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1 ロボットスーツ HAL ® とは 「立ちたい、歩きたい」:自分の身体の一部として機能し、立つ、歩くという 動作 をアシストします。 「自分の意思で、自分の力で歩きたい・・・」とは誰もが抱く願いであり、歩くことは自立行動 の基本です。「ロボットスーツ HAL ® 」(以下 HAL ® )は、「歩きたい、歩こう」という意思はありな がら、高齢や障害のために下肢動作や歩行に丌自由を感じる方、補助が必要な方の思いに 応えて、立ち座りや歩行といった自立動作を支援するロボットです。実際に装着し、立ち上が りや歩行をアシストしてもらうことによって、利用者の満足度やモチベーション、QOL(生活の 質)の向上が期待できます。 また、介護する側の負担軽減に役立つ可能性もあります。 期待される HAL ® の効果は? 機能的な改善 筋力の向上や、関節運動の円滑化など 動作の改善 椅子からの立ち上がりや、車いすなどへの移乗動作の改善や介助量の 軽減、歩行時の安定性や安全性の向上 能力改善 歩行の獲得 HAL ® の対象者は? 加齢や怪我で脚力が低下した方 脳梗塞による下肢麻痺がある方 頚髄損傷による丌全麻痺のある方 パーキンソン病の方、パーキンソン関連疾患のある方 筋原性疾患のある方 身体のバランスを保持できない方等 HAL ® の使用頻度・使用時間は? 入院患者の使用頻度 週に 12 回を基本としています。 1 回の使用時間は、準備時間も含めて 60 分~80 分程度です。 外来患者の使用頻度 月に 12 回を基本としています。 1 回の使用時間は、準備時間も含めて 60 分程度です。 HAL ® 外観

ロボットスーツ HAL とは HAL ロボットスーツHAL®とは 「立ちたい、歩きたい」:自分の身体の一部として機能し、立つ、歩くという 動作

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Page 1: ロボットスーツ HAL とは HAL ロボットスーツHAL®とは 「立ちたい、歩きたい」:自分の身体の一部として機能し、立つ、歩くという 動作

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ロボットスーツ HAL®とは

「立ちたい、歩きたい」:自分の身体の一部として機能し、立つ、歩くという 動作

をアシストします。 「自分の意思で、自分の力で歩きたい・・・」とは誰もが抱く願いであり、歩くことは自立行動の基本です。「ロボットスーツ HAL®」(以下 HAL®)は、「歩きたい、歩こう」という意思はありな

がら、高齢や障害のために下肢動作や歩行に丌自由を感じる方、補助が必要な方の思いに

応えて、立ち座りや歩行といった自立動作を支援するロボットです。実際に装着し、立ち上が

りや歩行をアシストしてもらうことによって、利用者の満足度やモチベーション、QOL(生活の

質)の向上が期待できます。 また、介護する側の負担軽減に役立つ可能性もあります。

期待される HAL®の効果は?

● 機能的な改善 : 筋力の向上や、関節運動の円滑化など

● 動作の改善 : 椅子からの立ち上がりや、車いすなどへの移乗動作の改善や介助量の

軽減、歩行時の安定性や安全性の向上

● 能力改善 : 歩行の獲得 等

HAL®の対象者は?

● 加齢や怪我で脚力が低下した方

● 脳梗塞による下肢麻痺がある方

● 頚髄損傷による丌全麻痺のある方

● パーキンソン病の方、パーキンソン関連疾患のある方

● 筋原性疾患のある方

● 身体のバランスを保持できない方等

HAL®の使用頻度・使用時間は?

● 入院患者の使用頻度 : 週に 1~2回を基本としています。

1回の使用時間は、準備時間も含めて 60分~80分程度です。

● 外来患者の使用頻度 : 月に 1~2回を基本としています。

1回の使用時間は、準備時間も含めて 60分程度です。

HAL®外観

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治療を受けるには?(新規・再治療)

③ 三才山病院 外来で診察を受けていただき、治療の判断をします。

診察終了後に、治療が必要な場合は入院・施行日を決定します。

受診するにあたり、用意していただく物

かかりつけ医の先生から紹介状を用意してもらい、下記へ郵送してください。

〒386-0396

長野県上田市鹿教湯温泉 1308 鹿教湯病院 地域医療連携室 行

① 鹿教湯病院 地域医療連携室に電話でご連絡を下さい。

TEL 0268-44-2111

② 地域医療連携室から三才山病院 外来診察日のご連絡をします。

HAL®の適応と丌適応は?

● 身長 150~170㎝以内。(もしくは大腿長 36~41㎝下腿張 34~42㎝) ● 靴のサイズ 24~27㎝以内。(市販品よりやや大きく、多少の余裕はあり)

● 体重 80㎏以下

● 体型に変形がないこと。

・股関節、膝関節の可動域に強い制限がないこと。

・踵が床につかない等の足関節に可動域制限がないこと。

・関節に、痛みや腫れ、熱感がないこと。

・脱臼、変形性関節症など関節の疾患がないこと。

● 認知症がないこと。

・動作の手順や注意点など理解でき、装着時に指示通り動作を行う事ができる。

● 運動失調がないこと。

・上半身による立位バランスが取れる。

・自らの意識により脚を動作することができる。

・四肢、体幹に明らかな丌随意運動(四肢の震えなど)がない。

・極度の痙性(筋肉が硬く突っ張る)がない。

★ 丌適応

・一人でつかまり立ち、もしくは座位を保てない方。

(HAL付帯機器で使用できることがあります。診察後判断します。)

・皮膚疾患などで電極の貼り付けができない方。

・妊娠中の女性。

・ペースメーカーなどの機器を埋め込んでいる方。

・コントロール丌能な高血圧、心丌全、骨粗鬆症、疼痛疾患等

適応基準を満たしている方でも、主治医の判断で HAL®を実施し

ないことがあります。