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- 20 - 検流計は、下記の単元で繰り返し使用します。学年 単 元 内 容 「電気の働き」 ○電流の強さや向きを調べるために使用する。 「電流の働き」 「電気の利用」 ↑直列つなぎ・並列つなぎについても繰り返し指導します。↑ ☆実験キットの使い方について☆ 電気の学習では、実験キットを個人購入して行うことも考えられる。その場合も、授業者が学習のねらいを きちんと把握し、何のために実験をしているのかを児童に理解させる工夫が必要である。また、教科書の回路 図の例と比較しにくいため、回路をきちんと把握させる指導の工夫も必要である。 ☆指導改善のポイント☆ 【直列・並列つなぎ】 ①直列・並列つなぎのそれぞれの特徴を比較する活動を取り入れる。 ②電流の強さの違いを「直列」「並列」という言葉とともに理解させる。 ③ショート回路について具体例を示しながら安全指導を行う。 【検流計・電流計】 ①電流の向きを意識しながら「検流計は直列につなぐ」を理解させる。 ②目盛りや単位の大きさについては、算数科の学習との関連を図る。

単 元 内 容 「電気の働き」 「電流の働き」 電流の強さや向きを … · 分類しよう 児童が試行錯誤した回路を使 さらに、直列・並列つなぎで回

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↓検流計は、下記の単元で繰り返し使用します。↓

学年 単 元 内 容

4 「電気の働き」

○電流の強さや向きを調べるために使用する。 5 「電流の働き」

6 「電気の利用」

↑直列つなぎ・並列つなぎについても繰り返し指導します。↑

操作方法の説明手順

☆実験キットの使い方について☆

電気の学習では、実験キットを個人購入して行うことも考えられる。その場合も、授業者が学習のねらいを

きちんと把握し、何のために実験をしているのかを児童に理解させる工夫が必要である。また、教科書の回路

図の例と比較しにくいため、回路をきちんと把握させる指導の工夫も必要である。

☆指導改善のポイント☆

【直列・並列つなぎ】 ①直列・並列つなぎのそれぞれの特徴を比較する活動を取り入れる。 ②電流の強さの違いを「直列」「並列」という言葉とともに理解させる。 ③ショート回路について具体例を示しながら安全指導を行う。 【検流計・電流計】 ①電流の向きを意識しながら「検流計は直列につなぐ」を理解させる。 ②目盛りや単位の大きさについては、算数科の学習との関連を図る。

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直列つなぎと並列つなぎ

①乾電池2個で回路を作り、分類する。

②それぞれの特徴を比較し、イメージする。

電気の働きの強さの違いで分類してみよう!

どう違うの?

比較

乾電池1個と電気の働きが同じ

(長い時間働き続ける) 乾電池1個より電気の働きが大きくなる

電気の働きを強くするにはどのようにつなげればよいかな?乾電池を 2個にして回路を作ってみよう!

それぞれの児童の考えた回路(例)

乾電池1個より大きい 乾電池1個と同じ 働きなし

児童の考えた回路を黒板等で分

類することが実感につながります。

「乾電池の+極→モーター→もう1個の乾電池の-極→乾電池の残りの極同士」を1つの輪になるようにつないだとき⇒直列つなぎ

「2個の乾電池の+極→モーター→2個の乾電池の-極」を輪になるようにつないだとき⇒並列つなぎ

イメージを用いて・・・

①電流は+極から-極へ流れる。

②乾電池の数やつなぎ方を変えると

電流の強さが変わる。(関係付け)

③並列つなぎは乾電池1個と同じ、直

列つなぎは乾電池1個より強い。

④検流計の針の向きと関連させる。

電気の流れのイメージ

①乾電池の向き(上が+)

②斜面の傾き(強さ)

③ボールの移動(向き) ショート回路に注意!

