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それって線形範囲を超えていませんか? 大変形解析(非線形解析)という選択
プロダクトサポートエンジニア 角田善稔
第4回 Autdoesk Simulation Moldflow ライブヘルプ
このPDFは、ライブヘルプのスクリーンキャスト(ライブ映像)をご覧になっていることを前提に、作成しておりますので、 未だ、ライブ映像のほうをご覧になられておられない場合は、まず、ライブ映像のほうを、ご視聴なされることをお勧めい致します。
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Moldflow “ライブ ヘルプ”セッションの目的
テクニカルサポート 電話サポートWebメールサポート
FAQサイト
フォーラム
開発部門へ製品不具合をレポート
ライブ ヘルプ 1. ASUGを通じて、多くのユーザ様を直接ヘルプできる
2. 直接フィードバックを頂くことができる(Q&Aセッション)
3. テクニカルサポートから積極的な情報発信ができる
4. セッションの録画を全ユーザ様へ公開
忙しくてセミナー、トレーニングに出張が難しいユーザ様にもお勧めです!
ユーザ様固有の問題を迅速に解決
Web会議システムによる、気軽に参加いただく1時間のサポートセッション
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【素朴な疑問】
「これって、もしかして、線形範囲超えちゃってる?」
「3D反り解析で、大変形オプションなんかあるけど、まず、設定で???!」
「大変形解析(非線形解析)って、やっぱり必要かな~?」
線形解析と何が違うの?
本題の前に、 反りの結果をみて、こんなこと思ったことはありませんか?
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反り解析で扱う非線形の範囲は? Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のトピック
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反り解析で扱う非線形の範囲は? 1.微小変形と大変形(非線形)の違い! 2.反り解析で扱う非線形の範囲 Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のトピック
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微小変形って、 「回転」嫌いなの?
「回転量」を考慮出来ない!ということです。
微小変形と大変形(非線形)の違い!
一言で、言ってしまうと・・・
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微小変形は、回転を表すのが苦手! TOPIC:剛体回転の場合
微小変形と大変形(非線形)の違い!
X x1
Y y1 自転
地球外
微小変形の観測者の視点 [X軸]で見ると、 座標系は変わってない!
床の幅は変わってないよ!
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微小変形は、回転を表すのが苦手! TOPIC:剛体回転の場合
微小変形と大変形(非線形)の違い!
X x1
Y y1 自転
地球外
微小変形の観測者の視点 [X軸]で見ると、 座標系は変わってない!
「縮んだ」と認識
はっ! 床の幅が縮んだ!
床の幅
自転してるだけなんだけどな~・・・
床の幅は変わってないよ!
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微小変形は、回転を表すのが苦手! TOPIC:さらに90°まで剛体回転
微小変形と大変形(非線形)の違い!
X x1
Y y1 x1
y1
自転
地球外
微小変形の観測者の視点 [X軸]で見ると、 座標系は変わってない!
90°回転
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微小変形は、回転を表すのが苦手! TOPIC:さらに90°まで剛体回転
微小変形と大変形(非線形)の違い!
X x1
Y y1 x1
y1
自転
地球外
微小変形の観測者の視点 [X軸]で見ると、 座標系は変わってない!
90°回転
「消滅」したと認識
はっ! 床の幅が無くなった!
自転してるだけなんだけどな~・・・
ありえない!
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微小変形は、回転を表すのが苦手!
微小変形と大変形(非線形)の違い!
①微小変形理論は、剛体回転は扱えない!
②剛体回転を扱えるかどうかが、 大変形との違い
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【余談】微小変形のせん断ひずみと角度の関係は?
微小変形と大変形(非線形)の違い!
X
Y
θ1
1.0
θ2
Tanθ1≒θ1
Tanθ2 ≒θ2
せん断ひずみ
γxy=θ1+θ2
1.0
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微小変形と大変形(非線形)の違い!
X
Y
θ1 1.0
1.0
θ2 Tanθ1≒θ1
Tanθ2≒θ2
単純せん断ひずみ
γxy=θ1+θ2 =安全側角度
例えば(微小範囲と仮定)、 0.5deg=(0.5deg/360deg×2π)rad
≒(0.5×6/360)rad=(0.5×1/60)rad
≒(0.5×0.0188)rad≒0.01=1% 0.1deg≒(0.1×0.0188)rad≒0.002=0.2% deg同等もしくは、約2倍程度の%せん断ひずみ値
【余談】微小変形のせん断ひずみと角度の関係は?
