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第7章現任校のこれまでの計画実践と改善された授業の実際(2) 第1節現任校の総合的な学習の時間の取り組み 第1項これまでのr一夏一善」の流れ 現任校では平成14干度から夏休みを中心として「一夏一善一と題した総合的な学習の 時間と特別活動との連携および地域との交流を目標とした学習活動が行われている。I 平成14(1年生)15(2年生)16 (3年生)年度に行われた様子が、次の通りで ある。・) 平成1砥年(1年生) 夏休みには、青少年愛護協議会から、ボランティアの募集があり、是非、たくさん参加 させたいので、学年集会の時に地域.の方から直接依頼をしてもらった。この活動を「一夏 一善(ひとなついちぜん)」と名付けて取り組み、ボランティアに行く目・名前を青少年愛 護協会に伝え、生徒たちをゆだねた。当町一 ウ師は様子を見るのと同時にボランティアに 出かけた。また、地域の方から「夏祭りの集まりが良くないので、一 qよさこいソLラ.ン踊り 隊〉を作って、盆踊りに披露してもらいたい。平成14年度の1年生は、小6の時に運動 会でやっているのでできます。・募集してもらえないか」という1 ヒ頼があった。そとで、「そ ういうことであれば、是非、夏祭り.のボランティアと一緒に、直接生徒たちに語りかけて ください」と依頼した。一30人ほどが参加し、この年は成功し牟。 平成15年度(2年生) 2年生での「一夏一善」は、“自分で考えて”何かボランティア活動をするようにした。 例えば、ラジオ体操を前に出てやる等が考えられると』ソトを与えた。これに加えて地域 め人から夏祭りのボランティナを紹介する。二年生は、前年度の経験者なので、人を集め るためのプレゼンを1年生に行った。エ・2年の大半が、地域の祭ボランティアに参加す る形となった。 関わったことの成果をよりわかりやすくするため、ふるさと創生大賞を作り、活動時間 1分~10分で、!「甲武」というポイント制にした。これに対しては抵抗も多かったが、 子どもたちに目に見える形での励みになれぱと考えた。たくさんのポイ.ソトを集めたもの には、「ナンバーワン賞」を、誰もしてないようなボランティア活動は「オンリーワン賞」 として、学校で表彰した。ナンバーワンで、104甲武、オンリーワンでは、御輿を担いだ 155

平成14(1年生)15(2年生)16 (3年生)年度に行われた様子 …repository.hyogo-u.ac.jp/dspace/bitstream/10132/4015/3/YV40202002-3… · るためのプレゼンを1年生に行った。エ・2年の大半が、地域の祭ボランティアに参加す

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第7章現任校のこれまでの計画実践と改善された授業の実際(2)

第1節現任校の総合的な学習の時間の取り組み

第1項これまでのr一夏一善」の流れ

 現任校では平成14干度から夏休みを中心として「一夏一善一と題した総合的な学習の

時間と特別活動との連携および地域との交流を目標とした学習活動が行われている。I

 平成14(1年生)15(2年生)16 (3年生)年度に行われた様子が、次の通りで

ある。・)

平成1砥年(1年生)

 夏休みには、青少年愛護協議会から、ボランティアの募集があり、是非、たくさん参加

させたいので、学年集会の時に地域.の方から直接依頼をしてもらった。この活動を「一夏

一善(ひとなついちぜん)」と名付けて取り組み、ボランティアに行く目・名前を青少年愛

護協会に伝え、生徒たちをゆだねた。当町一 ウ師は様子を見るのと同時にボランティアに

出かけた。また、地域の方から「夏祭りの集まりが良くないので、一 qよさこいソLラ.ン踊り

隊〉を作って、盆踊りに披露してもらいたい。平成14年度の1年生は、小6の時に運動

会でやっているのでできます。・募集してもらえないか」という1 ヒ頼があった。そとで、「そ

ういうことであれば、是非、夏祭り.のボランティアと一緒に、直接生徒たちに語りかけて

ください」と依頼した。一30人ほどが参加し、この年は成功し牟。

平成15年度(2年生)

 2年生での「一夏一善」は、“自分で考えて”何かボランティア活動をするようにした。

例えば、ラジオ体操を前に出てやる等が考えられると』ソトを与えた。これに加えて地域

め人から夏祭りのボランティナを紹介する。二年生は、前年度の経験者なので、人を集め

るためのプレゼンを1年生に行った。エ・2年の大半が、地域の祭ボランティアに参加す

る形となった。

 関わったことの成果をよりわかりやすくするため、ふるさと創生大賞を作り、活動時間

1分~10分で、!「甲武」というポイント制にした。これに対しては抵抗も多かったが、

子どもたちに目に見える形での励みになれぱと考えた。たくさんのポイ.ソトを集めたもの

には、「ナンバーワン賞」を、誰もしてないようなボランティア活動は「オンリーワン賞」

として、学校で表彰した。ナンバーワンで、104甲武、オンリーワンでは、御輿を担いだ

                   155

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お年寄りにマッサージをしたとか、夏祭りの準備でキャベツの千切り4五分などがあった。

ボランティア活動として、3つの小学校区の夏祭りに参加したが、それぞれの対応が違っ

ていた。ある夏祭りでは、子どもたちに仕事を任せ、やり方やローテーションについては、

自分たちで考えさせるものだった。例えば、駐輪場の整備とか、グランドゴルフの手伝い

などである。この方法をとった地区では、’子どもたちの、満足度が高かった。もう別の夏

祭りでは、見に行った教師に、仕事を言い、生徒はその指示で動くという、学校と変わら

ない方法が≒られた。このパタ.一ンでは、「アイスをもらってうれしかった」などの感想が

多数を占め、満足度は、薄かった。生徒たちは、自己有。用感が、重琴なポイントであると

思われる。

 rよさこいソニラン踊り隊」の募集も、r一夏一善」のボランティアの募集と間じ動きを

した。1年生に対してプレゼンテ「ションを行い、人数を集めた。また、明石で.行われた

「よさこい兵庫2003」の見学もし、少し踊りの工夫をした。声少年愛護協議会の大人のス

タッフには、練習場所や日の設定を依頼したが、踊りや衣装などは自分たちで考えた。さ

らに一A地域の幼稚園の父母の会の0Bも一緒になり、練習を重ねた。練.習目は1回2時間、

主にクラブが終わった午後3時~5時め設定で、5日間行った。あまり無理なことは言わ

ずに練習したので、すべての練習甲に参加した生徒は少なかった。しかし、参加した生徒

は「大変楽しかった」「また来年もやりたい」一という感想を語っていた。一この活動の成功の

カギはて次のことが考えられる。.

  ・子ども走ちに任せられることは、どんどん任せていったことで、自信を持った。

  ・踊りのkベルを意識せずに、できるときに、できることを、できるだけというスタ

   シスで、練習をしたこと。必ず、練習はすべて参加しなくてはならないとなると、

   敷居は高く」なう。

  ・」一下級生も先輩について行けばよいので、参加しやすいし、同年代からの声がけは興

   味がわく。

  ・名簿を作って、地域に渡すことで、いい加減にはしにくい。

平成16年度(3年生)

「二夏一善」では、〈地域コラボレーション〉と題して地域の方とともに活動しようという

テーマを持って行われた。1・2年生に地域の祭関係を譲り、自分たちで計画・立案して、

地域の方とともに活動を計画した一。多くは、夏祭りの出店、福祉施設のボランティア、保

育所の手伝い、甲子園球場のシャッターボランティア、地域の清掃活動などであったが、

                   15d

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地域の.方、と協力して、公園の遊具にペンキ塗り.などを実施したグルー一プもあった。何度も

地域に出かけ、地域の方一 ニの一ツながりや心垂的な距離が縮まったこと、「トライやる・ウィ

」ク」で培った人脈なども生徒が自信を持って活動できたのではないかと思われる。これ

らは新聞にまとめ紙上発表した。

一一 ト一善の生徒の感想は次の通り

  ・活動する前はあんまり楽しそうじゃないなあと思っていたけど、やっているときは

  意外に粂しかったです。おじいちゃん、おばあちゃんも音楽療法をやっているときは

  笑顔が出ていたので僕たちも活動をやって良かった。おばあちゃんの一人にr何か学

  習できた?」と言われたとき、僕は本当の生きる喜びを教えてもらったと言ったらお

  ばあちゃんも喜んでくれた。

  ・初めて、夏祭りで店を出したけど一、やっぱり地域の人とのふれあいは暖かくていい

  ものだなあとしみじみ感じた。

  ・一小さい子たちは言葉がよくわからなくてよく泣きます。何で泣いているのかよくわ

  からないから大変です。一でもその後笑ってくれるとそれまで大変だったことも全部吹

  っ飛ぶくらいうれしかったです。

第。2項平成21年度以降のリニューアルの取り組み

 17年度から20年度も同じように行われた。平成21年度は新学習指導要領が発表さ

れたことによりそのリニューアルが必要となった。まずは、平成20年度の計画2)を検証

し、新しく構築することにした。

157

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以下が、平成20年度の計画である二

単元名

  ■夏  ……

単元の目標

 1年生 先輩と共に、地域に出かけ、夏祭りの準備ボランティアに行くのを中心とする活動を行

     う。

 2年生前年度の経験者として、後輩を導くための準備を行い主体的にボランティア活動1こ参加

     する。

 3年生三年一問の総仕上げの活動となるので、自ら計画を立て、「でき句ときにできることをできる

     だけ」地域に貢献できる活動の計画を立てさせ㌦実行する。

単元設定の理由

     3つの小学校を中心に入学してくるが校区が南北に広いため文化圏の違いもあったりす

     るが、地域のr負として中学生として地域に対してできることをできるときにできるだけ

     することが今後、参画型民主主義の担い手としての資質を養うきっかけとなるであろう

     と考えた。この地域は古くから住んでいる人と新しく移ってきた人々、社宅も多く転勤族

     も多い地区であり、地域に対して愛着や関心ボ少ない。だからこそとの地域を学校の

     中学生を中心として“ふ1るさと”として“創生”してもらいたいという思いからこの単元を設

     足した。

活動計画・

1年生

 一夏一善1オリエンテーシ≡ン

 地域に対して自分にできることを挙げてみよう

 暑中見舞い書き

 夏祭りボランティア募集2年生からのアピール

ー夏一善振り返りワークシート記入

 一夏一善(ふるさと創生大賞)表彰(激励会の時)

2年生

 「一夏一善」オリエンーデーション、グループ分け

 リーダー選出、PR大作戦、ポスターづくり

 1年生にPR、グループ作り、地域の方から(最終打ち合わ甘)

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 始業式後一夏一善のカード回収、

 一夏一善感想→ナンバーワン、オンリーワンを報告

 ふるさと創生大賞表彰

3年生

 「一夏一善」オリエンテーション(体育館)

  グループ分け、ブレーンストーミンケ

  実行グループ分け、」リーダー選出

  計画立案

  i夏一善のまとめ

 一夏一善のカード.回収、

  一夏一善感想→ナンバーワン、オンリーワンを報告

  一夏一」善まとめ

    A4のプリントにて個人の感想などをまとめる。

    ・活動内容

    ・活動メンバー

    ・地域の方との関わり、交流、エピソード・

    ・自分の感想

    ・一後輩へのメッセージ

 ふるさと創生大賞表彰

○オリエンテーション

  ・夏休みには、「一夏一善」として、ボランティア活動に参加する。合年は、先輩と

   ともに活動する;とをテーマとする。

  ・地域・の方からは、甲武中のボランティアを頼りにしている。先輩達のトライやる・

   ウィークなどを通じて地域」の有名人になりつつある。

  ・夏祭り・や段上地区の「よさこいソーラン踊り隊」については、依頼があり、それに

   ついては、案内をするので、それも選んでほしい。

  ・地域に住んでいるものとして、「できることを、できるときに、できるだけ」何か

   貢献していくのが、21世紀流である。

  ・時間的、日程的に無理な生徒は、夏休みになるまでに、ポスターや新聞により、広

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   報活動を行う。

  ・ 「よさこいソーラン踊り隊」では、たくさんの人数が必要である。そのため、何回

   かの練習が必要になる。はっぴにつ一いては、学校特製のものがある。

○ふるさと創生大賞について

  ・ポイント制で、ボ・ランティア活動の評価につなげる。.

