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51 1 日本の国土と人々のくらし 1 日本の国土と人々のくらし(全20時間) 導入部の話し合いについて 小単元「1世界から見た日本」の導入の話し合い 活動では,より広い視野から日本を認識するために 地球儀や世界地図を活用していく。また,他の国々 と比べるなかで,日本の自然環境に目を向け,地形 や気候に興味をもつようにしていく。 しかし,経験の違いにより子どもたちの知識の量 や興味・関心の深さもさまざまである。授業をする にあたっては,行った経験を比べるのではなく,こ れから行ってみたい場所や知りたいことなどを話し 合うことによって,日本のさまざまな自然環境につ いて興味をもつようにしていきたい。 遠隔地の学習について 子どもたちは,3・4年生の学習で,自分たちの 住んでいる地域から,都道府県までの様子を学習し てきている。そして,都道府県レベルの学習では, 直接現地を訪問する活動がしにくくなり,資料収集 など,間接的な調査で学習を進めてきている。 5年生の学習では,学習範囲が日本全国や世界に 広がるため,取材はさらに難しくなる。そのため, 学習を進めるために必要な資料を自分からどのよう に入手するかが問題になる。 教科書のなかには,情報収集の手段ごとのノウハ ウが書かれた「学び方・調べ方コーナー」が随時掲 載されている。それらをうまく活用したい。 情報の収集に関して インターネットを利用しての情報収集は,非常に 有効であり,また,コンピューターを使うという点 から,つねに正確な情報が入手できると思い込むこ とが多い。しかし,提供されている情報が個人の主 観に基づいたものであったり,悪意をもって提供さ れたりしているものもある。また,提供者の意図に 関わらず,状況の変動によって誤った情報に変質し ているものもある。 そのため,子どもたちが収集した情報の内容につ いては,偏った情報や誤った情報がないかを,指導 者がつねにチェックするようにしたい。また,でき るだけ公の機関(市区町村・都道府県・官公庁など) が提供している資料を参考にするよう呼びかけるの もよい。 大単元の導入(1時間) 地球儀や地図帳で調べると,三大洋と六大陸 (2時間) 世界のさまざまな国々(2時間) 日本の位置とはんい(1時間) 日本の地形の特色(1時間) 四季のある日本の気候,つゆと台風(1時間) 地域によってちがう気候,季節風とくらし (1時間) ふりかえってみよう(1時間) 10 わたしたちの住む地域と比べて(1時間) ⑴あたたかい沖縄県に住む人々のくらし 沖縄県の位置と気候(1時間) 気候に合わせたくらし(1時間) 気候を生かした農業(1時間) 沖縄県のみりょくとは(1時間) ⑵低地に住む岐阜県海津市の人々のくらし 川に囲まれた土地(1時間) 水害とむきあう人々(1時間) 輪中での農業(1時間) 今も続く水害への備え,豊かな水とともに (1時間) ふりかえってみよう(1時間) 寒い土地のくらし 高地のくらし,群馬県嬬恋村 大きくジャンプ 日本の海底資源 せんたく せんたく 学習を進めるにあたって 単元構成 50 1 日本の国土と人々のくらし 本単元では,学習指導要領の内容(1)の4項目のう ち,ア「世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置, 我が国の位置と領土」,イ「国土の地形や気候の概要, 自然条件から見て特色ある地域の人々の生活」 を取り 扱っている。『小学社会』では,このア・イの内容を 5年生の最初の単元,ウ・エの内容を5年生最後の単 元に分けて構成している。これは,学習指導要領に示 された「国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連 をもっていることを考える」ためには,アの世界の学 習と,イの国土の自然環境を先に学習した後に産業の 様子を学習し,その学習を受けた形で,ウの環境と, エの国土保全の学習をおこなう展開のほうが,スムー ズに学習が進むという考えによる。つまり,人々が国 土の自然環境に適応しながら生活や産業を営んでいる ことを先に学習することで,より多面的に,人々が国 土の環境を守ることや,国土の保全に努めていること をとらえることができるのである。 小単元「1世界から見た日本」では,地球儀や世界 地図などを調べることにより,世界の大陸や海洋と我 が国の国土の位置関係,世界の主な国と我が国との位 置関係,我が国の領土などを学習していく。さらに, 国土の地形や気候の概要を調べ,大まかな様子や特色 をとらえていく。そして,この後の学習である国土の 環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっているこ とを,広い視野から考える手がかりになるようにする。 小単元「2さまざまな土地のくらし」では,暖かい 気候の地域事例として沖縄県を,低い土地の地域事例 として岐阜県海津市を取り上げ,それぞれの地域の気 候や地形に合わせた人々のくらしの様子や工夫,産業 と自然環境との関わりについて学習していく。その際, 選択事例地として,寒い気候で北海道旭川市,高い土 地で群馬県嬬恋村を取り上げることもできる。 ○理解に関する目標……世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土,地形や気候の概要, 自然条件から見て特色のある地域の人々の生活を調べ,国土の環境と人々の生活や産業と の関連を理解できるようにする。 ○態度に関する目標……我が国の国土の特色やよさを理解し,それを生かした人々の生活に関心をもつとともに, 国土に対する愛情を育てることができるようにする。 ○能力に関する目標……地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用したり,自然条件から見て特 色ある地域に問い合わせをしたりして,国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連を もっていることを考える力,調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。 □関心・意欲・態度……我が国の国土の自然などの様子について関心をもち,それらを意欲的に調べることを通し て,国土の環境保全や国民一人一人の協力のたいせつさについて考えようとしている。 □思考・判断・表現……我が国の国土の自然などの様子について,学習問題や予想,学習計画を考え表現し,調べ たことをもとに,国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考え, 調べたことや考えたことを適切に表現している。 □観察・技能……………我が国の国土の自然などの様子を地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に 活用して調べるとともに,調べた過程や結果をノートや作品にまとめている。 □知識・理解……………世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土,地形や気候の概要, 自然環境から見て特色ある地域の人々の生活の様子を理解している。 教科書 5年上 年間指導計画案(全47時間) ※上巻導入(1時間) (略) 日本の国土と人々のくらし P.2〜45 全20時間 1 大単元「1 日本の国土と人々のくらし」について 大単元の目標 大単元の評価規準

