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[mstep SharePoint 2010 ITPro のためのアーキテクチャー理解と管理受講ノート] FXFROG.COM オフィスサイトウ 1 [mstep] SharePoint Server 2010 - ITPro のた めのアーキテクチャー理解と管理 - 2011 10 25 東京 受講ノート Written by YUKIO SAITOH ( FXFROG.COM オフィスサイトウ) 当社で SharePoint Server 2010 導入検証は実施済みです。 http://www.fxfrog.com/?p=531 ※コンテンツレベル : Level 200 スタンダード/エッセンシャル 説明と備考 以下は、アクティビティの説明、ユーザ情報、インストラクター情報など、このアクティビティの詳細です。 詳細: ITPro の方を対象に、SharePoint Server 2010 のサーバー構築、運用管理を行う際に知っておく べき内容をご紹介します。必須の知識としてサーバー ファームのアーキテクチャーから、各サービスの役割 についてを解説します。 また SharePoint Server 2010 の管理面について、下記をご紹介します。 ・Web アプリケーション、サイト コレクション単位で行える管理項目 ・カスタム ソリューションの展開や管理方法 ・PowerShell の活用 ・バックアップ機能 [コース内容 / Agenda] 本コースは、SharePoint Server 2010 のインストール構成や運用管理を行う上で必要となる知識 を身につけていただくことを目標とします。 1. SharePoint 2010 サーバー ファームのアーキテクチャー SharePoint Server 2010 の構築や運用管理を行う際に必須の知識としてサービス構成やトポロジ ー構成について解説します。 また以前のバージョン (SharePoint Server 2007) としくみが変わったサービス アプリケーションについ ても解説します。

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[mstep SharePoint 2010 ITPro のためのアーキテクチャー理解と管理受講ノート]

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1

[mstep]

SharePoint Server 2010 - ITPro のた

めのアーキテクチャー理解と管理

- 2011年 10月 25日 東京 受講ノート

Written by YUKIO SAITOH ( FXFROG.COM オフィスサイトウ)

当社で SharePoint Server 2010 導入検証は実施済みです。

→ http://www.fxfrog.com/?p=531

※コンテンツレベル : Level 200 スタンダード/エッセンシャル 説明と備考

以下は、アクティビティの説明、ユーザ情報、インストラクター情報など、このアクティビティの詳細です。

詳細:

ITPro の方を対象に、SharePoint Server 2010 のサーバー構築、運用管理を行う際に知っておく

べき内容をご紹介します。必須の知識としてサーバー ファームのアーキテクチャーから、各サービスの役割

についてを解説します。

また SharePoint Server 2010 の管理面について、下記をご紹介します。

・Web アプリケーション、サイト コレクション単位で行える管理項目

・カスタム ソリューションの展開や管理方法

・PowerShell の活用

・バックアップ機能

[コース内容 / Agenda]

本コースは、SharePoint Server 2010 のインストール構成や運用管理を行う上で必要となる知識

を身につけていただくことを目標とします。

1. SharePoint 2010 サーバー ファームのアーキテクチャー

SharePoint Server 2010 の構築や運用管理を行う際に必須の知識としてサービス構成やトポロジ

ー構成について解説します。

また以前のバージョン (SharePoint Server 2007) としくみが変わったサービス アプリケーションについ

ても解説します。

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2. SharePoint サイトの構造と管理項目

Web アプリケーション、サイト コレクションといったサイトの上位オブジェクトについて役割を解説します。ま

た機能の利用制限や SharePoint Designer の利用制限、リストのしきい値設定など Web アプリ

ケーションやサイト コレクションレベルでどのような管理、設定が行えるかをご紹介します。

3. カスタム ソリューションの展開や管理について

カスタム ソリューションの展開方法、管理方法について解説します。また SharePoint Server 2010

からの新機能であるサンドボックス ソリューションは SharePoint Online への展開も可能です。こちら

についても展開や管理方法について解説します。

4. PowerShell による運用管理

SharePoint Server 2010 からサポートされた PowerShell を利用した運用管理についてご紹介

します。

5. SharePoint Server 2010 が持つバックアップ機能

標準で持つバックアップ、リストア機能について解説します。SharePoint Server 2010 からの新機能

であるデータベース バックアップからのコンテンツ抽出についてもご紹介します。

[参加対象と前提条件]

