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ちばがく 第12号 [1] 第12号 平成22年4月 The more I learn, the more I realize I dont know. The more I realize I dont know, the more I want to learn. Albert Einstein:1879-1955 千葉学習センターにも春が訪れました。学習センターの北口に咲く一本の桜。4月9日に撮影。前日の 強風にもかかわらず、花びらがしっかりとついていました。また、若葉が伸び始めていました。心なし か、枝振りがしっかりしてきたように思われます。1年1年、確実に幹や枝が太り、大地に大きく根を 広げていくのでしょう。 [写真:宮崎清] 放送大学千葉学習センター THE OPEN UNIVERSITY OF JAPAN CHIBA STUDY CENTER

第12号 平成22年4月 放送大学千葉学習センター THE OPEN …¡ばがく第12号 H22.4月.pdf · ばがく』の表紙を飾っているアインシュタインの名言

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Page 1: 第12号 平成22年4月 放送大学千葉学習センター THE OPEN …¡ばがく第12号 H22.4月.pdf · ばがく』の表紙を飾っているアインシュタインの名言

ちばがく 第12号 [1]

第12号

平成22年4月

The more I learn, the more I realize I don’t know.The more I realize I don’t know, the more I want to learn.

Albert Einstein:1879-1955

千葉学習センターにも春が訪れました。学習センターの北口に咲く一本の桜。4月9日に撮影。前日の強風にもかかわらず、花びらがしっかりとついていました。また、若葉が伸び始めていました。心なしか、枝振りがしっかりしてきたように思われます。1年1年、確実に幹や枝が太り、大地に大きく根を広げていくのでしょう。 [写真:宮崎清]

放送大学千葉学習センターTHE OPEN UNIVERSITY OF JAPAN CHIBA STUDY CENTER

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ちばがく 第12号 [2]