1 日本の国土と人々のくらし...51 1 日本の国土と人々のくらし 1 日本の国土と人々のくらし(全20時間) 導入部の話し合いについて 小単元「1世界から見た日本」の導入の話し合い

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Page 1: 1 日本の国土と人々のくらし...51 1 日本の国土と人々のくらし 1 日本の国土と人々のくらし(全20時間) 導入部の話し合いについて 小単元「1世界から見た日本」の導入の話し合い

51

1 日本の国土と人々のくらし

1 日本の国土と人々のくらし(全20時間)導入部の話し合いについて 小単元「1世界から見た日本」の導入の話し合い活動では,より広い視野から日本を認識するために地球儀や世界地図を活用していく。また,他の国々と比べるなかで,日本の自然環境に目を向け,地形や気候に興味をもつようにしていく。 しかし,経験の違いにより子どもたちの知識の量や興味・関心の深さもさまざまである。授業をするにあたっては,行った経験を比べるのではなく,これから行ってみたい場所や知りたいことなどを話し合うことによって,日本のさまざまな自然環境について興味をもつようにしていきたい。遠隔地の学習について 子どもたちは,3・4年生の学習で,自分たちの住んでいる地域から,都道府県までの様子を学習してきている。そして,都道府県レベルの学習では,直接現地を訪問する活動がしにくくなり,資料収集など,間接的な調査で学習を進めてきている。 5年生の学習では,学習範囲が日本全国や世界に広がるため,取材はさらに難しくなる。そのため,学習を進めるために必要な資料を自分からどのように入手するかが問題になる。 教科書のなかには,情報収集の手段ごとのノウハウが書かれた「学び方・調べ方コーナー」が随時掲載されている。それらをうまく活用したい。情報の収集に関して インターネットを利用しての情報収集は,非常に有効であり,また,コンピューターを使うという点から,つねに正確な情報が入手できると思い込むことが多い。しかし,提供されている情報が個人の主観に基づいたものであったり,悪意をもって提供されたりしているものもある。また,提供者の意図に関わらず,状況の変動によって誤った情報に変質しているものもある。 そのため,子どもたちが収集した情報の内容については,偏った情報や誤った情報がないかを,指導者がつねにチェックするようにしたい。また,できるだけ公の機関(市区町村・都道府県・官公庁など)が提供している資料を参考にするよう呼びかけるのもよい。

大単元の導入(1時間)

1 世界から見た日本(9時間)

地球儀や地図帳で調べると,三大洋と六大陸�� (2時間)世界のさまざまな国 (々2時間)日本の位置とはんい(1時間)日本の地形の特色(1時間)四季のある日本の気候,つゆと台風(1時間)地域によってちがう気候,季節風とくらし� (1時間)ふりかえってみよう(1時間)

2 さまざまな土地のくらし(10時間)

わたしたちの住む地域と比べて(1時間)⑴あたたかい沖縄県に住む人々のくらし 沖縄県の位置と気候(1時間) 気候に合わせたくらし(1時間) 気候を生かした農業(1時間) 沖縄県のみりょくとは(1時間)⑵低地に住む岐阜県海津市の人々のくらし 川に囲まれた土地(1時間) 水害とむきあう人 (々1時間) 輪中での農業(1時間) 今も続く水害への備え,豊かな水とともに � (1時間)ふりかえってみよう(1時間)

     寒い土地のくらし     高地のくらし,群馬県嬬恋村

大きくジャンプ�日本の海底資源

せんたく

せんたく

学習を進めるにあたって 単元構成

5年上

27小社指計画_050-063v6.indd 51 14/07/17 11:03

50

1 日本の国土と人々のくらし

 本単元では,学習指導要領の内容(1)の4項目のうち,ア「世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土」,イ 「国土の地形や気候の概要,自然条件から見て特色ある地域の人々の生活」 を取り扱っている。『小学社会』では,このア・イの内容を5年生の最初の単元,ウ・エの内容を5年生最後の単元に分けて構成している。これは,学習指導要領に示された「国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考える」ためには,アの世界の学習と,イの国土の自然環境を先に学習した後に産業の様子を学習し,その学習を受けた形で,ウの環境と,エの国土保全の学習をおこなう展開のほうが,スムーズに学習が進むという考えによる。つまり,人々が国土の自然環境に適応しながら生活や産業を営んでいることを先に学習することで,より多面的に,人々が国土の環境を守ることや,国土の保全に努めていること

をとらえることができるのである。 小単元「1世界から見た日本」では,地球儀や世界地図などを調べることにより,世界の大陸や海洋と我が国の国土の位置関係,世界の主な国と我が国との位置関係,我が国の領土などを学習していく。さらに,国土の地形や気候の概要を調べ,大まかな様子や特色をとらえていく。そして,この後の学習である国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを,広い視野から考える手がかりになるようにする。 小単元「2さまざまな土地のくらし」では,暖かい気候の地域事例として沖縄県を,低い土地の地域事例として岐阜県海津市を取り上げ,それぞれの地域の気候や地形に合わせた人々のくらしの様子や工夫,産業と自然環境との関わりについて学習していく。その際,選択事例地として,寒い気候で北海道旭川市,高い土地で群馬県嬬恋村を取り上げることもできる。