SharePoint Server についての概要をご存じの方が望ましい。

■SharePoint 2010 (64 ビット版のみ)利用イメージ

情報共有のためのWebサイトを提供(標準でキャッシュ機能は無効になっているので必要に応じ定義す

ること。サイトコレクションのキャッシュ=出力キャッシュ、オブジェクトキャッシュ(既定では 100MB のみ有

効)、BLOB データ) キャッシュ or DB どちらから発行か確認→オブジェクトキャッシュをフラッシュする

Windows Server 2008 / 2008 R2 (IIS 7.0 + .NET Framework 3.5 SP 1 +

SharePoint Foundtion 2010 + SharePoint 2010 )

MOSS, WSS 3.0 の後継バージョン (Microsoft SharePoint Foundation 2010 (SPF,

Microsoft SharePoint Server 2010 (SPS))

SQL Server

SharePoint のコンテンツを格納

Webブラウザー、InfoPath 2010, SharePoint Designer 2010

サイトの構築:SharePoint サイトの構築やカスタマイズを行う

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■SharePoint 2010 基本コンポーネント

- フロントエンド Web サーバ (FEW)

ユーザの接続先、コンテンツは持たない (複数作成可能)

SharePoint 2010 をインストール

→増強する際は NLB でこの FEW を複数分散させること

サーバファームの構成:サーバの役割を複数サーバに展開し、パフォーマンスの最適化と冗長性を持つ

なお SQL Server をミラーリングもしくはクラスタリング化(多大コストが発生するので設計注意)

→2007 の頃は INDEX server は1サーバファームあたり 1台しか設定できなかったので最低冗長

構成は 5台(2xFEWs, 1xINDEX, 2xDBs)

→2010 で最低冗長構成は 6台(2xFWWs, 2xAPPs, 2xDBs)

- アプリケーションサーバ (APPs)

検索など各種サービスを実行する専用サーバ(各サービスをホストするWeb アプリケーション)

(FEW上で実行可能)

SharePoint Server 2010 をインストール

- データベースサーバ (DB)

バックエンドのデータベースサーバ

サイトのコンテンツやサーバ構成の格納(Word ファイルをアップするとそのまま DB格納される)

SQL Server を使用(既定ではWeb アプリケーション毎にコンテンツ DB が作成される)

SharePoint サイトの構造

SharePoint サイトはフロントエンドWeb サーバの IIS上にホストされる

(FEW + APP) = SharePoint Server 2010 + SQL Server = SharePoint サーバファーム

Web アプリケーション

IIS上に作成された SharePoint用のWeb サイト

サイト コレクション

複数サイトをまとめて管理するための管理単位。Web アプリケーション内には一つ以上のサイトコレクション

を作成し、その中にサイトを作成する

サイト (メモ:web.config 内に BlobCache Location 定義がありサイト単位でファイルシステムキャ

ッシュは何を対象にするか(複数はパイプで)指定可能、enabled=”false” を “true”で有効。)

サイト コレクション内に作成するトップレベルサイトおよびサブサイト

Ex.) サイトコレクション・・・ http://sv01/ トップレベルサイト ../site1 (サブ)サイト

http://sv01/sites/A トップレベルサイト

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■Web アプリケーション

SharePoint Server インストール後に必ず実行する「構成ウィザード」により自動作成される

(図:当社オフィスサイトウでの設定例)

[サーバの全体管理]で必要な数のWeb アプリケーションを作成可能。

・Web アプリケーションを分ける主な理由:公開パスを変更(IP アドレスやホストヘッダー、ポート)

・ユーザ認証をさせたいサイト:事前にWeb アプリケーションとサイトコレクションが作成されていること

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■Web アプリケーションの作成

1.[サーバの全体管理]にて[Web アプリケーションの管理]を開く

2. Web アプリケーション管理画面で、[新規]をクリック

3. 認証方法や IIS Web サイト名など、必要な内容を入力し、[OK]をクリック。

Ex. 部門単位でWeb アプリケーションを作成(別ポート)など。

(図:当社オフィスサイトウでの設定例:サーバの全体管理:サイトコレクションの作成)

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■パブリック URL (SEO, NLB用途)

SharePoint のコンピュータ名とは異なるアドテス(URL) で SharePoint サイトにアクセスする。

あるいは、FEW (Front End Web) サーバの負荷分散や SharePoint Server のインターネット公

開することが出来る。

Ref.) http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc424952.aspx

ホスト名付きサイト コレクションの計画 (SharePoint Server 2010)

