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1 企業のための コンテンツプラットホーム Alfresco 作成日:2015 年 4 月

企業のためのコンテンツプラットホーム Alfresco

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Page 1: 企業のためのコンテンツプラットホーム Alfresco

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Alfresco Enterprise 3.1

Alfresco Web ContentManagement Course Labs

企業のための コンテンツプラットホーム Alfresco 作成日:2015 年 4 月

Page 2: 企業のためのコンテンツプラットホーム Alfresco

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はじめに

情報共有と文書管理の効率的な方法の探求は、企業にとっての永遠の課題になってい

ます。しかし企業は、情報共有と文書管理の導入の必要性を感じていながらも、IT投資先の優先順位としては低かったのもこの課題分野に対してかもしれません。その

原因として、投資効果が Before/Afterの数値として表すことが難しいためだと思います。 ところで、個人が使う洋服や、文房具、携帯電話、PCを選ぶ基準はどこにあるのでしょうか。要求される性質、性能、機能、価格は底辺にはあるものの、別のファクタ

ーとしてはデザインや使い勝手などの好みで製品を選択しているものと思います。ま

たその決定が結果的に仕事や遊びの効率や楽しさ、満足感を高めるだけでなく、利用

者の個性を作ることにつながっていることは疑いようのないところです。 そこでの選定行為では、対象の製品に対する投資効果があるかどうかは、初期段階の

大きな判断基準にはなっていないはずです。 企業が情報共有や文書管理のツールに何を利用するかということは、最初に価格や投

資効果を考えることを判断するのではなく、個人の嗜好の選択過程と同様に、ベース

となる要件とともに、利用者の使い勝手や、好みを重要なファクターとして考える必

要があるものと考えます。そしてその厳選した選定結果が、企業の価値やビジネスの

効率を高めることにつながるものになってくるはずです。もちろん企業の最終的な決

定判断には予算にあうかどうかを考える必要がありますが、仮にツールの導入が予算

に合わずに断念せざるを得なくても、それまでの選定過程は、企業でのツールの利用

方法を再確認し、選定のバリデーションともなるので、決して無駄になることはあり

ません。 最新のオープンソースのライブラリ、フレームワークを数多く取り入れた Alfrescoは、変化の激しい IT環境、ユーザビリティに追従することができる、企業のためのコンテンツプラットホームとして優れたサービスを提供します。本誌では Alfrescoにご興味をもっていただいたお客様を対象に、Alfrescoの特徴を紹介します。 (本誌は、2014年 1月から 2月にかけてシンクイット(ThinkIT)様のWebページにおいて4回シリーズで掲載させていただいた記事を元に再編集しました)

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目次 Alfrescoの概要 4 なぜコンテンツ管理が必要か 4 オープンソースのコンテンツプラットホーム−Alfresco 5 Alfrescoでできること 8

Alfrescoを使ってみましょう 11 エンタープライズ版とコミュニティ版の違い 11 Alfresco Shareを試してみましょう 12 Alfresco Shareの機能 14 ハイブリッドコンテンツプラットホームーAlfresco 24 社外との情報共有の実際と問題点 24 Alfresco in the cloudと Cloud Sync 25 Cloud Syncの設定 28

Alfresco Workdesk 35 文書が中心の業務アプリケーションとしての利用 35 Alfresco Workdesk 35 Alfresco Contract Management 40 最後に 41

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Alfrescoの概要 なぜコンテンツ管理が必要か

企業内に存在する文書、写真、ビデオ、メールなど、様々なコンテンツがビジネスを

支えています。これらはどのように社内で共有、管理されているでしょうか? 以前からファイルの共有のために、企業はファイルサーバを導入して、情報の共有の

促進を図っていたりします。ハードディスクの価格も下がり、安価、簡単に据え付け

ることができる便利なファイルの「入れ物」であるファイルサーバは、便利ではある

ものの、ビジネス案件の増加やユーザの増加によりアクセス権をきちんと管理するこ

とができなくなり、さらに格納されるコンテンツの量の増加により、ファイルサーバ

内に不必要なコンテンツ(ゴミ)が増えてきます。また企業内に部署ごとに個別にサ

ーバが乱立しはじめると、そのサイロ化のために部署を横断するような情報共有が難

しくなってきます。

図1 ファイルサーバを取り巻くファイル共有の弊害

会社のプロジェクトは社内だけにとどまらず、情報の共有が社外と行われることは、

もはや必須です。社外との情報共有では、メールや、大容量ファイル転送サービス等

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を利用しているケースが多くみられますが、これらはコンプライアンスの観点から、