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反り解析で扱う非線形の範囲は? 1.微小変形と大変形(非線形)の違い! 2.反り解析で扱う非線形の範囲 Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のトピック
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反り解析で扱う非線形の範囲(1/3)
応力とひずみ曲線
応力
ひずみ
破断点まで直線的 (線形性+脆性) ・破断歪み:0.5%~5% ・熱硬化性樹脂 ・フェノール/メラミン/不飽和ポリエステル/ユリア エポキシ/ポリメチルメタクリレート/ポリスチレンなど
降伏点不明瞭+延性 ・塑性変形(非線形) ・破断歪み:5%~100% ・ABS樹脂/ポリアセタール/ ポリ塩化ビニル/四フッ化樹脂など
降伏点=応力極大点 ・典型的樹脂延性材 ・応力一定区間あり =ネッキング(塑性流動) ・最後に歪み硬化 ・破断歪み:100%~500% ・ポリエチレン/ポリプロピレン/ ポリカーボネート/ナイロンなど
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反り解析で扱う非線形の範囲(2/3)
応力とひずみ曲線
応力
ひずみ
非線形領域
非線形領域
降伏点=応力極大点 ・典型的樹脂延性材 ・応力一定区間あり =ネッキング(塑性流動) ・歪み硬化(絡み合い効果)
破断点まで直線的
降伏点不明瞭+延性 ・塑性変形(非線形)
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反り解析で扱う非線形の範囲(3/3)
応力とひずみ曲線
応力
ひずみ
反り解析の大変形解析(非線形)で扱う範囲は?
実際は、降伏点付近の範囲
クライテリアは後ほど
線形範囲直線的⇒ 微小変形解析向き
線形範囲直線(ヤング率)から外れる傾向 ⇒比較的大変形解析の可能性
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反り解析で扱う非線形の範囲は? Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のトピック
まず、樹脂の「単軸引張試験」を思い出してください 試験機でネッキングさせて
破断に至るまで引張試験します。
ネッキング
(伸び~る)
Von-Mises応力って何?(1/2)
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単軸引張試験によって、下図のような 応力とひずみ曲線が得られる
応力
ひずみ
降伏する
破断する
本来3軸の応力を、上記のような1軸等価な応力-ひずみ曲線で表しちゃいましょうというコンセプトで、この1軸等価の応力を、Von Mises応力として、降伏判定に使っちゃいましょうという考えに基づく
Von-Mises応力って何?(2/2)
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反り解析で扱う非線形の範囲は? Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のトピック
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まず、線形範囲だと思ってください
Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方(1/5) 応力
ひずみ
①材料物性の縦弾性率 (ヤング率)を置く
②許容応力(設計限度応力)
③そのまま横に伸ばして
④そのまま 下に落として
⑤許容ひずみのクライテリア決定
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逆に、許容ひずみから逆算すると
Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方(2/5) 応力
ひずみ
①材料物性の縦弾性率 (ヤング率)を置く
⑤許容応力(設計限度応力)
④そのまま左に伸ばして
③そのまま 上に伸ばして
②許容ひずみ
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降伏応力も同じ扱い
Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方(3/5) 応力
ひずみ
①材料物性の縦弾性率 (ヤング率)を置く
②降伏応力(線形解析限度応力)
③そのまま横に伸ばして
④そのまま 下に落として
⑤降伏ひずみのクライテリア決定
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Von Mises応力も同じ扱い
Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方(4/5) 応力
ひずみ
①材料物性の縦弾性率 (ヤング率)を置く
②Von Mises応力(1軸等価)
③そのまま横に伸ばして
④そのまま 下に落として
⑤相当ひずみ判明
Von Mises応力 =ヤング率×相当ひずみ
相当ひずみ =Von Mises応力/ヤング率
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なので、Von Mises応力と降伏応力の扱い方は
Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方(5/5)
応力
ひずみ
①材料物性の縦弾性率 (ヤング率)を置く ②降伏応力
③降伏ひずみ
④Von Mises応力 算出された (1軸等価と同じ 考え方で)
⑤この範囲内なら 線形解析でOK! (セーフ!)
