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Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackの動向と導入時によくある議論
2016/9/15NTTソフトウェアイノベーションセンタ水野伸太郎
2Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•水野伸太郎 ([email protected])
•NTT ソフトウェアイノベーションセンタ勤務
•クラウド・SDN技術の研究・開発(2011~)
•それ以前はセキュリティ系業務に従事
•OpenStack関連足跡• https://www.openstack.org/summit/tokyo-2015/videos/presentation/ntts-
journey-with-openstack
• http://superuser.openstack.org/articles/sitting-down-with-ntt-group-the-superuser-awards-winner-at-the-openstack-summit-tokyo
• http://superuser.openstack.org/articles/okinawa-openstack-ops-workshop-rides-wave-of-interest
•日本OpenStackユーザ会
•会長(2016~)
自己紹介
3Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•OpenStack概要
•OpenStackの動向
•OpenStack導入時によくある議論
•NFV領域での活用
•ユーザ会の紹介
本日の内容
4Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OPENSTACK概要
4
5Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•クラウド基盤を構築するオープンソースソフトウェア開発プロジェクト
• 2010年6月、米Rackspace社が立ち上げ
•全世界で130カ国、12,200名以上の開発者が参加
概要
5
(出典)http://www.openstack.org/software/
コンピュート ネットワーク ストレージ
Webユーザインタフェース
API
ユーザアプリケーション
汎用ハードウェア
共通サービス
6Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
オープンであること、幅広いエコシステム
•ソースコード、開発プロセスをすべて公開、誰でも参加可能
•共通のインタフェースで多くの製品群から希望の組合せで利用可能
OpenStackの特徴
7Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•誰でもコミュニティ参加が可能(コードコミット、レビューなど)
•世界各国150社の公式スポンサーによる強固な運営基盤
• Foundationによるオープンなガバナンスモデルによる中立性の維持
オープンで安定したコミュニティ
業種 主要スポンサー企業
ITベンダ・ソフトウェアベンダ IBM, HP Enterprise, Intel, Red Hat, Suse, Canonical, EMC, Symantec, Oracle, SAP, VMware
通信機器ベンダ Cisco, Juniper, Ericsson, Huawei, Nokia
サービスプロバイダ AT&T, Orange, Comcast, Yahoo!, Paypal
国内からの主要参加企業 NTTコミュニケーションズ, NEC, 日立, 富士通, CTC
8Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
オープンなアーキテクチャ
仮想サーバコントローラ(Nova)
仮想NWコントローラ(Neutron)
仮想ストレージコントローラ(Cinder)
認証/ユーザ管理(Keystone)
ユーザアプリケーション
OpenStack APIOpenStackコントローラ
ドライバ(OSS/製品)
ドライバ(OSS/製品)
ドライバ(OSS/製品)
実行層
管理層
サーバ仮想化機能
汎用サーバ
仮想サーバ
仮想サーバ
ストレージ仮想化機能
汎用サーバ/ストレージ製品
ネットワーク仮想化機能
汎用サーバ/NW製品
仮想ルータ
仮想FW
API/独自インタフェース(検証された組み合わせを提供)
※簡略化のため主要機能の概略のみ記載
仮想ストレージ
WebUI(Horizon)
実行層のエコシステム
アプリ層のエコシステム
9Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackの主要機能
プロジェクト 機能 AWSとの対応
Horizon Web ユーザインタフェース Management Console
Keystone 認証サービス -
Nova 仮想マシン管理サービス EC2/VPC
Neutron 仮想ネットワーク管理サービス EC2の一部
Glance 仮想マシンイメージ管理サービス EC2の一部
Cinder ブロックストレージ管理サービス EBS
Swift オブジェクトストレージ管理サービス S3
Ceilometer メータリング・監視サービス CloudWatch
Heat 仮想環境プロビジョニングサービス CloudFormation
Trove RDBMSサービス RDS
Sahara BigData解析アプリ構築 EMR
10Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
機能イメージ
Nova Glance Cinder SwiftNeutron
仮想ネットワーク制御ハイパーバイザー制御
イメージSnapShot管理
ブロックストレージ制御
オブジェクトストレージ
Horizon/CLI
VPNaaS
L3
L2/LBaaS
FWaaS
Heat オーケストレーション
Trove DBaaS
Ceilometer 統計情報の収集・アラート発信 Keystone 認証・認可
Sahara DPaaS
Ironic
ベアメタルプロビジョニング
OpenStack API
11Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
• GUI• Horizon
• 直感的に利用可能だが、利用できない機能も多い。エンドユーザ向け
• CLI• 各プロジェクトでCLIを提供。OpenStack Clientに統一される予定。
• 最もよく利用されるが、一部利用できない機能もある。
• http://docs.openstack.org/cli-reference/
• API• すべての機能が利用できる。アプリ開発者向け。
• http://developer.openstack.org/api-guide/quick-start/index.html
OpenStackを利用する
簡単
多機能
12Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OPENSTACK動向
13Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackの商用利用動向
商用利用
開発目的
検証目的
2014年前半までは開発・検証目的での利用が多かったが、2014年後半から大手企業を中心に商用利用が本格的に進んでいる。
(出典) https://www.openstack.org/assets/survey/April-2016-User-Survey-Report.pdf
14Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
• 2016年4月7日: 13番目のリリース
• 2336名の開発者、293の組織 (Libertyでは1933名・285組織)
•新機能(分かりやすいところでは)
• Dashboard(Horizon)のVM作成までの一連の流れの改善
• OpenStack Clientによる統一されたCLIの提供
Mitakaリリース
https://www.openstack.org/software/mitaka/
15Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•KiloからBigTentモデルが適用されプロジェクト数が一気に増加
The Big Tent: 新規プロジェクトが続々追加
https://www.openstack.org/videos/video/the-big-tent-one-year-later
BigTent配下の全プロジェクト https://governance.openstack.org/reference/projects/
共通機能(Infra, QA, Securityなど)
個別機能(Nova, Neutronなど)
16Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
• Incubationステージなどがなくなり、50を超えるプロジェクトがどのような状態かが明確でなくなった。
•コミュニティではProject Navigatorを導入し、主要19プロジェクトのMaturityやAdoptionレベルの「見える化」を実施
• https://www.openstack.org/software/project-navigator/
•その他のプロジェクトの出来具合は自分で判断する必要がある
•自分のユースケースに合わせて検証を実施して品質確認を行う
•ベンダーのディストリビューションでサポートしているものを利用する
•他のユーザの利用実績のあるものを利用する
ユーザから見たBig Tentの意味
17Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
Project Navigator https://www.openstack.org/software/project-navigator/
18Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
実際どのプロジェクトが商用で使われているか?
(出典) https://www.openstack.org/assets/survey/April-2016-User-Survey-Report.pdf
19Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
新しいプロジェクトの利用状況
(出典) https://www.openstack.org/assets/survey/April-2016-User-Survey-Report.pdf
20Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
導入タイプ
オンプレミスプライベート
ホステッドプライベート
パブリッククラウド
コミュニティ向けクラウド
プライベートクラウドでの導入数が最も多くなっている
(出典) https://www.openstack.org/assets/survey/April-2016-User-Survey-Report.pdf
21Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
導入規模
(出典) https://www.openstack.org/assets/survey/April-2016-User-Survey-Report.pdf
22Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
大手企業での導入事例国 業種 規模 用途
国家安全保障局 米国 行政機関 非公開 内部システム
歳入税関庁 英国 行政機関 未公開 税務システム
CERN 欧州 研究機関 15,000物理サーバ 科学計算
PayPal 米国 電子決済 4100物理サーバ 決済システム
Best Buy 米国 小売り 500VM Webサイト
Walmart 米国 小売り 100,000コア数ペタバイトストレージ
電子商取引システム
Comcast 米国 CATV 不明 配信プラットフォーム
Time Warner Cable
米国 CATV 数千VM, 数百TB storage 配信プラットフォーム
Bloomberg 米国 金融情報 数百物理サーバ 情報配信
Wells Fargo 米国 銀行 500物理サーバ 社内クラウド
BBVA スペイン 銀行 不明 社内クラウド
BMW ドイツ 自動車 12,000VM 基幹システム
23Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
最新のユーザ事例(Superuser)
23
http://superuser.openstack.org/
24Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
業種別レポート(NFV)
24
https://www.openstack.org/telecoms-and-nfv/
25Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
業種別レポート(Enterprise)
25
https://www.openstack.org/enterprise/
26Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
業種別レポート(アプリ開発)
26
https://www.openstack.org/appdev/
27Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackサミットの今後http://www.openstack.org/ptg
28Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OPENSTACK導入時によくある議論「OPENSTACK使いたい」のその後
29Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
30Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
「OpenStack使いたい」の後によくある議論(1)
OSSだからタダなんでしょ?
