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別添1 アイヌ文化を発信する空間 基本設計書 平成 29 年3月 札幌市

別添1 - City of Sapporo...(2) ターゲット分析 【市民/道民】:本対象地を日常的に利用する人々。多様性のあるコンテンツを発信することで飽きさ

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別添1

アイヌ文化を発信する空間 基本設計書

平成 29 年3月

札幌市

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アイヌ文化を発信する空間 基本設計書

目 次

1.計画概要 ........................................................................................................... 1

1-1.アイヌ文化を発信する空間の概要

1-2.空間の目的とターゲット

1-3.空間整備、展示計画案コンセプト

2.空間整備計画 ..................................................................................................... 7

2-1.平面計画

2-2.天井計画

2-3.各種造作計画

2-4.仕上計画

2-5.空間整備イメージ図

2-6.設備計画

3.展示計画 ........................................................................................................... 13

3-1.展示計画の概要(コンテンツラインナップ)

3-2.実物展示(シンボル展示)

3-3.実物展示(ガラスケース展示)

3-4.映像系展示(テーブルシアター)

3-5.映像系展示(マジックムービングイメージ)

3-6.映像系展示(メインシアター)

3-7.映像系展示(タッチパネル)

3-8.映像系展示(システム図)

4.維持管理計画 ..................................................................................................... 22

4-1.空間・実物展示

4-2.映像系システムおよび機器

4-3.展示更新の考え方

5.事業スケジュール ............................................................................................... 24

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1.計画概要

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1.計画概要

1-1.アイヌ文化を発信する空間の概要

(1) 計画の位置づけ

札幌市では、平成 22 年度に「札幌市アイヌ施策推進計画」を策定し「アイヌ民族の誇りが尊重されるま

ちの実現」を目指し、アイヌ民族に対する市民理解の促進、アイヌの伝統文化の保存・継承・振興及び

生活関連施策の推進に向けた様々な事業を展開している。

本計画は、「地下鉄さっぽろ駅魅力アップ事業」及び「地下鉄南北線さっぽろ駅コンコース部整備構想」

に基づき、地下鉄さっぽろ駅の改修に併せて駅コンコース部内に整備される「アイヌ文化を発信する空

間(以下、アイヌ文化発信空間)」の空間及び展示の基本設計である。

アイヌ民族の歴史や文化に対する理解の促進と市内・道内に存在するアイヌ関連施設の情報発信、また

世界都市札幌を代表する高質な地下空間の玄関口として相応しい空間づくりを目的とする。

(2) 計画対象地

本計画は、JR 札幌駅アピアと札幌駅前地下歩行空間の中間に位置する「地下鉄南北線さっぽろ駅コンコ

ース部」内の南北2ヶ所の改札口に挟まれた範囲を対象とする。

平成 29~30 年度地下鉄南北線さっぽろ駅コンコース改修工事にて、アイヌ文化発信空間を含むコンコ

ース部の内装・設備等の改修工事が実施され、平成 30 年度にアイヌ文化発信空間の整備工事が予定され

ている。※コンコース部のうちアイヌ文化発信空間部分の内装・設備等改修工事は、平成 29 年度中に部

分竣工予定。

■計画概要

・対象面積:338 ㎡

・整備内容:柱・天井面への造作設置(既存天井を除く)、展示用機器・什器の設置。

・工 期:平成 30 年5月~平成 31 年3月(予定)

地下鉄さっぽろ駅コンコース平面図

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(3) 対象地の現状

計画対象地を含むさっぽろ駅コンコースは、一日 10 万人を超える通行量があり、JR 札幌駅~地下鉄大

通駅間の主要通路であり、また地下鉄東豊線への連絡通路や沿道ビル直結出入口が並ぶ駅構内の交通の

要となっている。アイヌ文化空間予定地である二列の列柱に囲まれた中央部分は比較的交通量が少なく、

柱間に設置されたベンチでの休憩や空間端部の ATM の利用など、通過よりも滞留利用が多い。

(4) 整備条件

対象地は道路法による占用許可を受け設置している駅であり、かつ地下施設でもあることから、利用者

の安全確保や円滑な移動など駅として必要な機能の維持を踏まえ、以下の制約条件に配慮し計画する。

①椅子やテーブル、モニュメントの設置:

・通行の阻害にならないよう極力配慮する。不燃仕様とする。

②床、壁、柱、天井のリニューアル:

・バリアフリーの観点から床と柱は互いにコントラストを取る。

・周辺の駅案内サインの視認性を損なわない計画とする。

③音、光環境:

・駅としての必要照度を確保する。(平均照度 300lx 以上、大通交流拠点程度以上)

・非常照明、音声案内や非常放送等の妨げにならない。

一日 10 万人を超える通行量 交通量の少ない中央部(アイヌ空間予定地)

様々な大きさやデザインの案内サイン 利用率の高い中央ベンチ

アイヌ文化空間に向いた店舗や広告の設え 地下歩行空間の既存展示スペース

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1-2.空間の目的とターゲット

(1) アイヌ文化発信空間の目的

本空間の設置目的は、アイヌ民族の歴史や文化に対する理解の促進と、市内・道内のアイヌ関連施設の

情報発信を行うことである。

文化発信の核として特に下記二点に重点を置く。

①“現代に生きるアイヌ・アイヌ文化” “精神世界、生活文化の豊かさ・力強さ” を発信する。

②札幌市内、北海道内のアイヌ関連施設の魅力を、駅構内という場所の特性を活かした発信を行う。

(2) ターゲット分析

【市民/道民】:本対象地を日常的に利用する人々。多様性のあるコンテンツを発信することで飽きさ

せない文化空間づくりが必要となる。

【道外来訪者】:北海道新幹線開通等により今後も増加が見込まれる道外観光客。北海道、札幌ならで

はの文化発信や観光情報の充実が求められる。

【海外来訪者】:今後も増加が予想されるインバウンド。英語・ローマ字併記により海外からの旅行者

にとっても利用しやすい空間づくりが必要となる。

通行目的 属性(世代) 行動パターン・ニーズ 戦略

通勤

通学

学生

会社員

(行動パターン)

・毎日決まった時間帯に繰り返し通過する。

・目的地が決まって急いでいる、立ち止まらない。

(ニーズ)

・好奇心旺盛、趣味や自己研鑽にお金をかける。

・かっこいいもの、よいデザインに出会いたい。

・短時間の「通行」に対して、映像や空間デザインでイメージ

を瞬間的にアピールする。

・何度通っても飽きない工夫。

買物客 若年層 (行動パターン)

・週~月1回程度、時々通過する。特に急いでいない。

・待ち合せなどで短時間滞在することがある。

(ニーズ)

・流行に敏感、おしゃれ・新しいものに興味。

・古臭いもの、つまらないものを敬遠。

・短時間の「通行」に対して、映像や空間デザインでイメージ

を瞬間的にアピールする。

・アートとのコラボレーションで新しさ・かっこよさをアピー

ルする。

・「利便施設」で新鮮なデザインを売る。

ファミリー (行動パターン)

・目的はあるが急いでいない。

・週~月1回程度、時々通過する。

(ニーズ)

・子供が喜ぶ、子供と休める場所を探している。

・子育てしながらも衣食住にはこだわりたい。

・短時間の「通行」に対して、映像や空間デザインでイメ

ージを瞬間的にアピールする。

・休憩したい人に「滞留」できる場所を設け、情報を映像

や音でアピール。

・子供が喜ぶモチーフや遊び要素を入れる。

中高年 (行動パターン)

・週~月1回程度、時々通過する。特に急いでいない

・待ち合わせ、休憩などで短時間~長時間座ることがある。(比

較的時間がある)

(ニーズ)

・休憩できる場所を探している

・歴史や文化などに興味がある。

・短時間の「通行」に対して、映像や空間デザインでイメ

ージをアピールする。

・休憩したい人に「滞留」できる場所を設け、情報を映像

や音でアピール。

・情報や知識への欲求に対し、「滞留」場所を設け、検索

も含め時間をかけて情報を伝える。

観光客 道外より (行動パターン)

・一度きり~年数回の訪問

・目的地が決まっている or ブラブラと散歩。

(ニーズ)

