～味の素流「働き方改革」～働きがいと生産性向 …teleworkkakudai.jp/seminar/2018/pdf/tokyo/fujie.pdf経営戦略としての働き方改革 2015-16年施策

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～味の素流「働き方改革」～

働きがいと生産性向上への取り組み

2019年3月5日

味の素株式会社常務執行役員藤江太郎

目次-Outline-

1

Ⅰ. 会社紹介

Ⅱ. 味の素流「働き方改革」

Ⅲ. 取り組み成果と課題

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目次-Outline-

2

Ⅰ会社紹介


3

※2018年3月末

味の素グループの概要


味の素グループの目指す姿(Our Philosophy)

4“ASV”を中核とした事業を展開し、2020年にグローバル食品トップ10を目指す

私たちは地球的な視野にたち、“食” と “健康”、そして、

明日のよりよい生活に貢献します

先端バイオ・ファイン技術が先導する、確かなグローバル・スペシャリティ

（ＧＧＳＣ）食品企業グループを目指します創業以来一貫した、

事業を通じて社会価値と経済価値を

共創する取り組み

利潤の追求競争力の向上

社会・人類課題の解決

共通価値の創出

ASV

経済価値

社会価値


Ⅱ味の素流「働き方改革」

5


グローバル人財マネジメント改革の基本方針

6

グローバル成長ビジョン（トップ１０入り）の実現

個人と会社の成長の同期化を通じたイノベーションの実現

自律的成長

働きがいの実感多様な人財の共創

味の素のDNA

人を求めてやまず、人を活かす

働きがいと生産性を向上する職場環境の実現

一人ひとりの自律的成長の実現

多様な人財の共創によるイノベーションの実現

個人の成長企業の成長WIN-WIN

心身の健康Health & Well-being

健康経営


働き方改革ダイバーシティ推進

「働き方改革」のありたい姿

7

味の素流の働き方を確立し、働きがいと生きがいの両立を図る

性別・国籍・価値観等に関わらず、多様な人財が活躍し、グローバルトップ１０にふさわしい生産性の高い「働き方」を実現している


イノベーションの萌芽につなげる

取り組みの歴史①（施策と課題） 2008年～2014年

8

2008年 2009-10年 2011年 2013-14年

・WLBプロジェクト結成・WLBビジョン策定

・WLB説明会開催・WLB相互理解ワークショップ開催・職場懇談会開催・本社閉館時刻22時→21時

・働き方改革「Work@A」開始・スーパーフレックス・時間単位有休制度・在宅勤務制度


考え方の整理制度整備

（育児・介護中心）意義理解

職場取組み場所と時間の自在な働き方

施策

課題

・具体的施策は未実施

・再雇用制度・育短制度拡充・育休の一部有給化・子ども看護休暇と積立

有休の取得事由拡大

・育児・介護をしている人のための制度

・私関係ない・・・という意識・制度作ったが使いづらい

・“会社のオフィス“で、朝から晩まで働くことができる人＝キーポジションに就く人という意識がまだ強い

・活用に濃淡あり・出社したら損(電話･会議準備)

・部下やりたい、上司困惑・長時間労働変わらない

取り組みの歴史②（施策と課題） 2015年～2018年

9

2017-19年


総実労働時間の短縮開始

経営戦略としての働き方改革

2015-16年

施策

課題

・モーニング無料提供・本社閉館時刻21時→20時・本社ノー残業デー（18時）・WLB休暇導入・職場課題検討会開催・SurfaceHub導入、Lync積極活用

・人事部孤軍奮闘(人事対現場)・早く帰る＝残業代減はイヤ・早く帰っても生活は変わらない・在宅勤務のルールが厳し過ぎ（前週申請、業務・場所限定、月4回）

・経営直轄の複数組織が働き方改革推進・所定労働時間20分短縮＋10,000円BU・総実労働1,800時間目標化・始終業時刻前倒し(8:45-17:20 → 8:15-16:30)