○理解に関する目標……世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土,地形や気候の概要,自然条件から見て特色のある地域の人々の生活を調べ,国土の環境と人々の生活や産業との関連を理解できるようにする。

○態度に関する目標……我が国の国土の特色やよさを理解し,それを生かした人々の生活に関心をもつとともに,国土に対する愛情を育てることができるようにする。

○能力に関する目標……地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用したり,自然条件から見て特色ある地域に問い合わせをしたりして,国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考える力,調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。

□関心・意欲・態度……我が国の国土の自然などの様子について関心をもち,それらを意欲的に調べることを通して,国土の環境保全や国民一人一人の協力のたいせつさについて考えようとしている。

□思考・判断・表現……我が国の国土の自然などの様子について,学習問題や予想,学習計画を考え表現し,調べたことをもとに,国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考え,調べたことや考えたことを適切に表現している。

□観察・技能……………我が国の国土の自然などの様子を地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用して調べるとともに,調べた過程や結果をノートや作品にまとめている。

□知識・理解……………世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土,地形や気候の概要,自然環境から見て特色ある地域の人々の生活の様子を理解している。

教科書

5年上 年間指導計画案(全47時間)※上巻導入(1時間)(略)

日本の国土と人々のくらし P.2〜45全20時間1

大単元「1 日本の国土と人々のくらし」について

大単元の目標

大単元の評価規準

27小社指計画_050-063v6.indd 50 14/07/17 11:0327小社年指計002-117見開v6.indd 50-51 15/04/13 23:25

Page 2: 1 日本の国土と人々のくらし...51 1 日本の国土と人々のくらし 1 日本の国土と人々のくらし(全20時間) 導入部の話し合いについて 小単元「1世界から見た日本」の導入の話し合い

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1 世界から見た日本

□関心・意欲・態度…………世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土,国土の地形や気候の概要に関心をもち,意欲的に調べようとしている。

□思考・判断・表現…………世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土,国土の地形や気候の概要について,学習問題や予想,学習計画を考え表現し,調べたことをもとに,人々が国土の自然環境に適応しながら生活や産業を営んでいることを考え,調べたことや考えたことを適切に表現している。

□観察・技能…………………世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土,地形や気候の概要を,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を活用して調べ,調べたことや考えたことをノートや作品にまとめている。

□知識・理解…………………世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土,国土の地形や気候の概要を理解している。

小単元「1 世界から見た日本」の評価規準

前 期

1 学 期

5 月

四季のある日本の気候

つゆと台風

・日本の気候の様子について調べ,四

季の変化がはっきりしていること,

つゆ(梅雨)と台風があることなど,

日本の気候の特色が国民の生活にさ

まざまな影響を及ぼしていることを

考えることができる。

【社会的な思考・判断・表現】

・四季の変化,つゆ(梅雨)や台風など

の日本の気候の特色と国民の生活に

さまざまな影響を及ぼしていること

を関連づけて考え,適切に表現して

いる。

地域によってちがう気候

季節風とくらし

・日本の気候の場所による違いを資料

で読み取り,なぜ,日本各地で気候

に違いがあるのかを,国土の地形の

特色や季節風と関連づけて考えるこ

とができる。

【社会的な思考・判断・表現】

・なぜ,日本各地で気候に違いがみら

れるのかについて,国土の地形の特

色や季節風と関連づけて考えている。

ふりかえってみよう① ・地球の様子や世界の主な国,日本の

地形や気候の特色について,追究し

た内容や方法を振り返り,つくり出

した自分の考えを友だちと話し合う

ことができる。

【社会的な思考・判断・表現】

・地球の様子や世界の主な国,日本の

地形や気候の特色について学んだこ

とを,地球儀や地図帳を使って確認

したり,自分の考えを話し合ったり

している。

��①�

��①�

5年上

27小社指計画_050-063v6.indd 53 14/07/17 11:03

52

1 日本の国土と人々のくらし

○理解に関する目標…………世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土を調べ,国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを広い視野から理解できるようにする。

○態度に関する目標…………世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土について関心をもち,それを意欲的に調べることを通して,国土に対する愛情を育てるようにする。

○能力に関する目標…………世界の主な大陸と海洋,主な国の名称と位置,我が国の位置と領土を,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用して調べ,国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考える力や,調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。

小単元「1 世界から見た日本」の目標

小単元「1 世界から見た日本」の構成と評価規準の具体例

二学期制

三学期制

月 小見出し 学習のねらい子どもの追究活動を支える

評価規準の具体例

前 期

1 学 期

4 月

大単元の導入① ・宇宙から見た地球の写真を手かがり

に,国土の位置や自然などについて

関心をもち,本単元の見通しをもつ

ことができる。

【社会的事象への関心・意欲・態度】

・国土の位置や自然などについて関心

をもち,意欲的に調べようとしてい

る。

地球儀や地図帳で調べると

三大洋と六大陸

・地図帳や地球儀を使って,世界の六

大陸や三大洋の名称と位置を調べ,

白地図にまとめることができる。

【観察・資料活用の技能】

・地球儀や地図帳を使って,六大陸と

三大洋について調べ,白地図に分か

りやすくまとめている。

世界のさまざまな国々② ・地球儀や地図帳を使って,主な国の

位置と国旗について調べ,白地図な

どで日本との位置関係をまとめるこ

とができる。

【観察・資料活用の技能】

・主な国の位置と国旗,日本との位置

関係を調べ,白地図にまとめたり,

言葉で言い表したりしている。

日本の位置とはんい① ・地球儀や地図帳を使って,日本の緯

度と経度や東西南北端について調べ,

白地図に表す活動を通し,日本の国

土の位置と領土,近隣諸国との位置

関係について理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】

・地球儀や地図帳を使って,日本の国

土の位置と領土,近隣諸国との位置

関係について理解している。

5 月

日本の地形の特色① ・日本の地形について調べ,日本は山

がちの地形で中部地方に高い山が連

なっていることや日本の川は短く流

れが急で,大きな川の下流に平野が

広がっていることを理解することが

できる。

【社会的事象についての知識・理解】

・日本は山がちの地形で中部地方に高

い山が連なっていることや日本の川

は短く流れが急で,大きな川の下流

に平野が広がっていることを理解し

ている。

��②�

27小社指計画_050-063v6.indd 52 15/04/09 14:5027小社年指計002-117見開v6.indd 52-53 15/04/13 23:25