⑥超えちゃってたら OUT!(非線形)
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【余談:もし反り変位量が異常に大き過ぎたら?】
応力とひずみ曲線
応力
ひずみ
樹脂: 50MPa~100MPa 程度
【補足(薄板未充填材)】 DDの残留応力結果 300MPa(表面)でした⇒ 破断点超え(表面)⇒ 樹脂強度超えている⇒ 非線形でも扱えない⇒
設定・設計不備の可能性
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反り解析で扱う非線形の範囲は? Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のトピック
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樹脂の降伏応力の扱い方は、ちょっと特別で
大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(1/10)
応力
ひずみ
①材料物性の縦弾性率(ヤング率:カタログ値)を置く
②実際の樹脂材料の応力-ひずみ曲線を 実験で取得すると
③最初しか、合致しない! ⇒全然使えない!
④ここで登場! Dr. E.Baerさん (*) SPEJ(4) 396 (1960)
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E.Baerさんの、ポリアセタールモノポリマーに関する報告(*)では
大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(2/10)
応力
ひずみ
①材料物性の縦弾性率(初期モジュラスEo)を置く
②実際の樹脂材料の応力-ひずみ曲線
③セカンドモジュラス(Es)がEo×85%の範囲ならば、金属材料の材料力学の式で、概ね適用可能とした(弾性係数精度限界とした:Modulus Accuracy Limit)
④1%程度に該当
⑤高野菊雄氏によれば、「樹脂によってこの値は異なるが、おおむね1%前後と考えてよいようである」 (抜粋:高野菊雄著, トラブルを防ぐプラスチック材料の選び方・使い方,丸善出版,2011)
(*) E.Baer, SPEJ(4) 396 (1960)
Eo
Es
⑥相当ひずみ1%(0.01)が、大変形解析 (非線形)を使う目安になり得る
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大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(3/10) 相当ひずみ1%(0.01)が、大変形解析(非線形)を使う目安と仮定
反り解析(微小変形結果ログから、各成分変位量概算値の求め方
X成分変位量概算値=1.8686+0.0091491≒1.9mm Y成分変位量概算値=0.40283+0.52065≒0.9mm Z成分変位量概算値=0.77977≒0.8mm
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大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(4/10)
反り解析結果ログから、各成分ひずみ概算値の求め方
X成分変位量概算値≒1.9mm Y成分変位量概算値≒0.9mm Z成分変位量概算値≒0.8mm
X成分幅≒130.0mm Y成分幅≒40.0mm Z成分幅≒50.0mm
X成分ひずみ≒1.9mm/130.0mm≒0.015 Y成分ひずみ≒0.9mm/40.0mm≒0.023 Z成分ひずみ≒0.8mm/50.0mm≒0.016 X成分せん断ひずみ≒1.9mm/(50.0mm:Z)≒0.038 Y成分せん断ひずみ≒0.9mm/(130.0mm:X)≒0.007 Z成分せん断ひずみ≒0.8mm/(130mm/2:XY長手方向中点)≒0.012
各軸方向成分ひずみ =変位量/幅
相当ひずみ=Von Mises応力/ヤング率 (本来はVon Mises応力算出してから)なのですが、 ①一成分でも、ひずみが0.01(1%)を超えていたら、②または不安な場合⇒
まず座屈解析(Moldflow推奨手順)⇒「大変形解析」
せん断は モーメント のイメージ
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大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(5/10) 座屈解析をする場合の設定の仕方
反り解析したsdyを複製し、コピーしたsdy内の プロセス設定2/2ページで、以下の設定をします。
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大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(6/10)
【座屈解析結果の見方(3D)-[1/2]】 最小固有値(固有値ラムダ1)>1.0⇒ 「座屈荷重(分岐点 or 極限点)を超えた領域(非線形領域)にて、座屈モードが存在しますよ」という、常識的な、 「あなたのモデルは健全で安定的なモデルですよ」という メッセージ。
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大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(7/10)
【座屈解析結果の見方(3D)-[2/2]】 最小固有値(固有値ラムダ1)<1.0⇒ 「座屈荷重未満で、座屈が発生しますよ」という、 「設計荷重の見積もりできません。あなたの モデルは不健全・不安定モデルで、 どこかおかしいですよ」というメッセージ。 懸念事項: ・モデリングエラー/成形条件不備 ・初期不整/過度の著しい収縮 ・微小変形範囲を逸脱した条件下 実際は、座屈荷重が過大計算されている可能性あり⇒ ①モデル見直し ②大変形解析(非線形解析)
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大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(8/10) 大変形解析による、座屈形状の解析例(2012 validation report抜粋)
実験結果 (座屈形状)
通常反り解析 (微小変形)
大変形解析 (非線形)
座屈形状などには 大変形じゃないと ダメだね!
