JSUG 2018/02/05 SpringOnePlatform2017参加報告プラットフォーム関連のお話

Copyrig ht © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rig hts Reserved .

ヤフー株式会社森下大介

SpringOne Platform 2017

参加報告

- プラットフォーム周りのお話 -

2018年2月6日

Copyrig ht © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rig hts Reserved .2

自己紹介

• ヤフーに中途入社の７年目

• 広告サービスの開発に従事

• 開発部門の部長

• Java言語サポートチーム

• Java黒帯


今回のゴール

3

• アプリケーションプラットフォーム関連の話題や傾向を共有

• プラットフォームの使い分けについて考察


アジェンダ

4

• セッション紹介

• Pivotal Cloud Foundry 2.0

• Docker & Kubernetes

• プラットフォームの比較

• 使い分けの考察

• まとめ


確認

5

使っていますか？

• IaaS

• PaaS

• コンテナ(オーケストレーション)


セッション紹介


セッション一覧

7

動画は資料がとても見やすくてイイです。

■公式サイトhttps://springoneplatform.io/sessions

■YouTubehttp://info.pivotal.io/in4I0AUzclN00C0207O2J0U


Kuberunetes関連

8

■Pivotal Cloud Foundry 2.0https://www.youtube.com/watch?v=_uB5bBsMZIk&list=PLAdzTan_eSPQ2uPeB0bByiIUMLVAhrPHL&index=1&t=3s

■PKS: The What and How of Enterprise-Gradehttps://www.youtube.com/watch?v=bQKra0CB5zE&list=PLAdzTan_eSPQ2uPeB0bByiIUMLVAhrPHL&index=24&t=3799s

■Deploying Spring Boot Apps on Kuberneteshttps://www.youtube.com/watch?v=RelPurLZnII&list=PLAdzTan_eSPQ2uPeB0bByiIUMLVAhrPHL&index=54

■Kubernetes for the Spring Developerhttps://www.youtube.com/watch?v=OsWXtVbTnv0&list=PLAdzTan_eSPQ2uPeB0bByiIUMLVAhrPHL&index=56


Cloud-Native, Microservices関連

9

■Cloud-Native Java with Spring Cloud Serviceshttps://www.youtube.com/watch?v=6lCEzgkdfds&index=25&list=PLAdzTan_eSPQ2uPeB0bByiIUMLVAhrPHL

■How to Build Spring Services for Cloud-Native Platformshttps://www.youtube.com/watch?v=MbzIqgbT1-U&list=PLAdzTan_eSPQ2uPeB0bByiIUMLVAhrPHL&index=127

■Spring Cloud Gatewayhttps://www.youtube.com/watch?v=9wocKqF15B8&t=2615s&index=78&list=PLAdzTan_eSPQ2uPeB0bByiIUMLVAhrPHL

■Introducing Micrometer Application Metricshttps://www.youtube.com/watch?v=HIUoeLYWo7o&list=PLAdzTan_eSPQ2uPeB0bByiIUMLVAhrPHL&index=49


Pivotal Cloud Foundry 2.0


概要

11

https://pivotal.io/jp/platform

以下３種類のプラットフォームで構成される。

PCFという名前はブランド名のような感じになった。

• Pivotal Application Service (PAS)

• Pivotal Function Service (PFS)

• Pivotal Container Service (PKS)


Before (PCF 1.x)

12

AWS GCP Azure OpenStack

BOSH

PaaS

任意のIaaS層

抽象化層

PCF 1.x


After (PCF 2.0)

13

AWS GCP Azure OpenStack

BOSH

任意のIaaS層

抽象化層

PCF 2.0Pivotal Application

Service (PAS)

Pivotal Container

Service (PKS)

Pivotal Function

Service (PFS)

Kubernetes


Pivotal Container Service

14

https://pivotal.io/platform/pivotal-container-service

略称は「PKS」（なぜ？）

Kubernetesによるコンテナオーケストレーション環境を提供する。

PaaSよりも広いワークロードに対応できる。(Statefulだったり, Linux環境依存なものなど)


Docker

&

Kubernetes


概要

16

■Docker

コンテナ型の仮想環境を提供するプロダクト。

OSを丸ごと仮想化するタイプ(VMWare等)と違い、仮想化したいアプリケーションが必要とする最低限の環境(ディレクトリ構造、コマンド、ライブラリなど)を含めてDockerイメージというアーカイブファイルにして、それをプロセスとして起動する。