Page 3: 1 日本の国土と人々のくらし...51 1 日本の国土と人々のくらし 1 日本の国土と人々のくらし(全20時間) 導入部の話し合いについて 小単元「1世界から見た日本」の導入の話し合い

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2 さまざまな土地のくらし

□関心・意欲・態度…………国土の自然環境に適応しながら生活している人々の様子に関心をもち,意欲的に調べようとしている。

□思考・判断・表現…………国土の自然環境に適応しながら生活している人々の様子について,学習問題や予想,学習計画を考え表現し,調べたことをもとに,人々が国土の環境に適応しながら生活や産業を営んでいることを考え,調べたことや考えたことを適切に表現している。

□観察・技能…………………自然条件から見て特色ある地域の人々の生活を,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を活用して具体的に調べ,調べたことや考えたことをノートや作品にまとめている。

□知識・理解…………………自然条件から見て特色ある地域の人々の生活の様子を理解している。

小単元「2 さまざまな土地のくらし」の評価規準

前 期

1 学 期

5 月

⑵�低地に住む岐阜県海津市の人々のくらし

川に囲まれた土地①

・岐阜県海津市の輪中地帯について,古くから土地が川よりも低いことや,人々が洲を堤防で囲んだことなどを写真や地図などの資料を関連づけて読み取ることができる。

【観察・資料活用の技能】

・写真や地図などの資料から,どのように輪中ができたのかや,輪中が川よりも低い土地であること,人々が洲を堤防で囲んだことなどを資料を関連づけて読み取っている。

水害とむきあう人々① ・水害の発生回数やこう水の被害について調べ,こう水によって,多くの人の命が失われ,浸水する家が出るなどの大きな被害が出たこと,水害から人々の生活を守るための工夫があることを資料から読み取ることができる。

【観察・資料活用の技能】

・グラフや表,写真から,輪中地帯での長年にわたる治水工事によって洪水の発生回数が減ったことや水屋などの建物に水害からくらしを守るための工夫があることを読み取っている。

輪中での農業① ・輪中地帯の農業は,排水が難しいため,ほり田などの工夫をし,大変な苦労があったこと,現在は,土地の改良工事や排水機場などによって,大規模な米作りなどができ,安心して農業ができるようになったことを理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】

・輪中地帯での農業では,ほり田などの工夫をし,大変な苦労があったこと,現在は,土地の改良工事や排水機場などによって安心して農業ができるようになったことを理解している。

6 月

今も続く水害への備え豊かな水とともに

・水防訓練や水防倉庫の点検,国や県による川の水位の監視などの水害への備えが現在もおこなわれていることや,輪中地帯が水や自然とふれあう場所になっていることを理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】

・現在も水害に備えて,水防訓練や水防倉庫の点検をおこない,国や県も川の水位の監視をおこなうとともに,輪中地帯が水や自然とふれあう場所になっていることを理解している。

ふりかえってみよう① ・これまでの学習を振り返りながら,沖縄県と岐阜県海津市の気候や地形の特色,くらしや産業の工夫について,二つの地域を比べて,それぞれの特色をシートにまとめることで,自分の考えを深めることができる。

【社会的な思考・判断・表現】

・ふりかえりシートで,二つの地域の気候や地形の特色,くらしや産業の様子を記述し比べることで,共通点や自分の考えを適切に表現している。

��①�

5年上

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54

1 日本の国土と人々のくらし

○理解に関する目標…………国土の地形や気候の概要,自然条件から見て特色ある地域の人々の生活を調べ,国土の環境と人々の生活や産業との関連を理解できるようにする。

○態度に関する目標…………国土の地形や気候の概要,自然条件から見て特色ある地域の人々の生活に関心をもち,それを意欲的に調べることを通して,国土に対する愛情を育てるようにする。

○能力に関する目標…………国土の地形や気候の概要,自然条件から見て特色ある地域の人々の生活を,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用して調べ,国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを具体的に考える力,調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。

小単元「2 さまざまな土地のくらし」の目標

小単元「2 さまざまな土地のくらし」の構成と評価規準の具体例

二学期制

三学期制

月 小見出し 学習のねらい子どもの追究活動を支える

評価規準の具体例

前 期

1 学 期

5 月

わたしたちの住む地域と比べて①

・日本各地の様子と自分の住んでいる地域とを比べることで,気候や土地の様子と,そこに住む人々のくらしや産業の様子についての学習問題をつかむとともに,学習計画を立てることができる。

【社会的な思考・判断・表現】

・気候や土地の様子と,そこに住む人々のくらしや産業の様子について,学習問題をつかむとともに,予想や学習計画を立てている。

⑴�あたたかい沖縄県に住む人々のくらし沖縄県の位置と気候①

・自分たちが住んでいる地域と沖縄県とを比べることにより,沖縄県は冬が特に暖かく,梅雨や台風の影響で降水量が多いことを,地図やグラフなどの資料から読み取ることができる。