企業にとっては危惧する問題です。不必要な情報漏洩を防止するために、IT 部門は

ファイルを暗号化したり、通信ポートを遮断したり、クライアント監視ツール等の対

策が必要となってきます。しかしながら、こういった 手段はユーザにとっては使い

にくいシステムになりがちです。テクノロジーの進化によって新たなソリューション、

例えば Dropbox などの共有ストレージ サービスを利用する抜け道ができる等、最大

のセキュリティホールがそれらを利用する人になってしまうことは、近年の情報漏洩

事件においても明らかです。こうしたファイル転送サービスや共有サービスは、取引

先にファイルを送付し、外出先から社内のファイルサーバにある情報にタブレット等

のモバイル端末でアクセスしたい時にはとても便利ですが、使用を禁止されている企

業は多いです。

一方、企業のコンプライアンスや、業界の規制にそった形でレコード管理が求められ

ます。多くの製造業やソフトウェア開発の企業では、品質管理マネジメントモデルで

ある ISO 9001や ISO 14001の遵守を、サービスを受ける側から求められ、多数の企業が既に認証や監査を受けているものと思います。ISO 9001では、製品やサービスがユーザに提供されるまでの過程を重視し、その中で品質に係る文書の保管方法や

所在、保護、検索、保管期間、廃棄ルール等を明確化することが求められます。多く

の企業は紙文書としてそれらを保管していることが多いですが、紙での取り扱いは、

キャビネットの増加による保管コストの増加や、重要な書類が書類の山に埋もれてし

まい、探す時間のために仕事が遅くなる等、紛失等の危険性も抱えています。 このような問題はコンテンツプラットホームを活用することで、適切に文書を管理す

ると同時に、保管コストを下げ、生産性の向上につなげることができます。 しかしながら、企業はコンテンツ管理の必要性に対して十分認識されているものの、

IT の投資の優先順位としては、低い状態に置かれることが多くみられます。その理由としては、既存のコンテンツ管理製品の初期投資が高額になることや、投資対効果

をそれぞれの企業が算出することが難しいことが原因となっています。Alfrescoはこうした企業の問題解決を支援します。 オープンソースのコンテンツプラットホーム−Alfresco Alfresco は 2005 年に Documentum の創設者の John Newton と Business Object COO

の John Powell が中心となって設立された、オープンソースでコンテンツ プラット

ホームを提供する会社です。設立から20年以上も経つ、他のECM (Enterprise Content

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Management)ベンダー比べると若い会社ですが、そのマネジメントチームは、Oracle

や FileNet 等の長年 ECM に取り組んできたエキスパートで構成され、コンテンツプラ

ットホームをオープンソースとして、1から作り直すことを目指しました。当時利用

できた新しい技術、例えば、Spring Framework で提供される DI(Dependency

Injection)、 AOP(Aspect Oriented Programming)、Web Scripts や Java Script の

ようなスクリプト言語をリポジトリのフレームワークとして利用しながら、様々なビ

ジネスシーンに対応できるよう、柔軟なデータモデルを構成できるシステムになって

います。このため、最近のクラウドへの対応や、マルチテナンシ(1つのインスタン

ス上で複数ドメインのユーザとコンテンツを管理)、モバイルへの素早い対応など、

製品の拡張性が高いだけではなく、メンテナンス性に優れたアーキテクチャとなって

います。また、Alfresco が提供するサービスは、業界標準である CMIS, JSR-170 に

準拠しており、開発者は他システムとのインテグレーションや、独自ユーザインター

フェース等のシステム構築を簡単にすることができます。

図2 Alfresco と周辺システムとの連携

Alfresco はオンプレミス版である”Alfresco One”の他に、パブリッククラウドで

のコンテンツ プラットホーム サービス、"Alfresco in the cloud"を提供していま

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す。この Alfresco in the cloud ではオンプレミスと同等のユーザインターフェース

および機能を提供しており、無償ですぐにご利用いただけます。

特筆すべきこととして、Alfresco はこのクラウド環境とオンプレミス環境のコンテ

ンツを常に同期する Enterprise Cloud Sync を用意しています。この Enterprise

Cloud Sync を利用することによって、例えば、クラウドには取引先のパートナーを

登録し、共有したいドキュメントを同期することで、社外のユーザが社内のコンテン

ツリポジトリにアクセス することなく、情報をセキュアに共有することができます。

図3 Enterprise Cloud Sync

また Alfresco は、iOS と Android の両方に対応したモバイルアプリケーションを提

供して います。これらはダウンロードしたらすぐに、会社のオンプレミスの

Alfresco のサーバ、または Alfresco in the cloud の環境にアクセスし、最新のド

キュメントを取得することができます。急に客先のミーティングで必要になったドキ

ュメントをモバイルデバイスでア クセスして利用することはもちろん、工事現場の

写真をその場で撮影し、これをプロジェクトのメンバー全体にすぐに共有することも

簡単です。また、Alfresco のモバイルアプリケーションからワークフローも利用す

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ることができるので、いつでもどこでも、社内稟議の承認や、開発ドキュメントのレ

