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1SOのOPTでパワー菅のほんとの実力を知る - TOK2...nZ孤0gし 報’ 的です,とくにOPTのl)ケ インタクタンスによるノッチング歪 のため,微少出力時の音の劣化が最

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プッシュプル・l†ブ”・アンプの製作

今まで 多極管を使用したアンプ

を数多く発表してきましたが その

ほとんどは3極管もしくはUL接続

のアンプでした.この方式を好んで

採用した主な理由は 多極管接続で

は特性的によい物ができないlと思

っていたからに過ぎません,

当時,純粋の3極出力管(高価で手

を出す気にならず その上取り扱いが面倒

だった)に反感を持っていたので や

むなく多極管の3極管接続やUL接

続のアンプを数多く作ってきまし

た.これについては何の根拠もな

ぐ たんにウイリアンソン・アンプ・

ショックの後遺症が長期間残ってい

たことに原因がありそうです.

ここで3極蕾接続とUL接続につ

いて簡単に説明してみたいと思いま

す.

3極管接続とUL接続の特質

A.3極管接続

この方式は古くから使用されたも

JAN,2012

ので有名なウイl)アムソン・アンプ

の発表以来オーディオ・アマチュア

に大変持てはやされたものでした,

長所は内部抵抗が3極管なみに低

くなる.この特性は無帰還でもそれ

なりによい特性が縛れ,負帰還アン

プの設計・調整が楽になる.短所は

多極管接続に比べ出力が3分のlに

減少するので効率的にいささか分が

悪くなります.

B.UL接続

3極管接続で出力が3分の1に減

少する欠点を解決するために,考え

出されたのか 本誌昭和27年3月

号82頁に南二郎氏により新出力管

出現?という趨直線アンプ(ウルトラ

リニア・アンプ)の紹介言辞による所謂

UL接続アンプでした,

この記事はオーディオ・エシニア

リング誌1952年11月号の記事を

紹介したものです,この記事に掲載

された記事の内容は省略致します

が 主要な図面を第1図にSGの新

しい接続法,第2図に超直線と,3

極管オペレーションの比較,第3図

に全回路図を掲げます(この図面の表題

は原文のまま)この回路を要約すれば

出力管のスクlj-ングリッドを

OPTのSG端子に接続する所謂UL

回路です.

※第3図の回路は電圧増幅回路に

欠点が多く 多量のNFを掛けると

き問題が多いので現在はほとんど使

われていない,

〈第1図〉SGの新しい接続法

47

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〈第6図〉UL接続の等価回路

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表し.V2による出力をこれに加算

した物がUL接続時の全出力ととな

らなければならない.

以上ですが 一般にULアンプは

出力管に3dBの管内負帰還を掛け

たものとされていますが いくら実

験を重ねても,たんなる負帰還理論

値では最大出力は-3dB(出力値は50

%ダウン)となるはずのもが実際には

多極管接続の85%程度の最大出力

が得られる事を考えると全書での解

析が正しいと思います,

私が今までに多極督接続のアンプ

JAN.2012

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<第5回>UL接続時のEbm特性

として発表したものは,次に掲げる

3機種だけだと思います,6F6GAB2級PP.6BQ5AB2級PP.6BQ5A

Bl級PP

この時の経験から必ずしも3極管

接続やUL接続を採用せずに,多極

管の侭でも良いのではないかと考え

る様になりました,いずれも負帰還

量が少ないにも拘わらず 電気特性

のみならず 聴感的にも好結果を得

られた事を覚えています.

6CA781級PPの製作

そこで今回は 6CA7Bl扱PP

(b)

の製作を考えてみました 第1表に

掲げた6CA7規格表の右の方にB

級PPの動作例が示されています.

この桐はEbbの低い場合と高い場

合に分かれています.数10年前6C

A7が発表されたとS.Ebbを高く

取ると最大出力が なんと100W

も出ることがわかり,ホッソリとし

た外形も拘わらず 大きな出力が得

られることに感心したことを覚えて

います.

それまで大出力が得られる出力管

はUY-807ぐらいしか見たことが

なく,いつの日か試してみたい物だ

と考えていました.しかし.当時は

100Wをまかなう,OPTもPTも

存在していません,いつの日かテス

トしたいと夢見ていましたが?この

状況は現在でも相当困難がともなう

もので ケミコンの耐圧を考えても

Ebb500Vを超えるオペレーション

を採用する気には到底なりません

電源トランスにアイエスオーMS-

280を採用しました これによりB

電源端子が最高電圧320Vで

Ebb400Vのオペレーションで設計

を進めたいと思います.

設計の概要

1.出力管の動作はBl級PPと

する

今回の目的はBl級PP動作で盃

率特性の悪化が 音質にどの程度の

悪影響が有るかをテストするのが目

51

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n Z 孤 0g し

報 ’的です,とくにO P T のl)ケ

インタクタンスによるノッチング歪

のため,微少出力時の音の劣化が最

新のO P T を用いるとどのような現

象が起きるかということを知りたい

<第7図>    からなのです・

6 CA 7プッシュプ   初期のゾ )ッドステート・アンプ

窒議 計 器 ズ  で時ぽ リュームを絞ると音が濁る

  叢 詔 …請  という体験が有りますので 何時の

一 カトランスに型番が  日か試みたいと思っていました○ 入っていか が“S一

手 2453で 注文を受  2・カソード・ホロワ ・ドライブi鑑  けてくれる      は採用しない

JAN,2012

出力管が多極管の場合カソード・

ホロワ直龍ドライブの効果は少なく

しかも,50Wを超えるアンプでは

CR接続でも家庭で使用する限りク

リップ点に達する事は無いと思いま

すので今回この回路の採用を取りや

めました.

3,位相反転段はムラード型を採

用する.

以前電圧増幅部に2段差動増幅を

多用しましたが 回路が複雑な割に

効果が少ない様に思います.今回は

手慣れたムラード型位相反転回路を

採用することにしました

4.初段管は12AX7Aを用い左

右CHに振り分ける.

これについては随分悩みました,

今迄通り12AX7Aをパラにして左

右1本ずつ使うことも考えましたが

双3極管のパラ接続は部品の配置に

結構苦労します,シャーシ裏配置図

を検討中1本の12AX7Aを左右

CHに振り分けた方が合理的な部品

配置になることがわかりました.ク

ロストークの点では些か心配なので

すが センターピンのお蔭でサホド

問題はないと思います(カソートホロ

ワの場合入力インピーダンスが高いので双

3極管の共用は避けるべきだという記事を

どこかで読んだ気がする).

5,OPTは特注した

Ebb400Vでの指定負荷抵抗が

3.4kQですか OPTのカタログに

3.5kQ50Wは載っていません.例

によって.アイエスオーさんにお願

いしたところ.3.5kQの設計仕様が

残っているとのことで 特注に応じ

て頂きました.

6,出力管のスクリーン・グリッ

ド電源を安定化する,

欧州系の出力管でスクリーン・グ

リッド回路に抵抗器を直列に入れる

指定がなされていますが(6CA7では

lkQ),Isgの変化が大きく電圧変動

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