・「どこでもオフィス」導入（在宅勤務の進化版）

・本社閉館時刻19時、ノー残業デー17時

・紙ベースの仕事＝どこでも効率的に働けない・所属組織の枠を超えられない働き方・余裕のない総実労働1,800時間・働き方改革は味の素単体中心・働き方を支える健康は個人任せ

・速く決めて速くやる×先進的働き方へ・働き方の部署最適→全社最適・働き方のデジタル化(完全ペーパーレス)

・“余力のある”、“グループでの”総実労働1,800時間

・ペーパーレス×フリーアドレス・グループ働き方改革会議開始・働き方改革社内サイト(るるく)開設・健康経営の取組み開始・年間休日数固定124日（閏年125日）

2017年 2018-19年

「働き方改革」の施策（骨子）


10

マネジメント改革（経営主導）

ワークスタイル改革（個々人が取り組む）

×

所定労働時間

20分短縮

始終業時刻

前倒しどこでも

オフィス

自律した働き方

「働き方改革」推進体制の刷新

「職場懇談会」×「職場課題検討会」

「時間生産性」の目標化

「会議改革」＆「メール改革」

業務の標準化・自動化働き方の高度化（ペーパーレス×フリーアドレス）

「働き方改革」で生まれた価値（原資）は人財に再投資する

ワークスタイル改革 ①所定労働時間20分の短縮

11

所定労働時間7時間35分

時間外

時間外

所定労働時間7時間15分

時間外

時間外

総実労働時間

創出時間

2017年3月

2017年4月～


働く時間の前提を変え、ゼロベースで働き方を見直す

何となくの始終業時刻の見直し

実質賃上げ（実質14,000円相当）

キャリアの可能性拡大

＜直接的な効果＞

＜追加施策＞

正社員ベースアップ1万円パートタイマー時給アップ

年度休日日数の固定化（124日）※閏年は125日

ワークスタイル改革 ②抜本的な意識改革

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■モーニング無料提供

焼き立てパン挽きたてコーヒー

■本社19時退館（強制消灯）22時

21時（2011年度～）

20時（2015年度～）

19時へ

■終業時刻16：30へ

＜以前＞＜2017年度＞

始業時刻終業時刻

8：4517：20

8：1516：30

毎週水曜日は

17時消灯Copyright © 2019 Ajinomoto Co., Inc. All rights reserved.

始終業時刻の大幅な前倒しスーパーフレックスタイムを前提とし、基本となる始終業時刻を大幅に前倒し

ワークスタイル改革 ③どこでもオフィス

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求められる成果を上司部下で確認（成果にコミット）

場所や時間帯を問わない働き方（どこでもオフィス）

スケジューラー入力働き方計画表

ＷＥＢ会議

メリハリのある適正な評価（人事諸制度の改定）

労働時間も減らし、成果も出てますね。

成長、意欲向上


成果にコミットした自律的働き方


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ルール策定（緩和）・週1回の出社以外は利用制限なし・申請は前日まで、事後報告不要・業務内容・場所は問わない・育児・介護との併用可

基盤整備・軽量PCの全社導入・社宅サテライトオフィス化・社外サテライトオフィス契約・モバイル勤務履歴（VPN）の開示

風土醸成・管理職は週1回「どこでもオフィス」・テレワークデイ(2017)＆デイズ(2018）実施・台風・大雪等の天候リスク時に

人事部から取得促進メール発信


「どこでもオフィス」推進2017年よりルールを大幅に緩和、基盤整備×風土醸成も推進


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セキュリティ管理○PC内へのデータ保存禁止○PC稼働時間を記録○メール通信ログの取得○インターネット・アクセスログの取得