ビューを行うことができ、ビジネスプロセスを迅速に進めることができます。

次に Alfresco の主な機能について説明します。

Alfrescoでできること Alfresco は以下のような基本的な文書管理機能、レコード管理、情報共有、Web コン

テンツ管理、そして BPM/ワークフロー機能をカバーします。

これらの機能は、Alfresco Share という Web UI からその機能を利用することができ

ますが、CIFS や FTP, WebDAV、さらには IMAP からもアクセスすることができます。

図4 Alfrescoの主要機能

文書管理機能

Alfrescoは企業のコンテンツ管理基盤として必要な要件を網羅しています。主な機能としては、バージョン管理、ドキュメント間のリンク、セキュリティ、認証、監査証

跡、検索、トランスフォーメーションサービス、自動属性抽出、カテゴリ管理などで

す。そしてこれらの機能はハイブリッド コンテンツ プラットホームとして、オンプレミスおよびクラウドの両方で提供されます。

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図5 コンテンツリポジトリ機能

レコード(記録)管理機能

従来の ECMが持つレコード管理機能は、ユーザにとって決して使いやすいものではなく、利用するにはスペシャリストが必要なほどでした。Alfrescoのレコード管理機能は、ユーザに利用しやすい設計になっており、ファイルの保管についてはWebのユーザインターフェースだけではなく、CIFSや IMAP経由でも行うことが可能です。Alfrescoのレコード管理機能は、オープンソースでは初めて米国国防省の電子レコード管理アプリケーションに関する DoD 5015.02-STD 認定を取得しています。このDoD 5015.02-STDは今後、軍や公共機関の電子記録だけではなく、一般の企業のレコード管理についてもこの規格がベースになる可能性があります。(こちらの動画も

ご参照ください:https://youtu.be/ZBljXr6OEuo) 情報共有機能

Alfresco では、文書や画像データ等のコンテンツの共有機能だけではなく、Wiki やBlog の形式で情報を共有することができます。また、データリスト機能によって、表形式のデータを格納することも可能です。情報共有機能については次章で詳しく説

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明します。 ワークフロー機能

Alfrescoでは軽量なビジネスプロセスエンジンの Activitiを利用し、その上にワークフローを提供しています。Activitiはビジネスアプリケーションへの組み込みや、クラウドシステムの利用を想定して開発されたものになっています。プロセス仮想マシ

ンアーキテクチャを採用しているため、記述言語にとらわれることなくビジネスモデ

ルを定義することができるようになっています。

図6 Activiti ワークフローコンソール

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Alfrescoを使ってみましょう エンタープライズ版とコミュニティ版の違い Alfrescoにはエンタープライズ版(有償版)の Alfresco Oneと、コミュニティ版(無償版)の Alfresco Community Editionがあります。 この Community Editionは Alfrescoの製品ではありません。有志の開発者に育まれているコミュニティの賜物です。無償で Alfresco の機能を簡単に試すことができます。また、世界各国の開発者が日夜新しい機能をいち早く投入したい

と取り組んでいるもので、将来の Alfrescoの姿を有償版の Alfresco Oneに先駆けて試し見ることができます。ただし、Community Editionは Alfrescoや正規パートナーのサポートを受けることはできません。また Alfresco で製品テストを行っていないため、ビジネスで本格的に利用するには危険性があります。 一方、有償版の Alfresco Oneは Alfrescoが製品として提供しているバージョンです。Alfresco社内での製品テストを通過しているもので、Community Editionに比べて安定性があります。そしてこれはサブスクリプションとして年間使用

料を支払うことで提供され、サポートも受けることができます。こちらもオー

プンソースですので、サブスクリプションを購入した後に、ソースコードにア

クセスすることができるので、使用中に不具合があった場合に、サポートに問

い合わせしながら、自分でソースコードを見て不具合を追求したい時などにも

使えます。(オープンソースでないベンダーの製品を利用している時に、サポー

トのもどかしさを感じて、ソースが見たいという時もあるかと思います。) 表1は Alfresco Oneと Alfresco Community Editionとの主な違いを比較したものです。 商用オープンソースとして提供される Alfresco Oneは従来型のプロプラエタリな ECM製品が持つベンダーのサポートによる信頼性と、コミュニティを中心とする製品が持つ、オープンソースによる透過性の利点を併せ持つ、理想的な製

品といえます。

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表1 Alfresco Oneと Alfresco Community Editionの違い Alfresco One(エンター

プライズ版)

Alfresco Community

Edition(コミュニティ

版)

オープンソース ○ ○

モバイルアプリの利用 ○ ○

安定性、信頼性 ○ ×

プラットホーム 右記に加えて商用の

DB(MS SQL Server,

Oracle, DB2), App

Server (Oracle

Weblogic, WebSphere)が

利用可能

オープンソース(DB: My

SQL, Postgres, App

Server: Tomcat, JBoss)

サポートの有無 ○ ×サポートなし

品質テストの有無 ○ ×

スケーラビリティ/HA構

成の可否

○ ×

システム設定/構成ツー

ルの有無

○ ×

Enterprise Cloud Sync

の利用

○ ×

ワークフローのデプロイ

メント

UI あり UI なし、bean 定義が必要

データモデルのダイナミ

ックデプロイメント(リ

スタート不要)