Microsoft SharePoint Server 2010 は、パスベースのサイト コレクションとホスト名付きサイト コレク

ションの両方をサポートしています。パスペースのサイト コレクションとホスト名付きサイト コレクションの主な

違いは、Web アプリケーション内のパスベースのサイト コレクションはすべて同じホスト名 (DNS 名) を

共有するのに対し、Web アプリケーション内のホスト名付きサイト コレクションにはそれぞれ一意の DNS

名が割り当てられる点です。

パスベースのサイト コレクションは、すべてのサイト コレクションで Web アプリケーションの同じホスト名を

共有する企業向けホスティング ソリューションを提供します。パスベースの展開では、Web アプリケーショ

ンのルートに単一のサイト コレクションを配置し、Web アプリケーション内の管理パスの下に追加のサイト

コレクションを配置できます。

ホスト名付きサイト コレクションは、各サイト コレクションに一意の DNS 名を割り当てるスケーラブルな

Web ホスティング ソリューションを提供します。Web ホストの展開では、各ホスト名付きサイト コレクシ

ョンに、http://customer1.contoso.com、http://customer2.contoso.com、

http://www.customer3.com など、独自の見せかけのホスト名 URL が割り当てられます。

SharePoint Server 2010 では、ホスト名付きサイト コレクションに 2 つの大幅な改善が加えられて

います。ホスト名付きサイト コレクションで管理パスを使用できるようになった点と、ホスト名付きサイト コ

レクションでオフボックス SSL ターミネーションを使用できるようになった点です。

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■代替アクセスマッピング

SharePoint が要求した受信した URL(内部 URL)をパブリック URL に変換する

内部 URL → (領域:既定、イントラネット)→ 領域のパブリック URL

■アプリケーションプール ID

- 新しい SharePoint Web アプリケーション作成時 “標準で” 実行できる最低限の権限を自動設定

→カンタンに且つ安全にアプリケーションプール ID を自動作成

・ファイルシステムへのアクセス権 (コンテンツの DB書き込み ID=App ID, App Pool ID)

・SQL Server のログイン、ユーザ、権限(個別権限設定が大変、だからといって sa何でもアリはダメ)

→事前に権限を与えておく必要はない (ようこそシステムアカウントさん ←残念なログイン画面)

※限られた権限でのリソースアクセスが出来なければシステム・ガバナンスの担保にはならない

■Web アプリケーション単位のその他の設定項目

・認証方法(Windows認証、フォーム認証など)

・リソースの調整

・SharePoint Designer 2010 の利用制限など

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■リストのリソース調整

(図:Microsoft Technet より画像引用)

上限を超えた要求の場合に

処理を継続せず、強制的に

エラーを返す

一度に取得できるアイテム

数を制限

監査者と管理者の割合

参照列の数

制限しない時間帯の設定

サイト表示のパフォーマンスに影響を大きな要因の1つがサイズが大きいリスト

→ ヘビーなクエリをブロックできる( SharePoint 2010 新機能)

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■SharePoint Designer (SPD)の利用制限

- SharePoint Designer 2010

・SharePoint サイトのカスタマイズツール(無償提供)

→ 入手先(誰でも入手できる・・・セキュリティ上の問題発生する可能性あり)

http://sharepoint.microsoft.com/ja-jp/product/related-technologies/pages/sharep

oint-designer.aspx

・サイト UI のカスタマイズ

・ワークフローのカスタマイズ

・外部データ連携機能(BCS Business Connectivity Services)の設定

-強力なカスタマイズツールである SharePoint Designer2010 の利用に制限ができる

・SharePoint Designer 2010 の利用自体を禁止

・ページファイルを壊してしまうような、ソースコード編集の禁止など

→マスターページ編集を許可するのかしないのか(それだけはさせないという社内ポリシだけでなく、システ

ム上で制限を行う)

■サイトコレクション

Web アプリケーション(IIS上に作成されたWeb サイト)

サイトコレクション(複数サイトをまとめて管理するための管理単位、

Web アプリケーション内にはサイト コレクションが作成可能)

トップレベルサイト

サイト

サイト サイト

サイト

サイト

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■サイト コレクションの作成

[サーバの全体管理] にて [サイトコレクションの作成]を開く → 必要な内容を入力

SPD の利用制限は、サイトコレクションのトップレベルサイト、サイトコレクション単位でも制限設定を行う

ことができる。(基本的には上位での制限設定が継承される)

■SharePoint Server 2010 のサービス

Enterprise Edition でのみ搭載または利用できるもの:

- サービス

・Access Database Service

・Excel Calculation Service

・Visio Graphics Service

- サーバの全体管理

・PerformancePoint Service

・SQL Server Power Pivot System サービス

(図:当社オフィスサイトウでの設定例:サービス設定)