こんな場合もショート回路です。 乾電池や導線が熱くなってきたら、すぐにスイッチを切ったり、電池を外したりします。

並列つなぎ 直列つなぎ

授業展開案を参照し、授業者からの一方的な説明にならないようにしましょう。

また、操作方法について指導する際は、児童の前で実際に操作しながら説明したり、

書画カメラで大きく映し出したりしながら説明したりすると効果的です。

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検流計・電流計の操作方法

①検流計・電流計を回路につなぐ。

②電流の強さを調べる。

③電流の向きを調べる。

【目盛りの読み方】 -端子のつなぎ方によって読み方が違います。

針が振り切れることを防ぐため、大きい 5A の-端子から順につないでいきます。 ○5A につないだときは、上の目盛りを読む。 ○500mA につないだときは、上の目盛りを 100倍するか、下の目盛りを 10 倍する。

○50mA につないだときは、下の目盛りを読む。

目盛りだけ見ても読み取れ

ません。端子もチェック!

読み取れないよ。

電流の強さを読み取る練習を

して、慣れさせるとよいでしょう。

検流計の目盛りを見ると0の左右どちらにも数字がある

よ。電流計の目盛りは、-10 がある。どういうことでしょう?

検流計や電流計は、電流の向きも調べ

られる。回路を指でたどって電流の向き

をもう一度確認してみよう!

回路の輪の中につなぐ!

つなぐポイント!

①回路に直列につなぐ!

②電流の向きを意識しながら、回路を

指でなぞって確認する。

どちらも電流の強さや向きを調べるものです。電流計は、検流計よりも電流の強さを詳しく測ることができます。端子のつなぎ方等が違うので注意が必要です。

電流計は端子に注意!

並列つなぎの場合は、どうすればいいの?

実際につなぐ前に、回路図でどこにつなぐか確認さ

せます。並列につないだ 2個の乾電池を1つと考え、

輪の中につなぐイメージがわかりやすいでしょう。

絶対に乾電池だけ

につながない!

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(第2次 3時間)

学習活動 ◇教師の支援 ◆評価規準・評価方法

○乾電池1個の電気自動車を

走らせ、対象と関わる。

○自動車をもっと速く走らせ

るにはどうすればよいかを

話し合い、問題を見いだす。

○走る速さについて予想や仮

説を持つ。

○自分の考えたつなぎ方で自

動車を走らせる。(試行錯誤)

○実験結果を基に、直列つな

ぎ、並列つなぎを学ぶ。

操作方法を参照

○実験の計画を考える。

○検証可能か確認する。

◇電気自動車の速さに着目させ、電気の働きの大きさに興味・関心を持たせる。

◇教師が乾電池を直列に2個つないだ自動車を走らせて、児童を驚かせてもよい。

◇乾電池を2個にすればよいことに気付かせ、つなぎ方にも着目させる。

◇実際に走らせた教師の自動車の回路を見せながら考えさせてもよい。

◇乾電池2個のつなぎ方を考え、考えたつなぎ方を回路図に描かせる。

◇自分の考えた回路図に走る速さの予想や仮説を書かせる。

◇ショート回路についておさえ、つながないように指導する。(危険)

◇考えた回路で自動車を走らせ、乾電池1個のときと速さを比べさせる。

◇結果を回路図に書き、速さの違いで黒板に分類させる。

◇直列つなぎ、並列つなぎの違いを指導する。(イメージを持たせられるよう

にする。)

◇実際の児童のつなぎ方を取り上げることで、実感につなげる。

◇直列つなぎ、並列つなぎの回路を描く練習をする。(ワークシート活用)

◇乾電池1個のときの電流の強さを基準として、直列つなぎと並列つなぎの電流の

強さの違いを比較するように助言する。

◇自動車だけでなく、プロペラや豆電球等、いろいろなもので調べさせる。

◇それぞれのつなぎ方の回路図を描かせ、回路についてグループで確認させる。

◇電流の強さを確認するために、器具を用いる必要性を感じさせる。

4年「電気の働き」授業展開案

本事例を通して育てたい力(問題解決のための技能)

○乾電池 2 個を(直列・並列)正しくつなぐことができる。

○検流計を適切に操作し、電流の強さや向きを調べるこ

とができる。

第1次 モーターの回る向きは、何によって変わる

のだろうか。

乾電池の向きを変えると回路に流れる電流の向きが変わり、モーターの回る向きが変わる。

第3次 光電池に当てる光の強さ

を変えると、電気の働きは変わるのだろうか。

光電池に当たる光が強くなると、光電地の電気を起こす働きが大きくなり、回路に流れる電流も強くなる。

第2次 乾電池の数やつなぎ方を

変えると、電気の働きはどのように変わるのだろうか。

直列につなぐと電流が強くなり、電気の働きが大きくなる。並列につなぐと電流の強さや電気の働きの大きさは乾電池1個のときと変わらない。

単元のねらい(問題解決能力)