  ・単位を「甲武」として、1分以上10分未満に1甲武が与えられる。

  ・ 1分以上10分未満は1甲武、1◎分以上20分未満が2甲武、20分以上30分

   未満が3甲武となるようにして、その中心になっている大人から、サインをもらう。

  ・夏休み中を対象として、地域での活動を対象とする。

  ・始業式でカードを回収して、一集計し、集会で、表彰する。

  ・一番多くのポイントを集めたものには、ナンバーワン賞、誰もしていないようなボ

   ランティア活動には、オンリーワン賞を送る。

 単元の設定から、育てようとする資質や能力および態度は「参画型民主主義の担い手と

なる資質」と位置づけていたことがわかる。そこで、まずは“地域に関心を持つこ一と”、“地

域に参加した体験活動’を通じて参画側から地域をみること”、そして“自ら地域に貢献、参

画できる力をつけること”の一環として「一夏一善」をとらえなおすことにした。平成2

0年度の1年生が「」夏一善」で実際に生徒が活動後どのように感じていたかを検証した。

感想が以下の通りである。3)

一夏一善を振り返って(1年生)

○夏祭り準備など

・とてもその日は暑かったけど二一生懸命やった。僕たちは机を運ぶ仕事やテント作りでとてもカを

 使った。しかもクラブの後だった。だから、かなりのカを使って腕がすごくいたからた。でも、痛くなる

 ほどしっかり手伝いをしたんだと感じた。来年もしっかり協力し、役に立ちたいです。(段上西)

・夏祭りの手伝いをして、最初は大変だなと思ったけξ、だんだん同じ小学校だった友だちとみんな

 で手伝いをしていて楽しくなった。終わった後地域の人が喜んでくれて、すごくうれしかった。ボラン

 ディアをした後は、とてもすっきりした気分になった。来年もボランティア活動をしたい。(段上)

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・お祭りの手伝いをす尋のは初めてで、はじめは何をすればいいのかわからなかったけど、拝の人が

 いろいろ教えてくれたので楽しくできました。櫓を筆て亭のも、提灯を何一けるgもとても大変な仕事

 でした。でも友だらと協力しながらできたので大革だったけど楽しかったです。最後に係の人たち

 が人数分のお茶を用意してくれたのでうれしかったです。次の白のお祭りがうまくいったので手伝

 った甲斐があって良かったです。来年は係の人たちに迷惑をかけないように一生懸命頑張ってま

 た友だちと協力していきたいです。一夏一善をやって手伝いをすることは、とてもいいことだなあと

 思いました。(樋ノロ)

・今年は一夏一善の活動が一つしかできませんでした。クッキー作りのお手伝いは楽しくできたし、と

 ても勉強になったと思います。すごくたくさんのクッキーを作ったので、時間がかかったけど、いろん

 な人に食べてもらいたいなあと思ったので頑張りました。一つだけしか活動ができなかったことが

 残念に思います。来年はいろいろな活動に参加しようと思Iいます。(段上西)

一僕は来年になったら楽な仕事ではなく、もっとしんどい活動をしてみたいと思います。例えば、櫓組

 とか店番をしてみたいと思います。理由は櫓組は暑い中、必死で櫓組をしているとカッコイイから

 です。店番は回りたいという気持ちを抑えて店番をすることは何だか中学生らしく見えるふらです。

 今年の一夏一善を振り返って、感想は、チラシ記りではおばさんが優しかった。(段上)

・チラシ配りではないこともやって、毎年普通に祭りをやっているけれど、裏でいろいろな人が協力し

 てたくさんの仕事をしていることがわかった。暑い中元真張っている人がたくさんいて、その頑張って

 いる人奉見て自分も頑張ろうと思いました。この経験は自分にとって良かった。(段上)

○夏祭り店番など

・うれしかったことは、スーパーボールすくいが終わったとき、ありがとうとか言ってくれてうれしかった。

 ○くんと一緒にやって楽しかったし、あみはこんな…あるんだとかもわかって良かったです。頑.張っ

 た後ご飯券をもらえてうれしかったです。後、いろんな人に「がんばっとんな」とか「頑張れよ」とか

 言ってもらえて本当にうれしいのi言でした。次の機会にもまた、スーパーボールすくいをやりたい

 と思います。こんな体験はあまりないので、一っ一つ頑張ってやりたいと思います。(段上西)

・今年は祭りにr回しか一夏一善に参加できなかったから、来年はもっと来年はもっと空いてる時間

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を見つけてもっと回数を増やしていろんな活動をしたいです。今回初めてやって思ったことは、毎

年言っ下いるお祭りでも・お祭}で楽しむ側で‘辛なく・楽しませる側でやったら・全く違う気がしまし

た。集合時間より早く行ったけど、たくさんの人が手伝ったりしているんだなあと言うことがわかりま

した。今年は、段上西←か行けなかったけど、来年はもっとたくさんの手伝いをして活動しだいです。

今回、僕はかき氷屋の店番をしたけど、全体的にとてもおもしろかったのでまた、来年もやりたい

です。(段上西)

・私がやったのは野菜市だったので、お客さん,まお母音んぐらいの年代の人から、お年寄りばかりで

 した。どれも安い値段だったので、始まって2時間ほどで完売しました。完売したときの気持ちはす

 っきりしたようなとても良いものでした。一緒にやってくださ?た人からもありがとうといってもらえま

 した。だからとても良い経験になりました。来年は運営でもいいけど、その中でも今回は大人の人

 ばかりのお客さんだったので、子どもに人気のあるところで活動してみたいなあと思いました。(段

 上西)

 地域の大人と活動’をともにしていることが印象付い一でいること。夏祭りの手伝いという

活動の中で、地域の人々が喜んでくれたことを印象に残?ていることや結構大変だったこ=

とから、地域の人々.を今までと幸う角度からみている。人の役に立つ実感が地域の活動に

参加したいと感じている点などがみ干帆今までと呼う新午な“地域”を発見してレ’

る。ここでは、協同的な学習が成立しているが、探究的な学習ができているとはいえない。

特別活動であるならば、“地域の一員としての自覚を促す”といった目標は達成できると考

えられる。しかし、生徒個人が探究的な学習をしているかについては生徒個人が新たな課

題を見つけるまでは至っ.ていない。ここ.に、視点を置いて平成21年度、2年生の「一夏一

一善」の学習活動を見直すことにした。

 PDCAのサイクルをこの活動に取り入れることにした。以下が、その計画である。4〕

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2年生の「一夏一善」

7/3

r一夏一善」オリエンテーション、グループ分け

7/6

 リーダー選出、改善点と目標法め

7/10

地域の方から(最終打ち合わせ)

7/3(詳細)

○オリエンテーション

  ・昨年度.から夏休みには、「一夏一善」として、ボランティア活動に参加している。今年は、.甲

   武中を代表して活動する二2年目の経験者として祭りの改善点を提言する探究的な学習を

   行う。

  ’夏祭りや段上地区の「よさこいソーラン111隊」に了し’ては・小学校区に関係なく募集す乱

  ・地域に住ん一七いるものとして、「できることを、できるときに、できるだけ」何か貢献していくの

   が、21世紀流である。

  ・時間的、日程的に無理な生徒は、夏休みになるまでにポスターや新聞によ」り広報活動を行

   う。

  ・各部門とも、昨年度の反省を元によりよい活動となるように問題点や課題をあげ、解決策

   を話し合い、実行する。

  ・活動後は振り返りを行い、来年度1こ向けての改善策及び、後輩へのアドバウス、地域の方

   への提言・改善案を考え発表する。

O、;、るさと創生大賞について

  ・ポイント制で、ボランティア活動の評価につなげる。

  ・単位をr甲武」として、1分以上10分未満に1甲武が与えられる。

  ・1分以上10分未満は1甲武、10分以上20分未満が2甲武、20分以上30分未満が3

   甲武となるようにして、その中心になっている大人から、サインをもらう。

  ・夏休み中を対象として、地域での活動を対象とする。

  ・始業式でカードを回収して、集計し、集会で、表彰する。

  ・一番多くのポイントを集めたものには、ナンバーワン賞、誰もしていないようなボランティア活

                     163

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   動には、オンリーワン賞を送る。

○グルーピングについて

  ・rよさこいソーラン踊り隊」の募集を行う

  ・わかっているボランティアのグループごとに集まる。(小学校区ごと)

  ・名簿の作成、リーダーの決定

○特製ポスター描き隊

  ・日程が合わない者については、夏祭りのホスタ二を夏休みにはいるま下に仕上げて。小学校

   や、地域一の掲示板に貼ってもらえるように依頼する。

 一・最低、班ポスターレベルのものを作成するように厳しく言い渡す。

○流れ

 ・体育館(空いでなかったら剣道場)に集合(朝礼隊形)

 ・オ1’エンデーション

 ・よさこいソーラン踊り隊集合→剣道場へ

 ・小学校区ごとに分かれる。

 ・小学校区のボランティアごとにグループを作る。

 ・日程の合わない者集合→特製ポスター描き隊に

 ・名簿の作成、リーダーの決定

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以下は生徒戸こ配布したオリエンテーションのプソントである。

                  ■夏■善

☆昨年度から夏休みには、「一夏一善」として、ボランティア活動に参加している。今年は、甲武中

 を代表して活動する。2年目の経験者として祭りの改善点を提言する探究的な学習を行う。。

☆夏祭りや段上、段上西地区の「よさこいソーラン踊り隊」については、小学校区に関係なく募集

 する。

☆時間的、日程的に無理な生徒は、夏休みになるまでにポスタニや新聞により広報活動を行う。

☆各部門とも、昨年度の反省を元によりよい活動となるように問題点や課題をあげ、解決粂を話

 し合い、実行する。

☆活動後は振り返りを行い、来年度に向けての由善策及び、後輩へのアドバイス、地域の方への

 提言・改善案を考え発表する。

☆地域に住んでいるものとし七、rできることを、できるときに、できるだ.け」何か貢献していくのが、

 21世紀流・である。

☆地域の活動は、あらゆる世代の人々が協力して初めて成り立つ。中学生として、「できることを、

 できるときに、で肯るだけ」がんばればよい。すごいことをしようとか、できないとか、時間がないと

 かについては、それこテ「できることを、できるときに、できるだけ」手伝?てくれればよい。そして、

 君たちは、辛年の経験者であるので大いに自信を持ってよい。

☆今年も、rふるさと創隼」賞を発表、表彰する。カードを渡すのセ、ルールに従って、ポイントをもら

 ってくる。1回・1分以上10分未満は、1甲武、後、10分母に、2甲武、という風にこポイントの

 単位を「甲武」とする。これを、その場の責任者に、サインをしてもらう。例えば、ラジオ体操で、

 前で体操すれば。、わず牟・10分一ぐらいだが、1甲武となる。また、一番多いポイントを集めた人、

 人には考えつかないすリシ才ルなもの等には、ナンバーワン賞、オンリーワン賞として、賞す。

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7/6(詳細)

○グループの分け方

・1組(酒向)→段上西地区(7/24~26)準備、片付け、店番など

・2組(花井)→特製ポスター描き隊

・3組(新見)→樋ノロ地区一(8/20,23)櫓立て、後がたづけチーム

・4組(木村)→段上地区 (8/22)櫓立て、後がたづけチーム

・5組(高田)→樋ノロ地団 (8/21~22)場内係等、ラジオ体操一

・6組(久保)→段上地区(8/22,23)店番÷その他、一里山地蔵盆

・視聴覚室・剣道場(伴・大森)→よさこいソニラン踊り隊

○リーダーを決めよう

○改善点、課題を探る。

・各グループの仕事ごとに分かれる。

・ブレーシスト』ミンクで昨年度の改善点・課題をあげるパ昨年と違う場1合は予想されることを上

げていく)

・リーダーを中心に、改善点、課題を分類する。

一話し合いで、特に何とかしたい改善点一、・課題を選ぶ

○改善策を話し合う。

・改善策の発表とメンバーの目標決め

・改善点と目標を画用紙に書く。

166

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           一夏  書白

☆自分が何に参加できるか考えてみよう

き妻カロ言・■一直団書

☆自分が参加する日と時間

・私ダ参加するのは、(   )月(一

(        )です。

・私が参加するのは、(特別の

す。

・私が参加するのは、サポート隊です。

)日の( ?小学校区の

)幸たは“ヰさこいソ’ラン踊り隊”で

☆リーダーを決めよう

☆昨年の改善点一課題を上げよう

☆改善策を考えよう

組   番 氏名( )

167

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7/10(詳細)

 04hの時間に、グループごとに改善点と目標を発表する。

 ○地域の方から改めて依頼をしていただき活動のための具体的な約東事を決める。

 ○タイムテーブル

11:35集合完了朝礼隊形

(よさこいはすぐに剣道場に行き、踊る)

11140グループごとに改善点と目標を発表

11:50校区ごとに集合して、地域からの依頼を聞く。

12:10グループ打ち合わせ(よさこいは諸連絡を地域の方から聞く)

12120終了、教室に戻・る。

○名簿、「よさこい」については連絡網も作成する。

○地域の方には、最後の押さえの形で、依頼してもらい、生徒の要望や希望をできれば、伝えて

 おく。

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 計画を立てたが、前年度の活動から時間が経っていること、たとえば、櫓組などの単純

作業では、改善点などの意見があまり出ていなかった。

 夏休みにはほぼ全員が何らかの形で参加することができた。夏休みということで日程が

あわない生徒には、夏祭りに宣伝ポスターを作成してもらったが、担当の美術教師の指導

もありかなりよいものができ地域の方からも評判であった。

 夏休み明けの振り返りでは、やはり去年同様記録カードを配布していたので、たく【さん

のボランティア活動に参加していた。

生徒の感想は次の通り5)

