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2020 年度 教養教育科目(一般教養科目)講義概要 2020 前期(1T/2T) 月4,木1 授業科目名 大学生になる 主担当教員 宮原 一弘 大学における授業の特徴をふまえ,大学生として相応しい主体的な学習を行うための基礎的知識・ スキルを修得する。また,グループワークを通じて他者との関係を構築するとともに,議論の進め方 やプレゼンテーションによって他者へ情報を伝達する方法を修得する。 1 回から第 11 回までは,以下の内容について講義形式で授業を行う。 ・図書館を利用した文献検索の方法 ・大学の授業について ・レポートの書き方 ・プレゼンテーションの準備 各回とも後半の数 10 分を利用して,リアクションペーパーによる授業内容の確認や課題作成を行 う。第 12 回から第 15 回まではグループワークを行う。担当教員によって設定されたテーマについて の調査を行い,コンピュータを用いたプレゼンテーションとして成果をグループごとに発表する。 2020 前期(1T/2T) 月4,木1 授業科目名 社会人になるA 主担当教員 伊藤 恭彦 薬学部,経済学部,人文社会学部,芸術工学部,総合生命理学部の教員が,各学部における学びの 特徴と卒業後の進路について解説する。続いて就職支援企業によるキャリアシミュレーションを含む 講義,企業等からのゲストスピーカーによる講話,模擬インターンシップなどを行う。 2020 前期(1T) 月4,木1 授業科目名 NCU先端科目 医療系 主担当教員 飛田 秀樹 本学の医療系学部において実施されている特色ある先端研究の概略を知るとともに、社会における 研究活動の重要性とその醍醐味を知ることを目的とする。本学教員の研究を紹介する。研究内容の概 略説明のみならず、研究を通して経験した喜び、楽しみ、苦労話も含め、研究者としての醍醐味を語 ります。また研究者となるために、いま何を学んでおくべきかなども語ります。さらに、研究の意義 や研究を通した社会貢献などについても紹介します。 2020 前期(2T) 月4,木1 授業科目名 NCU先端科目 自然・情報系 主担当教員 河田 成人 研究とはどのような営みのことを言い、そこにはどのような楽しさや苦労があるのか。本授業は自 然科学および情報科学の研究に携わっている本学教員がオムニバス形式で自己の研究について紹介 し、研究の醍醐味や喜び、その一方での苦労などを語ることにより、学生が大学における研究や知的 探求の面白さを知り、大学で学ぶ動機を高め、確認することを目的とする。 自然科学および情報科学に関連する研究に携わっている本学教員が、自らの研究の動機、背景、プ ロセス、成果などについて講義する。各教員が自分の時間枠内において、どの領域の学生にとっても わかりやすい基本的な事項からはじめ、その研究に特有な発展的・専門的な領域、その研究が果たす 社会貢献までを含めて説明する。また、研究の楽しさや喜び、苦労や工夫などを含めた内容とする。 2020 前期(1T) 月4,木1 授業科目名 NCU先端科目 社会科学系 主担当教員 奥田 真也 社会学系研究者が、自己の研究についてその内容、意義について講義するとともに研究遂行にあた っての苦労や喜びをオムニバス形式で紹介することにより、大学での研究や知的探求の面白さ、ある いは様々な分野において学ぶことの意味、基礎知識をつける重要性などを知り、大学で学ぶ動機を高 める。社会科学系に関連する研究に携わっている本学教員が、自らの研究の動機、背景、プロセス、 成果などについて講義する。各教員が自分の時間枠内において、どの領域の学生にとってもわかりや すい基本的な事項からはじめ、その研究に特有な発展的・専門的な領域、その研究が果たす社会貢献

2020 年度 教養教育科目(一般教養科目)講義概要 · 第12回から第15回まではグループワークを行う。担当教員によって設定されたテーマについて

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2020年度 教養教育科目(一般教養科目)講義概要

2020 前期(1T/2T) 月4,木1

授業科目名 大学生になる

主担当教員 宮原 一弘 他

大学における授業の特徴をふまえ,大学生として相応しい主体的な学習を行うための基礎的知識・

スキルを修得する。また,グループワークを通じて他者との関係を構築するとともに,議論の進め方

やプレゼンテーションによって他者へ情報を伝達する方法を修得する。

第 1 回から第 11 回までは,以下の内容について講義形式で授業を行う。

・図書館を利用した文献検索の方法

・大学の授業について

・レポートの書き方

・プレゼンテーションの準備

各回とも後半の数 10 分を利用して,リアクションペーパーによる授業内容の確認や課題作成を行

う。第 12 回から第 15 回まではグループワークを行う。担当教員によって設定されたテーマについて

の調査を行い,コンピュータを用いたプレゼンテーションとして成果をグループごとに発表する。

2020 前期(1T/2T) 月4,木1

授業科目名 社会人になるA

主担当教員 伊藤 恭彦 他

薬学部,経済学部,人文社会学部,芸術工学部,総合生命理学部の教員が,各学部における学びの

特徴と卒業後の進路について解説する。続いて就職支援企業によるキャリアシミュレーションを含む

講義,企業等からのゲストスピーカーによる講話,模擬インターンシップなどを行う。

2020 前期(1T) 月4,木1

授業科目名 NCU先端科目 医療系

主担当教員 飛田 秀樹

本学の医療系学部において実施されている特色ある先端研究の概略を知るとともに、社会における

研究活動の重要性とその醍醐味を知ることを目的とする。本学教員の研究を紹介する。研究内容の概

略説明のみならず、研究を通して経験した喜び、楽しみ、苦労話も含め、研究者としての醍醐味を語

ります。また研究者となるために、いま何を学んでおくべきかなども語ります。さらに、研究の意義

や研究を通した社会貢献などについても紹介します。

2020 前期(2T) 月4,木1

授業科目名 NCU先端科目 自然・情報系

主担当教員 河田 成人 他

研究とはどのような営みのことを言い、そこにはどのような楽しさや苦労があるのか。本授業は自

然科学および情報科学の研究に携わっている本学教員がオムニバス形式で自己の研究について紹介

し、研究の醍醐味や喜び、その一方での苦労などを語ることにより、学生が大学における研究や知的

探求の面白さを知り、大学で学ぶ動機を高め、確認することを目的とする。

自然科学および情報科学に関連する研究に携わっている本学教員が、自らの研究の動機、背景、プ

ロセス、成果などについて講義する。各教員が自分の時間枠内において、どの領域の学生にとっても

わかりやすい基本的な事項からはじめ、その研究に特有な発展的・専門的な領域、その研究が果たす

社会貢献までを含めて説明する。また、研究の楽しさや喜び、苦労や工夫などを含めた内容とする。

2020 前期(1T) 月4,木1

授業科目名 NCU先端科目 社会科学系

主担当教員 奥田 真也 他

社会学系研究者が、自己の研究についてその内容、意義について講義するとともに研究遂行にあた

っての苦労や喜びをオムニバス形式で紹介することにより、大学での研究や知的探求の面白さ、ある

いは様々な分野において学ぶことの意味、基礎知識をつける重要性などを知り、大学で学ぶ動機を高

める。社会科学系に関連する研究に携わっている本学教員が、自らの研究の動機、背景、プロセス、

成果などについて講義する。各教員が自分の時間枠内において、どの領域の学生にとってもわかりや

すい基本的な事項からはじめ、その研究に特有な発展的・専門的な領域、その研究が果たす社会貢献

Page 2: 2020 年度 教養教育科目(一般教養科目)講義概要 · 第12回から第15回まではグループワークを行う。担当教員によって設定されたテーマについて

までを含めて説明する。また、研究の楽しさや喜び、苦労や工夫などを含めた内容とする。

講義の進め方は各講師のテーマにもよるが、できるだけ学生が主体的に参加し、学生間、学生・教員

間の双方向的な要素を含めるものとする。

学生は、講義内容をもとに個人的にあるいはグループメンバーとともに(形式は教員の指示に従う)研

究とは何かについて考え、教員の助言を得て知的探求の面白さを知る。

2020 前期(2T) 月4,木1

授業科目名 NCU先端科目 人文系

主担当教員 中川 敦子 他

研究とはどのような営みのことを言い、そこにはどのような楽しさや苦労があるのか。本授業は人

文学系の研究に携わっている本学教員がオムニバス形式で自己の研究について紹介し、研究の醍醐味

や喜び、その一方での苦労などを語ることにより、学生が大学における研究や知的探求の面白さを知

り、大学で学ぶ動機を高め、確認することを目的とする。

人文学系に関連する研究に携わっている本学教員が、自らの研究の動機、背景、プロセス、成果な

どについて講義する。各教員が自分の時間枠内において、どの領域の学生にとってもわかりやすい基

本的な事項からはじめ、その研究に特有な発展的・専門的な領域、その研究が果たす社会貢献までを

含めて説明する。また、研究の楽しさや喜び、苦労や工夫などを含めた内容とする。

講義の進め方は各講師のテーマにもよるが、できるだけ学生が主体的に参加し、学生間、学生・教員

間の双方向的な要素を含めるものとする。

学生は、講義内容をもとに個人的にあるいはグループメンバーとともに(形式は教員の指示に従う)

