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大鹿秀正
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2019年11月15日ESD21セミナー
1975年~2015年 トヨタ自動車(株)
2017年~ ESD21理事
AI研究の今昔と未来を考える
オーストラリア原住民が聖地とあがめるエアーズロック (2019.10.12)
神とはなにか?人間とは?
AIとは何か?
2
パネル討論の前にお話ししたいこと
【1】 昔のAI研究から学んだこと
【2】 コンピュータとAIの関係
【3】 AIと数学の関係
【4】 AI活用に向けて
3
【1】AI研究(1980年~1992年)から
学んだこと
学習 子供にどんな順番で教えていけば子供がよく理解してくれるかがわかったが、コンピュータが自ら学習することはなかった
エキスパートシステム
確信度を数値として与えることにより、一つの解を出したが従来システムの枠は超えず(エキスパートシステムはAIではない)
AI調査レポート例(1987年トヨタグループ11社発表スライド)※21世紀には情緒理解ができると予想!画像認識や音声認識が標準語になった
5
1985年トヨタ技術会で学んだこと
人工知能フェア AI言語やワークステーション 画像認識や音声認識の基礎(IBM・ユニシス・富士通・DECなど展示会)
マイプログラムコンテスト アイデアをカタチにすることを競った
パソコン講習会 簡単なゲームを自作できるレベル
6
コンピュータ
電算 情報システム IT
データ 情報 知識 知恵
処理 認識 判断 学習
A I
7
【2】コンピュータとAIの関係
シミュレーションとAI
自動車の燃費シミュレーションの例から
AIモデルの可能性と進化について考える
回転数
トルク
×
×
××
××
×
×
×
エンジンの燃費マップ
8
××
××★
実験データによる予測からビッグデータ解析へ単純には進化しないが実験/解析のカイゼンへ
9
AIについてわかりやすい解説本が身近に・・・
【3】AIの思考と数学
ディープラーニングはAIに学習させる手法ニューラルネットワークがなぜ使われたのか?
AIがやっていることは何か?
従来のデータ処理解析(回帰分析など)
と違うのか?⇒数学的には違わない
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AIの特許にならなかった例
AIカーのイメージ(1998年ドライブトレーン技術部)
ドライブテクニックのアドバイスをしてくれる
簡単なプログラミングでユーザー仕様にできる
誰かが思いついたことは誰かが実現する!?
※誰でも思いつく夢だけでは特許にはならない
ニーズとウオンツ!
実現する夢と実現してほしくない悪夢!
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AI技術の特許(2019年)
【特許審査例】
教師データを用いた学習モデルを推定処理
→データ収集方法・取捨選択への工夫
(入力データの加工)
【AI技術分野の特許の変化】
IT・電気分野 ⇒ ライフサイエンス ロボット制御
自動運転 金融 商取引
(ビジネスモデルへの応用)
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【4】AIの活用に向けてAIの核心・革新?
(1)人間にあって、AIにないもの⇒美意識・倫理など
(2)AIとどうつきあうか⇒AIは道具 信じ過ぎない
(3)AIは言語を理解できるのか⇒ 解釈ができない
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社会に受け入れられるAI活用を!AIに負けない読解力・説明力を鍛えること
一緒に考えていただきたいこと
・ AI活用が何に貢献できて いま私たちは何に
力を入れたらいいのだろうか?
・ 人づくりモノづくりの豊かな未来をつくるために
大切なことは何か?
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世界的な研究開発競争/人づくり競争の時代
まとめ
(2)ITの新技術としてのAIを 社会に貢献するため
の道具として活用することを、若手/幹部/経営者が一体となって考える
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(3)業種を超えて 技術や営業などの現場の業務と経営を総合的に考える若手を応援したい
(1)人間は神を超えられない AIが人間を超えないとは言えない 人間が限定分野でAIに負ける時代が来ている
【A】大鹿秀正プロフィール・ 1975年からトヨタ自動車(株)IT部門28年間技術部門12年間勤務燃費排ガス最適化プロジェクト(IIEC)で産学連携の経験
・ 1987年から1991年までAIの研究に従事サービス部門と故障診断エキスパートシステム開発「燃費動力性能総合評価シミュレータ開発」「自動車業界における個品識別の標準化」 などを発表
【B】ESD21理事テーマ(案)(1)製造業・サービス業全般における問題解決手法とIT化のプロセスの類似性調査・分析・ 問題解決のプロセス(問題発見→テーマ設定→要因解析→対策立案)QCストーリー及び業務改善手順(流れを変える 省力・省人化
リードタイム短縮) のIT化が真のカイゼンにつながる事例まとめ(2)IT化の問題解決過程におけるキーワードを抽出して、AIを軸にした
ニーズ・シーズMAPをつくる
・ 経験者と若い新鮮な目によってAI活用ガイドブックをつくる