O一里山地蔵盆

・「トライやる・ウィーク」の時にお世話になった「」里山荘」(軽費老人ホーム)の方に

 「地蔵盆手伝ってね」といられていたので喜んで行かせてもらった。私たちはくじ引き

 の店番をしていたのですが.、お祭りが6時から8時半ぐらいまであったので足が棒にな

 りそうでした。でも、お祭りが始まる前に「一里山荘」の方と会話などができ忙しがつ

 たけどとても楽しかったです。

・私はスーパーボールすくい担当でしたが、他の担当の人とも仲良くできてよかったです。

 (中略)地域の人もよい人がたくさんいました。スーパーボールすくいは小さい子がた

 くさんくるので気をっけなければならないことがいくつかありました。(中略)特にうれ

 しかったことは、すくったボ」ルを持ってきて「いっぱいとれた一」ってすごく笑顔で

 見せにきてくれた子がたくさんいたことです。来年もこういうお手伝いにいきたいなあ

 と思いました。もっといろんなところに行っていろんな体験をしたいです。

○段上夏祭り

・ゴミ捨いをしているときに何で近くにゴミ箱があるのにその辺に捨てるんだろうかとよ

 く思いました。ゴミ捨いをする人がいるからだろうか、それならが実を拾う人がいなく

 なったらゴミをその辺に捨てる人はいなくなるのだろうか。僕はゴミ捨いがしんどいこ

 とで拾っても拾ってもゴミがなくならないことを知りました。僕は地域でゴミを拾って

 くれていることに初めてありがたいことだなあと思いました。

 この感想から去年の経験と比べていること、「トライやる・ウィーク」の経験が生きてい

て地域の方とのつながりができ、昨年より敷居が低くなっている。地域の方との交流が自

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然になっている。また・昨年は活動だけで精丁杯であったが・仕事の矛盾や社会の矛盾に

気がついている。段上夏祭りの生徒の感想からは、一新たな疑問や今後の課題について自ら

が社会の問題点に気づき始めている。ここで、教師がr公園にゴミ箱が少なくなっている

のはそのせいかもね」といったならば、彼はすぐに公園管理者や地域㍗方に真相を確かめ

ようとするだろう。ここには探究的な学習のスタート課題設定が生まれようとしている。

これを次に活か。せるように学習計画を立てる必要がある。次の単元として、総合的な学.晋

の時間で・「西宮の未来予.想図」という地域に提言を考える単元をもうけた。

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第2節班制教育、進歩制度を取り入れた授業改善

 3年半では・「一夏一善」を自分たちで牟画.運営をすることを目標に進めることにした。

ただし、人数が多いので地域の夏祭り一にも手伝いに行ってもよいことや、活動のヒントを

歴代の先輩の活動を紹介した。

 探究的な学習、協同的な学習となるように、課題設定を行い、自分たちに活動の指標と

なるものを用意した。そして、課題がどれくらいこなせるかにっいて「称号」を与えるこ

とに.した。さらに育てようとする資質、能力および態度を整理した。以下が、総合的な学

習の時間全体の育てようとする資質や能力および態度である。

(学習方法に関すること)

・課題を設定し、情報を収集、整理、分析してまとめ、新たな課題を見つけようとする

(他者や社会とのかかわりに関すること)

・多様な他者と協力し互いに意見を出し合い・他卸意見を受咋㍗なが.ら問題解決をし

 ようとする

(自分自身に1関すること)

・自己の生き方について多様な考え・経験を整理・分析し、ありたい自分像を描こうとす

 る。

 これをこの単元のねら一いに落とし込んでいった。

・問題解決能力→課題設.定、情報収集、整理分析、まとめ・表現のサイクルで計画・実行

        できる。

・コミュニケーション能力→ソーシャルスキルを身につけ、自分と他者の良さに気付き一A

             仲間と協力して活動する。.

・意思決定能力→課題や問題点などに対して自ら判断し仲間ξともに粘り強く解決する。

 これをさらに生徒に提示する課題として具体的に示した。生徒には取りかかりやすいよ

うに課題が達成できれば評価してr称号」.を与えるようにした。いわゆる“ご褒美はんこ一”

のような位置づけである。ここに、「進歩制度」を取り入れた。総合的な学習の時間の学習

活動は、第3,4章からわかるように特に課題設定を重点的に取り組んでいる。自らが調

査し調べようという意欲を高めるのに不可欠であるからである。意欲を高めることで自ら

学び、考えることにつながっていく。自分たちの問題として意識できるように様々な取り

組みが行われるのである。しかし、公立中学校では生徒の能力の差が大きいこと、生徒指

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導上の問題が課題となっている。本来、各教科、道徳、特別活動などの教育活動から、課

題意識がわき上がってくるはずということは理想ではある一が、現実的でない。

 ボーイスカウトの進歩制度(バッジ・システム)を取り入れると、育てようとする資質

や能力および態度と直結する課目が設定できること。取り組みはプロジェクト法を用いる

ことニバツジを苧与†ることで具体的に成果が具えることで狐生徒は・目・に見える呼

早が今も好きである。学校行事でも、クラスで表彰状をねらっ下いったり、各教科でも“ご

褒美はんこ’1目指して頑張ったりする。さらに、各種の認定試験、例えば、英語検定や漢

字検定が今一 熕l気なのは周知の通りである。外的動機付けではないかという批判もあ亭が、

成果を評価認めてやることは重要セある叫

 。具体的には一つのテーマを選択課目に設定し細目を定める。例えば、6つ定めたら3つ

を必修ヒする。6つすべてにチャーレンジしてもよいことにする。この細目にらいて成果を

評価認定することで意欲がわく。細目に幅・を持たせることで個人にあった課題で取り組む

ことができる。学習活動については、班で活動していくのでどの細目.も取り組めないとい

うことはない。細目の設定においては体験活動を必修にしたり、まとめて発表する細目を

もうけたりすることが考えられる。

 課題の入g口となるような課目を設定しておき、その入り口からはいって課題解決を図

るようにすると、学習はスムーズに始めることができる。また、評価・認定することで生

徒は次に向かって意欲を高めることができる。’ アれらの細目は、細目の答えが結果ではな

く新たな課題を早づけることや展開を発見する率となっている。’つまり、プロジェクト法

で行っていくことで、自ら新たな課題を見つけ、考え、活動していくのであり、まさに探

究的な学習となっていく。

 教師は、課題がはっきりしていることから、指導しやすく、班活動で動いているのでア

ドバイザーの立場で指導していけばよい。こうすることで、教師が知らないので指導でき

ないなどの課題を解決できる。特に、計画書の作成、報告書の作成または成果物の指導に

カを入れ、生徒がスムーズに調査活動、体験活動ができるようにする。計画書を生徒自ら

が作成することで、}自らの目標設定が明確化される効果もある’。

 バッジまたは、何らかの形で“称号”なり賞状なりを具体的な形で生徒に評価すること

で、生徒にとっての励みにもなり、それをきっかけとして探究的な学習に向かいやすくな

るのも事実である。中学生は、英検・漢・検をはじめとして各種検定が盛んである。評価さ

れたいという願望が強い時期であるのでここは手がかりとなりうる・。

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☆・課題

 1、地域におけて、ボランティア活動を計画一し、実施する。

 2、計画書を作成し、報告書を作成する。

 3、何人かのチームを組んで、活動する。

 4、地域の方と活動しながら、気がついたことや感智を報告書に記載する。

 5、ふるさと創生大賞で、ナンバーワン賞またはオンリーワン賞を受賞するか、報告書の要約を

  B51枚にまとめて掲示する。

  6、今後やってみたい高度なボランティア活動(NPOの活動や国際的なボランティアなど)を一つ

   調べ、報告書に記載する。

※1,2,3は必修。

※課題達成3個→がんばったね 4~5個→一夏一善初級 6個→ふるさと創生の達人

以下はその学習計画である。6)

3年生「一夏一善」

1h(6/4)

 「一夏一善」オリエンテーション(体育館)

   グループ分け、ブレーンストーミング

2.3h(6/11)(6/18)

 実行グループ分け、リーダー選出

 計画立案

4,5h(7/2)(7/13)

 計画立案、ポスター作り

1h(詳細)

・剣道場に集合・朝礼隊形…持ち物、各自の夏休み日程表、筆記.用具

・「一夏一善」オリエンテーション

・グループ分けの説明.

①福祉関係・独自路線・児童館

※福祉関係

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  トライやる・ウィークの経験を生かした施設でのボランティア活動

 保育所、幼一稚園などでのお手伝い、本の読み聞かせなど

※独自路線・児童館

  児童館にてボランティア

  自分で探す。その他自分で計画をたてる。

②よさこいソーラン踊り隊(剣道場)

 昨年度までと同様に段上の夏祭りでのよさこいソーランの披露

 夏休み中.数回の辞翌日あり。1,2年と合同

夏祭りボランティア関係

③段上地区・段上夏祭りのゲームコーナー(8/21・22)

 ※段上夏祭りのゲームコーナー

  段上の夏祭りで、片隅にゲームコーナーを出させてもらう。

  1日1店、合計2店なので、計画のオーディションあり。

  オーディションに落ちた場合は、rよさこいソーラン踊り隊」へ

④段上西地区.(7/24)・一星山の夏祭り(8/19,20)関係

⑤樋ノロ地区(8/20,21)・ラジオ休燥

※③㍗⑤いずれの地区も1,2年生のボランティアを募集する。

⑥環境(潜水)関係・学校にて校内美化活動

※環境(灌水)関係

 地域の自治会主催の清掃活動に参加。または、小学校等にて灌水当番

 ※校内美化活動

 用務員さんと打ち合わせをして計画をたてる。

・各教室にてワークシートを書き、①~⑥の希望を書く。

・自分の課題設定をする。

☆・課題

 1、地域におけて、ボランティア活動を計画し、実施する。

 2、計画書を作成し、報告書を作成する。

 3、何人かのチームを組んで、活動する。

 4、地域の方と活動しながら、気がついたことや感想を報告書1こ記載する。

  5、ふるさと創生大賞で、ナンバーワン賞またはオンリーワン賞を受賞するか、報告書の要約を

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  B51枚にまとめて掲示する。

  6、今後やってみたい高度なボランティア活動(NPOの活動や国際的なボランティアなど)を一つ

   調べ、報告書に記載する。

※1,2,3は必修。

※課題達成3個→がんばったね 4~5個→一夏一善初級 6個→ふるさと創生の達人

一課題設定をする。

・各担任は、名表に番一号を書き大森まで

夕.3h(詳細)

○福祉関係・独白路線・児童館(大森)組

※施設関係

’甲殻等?ボランティアのグルプを分一ナ外.一

・1日め4名程度を基本とする。

・日程を決める。相手の都合があるので、第1希望から第3希望ぐらいまでを考えておく。

・自分たちでできること、あいさつや、返事、掃除など、ソーシャル・スキルを磨く計画を建てる。

・計画書を書く(各自)

・校外活動届を書く(各自)

・施設等のボランティアは4名以内とするが、施設の了一 �ェ有れ1ま可。日にちが違っていれば同じ施

 設でも可。

※児童館関係

=日程調整と児童館の方に向けて質問したいことなどを考えまとめる。

・グループにわかれて活動の計画を立てる。

一計画書を書く(各自)

・校外活動届を書く(各自)

※独自路線

・いつ、どこで、だれが、何を、どのようにするのかを整理する。

・日程の調整を図る。

○よさこいソーラン踊り隊(伴)剣道場

・練習計画を建てる

・計画書を書く(各自)

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・連絡網を作り、ひたすら踊る。

一よさこいソーラン踊り隊については、人数は無限。ひたすら練習。

○夏祭りボランティア・

 段上地区・段上夏祭りゲームコーナー(酒向)

 ※詳しくは地域担当から

 昨年度参考

 7/22→AM1O OO~1200祭り準備、ポスター色塗り、チラシ配布、封筒仕分けなど匝函…=重]

 8/20→AM1000~1200祭り準備、チラシ配布など匿至亜国

 8/22→AM8:OO準備、やぐら組み匿1薮1

 8/22→PM400~800(交代制)会場整備E〔彊…二国

・/・・一…1・・~・:・・だぞム1れコンサート司会匪1

 8/23+AM8=OO~後片付1+.匿二………≡]

 ※段上夏祭りゲームコーナー

  ・ゲームコーナーについては、5~6名のグループで、良一品などを扱わないもの。ゲームコーナー

   の準備などは自分でやる。照明器具などはないので、夕方で行う。

  ・料金は無料である。

  ・.未就学児、低学年が中心になるので、安全第一が条件である。

  ・打つ、撃つ、討つはだめ。転がすO。輪投げぐらいまではO。

  ・日時、場所、メンバーの確認

  ・計画書作成(ゲームの詳細計画を別に作る。)