研究とは何かについて考え、教員の助言を得て知的探求の面白さを知る。

2020 前期 月4

授業科目名 名古屋市政を通してみる現代社会の諸問題

主担当教員 吉井 信雄

「ゆりかごから墓場まで」といわれるように基礎的地方公共団体である名古屋市は、市民生活に関

するほとんどの事柄を取り扱っています。従って、市という住民と直接接した自治体が抱える諸問題

には、現代社会の諸相が色濃く凝縮された形で反映されています。例えば、待機児童問題、防災、少

子化など市政が直面する具体的課題は日本国が直面する社会問題の縮図といっても過言ではありま

せん。ここでは、市政が抱える重要な問題を随時取り上げ、現代社会の諸問題の本質を明らかにしま

す。なお、科目名は「名古屋市政を通してみる」となっていますが、それはあくまで切り口です。市

と日本の両者にとって重要な問題を取り上げます。

この授業の目的は、一見自分とは無関係に見える社会問題が、実は自分の生活や将来に密接な関係

を持つことを理解し、自ら関心と興味を持ち、考えることのできるようにすることです。

2020 前期 月4

授業科目名 なぜ憲法が必要なのか

主担当教員 日比 拓也

例えば「表現の自由は大切だ」と言うことは簡単です。しかし「そうは言っても規制も必要だろう」

と反論されたときに、その重要性をしっかりと説明することができなければ「自由な表現」は簡単に

奪われてしまいます。「表現の自由はなぜ必要なんだろうか?」と原理的な考察をし、それを説得的に

説明することができてはじめて「表現の自由」をまもることができます。

憲法学の目的は「憲法に何が書いてあるか」を知ることではありません。日本国憲法を含め世界中の

「憲法」には、「なぜこのように書かれたのか」という理由があります。憲法学とは、「憲法にはなぜ

このようなルールが書かれているか」を理解する学問です。そこでこの講義では実際の憲法問題を素

材として取り上げ、憲法がそれをどのように解決しようとしているのかを学びます。

授業の冒頭では、実際の社会問題から憲法上の論点を抽出し、考えるべき問題を設定します。その

後はその問題に答えるために必要な素材を提示しますので、受講生のみなさんはそれをまとめつつ、

自分なりの答えをつくりだすことが目的となります。

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2020 前期 月4

授業科目名 討論の中で問題を発見する哲学

主担当教員 別所 良美

哲学や倫理というと難しそうですが、哲学 Philosophy とは本来「知ること・考えることが好きだ」

という意味ですし、倫理 Ethics も人が生きる上で指針となる「習慣」という意味です。ソクラテスと

いう哲学者の代名詞みたいな人は、広場へ行って誰彼となく質問して考えを深めることが好きでした。

テーマは何でもいいので、というよりみんなで討論することではじめてテーマや問題が見えてくると

思います。知識を覚えるのではなく、問題を対話の中で見つけ出す経験をすることがこの授業の目的・

目標です。授業では、毎回いくつかの質問を出します。それについて肯定グループと否定グループの

人たちに、それぞれの立場を補強する事実や理由を次の回の授業までに話し合って準備してもらいま

す。そして次回の授業でみんなの前で準備したものを報告し、その後全体で討論してみましょう。教

師も「正解」がわからないので、みんなで議論することを楽しみましょう。

2020 前期 月4

授業科目名 現代教育の諸相

主担当教員 原田 信之 他

近年の学校教育や子どもを取り巻く社会環境に現出する諸課題は、多元化する価値観のもと唯一絶

対的な正解が見いだしにくいが故に、「教育愛」や「人道」等の単純な正論を掲げるだけでは合意点が

形成されにくく、教育的な正当性の論理の構築が求められているという問題を内包している。本講義

では、現代教育の諸相として 2 つの教育問題を取り上げ、その問題の本質を考える基本的な視座を身

に付けるよう、臨床的な教育論としての問題認識と現象理解を目的とする。

近年のわが国における学校教育や学校外教育をめぐる諸課題や子どもを取り巻く社会環境につい

て、教育科学の人道主義的な視座から問題究明の認識を獲得する。受講者には、グループワークやデ

ィスカッションへの積極的な参加、小レポート提出が求められる。

2020 前期 木1

授業科目名 経済学:経済学の考え方

主担当教員 中山 徳良

この授業では、経済学の考え方について理解することが目的です。そのために、みなさんがこれか

ら生活していくうえで直面する問題(教育、労働、家族、社会保障など)を例にして考えてみたいと

思います。それらの問題に直面したときに、われわれは意思決定(選択)を行わなければなりません

が、選択をするうえで経済学の考え方がどのように有効なのかを示すことを目標としています。

われわれの仕事と暮らしを考えますが、みなさんがこれから直面することを扱おうと思いますので、

入学した時点から話を始めます。大学教育、就職、結婚、子育て、医療、介護、年金、遺産について

順に説明をしていきます。その際には、何が問題なのか、それをどのように経済学では考えるのかと

いうことを説明します。

2020 前期 木1

授業科目名 国際政治と社会

主担当教員 松本 佐保

国際政治の基礎を理解するために外交史を学ぶ。イギリスの外交史を概観し、ウィーン会議以降の

勢力均衡とは何か、現状維持政策とは、そして戦後の英国の国力の衰退にも関わらず、国際政治に影

響を維持しているのは何故か、そしてブレグジッド、英国の EU 離脱までを扱う。

2020 前期 木1

授業科目名 動物とヒトの進化多様性

主担当教員 熊澤 慶伯 他

ヒト(Homo sapiens)は哺乳綱霊長目の一種であり、チンパンジーのような類人猿からおよそ 500

万年前に枝分かれして、独自の進化を遂げてきたと考えられる。ゲノム DNA の塩基配列が解読され、

またアフリカでヒト科の様々な祖先の化石が発見され、このような進化仮説にも客観的な証拠が得ら

れるようになった。我々はヒトを唯一特別な存在であると考えがちであるが、長い進化的時間軸の中

では地球上に無数に存在してきた動物の一種にすぎず、現生の地球生態系を構成するメンバーの一員

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である。しかし近年の人口増加と産業開発により、地球上の有限な資源が空前の勢いで消費され、様々