平成22年度第1学期入学者の皆様、ご入学おめでとうございます。

大学の主人公は、学生諸氏です。放送大学千葉学習センターは、在籍されている学生諸氏のさまざま

な願いを実現できる場でありたいと、私は願っています。学習プログラムにしても、サークル活動に

しても、学生諸氏の建設的な要請に応えられるものでありたいと、放送大学千葉学習センターの運営

を託されている私は考えています。放送大学千葉学習センターに在籍されている学生諸氏が、まさに

大学の主人公として、日々の研鑽と活動に励まれることを期待しております。

このような運営方針に基づき、これまでの千葉学習センターと様相が変わった点、本年度計画・推進

したいことなどを、ご紹介いたします。学生諸氏からも、ご意見・ご提案をお寄せください。

○教室の机・椅子を新しくしました。

教室は、面接授業等で学生諸氏が学ばれる中心的な場です。その机や椅子は順次新しいものに入れ

替えてきましたが、本年3月にも数教室の机・椅子を新しくいたしました。

一部の教室のスライド映写幕が小さいとの声を、学生諸氏および面接授業担当講師からいただいて

います。よりよい環境での勉学を目指し、いただいている要請に順次応えていきます。

○1階ならびに2階のトイレを改装しました。

照明が暗い、物をかけるフックがないなど、学生諸氏からいただいていたご意見を反映し、本年3

月に、千葉学習センター1階・2階のトイレを全面的に改装しました。いつまでもきれいなかたち

で使っていきたいものです。

○授業等の成果を掲示して千葉学習センターのキャンパス・ギャラリー化を引き続き推進します。

お気づきの方も多いかと思いますが、1階・2階の廊下の壁面や2階の集いの場の壁面を飾ってい

るのは、面接授業「デザインの基礎」を受講された方々の作品、ならびに、サークル活動をされて

いる方々の作品です。いずれも力作ばかりです。

これまでに引き続き、本年度も、千葉学習センターの空間を皆さまのさまざまな作品等で埋め尽く

し、アメニティに富んだキャンパス・ギャラリー化を推進します。

なお、2階の学生諸氏の集いの場の壁面を飾っている大型作品は、大川良子氏(人間の探求専攻)が

寄せてくださったものです。どうぞ、皆さまも作品をお寄せください。

○学生諸氏・市民に開かれた公開講演会を月例で実施します。

学生諸氏ならびに広く市民に開かれた公開講演会を月例で開催の予定です。これまでのデータによ

りますと毎回の公開講演会に100名内外の方々に参加していただいています。そのうちの1~2割

が一般市民の方々です。学生諸氏には面接授業等では聞くことのできない新たな話題を提供し、一

般市民の方々には千葉学習センターにおける学習テーマなどへの関心をお持ちいただくため、さま

ざまなジャンルの講師をお招きして、公開講演会を月例で実施いたします。

○「秋祭り」の充実を図ります。

本年度は放送大学千葉学習センター創立25周年にあたります。昨年度第1回が催された「秋祭り」を

創立25周年事業の一環として一層充実し、千葉学習センター内外に、日ごろの学習成果やサーク

ル活動の様相などをお伝えしていきたいと思います。

大学は地域社会と無縁なかたちでは存立できません。地域社会との連携・交流を、個々の学生諸氏

のみならず、千葉学習センターの組織としても重要課題に位置づけていくべきです。本年度の「秋

祭り」はその象徴になりえるように、学生諸氏ともどもさまざまな知恵を出し合い、実行していき

たいと思います。ご協力のほど、お願いいたします。

放送大学特任教授・千葉学習センター所長 宮崎清千葉大学名誉教授・特任教授・グランドフェロー

中国四川大学・江南大学名誉教授 台湾実践大学客員教授

千葉地域市民学会会長 昭和18年1月 山梨県生まれ 工学博士(東京大学)

前:千葉大学理事・副学長・地域観光創造センター長

千葉大学大学院工学研究科教授 日本デザイン学会会長

著書:『藁』Ⅰ・Ⅱ 法政大学出版局 『図説・藁の文化』 法政大学出版局

『デザイン事典』 朝倉書店 その他受賞:日本デザイン学会特賞 通商産業大臣賞 EXEMPLA最高栄誉賞 その他

E-mail:[email protected]

新年度を迎えてのご挨拶

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所長 宮崎清担当面接授業:デザインの基礎 日本の工芸文化を考える 日本の意匠文化を考える 地域観光創造論

ちばがく 第12号 [3]

平成22年度のスタッフを紹介します(50音順)

客員教授 前田早苗千葉大学普遍教育センター教授専攻:教育評価学担当面接授業:現代社会と大学

客員准教授 植田憲千葉大学工学部准教授専攻:デザイン学担当面接授業:デザインの基礎

客員教授 加藤隆千葉大学普遍教育センター教授専攻:神学、比較文明論担当面接授業:『新約聖書』から

何を学ぶか

客員教授 山本忠千葉大学名誉教授専攻:有機化学担当面接授業:有機化学の楽しさ

支援協力准教授奈良由美子

支援協力准教授二河成男

支援協力准教授佐藤仁美

奈良由美子先生、佐藤仁美先生、二河成男先生は、放送大学本部に籍がございますが、これまで同様に千葉学習センターにおける学習相談などにご支援いただけます。

客員教授 宮野モモ子千葉大学教育学部教授専攻:音楽学担当面接授業:音楽の楽しさ

6名の客員教員は、週4時間ほど千葉学習センターにおいでです。どなたも、それぞれのご専門分野を極めておられます。学生諸氏の学習相談にも応じていただけます。

客員教授 小森光夫千葉大学名誉教授専攻:国際法担当面接授業:国際社会の

融和と調和を考える

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平成22年度の事務担当者をご紹介します

ちばがく 第12号 [4]

事務長 岩井正明

私たちが千葉学習センターにおける事務を担当いたします。お問い合わせなど、どうぞご遠慮なく、事務窓口にお立ち寄りください。

よろしくお願いいたします。

総務係長 阿由葉努職員 平松香織職員 古門久子

教務係長 本郷弘子職員 岩瀬ひとみ職員 今野京子職員 坂本香保職員 山戸基弘

年度末の人事異動で、事務担当職員が一部新しくなりました。ご厚誼のほど、よろしくお願いいたします。

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4月4日(日)14:00~14:40、本年度1学期に入学された方々をお迎えする「入学者の集い」が開催されました。千葉学習センターの も大きな大講義室に300名ほどの方々がお集まりくださり、立ち見の方も出るほどの盛会でした。