電気の働きについて興味・関心をもって追究

する活動を通して、乾電池のつなぎ方や光電地

に当てる光の強さと回路を流れる電流の強さ

とを関係付ける能力を育てるとともに、それら

についての理解を図り、電気の働きについての

見方や考え方をもつことができるようにする。

学習課題 乾電池の数やつなぎ方を変えると、電気の働きはどのように変わるだろうか。

ポイント1

ポイント2

① 直列つなぎ、並列つなぎの電気の働きを調べる方法を考える。

② 乾電池の数やつなぎ方を変えて、電気の働きを調べる。

③ つなぎ方と電気の働きについてまとめる。

1 2 3 4 5 1 2 3 1 2 3

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こうやってつないだら、きっと速く走るよ!

考えたつなぎ方で自動車を走らせる。(試行錯誤)

つなぎ方によって速さが違ったよ。

つなぎ方を分類してみよう。

それぞれのつなぎ方の特徴を検流計を使って調べよう!

◎児童一人ひとりの実験セットの準備

・乾電池・導線・モーターなどの購入(実験キットの購入も可だが、指導に工夫が必要)

・自動車を作る道具(違うものになってもよい:プロペラ等)

◎実験する場所の確保

自動車を走らせられる場所で、他クラスの活動の妨げにならない安全な場所を確保しておく。(騒がしくなる。)

◎実験するための準備物の用意

・検流計、電流計

・豆電球、モーター等(電流の強さの違いが分かる物の方がよい。)

もっと速く走らせたいな! 乾電池を2個にしよう!つなぎ方は?(気付き)

乾電池の数やつなぎ方を変えると電気の働きはどうなるのかな?(課題)

いろいろなつなぎ方で試してみよう!

事前にやっておくこと

ポイント1 実験の計画の流れの中で、見通し・目的を持たせる

電気自動車競走 問いかけ 話し合い

予想・仮説

実験の見通し・目的 課題の設定

ポイント2 試行から実感するつなぎ方の違い

実験

器具を用いる目的・必要性

計画

児童の試行錯誤

•一人ひとりの児童に試行錯誤させ、問題解決につなげる。また、児童の試行を指導につなげる。

つなぎ方を分類

•実際に児童が考えたつなぎ方で分類する。黒板等を使用する。

直列・並列の指導

•科学的な見方や考え方ができるように、電気の流れについてもイメージさせる。

どうつなげよう?

1個のときより速くなった!

動かなくなったよ。

速さが変わらなかったよ。

児童が試行錯誤した回路を使って分類することで、つなぎ方による電気の働きの違いを実感させます。 一人ずつに回路図を大きく描

かせ、「速くなった」「変わらなかった」「動かなかった」で分類させるとよいでしょう。

分類しよう

ここでは、つなぎ方による電気の働きの違いを「直列」「並列」という言葉とともに理解させます。 さらに、直列・並列つなぎで回

路が作れるようにします。 ショート回路についても具体

例を示しながら安全指導を行いましょう。

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学習活動 ◇教師の支援 ◆評価規準・評価方法

○検流計や電流計の使い方を

学ぶ。

操作方法を参照

○記録の仕方について確認す

る。

・乾電池1個 直列つなぎ

・乾電池2個 直列つなぎ

・乾電池2個 並列つなぎ

・配線を変えた直列・並列

○班の結果をまとめ、考察す

る。

○実験結果を黒板に掲示して、

わかったことを発表する。

○学級全体の実験結果から言

えることを考察する。

○結論をまとめる。

◇映像資料(理科ナビハイパー等)を視聴させ、検流計や電流計の使い方と注意点

についてポイントを絞って説明する。

◇目盛りの読み方について確認する。

◇乾電池1個で検流計をつないだ回路図を描かせ、個別評価をする。

◇全員が合格したら、回路図の描き方等をワークシートで練習する。

◇記録用紙に記録すること(つなぎ方、電流の強さ、モーターの回る速さや豆

電球の明るさ)を確認する。

◇モーターの回る速さや豆電球の明るさは、乾電池1個を基準に比べさせる。

◇記録用紙は一人一枚で個別に実験させる。

◇まずは、回路図を描かせてから回路を組み立てさせる。

◇組み立てた後、ペアもしくはグループで、正しく組み立てられているか確認

させる。(相互評価)

