(1/3) 本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見 は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではあ りません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びに Morningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。 Morningstar Equity Research Report 2016.12.19 自動運転向けソフトウェア開発やビッグデータ分析で利益拡大 オフショアでソフトウェア開発を展開 株価 投資単位 時価総額 年初来高値 年初来安値 PER(予) 2,966(12/16) 10080.2億円 (12/16) 6,035(16/6/27) 2,403(16/7/27) 46.8(12/16) AWSホールディングス (3937・マザーズ) ■17年3月期 2Qは利益倍増 17年3月期第2四半期累計(16年4-9月)の売上高 は前年同期比3.4%減の1,447百万円、 経常利益は同2.4 倍の173百万円だった。経常利益率は12.0%と前年同 期実績の8.4%から大幅に上昇した。 会社計画の売上高 1,513百万円には届かなかったものの、経常利益129百万 円は上回った。売上については、グローバル事業で主に為 替相場の円高基調での推移に伴い、外貨建て売上高の円 換算額が目減りした他、メディカル事業における院内物流 システムの受注が計画を下回った。一方、グローバル事業 の開発案件の受注とメディカル事業の既存パッケージソフ トウエアの販売の堅調な推移、更に為替相場の円高基調 での推移に伴う海外子会社の人件費等のコストの圧縮が 奏功した。 グローバル展開を加速、17年3月期利益上ブレを想定 17年3月期の連結決算は、売上高3,434億円、営業利 益 271億円を計画している。計画ベースの下期営業利益率 は 7.2%と上期実績の 8.8%から大幅に低下する計算だが、 下期に特段利益率が悪化する要因は見られないことや利 益率の上昇傾向から、モーニングスターでは利益の上ブレ を想定。既存顧客向け案件の増加や新規顧客の獲得に加 え、青木正之代表取締役社長は、「売上げではなく利益を 重視する方針」を示していることを踏まえ、モーニングス ターでは売上高が会社計画とほぼ同水準の3,400百万円、 営業利益は340百万円、営業利益率10%を予想する。  16 年 7月27日、グローバル事業において、米国企業と の取引を本格的に開始したと発表した。今後は自動運転 向けのソフトウェア開発を中心に業務を拡大、来期以降 の収益化に期待出来そうだ。 ドナルド・トランプ氏が次期 大統領に決定したことで、米国内の需要(雇用)を満たす 事業活動には追い風が吹く。同社はフィリピンという英語 圏のオフショアでのソフトウェア開発を得意としており、コ スト競争力に加え、言語面での障壁がないことも優位に働 く。日本を介さない、米国、フィリピン間の案件が増加す ると見られる。さらに同社は、ソフトバンクとIBM Watson エコシステムパートナー契約を締結、今後は IBM Watson をドライバーに新たな市場開拓にまい進していく方針。 メディカル事業では、医療機関の点検作業の効率化や 経営改善ニーズの高まりを背景に「Mighty Checker」(マ イティーチェッカー)シリーズが好調に推移、ユーザー数 は 9月末時点で1万2,500(16 年 3月末比16.5%増)医療 機関を突破した。「Mighty Checker」は今後もストックビ ジネスとして堅調な成長が見込めるが、同社ではさらにこ れまで蓄積した医療ビックデータを分析する事業へと拡大 する方針。 グローバル事業における自動運転向けソフトウェア開 発やメディカル事業でのビックデータ分析、AI を活用し た新ソリューション提案など同社が定義する3Aの分野 (Automation(テスト自動化)/Analytics(分析)/AI (人 工知能))は利益率が高く、今後はこうした新規事業が収 益のけん引に躍り出る。 モーニングスターのDCF(ディスカ ウント・キャッシュ・フロー)法を基に算出した想定株価レ ンジは4,500円-5,000円。現在価格からの上値余地は 大きい。話題性の高いAI (人工知能)や自動運転の関連 銘柄で、きっかけひとつで人気化する可能性がある。青木 社長は株主還元を重視する姿勢も示しており、利益次第 では配当実施もあり得る。投資判断は新規「Overweight」 とする。 (宮本 裕之) 投資判断(12/16) 新規 Overweight 業績動向 売上高 (百万円) 前年比 (%) 営業利益 (百万円) 前年比 (%) 経常利益 (百万円) 前年比 (%) 純利益 (百万円) 前年比 (%) EPS (円) 15 年 3 月期 実績 2,589 - - - 128 - 32 - 28.6 16 年 3 月期 実績 2,927 - - 233 - -5 赤転 - 17 年 3 月期 会社予想 3,434 - 271 - 270 - 167 黒転 63.4 MS 予想 3,400 - 340 - 340 - 211 黒転 80.0 18 年 3 月期 MS 予想 4,000 16.5 460 35.3 460 35.3 285 35.3 108.3 12/16時点想定株価レンジ 4,500~ 5,000(千株) (円) 25日線 5日線 13週平均線 出来高 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 0 1000 2000 6 7 8 9 10 11 12 5日移動平均線 25日移動平均線 出来高(25日平均) 2,9953,10113,360