  ・活動した後は必ず、大木の人にカードめサインをしてもらう。

  ・校外活動届を丁寧に書く。

  ・担当の先生のハンコを毛らった後、・保護者のハンコをもらってくる。

  ・準備のための細かい計画一

 段上西地区1一里山地蔵盆(木村)

 ※詳しくは地域担当から

 ※段上西夏祭りゲームコーナー

  一ゲームコーナーについては、5~6名のグループで、食品などを扱わないもの。ゲームコ■ナー

   の準備などは自分でやる。照明器具などはないので、夕方で行う。

  ・料金は無料である。

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  一未就学児■氏学年が中心になるので、安全第一が条件である。

  ・打つ、撃つ、討つはだめ。.転がすO。輪投げぐらいまではO。

  ・日時、場所、メンバーの確認

  ・計画書作成(ゲームの詳細計画を別に作る。)

  ・活動し年後は必ず、大人の人にカードのサインをしてもらう。

  ・校外活動届を丁寧に書く。

  ・担当の・先生のハンコをもらった後、保護者のハンコをもらってくる。

  ・準備のためめ細かい計画

 昨年度参考

 クッキーづくり夏祭り2~3日前おそらくAM巨至憂国

 7/24→AMg OO~1100盆踊り準備、やぐら組み巨亟;目

 7/25→PM4=30~9=OO運営手伝い国模擬店巨函

 7/26→900~1100後片付け巨亟コ≡]

一里山地蔵盆→・/・…11・1・・一・1:・・→夜店とゴミボヲンディア国

          夜店(スーパーボールすくい、ヨコ釣り、飲み物、チューペット販売、あてもの)

 樋ノロ地区・ラジオ体操(花井)

 ※詳しくは地域担当から

 昨年度参考

 8/20→PM4時から、やぐら組み、電気準備紅白の幕張、会場作り匝亜国

 8/21→PM5時30分から、模擬店、駐輪場案内係、場内係(ゴミの処理等)巨互茗藩…]

 8/22→PM5時30分から、模擬店、駐輪場案内係、場内係(ゴミの処理等)巨亟国

 8/23→AM815~片付けE〔璽国

 ラジオ体操8月24~28日大島公園、樋ノロ小学校AM6=20~.

・日程が発表されるまで、各仕事の内容を確認する。

・仕事がスムーズにいくように計画を建てる。

・仕事ごとに計画書を作成

・1,2年生の募集のためのポスター作りの準備、作成をする。

 環境(潜水)関係・学校にて校内美化活動(高田・久保)

※環境関係

・地域の自治会でお手伝いできることが有れば調べておき、きちんとした計画を立てる。

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※灌水関係(詳しくは地域担当から)

・段上小・段上西小1極ノロ小に水まきをするグループを均等に分ける。

一潅水当番は各小学校からの日程で都合のいい日を選び、2~3回は行くようにする。1日5名を超

 えないようにする。

・日程を決める。1日に5名以下で、3回以上決めておく。もちろ々急なことで欠席する場合は、小学

 校と中学校に欠席の連絡をした上で、別の日に行くこと。その際の日程は必ず、中学校に連絡を

 すること。

※校内美化活動

 ・学校にて校内美化活動については、学校内の美化に必要な個所を探索し、重点個所をグルー

  プの数だけ設定する。

 ・みんなでやることと日程を決める。

 ・用務員さんに相談して手伝うことができることを相談する。計画書を作成する。

4.5h(群釦1)

○福祉関係・油白路線・児童館(大森)組

※福祉関係

○計画書作成

○アポの確認が終わった後、校外活動届を書く。

○活動のための準備奉行う

※独自路線

○きちんとした計画を立てる。

○計画書を書く

○自時、場所、メンバーの確認

○活動した後陣必ず・大人の人にカードのサインをしてもら㍉

○校外活動届を丁寧に書く。

○担当の先生のハンコをもらった後、保護者のハンコをもらってくる。

○よさこいソーラン踊り隊(伴)剣道場

○連絡網の作成

○踊る日を決める。7/ (段西)8/ (段上)※全て参加でも良い。

○校外活動届を丁寧に書く。

○担当の先生のハンコをもらった後、保護者のハンコをもらってくる。

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○剣道場にて、踊りの練習

○夏祭りボランティア・

 段上地区・段上夏祭りゲームコーナー(酒向)

 ※詳しくは地域担当から.

 ※段上夏祭りゲームコーナー

  ・ゲニムコーナーにっし、ては、5~6名のグループで、食品などを扱わないもの。ゲームコーナー

   の準備などは自分でやる。照明器具などはないので、夕方で行う。

  1料金一は無料である。

  ・未就学児、低学年が中心になるので、安全第一が条件である。

  ・打つ、撃つ、討つはだめ。転がすO。輪投げぐらいまでは〇二

  ・日時、場所、メンバ1の確認

  ・計画書作成(ゲームの詳細計画を別に作る。)

  ・活動し亡後は必ず、大人の人にカードのサインをしてもらう。

  ・校外活動届を丁寧に書く.。一

  ・担当の先生のハンコをも・らった後、保養者のハンコをもらってくる。

  ・準備のための細かい計画

  ・ゲームコーナー準備

 段上西地区(木村・久保)

 ※段上夏祭りゲームコーナー

  ・ゲームコーナーについては、5~6名のグループで、食品などを扱わないもの。ゲームコーナー

   の準備などは自分でやる。照明器具などはないので、夕方で行う。一

  ・料金は無料である。

  一一未就学児、低学年が中心になるので、安全第一が条件である。

  ・打つ、撃?、討つはだめ。転がすO。輪投げぐらいまではO。

  ・日時、場所、メンバーの確認

  ・計画書作成(ゲームの詳細計画を別に作る。)

  一活動した後は必ず、大人の人にカードのサインをしてもらう。

  ・校外活動届を丁寧に書く。一

  ・担当の先生のハンコをもらった後、保護者のハンコをもらってくる。

  ・準備のための細かい計画

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  ・ゲームコーナー準備

 一里山地蔵盆(小山)

 樋ノロ地区・ラジオ体操(花井)

※4,5hにすること

○日時、場所、メンバーの確認

○活動計画書を詳しく描く。

○活動した後は必ず、大人の人にカードのサインをしてもらう。

○校外活動届を丁」寧に書く。

○担当の先生のハンコをもらった後、保護者のハンコをもらってくる。

○各地区の祭り案内のポスターを一人1枚以上、班ポスター並みのレベルで書’ ュ。一

〇ラジオ体操グループは体操の練習をする。

 環境(潜水)関係・学校にて校内美化活動(高田)

潜水当番について

○基本的には平日の午前中に(9:OO頃~11=OO頃スタニト)灌水をする。

○学校によっても違うが、基本は次の通りの手順に従って行う。

1,メンバーが揃ってから、職員室に行き、教頭先生に灌水当番に来た旨を伝える。

2,小学校の先生、ボランティアの方、PTAの方と一緒にやることもあるかもしれないが、

  教頭先生に撤くところなどの指示を聞一くこと。

3、終わったら、教頭先生に報告。ふるさと創生大賞のカードを渡してサインをしてもらう。

○雨の場合は、原則中止である。

○カードを忘れた場合は、所定の・用紙をもらうこと。

※4.5hにすること

○日時、場所、メンバーの確認

○計画書の作成

○手順の確認

○灌水当番の意気込みを小学校の先生に向けて決意表明の手紙を書く。

○校外活動届を†寧に書く。

○担当の先生のハンコをもらった後、保護者のハンコをもらってくる。

※校内美化活動

○日時、場所、メンバーの確認

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○活動した後は必ず、大人の人にカードのサインをしてもらう。

○校外活動届を丁寧に書く。

○担当の先生のハンコをもらった後ご保護者のハンコをもらってくる。

9I≡1②ふるさむ創生

☆一夏一善のまとめ

  6・7h ■夏一善報告書作成

    ・活動内容(5W1H)」一

    ・活動の様子

    ・活動メンバ■

    ・地域の方との関わり、交流、エピソード

    ・成果と課題

    ・自分の感想

    ・後輩へのメッセージ

  8h報告書交流

    ・要約B5版作成

181.

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早下は生徒に配布7)

        一夏一善(3年生地域コラボしシ目ン)

☆いよいよ夏休みがやってきます。勉強に、.クラブに精一杯取り組んでいくと思いますが、「ふるさ

 と・みらい創生」から一っ提案です。昨年度とは違い今年はもうワソランクアップして、「自分たち

 で考えて地域1こ貢献しよう」というテーマで取り組んで欲しいと思います。そのため自分達でやる

 こ≒を企画すると言うことです。

☆地域の活動は、あらゆる世代の人々が協力して初めて成り立ちます。中学生として「できること

 を、できるときに、できるだけ」がんばればいいのです。すごいことをしようとかできないとか時間力下

 ないとかについては、それこそ「できることを、できるときに、できるだけ」手伝.ってくれればい一いの

 です。なかなか思いつかない人は、「よさこいソーラン踊り隊」に参加して下さい。また、地域の清

 掃活動、ボランティアで活動されている方との共同活動に参’加でもいいと思います。ただし、夏

 祭り関係のボランティアについては、1,2年生の希望者と共に活動します。ですから、1,2年生

 の募集のことを考えてください。

☆今年も、「ふるさと創生」賞を発表、表彰しようと思います。カードを渡しますので、ルールに従っ

 て、ポイントをもらってきてください。1白1分以上10分未満は、1甲武、後、10分母に、2甲武、

 という風に、ポイントの単位を「甲武」とします。これを、その場の責任者に、サインをしてもらいま

 す。例えば、ラジオ体操で、前で体操すれば、わずか10分ぐらいですが、1甲武となります。また、

 一番多いポイントを集めた人、人には考えつかないオリジナルなもの、等には、ナンバーワン賞、

 オンリーワン賞’として、賞します。

☆課題

 1、地域におけて、ボランティア活動を計画し、実施する。

 2、計画善を作成し、報告書を作成する。

 3、何人かのチームを組んで、活動する。

 4、地域の方と活動しながら、気がついたことや感想を報告書に記載する。

  5、、S、るさと創生大賞で、ナンバーワン賞またはオンリーワン賞を受賞するか、報告書の要約を

   B5、枚にまとめて掲示する。

  6、今後やってみたい高度なボランティア活動(NPOの活動や国際的なボランティアなど)を一つ

   調べ、報告書に記載する。

※1,2,3は必修。

※課題達成3個→がん一ヘったね 4~5個→一夏一善初級 6個→ふるさと創生め達人

                    182

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☆自分の課題設定

1,2,3+( )( )( )=r

         す。

」を目手旨

☆自分には何ができるか、考えてみよう(ブレーンストーミング)

☆.仲間を集めてみょう(グループを作ろう)

☆リーダーを決めよう

☆原案を立てるための予備調査をしよう

・地域にあるボランティア活動

は?

・ボランティアの注文取り

・時問的な可能性

・何人ぐらいの仲間がいるか?

☆原案を立てよう

・いつ

・どこで一

1何を

・どうするか

・必要なものは?

183

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計画書の見本も作成し、生徒に計画をさせた。8)

               ■夏一善計画書

届出日 年月日()場  所 甲武保育園 自分の名前 中島久

犬 圭 担当 生

期 日 8月  2日(月) 13=きO ~ 14=30・活動一

燉e絵本の読み聞かせ

圏・絵本選び7/11(日)北口図書館

3冊選ぶ。司青に3~5歳に適する本を紹介してもらう。

。出会えたら、読み聞かせサークルの方に読み聞かせのコツを教えてもらう。

エプロンシアターも視野に入れる。

・絵本読みの練習7/21 甲武中図書館9100~

絵本読みの練習→それまでに、読み聞かせのコツを調べておく。

計画 ・エプロンシデター見学 7/22 北口図書館.

(段取り)

できれば、エプロンシアターのエプロンを借りるか、作成する。

歴甲武保育園13100~到着先生にあいさつ(お昼寝中なので静かにする。)

13130~絵本の読み聞かせエプロンシアター

14:00~外遊びを一緒にする。または、先生の.お手伝い

15=00 お礼を言って帰る。

国お礼のお手紙を書く。

・氏 名 クラス 氏 名 クラス

参加者 伴憲和 6組

小山貴司 2組

保護者署名印(

担当教諭署名印(

印)

印)

184

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 夏祭りは、昨年までの経験があるので下級生を引っ張るリーダー的な動きとなるように

指導していった。独自の活動計画や夏祭りの出店については、グループで活発な議論がな

されていた。以下がその計画書である。9〕

廟;玄.