◇間違っている場合は、回路図から確認させる。

◇特に並列つなぎは難しく、検流計をつなげる際にも注意が必要である。しっ

かりと確認させる。

◇ショート回路については、実験前に指導し、誤ってショート回路につないで

発熱などの危険な状況になったときの対処についても指導しておく。

◇基本的な並列つなぎについて調べ終わった班には、配線の仕方を変えた直列

つなぎや並列つなぎを調べるように助言する。

◇実験データは、班全員の結果から適切なデータを採用するように指導する。

◇結果から分かったことについて班で話し合う。

◇実験結果を黒板等で一覧できるようにし、それを活用して説明するように助

言する。

◇それぞれの班の結果を比べ、全体の傾向が捉えられるようにするため、全体

の結果が一覧できる板書をする。

◇学級全体の実験結果からつなぎ方と電流の強さ・電気の働きについて共通し

て言えることは何か考察させる。

◇乾電池1個を基準として、直列つなぎ、並列つなぎの電流の強さや電気の働

きについて結論を書かせる。

◇つなぎ方の違いで、電気がどのように流れるのかについて、回路図を活用し

て説明できるように助言する。

◆技能

検流計をつないだ回路図を描くことができる。(個別評価・ワークシート)

実験

乾電池の数やつなぎ方

を変えて、電気の働きを調

べる。

◆技能

検流計を適切に使い、電流の強さを調べている。

乾電池のつなぎ方を変え、正しく直列・並列でつないでいる。

(行動観察・記録分析・相互評価)

結論 乾電池を2個つなぐ回路には、直列つなぎと並列つなぎがある。

直列につなぐと電流が強くなり、電気の働きが大きくなる。

並列につなぐと電流の強さや電気の働きの大きさは乾電池1個のときと変わらない。

※並列につなぐと電流の強さは変わらないが、働き続ける時間が長くなることに触れてもよい。

ポイント3

ポイント4

直列

並列

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ポイント3 確実な習得を目指す指導と評価の流れ

使い方の説明

•ポイントを絞ってわかりやすく説明する。

回路図を個別評価

•評価の観点を明確にし、正しく評価する。

練習

•ワークシートを使って練習する。

評価の観点

☆直列につないでいる。

☆電流の流れを指でなぞれている。

☆目盛りが読み取れる。 電池2個(直列・並列)にもチャレンジさせる。

ポイント4 実験の中に、パフォーマンステストを取り入れる

目盛りの読み取り方も確認する。 実験結果を記録する。 (つなぎ方、電流の強さ、電気の働き)

分担を決めて個別に回路図を描く。(直列・並列つなぎのいろいろな配線にもチャレンジ!)ショート回路に注意!

自分の描いた回路図を実際に組み立ててみる。 ショート回路に注意!

◇直列つなぎ?並列つなぎ? ◇検流計のつなぎ方は適切か? (輪の中につなぐイメージ) ◇電流の流れを指でたどって確認

意欲を技能に!ジャンプ課題

「いろいろ変えてやってみよう!」

本事例では、乾電池の数とつなぎ方を変えて実験

した。この他にも、電池の種類(単一、単二、単三等)

を変えてみたり、数を3個にしたりすることも考えられ

る。また、検流計をつなぐ位置を変える、豆電球を2

個つなぐ等、条件をいろいろと変えて電流の強さを

調べてもおもしろい。その際、条件に目を向けなが

ら実験するように助言する。また、安全には十分に

配慮し、指導する。

理解の難しいグループには、教師が適切な支援を加える。

【指導のスモールステップ】

○乾電池が1個⇒乾電池が2個(直列つなぎ)⇒乾電池が2個(並列つなぎ)

乾電池が増えても、一つの大きな乾電池としてイメージさせると検流計をつなげることができます。

検流計をつないだ回路図を描いてみよう!