○ ×

JMX のサポート ○ ×

Alfresco Shareを試してみましょう ここではエンタープライズ版の Alfresco Oneを使います。Community Editionもインストールは全く同じです。 サポートされているプラットホームについては、

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http://www.alfresco.com/jp/services/subscription/supported-platforms に書かれています。Alfrescoがサポートする OSは全て 64bitになっていますのでご注意ください。 Alfresco One試用版は、http://www.alfresco.com/jp/products/enterprise/trial からお申し込みいただけますとダウンロードすることができます。 インストールは非常に簡単です。インストーラを起動すると、簡易モードまた

はアドバンスドモードでのインストールを選択できます。簡易モードでは、Javaやデータベース(PostgreSQL)、アプリケーションサーバ(tomcat)などのコンポーネントが全て自動的にインストールされます。ユーザは l インストール先のディレクトリ l 管理者用のパスワード

を設定するだけです(データベースやアプリケーションサーバが使用しようと

するポートが既に他のアプリケーションが使用している場合には、ポート番号

を指定しなければなりません)。試用のみであれば、非常に簡単にインストール

を行うことができます。これは従来の ECM製品では考えられないことです。以前私が携わっていたECM製品はインストールする前に Javaやデータベース等も全て用意しなければならなかったので、試用と言っても丸一日ぐらいかかっ

ていましたが、Alfresco ではわずか数分で終わってしまいます。ちなみに、Community Edition をダウンロードして、Alfresco を起動するまでの様子をYouTubeにアップロードしてあります。この時は、ダウンロードから起動まで約9分で終了しました。ご興味ある方は http://youtu.be/__LIjByKwc4 をご覧ください。 Alfresco のインストーラと、とある会社の製品のインストーラの大きさの比較をしてみました。Alfresco ではアプリケーションサーバやデータベース等が入ってもこの差があるので、レガシー資産がいかに大きいかを物語っているかと

思います。

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図5 インストーラサイズの比較 Alfresco Shareの機能

Alfresco Shareは情報共有のためのユーザインターフェースを持ちます。 インストール後に、Alfresco Shareにログインしてみます。デフォルトでは httpの 8080ポートでアクセスができます。 インストール直後にアクセスできるのは、admin だけですので、これでログインします。 ダッシュボード

ログインすると、最初に表示されるのは、ユーザのダッシュボード画面です。

ユーザのダッシュボードは、このユーザが Alfresco 内でアクセスできるコンテンツについての更新情報や、承認が必要なワークフローのタスク等の一覧を表

示します。このダッシュボードは、提供する機能が異なる複数のダッシュレッ

トから構成されます。ユーザはこのダッシュボードのデザインやダッシュレッ

トの構成を自由に変更することが可能です。

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図6 ログイン直後のユーザーダッシュボード

サイト

Alfresco Share では情報共有の大きな単位をサイトと呼んでいます。サイトは実世界で例えると、全社または、部署単位、プロジェクト単位に相当するもの

で、その中で適切なロールを割り当てながら情報共有を行います。

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図7 サイトの作成

ユーザは自由にサイトを作成することができます。この時、サイトを作成した

ユーザはサイトマネージャの権限が与えられ、サイト内で情報共有するメンバ

ーを招待することができます。Alfresco Share では2種類のサイトを作成できます。1つは公開サイトで、サイトメンバーでない人もサイトの存在を見るこ

とができ、興味があれば、サイトに参加することができます。もう1つは非公

開のサイトです。これはサイトマネージャから招待されたメンバーだけがアク

セスでき、その他のユーザからはサイトの存在を隠すことができます。この時

に、そのメンバーにどのようなロールを与えるかを設定できます。Alfresco Share のサイトで用意されているロールは4つ(ゲスト、コントリビュータ、共同作業者、マネージャ)になります。

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図8 ユーザの招待とロールの設定

表2 ユーザロールの権限

ユーザがアクセスできるサイトは、上部のメニューまたは、ユーザのダッシュ

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ボードの画面からアクセスできます。 ドキュメントライブラリ