 夏休み中の活動であることから日程が合わない生徒について、夏祭りの宣伝ポスターを

描くことでよりよいものを描く工夫がされていた。

 夏休みを終え、報告書にまとめた。一以下のように項目を決めて作成させた。

185

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           一夏 善黎告書②書εω方

1、項目を決める

・(表紙)

・(もくじ)

・自分の課題選択

 ☆課題

 1、地域におけて、ボランティア活動を計画し、実施する。

 2、計画書を作成し、報告書を作成する。

 3、何人かのチームを組んで、活動する。

 4、地域の方と活動しながら、気がついたことや感想を報告書に記載する。

 5、ふるさと創生大賞で、ナンバーワシ賞またはオンリーワン賞を受賞するか、報告書の要約を。

   B51枚にまとめて掲示する。

  6、今後やってみたい高度なボランティア活動(NPOの活動や国際的なボランティアなど)をrつ

   調べ、一報告書に記載する。

※1,2,3は必修。

  ※選択した項目を記入一

・概要(5W1H)

 日時

 場所

 誰が(メンバー)

 活動内容

 どのようにして(やり方)及び、計画

 なぜその活動を選んだか

         一・実際の流れ(時系列)

・地域の方との交流、エピソード

・成果と課題

 ・自分の感想

・後輩へのメッセージ

・(課題6を選んだ人は、その概要報告)

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2、ぺ一ジ割をする。

ぺ一ジ数 項目 具体的な内容

3、作成

4,B5に要約

・概要

.・ n域・の方との交流、エピソード

・成果と課題

・後輩へのメッセージ

5、発表に向けての準備

187

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報告書の生徒作品が以下の通りである。1O)

さらにこれに基づいて班ごとに報告し合い要約版を作成して教室に掲示した。

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’酉一審萌轡春一冬固…

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   一  一一                         一

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   . 」._」

目碕           1

控里珪一、.≡むメウセ・・…

感想1芋以下の通りである。11)

.・ i保育所の手伝い)本読みを練習した成果が出てうれしかった。たくさんの子をお乍ぶと

 だっこをしたのは疲れたけ.ど喜んでくれてよかった.。

・(小学校の花壇一の水やり)朝から水ま.きをしたがとても暑かった。でも、それを毎日誰か

 がやってくれて少しでも学校をきれいにしてくれる人たちのことを考えると、感謝の一

 言ではすまないくらい感謝です。

・(夏祭りの出店).ペットボトルをサッカーボールで倒すボーリ’シグをした。とても忙しか

 ったが、おもしろかった。何事も本声でいろんなことを言わな一いといけないと思った。

 ゲームのやり方も丁寧にしないと全然おもしろくなかったり’することを知った。責任が

 重く大切な仕事だと実感した。景品などを買う’のにも.苦労するのに店を出すのはとても

 すごいことだなあと思った。祭りではこういうこともするのかなどの発見もいろいろ牟

 った。

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第3節成果と課題

第1項班制教育の成果と課題

 地域での活動となれば一人で一する二とは難しいという面もあり、仲良しグループではあ

るが、グループを作ってプロジェクトを立ち上げることになった。特に、「ト」ライやる・ウ

ィーク」の人脈を使ってボランティア活動を計画することは、過去の自分の経験と・協同的

な学習の成果を一生かす場面となっている。計画書を自分たちで話し合って、ボランティア

にいく前にどれだけ準備すればいいのか、試行錯誤する様子が見られ、役割分担をしてい

くなど、班わ制度を十分に生かしたもにになった。また、一地域.の方とともに夏祭りに手伝

いをすることは異年齢の協同的な学習となっている。2年生では後輩に呼びかけながらと

もに活動するととも協同的な学習といえる。自分たちの計画と大人の助言を受けながら行

っている。計画書の段階で教師側の指導年入っているが、主ヒ班長に指導している。リー

ダ』シップを発揮する場面が、地域という場面で実践的に展開されたことが班制教育を補

強している。さらに、個人的ではあるが、これまでの取り組みあ中で“ふるさと創生大賞”

などがあり・曄争する部分がある。ポノントの多さだけでなく、“オンリーワン賞”があるこ

とから数だけの競争にもなっていない。班制教育の競争め部分も一 ?チている。一

 ただし、.教師の側での取り組みの温度差が課題に挙げられる。また、小学校め水まきな

ど工夫するのに課題が南確でないものもある。ここを補強していくことが重要である。

第2項進歩制度の成果と課題

 この学習活動においては、前から、ボランティア活動が日に見えるようにカードを作成

していたことから、進歩制度は取り入れやすい条件となっている。特に商品があるわけで

もなく、入試の成績にはいるわけでもないが・、生徒たちは熱心に取り組んでいる。すなわ

ち、明確にする前から進歩制度に似た部分があったといえる。

 ここに、進歩制度の部分、すなわち課題を示したことで、生徒には明確にすべきことが.

わかり、「称号」を目指し、意欲的に取り組む姿勢になっている。

この「一夏一善」で地域に目が向き、自分たちができることや実社会の生の姿を感じるこ

とができている。また、自分の生き方を見つめる機会となりそれ年大きな種となって自分

の進路を考察している。この活動を通じて、ボランティア自体の敷居が低くなり、地域で

もよく挨拶ができるようにもなっている。今後は、この反省をどのように評価し、生徒の

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カを看取っていくかが課題となっている。

191

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[註]

1)西宮市教育委員会 『まど』2005午、PP・40-44

2)西宮市立甲武中学校『平成20年度研究紀要』2009年

3)上掲2)

。)西宮市立十武中学校r平成。。年度研究紀要』。。。。年

5)上掲4)

6)西宮市立甲武中学校『平成2」2年度研究紀要』2011千

7)上掲6)

8)上掲6)

9)⊥掲6)

千0)上掲6)

11)上掲6)

192

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第8章結論

第1節改書された全体計画

第1項現任校のこれまでの全体計画の課題

 第2章から、これまでの現任校の課題が明確化された。すなわち、以下の三点である。

一つ目は、目標である。主題設定から「参画型民主主義の担い手となる資質を養う」とい

う;とが読み取れるが、「参画型民主主義の担い手となる資質」とは何を指すのかについて

は不明確である。さらに、・「総合的な学習の時間」の目標との整合性なども読み取れない。

すなやち・第1の目標を構成する5つの要素が含まれていない。1)

 二つ目・は育てようとする資質や串力及び態度である。2)全く記載がない。「参画型民主

主義の担い手となる資質」が牟てはまると考えられるが具体的でない。また、学習方法に

関する子と、自分自身に関すること、他者や社会とのかかわりに関することなどの視点も

ない。

 三つ目は、学習内容についてである。学習課題は地埣や学校の特色に応じた課題、職業

や自己の将来にか牟わる課題など3三を想定していると考え’られるが示されていない。計画

からげ学習課題としてあがっている一わけでなく学習.活動をいくつか挙げているにすぎない。

学習対象については地域の人々や諸活動と読み取れる。しかし、具体的でない。学習毒虫

については、地域の事業所や地域活動など明確になっている。

 次に第3,4章からは、どの学校も育てようとする資質、能力および態度が明確になっ

ている。また、学校のそれまでに取り組みを生かしながら、「総合的な学習の時間」の計画

を立てている。すなわち、学校の「強み」を生かして全体の計画を立てている。現任校で

は、ここが整理されていない。

第2項改書の過程

.全体計画を作成するにあたり、以下の7つの要素について考える必要がある。4)すなわ

ち、①この時間を通してその実現を目指す「目標」

②目標を実際の学習活動へと実践化するために、より具体的・分析的に示した「育てよう

 とする資質や能力及び態度」

③「目樺」の実現にふさわしいと各学校が判断した学習課題等からなる「内容」。この「内

 容」を定めるに当たっては、学習対象や学習事項等によって、学習課題を具体的・分析

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 的に示すことが示すことが考えられる。.

④r内容」とのか一 ェわりにおいて実際に生徒が行うr学習活動」これは実際の指導計画に

 おいては、生徒にとって意味のある問題の解決や探究活動のまとまりとしての「単元」一、

 さらにそれらを配列し、組織した『年間指導計画』として示される。

⑤「学習活動」を適切に実施さ・れる際に必要とされる「一 w導方法」

⑥「学習の評価」。これには、生徒の学習状況の評価、教師の学習指導の評価、①~⑤の適

 切さを吟味する指導計画の評価が含まれる。

⑦①~⑥の計画、実施を適切に推進するための「指導体制」

である。

 全体計画の中心となる3要素は、「各学校において定め亭目標」「育てようとする資質や

能力及び態嘩」「各学校において定める内容」である。5)現任校では第1項にもあるよう

に」目標があるが由確でない。育てようとする資質や能力及び態度も明確にされていない。

内容については、具体的な学習活動が行われている。しかし、協同的な学習になっている

が探究的な学習にはな?てい辛い。学習活動、特別活動との整合性が整苧され.ていない学

.習活動などがある。そこで、目標を吟味して第1の目標を構成する5つの要素を含むよう

に配慮することはもちろん、第.3,4章か・ら、各学校の「強み」を生かすことも肝要であ

る。さらに、学校の経営方」 jやこれまでの取り組みから、潜在的にある現任校の育てよう

とする資質、能力および態度を明確に設定するこ.ととした。現任校の学校教育目標は、「生

き生きと美しく~生成の教育~知・・徳・体の調和のある情操豊かな人間形成」である。す

すんで学ぶ・鍛える・働く生徒像を目指すとある。これまでの.取り組みg中から、現住稜

の「強み」を生かすようにするために、SWOT分析6)を行った。

以下がその結果である。

194

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外部環境の支援的要因(ρ).

・都市部であるが、校区内に田畑が残ってい

 る。

・地域の青少年愛護協議会の活動が盛んであ

 る。

・トライやる・ウィークに実施に関して受け入れる

 要素がある。

・古くからの住宅と振興の住宅が混在している

 ので、古老の話も聞ける。

・学校美化ボラ㌣ディア、学校甲書館ボランティ

 アがある。

・武庫川の河川昨ランニングコースがあり、さ

 まざまな世代のランナーとの交流もできる。

・生徒数増加傾向にあるので、多くの人とのつ

 有がりができる。

外部環境の阻害一的要因(T)

’学校F対する干望1苦情が多し㌧

.・ 、働きの家庭や片親の家庭が多く、連携牟ミと

 りにくい。

・経済格差があり、就学奨励や生活保護を受け

 ている家庭も多い。

一転勤族も多く、校区が南北に長いため地域の

 一体感がない。(小学校区についても同じ)

・毎年のように小学捧で学級崩壊をしている。

・教育熱心な家庭も多いが、無関心の家庭も多

 く、意識格差がある。

内部環境の強み(S)

・若手教師が多く活気がある。

一管理職が本校に在職経験があり、地域の事

 情がわかっている。

・積極的に家庭訪問に行くなど保護者理解に

 努力している。

・部活動がさかんである。’

・ベテランの教師が積極的に若手教師の指導を

 している。.

一挨拶の奨励をする雰囲気がある。

・.合唱コンクールや体育大会の学年種目に無

一心に取り組む風土がある。

・行事などで、縦割りの取組が行われ、臭年齢

 交流ができている。

内部環境の弱み(W).

.・ 痰「教師も多いが・多之は臨時任用の講1両で

 あり1年間しかいないのでノウハウを伝承でき

 ない。」

・若手・教師とベテラン教師との意識の差が大き

 く、ミドルリーダー不在である。

・管理職が共に新任2年目であり、リーダーシッ

 プを発揮できていない。(ビジョンが明確でな

 い)

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 平成10~1↓年度には、文部省指定研究「地域の教育カを生かした開発的生徒指導」

が行われたこと7)もあり、地域とのつながりがr強み」である。これは、兵庫県の取り組

午である「トライやる・ウィーク」も関係している。さらヒ、平成!4年度から行われてい

る「一夏一善」の活動も地域とのつながりを深めている。8)

 一方で、現任校の学校評価から、生徒の課題として「自己肯定感’の欠如」があげられる。

すなわち、生徒は自信を持って行動できないので、物事の取り組みに対してあきらめがち

になる。失敗をおそれるあまり」歩が踏み出せない。見通しかないと活動ができないので

ある。また、保護者や生徒自身は卒業後の進路を第一義として考える傾向にある。そこで、

「トライやる・ウィーク」を牛がした全体計画を作成する。

 以上を整理したものが以下である。

生徒の実態

・指示壬守り学習に取り組める。

・話を聴くカ、理解するカが不足している。

、一生懸命頑張って努力する態度、意欲のない生徒が多い。

          ↓

セルフエ・スティームが低い生徒が多い。

 自分に自信gな・い生徒や未知の世界の不安感が強い

保護者の願い

・学習・部活動に1生懸命に取り組んでほしい

・確かな学力をつけてほしい。

・地域のボランティア活動に取り組んでほしい。

地域の実態

・新興の住宅地と昔からの集落が混在している。

・校区のところどころに田畑が混在している。

・地域活動、特に青少年愛護協議会の活動が活発である。

・中学校g活動に対して協力的である。

地域の願い

・ボランティア活動を活発にしてほしい。とりわけ、一夏一善に期待をしている。

・r地域に開かれ走学校」として期待している。

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これを、学校教育目標と照らし合わせ、現任校のr総合的な学習の時間」の目標を決め