【観察・資料活用の技能】

・地図やグラフなどをもとに沖縄県の位置や気候の特色について,自分たちが住んでいる地域と比較して読み取っている。

気候に合わせたくらし① ・沖縄県の家づくりの工夫について,写真や地図などで調べ,台風が多く水不足になりやすいという沖縄の自然環境と家づくりの工夫を結びつけて考えることができる。

【社会的な思考・判断・表現】

・台風や暑さに備えた家のつくりや水不足に対する備えなど,沖縄県の人々が気候に合わせて工夫してくらしていることを考え,適切に表現している。

気候を生かした農業① ・沖縄県では,暖かい気候を利用して,さまざまな農業がおこなわれていることを理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】

・沖縄県では,暖かい気候を利用して,さまざまな農産物が作られていることを理解している。

沖縄県のみりょくとは① ・写真やグラフから,多くの観光客が沖縄県を訪れるわけを予想することで,沖縄県の自然や文化,歴史が沖縄県の魅力になっていることや,それらが観光業と密接な関連があることを考えることができる。

【社会的な思考・判断・表現】

・自然や気候,文化,歴史などが沖縄県の魅力になっていることや,それらが観光客の多さと密接な関連をもっていることを考え,適切に表現している。

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Page 4: 1 日本の国土と人々のくらし...51 1 日本の国土と人々のくらし 1 日本の国土と人々のくらし(全20時間) 導入部の話し合いについて 小単元「1世界から見た日本」の導入の話し合い

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2 わたしたちの食生活と食料生産

2 わたしたちの食生活と食料生産(全26時間)自分たちの食生活との関わりについて 農業や水産業がさかんな地域の事例を取り上げて学習していくが,自分たちの食生活における,米や水産物との関わりを見つめ直すことが重要となってくる。そのために,食品のパッケージや商店の広告のチラシなどを手がかりにして,主な食料の生産地を白地図に書き表す活動や,地図帳や地球儀,資料を活用して外国から輸入している食料の輸入先などを調べる活動などが考えられる。 さらには,農業や水産業がかかえる問題点を見つめ,これからの米作りや水産業について考え,これからの食生活について自分なりの考えをもたせるために,教材の開発や言語活動を効果的に位置づけることがたいせつになる。調査活動をたいせつに 米作りのさかんな地域や漁業のさかんな地域,自分たちの食料について学習するにあたっては,第1大単元の学習でも課題となっていたが,遠隔地の学習が中心となるため,必要な情報をいかにして入手するかが重要なポイントとなる。 そこで,忘れてはならないのが,実際に調べてみるということである。近くにある田や畑,漁港だけでなく,スーパーマーケットや商品,品物の運送に関わっている人など,視野を広げていけば,実際の調査活動も可能となる。身のまわりのことを調べるという調査活動をたいせつにしたい。

大単元の導入(1時間)

1 米作りのさかんな地域(11時間)

わたしたちの食生活と米(1時間)米はどこから(1時間)米どころ,山形県庄内平野(1時間)米作りの1年(2時間)ほ場整備と機械化(1時間)新しい米をつくる(1時間)消費者が求める米作り(1時間)米作りがかかえる問題(1時間)これからの米作り(1時間)ふりかえってみよう(1時間)

2 水産業のさかんな地域(9時間)

わたしたちの食生活と水産物(1時間)めぐまれた漁場(1時間)長崎漁港のようす(1時間)長崎市の沖合漁業(1時間)マアジから「ごんあじ」へ(1時間)日本の水産業のかかえる問題(1時間)育てて,とる養しょく業(1時間)魚をとりながら,増やすための取り組み� (1時間)ふりかえってみよう(1時間)

3 これからの食料生産(5時間)

食料の輸入先を調べてみると(1時間)輸入にたよる食生活(1時間)食料の輸入に対する不安(1時間)これからの食料生産とわたしたち(1時間)ふりかえってみよう(1時間)

     畜産業のさかんな宮崎県

     野菜作りのさかんな高知県

     くだもの作りのさかんな青森県

大きくジャンプ�輸出される日本の農産物

せんたく

せんたく

せんたく

学習を進めるにあたって 単元構成

5年上

27小社指計画_050-063v6.indd 57 14/07/17 11:03

56

2 わたしたちの食生活と食料生産

 本単元では,学習指導要領の内容(2)を扱う。この単元の主な学習内容は,ア「様々な食料生産が国民の食生活を支えていること,食料の中には外国から輸入しているものがあること」,イ「我が国の主な食料生産物の分布や土地利用の特色など」,ウ「食料生産に従事している人々の工夫や努力,生産地と消費地を結ぶ運輸などの働き」を取り扱っている。内容の(2)のウについては,農業や水産業のさかんな地域の具体的事例を通して調べることとし,稲作のほか,野菜,くだもの,畜産物,水産物などの生産の中から一つを取り上げるものとされている。『小学社会』では,水産業を事例として展開しているが,選択事例として「高知平野の野菜」「青森県のりんご(くだもの)」「宮崎県のブロイラー(畜産)」を取り上げている。

 単元の構成にあたっては,米作りのさかんな地域として,「はえぬき」で有名な,米どころ山形県庄内平野を,また,水産業のさかんな地域として,長崎県長崎市を取り上げている。しかし,どちらの小単元においても,自分たちの食生活における,米や水産物との関わりを導入とし,米作りや水産業について調べるなかで,これらの産業のかかえる問題点を見つめ,これからの米作りや水産業について考える構成としている。 小単元「3これからの食料生産」では,食料自給率の低下や外国からの食料輸入をめぐる問題について学習し,これからの我が国の食料生産のあり方について,自分なりの考えをもたせることがたいせつである。

○理解に関する目標……我が国の農業や水産業を調べ,我が国の農業や水産業は,国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや,自然環境と深い関わりをもって営まれていることを理解できるようにする。