どこでもオフィス会議室設備の充実

軽量PC

ヘッドセットSurface HUB（スピーカー＆マイク

一体型）

スピーカー＆マイク

Web会議（Skype for Business）


事例紹介（領収書の電子申請）：どこでも経費精算

16


外出先から、いつでも経費申請が可能に

事例紹介（川崎事業所＜工場＞の取組み）

17

13時 15時 17時

永田

荻谷

武藤

岩舘原料棚卸し

粉溶解 SAP

運転・監視

①在宅勤務（生産計画資料作成）

原料調合作業

①在宅勤務（棚卸データ入力）

7時 8時 13時

3直監視

SAP入力

15時

交替班

日勤班長

日勤Aさん

日勤Bさん

取組み ①事務作業の在宅勤務推進②交替班の時間有休取得推進③交替班の一部在宅勤務の実現

目的：マルチスキル・人事制度を活用し働き方の幅を更に広げる！


Ⅲ取り組み成果と課題

18


総実労働時間の推移

19

全社での一人当たりの平均総実労働時間は、前年度から74時間削減し、1,842時間。2018年度の目標である「平均総実労働時間1,800時間」に向けて労働時間は着実に削減。

＜全体（基幹職＋一般職）＞＜一般職＞

＜一般職＞

15年⇒16年度△60時間

16年⇒17年度△74時間

＜基幹職＞


働き方の変化～平均業務終了時刻～

20

50%

75%

0%

50%

100%

夜（18時以降）夕刻(16：00～18：00)

2016年～2017年全社計

平均業務終了時刻

2016年4月～10月 2017年4月～10月

自己研鑽

・英会話レッスン・ビジネススクール

心身の健康

・ジムでエクササイズ・新たな趣味にチャレンジ

家事・育児

・平日に家族みんなで夕食・子どものお迎え

夜終了：▲25％夕刻終了：＋25％

■生み出された「夕方」の使い道（例）

男性従業員の新たな参画

50％

25％

従業員の７５％が平均１８時前終業に「朝・昼・夜」の1日3区分の生活から、「朝・昼・夕・夜」の1日4区分の生活へ


働き方の変化～どこでもオフィス～

21

6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21

残業通勤家事家事通勤オフィスで勤務昼休みオフィスで勤務

従来の働き方（出社・通勤・残業を前提）･･･就業･･･不就業･･･通勤

例：7時間勤務で仕事とスキルアップの両立を目指す

6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21

通

勤

通

勤

メ

ー

ル

海外と電話会議商談実施海外と電話会議

サテライト

オフィスで勤務食事・習い事家事

英会話学校

※空いている

時間帯を利用

サテライト

オフィスで勤務

自宅で

勤務家事昼休み

例：7時間勤務で仕事と育児の両立を目指す

6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21

Lync会議（本社） Lyncで業務打合せ

昼休み買物資料

作成

食事の支度

子供のお迎え自宅で勤務メール

家事・

子供を送る自宅で勤務


「どこでもオフィス」導入により新たな働き方へ

働き方の変化～どこでもオフィス～


22

工場でテレワーク実施

経営会議をサテライトオフィス開催

味の素グループ4社とテレワーク・デイズ参加

1日平均1,090名がテレワーク

テレワークはトップから

テレワークを工場で

テレワークをグループで

有事の時も当たり前にテレワークが活用できる

2017年度テレワーク取得者比率：８４％一人当たり平均取得時間：４９時間

⇒当たり前の風土になりつつある

386

107

664

145

0

100

200

300

400

500

600

700

選択型研修マネジメントスクール

2016年1月～11月 2017年1月～11月

働き方の変化～研修応募者数～

23

研修応募者数の比較

172%

136%

研修応募者数、マネジメントスクール通学者数増加


今後の取り組み

2424

FY2007（実績）2,039時間

FY2016（実績）1,916時間

FY2017（実績）1,842時間

FY2018（目標）1,800時間

様子見層困惑・悩み層

業務の標準化・自動化基幹システム更新、AI・RPA・ICT等の活用

働き方の高度化・職場環境整備ｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝﾂｰﾙの充実、ﾍﾟｰﾊﾟｰﾚｽ・ﾌﾘｰｱﾄﾞﾚｽ等