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■サービスとサービス アプリケーション

- SharePoint Server 2010 では各サービスは個別に管理

※SharePoint Server 2007 の共有サービスプロバイダ(SSP / 検索設定、個人用サイト)は廃止

→スケーラビリティの観点から廃止された=負荷が過大になりやすい。

→関連代替案: BPOS SharePoint Online 2007 ユーザは→ Office 365 へ以降

-利用するには、サービスアプリケーションの作成が必要なものがある。

・サービスアプリケーション:展開されたサービス

■サービス アプリケーションの管理画面

- SharePoint 2010 サーバの全体管理 → サービス アプリケーションの管理 → サービス作成

→ サービス アプリケーションの関連付けを行う。

アプリケーションプールにアプリケーション実体があり、それらがプロキシグループとして、

各ホストやサイトのアプリケーション プールとして構成する。

- サービスアプリケーション作成方法

・ファーム構成ウィザードによりまとめて自動作成

ファーム内の 1台目のサーバを構築する際に、利用できるウィザード

(SharePoint Server 2010新機能)

ファーム構成ウィザードにより必要なサービスアプリケーションをまとめて自動作成できる

・手動で各サービスアプリケーションを作成

主なサービスの起動、Web アプリケーション、サイトコレクションの作成(スキップ可能)

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■構成が必要なサービス アプリケーション

- サービス アプリケーション作成後、既定の設定のままでも利用できるサービス構成と、

構成を行わないと利用できない(動作しない)サービスがある。

<利用前に必ず構成が必要なサービス アプリケーション>

・Search Service

・User Profile Service

・Secure Store Services (SSS)

・Business Connectivity Services (BCS)

・Visio Services (Enterprise 機能)

検索のクロール設定、ユーザプロファイルの同期設定が必要な点は SharePoint 2007 でも同様のため

設定は比較的容易に行える。

※その他のサービスは実行時にエラーとなり、初めて構成が必要なことに気付くことが多い:

外部データ連携機能がその例

■SharePoint 2010外部データ連携

- Business Connectivity Services (BCS)

・データベースなどの外部ソースにあるデータを SharePoint 上で利用するための機能

→ SharePoint 2007(Enterprise Edition) のビジネスデータカタログが機能強化

- インパクトが大きい機能強化ポイント

・SharePoint Designer 2010 での設定がサポートされるようになったため、これまでよりも容易利用。

・SharePoint の Edition に関わらず利用できる(Foundation Edition でも利用可能)

SQL Server, WCF サービスなど 外部リスト

外部のデータソース データソースの内容をリストに表示

(参照、編集、検索可能)

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■BCS利用時の注意点①

- 接続するデータソースへの認証方法(SPD での設定)

・ユーザの ID で接続

・偽装したWindows ID で接続

・偽装したカスタム ID で接続

- 注意点

・「ユーザの ID で接続」はほとんどの場合利用できない

→ Secure Store Services を利用してアカウントのマッピングを行う

■Secure Store Services(SSS)について

- 外部ソースにアクセスする際、アカウントのマッピングを行う機能

・外部ソースにアクセスする際に SSS を利用してアカウントのマッピングを行える

・BCS利用時に活用できる

Memo: SSO技術を拡張し、アカウントマッピングを実現している

シナリオ:FXFROG.COM ドメインの A グループメンバーとして SharePoint サイトにアクセス

→ Windows認証 ・・・ SSS 上でターゲットアプリケーションのマッピングを行う

→ 外部ソースにアクセス (SQL ログイン ID dbaccess)へ

■SSS の必須構成

- キーの作成(新しキーの生成)

・SharePoint 2010製品構成ウィザードを実行した際に使用したパスフレーズを入力する

- ターゲット アプリケーションの作成

・アカウント マッピング情報を作成する

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■BCS利用時の注意点②

利用ユーザが外部コンテンツタイプ(外部ソースへの接続設定)への実行権限を持つこと

・全体管理でサーバ管理者による設定が必要

・外部コンテンツ タイプごとに個別の権限設定が可能とともに、すべての外部コンテンツへの既定の権限も

設定可能

各サイト管理者が外部データ接続を設定できるように、外部コンテンツ タイプへの既定の権限設定を

行っておくことがおススメ

■BCS の必要構成

あらかじめ [BCS metadata Store内のすべての BDC モデル、外部システム、および外部コンテンツ

タイプにアクセス許可を伝達する] をオンにして権限設定を行っておくことで、作成した外部 コンテンツ タ

イプすべてに最小限のアクセス設定を付与可能。

- Secure Store Services を利用し構成が必要となるその他のサービスアプリケーション

・Visio Services (Enterprise 機能)

