WiFi の電波の話

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WiFi 電波の話 2014/10/29 YAPC::Asia 2014 JPA Thanks CONBU techtalk たくさんの端末をつなげる高密度無線LANについて http://conbu.net/

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WiFi 電波の話Akira KUMAGAI / @tinbotu

JPA Thanks CONBUトークセッション

たくさんのデバイスをつなぎたい!

image by Maine DOE

たくさんのデバイスをつなぎたい!

•WiFiってなんで切れちゃうの•そもそも電波ってなんなの•譜面台のひみつ

image by Maine DOE

WiFiが切れちゃう原因

WiFiが切れちゃう原因

•電波が弱い(遠い)

WiFiが切れちゃう原因

•電波が弱い(遠い)•なんか混んでる

WiFiが切れちゃう原因

•電波が弱い(遠い)•なんか混んでる

この2つ、それぞれ別

電波の強さと速度(bps)

自由空間を想定したシミュレーション

電波の強さと速度(bps)

自由空間を想定したシミュレーション

• 転送速度は、電波の強度によってリアルタイムに変更されている

電波の強さと速度(bps)

•電波の品質が低くエラーが一定数発生すると、速度(bps)を下げる

•速度が低い、リトライが一定数に達する、APが見えないことが増える、などが起こると、接続を切断して他のAPを探す

•製品によって違いはあるが、おおむねこのような条件になっている

普通は自由空間じゃないから、こういう電波強度になって

電波の強さと速度(bps)

速度はこんな感じ、左下の部屋はちょっとつらい

電波の強さと速度(bps)

電波の強さと速度(bps)

OS X では option + WiFiの

アイコンをクリックすると

現在の速度を確認できます

混んでるというのは?

•無線通信は時空間を占有して行う•同時に複数の端末が通信できてるように見えるけど、いろんな方法でリソースを

分割してる

一台のアクセスポイントと複数の端末が

時間で区切って順番に*データを転送する

ある一瞬では APと端末は時空間リソースを占有している

占有時間、順番などもばらばら

通信内容がないこともある

たとえば、

5台の端末に10KBずつ、計50KB転送することを考える

(全部54Mbpsで転送)

転送速度(変調速度) は電波強度によって変わる

オレンジの端末の転送速度が2Mbpsに下がった場合、

!?

•同じ50KBを転送するのに、遅い端末が一台いるだけで時空間を5倍くらい無駄にした

•遅い端末の存在はリソースを食い潰す

オレンジの端末が遅いせいで皆が迷惑しました

遅い端末の接続を拒否しよう

遅い端末の接続を拒否しようでも通信速度は距離で決まるんだよね

それじゃ遠くまで届かないんじゃ…

じゃあ、

APをたくさん設置しよう!

じゃあ、

APをたくさん設置しよう!

AP同士も干渉する

同じ時空間を共有するため

ところで

電波ってなに

•光より周波数が低い電磁波(光などの仲間ですね)

•音波は別のもの

周波数

波長

アンテナ

飛び方飛び方飛び方飛び方飛び方

指向性減衰

長い              短い

大きい             小さいいろいろある          ほぼ直進障害物を貫通          反射/吸収 ほぼ水分を貫通しないいろいろある          光っぽい 導体を貫通しない作りにくい           作りやすい小           大

高低

周波数と性質

周波数

波長

アンテナ

飛び方飛び方飛び方飛び方飛び方

指向性減衰

長い              短い

大きい             小さいいろいろある          ほぼ直進障害物を貫通          反射/吸収 ほぼ水分を貫通しないいろいろある          光っぽい 導体を貫通しない作りにくい           作りやすい小           大

高低

周波数と性質

ワイファイはこのあたり

光として考えるアクセスポイントは電球電波を光に見立てる

光として考える

効率を考えると、カサがあったほうがいい上方への光は無駄だし、よそに干渉する

光として考える

使いたいところが決まってるなら、スポットでビームにするのが一番よい強いし、干渉も防げる

光として考える

低いところに設置すると陰ができやすい

光として考える

天井から照らすのが高効率だけど、遠くまで届きすぎて干渉しあう可能性がある

光として考える

譜面台高さ・角度を簡単に調整

光として考える

電波の飛びすぎを防ぐ必要がある

•電波が必要以上に飛びすぎると、同じチャネルを使っている他のAPと相互に干渉が

起きる

•遠くまで飛んだとしても、AP一台あたりに収容できる端末数は限られているから、

遠くまで飛ばしてもかえって悪化する

飛ばしすぎない

•カンファレンス会場無線では、念入りな調査と設計ができることはほとんどない

•とりあえず角度とか高さを簡単に調整できて、飛びを調整できる譜面台は便利

飛ばしすぎない

ここでいったん戻って

電波の強さと速度(bps)

自由空間を想定したシミュレーション

電波の強さと速度(bps)

自由空間を想定したシミュレーション

電波の強さと速度(bps)

自由空間を想定したシミュレーション

ここで制限することで

飛びすぎを防げるのでは

遅いレートをDisableにしてみましょう!

飛ばしすぎない

飛ばしすぎない

• 家庭用アクセスポイントでも、遅いレートを拒否する設定ができる機種であれば、大量収容可能かもしれない

•そんな機種があればぜひ教えてください!

おまけ

おなじみ inSSIDer

結構混んでるなー、って見えるけど

おなじみ inSSIDer

実はそうでもない

おなじみ inSSIDer

• inSSIDer などはAPが送信する「ここにアクセスポイントがありますよ」というビーコンの電波強度だけを計測している

•実際にそのAPがどれくらい使われているかは分からない!

•でも、APがあるということは、使われているかもしれないということ

まずいのはこういうやつ

まずいのはこういうやつ

一つのチャネルに60個あまりのAP

ほぼビーコンだけでチャネルの70%を消費

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