サイト内でコンテンツ(ファイル)の格納を管理しているのは、ドキュメント

ライブラリです。ドキュメントライブラリにアクセスすると、フォルダとファ

イルの階層構造を見ることができます。フォルダとファイルのリストの表示形

式はいくつかの種類があります。サムネイルも表示されます。

図9 ドキュメントライブラリ

コンテンツにアクセスすると、コンテンツのプレビューを見ることができます。

このしくみは HTML 5 (pdf.js)を利用しています。従来のファイルサーバは、ファイル名だけで内容を判断して、中身は実際に開いてみないとわからないです

が、このプレビューのおかげで、必要なファイルをすぐに見つけることができ、

ユーザの PC上にファイルをダウンロードしなくても見ることがでいます。

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図10 コンテンツのプレビュー オンライン編集

従来の ECM製品では、コンテンツを編集する場合には、ユーザはロックをかけ(チェックアウト)、他のユーザからの更新ができないようにして、ローカルで

編集した後、それを更新(チェックイン)する操作を明示的に行う必要があり

ました。しかしながら、こうしたチェックイン/チェックアウトの操作はユー

ザにとってはなじみづらいものです。AlfrescoではOffice文書を編集する際に、オンライン編集をクリックすることで、こうした面倒な手順をふむことなく、

直接 Office 文書を編集することができます(オンライン編集機能)。これはSharePointで文書を開く動作と同等の機能を、Alfrescoが独自にインプリメントしたもの(Alfresco Office Services)で、ユーザの利便性を大きく向上します。下記の URLでわかりやすくその動作を説明しておりますので、ご参照ください。 l https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=gclFu1Y

c3ms#t=162 l https://youtu.be/yzAri0-ShW8

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メタデータの自動取得と Google Maps

Alfrescoでは Apache Tikaを利用して、コンテンツのメタデータ(属性情報)を Alfresco 内に取り込んでいます。例えば、Office Word のドキュメントであれば、Word の作成者のプロパティが Alfresco の作成者のメタデータとして反映されます。また、デジタルカメラで撮影された写真が EXIF 情報を持っていた場合、それらもメタデータとして Alfresco 内に取り込まれます。これを元に検索を行うことができます。 その一例として、デジタルカメラで撮影された写真が Geotag情報を持っていた場合には、Google Mapsでその撮影位置を表示させる機能を標準で持っています。

図11 Google Mapsでの位置情報の表示

データリスト

Alfresco はファイルを格納、共有するだけではなく、表形式でデータを表現することができるデータリストの機能があります。データリストは、よくプロジ

ェクト等で課題管理等を Excel でまとめて、プロジェクトメンバーで共有することがありますが、データリストも同様の使い方ができます。また、アイテム

(表中の行レコード)の中には、ファイルを Alfresco 内のコンテンツにリンク

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することができるので、補足説明資料や、参考資料をアイテムに関連づけるこ

とができます。

図12 データリスト

Google ドキュメントとの連携

Alfrescoでは、Google ドキュメントで Office文書を編集することができます。この機能によって Office をインストールしていないクライアントでも編集作業を行うことができると共に、Google ドキュメントの機能を利用して、複数人でリアルタイム同時編集を行うことが可能です。

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図13 Google ドキュメントでの文書の編集

ソーシャルパブリッシング

Alfresco ではソーシャルネットワークでよく利用されている「いいね」や「コメント」の機能も取り入れられています。「いいね」がたくさんついているコン

テンツは、検索時に検索結果に入っていた場合には、検索結果の上位に表示さ

れるようになります。 その他、Alfresco Share では検索機能や、フォルダールールの設定、ワークフローなど、ここでは紹介しきれなかった機能がたくさんあります。今回紹介し

た機能と共に、Alfresco Shareの使い方をYouTubeでも紹介しておりますので、そちらもご覧ください。

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図14 Alfrescoを紹介する YouTubeチャンネル(alfjp101)

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業界唯一のハイブリッドコンテンツプラットホーム 社外との情報共有の実際と問題点 前章の Alfresco の概要の中でも触れておりますが、企業が社外の取引先とのコンテン