AWSホールディングス (3937・マザーズ) 新規 Overweight · 発やメディカル事業でのビックデータ分析、aiを活用し た新ソリューション提案など同社が定義する3aの分野

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(1/3)本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではありません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びにMorningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。

Morningstar Equity Research Report 2016.12.19

自動運転向けソフトウェア開発やビッグデータ分析で利益拡大

オフショアでソフトウェア開発を展開

株価 投資単位 時価総額 年初来高値 年初来安値 PER(予)

2,966円(12/16) 100株 80.2億円

(12/16)6,035円

(16/6/27)2,403円

(16/7/27)46.8倍

(12/16)

AWSホールディングス (3937・マザーズ)

■17年3月期 2Qは利益倍増17年3月期第2四半期累計(16年4-9月)の売上高

は前年同期比3.4%減の1,447百万円、経常利益は同2.4倍の173百万円だった。経常利益率は12.0%と前年同期実績の8.4%から大幅に上昇した。会社計画の売上高1,513百万円には届かなかったものの、経常利益129百万円は上回った。売上については、グローバル事業で主に為替相場の円高基調での推移に伴い、外貨建て売上高の円換算額が目減りした他、メディカル事業における院内物流システムの受注が計画を下回った。一方、グローバル事業の開発案件の受注とメディカル事業の既存パッケージソフトウエアの販売の堅調な推移、更に為替相場の円高基調での推移に伴う海外子会社の人件費等のコストの圧縮が奏功した。■グローバル展開を加速、17年3月期利益上ブレを想定

17年3月期の連結決算は、売上高3,434億円、営業利益271億円を計画している。計画ベースの下期営業利益率は7.2%と上期実績の8.8%から大幅に低下する計算だが、下期に特段利益率が悪化する要因は見られないことや利益率の上昇傾向から、モーニングスターでは利益の上ブレを想定。既存顧客向け案件の増加や新規顧客の獲得に加え、青木正之代表取締役社長は、「売上げではなく利益を重視する方針」を示していることを踏まえ、モーニングスターでは売上高が会社計画とほぼ同水準の3,400百万円、営業利益は340百万円、営業利益率10%を予想する。 

16 年7月27日、グローバル事業において、米国企業との取引を本格的に開始したと発表した。今後は自動運転向けのソフトウェア開発を中心に業務を拡大、来期以降の収益化に期待出来そうだ。ドナルド・トランプ氏が次期大統領に決定したことで、米国内の需要(雇用)を満たす事業活動には追い風が吹く。同社はフィリピンという英語圏のオフショアでのソフトウェア開発を得意としており、コスト競争力に加え、言語面での障壁がないことも優位に働く。日本を介さない、米国、フィリピン間の案件が増加すると見られる。さらに同社は、ソフトバンクとIBM Watson

エコシステムパートナー契約を締結、今後はIBM Watsonをドライバーに新たな市場開拓にまい進していく方針。

メディカル事業では、医療機関の点検作業の効率化や経営改善ニーズの高まりを背景に「Mighty Checker」(マイティーチェッカー)シリーズが好調に推移、ユーザー数は9月末時点で1万2,500(16年3月末比16.5%増)医療機関を突破した。「Mighty Checker」は今後もストックビジネスとして堅調な成長が見込めるが、同社ではさらにこれまで蓄積した医療ビックデータを分析する事業へと拡大する方針。