・好奇心旺盛、面白いものを探している。

・その土地の歴史や文化などに興味がある。

・短時間の「通行」に対して、映像や空間デザインでイメ

ージをアピールする。

・休憩したい人に「滞留」できる場所を設け、情報を映像

や音でアピール。

・情報や知識への欲求に対し、「滞留」場所を設け、検索

も含めて時間をかけて情報を伝える。

海外より (行動パターン)

・一度きり~年数回の訪問

・目的地が決まっている or ブラブラと散歩。

(ニーズ)

・好奇心旺盛、面白いものを探している。

・その土地の歴史や文化などに興味がある。

・多言語情報を求めている。

・短時間の「通行」に対して、映像や空間デザインでイメ

ージをアピールする。

・休憩したい人に「滞留」できる場所を設け、情報を映像

や音でアピール。

・情報や知識への欲求に対し、「滞留」場所を設け、検索

も含め時間をかけて情報を伝える。最低限英語、ローマ

字を併記。

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1-3.空間整備、展示計画案コンセプト

(1) 基本コンセプト

『ステーションミュージアム ”(仮称)カムイの森”』

1.駅という日常の中にある非日常空間、品格・知性を表す文化施設

2.現代に生きるアイヌ文化・世界観を直感的に感じる場

3.「モノの持つ力」と「感性に訴えかける現代的映像表現」

4.駅という特性を活かした情報発信

(2) 空間整備コンセプト

1.アイヌの世界観を力強く印象付ける

・アイヌ文様を大胆にあしらい、アイヌ文化のイメージを強くアピールする。

・アイヌの世界観を五感で感じる演出。

2.洗練された文化施設

・コンコースに浮かび上がる洗練された文化施設として、周辺とのコントラストを強調する。

(照明、色使いなど)

3.歩行者に感覚的にアピールする演出

・南北両方向の通行の流れを意識した機能配置。

・来場者の属性、通過・休憩など動きの特性に適した空間演出。

(3) 展示計画コンセプト

1.”モノの持つ力”を発信する実物展示、“感性に訴えかける”映像展示の二本柱で構成

2.”アイヌの神々や神話、身近で神秘的な世界観”を表現する

・カムイ~動物の神々やユカラがもつ神秘性を表現

・アイヌの歴史、文化財を紹介、他施設への導入口

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(4) 発信するコンテンツの内容

アイヌ文化を形成する様々な要素の中から、本空間ではアイヌ文化に興味を抱く導入口、又現代に生き

るアイヌ文化を感じる目的に相応しい、時代を超えた普遍性・抽象性をもつ以下の文化要素をコンテン

ツとして発信することとする。また、各地のアイヌ関連施設の紹介においても、駅という場の特性と現

代性を加味した情報提供を行う。

発信するコンテンツ

・アイヌデザイン(クラフトアート、民芸品等)

・アイヌ文様

・世界観を表す神話、ユカラ

・身近なアイヌ語、アイヌ語由来の地名

・ユカラ語り、民謡、アイヌ音楽

・アイヌ関連施設の紹介、交通案内、アイヌ語による日常情報

(5) 文化発信手法

日常生活の中で空間を通過する通行者に、①直感的な興味・関心→②知的好奇心を刺激→③関連施設へ

足を運ぶという流れが生まれるアピール手法、また多様なコンテンツで繰り返しの利用でも飽きさせな

い手法による発信を行う。

ビジュアル手法 → アイヌ文様によるビジュアルアピール

色彩、照明計画により、文化性や格調をアピール

サウンド手法 → 指向性音響、センサー連動音声等による、気配や神秘性の表現

インタラクティブインフォメーション → センサーによるインタラクティブな展示

検索機能によるパーソナルな情報提供

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2.空間整備計画

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2.空間整備計画

2-1.平面計画

(1) 空間ゾーニングと機能

■滞留空間

・通行人が立ち止まり、滞留し、アイヌの様々な情報を鑑賞・閲覧する場。

・シンボルとなる実物展示。(柱状ガラスケース)

・展示ケースを囲む柱のモニターにて、動画やタッチパネルでインフォメーション提供。

・メインシアターにて、アイヌの物語、ことば、音楽、北海道の自然などを発信。

■導入空間

・通過中、休憩中(ベンチやテーブル等)にアイヌ文化の世界観、気配を感じる場。

・列柱をアイヌ空間とコンコース通過空間の結界と捉え、動物の神々の気配を視覚的にあしらう。

・テーブルシアターのベンチ・テーブルには、プロジェクターを使用して、アイヌの美しいことば、

神々の気配などをさりげなく感じさせる映像アートの投影を実施。

(2) 平面レイアウト

平面図 1/200

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2-2.天井計画

(1) 天井構成(格子天井)

