サービスには限界がある• ゲノムワイド関連解析等で明らかにされた遺伝子型と表現型の関係を活用するため，あらかじめ選ばれた病気・体質のみを検査する

• ゲノムを構成するDNAのならびのうち，多様性が大きく，比較的解釈が容易な一部分の領域のみを調べる (0.01 % 程度)

• 病気や体質に影響する，環境要因等は，遺伝子検査だけからはわからない

今日学んだこと遺伝子診断サービスの仕組みを，近年のゲノム科学の進展とあわせて理解する

“DNA”，“ゲノム”，“遺伝子”，“SNP(一塩基多型)”これらの言葉の違いを説明できる

“ヒトゲノム計画”，”ゲノムワイド関連解析”これら2つの大きな研究の意義を説明できる

既存の遺伝子診断サービスの技術的な限界点を1つ以上具体的に指摘できる

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