国歌演奏、来賓・教職員の紹介がなされた後、客員教授・宮野モモ子先生の指揮のもと参加者一同で学歌を斉唱した後、石学長の歓迎の辞がビデオで流されました。次いで式辞に立った宮崎所長は、『ちばがく』の表紙を飾っているアインシュタインの名言 ”The more I learn,the more I reaize I don’t know. The more I realize idon’t know, the more I want to learn.” を紹介しながら、仲間との

交歓・交流に基づく生涯学習の大切さを説かれました。続いて、来賓としてご出席の同窓会長小野氏より、ご挨拶がありました。

「入学者の集い」を閉じた後、成績優秀者に対する所長表彰状授与、受賞者を代表してのご挨拶、本郷教務係長による新入生オリエンテーションがなされ、15:00からは学習相談、サークル説明会が繰り広げられました。

平成22年度1学期「入学生の集い」が行われました

「入学者の集い」会場風景

祝辞を述べる千葉学習センター所長 成績優秀学生への所長表彰

ちばがく 第12号 [5]

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平成21年度2学期卒業・修了成績優秀者に所長表彰状が贈られました

4月4日(日)に開催された「新入生の集い」の式典終了後、平成21年度2学期学部卒業者156名のうち15名、ならびに、大学院修了者34名のうち5名に、成績優秀者として、千葉学習センター所長表彰がなされました。所長による手づくりの表彰状が贈られたのは、次の方々です。敬称略、順不同○学部卒業者・生活と福祉専攻:小口みち、坂巻敏夫、森本ひろみ、今井正太郎、渡邉輝夫・発達と教育専攻:渡邉淳子、吉村美津子、新藤紀子、別納弘恵、木村悌子、塩崎ゆかり・社会と経済専攻:徳光禎央・人間の探求専攻:石倉信広・心理と教育コース:西ヶ谷志乃・人間と文化コース:中西純夫○大学院修了者・総合文化プログラム:道祖土かれん、背尾覚、小川典慶・政策経営プログラム:壽圓祐子・臨床心理プログラム:田村睦子

なお、受賞者を代表して、「所長表彰を受賞して」と題し、中西純夫氏から放送大学における同氏の勉学への真摯な取組みについてお話がありました。中西様、ありがとうございました。

左:所長表彰受賞者を代表しての中西氏のご挨拶 右:中西氏のお話に耳を傾ける新入生の方々

ちばがく 第12号 [6]

平成21年度2学期卒業・修了成績優秀者からのメッセージ

きっと新しい発見があるはずです 今井正太郎この度は過分な表彰を賜り、ありがとうございます。定期試験期間には、性懲りもなく毎回のように追い込まれ、冷や汗をかきつつ、何とか卒業までこぎつけたと自覚している者としては、「なぜか?」と不思議でもありました。しかし、2年間の努力に対する報いということで、感慨深い思いです。放送大学はさまざまな事情を持ったさまざまな年代の方々が集う場所(そこが大きな魅力)ですから、私個人の事情もお話しして、こんな人間もいたのかと感じていただければと思います。放送大学での私の専攻は「生活と福祉」でした。私は病院に勤務する理学療法士です。普段から「生活と福祉」にかかわりが深い職に就いております。仕事をする傍ら、効率的に大学卒業資格を取ることが

優先の目標であったため、自分なりに比較的取り掛かりやすい分野であるこの専攻を選択しました。私は3年制専門学校卒でしたが、幸いにもそこで習得した単位が上限まで認定され、3年次編入生として放送大学での2年間の生活をスタートすることができました。初めは単位を積み重ねることを第一義として、とにかく定期試験に向けて準備を進めていたというのが正直なところでした。しかし、自習を進めるなかで、知的好奇心をくすぐられることが少なくないことに気づきました。講義を担当される先生方は、その分野でご活躍されたいわゆる第一人者といった方々が非常に多い(これまた大きな魅力)というのも、その理由のひとつであると思います。結局、 終年には効率的な学位取得という当初の自分の目標とは少々離れ、生涯学習として内容を重視した講義選択を優先するようになり、おかげで(?)卒業を賭けた定期試験でもギリギリ滑り込みといった状態でした。しかし、それも今にして思えば良かったです。今やすっかり「生涯学習」という言葉が、実感を伴って自分に浸透した気がします。卒業後も単科履修が可能と聞きました。興味ある講義を今後も自分の好きなように履修する機会があるというのは、私にとっては大変ありがたいことです。新入生の皆様におかれましては、ぜひご自分のなかの「知的好奇心」をこの放送大学で探り、培っていただきたいと思います。きっと新しい発見があるはずです。この新しい発見があると、一気に楽しくなります。何はともあれ、目的はどうであれ、大学生活を楽しむのが一番ですから。