■Kubernetes

コンテナオーケストレーションと呼ばれる仕組みを提供するプロダクト。

Dockerコンテナのデプロイ、ネットワーク制御、インスタンス管理などを行ってくれる。長いので、略してk8sと言ったりする。


試すなら

17

■Docker

Docker for Windows/Macで試せる。※以前あったDocker ToolboxはLegacy desktop solutionとのこと

• https://docs.docker.com/docker-for-mac/

• https://docs.docker.com/docker-for-windows/

■Kubernetes

minikubeでローカル環境に構築できる

• https://github.com/kubernetes/minikube


「Service」クラスタ内部IPアドレスを持ち、Podへのアクセス分散を行う。(L4ロードバランサ相当)

「Deployment」ReplicaSetを生成・管理し、ここでローリングアップデートやロールバックなどを実現する。

構成要素

18

「ReplicaSet」指定されたレプリカ数のPodを維持する。

「Pod」n個のコンテナを含む。デプロイの最小単位。

Docker

コンテナDocker

コンテナ

「Ingress」外部から到達可能なURLや、TLS終端などを提供する。(L7ロードバランサ相当)


所感

19

JavaOneにも参加して同じように感じたが、Docker & Kubernetesがとても盛り上がっている。

よく語られている特徴は以下２点。

• 大抵のワークロードに対応できる

• 異なる事業者のプラットフォーム間や、オンプレ／パブリック間で共通言語として扱える• CLIとしてのdocker, kubectl

• Dockerfile, kubernetesの定義ファイル


プラットフォーム

の比較


IaaS

21

Infrastructure as a Service

• Amazon EC2

• Google Compute Engine

• Azure Virtual Machines

• OpenStack

利用者がOSを意識する形の仮想化。なんでも出来る自由度の代わりに、ハードウェア以外の全てを利用者が面倒を見る必要あり。


PaaS

22

Platform as a Service

• Amazon Elastic Beanstalk

• Google App Engine

• Azure App Service

• Heroku

• Pivotal Cloud Foundry 1.x

• Pivital Application Service(PCF 2.0)

利用者はアプリケーションのランタイムのみ意識する形の仮想化。面倒を見る範囲が極小化される代わりにアプリケーション形態を強要させられる。また、各サービスごとの環境、cli、サポート言語、FWなどが違う。


コンテナオーケストレーション

23

IaaSとPaaSの中間。

• Amazon Elastic Container Service for Kubernetes

• Google Kubernetes Engine

• Azure Container Service

• Redhat OpenShift

• Pivital Container Service(PCF 2.0)

• Cisco Container Platform

Docker & Kubernetes。

各サービスでcli、基本要素が一緒。ゆえに互換性、移植性が高い。特定のアプリケーション・アーキテクチャを強制しない。


比較

24

IaaSPaaS

開発者寄り。開発言語とランタイムだけ意識してpushすればOK。ただしアプリケーション形態を適合する形にする必要あり。

インフラ寄り。OSを意識して使うので、運用やメンテナンスは実機とおなじ。その代わり自由度が高い。

Docker & Kubernetes

コンテナオーケストレーションは、両者の中間となって、自由度の高さとデプロイ・運用の楽さをあわせもつ。学習コストなども中間（PaaSよりは覚えることが多い）

楽だが制約あり面倒だが自由


使い分けの考察


PaaSを選ぶケース

26

Cloudに馴染む形になっている（クラウドフレンドリー的な）アプリケーションならPaaS。

アプリケーション以外の要素を極力省いてくれるので一番ラクだし、MarketPlaceのような、ミドルウェア的な機能もある。

※ただ個人的にはPCF(PaaS)でもKubernetesのようなローリングアップデートがぜひ欲しい


コンテナを選ぶケース

27

以下のようなケースならDocker&Kubernetes。

※ただし学習コストはPaaSよりは多少かかる。

• PaaSがサポートしない言語、ランタイム

• PaaSがサポートしないアプリケーション形態

（非常駐型バッチ、複数プロセスで１デプロイ単位など）

• OSレイヤを意識するもの

（ローカルリソース、nativeライブラリなどを利用）


理想

28

Cloud-Nativeな形のアプリケーションにしておくことでどこでも動く。

最高の移植性をもったものとなるので変化に適合しやすい。

• PaaSならpushすればよい

• コンテナオーケストレーション環境でも、シンプルなDockerコンテナにすればよい

※でもこれに苦戦しているところが多いから今のコンテナオーケストレーションの盛り上がりがあるのかも・・・


まとめ


まとめ

30

• Docker & Kubernetesはとても盛り上がっている

• PaaSに適合できないケースでも使える(場合がある)

• 理想はCloud-Nativeなアプリケーション開発

• とはいえ、必要なら選択・活用できるように、基礎教養としておぼえましょう。

Technology

JSUG 2018/02/05 SpringOnePlatform2017参加報告 プラットフォーム関連のお話

JSUG 2018/02/05 SpringOnePlatform2017参加報告プラットフォーム関連のお話