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© 2018 IBM Corporation Agile Japan 2018講演 さあDX時代!アジャイルな組織への変革にど う取り組むべきか 〜IBMの大規模アジャイルの取り組み〜 Ver 1.10

Agile Japan 2018講演 さあDX時代!アジャイルな組織への変革に … · アジャイル開発はdxの中心。 組織に合わせてアジャイルを変えるのではなく、組織をアジャイルにする。

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Agile Japan 2018講演

さあDX時代!アジャイルな組織への変革にどう取り組むべきか〜IBMの大規模アジャイルの取り組み〜

Ver 1.10

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自己紹介 -松永広明-現職 マネージング・コンサルタント

略歴職歴:➢1990年ー1997年:株式会社 安川電機➢1997年ー2015年:ソニー 株式会社➢2015年ー2017年:株式会社 豆蔵➢2017年11月 日本アイ・ビー・エム株式会社 入社

現在に至る

主な業務歴:

➢1990年4月より産業用インバーター事業を担当

➢1997年5月より携帯電話/デジタルイメージング事業を担当

➢2011年頃よりアジャイル開発の推進を開始

•デジタルカメラ関連製品開発におけるスクラムマスター

➢2015年10月よりアジャイルコーチ

•半導体/センサーメーカーへのアジャイル開発導入を支援

•大手SIerのアジャイル変革支援 ほか

その他・資格・書籍等

➢Scrum Alliance CSP-SM, CSP-PO, CSM, CSPO

➢「わかりやすいアジャイル開発の教科書」レビュワー

➢「Effective DevOps」レビュワー

➢アジャイルジャパン 2017ほか、登壇多数

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DXって何?

「デジタルトランスフォーメーション」の略

トランスフォーメーション = 「変革」

「今のビジネスにITを活用する」のではなく、「ITを活用して新

しいビジネスモデルを創造する」こと。

その価値を素早く継続的にデリバリーできる組織に変わること。

テクノロジー

AI、IoT、モバイル、ソーシャル、ビッグデータ、クラウド、、、

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変化の激しいIT社会において、新たな価値を

素速く継続的に提供できる組織に変革すること

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なぜ今DXが騒がれてるのか

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ITの良し悪しが事業の成否を左右する時代

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DX時代のIT戦略

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DXの世界ではビジネスと開発双方を

同時に素速く継続的に成長させる

市場

事業

IT

市場分析

発注

納品

リリース

従来 DX

半年〜数年

数週間〜数ヶ月

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DXにおけるアジャイルの位置づけ

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IoT

AI

ドローン

VR/AR

ロボティクス

各種新技術

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アジャイル

IoT

AI

ドローン

VR/AR

ロボティクス

開発

各種新技術

DXにおけるアジャイルの位置づけ

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DX時代の組織に必要なケイパビリティ

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素早く頻繁に価値を届ける能力

継続的に価値を届ける能力

時間

価値

価値を維持・向上

市場変化を

素速く取り込む

1週間〜1ヶ月

変化しているのは、「価値」

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素早くかつ継続的に価値を届けるには

自己組織化

開発現場での意思決定を素早く行うために。

目的の一致

開発現場での意思決定の判断基準として。

および受発注間の協調のために。

技術力

小さな投資で大きな価値を生み出すために。

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自己組織化、目的の一致

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要求

計画駆動

価値駆動

固定

見積もられる

要求

リソース 日程

リソース 日程

見積もられる

Dean Leffingwell:「アジャイルソフトウェア要求」(翔泳社)

値段勝負 技術力勝負

技術力

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アジャイルな組織づくりの方法

アジャイルを組織に合わせる。

組織をアジャイルにする。

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組織に合ったアジャイルを導入して欲しいけど?

従来型組織の特徴

コンポーネントチーム

官僚主義的な組織のシステム

個人別の成果主義評価制度

受託開発契約

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従来型の組織はWFに最適化している

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コンポーネントチームではWIPが増大しやすい

Team A

Team B

Team C

Comp.A

Comp.B

Comp.C

Item 1

Item 2

Item 3

Item 4

SystemBacklog

出典:フィーチャーチーム入門(Craig Larman, Bas Vodde)

コンポーネントチーム

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意思決定のスピードや自律性の点で不利

官僚型組織の欠点

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成果主義評価制度の問題点

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コラボレーションが阻害される

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事業部門

IT部門

元請SIer

下請SIer

孫請SIer

ユーザー企業

ITベンダー

受託開発の構造的問題

伝言ゲーム、受発注感の隔絶、目的の不一致

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どう取り組むのか

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アジャイル特区設立

特区の会社化

元会社への展開

従来ルールからの治外法権技術力の向上自己組織化したチームチームの永続化承認マインドからの脱却

独自組織制度の構築受託開発からの脱却人事評価制度の構築サブスクリプションによる高収益化

組織、ルール、文化なども含めた形で元会社と統合

スモールスタートが大事

あるSIerの事例

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IBM 社内システム開発の場合

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ドメイン 10以上サブドメイン 50以上部隊(Tribe) 250以上ギルド(Guild) 不明分隊(Squad) 1500以上

拠点 Globalで30ヶ国以上

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まとめ

DX時代においては、素速く継続的に価値を提供できる組織になる必要がある。

そのためには、自己組織化、目的の一致、技術力が必要である。

アジャイル開発はDXの中心。

組織に合わせてアジャイルを変えるのではなく、組織をアジャイルにする。

アジャイルな組織への変革は、小さくはじめて”アジャイル”に進める。

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