な環境破壊が進行している。熱帯雨林の消失、温暖化による氷河の後退といったグローバルな環境破

壊のみならず、都市部や農村部の自然環境も劣化している。結果として地球上の生物多様性が急速に

減少していると言われており、21世紀の人類は生態系が維持される仕組みや生物多様性の意義をよ

く認識しつつ生きる生活スタイルを求められている。動物園や水族館は、進化や生態に関して身近に

学習できる題材を多数提供している。飼育動物の興味深い形態や行動の観察を通して、また動物園や

水族館が行っている生物多様性の保全活動を知ることによって、学生諸君にヒトを見つめ直す機会に

してもらいたい。

2020 前期 木1

授業科目名 都市と自然

主担当教員 大野 暁彦

都市と自然の関係は人類史の中で永遠の課題である。これまで絶妙なバランスで保たれてきた両者

のバランスも、急速な工業化・都市化による自然破壊、地球温暖化や異常気象により徐々に崩れはじ

めている。今後の地球環境のために我々はどのように取り組むべきなのだろうか。

本講義では、自然の中でも「みどり」に焦点をあてながらこれからの「まちづくり」を考える。本

講義は、教員が一方的に話す講義ではなく、毎回の講義で提示される課題に受講者自らが考えたアイ

デアや事例を題材に進める。受講生は常にフィールドに出ながらさまざまな課題に向き合っていただ

きたい。最終的には、具体的に滝子キャンパスを題材にワークショップを行いながら具体的な空間デ

ザインを考える。人口減少が進み、行政の財政状況も悪化する中で、受講生ひとりひとりが都市へ積

極的に介入することは必然になると考えている。本講義を通して様々な課題へ具体的な解決策を提案

できる力は、今後の「まち」をつくりあげる上で重要な力となる。

本講義は、これまでのランドスケープアーキテクト、造園家をはじめとする「みどり」のプロフェ

ッショナルがこれまでどのようにまちづくりの中で「みどり」を扱ってきたかを学習する。また受講

生がフィールドワーク(まちあるき)で得た素材(主に写真)をもとに、具体的に現在おこっている

「みどり」に関わる様々な課題にどのように取り組んでいけばよいかを考えていく。

また、本講義最後はワークショップ形式で進め、キャンパスの「みどり」の将来像を考えていく。

それぞれの分析から明らかになった課題をどのように解決し新しい体験を創造をすることができる

か、具体的なデザイン提案まで行ってもらう。

2020 前期 木2

授業科目名 現代社会と人と地域のつながり

主担当教員 向井 清史

現代社会にはさまざまな「社会問題」が存在しています。そして、グローバリゼーションの影響下

で、現代国家は自己責任を謳うだけで、こうした問題への対応力を著しく喪失しています。人と人が

協力して問題解決にあたる社会構想を持たない社会は混迷を深めていくばかりです。多様な「社会問

題」を正しく認識し、人と人のつながりの中で解決していく技法を学ぶことは現代社会に生きる我々

にとって不可欠です。授業では、最初の 10 分間で当日の学習目的を開示します。その後 70 分程度、

具体的課題ごとにそれに即した現状、問題解決を難しくしている要因、実践者の想い、苦労などにつ

いて講師から学びます。そして最後の 10 分間で、その日の講義を振り返り、自分にとっての主たる学

びは何だったのか、さらに問題意識を深めていくにはどのような知識、視点が必要なのかを考えても

らいます。

2020 前期 木2

授業科目名 人と法と医療

主担当教員 舟橋 民江 他

人は家族や社会と関わりながら生きている。家族生活及び社会生活における様々な場面において、

各当事者の権利(個人の尊厳)を守るため、どのような法整備がなされ、権利の調整や回復が図られ

ているかを考察するとともに、医療との関わりについても検討する。加えて、医療を巡る様々な課題

を人権の尊重という視点から捉え、医療従事者としての心構えやあり方を考える。

講師は、種々の事例やテーマを提供し、関連法令や制度について講義する。学生は、提供された事

例やテーマについて、各当事者の立場から、そして、医療従事者等の専門職の立場から考察し、どの

ような権利・利益の対立が生じているのか、その対立の調整がどのように図られているのか、検討・

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議論する。

2020 前期 木2

授業科目名 経済学:経済と社会

主担当教員 湯之上 英雄

私たちの暮らしは、日々の経済活動で成り立っている。経済学の考え方は、そうした経済活動に対

しての視点を与えてくれる。本講義では、経済理論の理解と経済学的な思考の習得を目標とする。

市場メカニズムについて学習し、政府の規制や課税について分析する。また、市場の問題点とそれ

への対応策についても講義を行う。

2020 前期 木2

授業科目名 経済学:経済のしくみ

主担当教員 和久津 尚彦

この授業の目的は、経済学の基本的な考え方を学び、日常生活で行っている経済活動のしくみを理

解することです。経済活動は市場メカニズムと呼ばれるしくみのなかで行われています。経済学の基

本的な考え方としてミクロ経済学を学び、市場メカニズムの役割と機能と限界を理解することで、多

くの時事問題の原因や結果を合理的に説明することができます。

人々はなぜ取引するのか、財やサービスの価格や取引量は市場でどのように決まるのか、市場で決

まった価格や取引量はなぜ望ましいのか、市場はどのような時に機能しないのか、市場が機能しない

とどのようなことが起きるのか、市場に政府が介入するとどのようなことが起きるのか、などについ

て学びます。また、現実の日本の経済政策問題も分析していきます。

2020 前期 木2

授業科目名 環境行動学と情報リテラシー

主担当教員 佐藤 泰

1)人間と環境の相互の関係を捉えて環境デザインを検討しようという「環境心理・行動研究」の基

本的な立場を知る。

2)実際に研究を実行するにあたって必要となる情報リテラシー(情報活用力)についての実践的な

知識を身につける。

「建築」をつくる上では、利用者である「人間」や取り囲んでいる「社会」との関わりを考えるこ

とが重要である。本講義では、その際に重要となる概念のひとつである「環境心理・行動研究」の基

礎的な内容について紹介する。また、簡単な課題の実践を通して、人間の心理・行動を捉える方法論

の体験や、各手法の過程で生じる表計算ソフトを用いたデータ処理・加工作業などの紹介、口頭や資

料を用いたプレゼンテーションによって成果や考えを伝える際に大切なポイントの紹介を行ない、実

際に研究を実行するにあたって必要となる「情報リテラシー(情報活用力)」の基本を学ぶ。

2020 前期 木2

授業科目名 私たちの暮らしと政治・行政・地方自治

主担当教員 三浦 哲司

2015 年に公職選挙法が改正され、投票年齢が 18 歳以上に引き下がりました。つまり、この授業を

履修するみなさんは、有権者なのです。このような変化する時代状況をふまえながら、この授業では

わが国の政治・行政・地方自治の動向をみていきます。日常生活を送るなかで意識する機会は多くな

いかもしれませんが、政治・行政・地方自治はいずれも私たちの暮らしに深く関わっています。持続

可能な社会の構築を展望して、私たちがこれら3つに対してどのように携われるのかを考えることが、

この授業の目的です。

授業のなかでは、政治・行政・地方自治のそれぞれについて、しくみとその実態、私たちの暮らし

との関わり、今後の課題と展望、を中心に講義していきます。

授業は講義形式を基本としますが、必要に応じてグループワークにも取り組みます。また、内容に

関連する映像を視聴し、理解を深めていきます。

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2020 前期 木2

授業科目名 フィールド研究からみるアジア

主担当教員 樋口 倫代 他

現場(フィールド)に根ざした調査研究をとおして社会の問題に取り組むことの楽しさ、困難さ、

大切さを、アジアにおける異なる専門分野のフィールド研究を通して知る。

オリエンテーション(1 回)でフィールド研究、および、アジアに関する基礎知識を押えた上で、4

名の異なる専門分野の教員が、①専門分野における社会のとらえ方について、②今回研究事例で紹介

する国についての概要、③今までの調査研究の紹介、の 3 回ずつ講義を行う。最後の 2 回は、与えら

れた状況設定の現場(フィールド)で何ができるか?について、グループディスカッション(1 回)、

全体ディスカッション(グループ発表)(1 回)を行う。最後のディスカッションのみならず、各教員

の担当回もディスカッション、質疑応答、学生自身による情報収拾など、インタラクティブな授業を

目指す。

2020 前期 木2

授業科目名 都市と地域構造の地理学

主担当教員 阿部 和俊

日本の地域構造と都市の変化を時代の変化をふまえて解説することを目的にする。

20 世紀後半-21 世紀前半の 60 年を対象として、日本の地域と都市の変容を、人口・工業・都市の

3 点から平易に解説する。そして、これらの変化に影響を与えた地域政策について解説する。20 世紀

の後半、日本はあらゆる点において大きく変わった。生活は便利になり豊かになった。地域や都市も

大きく変わった。その事実を時代の変化とともに解説する。そして、毎回スライドを用いて、外国の

都市を紹介し日本の都市との比較を行い、知見を広める授業を行う。interesting で exciting な授業

を行なう予定。

2020 前期 木2

授業科目名 自分とみんなで考える哲学

主担当教員 伊藤 恭彦

「医学」は「医」を学ぶこと、「経済学」は「経済」を学ぶこと・・・・、それでは「哲学」は?「哲」

を学ぶ?何のことだろう?おそらくみなさんは哲学と聞いて「浮き世離れした小難しいことを考える

こと」と思うでしょう。哲学にそういう面があるのは事実ですが、本来は日頃、なにげに見逃してい

る問題を少し真剣に考えてみる営みにすぎません。この講義では、日常に生活にころがっている「問

い」を少し突き詰めていくことにします。自分の頭で考える、友だちと一緒に考える、そんな作業を

繰り返し、考える力を身につけましょう。教員準備した「予習資料」(日常に潜む哲学的問題や常識を

哲学的に疑う等の簡単な資料)をもとに、各人、予習をしてきます。予習内容をグループで意見交換

し、みんなで問題を深めます。その上でグループの考えをまとめ発表します。この繰り返しで授業を

進めます。難解、意味不明な予備知識は不要です。

2020 前期 木2

授業科目名 植物とバイオテクノロジー

主担当教員 木藤 新一郎

植物が私たちの生活に必要不可欠であることを理解するために、植物の多彩な機能や能力を知るこ

とを目的とする。また、21世紀の人類の課題(環境・食糧・エネルギー問題)について、植物の形

態学、生理学、生化学、生態学などの幅広い視点から科学的に論じられる学識を身につけることを目

標とする。

1)植物を理解するために必要な、植物の進化と分類、植物の器官と組織、植物細胞と細胞内小器官、

物質代謝と輸送、植物ホルモン、環境応答と形態形成、各種環境ストレスに対する適応機構を順に

解説する。

2)人類が抱える諸問題を解決するのに役立つ植物バイオテクノロジーについて解説する。

3)遺伝子組換え作物の現状と問題点について解説する。

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2020 前期 木2

授業科目名 日本国憲法

主担当教員 小林 直三

「憲法」は、われわれの人権を保障し、かつ、国の統治機構の基本を定めています。それだけに「憲

法」は、われわれにとって非常に重要なものです。特に教育に携わる仕事を目指す人たちにとって、

「憲法」を学ぶことは、とても大切なことです。しなしながら、日本の「憲法」である「日本国憲法」

の内容に関しては、必ずしも正確に理解されていない場合も多いものと思われます。そこで、この講

義では、「日本国憲法」に関して、基礎から学び、その基本を理解することを目的・目標とします。

立憲主義および日本国憲法に関して、講義していきます。そのことを通じて、学習到達目標の達成

を目指します。

2020 前期 金3

授業科目名 多文化共生と国際貢献

主担当教員 平田 雅己

多文化共生と国際貢献の理念と取り組みについて理解し、この考えを地域社会で実現する人材とな

る素養を身に付けることが本講義の目的である。

本講義は名古屋市立大学と名古屋国際センター(NIC)の連携講座である。「地域における多文化共生」

については、在住外国人の定住化や少子高齢社会、人口減少社会における労働人口や消費人口の確保

の必要性が高まる中での外国人の活用という視点から導き出されている。一方、「地球市民意識の醸成

と活動の促進」については、グローバル化が進み、世界の国々の相互依存関係が深まり、世界で起こ

る出来事に日本の市民生活も大きな影響を受ける時代となり、グローバル化の負の側面、例えば貧困

や格差の拡大、環境悪化が進み、紛争と難民、エネルギーや食糧の確保といった課題も顕在化してい

る。「地域における多文化共生」も「地球市民意識の醸成と活動の促進」の必要性も社会のグローバル

化の中から生まれてきたものであり、そのグローバル化した社会の中で、市民としてどのような国際

貢献・国際活動を展開できるかという視点が今後ますます重要になってくると考えられる。グローバ

ル社会の中で、市民としてどのような国際貢献・国際活動ができるのか、そしてそのような活動を通

していかに名古屋を国際化していけるのかなどについて考える講座としたい。講義の前半は、多文化

共生と国際貢献の理論と取り組みに関する知識を体得し、後半は実践的なワークショップを通じ、名

古屋地域の国際化と多文化共生社会を実現するため個々人に何ができるのか考える。

2020 前期 金3

授業科目名 文化に見る歴史

主担当教員 山田 敦

この講義の題名は「文化に見る歴史」である。高校の歴史の授業で文化と言えば、江戸時代なら菱

川師宣とか葛飾北斎など芸術家の名前を覚えるということだったかも知れない。でも大学なら、葛飾

北斎がどのように絵を習い(当時の流派との関係)、どのように人気が出て(絵画の市場はどのような

ものだったか)後の世界にどのように影響を与えたかを問うことになる。

今回のテーマは人名ではなく「博覧会」である。名古屋で言えば、2005 年(皆さんが幼稚園の頃)