○態度に関する目標……我が国の農業や水産業に従事している人々のさまざまな工夫や努力によって産業が発展していることや,そのことによって国民生活の維持と向上が図られていることに関心をもつようにする。

○能力に関する目標……我が国の農業や水産業について,社会的事象を具体的に調査するとともに,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用し,それらは国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや,自然環境と深い関わりをもって営まれていることを考える力,調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。

□関心・意欲・態度……我が国の農業や水産業について関心をもち,それらを意欲的に調べることを通して,国民の食生活を支える我が国の食料生産の発展を考えようとしている。

□思考・判断・表現……我が国の農業や水産業の様子について,学習問題や予想,学習計画を考え表現し,調べたことをもとに,国民の食料を確保する我が国の農業や水産業の役割や,それらの産業や自然環境との関連を考え,調べたことや考えたことを適切に表現している。

□観察・技能……………我が国の農業や水産業の特色,工夫や努力などについて,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用して調べるとともに,調べた過程や結果をノートや作品にまとめている。

□知識・理解……………我が国の農業や水産業は,国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや,自然環境と深い関わりをもって営まれていることを理解している。

教科書わたしたちの食生活と食料生産 P.46〜105

全26時間2大単元「2 わたしたちの食生活と食料生産」について

大単元の目標

大単元の評価規準

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Page 5: 1 日本の国土と人々のくらし...51 1 日本の国土と人々のくらし 1 日本の国土と人々のくらし(全20時間) 導入部の話し合いについて 小単元「1世界から見た日本」の導入の話し合い

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1 米作りのさかんな地域

□関心・意欲・態度…………我が国の米作りの様子に関心をもち,意欲的に調べることを通して,国民の食生活を支える我が国の米作りの発展を考えようとしている。

□思考・判断・表現…………我が国の米作りの様子について,学習問題や予想,学習計画を考え表現し,調べたことをもとに,我が国の米作りが国民の食料を確保するために重要な役割を果たしていること,自然環境と深い関わりをもって営まれていることを考え,調べたことや考えたことを適切に表現している。

□観察・技能…………………米作りが国民の食生活を支えていること,米の生産量や生産地の分布,土地利用の特色,米作りに従事している人々の工夫や努力,生産地と消費地を結ぶ運輸の働き,現在の問題点や今後に向けての取り組みを地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用して調べ,調べた過程や結果をノートや作品にまとめている。

□知識・理解…………………我が国の米作りが国民の生活を支えていること,米の生産量や生産地の分布,土地利用の特色,米作りに従事している人々の工夫や努力,生産地と消費地を結ぶ運輸の働き,現在の問題点や今後に向けての取り組みなどについて理解している。

小単元「1 米作りのさかんな地域」の評価規準

前 期

1 学 期

6 月

ほ場整備と機械化① ・写真やグラフなどの資料を活用して,ほ場整備の目的や農業機械の発達による農作業の変化について調べることができる。

【観察・資料活用の技能】・米作りがほ場整備や農業機械の発達によって,生産の効率を高めていることを資料を関連づけて読み取っている。

新しい米をつくる① ・山形県で作られている米について調べ,品種改良によって,その土地の気候に合い,味のよい品種がつくられていることを理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】・品種改良では,産地の気候に合い,味の向上のために努力していることを理解している。

消費者が求める米作り① ・庄内平野では,「安全・安心な米を」という消費者の求めに応じて,農薬や化学肥料を減らす工夫や収穫した米を全国各地に出荷するまでにさまざまな工夫をしていることを理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】・消費者の要望にこたえ,良質なものを生産・出荷するための生産者の工夫や努力について理解している。

米作りがかかえる問題① ・農業をする人が減少している理由について調べることを通して,米作りがかかえる問題について考えることができる。

【社会的な思考・判断・表現】・米作りがかかえる問題について,農業人口の減少や高齢化,生産調整や消費量の減少,外国からの米の輸入などを関連づけて考え,適切に表現している。

これからの米作り① ・米作りがかかえる問題を解決するために,安定した収入を得るための工夫や米の消費量を拡大する新しい取り組みがおこなわれていることを理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】・米作りがかかえる問題を解決するために,さまざまな工夫や努力がおこなわれていることを理解している。

7 月

ふりかえってみよう① ・これまでの学習を振り返り,日本の米作りがかかえている問題点から,これからの米作りでたいせつにしなければならないことについて根拠を示しながら発表し,今後の米作りのあり方について話し合うことができる。

【社会的な思考・判断・表現】・米作りがかかえている問題点から,これからの米作りでたいせつにすべき取り組みについて考え,その取り組みが日本の農業を守ることにつながるのかを判断し,カードにまとめた自分の考えを発表し,話し合っている。

5年上

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58

2 わたしたちの食生活と食料生産

○理解に関する目標…………我が国の農業について,米作りが国民の食生活を支えていること,米の生産量や生産地の分布,土地利用の特色,米作りに従事している人々の工夫や努力,生産地と消費地を結ぶ運輸の働き,現在の問題点や今後に向けての取り組みなどを取り上げ,それらが国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや,自然環境と深い関わりがあることを理解できるようにする。

○態度に関する目標…………我が国の農業が,それに従事している人々のさまざまな工夫や努力によって発展していることや,そのことにより国民生活の維持と向上が図られていることに関心をもつようにする。

○能力に関する目標…………我が国の農業について,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用して調べ,国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや,自然環境と深い関わりをもって営まれていることを考える力,調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。