グローバル事業における自動運転向けソフトウェア開発やメディカル事業でのビックデータ分析、AIを活用した新ソリューション提案など同社が定義する3Aの分野

(Automation(テスト自動化)/Analytics(分析)/AI(人工知能))は利益率が高く、今後はこうした新規事業が収益のけん引に躍り出る。モーニングスターのDCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)法を基に算出した想定株価レンジは4,500円-5,000円。現在価格からの上値余地は大きい。話題性の高いAI(人工知能)や自動運転の関連銘柄で、きっかけひとつで人気化する可能性がある。青木社長は株主還元を重視する姿勢も示しており、利益次第では配当実施もあり得る。投資判断は新規「Overweight」とする。              (宮本 裕之)

投資判断(12/16)

新規 Overweight

業績動向売上高

(百万円)前年比(%)

営業利益(百万円)

前年比(%)

経常利益(百万円)

前年比(%)

純利益(百万円)

前年比(%)

EPS(円)

15 年 3月期 実績 2,589 - - - 128 - 32 - 28.616 年 3 月期 実績 2,927 - - 233 - -5 赤転 -

17 年 3月期会社予想 3,434 - 271 - 270 - 167 黒転 63.4MS 予想 3,400 - 340 - 340 - 211 黒転 80.0

18 年 3月期 MS予想 4,000 16.5 460 35.3 460 35.3 285 35.3 108.3

(12/16時点)

想定株価レンジ 4,500円~ 5,000円

(千株)

(円)

25日線5日線

13週平均線出来高

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

0

1000

2000

6 7 8 9 10 11 12

5日移動平均線 25日移動平均線 出来高(25日平均)

2,995円 3,101円 13,360株

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本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではありません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びにMorningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。 (2/3)

Morningstar Equity Research Report 2016.12.19

AWSホールディングス(3937・マザーズ)

リスク要因

同社グループは日本国内の他、フィリピンや中国、米国で事業を展開しており、海外での事業展開において適用を受ける関連法案や税制の変更、政治経済情勢などは事業のリスクとなる。

■ 会社概要日本、フィリピンを中心にソフトウェア開発を行うグロー

バル事業が主力。16年6月に東証マザーズに新規上場した。グローバル事業はグローバル部門とエンタープライズソリューション部門に大別され、グローバル部門はITアウトソーシングの他、ビジネスアプリケーションおよび組込みソフトの設計、開発などの支援を手掛けている。国内外の大手電機メーカー、車載機器メーカーを主要顧客とし、主にフィリピン子会社が各開発業務を行う。フィリピンは、ASEAN(東南アジア諸国連合)の新興国として年6%程度の経済成長を継続、中国リスクに対応するための「中国+1(チャイナ・プラスワン)」の候補地の1つとしても注目度は高い。IT業界の競争激化、国際化という業界環境の流れの中で、英語、日本語のバイリンガルな環境で低コスト、高品質を同時に実現している点が強み。エンタープライズソリューション部門は、日本アイ・ビー・エムを始めとする金融系の開発案件の企画、営業などを手掛ける。

一方、メディカル事業は「Mighty Checker」(マイティーチェッカー)シリーズの提供を中心に、医療情報システム用ソフトの開発・販売などを手掛けている。17年3月期第2四半期累計(16年4 ~ 9月)の売上高構成比はグローバル事業が64.5%、メディカル事業が35.5%。

■ 事業環境と展望国内のIT技術者の人材不足は深刻な状況にあるが、同

社はITリテラシーが高く、人材が豊富なフィリピンでのオフショア開発に強みを持つ。同社資料によれば、フィリピンには英語が堪能で、異文化に精通した若いIT技術者は豊富で、毎年約53万人の大卒者を排出しているという。欧米が先行する最先端技術も、言語の壁が無く、迅速に技術を習得できるという。同社では、英語に加え、日本語が出来るエンジニアを採用しており、グローバルなITプロフェッショナル体制を構築している。今後は米国における拠点設立および事業展開を計画しているが、750名を超えるトップノッチ・エンジニアとバイリンガルな環境におけるR&D型オフショア開発実績にレバレッジをかけるべく、同社が注力する自動車、医療そしてIoT、ロボティクスの分野を牽引する米国にて先端技術へのアクセス並びに新たな市場を開拓する予定だ。

