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インターネットのサービス品質計測等の在り方に関する研究会第一次報告書(案)に関する分析

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パブコメのベースとなる資料をまとめました。

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Page 1: インターネットのサービス品質計測等の在り方に関する研究会第一次報告書(案)に関する分析

インターネットのサービス品質計測等の在り方に関する研究会第一次報告書(案)に関す

る分析九州大学 実積寿也

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検討の経緯

Page 3: インターネットのサービス品質計測等の在り方に関する研究会第一次報告書(案)に関する分析

インターネットサービス品質計測等に関する現状• 我が国におけるサービス品質計測等に関する現状

• 我が国では、ネットワークの品質管理やエリア改善等を目的に通信事業者によって実効速度等のサービス品質の計測が実施されている。また、調査会社等においても、通信事業者ごとのサービス品質の比較結果等を利用者に情報提供することを目的にモバイルの実効速度等の計測が実施されている。

• 通信事業者によるサービス品質計測の現状• NTTドコモ、 KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセス

• 調査会社等によるサービス品質計測の現状• MM総研、日経 BPコンサルティング、イード

• 諸外国におけるサービス品質計測等に関する現状• 諸外国では、『消費者のサービス選択に関する情報提供』及び『事業者間競争の促進によるサーボス品質の向上』等を目的に、政府・規制機関等が主体となって、モバイルの実効速度等の計測及び計測結果の公表が行われている。

• イギリス

• フランス

• アメリカ

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インターネットのサービス品質計測等の在り方:計測手法について1• 計測手法:「計測員による実地調査」 vs.「一般ユーザによるアプリ計測」

• 当面は、「計測員による実地調査」方式で計測を行い、将来的には「一般ユーザによるアプリ計測」方式への移行を検討。

• 一定規模以上のサンプルが確保された段階で、「一般ユーザによるアプリ計測」方式又は両方式共用による計測が行えるよう検討する。

• 計測条件および計測項目• 計測場所

• 政令指定都市、県庁所在地からランダムに抽出

• 計測地点については総務省統計局の 500mメッシュから「従業者数が多いメッシュ(オフィス街、繁華街)」「夜間人口が多いメッシュ(住宅街)」「駅が含まれるメッシュ」からランダムに選定

• 屋外の数地点を選定し静止状態で計測

• 都市毎の計測メッシュ数については常住人口に応じてウェイト付け

• 計測時間• ピーク時間とオフピーク時間を区別

• 同一地点における計測回数• 1~5回程度の幅の中から決定

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インターネットのサービス品質計測等の在り方:計測手法について2

• 計測項目• 双方向の実効速度

• 位置・時間情報、通信規格、端末情報、信号強度、遅延、パケットロスは参照情報として取得

• データの集計方法• 上下切りの必要性を判断?

• 計測頻度• 一年に一回以上、タイミングは任意

• 計測端末• 計測ツール• 通信規格

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インターネットのサービス品質計測等の在り方:計測の実施について• 基本的な考え方

1. 持続可能性(過度なコスト負担とならないこと)の観点

2. 新端末の発売やネットワークの展開等に合わせた柔軟な計測の実施と計測結果の公表の観点

3. 事業者中立性の確保の観点

• 観点 1および観点 2からは、通信事業者による計測の実質が効率的と考えられるが、観点 3を踏まえて、実施プロセスの共通化を図ることが必要

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インターネットのサービス品質計測等の在り方:情報提供方法について• 基本的な考え方

• 一般利用者にとって分かりやすく誤認しにくい表示であること• 一般利用者にとって必要と考えられる情報の表示であること

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今回の報告書の問題点• 計測数が少なすぎる。

• 九大箱崎キャンパスでの計測によれば

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今回の報告書の問題点• 計測数が少なすぎる。

• 九大箱崎キャンパスでの計測によれば

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今回の報告書の問題点• 計測数が少なすぎる。

• 九大箱崎キャンパスでの計測によれば

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今回の報告書の問題点• 計測数が少なすぎる。

• 九大箱崎キャンパスでの計測によれば

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今回の報告書の問題点• 計測数が少なすぎる。

• 九大箱崎キャンパスでの計測によれば

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今回の報告書の問題点• 計測数が少なすぎる。

• 九大箱崎キャンパスでの計測によれば

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今回の報告書の問題点• 計測数が少なすぎる。

• 九大箱崎キャンパスでの計測によれば

average s.d.

UP_KDDI_4s_24 0.80 0.17

UP_KDDI_4s_31 8.23 15.24

UP_KDDI_5_24 2.84 1.78

UP_KDDI_5_31 3.54 1.57

UP_SB_5_24 10.20 5.97

UP_SB_5_31 15.44 10.29

UP_SB_5s_24 6.34 5.48

UP_SB_5s_31 19.76 20.96

0

10

20

30

40

50

Upload speed (Mbps)

0

10

20

30

40

50

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

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今回の報告書の問題点• 計測数が少なすぎる。

• 九大箱崎キャンパスでの計測によれば

average s.d.