に愛・地球博があった。そして名古屋は愛・地球博以前にも様々な博覧会を開催している。これら博

覧会はなぜ開催されたのだろうか。何を残したのだろうか。本講義の意図は、名古屋のみならず日本

や中国が関係した博覧会について歴史を踏まえながら考えるものである。19 世紀から 20 世紀にかけ

ての博覧会は日本や中国にどういう影響を与えたか、名古屋で開かれた数多くの博覧会は何だったの

かを考える。

また日中関係は東アジア近現代史において最重要な問題の一つであるが、博覧会でも日中関係が多

くの場所で反映している。博覧会開催を通じて日中関係はどう展開して行ったかも紹介する。

授業の目的・目標で記したように、博覧会について歴史、特に日中関係史を踏まえながら考える。近

代博覧会の起源とされる 1851 年のロンドン万博、そしてそれを引き継いだ近代万博が日本やアジア

にどういう影響を与えたか、そして博覧会開催を通じて日中関係はどう展開して行ったかを講義で紹

介する。 また毎回の講義では関連する映像を使い、授業理解の増進に努める。

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2020 前期 金3

授業科目名 音楽と文化

主担当教員 古賀 弘之

音楽は古くから存在し、様々な目的や機能を持って使用されてきました。この授業では、主に中世

以降の西洋音楽を通し、音楽に関する知識や歴史的文化に対する理解を深めることを目的としていま

す。西洋音楽史の講義を中心に、音楽作品の鑑賞を行います。また、毎回の授業開始時には受講者の

質問をいくつか取り上げ、回答していく中で、音楽理論、音楽心理学、音楽と舞台芸術(オペラ・バ

レエ・ミュージカル)などについての知識や理解を深めていきます。

2020 前期 金3

授業科目名 デザインと情報

主担当教員 髙橋 信雄 他

芸術工学部の情報環境デザイン学科と産業イノベーションデザイン学科教員によるオムニバス形

式の授業である。各教員がそれぞれの専門分野における研究内容を紹介することで,デザイン学およ

び情報学の先端技術とそれが社会や生活にどのように応用されているかを講述する。多面的視点と学

際的知識、および、豊かな感性の習得を目的とする。

2020 前期 金3

授業科目名 環境と社会・制度・政治・経済

主担当教員 松野 正太郎

今や「環境問題」は、全世界が緊急に取り組まなければならない課題となっている。その解決に向

けては、問題を取り巻く制度・社会・政治・経済といった社会のシステムに着目する必要があり、そ

の改革を進めることが不可欠となる。

本講義は、様々な分野・規模の「環境問題」の特性を理解を促すとともに、環境問題の改善に向け

た個人の行動と、それが社会においてどのような相互作用を及ぼすのかということの理解を促進する

ことを目的とする。また、同時に、現実に「環境問題」が生じている地域社会に対して、個人がどの

ように関わるべきかを考える上で不可欠となる現場感覚を養うことをも目的とする。

我々人間は、社会において様々な役割を分担し、相互に関わりを持ちながら活動をしており、その

中で自然環境から様々な資源を享受し、環境に対して時に負荷を与えながら過ごしている。本講義で

は、人間と社会、人間と環境との関わりの中でその相互作用による摩擦ともいうべき「環境問題」と

その改善への道筋について、「グローバルな環境問題」と「地域環境問題」とを対比させながら、社会

科学の視点より論じる。

2020 前期 金4

授業科目名 地域社会で活躍する女性

主担当教員 明石 惠子 他

1.ジェンダーについて総合的な知識、情報を得る。

2.企業や自治体における男女共同参画への取り組みを学ぶ。

3.女性経営者、女性の幹部社員・職員の経験を通じて、社会における新しい働き方を学ぶ。

この講義は名古屋市立大学男女共同参画推進センターが企画する科目である。

ジェンダーについて多様なアプローチがあることを解説し、名古屋市の男女共同参画推進事業、行政

や企業における女性活躍推進、性別を問わず働きやすい社会のあり方や多様な働き方について学ぶ。

2020 前期 金4

授業科目名 日本文化の理解

主担当教員 滝澤 みか

日本の代表的な古典作品である『平家物語』を読むことで、自身の価値観を相対的に捉える視座を

得る。古典文学として扱われる作品は、元々は過去の日本が生み出した文化の一つであり、作品は読

まれ続けることによって以降の文化の一端をも担っています。本講義ではそうした作品の中でも、日

本の中世という時代に生み出され、長く享受され続けている『平家物語』に焦点を当てていきます。

『平家物語』には、様々な親子・兄弟・夫婦たちが登場します。彼らにまつわる作品を読むことで、

私たちは時に今と変わらない心の動きに共感し、時に今とは異なる時代の人々の状況や関わり合い方

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に驚きを感じていくことになるでしょう。授業を通し、過去の文化に向き合うことで、現代に生きる