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大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(9-1/10) 大変形解析による、2色成形+金型インサートの解析例
(2012 validation report抜粋)
通常反り解析 (微小変形:2次要素)
通常反り解析 (微小変形:1次要素)
大変形解析 (非線形)
Z変位量が、底面厚さ を超えている: 線形超えているね
Max変位量: 約3mm(Z)
Max変位量: 3mm未満(Z)
Max変位量: 1mm未満(Z)
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大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(9-2/10) 大変形解析による、2色成形+金型インサートの解析例
(2012 validation report抜粋)
通常反り解析 (微小変形:2次要素)
通常反り解析 (微小変形:1次要素)
大変形解析 (非線形)
Z変位量が、底面厚さ を超えている: 線形超えているね
Max変位量: 約3mm(Z)
Max変位量: 3mm未満(Z)
Max変位量: 1mm未満(Z)
【大変形】
底面は平らだという結果
【微小変形】 底面は盛り上がっている結果
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ひずみ・せん断ひずみが、1成分でも、1%超えている
板厚を、反り変位量が超えている(成分で見て)
座屈荷重未満で座屈している可能性(固有値<1.0)
2色成形(異なるヤング率)+金型インサート使用
金型インサート使用
大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(10/10)
大変形解析を使う場合の、主要5ケース
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反り解析で扱う非線形の範囲は? Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のトピック
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大変形解析の設定方法(1/4)
基本的には、デフォルト設定で解析 が進められますが、 大変形ソルバーパラメータの諸設定 のポイントのみを次のページから見ていきます 「付録ページ」も、ご参照ください
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大変形解析の設定方法(付録1)
相対収束許容値:デフォルト値でOK
反復間の相対的な収束評価値が、この値(RTOL)を下まわれば、 そのステップ(増分)では収束したとして、次のステップへ進む 目安 : 0.0001<RTOL<0.01
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大変形解析の設定方法(付録2)
荷重増分ステップの最大数:デフォルト値でOK
増分数(ステップ数)を、最大でどれくらいまでにするのかを決める デフォルト=60:増分ステップを最大60回までやるということ。 荷重係数=1.0(負荷されている総荷重)になっていなければ、 再計算する必要あり。 「最大荷重係数」で計算停止するので、少し多めに取っておく。
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大変形解析の設定方法(付録3)
最大荷重係数:デフォルト値でOK
荷重係数=1.0が、成形品に負荷されている総荷重。 この「最大荷重係数」の値になるまで、荷重増分を加算し続ける 使用例: 総荷重の2倍の荷重が負荷されたとして、評価したい時には、最大荷重係数=2.0 総荷重の半分の荷重が負荷されたとして、評価したい時には、最大荷重係数=0.5
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大変形解析の設定方法(付録4)
ステップあたり最大荷重係数増加:デフォルト値でOK
「第1荷重係数増分値」 まで、一気に最初のステップ増分をした後、 その後、1ステップ(増分)あたりに、「第1荷重係数増分値」の何倍 まで、最大で増加させてよいかを指示
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大変形解析の設定方法(付録5)
ステップあたり最大収束計算回数:デフォルト値でOK
1ステップ(増分)あたりに、最大で、何回まで反復計算をさせて よいかを指示 (デフォルト=20:収束し難そうだったら、この反復回数最大数を 多めに取って、ステップ(増分)の反復数を、この最大数まで許す)
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大変形解析の設定方法(付録6)
応力結果出力(中間出力結果のようなもの)