小単元「1 米作りのさかんな地域」の目標

小単元「1 米作りのさかんな地域」の構成と評価規準の具体例

二学期制

三学期制

月 小見出し 学習のねらい子どもの追究活動を支える評価規準の具体例

前 期

1 学 期

6 月

大単元の導入① ・給食の様子や農業や水産業に従事している人々の写真を手がかりに,食生活と食料生産とのつながりに関心をもち,本単元の学習の見通しをもつことができる。

【社会的事象への関心・意欲・態度】・給食の様子や農業や水産業に従事している人々の写真を手がかりに,食生活と食料生産とのつながりについて関心を深めている。

わたしたちの食生活と米① ・自分たちの食生活を振り返り,その変化について話し合うとともに,我が国の食生活における米の役割について考えることができる。

【社会的な思考・判断・表現】・自分の食生活を振り返り,我が国の食生活の変化や米が主食とされていること,また,さまざまに加工されており,わたしたちの食生活にとって重要な役割を果たしていることについて考え,適切に表現している。

米はどこから① ・米の生産量や作付面積の資料から,米は身近な地域だけでなく,日本の北の地方でさかんに作られていることを読み取ることができる。

【観察・資料活用の技能】・米は日本各地で作られているが,北の地方で特に作られていることを資料から読み取っている。

米どころ,山形県庄内平野① ・庄内平野の土地利用図や空中写真,グラフなどを関連づけて読み取り,庄内平野では,米作りが地理的条件や気候的条件と深い関わりをもっておこなわれていることを考えることができる。

【社会的な思考・判断・表現】・庄内平野の土地利用図や空中写真,グラフなどをもとに,米作りが地理的条件や気候的条件と深い関わりをもっておこなわれていることを考え,庄内平野で米の生産量が多い理由について話し合っている。

米作りの1年② ・農事ごよみなどをもとに,庄内平野の米作りの様子について具体的に調べ,1年を通じて安全な米を安定して収穫するための取り組みがおこなわれていることを理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】・庄内平野の米作りについて調べ,1年を通じて安全な米を安定して収穫するための工夫や努力があることを理解している。

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2 水産業のさかんな地域

□関心・意欲・態度…………我が国の水産業の様子に関心をもち,意欲的に調べることを通して,国民の食生活を支える我が国の水産業の発展を考えようとしている。

□思考・判断・表現…………我が国の水産業の様子について,学習問題や予想,学習計画を考え表現し,調べたことをもとに,我が国の水産業が国民の食料を確保するために重要な役割を果たしていること,自然環境と深い関わりをもって営まれていることを考え,調べたことや考えたことを適切に表現している。

□観察・技能…………………水産業が国民の食生活を支えていること,主な漁港,漁場の分布,水産業に従事している人々の工夫や努力,生産地と消費地を結ぶ運輸の働き,現在の問題点や今後に向けての取り組みを地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用して具体的に調べ,調べた過程や結果をノートや作品にまとめている。

□知識・理解…………………我が国の水産業が国民の生活を支えていること,主な漁港,漁場の分布,水産業に従事している人々の工夫や努力,生産地と消費地を結ぶ運輸の働き,現在の問題点や今後に向けての取り組みなどについて理解している。

小単元「2 水産業のさかんな地域」の評価規準

前 期

1 学 期

7 月

マアジから「ごんあじ」へ① ・魚のブランド化や輸送について調べ,漁業に携わる人々の利益を上げるための工夫や努力について,資料から読み取ることができる。

【観察・資料活用の技能】・魚のブランド化の取り組みやいち早く運ぶ輸送によって,利益が上がることを資料から読み取っている。

日本の水産業のかかえる問題①

・漁獲量や漁業従事者の変化などを資料を関連づけて読み取ることで,我が国の水産業がかかえる問題について考えることができる。

【社会的な思考・判断・表現】・200海里の問題や漁場の環境の悪化,魚の減少などの原因により,漁獲量や漁業従事者が減少している日本の水産業の現状から,我が国の水産業がかかえる問題について考えている。

育てて,とる養しょく業① ・長崎市の養殖業の様子や資料などから,トラフグを出荷するまでの働く人の工夫や努力,養殖業が水産物の生産を担っていること,いっぽうで赤潮やえさ代などの費用の高さなどの問題点があることを理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】・トラフグを出荷するまでの働く人の工夫や努力,養殖業が水産物の生産を担っていること,いっぽうで赤潮やえさ代などの費用の高さなどの問題点があることを理解している。

魚をとりながら,増やすための取り組み①

・栽培漁業の仕組みを調べ,魚を増やすための取り組みや,それに携わる人々の工夫や努力,また,水産物の資源管理の考え方や取り組みから持続可能な漁業のあり方について考えを深めることができる。

【社会的事象への関心・意欲・態度】・栽培漁業をふくむ水産物の資源管理の取り組みから,持続可能な漁業のあり方について考えを深めている。

2 学 期

9 月

ふりかえってみよう① ・日本の水産業の問題点やそれを解決するための取り組みについて学習したことをもとに,これからの水産業でたいせつだと思うことを一つ選び,個人新聞にまとめ,自分の考えを表現することができる。

【社会的な思考・判断・表現】・これからの水産業でたいせつだと思うことを,個人新聞としてまとめ,自分の考えを表現している。

5年上

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60

2 わたしたちの食生活と食料生産

○理解に関する目標…………我が国の水産業について,水産物の漁獲量や主な漁港,漁場などの分布,従事している人々の工夫や努力などを取り上げ,それらが国民の食料を確保するために重要な役割を果たしていることや,自然環境と深い関わりがあることを理解できるようにする。

○態度に関する目標…………我が国の水産業が,それに従事している人々のさまざまな工夫や努力によって発展していることや,そのことにより国民生活の維持と向上が図られていることに関心をもつようにする。

○能力に関する目標…………我が国の水産業について,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用して調べ,国民の食料を確保するために重要な役割を果たしていることや,自然環境と深い関わりがあることを考える力,調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする。