ツを交換する際には、メールや、ファイル転送、共有サービスを使ってコミュニケーショ

ンされているケースが多いものと思います。その場合、メールでファイルの添付を忘れ

たり、暗号化されていない状態で、コンテンツをそのまま送受信されたり、メールのやり

とりの途中で、最新のコンテンツがわからなくなったりすることが多いと思います。既に

社内でコンテンツ管理製品を利用されている会社では、メールや、ファイル転送サー

ビスを利用したときに、折角つけられていた属性情報が送信時に失われたり、後で整

合させるために手作業でそれらを管理しなければならなかったり、多くの場合はつけな

いでそのまま保管してしまうケースかもしれません。

手軽にファイル転送サービスや共有サービスを利用して、取引先にファイルを送りたい

とか、外出先から社内のファイルサーバにある情報にタブレット等のモバイル端末でア

クセスしたいと思っても、会社のコンプライアンスのために利用することができず、不便

なことも多くあります。

当たり前ですが、ユーザは使いやすいシステムを好みます。一方、企業の IT 部門は

情報管理の立場上、外部への情報漏洩を阻止しようとするので、メール送信前の上長

の承認が必要であるとか、添付ファイルの暗号化等の対策を行っている企業も多いこ

とでしょう。しかしそのほとんどのソリューションは、ユーザにとっては使いにくいシステ

ムではないでしょうか。ユーザは用意された道具が使いにくいと、それを使わない「抜

け道」をいろいろと考えます。Dropbox をはじめとするファイル共有サービスもその1つ

です。そうなると、今度はIT側がそれを阻止するために、ポートを防ぐなど、まさにユー

ザと IT 部門の「いたちごっこ」がくり広げられることが想像できます。

ユーザにとって使いやすく、仕事の効率を上げられ、かつ企業のコンプライアンスを遵

守するようなシステムが必要不可欠です。Alfresco はオンプレミス、クラウド、モバイル、

そしてオンプレミスとクラウド間のコンテンツを行う Cloud Sync によってユーザにとって

使いやすい、いつでもどこでも最新の情報にアクセスすることができるソリューションを

提供しています。

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図15 Alfresco の全体ソリューション

前章ではAlfrescoのオンプレミスのソリューションであるAlfresco Oneをご紹介しました。今回は Alfresco Oneと Cloud Syncをご紹介します。 Alfresco in the cloudと Cloud Sync Alfresco in the cloudはパブリッククラウド上で CMIS (Content Management Interoperability Services) 準拠のコンテンツ管理サービスを提供しています。企業は自前のインフラを用意しなくても、IT 部門の管理下で、企業のコンテンツや、利用するユーザおよびコンテンツの共有をすぐに開始することができま

す。オンプレミス版の Alfresco One同様に、バージョン管理、アクセス権管理、検索機能、MS Office/Google ドキュメントとの連携編集機能などを搭載し、本格的なコンテンツプラットホームになっています。また、Alfresco in the cloudに対する CMISをベースにした Public APIを用意しているので、企業のエンタープライズアプリケーションやモバイルアプリケーションとの連携も可能です。

すでに Alfrescoでは Salesforceとの連携アプリケーションを AppExchangeで無償にて公開しています。

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図16 Alfresco in the cloud (ドキュメントのプレビュー画面)

Alfresco in the cloudには3つのサブスクリプション(年間利用料)の形態があります(表1) 。

表1 Alfresco in the cloudのサブスクリプション Alfresco

Free Network

Alfresco

Standard Network

Alfresco

Enterprise Network

概要 無料で始められるコ

ンテンツプラットホ

ームクラウド

小規模事業者向けの

コンテンツプラット

ホームクラウド

中、大規模のサポート

を必要とする企業向

けのコンテンツプラ

ットホームクラウド

対象ユーザ数 無制限 5 人以上 500 人以上

初期クラウドストレ

ージ(最大ストレー

ジ)

10GB (10GB) 25GB (500GB) 1TB (無制限)

ファイルサイズの

制限

50MB 2GB 2GB

クラウドサイトの × ○ ○

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管理

サポート ×(なし) ○ (9-5 時、営業時間

内オンライン)

○(24x365、オンライ

ンおよび電話)

費用 無料 $49/月*

追加ユーザは1人当

たり$9/月

Alfresco 営業担当ま

でお問い合わせくだ

さい。

Active

Directory/LDAP

インテグレーション

(SAML SSO)

× △(オプション) ○

Cloud Sync × ○ ○

ブランディング

(企業ロゴの設定)

× ○ ○

WebDAV アクセス × ○ ○

※ 日本円でのお見積/決裁が可能です。

Alfresco Free Networkは無料で Alfresco in the cloudを利用することができます。個人データの格納や、少量の文書の共有をすぐに開始したい場合に最適で

す。初めて Alfresco in the cloud をご利用される場合には、Webページから申し込むことができます(ご利用には企業のメールアドレスが必要になります)。

企業が利用ユーザを管理したい場合や、取り扱うコンテンツの量が多い場合に

は、有料の Alfresco Standard Networkまたは Alfresco Enterprise Networkを用意しています。

Cloud Sync は、オンプレミスの Alfresco One とクラウドサービスである、

Alfresco in the cloud のコンテンツを、属性情報をそのまま保ったまま同期す

ることが可能です。このクラウドとオンプレミスの同期によって、クラウドに

は、取引先のユーザを登録しておき、共有したいコンテンツを Cloud Sync を使

って同期することで、社外のユーザが社内のコンテンツサーバにアクセスする

ことなく、情報をセキュアに共有することができます。取引先のユーザがコン

テンツをアップデートした場合でも、Cloud Sync によって自動的に社内の

Alfresco 内のコンテンツも更新されます。企業の IT 管理者も、共有されたコン

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テンツと、ユーザを IT 部門の管理下に置くことができるので安心です。なお、

Cloud Sync は Alfresco Community Edition と Alfresco in the cloud の間では

利用できません。

図17 Alfresco in the cloud での外部ユーザの管理(Alfresco in the cloud

では社内ユーザと外部ユーザをドメインで区別)

次の章では、Alfresco One と Alfresco in the cloud 間を共有するための Cloud

Sync の設定方法について説明します。

Cloud Syncの設定 Cloud Syncの設定は簡単です。ここではシナリオとして、社外の ABC商会という取引先との情報共有のために、社内の Alfresco にある“共有フォルダ”内のコンテンツを Cloud Syncを使って共有する例を紹介します。 まずは、Alfresco in the cloud側に ABC商会用のサイトを作成します。これは