電気の働き

関係付け

・乾電池を2個つなぐ回路には、直列つなぎと並列つなぎがある。・直列につなぐと電流が強くなり、電気の働きが大きくなる。・並列につなぐと電流の強さや電気の働きは、乾電池1個のときと変わらない。

つなぐ回路 電流の強さ 電気の働き

直列つなぎ

並列つなぎ

強くなる

変わらない 変わらない

大きくなる

回路図を描く。

回路図通りに回路を作る。

正しく組み立てられているか確認する。

実験結果を

記録する。

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直列・並列つなぎ、検流計・電流計の技能に関する系統図

中学校

小学校

中2

電流と磁界

中2

電流・電圧と抵抗、電力量、熱量、静電気、電子

電流計・電圧計・検流計

3年

電気の通り道

電気を通すつなぎ方(回路)

電気を通す物

4年

電気の働き

直列つなぎ 並列つなぎ

検流計・電流計

3年

磁石の性質

5年

電流の働き

電磁石

6年

電気の利用

発電・蓄電

電気の変換(光・音・熱)

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練習用ワークシート 各学校・児童の実態に合わせて活用ください。

ポイント ポイント

10

20

30

40

50

+⑩

それぞれの回路に検流計をつないでみよう それぞれの回路に検流計をつないでみよう

 回路図チャレンジカード名前:

電流の流れる向きもかけたら+5ポイント

チェックした人:

直列つなぎ 並列つなぎ

。 。

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参考

小学校では、ほとんどの教科を学級担任が指導します。他教科で指導した学習内容を理科に生かすことで、相

乗効果により、学びを深めることができます。理科と他教科のつながりをまとめてみました。

各教科の内容を互いに結び付けて指導することは、活用する力を伸ばすことにつながります。これは、理科で

学習したことを生活に結び付けて考える力の向上にもなります。

さらに、思考力を高めるだけでなく、基礎的・基本的な内容を定着させる上でも効果的です。

小学校での指導における 他教科との相乗効果

【国語】

接続詞を使い、分かりやすく表現する力を伸ばす。

言語活動の基礎として自分の考えを伝える。

⇒理科の事物・現象を説明するときの表現力

学習内容等の知識や技能だけでなく、各教科での体験が理科の学習とつながっています。

また、各教科での指導・評価の工夫を理科に生かすこともできます。グループ学習等の学び合

いもその一つです。

技能の習得に関しては、実技教科(音楽や体育など)の授業を参考にすべき点が多くありま

す。技能を習得させるには、「言って聞かせ」「やって見せ」「やらせてみせて」「評価する(ほ

める)」ことが必要です。

また、理科の特徴である問題解決的な学習は、児童の主体的な学びにつながるため、他教科

の学習でも求められています。理科の問題解決を参考に、チャレンジしましょう!

【算数】

長さや重さの測定、単位の換算、結果の数値化、グラフ

の活用等の考え方や技能を身に付ける。

⇒理科の実験結果をまとめたり、考察したりする力

【社会】

グラフの読み取り方等の技能を身に付ける。

⇒理科の実験結果から考察する力

日照時間や気温と作物との関係、地形と降水量の関係、

プランクトンの発生と漁獲量の関係等の理解

【生活科】

飼育や季節の変化に関わる活動が、自然との関わりにつ

いて気付く力を育てる。

⇒理科の観察力の土台

【図工】

道具の使い方、材料の工夫の仕方

⇒理科の実験やものづくりの技能

絵を描くこと

⇒理科の観察力、表現力

【体育】

骨格・筋肉や呼吸などの体のつくりやはたらきを、運動

を通じて実感する。

保健学習での食事、運動、衛生、発育、けが、病気等が

理科学習につながる。

【家庭科】

消化と栄養素、水溶液の性質と汚れを溶かす洗剤の働き、

アイロンの使用と電気による発熱、料理と水や金属の温ま

り方等が理科学習につながる。

【音楽】

発声時の感覚や大太鼓の振動の体感、音の高低差が、中

学校で学習する「音の性質」に関する実感につながる。