自分自身の価値観を相対化し、「日本文化」とは何かを考える機会としてもらいたいと思います。

2020 前期 金4

授業科目名 アメリカ史入門

主担当教員 柳澤 幾美

この授業は、現在日本にとって最も重要な盟友であるアメリカ合衆国(以下、アメリカと表記)の

通史を概説的に学ぶ。それにより、日本の近現代に大きな影響を与え、今なお世界に大きな影響を与

えるアメリカ合衆国の現在の姿を理解するための歴史的視点を身につけることを目的とする。その際、

従来の多くがそうであったような白人男性中心のアメリカ史ではなく、これまで軽視されたり切り捨

てられたりしてきたような少数民族集団、社会集団、女性などの「マイノリティ」も充分組み込んだ

歴史解釈を学ぶ。また、それによって、弱者の視点を身につけることも目的の1つである。

アメリカの植民地時代から現在に至るまでの通史を、従来の歴史解釈における権力の偏在を意識し

ながら概説的に学ぶ。とりわけアメリカの世紀と言われた 20 世紀の政治、経済、民族、女性の歴史な

どについてもみることで、世界の覇権国家となったアメリカ合衆国の姿を概観する。また、その覇権

を揺るがされつつある 21 世紀のアメリカ合衆国像を探る。授業は講義中心に行うが、学生からの発言

も歓迎する。2 回のビデオ鑑賞も含む予定。毎回の授業後にはリアクション・ペーパー(内容につい

ての意見、感想、質問など)を課す。重要な質問については、その次の時間に回答し、よいコメント

についても紹介する。毎授業の始めのには「今週のアメリカ・コーナー」として、その週のアメリカ

のニュース、お勧めの本、映画などを紹介する予定。

2020 前期 金4

授業科目名 社会と医学

主担当教員 青木 康博 他

社会環境における社会医学に関連した諸問題を正確に理解し考察する。

経済成長は、人間社会の営みに多大な利益をもたらしてきた。その反面,社会環境への影響も複雑か

つ多様化し,これを解決する方法も混迷する状況にある。本講義では,社会医学に関連する諸問題を

幅広く取り上げ,科学的・論理的にその背景を正確に概説し,学生の専攻分野で考察させるよう講義

を行う。

2020 前期 金4

授業科目名 創薬と生命

主担当教員 白根 道子 他

医療を支える「薬」を知るには、化学物質に根ざした生命科学の理解と化学物質としての医薬品の

性質の理解が不可欠である。すなわち、疾患がどのようにして発生し、薬がどのようにして効くのか、

そのことを明らかにするためにどのような方法があるのか、そして医薬品がどのようにして創製され、

どのようして体内の作用部位に送達されるのか等について、先端医療との関わりや最近の発展を含め

て、トピックスとして取り上げられた特定の例に関して基礎的な事柄を説明できるようになることを

目標とする。人類は疾患や負傷を克服するために、古来より薬を利用してきた。その発展の過程と最

近の生命科学の進歩による目覚しい医薬品開発法の進展について、理解することは重要である。興味

深いトピックスを選んで,薬学部の教員がオムニバス形式で平明に概説する。

2020 前期 金4

授業科目名 環境科学

主担当教員 榊原 靖 他

身の回りから地球規模にいたる環境問題の現状を学び、こうした問題が我々や我々の子孫にまで影

響を及ぼす可能性があることを認識する。環境問題に関心を持ち、持続可能な社会を実現できるライ

フスタイルを実践する契機とする。

21 世紀は環境の世紀といわれ、今までの大量生産・大量消費・大量廃棄のシステムにより生じてき

た様々な環境問題の解決のために、持続可能な社会への転換が大きな課題となっている。この講義で

は、温暖化や資源の枯渇問題等の地球環境問題、有害化学物質による環境汚染とそのリスク、都市の

水環境の現状、廃棄物問題や環境汚染の生物影響等の身近な環境問題について学ぶとともに、こうし

た環境問題の解決法や今後の展望について理解を深める。

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2020 前期 金4

授業科目名 教養として知っておきたい様々な病気の実態

主担当教員 早野 順一郎 他

医学の進歩に伴い、様々な病気の成り立ちが分子レベルで理解できるようになって、新しい治療法

の開発が可能になってきました。それと同時に、日常の何気ない生活習慣が知らず知らずのうちに多

くの病気の原因を構成していることも明らかになっています。本講義シリーズでは、医学部以外の学

生が大学で身につけるべき一般教養のひとつとして、様々な病気のメカニズムの分子レベルでの興味

深い話から、病気にかからないようにするための生活習慣の改善に到るまで、分かり易くしかも役に

立つ情報を提供します。医学部および医学研究科の専任教員が、一話完結型の講義の中でそれぞれの

専門分野の話題を一般教養課程にふさわしい内容にかみ砕いて解説します。

2020 前期 集中

授業科目名 共生社会におけるふれあいネットワーク

主担当教員 飛田 秀樹

少子高齢化が進む日本社会において、高齢者が生き生きと元気に生活できる社会、また世代間の違

いをこえて共生していく社会を作りあげていくことが望まれている。現在実施されている医療福祉政

策の現場の一部を実際に体験することから、前述のような社会づくりに向け、将来の日本のあるべき

医療・福祉、社会を考える契機とする。

高齢者の健康問題や名古屋市の高齢者福祉政策の講義を受けた後、高齢者の健康増進、生きがいづ

くり、認知症予防等の一環として実施される市内福祉会館での行事参加(実習)する。3日の実習後

に、全体討論および総括の講義を行なう。

2020 前期 集中

授業科目名 まちづくり論

主担当教員 三浦 哲司

この授業では、全国各地の先進事例や失敗事例を手がかりに、まちづくりの現状・課題・展望をみ

ていきます。「地方創生」「地域活性化」が叫ばれているなかで、私たち一人ひとりがまちづくりの担

い手であることを認識し、「いかにして持続可能なまちづくりにむけた活動が展開できるのか」を考え

ていくことが、この授業の目的です。授業のなかでは、全国各地のさまざまな事例を参照しながら、

まちづくりの最新動向を扱います。授業では毎回、講義とグループワークを織り交ぜながら進めてい

きます。また、内容に関連する映像を視聴し、理解を深めます。

2020 前期 集中

授業科目名 社会環境論

主担当教員 勝又 正直

社会環境としての近現代社会を社会学者がどのようにとらえてきたのかを知る。

私たちをとりまき支配している、この時代、近代(現代)とはいかなる時代なのか。社会学者たち

の考察を振り返ることで、近代への私たち自身の思索を深めましょう。

2020 前期 集中

授業科目名 人間と表現

主担当教員 山口 良臣 他

表現は芸術にとって不可欠な営みであるが、言葉や身振り、振る舞いなど、人間が生きて行く上で

も不可欠なものである。本講の目標は、表現という営みを芸術に限らず日常的な行為にまで拡げて理

解することで、行動の指針となるような考え方の枠組を浮かび上がらせることにある。1~13 コマを

山口が、14~15 コマを作間が担当する。

はじめに表現とはどのようなことなのか、様々な表現形態を見ながら、その概略を示す。次に絵画、

彫刻、詩等の芸術表現やデザイン表現の事例に触れながら表現について、さらには表現と言葉の関係

について詳述する。続いて様々な映像表現の事例を取り上げ、見るということと表現の関係を考え、

さらに私たちはどのように世界を見て、どのようにそのあり方を捉えているかについて考えることを

促す。最後に機械を含む装置と表現のありように触れ、私たちが生きている現代というこの時代と表

現について考えるための枠組を示し、自ら考えることを促す。

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2020 前期 集中

授業科目名 応用倫理学-生命倫理の現在

主担当教員 高畑 祐人

近代市民社会の倫理(義務論、功利主義)、応用倫理(生命倫理、環境倫理)の概要を理解すること

を通して、倫理学の全体像がつかめるように授業を進めます。

「そもそも哲学とはいかなる学であるか」から説き起こし、近代市民社会の原理的倫理として義務

論的倫理・功利主義の概要を紹介する。その後、現代の応用倫理学の主要問題としての生命医療倫理

および環境倫理の概要を説明する。

2020 前期 集中

授業科目名 植物の多様性と環境

主担当教員 木藤 新一郎 他

地球上には 30 万種を超える植物が生息している。それら植物は様々な環境に適応して形態を変化

させ、現在の姿に進化してきた。本講義では、植物の分類や系統進化を学ぶとともに東山植物園の数

千種類に及ぶ植物を実際に観察する。そして、生物多様性の意義について理解することを目的とする。

1)植物の分類や系統進化を通じて植物の多様性を解説する。

2)光や温度、水などの環境因子が植物の生育に与える影響を解説する。

3)東海地方の固有植物を観察し、その背景を説明する。また、先人が植物を保護・育成してきた植物

の有用性について解説する。

4)各種環境で生育する植物を観察し、同一環境では類似の形態に収斂されることなどを説明する。

そして、環境が植物の多様性に与えた影響について解説する。

2020 前期 集中

授業科目名 行動生態学

主担当教員 村瀬 香

地球生態系には多様な生物が生存しています。こうした多様な生物の行動は一見個別の現象に見え

ますが、そこには一貫した法則性が存在しています。本科目ではこうした法則性を学ぶとともに、生

物の一生において最も重要な側面、例えばヒトならば個人・家族などの有り様から愛までを、科学的に

探求できるというこの研究分野の面白さに触れることを目的とします。

地球上には、環境問題、国際紛争、病気などの様々な課題があるが、こういった課題を解決するた

めには、一人一人が、地球生態系との調和を尊重する行動を選択する必要がある。どのような行動が、

生態系との調和を尊重する行動となるのか。それを理解するには、まず、ヒト以外の生物の行動を理

解する必要がある。さらに、ヒトの行動に関して学ぶ必要がある。

地球上の様々な課題を解決するには、知識を学ぶだけでなく、課題が生じている現場で正しくデー

タを集め、それを解析する技術が必要となる。本講義は、ヒトをも含めた生物の行動学を学ぶととも

に、複雑な情報があふれる現場で、必要なデータをどのように集め、どのように解析を行うのか見極

める力を養う。

2020 後期 月4

授業科目名 日本語コミュニケーション

主担当教員 颯田 圭子

豊かなコミュニケーション能力を身につけることで、より充実した社会生活を送ることができるよ

う、アナウンサーの発音・発声トレーニングを取り入れながら、その時々のニュースや時事問題、日

本の文化や季節の話題など様々なテーマを選んで、多様な場面に応用できるプレゼンテーション、ス

ピーチ、インタビューやディスカッションなどが行えるようにする。

豊かなコミュニケーションは、あなたの人生を豊かにし、さまざまな可能性を切り開いてくれるパ

ワーの源泉です。授業では、クイズ、インタビュー、朗読、MC、DJ、討論会、ナレーション・・・な

ど、さまざまなコミュニケーション場面を設定し、楽しみながら学んでいきます。就職試験での面接

やグループディスカッションなど将来に役立つ実務力も身につけます。

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2020 後期 月4

授業科目名 心理学入門

主担当教員 久保田 健市

文系・理系を問わず,直接的あるいは間接的に人間と関わる学問を勉強していると,好む好まざる