小単元「2 水産業のさかんな地域」の目標

小単元「2 水産業のさかんな地域」の構成と評価規準の具体例

二学期制

三学期制

月 小見出し 学習のねらい子どもの追究活動を支える評価規準の具体例

前 期

1 学 期

7 月

わたしたちの食生活と水産物①

・わたしたちが多くの水産物を消費していることを調べることにより,日本の水産業について学習する意欲を高めることができる。

【社会的事象への関心・意欲・態度】・日ごろ,口にしている水産物に興味をもち,日本が水産物の消費量が多い理由や水産物がどこでとれているのかを意欲的に調べようとしている。

めぐまれた漁場① ・資料から日本の周辺の海には海流が流れ,大陸だなが広がっていることを調べることにより,日本はよい漁場に恵まれていることを読み取ることができる。

【観察・資料活用の技能】・海流や大陸だなの関係から,日本の周辺の海がよい漁場になっていること,よい漁場近くには,水あげ量の多い漁港があることを地図やグラフを関連づけて読み取っている。

長崎漁港のようす① ・長崎県の水産業や長崎漁港の様子を調べ,水あげ量の多い漁港では,せりがおこなわれ,さまざまな施設が充実していることなどから,長崎漁港の水あげ量が多い理由について考えることができる。

【社会的な思考・判断・表現】・水あげ量の多い漁港では,せりがおこなわれ,さまざまな施設が充実していることなどから,長崎漁港の水あげ量が多い理由について考えている。

長崎市の沖合漁業① ・長崎市の沖合漁業について調べ,まきあみ漁の様子や漁業の仕事に携わる人々の苦労や努力について理解することができる。

【社会的事象についての知識・理解】・魚の習性を生かしながら,まきあみ漁という方法で魚をとっていることや,自然条件に左右される仕事であることなどの働く人の工夫や苦労を理解している。

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3 これからの食料生産

□関心・意欲・態度…………我が国の主な食料の輸入先や食料の自給率,食料輸入をめぐる問題について関心をもち,意欲的に調べることを通して,国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや,これからの食料生産について考えようとしている。

□思考・判断・表現…………我が国の主な食料の輸入先や食料の自給率,食料輸入をめぐる問題について,学習問題や予想,学習計画を考え表現し,調べたことをもとに,国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることや,これからの食料生産について考え,調べたことや考えたことを適切に表現している。

□観察・技能…………………我が国の主な食料の輸入先や食料の自給率,食料輸入をめぐる問題,これからの食料生産について,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用して具体的に調べ,調べた過程や結果をノートや作品にまとめている。

□知識・理解…………………我が国の主な食料の輸入先や食料の自給率,食料輸入をめぐる問題について,それらが国民の食料を確保するうえで,重大な課題であることを理解している。

小単元「3 これからの食料生産」の評価規準

前 期

2 学 期

9 月

ふりかえってみよう① ・今後,食料を安定的にまかなってい

くための自分の考えの裏づけとなる

資料をもとに話し合うことで,自分

の考えをより深めたり,友だちの考

えのよさに気づき,わたしたちの生

活を支えている食料生産のあり方に

ついて考えを深めることができる。

【社会的事象への関心・意欲・態度】

・これまでの学習をふまえ,根拠とな

る資料から,自分の考えをたしかに

つくり,話し合いを通して考えをよ

り深め,食料生産のあり方について

考えを深めようとしている。

5年上

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62

2 わたしたちの食生活と食料生産

○理解に関する目標…………我が国の食料生産について,生産地と消費地を結ぶ運輸の働き,食料のなかには輸入しているものがあることを取り上げ,それらが国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることを理解できるようにする。

○態度に関する目標…………我が国の主な食料の輸入先や食料の自給率,食料輸入をめぐる問題から,我が国の食料生産について関心をもつようにする。

○能力に関する目標…………我が国の食料生産について,地図や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を効果的に活用し,それらは国民の食料を確保するために重要な役割を果たしていることについて考える力や,調べたことを表現する力を育てるようにする。

小単元「3 これからの食料生産」の目標

小単元「3 これからの食料生産」の構成と評価規準の具体例

二学期制

三学期制

月 小見出し 学習のねらい子どもの追究活動を支える

評価規準の具体例

前 期

2 学 期

9 月

食料の輸入先を調べてみると

・主な食料の輸入先と輸入量の割合の

資料などから,我が国の食料生産や

食料輸入に関心をもつことができる。

【社会的事象への関心・意欲・態度】

・我が国の食料輸入の資料から,我が

国が世界じゅうから食料を輸入して

いることを知り,食料生産や食料輸

入について関心を深めようとしてい

る。

輸入にたよる食生活① ・主な食料の自給率の移り変わりを調

べることから,食料輸入が増えてい

る理由を考えることができる。

【社会的な思考・判断・表現】

・我が国が食料を多く輸入している原

因について,農産物の価格や食生活

の欧米化などと関連づけて考え,適

切に表現している。

食料の輸入に対する不安① ・食料輸入に対する安全性や食料不足,

環境などの問題をグラフや新聞記事,

写真資料などから必要な情報を読み

取ることができる。

【観察・資料活用の技能】

・食料輸入に対する安全性や食料不足,

環境などの問題をグラフや新聞記事,

写真資料などから必要な情報を読み

取っている。

これからの食料生産とわたし

たち①

・国内の食料生産に携わっている人々

の取り組みや努力について調べ,こ

れからの食料生産について考えるこ

とができる。

【社会的な思考・判断・表現】

・国内の食料生産に携わっている人々

の取り組みや努力を知り,これから

の国内の生産と,安全な食料の輸入

について考えている。

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