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オンプレミス版の Alfresco Oneと操作は同じです。

図18 Alfresco in the cloudでのサイトの作成

サイトを作成したら、このサイトに ABC商会のユーザを招待します。ユーザのメールアドレスを入力し、サイトでの役割(ロール)を設定し、招待のメッセ

ージを入力後、“招待する”をクリックすると、設定したメールアドレス宛に招

待メールが送られます。メールを受け取ったユーザは、メールに書いてあるリ

ンク先からこの招待されたサイト(この場合は“ABC商会”サイト)にアクセスすることができます。

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図19 クラウドサイトへのユーザの招待

これで、社外ユーザ側が参照できる Alfresco in the cloudの設定が完了しました。ここから共有の設定を行います。共有に関する全ての設定はオンプレミス

側から行います。まずは、ユーザのプロファイルのページの”Cloud との同期”で、Cloud Syncで利用する Alfresco in the cloudのアカウントを設定します。

Page 31: 企業のためのコンテンツプラットホーム Alfresco

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図20 同期アカウントの設定

次に情報を共有するコンテンツがあるサイトのフォルダ、または文書のアクシ

ョンから、“Cloudと同期”を選択します。

図21 “Cloudと同期”を設定

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共有するクラウドネットワークドメインと、サイト、およびそのドキュメント

ライブラリのパスを指定します。フォルダを同期した場合、その下のフォルダ

も同期の対象にするかを選択することができます。また、“オンプレミスのコピ

ーをロックする”にチェックすると、オンプレミス側のコンテンツはロックさ

れ、他のオンプレミス側のユーザからコンテンツを変更することができないよ

うにできます。このとき、クラウド側の同期しているコンテンツは、コンテン

ツを変更し、バージョンを更新することができます。この状態はオンプレミス

側で Cloudとの同期を解除するまで継続されます。

図22 クラウドサイトの同期先フォルダの設定

Cloud との同期の設定は以上で終わりです。非常に簡単に設定、利用することができます。

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図23 Alfresco in the cloud側のドキュメントライブラリ

Cloud Sync の同期は、オンプレミス側からクラウド側に対して Push またはPullする形で行われます。デフォルトでは Pushは 15秒、Pullは 60秒で行われます。両方でコンテンツが変更できる場合には競合が発生することもありま

すが、Alfresco Share では、バージョン管理対象となっている全てのコンテンツは上書き保存することができないようになっているので、競合したコンテン

ツはバージョンの違いとして格納されます。競合が起こった後で、優先するも

のを選択することができます。 外部のユーザとの共有を終了するには、オンプレミス側で共有しているコンテ

ンツの左上の雲アイコンをクリックするか、右側のメニューから“Cloud との同期を解除”をクリックします。この時、チェックボックスをチェックして“同

期を削除”すると、クラウド側の共有しているコンテンツが削除されます。こ

のときオンプレミス側のコンテンツはそのまま残ります。この機能はプロジェ

クトが終了して、これ以上必要のないコンテンツを残したくない場合に役立ち

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ます。

図24 クラウドサイトとの同期情報。雲アイコン(赤四角)をクリックすると表示

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Alfresco Workdesk 文書が中心の業務アプリケーションとしての利用 ビジネスにおいて文書が人と人とをつなぐ情報の媒介となって回っていること

は非常に多く、例えば社内の稟議、お客様との見積書や契約書の授受、損害保

険の賠償申請など、身の回りの手続きのほとんど全てに関わっていると言えま

す。 他方、別の部門では、情報(知識、成果物)を共有することで、ビジネスの効

率を上げたい場合もあります。例えば、営業部では、製品資料や、事例書類を

共有したり、技術部では製品の設計図書や、部品の安全性に関わる強度データ

や安全規格の証明書など、同じような資料を再び作成したり、外部に問い合わ

せて入手する等の時間を省くと共に、資料の一意性も保つことができます。 文書が格納されるプラットホームは企業に対して1つの基盤としておくことで、

部門間の壁を超える情報共有と情報ガバナンスを実現することができますが、

1つのユーザインターフェースを、このような異なる役割を持つユーザで利用

するには不便な部分もあります。 従来の文書コンテンツ管理製品では、このような要件をカバーするためにユー

ザインターフェースをそれぞれにカスタマイズしなければならず、場合によっ

ては大幅な変更により、将来のシステムのアップグレード時に支障が出るよう

な状況も多く見られます。Alfresco ではユーザの役割にマッチしたユーザインターフェースで利用しやすい環境を提供します。 Alfresco Workdesk Alfresco Workdesk は文書が中心となっているビジネスのアプリケーションを設定により構築し、提供することができるシンプルなユーザインターフェース

を提供します。前回の記事でご紹介しました Alfresco Shareがコラボレーション(情報共有)に向いたユーザインターフェースになっていますが、その下の

コンテンツ管理基盤は全く同一で、Alfresco Workdeskまたは Alfresco Shareのどちらでも、ユーザのビジネスによって使い分けることができます。