にかかわらず人間の「こころ」の問題に直面せざるを得なくなる。心理学入門は,心理学を専攻しな

い他の学問領域の学生を念頭に,人間の「こころ」のはたらき(認知・情動・行動など)についての理

解や見識を深めることを目的とする。特に,「こころ」と身体(主に,中枢神経系),「こころ」と環境・

社会的文脈の関係について理解を深めることを強調したい。

今では,心理学は「こころ」を専門的に研究している学問とみなされがちだが,心理学が唯一無二

の視点を提供するわけではない。受講生には,自らが専攻する学問領域での人間観・社会観を相対化

し,幅広い人間観・社会観を醸成してもらいたい,というのが担当教員の希望であり,そのための視

点の一つを提供するのが本講義のねらいである。

心理学入門は,心理学を専攻しない他の学問領域の学生を念頭に,人間の「こころ」のはたらき(認

知・情動・行動など)についての理解や見識を深めることを目的とする。特に,「こころ」と身体(主に,

中枢神経系),「こころ」と環境・社会的文脈の関係について理解を深めることを強調したい。そして,

自らが専攻する学問領域での人間観・社会観を相対化し,幅広い人間観・社会観を醸成する。そのた

めの視点の一つを提供するのも,本講義のねらいである。講義のトピックは,他の学問領域との接点

が期待できるものを中心に準備する。学問の体系的な理解よりも,自らが感じ考えることを優先して

授業を展開する。

2020 後期 木1

授業科目名 大人になる

主担当教員 飛田 秀樹 他

【副題:心豊かに健康に生きるための学び】

青春ど真ん中の大学生は、大人へのモラトリアム期間に“何を学ぶか”が重要である。これからの

人生を心豊かに健康に過ごすため、人間がどのような存在なのかを知り、考え、幸せな社会に生きる

ための課題を見出すことを目的とする。最初に、人が生きること・老いること・病むこと・死ぬこと

とはどういうことなのかを講義する。学生は、講義内容をもとにグループで議論し、避けられない 4

つの苦悩を自分の言葉で説明し、さらに、人間がどのような存在なのかを考える。次に、生活習慣と

しての食生活・運動・睡眠が健康と密接な関係にあることを講義する。学生は、自分の生活習慣を振

り返り、健康への影響を考える。最後に、青年期の健康を脅かす要因として精神・性・タバコ/ドラッ

グ・アルコールを取り上げ、それらがどのような健康障害を引き起こすのかを講義する。学生は、こ

れらのうち一つのテーマを選んで、それによる健康障害を予防するための方策を議論する。

2020 後期 木1

授業科目名 経営学:企業活動の諸相

主担当教員 三澤 哲也

この講義では、株式投資や企業の事業投資を題材に、企業活動にも深くかかわる「投資と不確実性

リスク」の考え方や分析・評価・対応にかかわる初等的な事柄について、理解してもらうことを目標

とします。

企業でも個人でもその経済活動の中に「投資」という行動があります。そして、投資には必ず「不

確実性」という「リスク」が内包されるため、企業の諸活動においても、それとどう向き合い対処す

るかが重要と言われています。この講義では、学生諸君の金融リテラシーとして、金融実務や企業財

務にも広く関わる「投資と不確実性リスク」の考え方や分析・評価・対応にかかわる初等的な事柄に

ついて理解してもらうことを目標とします。そのための題材として、株式などの証券投資や企業の事

業投資などを取り上げます。合わせて初等的な範囲ではありますが、投資とリスクにかかわりの深い

確率・統計的な事柄についても触れる予定です。講義の流れとしては、金融や証券市場の紹介から始

まり、関連する確率統計概念の紹介を交えながら、リスクの話題とそれに関連するポートフォリオの

考え方、リスク価値評価モデルの紹介、金融派生商品とリスクヘッジ(回避)、そして企業の事業投資

について学ぶ予定です。

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2020 後期 木1

授業科目名 社会学A

主担当教員 飯島 伸彦 他

社会の持続可能性の観点から、マスメディアおよび地域メディアが果たしている役割について社会

学的に学ぶ。新聞、雑誌などの活字メディア、ラジオ・テレビなどの電波メディア、インターネット

などの電子メディアはそれぞれ社会において大きな役割を果たしてきた。この授業では、今日問題に

なっている社会の持続可能性の観点を中心にしてメディアが果たしてきた役割、果しうる役割につい

て学ぶ。持続可能性という理念は大変広い理念であるゆえに、取り上げる具体的テーマも広範囲に及

ぶ。戦争・平和・人権の問題とメディア、健康・安全情報とメディア、娯楽情報とメディア、治安・

犯罪情報とメディアなどについてさらに具体的なニュースなどの報道のされ方を検討することを通

じて、持続可能な社会形成のためにメディアが果たしうる役割について具体的に考える。

前半の飯島の講義では、まず、現代メディア社会の基本的な構造的病理、「コミュニケーションの歪

み」について理論的に押さえた上で、報道・放送の様々なジャンルにおける固有の問題点について具

体的に検討する。政治報道、スポーツ報道、犯罪報道、健康情報番組、バラエティー・娯楽番組の問

題、スキャンダルジャーナリズムなどについて取り上げる。メディア・リテラシー形成の課題につい

ても検討する。 社会学の観点からメディアと社会との関係について、具体的なイシューを幾つか取り

上げて検討する。具体的には、戦争報道をめぐる問題、犯罪報道と人権をめぐる問題、食品情報と情

報番組の問題、スポーツとメディアの問題などを取り上げる。

また、後藤(CBC)の講義においては放送・報道の現場の経験から、ネット社会の問題、報道被

害、医療報道などの実際について様々学ぶ。また、映像などをつかい、参加型の授業を行う。

2020 後期 木1

授業科目名 心理学概論

主担当教員 天谷 祐子

現代の心理学について理解するとともに、人間の発達段階の特徴について理解する。心理学を通し

て人間の「こころ」を理解するとはどういうことかを考えるとともに、人間理解の技法および心理的援

助技法の基礎を修得する。心理学は人間の行動を科学的に理解し説明する学問分野である。一般の人

が抱いている心理学のイメージと学問的知見とはかなりの違いがある。本講義では、科学的心理学の

概要を知るとともに、心理学の考え方を理解することを目的としている。

2020 後期 木1

授業科目名 健康と生活

主担当教員 矢野 久子 他

生活する上で健康を守るための感染予防は重要である。本講義の副題は、「感染予防と医療・看護」

である。身近な臨床微生物、感染症、感染予防、倫理について学び、日常生活における感染予防の理

解を深める。日常生活における身近な臨床微生物や感染症とその予防、ヒトの感染防御機構について、

医療・看護学の視点から教授する。感染予防の基本である標準予防策の構成要素である手指衛生や個

人防護具(マスク、ガウン、手袋など)の着脱方法を理解する。吐物の適切な処理方法に関する演習

を行い、日常生活における感染予防の実践に役立てられるようにする。日常生活での感染予防の重要

性に関する思考を深める。

2020 後期 木1

授業科目名 地域生態学

主担当教員 小木曽 学

日本列島のほぼ中央に位置する東海地方には、東日本と西日本の生態系が混在しているだけでなく、

東海丘陵要素と呼ばれるこの地方に固有あるいは準固有の植物群が自生している。しかし、これらの

植物群の多くは絶滅の危機に瀕しており、どのように保護するべきか、生物多様性を考慮しながら、

生物学的および生態学的観点から理解する。

周伊勢湾要素を含めた東海丘陵要素だけでなく、この地域に特に多く見られる植物群について説明

する。遺伝子、突然変異、遺伝、進化にいたる原理を踏まえ、この地域に特有の生物多様性が生まれ

た過程を、東海地方の成り立ちとともに考える。また、種の多様性だけでなく、個体数においても、

生態系で重要な位置を占める昆虫からも、この地域の生態系を学習する。野外観察実習では、直に自

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然に触れることにより、総合的にこの地域の生態系を把握し、希少動植物を含めた生態系の保護や保

全のための取り組みを考える。

2020 後期 木1

授業科目名 日本国憲法

主担当教員 小林 直三

「憲法」は、われわれの人権を保障し、かつ、国の統治機構の基本を定めています。それだけに「憲

法」は、われわれにとって非常に重要なものです。特に教育に携わる仕事を目指す人たちにとって、

「憲法」を学ぶことは、とても大切なことです。しなしながら、日本の「憲法」である「日本国憲法」

の内容に関しては、必ずしも正確に理解されていない場合も多いものと思われます。そこで、この講

義では、「日本国憲法」に関して、基礎から学び、その基本を理解することを目的・目標とします。

立憲主義および日本国憲法に関して、講義していきます。そのことを通じて、学習到達目標の達成

を目指します。

2020 後期 木2

授業科目名 社会人になるB

主担当教員 伊藤 恭彦 他

本講義は,いま,どのような人材が社会に求められているか,様々な企業や地方自治体は具体的に

どのような社会的役割を果たしているかなどを知ることで,大学卒業後の仕事,あるいは自身の生涯

のキャリアを考える習慣を身につけるとともに,学内外における積極的な学び,行動を引き出す目的

とする。日本における近年の雇用,労働環境の変化,労働実践の場である企業や地方自治体組織の仕

組みと役割について解説する。各種企業(金融,保険,通信,運輸,建設,製造,飲食,教育,医療・

福祉,マスコミなど),公務員・準公務員(市・県・国,警察,年金機構など),ベンチャー企業など

に所属する外部講師が,所属団体の仕事内容,社会的役割・位置づけ,やりがい,将来性などについ

て解説する。

2020 後期 木2

授業科目名 知的財産権入門

主担当教員 日本弁理士会

本講座では、社会生活に欠くことのできない知的財産権の内容、およびこれを保護する特許法・実

用新案法・意匠法・商標法・著作権法・不正競争防止法について理解する。

知的財産権法は、企業はもちろん個人においてもますます重要になってきている。何故、知的財産

権制度が必要なのかを理解した上で、権利の取得方法から活用までを、具体的な場面を想定しながら

把握する。また外国で権利を取得する必要性についても考える。そのために、特許法・意匠法・商標

法・不正競争防止法・著作権法・その他外国法にも目を向けて、広い観点から保護と活用の手法を理

解する。

2020 後期 木2

授業科目名 経営学:企業と社会、個人の関係

主担当教員 板倉 健 他

経営学を初めて学ぶ学生が、経営学の基本的な目的、理論、概念や方法を理解、習得

できるように講義を行う。経営や経営学について理解するために、経営学特に意思決定、経営戦略、

経営史、技術経営の観点から授業を行う。

2020 後期 木2

授業科目名 経営学:組織を取り巻く諸環境について

主担当教員 爲近 英恵 他

企業の様々な意思決定をあつかう学問領域である会計・ファイナンス及び環境情報(データ)の入

門講義である。各領域の基本的な知識を習得できることを目的とする。本講義を通して、具体的に考

える実践的な力を身につけることが望ましい。2 人のオムニバス方式により講義を行う。特定回では、

ディスカッションやグループ・ワークも計画している。

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2020 後期 木2

授業科目名 新聞報道の現場から (読売新聞)