人財への投資健康増進、人財育成、多様なライフスタイル応援

FY2020（目指す姿）グループ

1,800時間未満

味の素㈱として一層の進化変化に適応しながら、皆が先進的な働き方へ

グループ会社へ波及・展開グループ全体での働き方改革へ

平均総実労働時間のロードマップ


結びに

25

・「働き方改革」は、「人づくり」であり「組織づくり」

・トップダウンが重要／一人ひとりが押し付けでなく腹落ちしている事も重要

・大きなコストはかけなくてもできる。やり方によって、かけたコストや労力の数倍もの効果あり。

・「働き方改革」≠時短 ⇒目的・狙いや実施方法は各社各様

・明るく・楽しく・前向きに

・競争力強化採用（人財獲得競争、働きがい・リテンション競争・・・）

・左脳と右脳

・漢方薬的な取り組み


・「どこでも」は、テレワーク推進のキーワード



27

Appendix

2018年取組み：ペーパーレスの進捗（本社）


28

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

800,000

7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月

枚本社のプリント出力枚数の推移

全社軽量PC導入SurfaceHub導入

年末2S活動本格的なペーパーレス開始例）・会議配布資料の極小化

・役員へペーパーレス説明

1年間のペーパーレス率

50％

1年間の削減ファイルメータ数

37FM

ペーパーレスの加速により、どこでも効率的に仕事ができる

約37m当社ビル8F分

事例紹介（川崎事業所＜工場＞の取組み）


29

IoT活用により、「誰でも簡単に確実に」働く仕組みの導入

事例紹介（全社宛メールの掲示板化）

30

※Posty：社内文書掲示板


社内公式文書の掲示板化重要メール以外は自分のタイミングで掲示板へアクセス

2018年度の取り組み：逆メンターの取り組みトライアル

31

若手（教える）

役員（教わる）

最近Instagramで流行っているﾚｽﾄﾗﾝは？ﾃﾞｼﾞﾀﾙ分野で〇〇が若者に流行り始めてます！

SNSを使ったﾃﾞｼﾞﾀﾙﾏｰｹﾃｨﾝｸﾞはどうですか？ﾃﾚﾜｰｸでこうやって効率アップ！

ｱﾄﾞﾊﾞｲｽ

ｱﾄﾞﾊﾞｲｽ

〇〇専務って意外にとっつきやすいんだ！

□□常務の考えている事は素晴らしいな！

・若者世代の変化に驚いた！・△△さんにはこんな分野で

活躍してもらおう！

・わが社でももっとﾃﾞｼﾞﾀﾙ活用しないといけないわ！・このアイデアいただき！

通常は上司が教える側、部下は教わる側のメンターの逆の取り組みをまず経営会議メンバーから

相互理解共感


2018年度の取り組み：働き方改革の情報発信

32


33

健康で良い仕事をするための３つの重要要素

バランスの良い食事

適度な運動快適な睡眠

ラブベジ®勝ち飯®

従業員向け睡眠改善プログラム

アミノバイタル®東京2020オフィシャルパートナー®

グリナ®


2018年取組み：質的向上を目指した働き方改革のさらなる加速

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既存の概念を越えて、ダイバーシティ推進と働き方改革を結びつけ、イノベーションの萌芽につなげる


＜第２ステージ＞

＜第１ステージ＞

業務効率を向上させる改革

・総実労働時間短縮・どこでもオフィス導入

×フリーアドレス

所属組織や分野の枠を越えてつながるイノベーティブな業務スタイル

ペーパーレス

どこでも仕事が効率的にできる仕組みづくり

速く決めて速くやる

より質的な改革

・テーマで働く・どこでも働ける・新しい価値を創造するための仕事をする

味の素流「健康経営」～取組み全体像～

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社員のセルフ・ケア全てのベースとなる産業医療スタッフによる

「全員面談」

味の素グループで働いていると、自然に健康になる！！


吸わない会社メンタルヘルス健康状態可視化健康増進アプリ

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