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平成21年度2学期卒業・修了成績優秀者からのメッセージ

ちばがく 第12号 [7]

これからの歩みと新入生に贈る言葉所長表彰を受賞して中西純夫

所長表彰は思いがけずのお知らせで、驚きと喜びでいっぱいです。これからの励みになります。思えば、65歳で会社退職後、これから80歳までの人生のキャリア・デザインを考え、(1)生涯学習、(2)新しい友達のネットワーク構築、(3)趣味の続行を決めました。生涯学習については、平成11年10月、放送大学教養学部「人間の探究コース」に入学。中途退学して平成17年、同大学院総合文化プログラム(文化人類学)に入学。そのきっかけは、1冊の本、能登路雅子『ディズニーランドという聖地』との出会いです。たかが遊園地が何故、米国では聖地なのか疑問に思い「アメリカ文化の日本への受容」のテーマで研究、ディズニーランド、ウオルトディズニーワールドを実地調査、インビューを行い、なるほどと納得しました。だが、東京ディズニーランドは、日本人にとって聖地ではなく、巨大娯楽空間です。では、何故年間25百万人の集客、97.5%の驚異的リピート率で、ダントツなのか疑問が湧いて、平成17年、再度同大学院政策経営プログラム(社会学)に入学、「グローバルサービス企業におけるサービス行為と企業文化」のテーマで従

業員のサービスに絞って研究しました。他の5社(ウオルトディズニーワールド、日本マクドナルド、ザ・リッツ・カールトン・ホテル、デルタ航空、全日本空輸)も比較し、学際的に研究し自分の理論を構築し、インタビューで実証するやり方です。平成21年1月、面接試験で、先生から博士課程にいくよう勧められ、紹介状も書いていただきましたが、千葉大学では、受験受付が終わっていたので、研究生として1年間送りましたが、実り多きものでした。同年4月放送大学「人間と文化コース」に再入学し、22年3月卒業し、表彰状を戴くことになったのです。放送大学に学んで11年、76歳になりました。残念ながら、放送大学には、博士課程がないので、通学30分圏内の千葉大学大学院博士後期課程に入学、4月から放送大学で学んだことを生かして、理論を深め、インタビュー対象も広げる計画です。なお、放送大学院(社会学)での私の論文の要約は、他の50編の論文と共に、4月刊行「Open Forum」に掲載されます。4月に放送大学の「社会と産業コース」に再入学 しましたので、当面千葉大学院と両建てになります。新入生にあえてお勧めしたいことは、(1)放送大学のテキストは非常によく出来ていると評判なので、どうせ履修するなら「秀」(90点以上)を目指すこと、私は、テキストは7回読みました。(2)付属図書館が充実しており、参考文献を読むとともに、テキストのテープの視聴は図書館でした。(3)大学では、「ゼミ」をとること、出来れば大学院に進むことにより、友達のネットワークが広がります。「ゼミ」で議論して、あとで懇親会は楽しい。(4)大学でのクラブ活動も生涯の友を得るチャンスです。私も「シニアライフ研究会」で、学びのほか、オペラ、ハイキング、旅行など大いに楽しんでいます。(5)趣味をもつことで、私は、風景写真撮影で、キャノンクラブなど写真クラブに所属し、撮影旅行を楽しんでいます。国内外のハイキング、夏は、スイス、チロル、ヨーロッパアルプスのハイキングを夫婦で楽しんでいます。

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平成21年度2学期卒業・修了成績優秀者からのメッセージ

ちばがく 第12号 [8]