応力(荷重)結果出力を、何ステップごとに出力されるかを指示 使用例: ・最初と最後のステップのみ:最初と最後のステップ(増分)のみ結果出力 ・10ステップごと:10ステップ(増分)ごとに、結果出力
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大変形解析の設定方法(付録7)
「第1荷重係数増分値」
最初のステップ増分で、初期剛性マトリクスにて、一気に [最初のステップ増分の荷重係数の割合]まで、計算させる。 この最初のステップ増分を、 「第1荷重係数増分値」で指示する。 その後、1ステップ(増分)あたりに、「第1荷重係数増分値」の何倍まで、最大で増加させてよいかを、「ステップあたり最大荷重係数増加」で指示
【座屈解析結果使用例】 固有値ラムダ1=0.5555(<1.0) ⇒「第1荷重係数増分値」=0.5と指定 ⇒ 「ステップあたり最大荷重係数増加」 は、その後のステップ増分を、この [0.5]の何倍にするかを指定
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大変形解析の設定方法(2/4)
荷重増分方法
変位
荷重
第1荷重係数 増分値
1ステップ 増分
荷重制御
変位
荷重
第1変位 増分値
1ステップ 変位増分
変位制御
円弧長荷重制御 (弧長増分法)
対応不可 対応可能
変位
荷重
1ステップ 変位増分
1ステップ 荷重係数増分
荷重P
・座屈前幾何学非線形性 ・座屈後不安定応答 ・(材料非線形性(*))
第1荷重係数 増分値
(*)Moldflow対象外
反り解析は、この 範囲
デフォルトでOK
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大変形解析の設定方法(3/4)
荷重増分方法:手動荷重制御 「荷重係数増分値」を指定(荷重係数=1.0:総荷重) ・最初の数個の値(その後は自動)、またはすべての値を指定
荷重
第1荷重係数 増分値
1ステップ 増分
荷重制御
対応不可
【デフォルトで、収束しない・発散の場合】 後ほど、「解析ログの見方」の項目にて、 解決手順をご説明いたします。 録画も公開致しますので、繰り返しご覧ください。
デフォルト
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大変形解析の設定方法(付録8)
荷重増分方法:手動変位制御
「変位データ」を指定 ・成形品に適用する変位増分値(mm)の最初の数個の値(その後は自動)、 またはすべての値を指定:(注:増分変位(mm:[+] or[-]明示)は、 十分小さくしないと、ソルバーが強制終了します) ・「反り解析」、または「自動荷重制御」で得られた解析ログから、最大変位 となる「ノード」と自由度(Ipos:[1=X,2=Y,3=Z])を取得し、指定
変位
荷重
第1変位 増分値
1ステップ 変位増分
変位制御
対応可能
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大変形解析の設定方法(4/4)
1荷重増分 ステップ
荷重
荷重制御
変位
剛性マトリックスの再構築
初期解析手法指定 ・各荷重増分で1度:KSTRA=1 ・各荷重増分で2度:KSTRA=2 ・各繰り返しで:KSTRA=3(お奨め) (NR法:ニュートン ラフソン法)
NR法: ニュートン ラフソン法
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反り解析で扱う非線形の範囲は? Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のトピック
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大変形解析の解析ログの見方(1/2) 解析ログのキーワード
Kstep:増分ステップ数(今何ステップ目か判る)
Kstra:収束計算手法番号 (1~4までなら安定/5⇒不安定) Nref:各ステップでの剛性マトリクス の再構成回数 Nite:各ステップで反復計算した回数 ノード:「変位」項目参照ノード Ipos:「ノード」の「変位」参照自由度 [1=X軸,2=Y軸,3=Z軸] Rfac:現在のステップの荷重係数(1.0=総荷重:最大荷重係数になるまで計算続く) 変位:最大変位(「ノード」の「Ipos」座標軸方向)
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大変形解析の解析ログの見方(付録1) 第1荷重係数増分値
最大荷重係数 (計算停止係数) 最大増分ステップの最大数
(計算停止係数)
荷重増分方法:「自動荷重制御」
「荷重係数増分(ステップ増分値)」= 「ステップあたり最大荷重係数増加」×「第1荷重係数増分値」
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大変形解析の解析ログの見方(付録2) 荷重増分方法:「手動変位制御」
「変位増分(mm)」= 「ステップあたり最大荷重係数増加」×「第1変位増分値」
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大変形解析の解析ログの見方(2-1/2) 収束しないとき・発散するとき