ソフトウェアは無料で入手できます。
ただし、OpenStackはシステム構築なので、システム設計、構築、試験、保守・運用のコストがかかります。有料のディストリビューションもあります。TCOを安くするにはどこまで自前でできるかが重要です。
31Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackはタダ?
要件定義 設計ソフトウェア
入手構築 試験 導入・運用
ここが無料!
コスト削減の鍵:
「残りの部分をどこまで自前でできますか?」
32Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
「OpenStack使いたい」の後によくある議論(2)
OSSだから自由に改造ができるんでしょ?
もちろん可能です。
ただし、改造したものをアップストリームしない場合は、半年のバージョンアップ毎にリベース作業が必要となるので、半年毎に開発費がかかります。必ずアップストリームしましょう。コミュニティへの還元という意味合いもあります。
33Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•OpenStackのコードに新規機能を追加するには以下のプロセスを経る必要があります。
OpenStackへの機能追加
仕様の提案(spec,BP)
コミュニティによる
レビュー・優先度付け
コード作成コミュニティによるレビュー
承認
代表的な例
多くのレビューを経るので提案がそのまま組み込まれるとは限りません。そのため、内製したものを入れようとするとうまくいかない可能性が高いです。仕様の段階からコミュニティと議論しながらすすめることが重要となります。
→「コミュニティ・ファースト」
実際問題として、多くの運用者は内部パッチを抱えています。それをいかに少なくするかがポイントです。
34Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
「OpenStack使いたい」の後によくある議論(3)
バグが見つかったらコミュニティですぐ直るんでしょ?
バグ報告すればコミュニティで修正してもらえる可能性があります。もちろん自分でパッチを当てることも可能ですがアップストリームはお忘れなく。
ただし、コミュニティでの未改修バグ数は多いので、セキュリティバグや重大なバグ以外は時間がかかります。優先度によっては放置される場合もあります。
35Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
Novaの既存バグ
673 Open Bug59 重要度High
36Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
「OpenStack使いたい」の後によくある議論(4)
VMWAREの仮想化基盤がEOLを迎えるので流行のOpenStackに乗せ換えたいんだけど…
ベンダーロックイン回避やデファクトのAPIという利点がありますが、まずはOpenStackに乗せ変えかえる理由をちゃんと精査しましょう。
VMWARE製品でできることがすべてOpenStackでできるわけではありません。やり方によってはコストもそれなりにかかります。
37Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackは
38Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
強引にカレーにたとえると…
http://www.fujiyahotel.jp/enjoying/gourmet/02/https://www.nakamuraya.co.jp/http://www.ichibanya.co.jp/index.html
Pros・お店に行けばすぐ食べられる・厳選されたメニュー・味の保障
Cons・高い・決まった味付け・メニューの追加はお店任せ
H屋ホテル
N村屋
C壱番
39Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
強引にカレーにたとえると…
Pros・好みの食材で・希望の味付けで・自宅で好きなように・安く大量に作れる
Cons・自分で選んで自分で作る・料理の腕前が必要・余ったり足りなかったり・味が一定しない
手作りカレー
40Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•おいしいレシピの提供(ドキュメント)
•料理教室・料理サークル(トレーニング・各種meetup)
•適量の材料をパックで提供(ディストリビューション・インストーラー)
•シェフ派遣(構築委託)
•レトルト(All-in-one環境・アプライアンス)
で、どこでどういったカレーが食べたいのですか?
外部にお手伝いをお願いできる領域
富士屋ホテルのカレーを家で安くお手軽に…
何年間の修行を計画していますか?
41Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
「OpenStack使いたい」の後によくある議論(5)
既存の社内システムを載せたいのだけど
動作条件が合致すればOpenStack環境上に載せることはできます。
ただ、OpenStackは「クラウド基盤」です。いわゆる「ペット」を動作させる際にはサービスレベルを考慮のうえ、仮想マシンのHA機能などの検討が必要です。クラウドのメリットを享受するためにはアプリのクラウドネイティブ化も含めた検討が重要です。
42Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
• Pets(愛玩動物)=レガシーエンタープライズアプリ=基盤のSLAに依存
• 特定の固体に過剰な愛情を注いで可愛がる。代えは効かない。
• スケールアップ
• Cattle(家畜)=クラウドネイティブアプリ=基盤の低SLAを許容
• 大量に番号で管理し、病気などになれば取り替える。需要に応じて増産・減産
• スケールアウト
•将来的にはクラウド基盤にあわせてCattleアプリになっていくと想定されるが、Petアプリも並存していくのが現実。
OpenStackにおけるPets vs Cattle議論
43Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•開発者コミュニティではこれまでは「Cattle」のみを想定
•「クラウドなんだから落ちるのを想定したアプリ作りが基本」「アプリが悪い」という議論にしかならなかった。
• AWSのSLAも仮想マシン単体は落ちることが前提。
•しかし、エンタープライズやNFVへと適用範囲を拡大するに従い、徐々に「ペットVM」も許容され、現実課題として議論されるようになった。
•仮想マシンHAチーム(コンピュートノード故障時のVM再起動機能)
• NTT開発のMasakari含めた方式議論が行われている
• http://docs.openstack.org/ha-guide/instance-ha.html
OpenStackにおけるPets vs Cattle議論(contd.)