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Alfresco Workdeskは以下の3つの特徴があります。 ビジネスロールごとに機能やビューを設定

ユーザごとに仕事での役割は異なるため、アプリケーションにおいてもその役

割ごとに適切な機能とコンテンツを提供することができます。これによってセ

キュリティを高めると共に、ユーザは業務に必要な機能とコンテンツだけを見

て、業務に集中することができます。(こちらの動画をご参照ください:

https://youtu.be/yeVkQyRhw1k)

図25 Alfresco Workdesk:ビジネスロールベースの機能とビュー

バーチャルフォルダ機能

Alfresco Workdeskではコンテンツを様々な切り口から閲覧する方法として、バーチャルフォルダ機能を提供しています。

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例えば、普段は取引会社ごとにフォルダで分けていた文書も、時には請求書、

見積書、または契約書と書類の種別ごとで閲覧し、それらを月ごと、四半期ご

となどで分類したい場合もありますが、こういった仕分けは、一旦フォルダの

階層構造を決めてしまうと PC 内やファイルサーバの上では変更することができなくなってしまいます。 従来の ECMでもカテゴリ機能で、もう1つの階層構造を使うことができますが、ユーザインターフェースの作りがうまくないのか(あまり知られていないため

か)あまり活かされていないのが現状です。 Alfresco Workdeskのバーチャルフォルダ機能を利用すると、設定した条件に該当するコンテンツをフォルダにまとめることができます。属性情報を利用した

詳細検索でも目的のコンテンツを探し出すことはできても、一覧としてブラウ

ズして見通すことができた方が便利な面があります。(こちらの動画をご参照く

ださい:https://youtu.be/FaRW-d9rofk)

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図26 バーチャフォルダー機能 柔軟な設定

上記のビジネスロールや、ビジネスビューは、特別なプログラミング言語を使

用せずに、設定により簡単に設定することができます(図27)。Alfresco Workdeskでは、シンプルな UIを提供し、画面のカスタマイズも設定によって柔軟なために、すぐに仕事で利用することができます。また、作成した機能は、

“プラグイン”としてアプリケーションを構成、再利用することができます。

例えば、図28のように、Workdeskの上部のメニュー(赤枠)を役割毎に設定する場合には、管理画面で、ユーザのロール(ユーザグループ)にあらかじめ

用意、またはユーザが作成したプラグインを選択するだけです。(図29で、許

可(赤枠)されたプラグインのみが、図28のメニューになっています)

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図27 Workdeskでソリューションを構築するステップ

図28 ユーザのメニュー

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図29 メニュー(マスタープラグイン)の設定

Alfresco Contract Management

Alfresco Workdesk をすぐにビジネスで利用できるようにテンプレートとして用意しているのが、Alfresco Contract Managementです。Alfresco Contract Managementは契約書管理についてのテンプレート(図−30)で、契約書の作成から、社内の承認プロセス、そして社外からサインされた契約書の返却から

その保管まで、一連の契約の流れを管理することができます。このテンプレー

トをベースにすることで、この流れに沿う契約書管理はもちろんのこと、類似

の業務についてのアプリケーションの構築を迅速に行うことが可能です。

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図30 Alfresco Contract Management

最後に Alfrescoが目指すものとして、全ての人に”Simple+Smart”を提供するという理念があります。「簡単で、粋な」コンテンツプラットホームを目指すべく、今

後も Alfrescoは進化していきます。進化の行方は、公開されている製品のロードマップ (https://wiki.alfresco.com/wiki/Product_Roadmap)でも見ることができます。 本誌では Alfrescoの主な特徴をご紹介いたしました。ここでは紹介できなかった機能もたくさんあります。食べ物も美味しいかどうかは食べてみないとわか

らないのと同じように、利用して初めて実感できる業務への適合性や、使いや

すさがあります。まずは小規模な部署やプロジェクトの単位でご試用いただき、

企業のコンテンツプラットホームとしての可能性を実感いただけましたら幸い

です。

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最後にアルフレスコの特徴をまとめます。 アルフレスコの特徴:

1.オープンスタンダードを使ったオープンソースのアプリケーション

l 世界中に多くの開発者、大きなコミュニティ、多くの情報

l 最新のフレームワークでアプリケーションを構築、クラウド時代のスケ

ーラビリティにいち早く対応

l 脱ベンダー依存の軽量なアプリケーション

2.モバイルアプリがすぐに利用できる(もちろんオープンソース)

l どこにいても常に最新の情報にアクセス

l 外出先からでもワークフローの承認も可能

3.真のハイブリッドなコンテンツプラットホーム

l オンプレミスとクラウドのコンテンツを同期、いつでもどこでも最新の

情報を社内、社外で共有

l ハイブリッドワークフローにより、社内—社外にまたがるワークフロー

を利用可能。ドキュメントベースのプロセスを完全に管理