主担当教員 奥田 真也

新聞を通じて社会への関心を高めること、物事を多面的に考えることの重要性を認識する。

政治、経済、社会、国際、文化など各分野の専門記者が取材経験に基づき、現代社会で起きている問

題について講義する。新聞が果たす役割について、各講義を通じて解説する。

2020 後期 木2

授業科目名 平和論

主担当教員 平田 雅己 他

「平和はだれかに願うものじゃなく、私たちが自分でつくるもの」昨年、本授業担当者が中心とな

って刊行された啓蒙的な書籍『ナゴヤ・ピース・ストーリーズ―ほんとうの平和を地域から』につけ

られた帯の言葉です。平和をキーワードに名古屋地域にゆかりのある出来事・人物・活動・課題をわ

かりやすく解説した本であり、人の魅力で地域を活性化させることを意図した異色の「まちづくり」

本でもあります。平和の尊さは理解できるが、具体的に何をすればいいのかよくわからない、という

声をよく耳にします。本授業の副題は「平和論」です。特に地域の目線で平和について考えることが

本授業の大きな特色になっています。先述の書籍をテキストとして、広義の平和概念を意識しながら、

この地域に関係する平和をめぐる諸問題を理解すると同時に、それらの解決のため私たち自身に何が

できるのかについて考えることが本授業の主たる目的です。

2020 後期 木2

授業科目名 次世代育成と地域の課題

主担当教員 上田 敏丈 他

次世代育成は、今後の持続可能な社会を形成していく上で重要なキーワードである。本講義では、

次世代育成に結び付いてく理論的概念及び歴史的経緯を押さえた上で、子育て支援の内容や社会的役

割、意義について学ぶ。特に地域社会の地域性が薄れていると言われている状況で、子育て支援に対

してどのような取り組みがなされ、運営されているのか、またその課題は何かについて理解すること

で、社会全体で子育てを担うことへの意識を涵養する。

子育てについて学ぶ。最近の子育てについて、「母親たちの子育て録、雑誌」「地域における子育て」

「乳幼児期と学齢期の子どもの子育てとの違い」「各時期の教育」の視点から、乳幼児期から高校生ま

でを対象に説明する。また、「地域における教育」をキーワードに、その本質的な意味から、地域で子

育てを行うことの意義について広く説明する。

2020 後期 木2

授業科目名 科学史

主担当教員 小川 眞里子

科学というと客観的で普遍的とされるのが一般的ですが、果たしてそうなのだろうかということを

いろいろな面から、みなさんに考えてもらいたいと思っています。科学史という歴史的な学問領域で

あることから、17 世紀、18 世紀、19 世紀といった過去の自然認識を取り上げますが、それと同時に

最新の科学技術分野にも触れたいと考えています。文系分野的アプローチで「科学的探究」を考察す

ることを目標とします。私の専門は科学史・科学論で、とくに 19 世紀の医学・生物学の歴史が専門で

す。したがって講義内容の多くは、医学史・生物学史に関係した内容になります。私たちは、自然を

探求する営みを科学と呼んできていますが、科学的認識とはどのようなものなのかを考えてもらいま

す。講義内容は多くの科学史的知見を含むものであるが、映像や巻物、さまざまなグッズ、PPT、クイ

ズなどいろいろ用意して寝ないで聞いてもらえるようにと考えている。講義の軸は、過去から現代へ

という時間軸に沿った自然探求の発展とともに、西洋と東洋といった横への広がりの中で自然の認識

がいかに異なるかも考える。ただし中心は西洋近代科学史であって、多少ギリシアやローマに言及す

ることはあっても、古代のエジプトやアラビア科学、インドなどは、また中国等の東洋の科学史につ

いては扱わない(扱えません)。

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2020 後期 木2

授業科目名 情報と数理の世界

主担当教員 鎌田 直子 他

情報科学と数学は相互に連携しつつ、自然科学を含む広範な領域における現象の解明、あるいは高

度情報化社会における様々な応用など現代社会で不可欠な基盤となっている。情報と数理の多様な分

野における基礎的方法、概念を理解する。

情報科学、数学の様々な六つの分野から、各分野への入門をオムニバス形式で講義する。まず、コ

ンピューターに対して知的活動をさせるための基礎的方法とその応用例を学ぶ「人工知能の基礎と応

用」について講義する。次に「ネットワークセキュリティと自己防衛」として、昨今のインターネッ

トで発生した事件や犯罪を題材として、防衛策になり得る実践的かつ技術的な話題を講義する。特に、

Web サイトの安全性やネットワーク利用におけるプライバシー問題に焦点を当てる。続いて、ディジ

タルカメラで取得される画像の高画質化などを扱う「ディジタル画像処理」及びその基礎となるヒト

の視覚特性について講義する。音声科学の立場からは、人間の基本的コミュニケーション手段である

音声について、その生成過程や機能的側面を中心に、数理的取り扱いを含 めた基本的内容を講ずる。

応用数学の分野からは確率統計の基礎について講義する。また、純粋数学分野からは「演算の数理」

「形の数理」として幾何学のトピックスを紹介する。

2020 後期 金3

授業科目名 ESDと地域の環境

主担当教員 松野 正太郎

ESD(Education for Sustainable Development)とは「持続可能な開発のための教育」のことであ

り、「わが国における「ESD の 10 年」実施計画」では、ESD を「一人ひとりが、世界の人々や将来世代、

また環境との関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育」と定義している。

すなわち、環境問題をはじめとする諸問題に対して、課題の所在と問題構造を理解し、その解決のた

めの行動を積極的に行うことができる人材の育成が目的であると言える。

本授業では、「持続可能な中部地域」を考えるグループワークを通じ、「持続可能な社会」とはどの

ような社会なのか、どう行動するか、どう行動につなげるかを各自およびグループで考え、実践につ

なげていく能力を養うことを目的とする。

2014 年 11 月には、ここ名古屋で「持続可能な開発のための教育に関するユネスコ世界会議」が開

催され、ESD の 10 年の総括が行われた。この成果も視野に入れ、本授業では、持続可能な中部地域の

創生のためのグループワークのプログラムを活用し、熟議を重ねながら今後の中部地域の姿を探って

いく。

2020 後期 金3

授業科目名 ワークライフバランスとダイバーシティ

主担当教員 明石 惠子 他

1)男女雇用機会均等法(1985 年)や男女共同参画の動きが日本社会の中で始まって 30 年余りになる。

その結果、それ以前の時代に比べると女性の社会進出はあらゆる分野で高まっている。企業におい

ても女性が正社員として働いている例はたしかに珍しいことではなくなっている。と同時に、従来

のような社会的性別分業(ジェンダー)が強く残っているのも事実である。日本のこうした変化を

学習するとともに、それに対する自分の意見を考える。

2)この講義は「名市大特別講義」である。医学研究科、看護学研究科、病院という医系分野に始まっ

て、人間文化研究科、経済学研究科という文科系分野、さらに、薬学研究科、理学研究科、芸術工

学研究科からもそれぞれ講師として参加する。理系・文系という学問の多様性を超えて、ジェンダ

ーについて総合的な知見をもつことができる。

3)受講者は講義を受けながら、自分の考える望ましい社会について、ジェンダーバランスとワークラ

イフバランスの観点からデザインすることができる。

この講義は名古屋市立大学男女共同参画推進センターが企画する科目である。初年次にジェンダー

について名古屋市立大学の各部局の先生方の講義を聞くことは、卒業後の社会の進路を考える場合、

数多くのヒントを得ることができるだろう。そして、日本の、あるいは世界におけるジェンダーバラ

ンスの多様性について理解することは、社会を見る目を養うことになる。自分が所属する学部はもち

ろん、それから離れて自由に勉強できることが、この講義の魅力である。

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2020 後期 金3

授業科目名 社会学B

主担当教員 安藤 究

身の回りの「当たり前」が、「自然」ではなく「社会構造」によっても規定されていることを理解し、

その「自明な世界」(the world taken for granted)を相対化することで、社会に対してどのように

働きかけたらよいかを考える入り口としたい。具体的には、「ライフコース」と「家族」をキーワード

として、社会のミクロなレベルとマクロなレベルの関連についての理解を試みる。またそうした試み

を通じて、社会学的思考にも接近することも目的とする。

個人のライフコースや家族を題材としながら。身の回りの「当たり前」を相対化していきたいと思

います。政治や経済といった「パブリックな領域」の事柄に関しては、それらを我々が作り上げてい

るという意識があるのですが、家族に代表されるような「プライベートな領域」に関しては、我々は

目の前のスタイルを「自然」「当たり前」と思いがちです。また、「プライベートな領域」は、ニュー

スなどで報道される政治などの「パブリックな領域」とあまり関係がないような感覚もあるでしょう。

しかしこうしたわれわれの傾向や感覚は、異なる社会を比較したり、同じ社会でも歴史的に比較して

みると、少々怪しいことが浮かび上がってきます。このような観点から、個人のライフコース・家族・

マクロな社会との関連を検討していきます。なお、配布するデータの検討・解釈は、基本的には小グ

ループで共同討議を行い、その後で小レポートを書いてもらいますが、受講学生の人数によっては異

なる場合もあります。

2020 後期 金3

授業科目名 人類学

主担当教員 神山 歩未

人類文化全般への幅広い探求のための基礎として、人類学やそれに関わるトピックを学んでいくこ

とにより、人間とはなにかについて深く追求していくための視点や考え方の枠組みを学ぶことを目的

とする。

世界規模で社会がますます多様かつ複雑化していく現代社会を生きる我々にとって、今日の我々の

社会状況がどのように形成され、今日に至るのか理解することは極めて重要であると言える。そこで

本講義では、人類文化全般への深い探求のための基礎的な考え方の枠組みについて理解することを目

的とし、複雑に絡みあう先史・自然・文化の関係を紐解きながら、人類学やそれに関わるトピックを

学んでいく。本講義では、人類学が射程とする基本概念や理論、講師のオセアニア調査経験等を紹介

しつつ授業を進める。また小グループでの議論なども行う予定である。

2020 後期 金3

授業科目名 欧州史の中の北欧史

主担当教員 安武 裕和

近年、政治・経済・教育・社会などの様々な分野において注目を集めている北欧諸国について、そ

の成立過程を「欧州史」の文脈の中で学ぶことによって、それらの分野における北欧諸国の独自性(日

本との差異)を生み出した背景を理解する上での基礎知識を得ることを目的とする。

初回で講義全体の概要を説明した後、2 週目以降は講義全体を 2 週ずつ 7 ブロックに分けて、それ

ぞれのブロックの前半週で「欧州全体の動き」を時系列順に確認した上で、後半週ではそれぞれの時

代における「北欧諸国」の動向について説明する。

2020 後期 金3

授業科目名 地球史入門

主担当教員 井上 恵介

グランドキャニオンやギアナ高地:想像をこえる驚異の地形、キラウエア(ハワイ島)やアイスラ

ンドの火山噴火:生きている地球の鼓動、ティラノサウルスやマプサウルス(恐竜):絶滅巨大生物へ

の興味、ダイヤモンドや各種鉱物:宝石および工業製品の原材料。いずれも地球の成立ち、永い時間

の経過が背景にあり、地学に関わる事柄です。私たちが暮らす日本列島では、地震(南海トラフ巨大

地震)が起こること、津波が到達すること(名古屋市港区で津波予測値は 3。6m)、火山(富士山)が

噴火すること、どれも不可避の事柄です。かといって恐れおののき逃げ惑うのではなく、それらへの

備えを粛々とすすめ、いざ起こった時は個々の持ち場で最善を尽くし、皆で乗り越えねばなりません。

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社会を構成する中心世代として知力実力を発揮し活躍するために、地球の成り立ちやダイナミクス