「地域(Region)使用不能」とは、同一地域(Region)内で、サービス利用者がインスタンスを実行している複数のAvailability Zoneが、サービス利用者にとって「使用不能」となることをいう。https://aws.amazon.com/jp/ec2/sla/
44Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
「OpenStack使いたい」の後によくある議論(6)
すぐ使えるんでしょ?
機能確認のための簡易環境はノートPC1台でもすぐに構築できます(devstackなど)。ベンダーから各種インストールツールも提供されています。
ただ、実環境構築には要件に基づいてネットワークやストレージの選択を行い、システム全体の構成設計が必要です。その上で、各種構築ツールを用いた環境構築、検証などが必要となります。自社エンジニアで実施するか、SIベンダなどに委託するかによってコストが大きく異なってきます。
45Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackの主なデプロイツール
名前 概要 OpenStackプロジェクト
Devstack 開発者向けのデプロイツール。All-in-one環境をすぐに構築可能 ○
Fuel Mirantisが開発してOpenStack公式化したツール ○
TripleO(OpenStack-on-OpenStack)
OpenStackを用いてOpenStackをデプロイする。Heatを利用。 ○
Kolla コンテナを使ってOpenStackを構築するツール ○
Juju (+MaaS) Canonicalが提供しているOSSのデプロイツール。 ×
Packstack RDOをインストールするツール。Red Hatが提供。 ×
OpenStack-Ansible LXC上にOpenStackを構築するためのAnsible playbookライブラリ。Rackspaceで利用されている。Chef、Puppetも同様にプロジェクトがあるがAnsibleが多く利用されている
○
46Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackプロセスの構成例
cinder-volume
glance-apiglance-registry
Horizon, OpenStack Clientなど
= OpenStack API
Controller Node
実行系ドライバ(OSS/製品)
ストレージ装置EMC, ceph仮想
マシン仮想マシン
仮想スイッチ
仮想ルータ
仮想ルータ
●実行系
Storage Node
neutron-l3-agentneutron-dhcp-agentneutron-linuxbridge-agentOVS
nova-compute
OVS
●管理系
Compute Node Network Node
ログ収集サーバ
監視マネージャ
OpenStack外にて準備
nova-apinova-schedulernova-conductor
neutron-server
keystone
実行系ドライバ(OSS/製品)
実行系ドライバ(OSS/製品)
cinder-apicinder-scheduler
47Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackにおけるログ収集
nova-apinova-schedulernova-conductor
neutron-server cinder-volume
glance-apiglance-registry
keystone
Controller Node
cinder-apicinder-scheduler
Storage Node
neutron-l3-agentneutron-dhcp-agentneutron-linuxbridge-agentOVS
nova-compute
OVS
Compute Node Network Node
ログはノード毎、プロセス毎に出力される。
OpenStackとしてのログ管理ツールは提供されないため、ログを1箇所に集めて管理する場合、OSS製品など汎用的なログ収集ツールを用いるのが一般的。運用ガイドをコミュニティで提供。
log
log
log
log
rsyslogd, logstash, etc.
log
log
rsyslogd, logstash, etc.
rsyslogd, logstash, etc.
rsyslogd, logstash, etc.
log
log
log
rsyslogd,elasticsearch+
kibana
ログ収集サーバ
48Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackにおけるシステム監視
nova-apinova-schedulernova-conductor
neutron-server cinder-volume
glance-apiglance-registry
keystone
Controller Node
cinder-apicinder-scheduler
Storage Node
neutron-l3-agentneutron-dhcp-agentneutron-linuxbridge-agentNSX/OVS
nova-compute
OVS
Compute Node Network Node
OpenStackではシステム監視用インタフェース、ツールは用意されていない
OSS製品などを使った一般的なサーバ監視手法(プロセス監視、ログ文字列検知、SNMP、等)を組み合わせて運用しているケースが多い
agent(Zabbix), plugin(Nagios),snmpd, snmp-trap, etc.
agent, plugin, snmpd, etc.
agent, plugin, snmpd, etc.
agent, plugin, snmpd, etc.