また、同社はしばしば為替の影響を指摘されるが、グローバル事業の拡大でドルやフィリピン・ペソでの決済が増加傾向にあり、全体の3分の1程度を占めるまでに成長。今後もグローバル事業の拡大が見込まれることから、為替変動は受けにくくなると予想される。

■ 株主優待なし

■ 配当の状況1株当たり配当金

中間期末 期末 年間

15年3月期 実績 0円 0円 0円

16年3月期 実績 0円 0円 0円

17年3月期 会社予想 0円 0円 0円

株主還元(12/16時点)

有能な技術者をオフショアで確保

(国内の構造問題) 国内IT人材が不足

1. バイリンガル IT プロフェッショナル

2. 国内大手顧客との20年以上に渡る開発実績

1. 国内のITサービス需要が旺盛ななか日本国内における 技術者不足が深刻化

2. 開発・運用に係る

コストの削減ニーズ

IT企業におけるIT人材不足の今後の見通し

AWSが選ばれる理由

750名を超えるグローバル I. T. プロフェッショナル体制

創業時

16人

1993年

300人

750人+

2010年 2016年

offshore化が喫緊の課題 Solution

出所:会社資料からモーニングスター作成

*独立行政法人情報処理推進機構の「IT人材白書2015」

出所:会社資料からモーニングスター作成

グローバル事業とメディカル事業、今後のビジョン

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本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではありません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びにMorningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。 (3/3)

Morningstar Equity Research Report 2016.12.19

モーニングスター株式会社プロダクト開発本部 株式分析部 アナリスト  宮本 裕之 03-6229-0810       [email protected]

AWSホールディングス(3937・マザーズ)

AWSHD(3937・マザーズ)

PCIHD(3918・東証1部)

SHIFT(3697・マザーズ)

基本事項

株価 2,966円 2,338円 1,222円

投資単位 100株 100株 100株

最低投資金額 296,600円 233,800円 122,200円

決算月 3月 9月 8月

株価指標

PER(予) 46.8倍 20.9倍 53.0倍

PBR(実) 5.0倍 2.8倍 10.1倍

配当利回り(予) 0.0% 2.1% -

成長性

売上高成長率(予) 17.4% 5.8% 54.2%営業利益成長率(予) 40.4% 6.8% 11.2%

EPS成長率(予) - ▲5.8% 7.7%

収益性

売上高営業利益率(予) 7.9% 7.0% 6.8%

自己資本当期純利益率(実) - 15.3% 19.1%総資産経常利益率(実) - 15.4% 20.4%

財務安定性

自己資本比率(実) 38.1% 72.1% 51.7%デット・エクイティ・レシオ(実) 35.0% 0.0% 0.0%流動比率(実) 159.8% 348.3% 174.7%

競合他社比較(赤太字は競合他社に比べ優位な数値)

■ 成長性同社の成長性は高い。会社側の

17年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比17.4%増の3,434億円、営業利益は同39.7%増の271億円だが、モーニングスターでは利益計画に上ブレ余地があると見ている。競合との比較でも、特に利益面で高い成長性が目立つ。

中期的には、グローバル事業における自動運転向けソフトウェア開発やメディカル事業でのビックデータ分析など収益性の高い新規事業が成長のけん引に躍り出ると予想される。

■ 収益性17年3月期会社計画の営業利益

率は7.9%ながら、案件の増加や円高進行により同利益率は2ケタまで上昇する可能性があると予想している。会社計画ベースでも、競合他社に比べ利益率は高水準にある。

中期的には2020年に経常利益率を20%まで上昇する計画。今後も収益性の高いオフショアでの開発案件、ビックデータ分析な高収益事業のポーションが増加することで、利益率の上昇傾向が続きそうだ。

■ 財務安定性16年3月期末時点の自己資本比

率は38.1%だが、17年第2四半期時点では46.8%に上昇している。有利子負債は少なく、デットエクイティレシオは3.5%と問題ない水準。流動比率は100%を優に上回っており、財務面での懸念は乏しい。

(12/16時点)

金融等への IT ソリューション、IoT 事業を展開する PCI ホールディングス( 3918)、ソフトウェアテスティング事業を展開する SHIFT( 3697)を挙げた。

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本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではありません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びに Morningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。