DN5_KDDI_4s_24 2.05 2.06

DN5_KDDI_4s_31 11.31 16.69

DN5_KDDI_5_24 8.93 3.79

DN5_KDDI_5_31 11.02 3.74

DN5_SB_5_24 17.73 9.04

DN5_SB_5_31 20.44 9.40

DN5_SB_5s_24 16.58 15.52

DN5_SB_5s_31 17.01 14.80

0

10

20

30

40

50

60

70

Download speed (Mbps)

0

10

20

30

40

50

60

70

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

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その結果、報告される平均値(N= 1~ 3)が比較の意味を持たない

0 5 10 15 20 25

KDDI (N=1)SB (N=1)

KDDI (N=3)SB (N=3)

KDDI (N=5)SB (N=5)

KDDI (N=10)SB (N=10)

KDDI (N=20)SB (N=20)

KDDI (N=50)SB (N=50)

KDDI…SB (N=100)

KDDI…SB (N=200)

Mbps

Upload, iPhone5, 2014/1/24

0 10 20 30 40

KDDI (N=1)SB (N=1)

KDDI (N=3)SB (N=3)

KDDI (N=5)SB (N=5)

KDDI (N=10)SB (N=10)

KDDI (N=20)SB (N=20)

KDDI (N=50)SB (N=50)

KDDI…SB (N=100)

KDDI…SB (N=200)

Mbps

Upload, iPhone5, 2014/1/31

0 10 20 30 40

KDDI (N=1)SB (N=1)

KDDI (N=3)SB (N=3)

KDDI (N=5)SB (N=5)

KDDI (N=10)SB (N=10)

KDDI (N=20)SB (N=20)

KDDI (N=50)SB (N=50)

KDDI…SB (N=100)

KDDI…SB (N=200)

Mbps

Download, iPhone5, 2014/1/24

0 10 20 30 40 50

KDDI (N=1)SB (N=1)

KDDI (N=3)SB (N=3)

KDDI (N=5)SB (N=5)

KDDI (N=10)SB (N=10)

KDDI (N=20)SB (N=20)

KDDI (N=50)SB (N=50)

KDDI…SB (N=100)

KDDI…SB (N=200)

Mbps

Download, iPhone5, 2014/1/31

平均値を代表とするのであれば、せめてN≧ 10を確保しないと事業者間の比較にならない。

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計測者が通信事業者自身であることの問題• 評価の基準はあくまでも利用者目線であるべきという懸念

• 問題にすべきは e2eの通信品質( not a QoS, but a QoE)• 通信事業者は e2eの品質をコントロールできる立場にはないし、その責任もない。

• 一方で一般利用者にとっては通信事業者がサービスの一元的窓口であることも事実

• 事業者中立性の視点の確保における懸念• 実施プロセスを共通化しても事業者による恣意的判断を計測結果からチェックすることは至難

• 分散の大きさを考えれば、基本的に全ての計測結果は「ありうべき結果」と看做さざるを得ない虞

• プロセスの各段階で監査を行うことはもちろん可能だがコスト高

• 計測に最小規模が存在するのであれば、弱小事業者にとっては過大な負担となり、大手事業者の独壇場になる• 競争中立性にも問題あり

• 資源集約のメリット喪失の懸念• 資源を集約して計測を行うことで少しでも計測結果の信頼性を改善すべき• 最適な計測方法は机上計算では確定できず、トライアルエラーを繰り返すことが必須• 通信事業者に計測主体を限定することで、コンテンツ・アプリ事業者からの協力可能性を喪失

短期的には第三者機関を構築して計測を委ねることが望ましい

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第三者計測のもう一つのメリット• コスト負担の公平性を確保できる

• 実効品質情報の開示は市場の効率性を高めるため、受益は社会全体に及ぶ• 費用拠出責任をコンテンツ・アプリケーション事業者や一般利用者にも求めることが可能になる

• 独立の第三者機関に計測を委ねることで、計測技術、ノウハウ等を社会で共有することが可能• 計測手法が一種類に限定されるとは限らない• 通信事業者全体からの費用負担が見込めるとすれば、(投入資金が増大するため)よりよい計測手法の開発が可能

• 計測結果を解釈し、低リテラシーの者に解説するためには複数の計測主体の生データに触れることが必要• 中長期的には中立的な計測市場の構築

短期的には第三者機関を構築して計測を委ねることが本筋。長期的には共通プロトコルを採用した民間の計測事業者による競争実現を目指すべき

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長期的な姿A社による計測

計測条件計測サーバーの位置 ………….計測方法 ……….計測サンプル数 ………….計測期間・頻度 ………….………..計測結果地点AにおけるISP α 利用者の実効品質電波強度平均ダウンロード速度 ○○Mbps平均アップロード速度 ○○Mbpsジッタ(通信ゆらぎ) ○○最大 msパケットロス ××%通信遅延 □□ms………….地点AにおけるISP β 利用者の実効品質

……….

B社による計測

C社による計測

D社による計測

品質計測.com(各社の計測結果を比較表示

する情報サイト)

プロフェッショナルな利用者は詳細な実測データを直接利用

一般利用者に、個別事情を考慮し、かつ、理解容易な形にまとめた情報を提供し、ブロードバンド環境を改善

ISPソムリエ

各ISPの契約条件の情報各利用者の利用実態に対する独自調査

ソムリエ相互の競争