Zabbix,Nagios,
etc.
監視マネージャ
49Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
ログ、監視運用に関する公開情報
• OpenStack運用マニュアル
• 第14章 ロギングと監視 - OpenStack 運用ガイド
• http://openstack-ja.github.io/openstack-manuals/openstack-ops/content/logging_monitoring.html
• ベンダ提供資料
• Planning Guide — Mirantis OpenStack v6.0 | Documentation
• https://docs.mirantis.com/openstack/fuel/fuel-7.0/monitoring-guide.html
50Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
OpenStackは究極の答えですか?
違います。利点・欠点を理解の上、自社の戦略や要件に応じて選択してください。
51Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
NFV領域での活用
52Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
ESTI NFVのアーキテクチャ
仮想環境実行系(NFVI)
仮想ネットワーク機能(VNF)群
NFV管理・オーケストレーション(MANO)
サービスオペレーション
仮想環境管理系(VIM)
仮想ネットワーク機能管理系(VNFM)
NFVオーケストレータ
53Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
NFVにおけるOpenStack
NFVIおよびVIMをOpenStack及びその実行系で実現することが期待されている
実行系はKVM, OVSなどのOSS製品や各種ベンダ製品の利用が想定される
https://www.opnfv.org/
54Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•OPNFV(https://www.opnfv.org/)での取り組み
• OSSを使いETSI NFV準拠の基盤を構築するプロジェクト
• OpenStackが仮想化基盤として採用されている
• NFVのユースケースに必要な機能を洗い出し、OpenStackなどのOSSに機能追加などを行っている。
• NTTグループにおける主な取り組みプロジェクト
• Doctor(故障検地機能)
• OpenStackにおける基盤の故障情報を迅速かつ適切にVNFMに通知するための機能
• Promise(仮想資源予約機能)
• 必要な時間に必要な仮想資源が利用できるように、予め予約を行う機能
OPNFV
55Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
【参考】Doctorプロジェクト概要
NFVI
VNF VNFM
VIM(OpenStack)
Doctor
Congress AODH Nova
VNFM
故障検知
VNFのHA切り替え
故障通知
故障判断
DoctorはNFVIでの故障を検知し、CongressやAODHなどを活用して故障影響範囲などを判断し、対処が必要な故障のみを上位VNFMに通知するシステム。VIMレイヤで対応が必要なノード閉塞などはCongressからNOVAを介して実施
Monitor
NFVO
※DoctorはOpenStackコンポーネントからなるシステム
https://wiki.opnfv.org/display/doctor
56Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
【参考】Promiseプロジェクト概要
Promiseプロジェクトはサービス需要予測などに基づき、あらかじめNFVIの仮想リソースの予約を行う機能である。ユーザからの要望に応じて、VIMにおいて仮想リソースの確保処理などを行う。
https://wiki.opnfv.org/display/promise
57Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
Tacker https://wiki.openstack.org/wiki/Tacker
さらに…
58Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
Tackerの構成 https://wiki.openstack.org/wiki/Tacker
59Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
TackerはTOSCAを利用
VNFのプロファイルをTOSCAで記載→Heatテンプレートに変化してOpenStackでデプロイ
60Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
ユーザ会の紹介
60
61Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•国内のOpenStackの普及活動・人材育成を目的に2010年に発足
•運営団体数 26、会員数 約1,692名(2016/9/6時点)
日本OpenStackユーザ会
62Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
運営団体
アセアン・ラボ株式会社 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC) 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ) エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 NTTソフトウェア株式会社 株式会社NTTデータ NTTデータ先端技術株式会社 沖縄科学技術大学院大学 仮想化インフラストラクチャ・オペレーターズグループ Canonical 一般社団法人クラウド利用促進機構 クラウディアン株式会社 クリエーションライン株式会社 GMOインターネット株式会社 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所
デル株式会社 日本電気株式会社(NEC) 日本電信電話株式会社(NTT) 株式会社日立製作所 日本ヒューレット・パッカード株式会社 ビットアイル・エクイニクス株式会社 富士通株式会社 ミドクラジャパン株式会社
ミランティス・ジャパン合同会社 レッドハット株式会社 KDDI株式会社 LPI-Japan
63Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
ユーザー会メンバー数の推移(2016/9/6現在)
毎月メンバーが増えています!
64Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•主な活動
•メーリングリストでの情報交換
•イベント開催・出展、勉強会・セミナーの開催
•ハンズオンの実施
•国際化(マニュアル翻訳、UI日本語化)
活動内容
65Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
• 2016年3月:第25回「OpenStack上の仮想マシンHA」 174名
• 2016年4月:第26回「OpenStack を動かしてみよう~DevStack編~」 37名
• 2016年5月:第27回「OpenStackインストーラ」 220名
• 2016年6月:第28回「Heatによるオーケストレーション」 222名
• 2016年9月:第29回「OpenStack の品質管理 」211名
• 2016年9月:第30回「大阪勉強会」40名
• 開催情報・参加申し込みは http://openstack-jp.connpass.com/
勉強会2016年
66Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
•Hands-on training for upstreaming beginners
• 3rd time in Japan
•20+ attendees, 3 mentors
• Learn how to contribute
• Attendees learned how to use various tools such as Launchpad, Gerrit, IRC, etc
• PTLs from I18n, QA team and COA from Taiwan gave lectures.
• https://etherpad.openstack.org/p/upstream-training-jp-2016-summer
66
67Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
Upstream Training
•コミュニティで共同作業を行うとはどういうことかを学ぶ!
67
68Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
The 2nd Ops Workshop(OpenStack Days Tokyo2016)
•国内のOpenStack運用者による議論の場
• Foundationで実施している本家OpsMeetupのフォーマットを踏襲
• https://wiki.openstack.org/wiki/Operations/Meetups
• 35+ ops members from 15+ companies
•議論の結果は以下で公開
• https://etherpad.openstack.org/p/JP-Ops-workshop-2
68
69Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
The 2nd Ops Workshop
•主な議題
• Introduction to the OpeMeetup
• Upgrade
• SLA
• Live-migration
• Long Time Support
• How to build ops team
• Logging
• Contribution to the official working groups
• Hosting the official meetup in ASIA
• 3rd Workshop @2016 Dec at Okinawa Open Days
• https://etherpad.openstack.org/p/JP-Ops-workshop-3
69
70Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.70
71Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
ユーザ会に参加してみよう!
72Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
ご清聴ありがとうございました
72
73Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
参考
74Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
内部処理概要
OpenStackでは単独の仮想資源操作(作成・削除など)のほかに、内部のモジュール同士が連携して複数の仮想資源操作を行い仮想環境を構築していく処理がある。以下の簡易構成図をもとに、代表例である「仮想マシン起動処理」の概要を説明する。※簡略化のため詳細情報は省略し、概要のみを説明する。
75Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
仮想マシンの起動(1)
1
①ユーザからAPI経由で仮想マシンの起動要求を実施(Keystone認証は事前に実施)指定パラメータ:認証トークン、利用するイメージ、接続するストレージ、ネットワーク、IPアドレス※接続する仮想ネットワーク、仮想ストレージはあらかじめ作成しておく
仮想NW
仮想ストレージ
イメージファイル
76Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
仮想マシンの起動(2)
イメージファイル
2
3
②NovaはGlanceから利用イメージの場所(オブジェクトストレージURL)を取得③Novaは取得したSwiftのURLからイメージファイルをダウンロード
イメージファイル
仮想NW
仮想ストレージ
77Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
仮想マシンの起動(3)
4
イメージファイル
④NovaはNeutronに仮想マシンをネットワークに接続するための仮想ポート作成を依頼(接続するネットワークおよび利用するIPアドレスを指定して作成)
仮想ポート情報
仮想NW
仮想ストレージ
仮想ポート
78Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
仮想マシンの起動(4)
5
イメージファイル
⑤NovaはCinderから仮想ストレージの接続先情報を取得(NFSやiSCSIのアドレスなど)
仮想ポート情報仮想ストレージ情報
仮想NW
仮想ストレージ
79Copyright©2016 NTT corp. All Rights Reserved.
仮想マシンの起動(5)
イメージファイル
⑥Novaはイメージファイルから仮想マシンを作成。その際、仮想マシンに対して、仮想ストレージ、仮想ネットワークへの接続設定も実施し、接続された状態で仮想マシンが起動する。
6
仮想ポート情報仮想ストレージ情報
仮想NW
仮想ストレージ