放送大学学生生活を振り返って 別納弘惠私が中学生の頃、担任の先生が繰り返し話をしてくれました。「勉強ではなく勉楽だよ」と。学びとは強いられてするものではなく、楽しみながらするものだと教えてくれました。それが本当にわかるのに相当の時間はかかりましたが、放送大学でその醍醐味を味わいました。私が放送大学に入学したのは8年前のことです。長女の妊娠が分かり、それまで勤めていた専門学校での色彩学講師を辞めることになりました。それまで毎日がアウトプットの連続で、私の中身はかなり疲弊していた時期でした。自分にうすっぺらさを感じ、アウトプットに足るだけのインプットが必要と考えていました。この機会に、それまで学びたいと思っていた心理学を中心に基礎からきちんと学ぼうと思ったのです。出産した後も自宅で続けられる放送大学はまさにぴったりな大学でした。そんな動機で始めた放送大学での学びでしたが、結果的にはその時々の私の状況に応じて受講科目を選択していきました。小さな我が子と過ごす毎日、初めての子育てはわからないことだらけで

した。「乳幼児心理学」から「児童の臨床心理」「生涯発達心理学」と、人がこの世に生を受けて成長していく様を学びながら、人についてもっと知りたいという気持ちになりました。心理学を中心とした周辺知識、また、芸術や音楽にいたるまで受講科目のバラエティーは徐々に変化にとんだものになっていきました。放送大学の印刷教材は、1冊1冊とても貴重な書物として本棚に並んでいます。15回で構成されたテキストは、どれもすばらしい内容で、テレビやラジオによる授業で先生の解説をいただきながら、テキストを精読するというスタイルがとても気に入っていました。履修のペースはゆっくりでしたが、一つ一つの科目を丁寧に読んでいくことを心がけました。「イメージの歴史」「進化と人間行動」は、テキストを読み進めるうち、気持ちが高揚し、ドキドキするといった経験をしました。面接授業では、実験を通して科学的にとらえることを学んだ「心理学実験実習」、子どもの成長、学び、教育についてあらためて考えさせられた「子供と若者の世界」など、今でも強く心に残っています。入学してしばらくは、卒業できるだろうとはまったく思っていませんでした。しかし、ある面接授業で出会った方に、「入学したんだから、卒業するまで頑張らないともったいない!」と激励をいただきました。卒業はまったく視野になかった私が初めて卒業を意識した瞬間でした。同じ教室で同じ講義に参加する仲間の存在はありがたいものです。この8年のうちに、二人の子どもを授かり、子育てのなかにあって、放送大学は私を支える存在でした。子どもから少し離れて、自分の好きな世界に没頭する時間は何よりも大切なものでした。まだ子どもが赤ちゃんだったころ、どうしても面接授業が受けたくて、遠方にもかかわらず実家の両親にベビーシッターをお願いしたこともあります。幕張の託児施設に子どもを預け、単位認定試験を受けたこともありました。

近では、試験前の私に気遣い、そっと時間をくれた家族。たくさんの助けをもらい、卒業まで続けてこられました。感謝の気持ちでいっぱいです。私の生活環境も時間とともに変化していくことと思いますが、生活スタイルの一部に「知る」ということの楽しみを持ち続けていきたいと思っています。まだ触れたことのない世界に冒険に出かけるような気分で…。

学び得たことを生かして 渡邉輝夫この度、宮崎センター長より表彰をいただき、大変うれしく思っております。この報を知ったときには、まさか私だと思わず、名前をもう一度確認してしまいました。これに満足せず、これからもチャレンジの精神で努力していこうと改めて認識しました。学生生活を振り返ると、一言であっという間に終わりました。勉強は仕事が終わり、子供が寝てからとなるので、睡魔との闘いだったのを覚えています。勉強を始めて数ヶ月すると、多くの新しいことを学ぶことができ、私はまだまだ知らないことが多いと改めて感じました。それと同時に、少しずつ自分が成長できているような感じもありました。間違いなく、ここで学んだことは私にとって大きな価値があると改めて感じました。また、仕事とは関係のない科目も受講しました。これは私の興味ある科目だったので、とても楽しく受講でき勉強になりました。これからは、学んできたことが現在の仕事と共通する部分がだいぶあるので、生かせるよう努力していきたいと考えています。また、今回はこれで卒業というかたちになりましたが、興味がある科目があれば、ぜひ再び受講しようと考えています。

後に、粗末な文章となってしまいましたが、このような賞をいただき誠にありがとうございます。

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平成21年度2学期卒業・修了成績優秀者からのメッセージ

ちばがく 第12号 [9]