た。すなわち、r自分の生活と地域の事象との関わりについて教科で培った力を生かして

総合的に追究する方法を身に付け、探究活動を通して多様な他者と協力して問題を解決

し、自己の生き方を追究する態度を養う。」である。

 次に、第2章に基づき育てようとする資質、能力および態度を定めた。「参画型民主主義

の担い手となる資質」となっていたのを、目標に合わせて3つの視点で設定をした。

育てようとする資質・能力及び態度

(学習方法に関すること)

・課題を設定し、情報を収集、整理、分析してまとめ、新たな課題を見つけようとする

・問題解決能カー→課題設定、情報収集、整理分析、まとめ・表現のサイクルで計画・実行

 できる。・

(他者や社会との.かかわりに関すること)

・多様な他者と協力し互いに意見を出し合い、他者の意見を受け容れながら問題解決をし

 ようとする

・コミュニケーション能力→ソーシャルスキルを身につけ、自分と他者の良さに気付き、

          仲間と協力して活動する力。

(自分自身に関すること)

・自己の生き方について多様な考え・経験を整理・分析し、ありたい自分像を描こうとす

 る。

・意思決定能力→課題や問題点などに対して自ら判断し仲間とともに粘り強く解決する力。

 学習内容については目標の実現にふさわしいと判断した学習課題を定める必要がある。

内容が兼ね備える用件としては次の3点である。9)すなわち、横断的、総合的な学習とし

ての性格を持つこと、探究的に学習することがふさわしいこと、学習や気づきが自己の生

き方を考えることに結びついていることである。これまでの学習内容がこの3.点を兼ね備

えているか、どのように改善していく一べきかを検討した。兵庫県の取り組みであるrトラ

イやる・ウィーク」は上記の3点を備えるように改善する必要はあるが、兵庫県の公立中

学校の強みでもある。しかし、もとは「心の教育」として出発している州ので、探究的

な学習という点で弱さ.がある。自己の生き方を考えることを十分に生かしながら、進路学

習とも整合性を図ったうえで定めることとした。

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 これまでの学習活動を整一理し、「トライやる・ウィーク」と「一夏一善」を大きな柱とし

て学習訣題・学習対象・学習事項を整理した。

学習課題 学習対象 学習事項

地域で働く人々、杜 rトライやる・ウィーク」の活動を通じて、社会の職業 会活動」をしている 仕組みや厳しさを肌で感じ、社会の一員としての自

社会活動 人々 覚や他者へのやさしさをふくらませ、自分白身の在り方・生き方を考える。

地域の環境問題、高 「」夏一善」の活動を通じて、地域活動をそれに携

環境 齢者や障害者と生活 わる人々とかかわることにより、地域の課題を見つ

福祉 を支える人々 け、自分の出来ることや将来に向けてできることをボランテー Cア 地域活動とそれに携 考え自己と社会のかかわりを考える。

わる人々

将来の職業選択を見 将来の職業選択を見通した自分白身の夢や適性を進路 通した自分自身の夢 もとに近時の進路選択について探究する。

や連性・

学習活動では、3つの活動を現任校の柱とし、各学年で段階的に取り組み、3つが互いに

関連させる形をとった。

「トライやる・ウィーク」 r一夏一善」 「進路探究」

1年 「トライやる・ウィーク」

@  事前調査一夏一善 職業調べ

2年・

「トライやる・ウィーク」 一夏一善  18歳からのLャリアデザイン

3年

トライやる・アクショ.ン 一夏一善 ・15歳の春は?

より具体的には、年間指導計画や単元計画で行う。

 続いて、指導方法、学習の評価、指導体制について改善していく。指導方法については、

第2,3,4章でもあげられていたように公立中学校において、体験活動を実施するときに

はとくに、生徒指導上の課題が組上に上がる。また、学年体制で教育活動が竹やれると.い

う点があるが教科担任制でもあり、自一分の教科以外のところでの教材研究はあまり熱心に

は行われない。そのため、教師の意識と指導一力の差が大きい。マニュアルを求められるか、

プログラム学習的な活動を好む傾向にある。・マニュアル的なものに関しては、「学習の手引

き」のような形で11)整備している学校もある。しかし、多くの公立中学校にはそこまで

の余裕がない。また、現任校の「自己肯定感の欠如」という課題を解決する一ために、第5

章で述べた「班制教育」「準歩制度」を取り入れる。プロジェクト学習を基本とし・計画書

の作成と報告書の作成を義務付けた。さらに、「進歩制度(バッジ・システム)」を取り入

れた。今からの活動の意識づけのきっかけや課題の一 セ確化、育てようとする資質や能力及

び態度の明確化を図ることができる。さらに、教師の意識と指導力の差を縮める役割も果

たすことになる。以下を箇条書きにして指導方法とした。

                   198

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指導方法

・課題意識を喚起する指導法.の工夫

・プロジェクト法を取り入れた活動(計画書、報告書の徹底)

・体験活動をどの単元にも取り入れる。

・言語活動を積極的に取り入れるために報告書一を必ず書く。

・バッジ・システムを取り入れた単元構想

 次に学習の評価である。ポートフォリオはそのまま継続し、各単元での生徒の評価を今

までの個人内評価、自己評価だけでなく、他己評価も盛り込み多角的に評価することにし

た。さらに、「進歩制度」を取り入れ、課題を解決したことを認定しな」がら、称号を与える

形で、「目に見える評価」を行う。このことで一生徒のやる気をあげることにし、学習活動の

きっかけとした。以下を箇条書きにする。・

学習あ評価

・ポートフォリオを活用した言平価の充実

・個人内評価の重視

・育てようとする資實や能力及び態度に関する評価の充実

・単元実施後の評価と改善

 最後に「、指導体制であるが、中学校は学年単位で活動をすることが多い。これを生かし

ながら、まずは、「総合的な学習の時間」の理解や学習活動の理解が先決である。また、実

施した学習活動を残していき、改善を進めていくことが重要である。多忙感が大きい中学

校では、資料としてまとめ・ておくこともなかなか難しい。そこで、データ化して保存する

ことにした。以下を箇条書きにする。

指導体制

・学年を中心とした指導と単元計画の作成と実施

・学年会と長期休業中の職員の研修

・単元計画と実施内容、成果と課題について、e一ポートフォリオを活用する。

・全教師による指導体制

以上。から、1枚にまとめ、全体計画とした。

199

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200

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第2節改善された指導計画

第1項現任校のこれまでの年間指導計画の課題

 第2章から、現任校のこれまでの年間指導計画の課題が明確化された。一番大きな点は

「育てようとする資質や能力および態度」が不明確であった点である。.次にそれを全体計

画で明確化したF育てようとする資質や能力および態度」に従って、幸年ごとに目標を決

めることが肝要である。

 現任校の「総合的な学習の時間」では、「トライやる・ウィーク」「一夏」善」「進路探究」

の三つが学習活動の核になっている。第3章の示唆にもある上うに既存の学校行事を利用

するのが現実的である。全体計画に従い探尭的な学習、協同的な学習になるように再構成

する。既存の学校行事をうまく利用するために年間で集中型に十るのが適当である。各.学

年で三つの単元を段階的に積み上げる方針をとる。

第2項改善した・年間計画

改善するにあた・り・次の7つのことに配慮することに.した’2㌧以下の7点で苧る・

一1、生徒の学習経験に配慮すること。

2、十分な見通しを持つ.た周到な計画にすること。

3、季節や行事など適切な活動時期を生かすこと。

4、各教科との関連を図ること。

5、.学年間の関連を見通すこと。

6、弾力的な運用に耐えうる柔軟性を’持つこと。

7、外部の教育資源の活動及び異校種の連携や交流を意識することg

 1については、2年生での「トライやる・ウィーク」に向けた取り組みを1年生から始

め、調査活動の中で探究的な学習を目指す。3年生では、「=トライやるニアクション」13〕

として「トライやる・ウィーク」を生かし学習活動を「一夏一善」の総仕上げとリンクさ

せる形をとることにした。「進路探究」については、1年生の「トライやる・ウィー一ク事前

調査」の経験を生かした形で探究していく方式をとる。すなわち、三つの学習活動が互い

にリンクしていて生かせるように計画していく。

 2については、単元終了後に計画と課題を学校のパソコンに保存してい’く形で見直しを

図ることにする。年度末には総合的な学習の時間の係が集まり反省会を開いて来年度の見

直しを図ることにした。

                   201

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 3については、「トライやる・ウィーク」「一夏一善」の時期が決まっており、問題がな

い。しかし、いつから単元を始めるのかについては、今後も検討すべきである。

 4については、調査活動の場面で各教科の関連を図り、全体.として特別活動の「トライ

やる・ウィーク」「トライやる・アクション」「一夏一善」との関連を図る。学級活動の進

路指導との関連も図る。

 5については、1で述べたとおりである。三つの学習活動を学年が上がるごとに段階的

に進めていくように配列する。

 6については、r娃歩制度(バッジ・システム)」で課題を明らかにしているが、その解

決手段にっいてぽ定めていない。つまり、生徒の様子に合わせて単元計画を組めるように

することができる。課題をあらかじめ生徒にもわかるように「進歩制度(バッジー・システ

ム)」で示しているので学習活動が大きくぶれることはない。一問題点として・教師の研修不足

があるが、コーディネーター役の教師にキって課題を決め一てしまうと探究的な学習や協同

的な学習から外れることはなく、特別活動と混同されることがなくなる。

 7については、「トライやる・ウィーク」「一夏一善」で、地域の方のお世話になっ七い

。る。現任校では生徒指導上の問題で積極的に取り組むのを避ける傾向がある。地域と念入

りに打ち合わせができるように手立てを整える必要がある。

 以上から、年間指導計画を改定した。

202

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年間指導計画

平成23年唐(2011年度)第一学年結合的む学習②時間年間指導計画

I 1学年の目標

・.・ト7イやる・ウイークに向けて調査活動を通して課題設定・情報収集1整理分析・まと

   め・表現のサイクルで計画・実行できる。

 2 地域の夏祭りを中心とする市民汗動を探究する活動を通して、ソーシャルスキルを身に

   つけ、自分と他者の良さに気付き、仲間と協力して活動する。

 3 職業を探究する活動を通して、学び方やものの考え方を身に付けさせ、将来の自己の生

   き方を考えさせる。

■ 年間指導計画

月 指導のねらい 学習内容・学習活動 他領域との関連等 時数

一「総合的な学習の時 オリエンテーション オリエソテー

間」の概要を知らせ、 ・総合的な学習の時間とは何かを知る。 ション4 1

学習に対する意欲を ・3年間の一rふるさと・みらい創生」に

高めさせる二 ついて知る

職業を探究する活動 職業調べ 道徳

を通して、学び方や 自分の興味のある職業について調べる。 職業調べ

5 ものの考え方を身に 職業の適性について調べる。10

6 付けさせ、将来の白 職業に就くための道筋を調べる。

己の生き.方を考えさ

せる。

地域の夏祭りを中心 一夏一善. 特別活動

とする市民活動を探 エコ活動を中心とした市民活動7

発する活動を通し

て、ソーシャルスキ10

ルを身につけ、自分

と他者の良さに気付9

き、仲間と協力して

活動する。一

203

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トライやる・ウィー ・トライやる・ウィーク 事前調査 特別活動

クに向けて調査活動 オリエンテーション 道徳10

を通して課題設定、 課題設定(リサーチ場所の決定) 国語

情報収集、整.理分析、 情報の収集(リサーチ塩所の調査) 英語

まとめ・表現のサイ インタビュ』計画・実施 社会

クルで計画・実行で アポイントメント、マ.十一事前指導11

きる。 アポイントを取る。一

職業を探究する活動 整理・分析

を通して、学び方や まとめ・表現

ものの考え方を身に 調査のまとめ12 28

付けさせ、将来の白 冊子づくり

己の生き方を考えさ 冊子を調査場所に進呈

せる。

1

2

・トライやる・ウィ」クオリエー塔eーシ

3 ヨン 1

バッチ原案募集

204

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=1…成23年唐(2ρ”年唐)第2学年総合的崎学習②時間年問指導計画

I 2学年の目標

 1、トライやる・ウィークの体験活動を通して課甲設定、情報収集、整理分析、ま≒め・表.