アイヌ文化発信空間の対象エリアを含むコンコース天井は、平成 29 年度ベース空間の改修工事により、

仕上げアルミスパンドレルの更新、既存照明器具の改修が実施される。

アイヌ文化発信空間の計画では、既存天井の下に透かしパネルを吊り下げ、アイヌ発信文化空間の範囲を

可視化する。パネルの透かしパターンにアイヌ文様を採用し、天井全体でアイヌデザインを印象付ける目

的を持つと共に、天井裏のプロジェクターや照明の設置スペースの確保等の機能を持つ。

また、既存天井下面(透かし天井の上面)に吸音材を設置し、コンコースの雑踏音を吸音する機能も持つ。

・パネル天井範囲:図示の範囲

・パネル天井材料:アルミ樹脂複合版切抜き加工

・固定方法:既存天井上コンクリートスラブに後施工アンカー固定、吊材にて吊り下げ固定。

・パネル天井レベル:FL+2700 (既存天井レベル FL+2900)

(2) アイヌ文様について

アイヌ文様のパターンは、下記の条件に基づき計画する。

・北海道内各地方によって異なるアイヌ文様の特長を反映し、地方性に偏りのないデザインとする。

例)各地方の文様の特長を全体に散りばめる、又は各地方共通の文様を使用する。

・既存天井面の照明設備、空調設備、排煙設備の機能の妨げにならないような文様密度、割付けとする。

・パネル天井が吊材の耐荷重以下になるような文様密度とする。

天井伏図 1/200

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2-3.各種造作計画

(1) メインシアター、インフォメーションライブラリー

イヌ文化発信空間の北側端に壁を設置し、南面に大型モ

ニターを設置、壁内部には各種映像コンテンツの制御機

器と分電盤を格納するバックヤードを配置する。壁面全

体は縦ルーバーで覆い、コンコース東西通路に面する一

部に空間名を示すサインパネルを設置する。大型モニタ

ーの両隣にはインフォメーションライブラリーとして、

アイヌ関連施設のパンフレットを並べる埋め込み棚を

整備する。

(2) ルーバー柱(マジックムービングイメージ内包)

アイヌ文化発信空間内の 16 本の柱の周囲を縦ルーバー

で囲むことで柱の上昇性を強調、柱頭を照らす間接照明

と組み合わせることで地下通路の圧迫感を軽減する。ル

ーバーの内側にはアイヌの神々の動物が描かれたシー

トを貼り、ルーバーとの重なりにより動物が微かに動い

て見える「マジックムービングイメージ」の演出を行う。

(3) テーブルシアター什器(ベンチ、テーブル)

天井からプロジェクターによる映像コンテンツを投影

するテーブルシアターとしての機能と、休憩補助設備を

兼ねるテーブルとベンチを設置。映像が映える白色系で

自然の有機形態をモチーフとしたデザインとする。高さ

はテーブル面 FL+800 ㎜、ベンチ面 FL+430 ㎜、天板

サイズは直径 1400~1800 ㎜。テーブルの周りにはス

ツールを配置、いずれも床に固定とする。

(4) 空間名サイン

JR 札幌駅側、地下歩行空間側両方向からのアプローチ

に対して、アイヌ文化発信空間のサインを設置する。

JR 札幌駅側に対しては、メインシアター壁面の東西2

本のコンコース通路に面した2か所、地下歩行空間側に

対しては、シンボル展示の背面に1か所配置する。

大型モニター

インフォメーション

ライブラリー

間接照明

マジックムービング

イメージ

テーブル

(FL+800) ベンチ

(FL+430)

JR 札幌駅側(東通路)

南側(シンボル展示背面)

JR 札幌駅側(西通路)