放送大学大学院に行こう!~学生生活を振り返って~小川典慶

私は2002年4月に放送大学全科生として入学

して以来、今年の大学院修了で丸8年放送大学

にお世話になったことになります。その間、遠

隔教育環境の整備はさらに進み、生涯学習の場

も随分充実してきたように思います。特に、通

信制大学院の設置は高く評価できるものであり、

私のように地方の大学空白地帯に住むものにと

って学習の門戸を開いていただいたことに対し

て、関係者の皆様に深く感謝するものでありま

す。

学部入学の動機は、仕事で当時社会問題となっていた環境ホルモン問題について調査することになり、

ある大学の先生に研究の成果を聞きに伺ったところ、話される専門用語の意味がわからず、生物学やバ

イオテクノロジーの知識習得の必要性に迫られたことがきっかけでした。図書館で偶然、放送大学のこ

とを知り、通信制には珍しく多くの理系の科目を有し、私の必要とする知識も必要十分得られることを

確認のうえ、入学(3年次編入)を決めました。

目的の知識習得後、ちゃっかり卒業に必要な単位も習得し、2005年3月に学部を無事卒業することが

できました。ただ残念なことに、卒業時には既に環境ホルモン問題は終息し、私の得た知識を生かす機

会は失われていました。 そこで、勉強した成果を生かす方法として選んだのが、大学院への進学だっ

たわけです。

まずは、選科生として入学したものの、単位認定試験直前に長男の誕生、持病の腰痛の悪化などで、単

位認定試験を2度断念し、一時は進学を諦めかけたこともありました。

しかし、体調復帰と同時に一念発起して、再度選科生を経て何とか2008年に全科生として入学を果た

すことができました。

大学院の生活は学部と違う新鮮な刺激があり、特に毎回のゼミが楽しみでした。私は環境システム科学

群の東先生のゼミに所属し、世代も職業も研究分野も異なる異業種異文化コミュニケーションの見本の

ようなところで、毎度活発な議論が行われました。ゼミが終わっても、必ず居酒屋でゼミ?の続きが行

われ、各ゼミ生の研究にかかわる熱い思いがさらにヒートアップ!お酒の勢いで、本質を突いた質問が

ポンポン飛び出し、さらに活発な議論が展開されたことを昨日のことのように覚えております。

私の研究テーマは、環境ホルモン物質の活性を計算化学を用いて予測するというもので、偶然にも計

算化学の分野で著名な時田先生が客員教授としてゼミに参加されており、指導教官として適切なアドバ

イスをいただいたことと、東先生の目次先行型進捗管理により、順調に修論を仕上げることができまし

た。

とはいうものの、単位認定試験、ゼミの準備、レポートI~Ⅲ、修論、口頭試問、さらにその間に研究デ

ータの収集と資料作成に追われて、自分の成績を顧みる余裕はありませんでしたし、正直成績優秀者と

して表彰されるとは夢にも思っていませんでした。

今回、千葉学習センター所長表彰を受賞し、驚きとともに地道な努力がこのような形で認められたこと

に深く感謝いたします。妻からは「あんたがもらえるなら、全員もらえるんとちゃうの?」と関西弁で

冗談を言われながらも、ささやかなお祝いをしてもらいました。

今後は、随分寂しい想いをさせてしまった子供たちへの恩返しのため厭というほど遊んでやる予定です

ので、当面本格的な学業はお休みです。いずれ親離れする時が来たら、また放送大学のお世話になるつ

もりです。そのときはよろしくお願いいたします。

後に、東先生との居酒屋での約束で、放送大学大学院の宣伝マンとなって大学院の魅力を宣伝し受験

者を増やしますと宣言した手前、この紙面をお借りして読者の皆様に大学院へのお誘いをさせていただ

きます。

「放送大学卒業したら、目指してみたい大学院。学んだ知識を深化させ、あなたの夢を開花する。学習

センター入口で、大学院募集要項はあなたを待っています。」

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ちばがく 第12号 [10]