   現のサイクルで計画・一実行できる。

 2、トライやる・ウィーク、地域の夏祭りを中心とする市民活動を探究する活動を通して、

   ソーシャルスキルを身ドつけ、自分と他者の良さに気付き、仲間と協力して活動する。

 3、体験活動を通して、学び方やものの考え方を身に付けさせ、将来の自己の生き方を考え

   させる。

■ 年間指.導計画

月 指導のねらい 学習内容・学習活.動」 他領域との関連等 時数

課題設定、情報収集、 ・トライやる・ウィークに向けて、マナ 特別活動

整理分析、.まとめ・表 日や、心構えを養う。. トライやる・ウイr4

現のサイクルで計 ・トライやる・ウィーク 事業所分け ク

画・実行でき。る。 ・マナー学習 道徳

ソーシーヤルスキルを ・トライやる・・ウィークに向けて、マナ

身につけ、自分と他者 一や、心構えを養う。5 40

の良さに気付き、仲間 ・トライやる・ウィーク 事前挨拶

と協力して活動する。 ・トライやる・ウィーク参加

学び方やものの考え ・トライやる・ウィークのまとめをする

方を身に付けさせ、将・一

緖q作成6

来の自己の生き方を

考えさせる。

地域の夏祭り一 �?S ・一 ト」善 特別活動

7 とする市民活動を探 夏祭り手伝い・工三活動を中心とした市

発する活動を通して、 民活動

ソーシャルスキルを 109

身につけ、自分と他者

の良さに気付き、仲間

と協力して活動する。

205

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10

11

12

1

課題設定、情報収集、

整理分析、まとめ・表

現のサイクルで計

画・実行できる。

学び方やものの考え

方を身に付けさせ、将

来の自己の生き方を

考えさせる。

・18歳からのライフデザイン

18歳以降の自分の進路を考え、そのた

めの道筋について調査する。

特別活動

(学級活動)

20

206

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平成23年産(20”年虐)第3学年轡合的ぢ学習②時間年間指導計西

I 3学年の目標

 1、中学校卒業後の進路について、課題を持ち情報を収集、整理分析してまとめ、自分の進

   路を探そうとする。

 2、地域の市民活動を中心とする自分が決めたボライディアを探究する活動を通して、ソー

   シャルスキルを身につけ、自分と他者の良さに気付き、仲間と協力して活動する。

 3、将来の進路先を目指すうえで何をすべきか、何ができるかなどを考察し、自己の生き方

 を考える。

■ 年間指導計画

学習内容・学習活動’他領域との関連

指導のねらい 時数等

一・中学校卒業後の進路 15歳の進路は? 特別活動

について、課題を持 ・いろんな進路があることを知り、机上調 (進路指導一)

4 ち情報を収集、整一理 査・フィールドワークで、新たな課題を

分析してまとめ、自 見つける。

分の進路を探そう ・インタ∵ネットだけでなく2種類以上の

とする。 調査方法から調査.する。

・仲間と共に探究活動 ・机上調査・フィールドワークの内容をA

5 の計画立案し発表 4用紙11枚以上(図表を含む)にまと 30

する態度を養.う。 める。

・将来の進路先を目指 ・班、クラスでの発表を意欲的に取り組む。

すうえで何をすべ ・フィールー hワークで得た調査結果をA4

」きか、何ができるか 用紙11枚以上(図表を含む)にまとめ

6 などを考察し、自己 る。

の生き方を考えさ

せる。

’207

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地域の市民活動を中 ・一 ト一善 特別活動

心とする自分が決め 夏祭り手伝い、エコ活動を中心とした市民7

たボランティアを探 活動

発する活動を通して、15

9 ソーシャルスキルを

身につけ、自分と他者

の良さに気付き、仲間

と協力して活動する。

10 ・.将来の進路先を目指 15歳の進路は? 特別活動

すうえで何を一すべ ・机上調査の内容・フィールドワークの内 進路指導

きか、何ができるか 客の要約をB5用紙1枚にまと一 ?A教室11

などを考察一 オ、自己 に掲示する。

の隼き方を考えさ ・自分の進路に向けて、.具体的に取り組む

12 せる。 対策を模索できる。

・進路に向けでどのような対策がとれるか

を論理的に整理できる。 25.1

・調査レたことを、保護者に発表レ進路に

ついて話し合い、要点をまとめる。

2 ・自分の進路を明確な意志を持って決定す

る。

進路に向けて3

今までの経験を生かし進路に向けて自己実

現を図る。

208

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第3節改書された単元計画

第1項現任校のこれまでの単元計画の課題

 現任校のこれまでの単元計画の課題は次の3つにま一とめられる;すなわち、一つ目は、

ねらいや目標はあるものの、育てようとする資質や能力及び態度が明確でなかったことで

ある、全体計画、年間指導計由でも不明確であったものを改正していくことにする一。決定

に当たっては、全体計画、年間指導計画の改定に基づきこれを踏まえたうえ、単元計画の

見直しを図る。

 二っ『は、必ずしも、探究的な学習、協同的な学習に牟?ていないことである。言い換

えれば、.特別活動午の違いが明確になっていない点がある。これについては第6,7章の

実践からr班制教育」とr進歩制度」を取り入れた単元計画を作成してい千。

 三つ目は、教師の教材研究不足である。教師の多忙感が叫ばれる中学校で横断的探究的

な学習の単元を計画する一ことは、話し合う時間がとり一にくいことからかなり困難である。

また教科担任制で’あり専門外であると言われることが多く、単元の指導計画の中で教師の.

完全なマニュアルを期待しがちであ之。コーディネーター役の教師ゲ調整したとし七も、

教師間の意識と力量の格差は否めない。そこから、中学校ではできるだけ、教師の共通理

解しやすい部分で計画を立て一 謔、とするので、行事を総合的な学習の時間に読み替えると

いう発想が生まれる。行事をうまく探究的な学習にして単元計画を立てていく。その中で、

コーディネーター役となった教師は、1人で単元計画を立てることになり非常に難しい。

また、総合的な学習の時間につン・て研究会は、教科や特別活動、道徳に比べると極端に少

なく兵庫県にも中学校教台研究会の総合的な学習の時間の部会は」ない。研修が深まってお

らず、いい実践をみる機会もない。モデルやいいものをイメージすることすら難しい状況

である。土のことから、マニュアルがあることが必要に=なってくるが、これを作成してい

くことは困難である。そこで、「進歩制度」を取り入れ、課題を明確化し「班制教育」で生

徒指導上の問題を解決していくことが肝要である。

第2項改善した単元計画

 第6,7一章の実践に基づき、「班制教育」と「進歩制度」を生かした単元計画を立て.る。

全体計画、年間指導計画にある「育てようとする資質や能力及び態度」を踏まえて「進歩

制度」の方法で課題を定める。こうすることで、生徒と教師が課題を明確にすることがで

き、やることがはっきりしていること、目標が明確であることで取り組みやすくなる。ま

                   209.

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た、能力差も必修と選択を設けることで意欲を増すようにしている。この課題がポイント

であり、次の二つのポイントーが肝要である。第1に生徒による主体的で粘り強い問題の解

決や探究活動を生み出すには、生徒の関心や疑問を重視し、適切に取り扱うことである。

第2午学習の甲翠決や探究活動の展開におい下・教師が意中し午学習を効果的に生み出して

いくことである。14)「進歩制度」の課題設定は全体計画、年間指導計画にある「育てよう

とする資質や能力及び態度」を満たすように課題を設定する。生徒はこの課題を解決する

こ一 ニで、探究活動を展開することになる。生徒にとってはこの課題を解決することで新た

な課題を見つけた時、探究活動の1サイクルができたと考える。また、評価については生

徒にとって称号を与えることで、明確化される。ただし、ここでは、「進歩制度」で行われ

る班や個人の競争やバッジを渡して称賛するなどは、「総合的な学習の時間」にはなじまな

いので、称号は紙面による発表に変え、全員が同じ課題に取り組む形をとる。全員が、こ

の課題を最低限はでき.るように指導していく。

 丁可制教育」については、興味め同じグループを作るのではなく、普摩の生活における

班をべ一スに機械的に4人までのグループとする。生活班は、担任や班長がよく考えて班

を作っており、人間関係や能力という面で配慮されている。ここで班長を指導していくこ

とでリ]ダ]指導にもなることから学級指導や生徒会活動一との関連も視野に入れることが

できる。ただ、ボーイスカウトの.「班制教育」は、異年齢の集。団であるが、都市部の公立

中学校の現状をふまえ、学年単位で取り組むことを基本としている。。

 以上から、第6,7章の反省を踏まえて単元計画を作成し一た。

210

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単元名トライやる・ウィーク事前調査

学校教育目標

r生き生きと美しく一生成の教育一」

期待する生徒像

・すすんで学ぶ生徒 ・すすんで鍛える生徒・すすんで働く生徒

総合的牟学習の時間の目標

・自分の生活と地域の事象との関わりについて教科で培ったカを生かして総合的に追究する方法

 を身に付け、探究活動を通して多様な他者と協力して問題を解決し、自己の生き方を追究する

 態度を養う。

育てようとする資質、能力、態度

・課題を設定し、情報を収集、整理、分析してまとめ、新たな課題を見つけようとする

・多様な他者と協力し互い1こ意見を出し合い、他者の意見を受け容れながら問題解決をしようとす

 る

一自己の生き方について多様な考え・経験を整理一分析し、ありたい自分像を描こうとする。

単元目標

・ トライやる一ウィークに向けて事業所を調べることを通して、情報を収集、整理。分析してまとめ、

 新たな課題を持ってトライやる・ウィークに望む。

・ インタビュ.一を通して、社会で活動する大人と交流し、新しい価値観に気づく。

・ トライやる・ウィークに向けた準備の中で多様な考えや価値観に出会い、自己の生き方について

 考える。

単元設定の理由

(1)生徒観

本校の生徒は入学当初に行われた総合学力調査の結果によると、「調べ学習の時に図書館やイ

ンターネットを利用して資料を集め活用している」設問に対しては58.8%となり西宮市の平均を下

回っている。「授業で習ったことを普段の生活と結びつ,ナて考える」という項目については26.5%と

なり西宮市の平均の47.3%と比べるとかなり下回っている。調べ学習についての経験は少ないと

いえる。1年生であるので、教科での調べ学習の経験も少ない。夏休みには、「一夏一善」の取り組

みを行い、ボランティア活動として、夏祭りの準備、運営、片づけなど、その他ボランティア活動をお

こない、地域の人々と交流している。この時に、計画書作成で課題の設定、体験活動を通じて報告

書の作成で、情報・の整理、分析まとめを行っている。

                    211

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(2)教材観

2年生の6月に行われるトライやる・ウィークは、「兵庫県内g公立中学校2年生が、学校を1週間

はなれ、自分自身の興味、関心をもとに選んだ地域の福祉施設、一保育所、幼稚園、商店、工場な

どで体験活動を行う行事」であり、その目的は、r豊か有感性や想像性などを自ら高めたり、自分な

りの生き方を見つめる。」「地域に学び、’ともに生きる心や感謝の心をはぐくみ、自立性を高めるなど

「生きるカ」を高める。」である。このトライやる・ウィークは平成10年度から兵庫県の公立中学校で

実施されているものであり、その趣旨は、「思春期にある中学生は、心身共に大きく成.長ずる時期で一

あg、とりわけ自分自身を内側から強く揺り動かす隼衝動や攻撃性などの葛藤が旺盛な時期であ

る。また、将来に対する不安や、否応なくせまられる進路決定への複雑な思いの中で、目的や目標

を見いだせず1こいる生徒も少なくない。本事業は、生徒乍ち’こ時間的、空間的なゆとり牽確保し、地

域や自然の中で、生徒の主体性を尊重した様々な活動や体験を通して、豊かな感性や創造性など

を自ら高めたり、自分なりの生き方を見つけることができるよう支援するなど、.「教」より「育」亭中心

に据えた「心の竿育」を確実に推準して年この実績をふまえ・ともすれば知育に偏りがちな教育一

を是正する.と共に、地域に学び、共F生きる心や感・謝の心を育み、自立性を高めるなど、「生きる’