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2-4.仕上計画

床 :テラゾタイル/ 色彩はコンコース通路部との対比するダークグレーを基調とし、平成 29 年度の

コンコース改修工事にて先行施工。

天井: 既存仕上(アルミスパンドレル)のまま/ 既存天井より 200 ㎜下に吸音材とアイヌ文様格子天

井を設置。格子天井裏は映像コンテンツの機器・配線スペースとして利用。

柱 :既存仕上の上、マジックムービングイメージ、ルーバー設置。

2-5.空間整備イメージ図

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【照明負荷】

コンコースに新設照明を取付る想定

器具別 台数1台あたり

消費電力(W)消費電力(W) 備考

新設照明 20 23 460 LED灯 ダウンスポットライト

新設照明 16 144 2,304 LED灯 間接ライト(柱)

新設合計 2,764

【演出機器負荷】

器具別 システム1式あたり

消費電力(W)消費電力(W) 備考

テーブルシアター 1 2,000 2,000

メインシアター(大型映像) 1 4,000 4,000

メインシアター(柱埋設映像) 1 1,000 1,000

保守機器 1 1,000 1,000

新設合計 8,000

2-6.設備計画

(1) 電気設備計画

A.照明計画

既存の照明器具の妨げにならない空間計画とする。各所展示物へのスポット照明や柱型をライトア

ップする空間演出照明を新設する。

B.電源計画

電源は交通局電気室の電源盤(イベント電源系統)から文化交流空間内の電源盤まで幹線ケーブル

を引込むこととする。電源盤は電気使用量を計量できるよう電力量計を設置する。

C.通信計画

本空間の外部通信用を目的として、交通局通信端子盤から文化交流空間内通信機器まで引き込み、

通信線は電話ケーブルまたは光ケーブルを想定する。

電気設備概念図

(2) 機械設備計画

既存天井面の空気調和設備、排煙設備の既設設備開口を現状のまま利用する。これら既存設備の機能維

持をアイヌ文化発信空間側の造作が妨げない計画とする。既存床に埋設されている既存配管についても

現状機能維持とし、アイヌ文化空間側の造作が干渉しない計画とする。

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3.展示計画

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3.展示計画

3-1.展示計画の概要(コンテンツラインナップ)

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3-2.実物展示(シンボル展示)

3-3.実物展示(ガラスケース展示)

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3-4.映像系展示(テーブルシアター)

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3-5.映像系展示(マジックムービングイメージ)

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3-6.映像系展示(メインシアター)

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3-7.映像系展示(タッチパネル)

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3-8.映像系展示(システム図)

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4.維持管理計画

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4.維持管理計画

4-1.空間・実物展示

①ハードの仕様:地下公共空間の構成要素として、不特定多数の利用に耐える堅牢な材質・構造とする。

②日常保守管理:清掃、什器や展示物定期点検、展示システム・機器の定期点検、パンフレットの補充等。

③実物展示管理:展示物の特性により、必要な管理条件が異なる。

本計画ではBグレード相当の管理を基本設定とする。

A:

・展示ケース内環境管理:温湿度管理、紫外線カット、防虫防カビ対策。維持に人的対応が伴う。

・常時のセキュリティ管理(監視カメラ、警備契約、係員の配置)

B:

・展示ケース内環境管理:ガラスケースによる保護(紫外線カット・防虫防腐)。人的対応なし。

・常時のセキュリティ管理は設けず、定期的な日常点検。

C:ガラスケースなし

4-2.映像系システムおよび機器

・タイマー設定による自動制御運転とする。

・システム管理者による定期点検による維持管理体制とする。

・システムのアップデート、上映プログラムの変更等は随時システム管理者にて対応。

4-3.展示更新の考え方

①シンボル展示 :常設とし、更新はしない。

②ガラスケース展示:特注制作品、又は借用作品等の数年単位の更新を検討。

③映像系展示 :数年単位を目安として、映像コンテンツを新規制作、更新。

④マジックムービングイメージ:数年単位を目安として、デザインを更新する。

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5.事業スケジュール

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平成29年度 平成30年度

南北線コンコース部

空間整備

(参考)

東豊線連絡通路柵撤去

アイヌ文化を

発信する空間

空間整備

展示計画

平成28年度

設計竣

工工事

システム改修

工事

検討会議

基本設計 実施設計 工事

大型ディスプレイ

ICT事業先行工事

検討会議

展示物・コンテンツ制作

5.事業スケジュール