平成21年度2学期卒業・修了成績優秀者からのメッセージ

本年3月放送大学大学院を修了された歓びを、楠様が歌に詠まれました。達筆の短冊をお届け下さいましたので、ご紹介します

これから放送大学で学ばれる方々へ

木村悌子ご入学おめでとうございます。皆さんは、さまざまな理由で放送大学に入学され、これから頑張ってみようと張り切っていらっしゃることと思います。でも、多くの方がそうであるように、お仕事や子育て、家事、あるいは何か他の活動に携わりながら勉強を続けていくことはとても大変なことですよね。突然お仕事のほうが忙しくなったり、家庭で専念しなければならないことができたり、途中で挫折してしまいそうな時が来ることもあるでしょう。私も以前、いくつかの資格を取得するために忙しい仕事をこなしながら、通信教育で学んでいたことがありますが、挫けそうになることが何度あったか知れません。そんな私が、 後まで勉強を続けていくために大事なことは何であったかを考えた時、次の3つが頭に浮かびました。まず、具体的で明確な目的を持って学び続けるということです。放送大学の場合、「大学卒業の学士がほしい」「○○について詳しく学び、それについて卒業論文が書きたい」といった目的が多いかもしれません。明確な目的を持っている人は、途中で他の生活が忙しくなって、勉強を中断したりペースダウンせざる得なくなっても、状況が許すようになれば、またすぐに再開するだろうと思います。ということで、初め「ただなんとなく放送大学で学んでみようかなぁ」くらいの気持で入学された方も、できるだけ早く具体的な目標を持つことをお薦めします。2つ目が、今の生活のなかで、無理のない勉強方法のパターンを考えるということです。私は以前、片道1時間半の通勤電車のなかでの時間を活用していました。たとえ目の前の座席が空いても、座れば眠くなるとわかっているので、ひたすら立ち続け(笑)、教科書やノートを読み続けました。その代わり、平日家に帰ってからはほとんど勉強せず、週末に教科書のポイントをノートにまとめていました(放送大学の場合は、放送授業を聞くことが先にきますね)。そして、 後は勉強方法に関することですが、私は放送授業や教科書のポイントをまとめることで、学んだ内容が正しく理解でき、記憶にも残りやすいと思っています。受身的な勉強の多い通信教育に能動的な勉強が加わるとも言えます。しかし、何科目も教科書の内容をまとめていくのは大変な作業ですよね。ですから、「後から見直した時、まとめておいたほうがいいな」と思う科目だけにしたり、教科書にマークした単語だけをノートに記入したりと、できる範囲で始めてみてはどうでしょうか。以上、生意気なようですが、放送大学で 後まで勉強を続けるためのポイントを考えてみました。特に、お仕事や子育て・家事などをこなしながら勉強をしていこうと考えていらっしゃる方に、何かお役に立てることがないかと思い、自分の経験を振り返ってみました。私自身、今年の3月に放送大学を卒業したばかりですが、まだまだ勉強することは多いと思っています。生涯教育の場である放送大学で、皆さんの世界が広がっていくことを願っております。

放送大学大学院修了を歌に詠む

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平成21年度2学期卒業・修了成績優秀者からのメッセージ

一流という誇り道祖土 かれん ボズウェル Karen Saido-Boswell

千葉学習センター所長表彰、ありがとうございます。ゼミの宮本先生、奈良先生、ゼミの仲間達が自分のことのように大変喜んでくれたことが何よりうれしいです。2007年、放送大学大学院に出願した当時、私は45歳で超高齢妊婦でした。派遣の契約期間も終わりに近づいており、「よりよい働かせ方」「よりよい働き方」に対しての考え方を形にする研究がしたいという漠然とした思いだけを抱いていました。合格通知をいただいた時期はあまり体調が良くなく、その後緊急手術で出産した後も親子で入院が続き、病院の郵便局から科目登録などを送りました。退院し、入学はしましたが、家族の病気、入院、手術、介護といろいろハプニングは続きます。そのなかでいつも私を支えてくれたのは「一流の環境で学んでいる」という誇りでした。各々の分野でトップクラスの研究をなさっている先生方からご指導いただいたり、その授業を受けたりできる一流の大学を私は選び、また大学も私を選んでくれました。宮本みち子先生と奈良由美子先生の合

同ゼミでは、お二人の先生の研究に対する厳しい姿勢に触れると勇気がでます。また、忙しい生活のなかで高い志を持ち続けるゼミの友人達は、もはや家族であり、リアルタイム

で私を支えてくれました。研究につまずくたび、ゼミへの出席が危ぶまれるたび、レポートの提出、単位認定試験受験の前に

困難が押し寄せるたびに、なぜ大変であるかより、どうやったらできるかというありとあらゆる方法を一緒に考えてくれました。日本のあちらこちらから夜中の12時過ぎにメールが飛んできます。このゼミの家族なくして修了はあり得ませんでした。