力」の育成をはかっていくことが肝要である。また、活動の充実を図るためく目的意識を明らかにす

る事前指導、体験で学んだことをその後の生活に生かすための事後指導の創意工夫が期待される。

さらに、この体験活.動・の推進に当たっては、保護者・地域社会・関係機関などの十分な理解を得る

と共に、校自推進委員会の一層に充実を図り、新たな教育の創造へとつなげていくことが大切であ

る。(平成23年度地域に学ぶ「トライやる・ウィーク」実施要領より)」となっている。

「心の教育」ではあるが、調査活動を通してより深化させ、探究的な学習、協同的な学習として事

前に取り組ませ、「行うことによって学ぶ」を基調に、自らの生き方を考える機会にするのに適してい

る。

(3)指導観

一夏一善の取り組みにおいても実施したが、バッジ・システムを取り入れ、課題を明らかにする。能

力差や意欲の差を考え、班制教育を取り入れ、一班4人までの班を作る。生徒指導上のことも考え、

生活班を半分にする。調査する事業所については、昨年度実施したトライやる・ウィークの事業所と

する。自分が知らない世界についての調査をすることによって新たな疑問や調べる課題を発見しや

すくする。教師は、担任を基本として、班長を指導して活動させる。調査活動については、書面によ

る調査、先輩へのインタビュー、事業所を訪問しての調査の三段階に分け、スパイラルな形で探究

的な学習とする。

                    212

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単元構想

育てようとする資質、

時 学習内容 生徒の活動 指導上の留意点能力、態度

オリエンテーション オリエンテーションを聞き、今 大まかな流れをつかませる。 課題設定

1 後の動きを確認する。 各班で、課題を設定する。

自分で課題を設定する。

事業所」の割り振り 自分が調べる事業所を決め 一クラスにいろんな分野が混 課題設定

2 役割分担 る。 じるよう1こする。 他者との協働

班内の役一割を分担する。

計画書の作成 計画書の作成 班で1枚の計画書を作成す 課題設定

調べ方学習の班長会議 る。 他者との協働

3 調べること幸決めていく。一

班長は調べ方を復・召する会

議に参加

・書面による調査活 本やインタrネットを使って調 調べることを役割分担して調 他者との協働4

動 べる。 べていく。 情報収集

書面による調査の 報告書にまとめていく。 班長が中心になって報告書 他者との協働5

まとめ を役割分担する。 まとめ表現

6.先輩にインタビュ インタビューの項目を決める。 質問をしっかり多方面にわた一 他者との協働

一 直接聞けない場合は質問状 って考えさせる。 整理分析

7まとめ を渡して書いてもらう。 クローズクエスチョンはさせな まとめ表.現

い。

事業所訪問による 現地のインタビューでしか聞 “キクコヨネ”を必ず入れてお 情報収集

調査計画 けないことをあげ、インタビュ之。

他者との協働8

一の準備をする。 (きっかけ・苦労・コツ・喜び・

願い)

アポの取り方・学習 プリント1こ基づいて、アポイン 事前に教師がアポを取り生 他者との協働

9 計画 トメントの取り方を説明する。 徒が電話をかけることを伝え 情報収集

台本に従い、各グループでシ ておく。

213

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ミュレーションをしてみる。 アポの電話は放課後を含め

調査場所の住所、電話番号 て一週間くらいを見ておく。

を調べてくる。

インタビューの計 学校を出てから幾時間を考 現実的に細かく決めさせるよ 他者との協働10

画書完成 えた計画を立てる。 うにアドバイスする。 情報収集

インタビューの仕 プリントに基づいて、インタビ プリントを見て言うことがない 他者との協働

方学習 ユーの仕方指導をする。 ように十分に練習をする。 情報収集

言葉遣い、挨拶、お礼のこと

11 ばなど。

シミュレーション、予想される

ことなどをグループで話し合っ

て書く。

インタビュー最終 インタビュー項目などを再点 役割分担を含めて十分にシミ 他一メとの協働

打ち合わせ .検し、予備の質問なども考え ユレーションをさせる。 情報収集

13 ておく。

シミュレーションを何度も行

い、行く経路を再確認する。

インタビュー それぞれの場所に行きインタ 行かない者1こついては報告 他者との協働14

ビュLをする。 書を書く準備をする。 情報収集

15 報告書のまとめ インタビューの結果をまとめて一 総括をしっかりさせ分析とす 整理分析

これまでの報告書と合わせ る。 まとめ表現16

る。 他者との協働

報告書の要約版 各個人で、B5サイズで要約 一番言いたいことを中心に書 まとめ表現

17一 の作成 版を作る。 かせたり、印象に残っている 他者との協働

ことを書かせたりする。

報告書の発表 各クラスで班ごとに発表す 要約版程度のことで発表でき 自己の生き方18

振り返り る。各班5分 るよう1こする。 の考察

214

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           トライやる・ウィーク事前調盲1オ■’エンデ シ≡Iン

☆トライやる・ウィークとは?

 ・兵庫県内の公立中学校2年生が、学校を一週間離れ、自分の興味関心を元に選んだ地域の

 福祉施設、保育所、商店、工場などの事業所、公共機関などで体験活動を行う行事

☆目的

 ・豊かな感性や創造性などを自ら高めたり、自.分なりの生ぎ方を見つめる。

 ・地域に学び、共に生きる心や感謝の心を育み、自立性を高めるなど「生きる力」を高める。

 ・調査活動を通し、地域の大人に出会い、生きる姿勢や考え方に触れ視野を広げるとともにソー

 シャル・スキルを学ぶ。

申卜?イやる・ウィークの実施時期

 ・2年生の6月頃

☆実施内容

・福祉体験活動.・職場体験活動・文1』・芸術創作活坤・勤労生産活動・ボランティア活動

 ・国際交流、環境調査など

☆課題

1、指定された事業所Fついて、書籍やインターネットで調べ、まとめる。

2、指定された手業所について、先輩からの話を聞きとるか書面にて答えてもらい、まとめる。

3、指定された事業所について、実際にインタビューをしてそれまでの調査結果とともに報告書にま

とめる。

一4、指定された事業所1こついて、その職業や活動をするにはどうすれぱよいかについて萌ぺまとめ

る。

5、地域や社会で活動する人々の願いなど、インタビューを通して感じたことをまとめ、将来目指す

 ‘‘大人像’’を報告書にまとめる。

6、インタビューの礼状を報告書とともに送る。.

※1,2,3は必修

※課題達成3個→「がんばったね。」4~5個→「TWP1ルーキー」6個→「†WPIマスター」一

★自分の課題設定

1,2,3+( )(  )(  )=r 」を目指す。

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☆調査の流れ

①課題の設定

②情報の収差

  ・リサニチセミナー参照。

  ・課題1神ための情報収集を自覚的に行うこと

③整苧’分析

  ・収集した情報を整理しえり、分析したりして思考活動へ高める。

  .どのような情.報がどの程度収集されているかを把握す乱

  ・どのよう亨方法で情報の整理や分析を行うのかを決定する。

一④まとめ・表現

幾鷺アー分析を1㍗それを竿者に㌣えたり’自分g考えとしてま≒め㍗習

;十一人の生徒の考え1明らかに舛り’課題が一層より鮮明㍗苛たな課題が生まれてく

  一相手意識や目的意識を明確にして子とめたり、表現したりすること。

  ・まとめたり表現したりすることが情報壬再構成し、自分自身の考え方知新た壬課題を自覚す

  ること。

  ・伝えるための具体的な方法を身につけると共に伝えるべき{客を十分に蓄積し.ておくこと

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トライΨる1ウィー々事前調査計画書

                     届出日 年月日()

課題設定 計画

1 指定された事業所について、書籍やインターネットで調べ、まとめる。

2 指定された事業所について、先輩からの話を聞きとるか書面にて答えてもらい、まとめる。

3 指定された事業所について、実際にインタビューをしてそれまでの調査結果とともに報告書にまとめる。

4 指定された事業所について、その職業や活動をする一はどうすればよいかについて調べまとめる。

5地域や社会で活動する人々の願いなど、インタビューを通して感じたことをまとめ、将来目指す“大人像”を報告

曹ノまとめる。

6 インタビューの礼状を報告書とともに送る。

目 、カ≡面

調査場所

メンバー

課題4,亨,6

@の計画

何を(内容) どのようにして調べるか 予想される答え

書面による

イ査内容

備考

組  番氏名【】

217

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第4節成果と課題

 現任校のような都市部の公立中学校における「総合的な学習の時間」の課題は多い。す

なわち∴「綜合的な学習の時間」を教員や保護者が、高校入試に直結していないことや成果

が明確でないことから否定的にとらえていること。体験活動や探・究的な活動をさせる場面

で生徒指導の問題が大きいこと。教科担任制であるために一白分の教科や興味のある領域で

なければ、積極的な教材研究は行われていないこと。中学校は小学校に比べ、実践報告や

論文等が少年いことなど研究が.進んでいないことで一 ?驕B

 しかし、協同的な学習では、特別活動の場面で取り組みがよ・く一なされている。たとえば、

修学旅行や校外字甲など学校行事での取り組みであるrここ・を生かしながら・班制教育と

進歩制度を.取り入れたカ.リキュラム開発の成果と課題は次の点である。

 本研究の成果は、中学校の班活動を生かした班制教育で、リーダーである班長を通じて

指導することで自主的な学習にしていき、生徒指導上の課題を軽減することにあ.る。すな

わち、中学生は友達の存在が大芦く、協力しようとする傾向にあるので、全体として生徒

自身で活動できるようにし、班の競争意識を持ちつろ取り組めるように、班長を指導して

取り組んでいくと全体が抜り組みやすくなる。≒同時に、教師は生徒に対して個別に対応

できる機会を得ることができる。さらに、自分たちで学習を進めていくことから達成感を

持つことができ、主体的に協同的、探究的な学習を展開していくことカ〒できる。

 進歩制度を取り入れること’は、生徒と教師とに次の二っ’め利点がある。すなわち、第1

には、生徒が取り組む方向性が明確になるので見通しが一 ナきる。さらに、必修と選択とい

う余地を残しておくことセ、やる気になった生徒はより高度に、そうでない生徒に対して

も一定の学習ピこ取り組ませることができる。それぞれに対して認定してやることで、やる

気を出すきっかけになる。先進校の取り組みでは、課題設定、課題意識を持たせるのに多

大な労力と工夫がされている。都市部の公立校では教師の多忙感から単元を組み、実施す

るところまでは至らない。課目を認定しセ称号なり証明書を出すなりの工夫をする;とで、

生徒のやる気があがる。実際、学校行事では「賞状」などをかけて多くの生徒が主体的に

取り組んでいることや教師も熱心に取り組んでいることを考えると現実的である。一

 第2には、教師にとってやるべきこと目指す方向が明確になり、」定の学習の質を保証

することができる。また、課目を設定することで育てようとする資質、能力および態度を

明確にでき、生徒の様子を見ながら、この課目が達成できるような単元を秤むことができ

るので、柔軟に対応できる。’課目の認定についての教師間の意思疎通をしっかりしていけ

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ばよいし、コーディネーターが評価基準を出してもよい。こうすることで、「総合的な学習

の時間」が、一ただ生徒が活動しているにすぎないということはなくなり、教師の指導も入

りやすくなる。

 班制教育と進歩制度を取り入れたことにより明確に協向的な学.習と探究的な学習をおこ

なう;≒ができ特別活動と混同することがなくなる。すなわち、班制教育で班を中心とし

て学習活動や体験活動を行い、進歩制度でプロジェクト法に則って学習活動を行って、個

人の成長をはかるのである。

 次に、今俸の課題である。「班制教育」は、ピュアグループを持って班を編制するとあり、

異年齢の集団である。中学校では学年単位一で活動することが多いので、班長のリーダーシ

ップがどこまで発揮されるかという点については課題が残る。班長が言われたこ一とを班に

伝える印になってしまアセは意味宇なさない縦・章で行った一人一人に責任を持たせ

役割を明確にして一人一人がその部門のリー一ダーとなるように工夫する必要がある。

 「進歩制度」では、計画書や報告書は班で一つまとめていくとしても、個人の成果には

なりにくへそこで・個人下成果を要糸勺←てまとめとすることカ1必要で狐このまとや

方で、より一よくまとめてい.けるようにひな形を作ることは必要であるが、もっと工夫する

余地も必要である。例えば、第6章で行った英語による要約などを取り入れてもよいとい

うのもよい。英語による要約は、中学生が理解できう英文にす’るため、自分が言いたいこ

と.が的確に相手に伝わるように十分に言葉と文を検証す.ることから、本当に自分がやって

きた学習活動をまとめるには有効である。ただし、英語力については個人差が大きいgで、

最後にまとめるという一場面で選択的に使用するのが適切である。今後はこのことについて

も研究していきたい。

 今回は、検討しきれなかったが、教師の動きについてである。。すなわち、教科担任制を

十分に生かすことを考えた教師集団あ動きについては検討していない。学年の教師集団を

班に見辛ててコーディネーター役の教師カ1班長とな/・各・の教師に殺害11を揮?てもらい

生徒の班の役割とリンクしていく方法について考えていくことも検討材料である。今後は

若い世代の教師がどんどん増えていくことから、新しい挑戦もできる部分もあるが、ます

ます多忙感から熱心に取り組んでいけるかが課題である。

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[註]

1)文部科学省『中学校学習指導要領解説「総合的な学習の時間編」』2008年

2)上掲1)

3)上掲1)

4)文部科学省『今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開(中学校編)』2011年、pp.64-75

5)上掲1)

6)浅野良一『学校組織マネジメントの概要』産業能率大学、2006年、p.4

7)西宮市立甲武中学校 .『平成10ん11年度文部省指定研究「研究紀要」』

8)西宮市教育委員会『まど』2005年、pp.40-44

9)上掲4)

1O)兵庫県教育委員会『地域に学ぶ「トライやる・ウィーク」のまとめ』2011年

11)日本生活科・総合的学習教育学会『第20回全国大会 岐阜大会』pp.271

12)文部科学省『今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開(中学校編)』2011年、pp76・99

13)兵庫県教育委員会r『トライやる・ウィーク』手引き」2011年

14)上掲12)

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223