外部データにアクセスする際に利用する Secure Store Services のアプリケーション ID を設定する

→設定していない場合、Visio Servicesはエラーとなり利用できない。

Visio Servicesはワークフローのステータス画面に表示「ワークフロー ビジュアライザーション」で利用さ

れるが、実際は画面がエラーとなり表示されなくなる。

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■カスタム ソリューションの展開や管理について

SharePoint Server 2010 の利用

・オンプレミスの SharePoint Server

SharePoint標準機能を活用しての利用+カスタマイズツールによるカスタマイズ

PowerShell 利用可能

・SharePoint Online

SharePoint標準機能+カスタマイズツールによるカスタマイズ+導入したソリューションを組み合わせ

■ソリューションとは

- SharePoint ではカスタム開発した機能をカスタム ソリューションとしてインストールし利用する

- カスタム ソリューションは 2種類

・ファームソリューション

サーバレベルでの展開

サーバ管理者による展開

SharePoint Server2007 も同様の仕組み

・サンドボックス ソリューション

サイトコレクション レベルでの展開が可能

SharePoint2010 からの新機能

サーバレベルでのインストールが必要ない

アプリケーション プールのリサイクル、IIS の再起動を行わない

離れた地点にサーバがある場合も展開可能に

次期 SharePoint2010 Online での利用をサポート

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■ファーム ソリューションの展開

- SI により開発された成果物や導入したアドオン製品(サンドボックス対応)

- 展開を行う権限を持つのはサーバファーム管理者

ソリューションは FEW のファイルシステム上に展開される

アプリケーションプールの再起動が必要

サーバ管理者:インストール、監視,

サイトの利用者:機能の利用

ソリューションファイル *.wsp が提供される場合は、

stsadm.exe や PowerShell を利用して展開可能

■サンドボックス ソリューションの展開

-サンドボックス対応として SI により開発された成果物や導入したアドオン製品

-展開を行う権限を持つのはサイトコレクション管理者

・再起動や FEW へのアクセスは必要なし

・ブラウザの操作のみの容易な展開

→サイト管理者はソリューション ギャラリーにアップロード

http://トップレベルサイトの URL/_catalog_solutions/

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■SharePoint Server 2010 の運用管理機能・サーバ管理ツール

・サーバの全体管理

-リボンが導入された新しい UI

-初期設定や定期的ではないタスクで利用

・STSADM.EXE コマンド

-2007 と同様のコマンドライン管理ツール // 慣れるまで使い難い

-全体管理では行えない構成変更などに利用 // MMC のツリービューのような意識が必要

・PowerShell

-2010 から新たにサポート

-複数タスクの自動化や一括処理、定期処理に便利

-SharePoint オブジェクトを使った処理

■Health Analyzer

ファーム内の構成や設定が正しく行われており、正常に動作しているかどうかをチェックできる

(カテゴリごとにエラーや警告を表示)

■サービス アカウントの管理

アプリケーションプール、ファームアカウント、無人サービスアカウント、データベース接続のアカウント(ID)は?

SharePoint Server 2007

それぞれ個別に ID とパスワード設定を保持

SharePoint 2010

一元に管理されたアカウントをそれぞれに指定 (パスワードの一元管理が可能)

■管理アカウント パスワードの自動変更

管理サイトからパスワードの変更が可能

パスワード期限に応じてパスワードの自動変更を行うことも可能(ただし専用で利用しているアカウント)

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■Stsadm.exe

SharePoint Server 2007 と同様のコマンドラインインタフェイス

%Program Files%Common Files\Microsoft Shared\Web ServerExtensions\14

(システム環境変数 %PATH%に追記しておくと便利)

■PowerShell のサポート

Windows PowerShell 2.0 に対応

- SPWeb の取得が Get-SPWebなど .NET オブジェクトに対応したコマンドレットのネーミング

- Windows PowerShell を通じて SharePoint2010 の設定や構成をスクリプト化

SharePoint PowerShell スナップインが提供される

- 明示的にロードして実行

Add-PSSnapin Microsoft.SharePoint.PowerShell

- [スタート] メニューから [SharePoint 2010管理コンソール] を実行すると暗黙的にロード

■パイプによるコマンドレットの連携

- Web サイトの一覧取得

Get-SPSite | foreach {$_.AllWebs}

- ライブラリ内のファイルとサイズ一覧の取得

(Get-SPWeb –Identity htttp://sv01/).Lists[“共有ドキュメント”].Items | foreach

{“0}{1:N2}KB” –f $_.Name, ($_.file.Length/1024)}

- ライブラリ内のファイルの合計サイズの取得

(Get-SPWeb – Identity http://sv01/).Lists[“共有ドキュメント”].Items | foreach

($_file) | Measure-Object length –sum

※バッチファイルや外部からの呼び出し

PowerShell.exe –file “C:\work\script.ps1”