を科学的に理解しておく必要があります。私たちが暮らしている地球表層では、日常生活とは桁違い

な時間経過の中で様々な地学現象が起こり、かつ想像を超える規模のものがある。本講義では、惑星

としての地球の特徴を踏まえ、名古屋市(中部地方)の地学的知見を押さえたうえで、火山や地震な

どを理解するために欠かせないプレートテクトニクスについて学ぶ。後半では、災害、資源・エネル

ギー、環境問題など地球科学と社会との接点に関わる話題について学び、私たちの住む星(地球)の

問題を宇宙空間から俯瞰するように考える。

2020 後期 金3

授業科目名 教養として知っておきたい様々な病気の実態

主担当教員 酒々井 眞澄 他

教養として知っておくべき病気や病態について学んでもらい、その治療・予防法をについて普段の

生活に役立てる。医学研究科の教員が疾病・病態についてわかりやすく解説する。

2020 後期 金4

授業科目名 社会学C

主担当教員 髙橋 康史

この授業では、生きづらさ・生活のしづらさを抱える人びと(=当事者)の視点から、現代社会・

社会政策・対人援助サービスの限界と課題について学ぶことを目的とする。

この授業では、臨床社会学・社会病理学のアプローチにより、人びとの「生きづらさ」あるいは「生

活のしづらさ」について、現代社会・社会政策・対人援助サービスを批判的に捉えながら理解してい

く。具体的には、家族、差別、病い・障がい、逸脱行動等の具体的なテーマをあげながら、「生きづら

さ」を抱える当事者の実際の経験を踏まえたうえで、現代社会・社会政策・対人援助サービスの限界

と課題を学ぶ。また、そのうえで現代社会においていかなる課題が存在するのかを学ぶ。

2020 後期 金4

授業科目名 囲碁に学ぶ

主担当教員 大澤 健朗

思考力・応用力・判断力・決断力・集中力などを養成します。

また、日本の伝統文化である囲碁に触れることによって、歴史や礼儀も学べます。

世界70カ国以上の国と地域で親しまれている、伝統文化として1500年以上の歴史がある「囲

碁」をテーマとして授業を行う。

受講者は囲碁の上達を求められるのではなく、対局を通してのコミュニケーション能力の向上、論

理的思考や創造性を学びます。

2020 後期 金4

授業科目名 宗教学入門

主担当教員 横井 桃子

宗教という言葉から、あなたは何を思い浮かべるだろうか。あなたの人生に宗教はどのようにかか

わっているだろうか。家族や友人、あるいはまだ出会っていない世界中の人々にとって、宗教はどの

ようなものだろうか。グローバル化が進み多様な人々との交流が盛んになってきた情報社会では、宗

教と社会の関係、地域の伝統文化や習俗、外国人の文化や信仰を理解することは不可欠である。本講

義は、初めて宗教を学問的に取り扱う人たちが、特定の信仰をもつ・もたないにかかわらず、宗教と

は何か、宗教は社会に何をもたらすのかについて主体的に考えるための、基礎的な枠組みを修得する

ことをめざす。前半部分では、現代における主要な世界宗教について概説し、また近現代の日本にお

ける信仰のあり方を考える。また、宗教の新しい動き(新宗教やカルトなど)についても概観する。

後半では「宗教と現代社会」をテーマに、宗教学・宗教社会学における基礎的な理論や学説を理解し

たうえで、社会と宗教がかかわりあう場面を取り上げ、そこに生じる諸問題を多様な視点から考える。

講義においては映像資料やプリントなどを用いてわかりやすく説明する。

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2020 後期 金4

授業科目名 くすりと社会

主担当教員 服部 光治 他

本科目では、専門的な知識を身につけることは目的とせず、薬物や医療に関して社会人として知っ

ておくべき最低限の内容を身につけ、それに基づき自ら考え、行動できるようになることを目的とす

る。受講する学生の多くは将来自ら医療人やライフサイエンスの研究者として働くことはないと考え

られるが、人生において「くすり」との関わりは不可避であり、その知識は必ず有用となる。また、

我々は日常生活の中で様々な化学物質(アルコール、サプリメント、健康食品、化粧品、食物添加物、

毒物、民間伝承薬、などなど)に囲まれて暮らしている。これらがいったい何なのか、どのような効

果が有るのか(または無いのか)について知らないと、間違いを犯したり、健康的・経済的損失を被

ったりすることもある。さらに日本は、「国民皆保険」制度をはじめ、様々な医療のシステムや規制を

もっている。それらの基本を理解することはとても重要である。これらのトピックについて、薬学部

の教員がオムニバス形式でわかりやすく講義する。

2020 後期 金4

授業科目名 宇宙のなりたち

主担当教員 杉谷 光司

テレビなどのメディアで宇宙や天体現象が取り上げられることはしばしばであるが、トピック的に

扱われることがほとんどである。ここでは、系統的に宇宙の構造や進化の概要を学び、メディアで取

り上げられる天体や天体現象が宇宙のなりたちの中でどこに位置づけられるかを理解できるように、

最小限の天文学基礎知識の習得する。また、天文学のホットな話題に触れる機会を持つことも目的と

する。現代天文学が明らかにした最新のデータをもとにできるだけ具体的な例をあげて、宇宙の構造

とおよそ 140 億年にもおよぶ宇宙の進化を概説する。天体写真などを紹介するためプロジェクターを

用いて講義を行う。名古屋市科学館の協力を得て、プラネタリウム観覧を含む特別授業を予定してい

る。

2020 後期 金4

授業科目名 エネルギーのサイエンス

主担当教員 櫻井 宣彦 他

地球上における生命の誕生以来、いろんな生命体が栄えやがて滅んでいった。現在、人間は万物の

霊長として、その栄華を謳歌している。果たして今後も、われわれ人類は現在の文明を維持発展させ

ていくことができるであろうか。それとも、これまで地上で栄えやがては衰退滅亡していった他の種

と同様の運命を辿るのであろうか。現に私たちの前には核兵器とエネルギーという人類の存亡にかか

わる 2 大問題がある。このような重大問題の 1 つであるエネルギー問題を幾つかの側面から受講者に

提起し、この問題の深刻さを理解させ、対処法を模索させることがこの講義の目的である。

私たち人類はわずかな間に、長い年月をかけて地球が蓄えてきたエネルギーのうち、利用しやすい

ものを先に使ってしまい、その枯渇が心配されている。また、エネルギーの多消費に伴う大気汚染や

地球温暖化などの環境への影響も無視できなくなっている。さらに原子力エネルギーについても未曾

有の巨大地震によりその信頼性が揺らいでいる。私たちの未来はこれまで利用してきた化石燃料や原

子力に取って代わる新しいエネルギー源を確保できるかどうかにかかっている。本講義では、化石燃

料、天体、原子力といったエネルギーを得るための様々な手段や、バイオマスから得られる再生可能

なエネルギーとして注目されるバイオ液体燃料について,人類の将来と関連付けて学び,考える。

2020 後期 金4

授業科目名 環境科学

主担当教員 山神 真紀子 他

身近な地域から地球規模にいたる環境問題(主に大気騒音関連)について学び、我々がおかれてい

る環境の現状を理解することを目的とします。さらに、現在の環境についての問題意識を持ち、環境

に配慮した活動ができることを目指します。

20世紀、人類は大量生産・大量消費・大量廃棄のライフスタイルで繁栄を続けてきましたが、化

石燃料資源の大量消費により、身近な地域環境から地球環境にいたるまで、環境の質の著しい劣化を

招きました。今、人類社会の存続を危うくする地球規模での、温暖化、土壌劣化・砂漠化、森林の減

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少、生物多様性の減少、オゾン層の破壊、PM2。5 などの環境問題があり、身近な地域環境にも健康影

響が懸念される多くの問題を抱えています。将来も持続可能な発展ができるように、従来の経済社会

システムやライフスタイルからの変革が必要となっています。この講義は、広く環境に関する知識と

理解を深めるために、下記の計画にある項目についてわかりやすく解説します。

2020 後期 金5

授業科目名 琉球・沖縄の歴史・文化を識る

主担当教員 阪井 芳貴

前近代まで 450 年間持続した琉球国ならびに近現代沖縄の歴史と文化に関する知識を深める。その

知識を、今の沖縄に対する理解を深める基礎とするのが目標である。

講義形式でおこなう。映像資料を駆使し、立体的に琉球・沖縄の歴史と文化を理解できるようにする。

2020 後期 金5

授業科目名 バイオサイエンス入門

主担当教員 湯川 泰 他

急速に進行するバイオサイエンスの社会への浸透に対処できる知識と判断力を身につけ、生涯にわ

たって日常生活とバイオサイエンスとの関係に興味を持ち、科学的に正しい判断力を培っていけるこ

とを目標とする。

人間の生活とバイオサイエンスの関わりについて理解するということは、人間が一つの生命体として

生理機能を営んでいるという側面から生活を理解することである。これらのことを実現するには、正

しくバイオサイエンスというものを科学的に基礎から知っておく必要がある。最近は情報化社会とい

われるが、逆に科学にまつわる誤解や偏見が蔓延している現実を踏まえ、バイオサイエンスの基礎を

正しく築くことから始め、生活にまつわる事柄を科学的に考えられる素養を育成する。

(オムニバス方式)

・基礎バイオテクノロジー関連(湯川)

・ゲノムと細胞の機能(田上)

・脳・神経機能の基礎(木村)

2020 後期 集中

授業科目名 次世代エネルギーワークショップ

主担当教員 鵜飼 宏成

東日本大震災に伴う原子力発電所の事故をきっかけに、長期を展望したエネルギー選択は、国にと

っても、国民一人一人にとっても重要な課題となっています。また、パリ協定が発効(2016。11)し、

脱炭素社会の実現の観点からも、長期的視野に立ったエネルギー選択の議論は一層重要性を増しまし

た。この議論には、国民の参加、特に未来社会の主役となる若い世代の参加が何よりも求められます。

本「次世代エネルギーワークショップ」は、「30 年後のエネルギー選択を考える」をテーマとします。

エネルギー・気候変動に関する基礎的な知識を習得し、専門家によるレクチャーと質疑応答を経て、

多様な価値観・意見を有する同世代間で議論を闘わせ、熟慮し、参加者たちが社会のリーダー的立場

となっている 2050 年を想定して、30 年後のエネルギー選択を考えます。

2020 後期 集中

授業科目名 フランス短期語学研修

主担当教員 佐野 直子

教養教育未修外国語として学んできたフランス語を現地で使いつつ、フランス社会や文化について

現地で体験することで

フランス語の上達とともにフランス語地域の文化・社会への理解を深める

後期に週 1 回のペースで事前研修を行い、2 月にフランス現地での語学研修を 3 週間行う。研修期

間中にフランスでの現地調査や気づいたことについてのフランス語でのエッセイを作成する。帰国後、

研修の成果を日本語・フランス語の二言語でまとめた冊子を作成する。