①【モデルチェック事項】 ・モデリングエラー/成形条件不備 ・初期不整/過度の著しい収縮
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
5
5
②【Kstra:[4]→[5]時のRfacチェック】 ・「手動荷重制御」で、直前のきりの良い 荷重係数(Rfac:右図では0.5)まで(裕度保 って:)、ステップ増分を刻む(0.1ずつ)
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大変形解析の解析ログの見方(2-2/2) 収束しないとき・発散するとき
①【モデルチェック事項】 ・モデリングエラー/成形条件不備 ・初期不整/過度の著しい収縮
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
5
5
②【Kstra:[4]→[5]時のRfacチェック】 ・「手動荷重制御」で、直前のきりの良い 荷重係数(Rfac:右図では0.5)まで(裕度保 って:)、ステップ増分を刻む(0.1ずつ)
6step目以降は、[0.05]×[0.1]=[0.005]増分値で、 自動でステップが刻まれていく
0.5446で発散に⇒0.5までなら大丈夫! ⇒「荷重係数増分値」=0.1と指定 して、5stepまで手動入力で刻む ⇒ 「ステップあたり最大荷重係数増加」 で、最初のステップ増分値の「何倍」かを指定 し、その後の自動ステップ増分を、決定
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大変形解析の解析ログの見方(2-3/2) 収束しないとき・発散するとき
①【モデルチェック事項】 ・モデリングエラー/成形条件不備 ・初期不整/過度の著しい収縮
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
5
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②【Kstra:[4]→[5]時のRfacチェック】 ・「手動荷重制御」で、直前のきりの良い 荷重係数(Rfac:右図では0.5)まで(裕度保 って:)、ステップ増分を刻む(0.1ずつ) ・または、「自動荷重制御」で、 「第1荷重係数増分値」に、直前のきりの良い 荷重係数(Rfac :右図では0.5)まで(裕度保って) 指定する ・その後の増分ステップを、十分小さく刻む ように設定(右図では、増分ステップ=0.005)し、 再解析
2step目以降は、[0.01]×[0.5]=[0.005]増分値で、 自動でステップが刻まれていく
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大変形解析の解析ログの見方(2/2-補足) 収束しないとき・発散するとき
①【モデルチェック事項】 ・モデリングエラー/成形条件不備 ・初期不整/過度の著しい収縮
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③【補足(薄板未充填材)】 DDの残留応力結果 50MPa超え(表面)⇒ 樹脂強度超えている⇒ 非線形でも扱えない⇒
設定・設計不備の可能性
②【Kstra:[4]→[5]時のRfacチェック】 ・「手動荷重制御」で、直前のきりの良い 荷重係数(Rfac:右図では0.5)まで(裕度保 って:)、ステップ増分を刻む(0.1ずつ) ・または、「自動荷重制御」で、 「第1荷重係数増分値」に、直前のきりの良い 荷重係数(Rfac :右図では0.5)まで(裕度保って) 指定する ・その後の増分ステップを、十分小さく刻む ように設定(右図では、増分ステップ=0.005)し、 再解析
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① 微小変形:回転考慮苦手だね
② 大変形のクライテリア(判断基準)OK
③ 大変形解析の設定は、基本、デフォルトでOK
④ 収束しない・発散した場合の対処法もばっちり
⑤ 設定のポイント・解析ログの見方のポイントOK(詳細は、
PDFに掲載予定のため、いつでも確認可能)
⑥ 合わないと思っていた反りも、実は、大変形解析な
ら・・・
⑦ 設計不備の早期発見が可能
本日のおさらい
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反り解析で扱う非線形の範囲は? Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のトピック
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反り解析で扱う非線形の範囲は? Von-Mises応力って何? Von-Mises 応力と相当ひずみの換算の仕方 大変形解析(非線形解析)を使う判断基準(クライテリア) 大変形解析の設定方法 大変形解析の解析ログの見方 本日のQ&A
本日のサマリ
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