モーニングスター・エクイティ・リサーチレポートの読み方

(1)第三者機関として中立的な立場を重視 モーニングスター・エクイティ・リサーチレポートは、モーニングスターが位置する中立的な第三者としての立場を重要視し、客観的な比較・評価情報の提供に努めています。モーニングスターがカバーする全銘柄に対し、アナリスト個人の見解に加え、複数のアナリストから成る銘柄評価委員会の意見を反映し、投資判断・想定株価レンジ・業績予想を決定しています。

(2)カバー銘柄のユニバース カバー銘柄は下記対象銘柄から銘柄評価委員会が選出しています。

【銘柄選定基準】 ● アナリストのカバー率が低い国内新興市場上場銘柄 ● 個人投資家からの人気が高い銘柄(各オンライン証券

のデータを参考) ● 時価総額を考慮(50 億円程度以上を目安) ● 整理、監理銘柄や継続疑義、債務超過銘柄を除く

(3)3 段階の投資判断 カバー銘柄に対する投資判断は、モーニングスターの各アナリストによる調査・取材・分析を基に銘柄評価委員会の協議を経て決定しています。下記の基準を基に 3 段階(最上位から「Overweight 」(オーバーウエート)、「Neutral」

(ニュートラル)、「Underweight」(アンダーウエート))で予測しています。

Overweight (オーバーウエート)今後、半年間の株価推移が現値水準を 15%以上上回ると予測される場合 Neutral (ニュートラル)今後、半年間の株価推移が現値水準の- 15%~+ 15%にとどまると予測される場合Underweight(アンダーウエート)今後、半年間の株価推移が現値水準を 15%以上下回ると予測される場合

 モーニングスターでは業績見通しや財務状況、株価の値動きなどに関する見解の変更により、機動的に投資判断を変更します。ただし、影響力のある、新しい情報が明らかとなり、判断に時間を要する場合には投資判断を「Under Review」(保留)とする場合があります。また、取引時間中の投資判断の変更は行いません。アナリストが退職した場合などは投資判断をいったん「Suspension」(停止)とする可能性があります。

(4)中期的な想定株価レンジ 向こう半年間で想定される株価のレンジを示します。株価指標などを用いた適正株価水準のほか、チャートのフシ目や直近の高値・安値、トレンドライン、移動平均線などテクニカル面や価格帯別出来高なども考慮して、中期的な上値メド、下値メドを決定しています。

■ アナリストコメント  直近の業績動向や事業環境について、取材に基づいた評価をコメントしています。投資判断の根拠や業績予想に対する見方、今後の事業展望などを記載し、株式投資をするうえで最も重要な情報を掲載しています。また、読みやすさを考慮してテーマごとに 2 ~ 4 つのパラグラフにまとめているほか、重要なポイントを太字で強調しております。

■ 業績動向  通期決算の実績 2 期分と会社予想、およびモーニングスターの独自予想を今期、来期の 2 期分掲載しております。各銘柄への取材に加え、四半期毎での過去の業績傾向やセグメント毎での分析に基づいて業績数値を予測しています。

■ 会社概要  各銘柄がどのようなビジネスを展開しているのか、どこに収益源があるのかなどを詳しく解説するほか、今後どの事業に力を入れていくのか、中期的にはどのような事業展開を図っていくのかなどの中期的な見通しも取材を踏まえて掲載します。

■ 事業環境と展望  各銘柄が属する業界について、足元の状況や将来の成長性などの観点から解説します。競合他社への取材も実施することで業界全体を多方面から捉えるほか、業界団体のデータなど具体的な数値も掲載します。

■ リスク要因  各銘柄が有するリスクを解説します。事業面でのリスクに加え、業績面や財務面、株式市場独自のリスクなども考慮して様々な角度から見たリスクを示します。

■ 成長性  今期会社計画の売上高成長率、営業利益成長率、EPS 成長率を競合他社と比較するほか、過去の経緯や主力事業の成長力などを評価します。

■ 収益性  今期会社計画の売上高営業利益率と前期実績の自己資本当期純利益率、総資産経常利益率を競合他社と比較するほか、過去からの収益性の変動などを評価します。

■ 財務安定性  前期実績の自己資本比率、デット・エクイティ・レシオ(=有利子負債/ 自己資本× 100)、流動比率(=流動資産 / 流動負債× 100)を競合他社と比較するほか、現預金やキャッシュフローなどの観点から財務安定性を評価します。

項目説明

特 徴