■スクリプトを記述する環境

- Windows PowerShell ISE (Integrated Scripting Environment)

- 構文のカラーで表示

- コマンドの実行、テスト、およびデバッグが可能

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■開発者ダッシュボード

ページを表示するための処理にどのくらい時間がかかったかページ下部に表示

→ カスタマイズを導入した場合など描画が遅いページの原因を突き止めるための参考になる。

既定では “OFF” となっているため、利用する際は stsadm / PowerShell での有効が必要

■SharePoint Server 2010 が持つバックアップ機能

バックアップの準備

- 共有フォルダ(バックアップファイルの格納先)

SQL Server と同一のサーバ上に作成

SQL Server DB と異なる物理ディスク上に作成

サーバの全体管理を使用してバックアップ

- SharePoint 2010 VSS Writer サービスを起動

既定では起動していない

- SharePoint 2010 Administration Service を起動

すべてのファーム内のサーバで起動していることを確認

■SharePoint のキー コンポーネント

全体管理

構成 DB

サービス アプリケーション DBs

SharePoint Web アプリケーション(IIS Web アプリケーション、コンテンツ DBs)

ファーム バックアップの範囲 (SharePoint 14 Hive Files含む)

■ファーム バックアップ

- 構成とコンテンツの両方をバックアップすることにより、ファーム全体を定期的にバックアップ

コンテンツと構成データ(サーバファーム全体がバックアップされる。これにWeb アプリ、コンテンツ DB、

構成 DB の設定が含まれる)

- 構成のみ

・構成 DB の設定がバックアップされる

・Web アプリやコンテンツ DB を個別のバックアップする場合に必要になるオプションである

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■カスタマイズ コンポーネントのバックアップ

ソリューションパッケージ

・manifest.xml ソリューション マニフェスト

・アセンブリ

・feature.xml (Webパーツ:機能定義ファイル *.webpart)

・feature.xml (マスターページ:機能定義ファイル)

↓ ↓

(サンドボックス) (完全信頼)

ソリューションギャラリー(コンテンツ DB) SharePoint 14 Hive Files

Global Assembly Cash

Web.config

構成 DB

■ファームバックアップの注意点

1.ファイルシステムはバックアップされない

2.全体管理Web アプリケーションはリストアできない

3.バックアップするコンテンツサイズによる推奨値

パフォーマンスのベストプラクティス

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/gg266384.aspx

使用するツールを決定するときにサイト コレクションのサイズを考慮する

業務で、ファームレベルまたはデータベース レベルのバックアップの他にサイト コレクションのバックアップも必

要になる場合、サイト コレクションのサイズに基づいて使用するツールを選択します。

15 GB 未満: Windows PowerShell コマンドの Backup-SPSite を使用します。詳細に

ついては、「サイト コレクションをバックアップする (SharePoint Server 2010)」を参照してくださ

い。

15 GB から 100 GB: SharePoint 製品とテクノロジのツール、SQL Server ツール、または

他のデータベース バックアップ ツールを使用して、サイト コレクションを含むコンテンツ データベース

を保護します。詳細については、「サイト コレクションをバックアップする (SharePoint Server

2010)」を参照してください。

100 GB より大きい: 組み込みのバックアップと回復ツールではなく、Microsoft SQL Server

2005、DPM 2010 などの差分バックアップ ソリューションを使用します。

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■おススメのバックアップ運用

-障害対策

イメージバックアップ

System Center Data Protection Manager

SharePoint 標準バックアップ

-コンテンツの保護

System Center Data Protection Manager

3rdパーティ製品

-リカバリプランを明確化

サーバ障害

部分的障害

ファーム内のサーバ

IIS

SQL

コンテンツの復旧

■まとめ

- Web アプリケーション、サイトコレクション

- 各サービス、サービスアプリケーション

- カスタム ソリューションの運用

- 運用時に利用できる機能

- 障害復旧やコンテンツ リカバリーのためのバックアップ

以上