一流の大学の学位授与式には一流のサプライズがありました。小椋佳さんのステージです。「学びは誰でもが手にできる 高の贅沢のひとつ」と歌声が心に響きます。

見回せば、ご研究を続けながら学生にご指導なさっている先生方のお姿は美しく、困難を乗り切り修了した仲間達の顔は輝いています。

共に 高の贅沢を味わった2年間を思うと、その宝物の尊さに涙が出ます。一流を学び、一生の友と出会えた放送大学の卒業生であることに誇りをもち、これからは同窓生として放送大学の発展に少しでも貢献していきたいと思います。

後になりましたが、経験からのアドバイスです。参考になさってみてください。大学院生活のコツは、ゼミにできるだけ参加することです。スケジュールの調整や交通費やいろい

ろ大変ですし、自分の研究が進んでいないと気後れするものです。でもここで勇気を出して、出てみてください。必ず何かを得、光が見えて帰路につけます。見えない友を見る機会でもあります。

科目受講のコツは、まずシラバス(インターネットで見られます)、まえがき、第1章の授業からその科目のねらいと15回の授業の流れをとらえることです。各回の授業だけに目をやると高度な内容に圧倒されてしまうこともありますが、15回の授業が壮大なストーリーのように流れるのか、それともいくつかのブロックが集まって構成されているのかなど、まずは全体の流れをイメージでとらえることをお勧めします。

あとは、ご担当なさっている先生方の熱い思いを感じ、一流の大学で学んでいるという誇りを胸にぜひ、贅沢を楽しんでください。

ちばがく 第12号 [11]

卒業生・修了生の皆様へ 夢・志、そして、「気づき」

ご卒業・ご修了、おめでとうございます。人生にはさまざまな節がありますが、皆様は、晴れて大学・大学院修士課程を卒業・修了されるという大きな節を築かれました。おそらく、どなたも、次の人生の節に向かって、新たな夢と志を描かれていることでしょう。1つの節は、次の新たな節を築くための土台であり、出発点でもあります。この機会に、さらなる夢と志を、どうぞ、描いてください。同時に、ご卒業・ご修了の節を築かれるまでの経過を振り返るとき、おそらく、どなたも、多くの方々からの支えがあったことに気づかれていることでしょう。その「気づき」を、どうぞ、忘れないでください。その「気づき」は、これからの皆様の人生を、さらに豊かなものに、さらに大きなものにしていく、まぎれもない「力」になるでしょう。千葉学習センターも、 「気づき」の心を忘れることなく、新たな夢・志を描きます。 [教職員・一同]

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平成21年度第2学期面接授業を終えて:担当教員からのメッセージ

ちばがく 第12号 [9]

平成21年度第2学期面接授業担当教員からのメッセージ

ちばがく 第12号 [12]

自分の理由・真実を語る音楽宮野モモ子はじめての千葉学習センターでの授業。これまで幅広い世代の方を

対象に音楽教育の場を通して授業をさせていただく機会はあったの

ですが、さまざまな目的の方々とともに音楽を共有するのは初めて

の経験で、相当緊張する自分がいました。

私は教育畑で職業としての教員にターゲットを絞った指導で「音楽」

を応用的に扱うことに慣れてきたので、決められた年齢の一人ひと

りの音楽能力育成の観点から選ぶ癖がついてしまっている自分に気

づかせていただいた面接授業でした。

歌は言葉に託して歌うことで、歌詞の世界に自らの心を遊ばせるこ

とができ、愛の歌・失恋の歌、自然への讃歌など、まだ見ぬ体験も

心で楽しめます。

また、楽器を扱うことはその操作によってでる音の響きの多様さ、豊かさ、美しさに心が広がります。

音の多様性と内的体験に遊べるのが音楽の魅力であり、しかも、誰一人としてそうした世界を持てない

(感じない)人はいない。

そうなのです。専門性には個人差がありますが、音楽を持たない人はいないのです。ただ気づいていな

い場合が多くはないでしょうか?

音楽のいろいろな形を鑑賞すると、自分の音楽傾向はどの形に近いか気づけます。私の面接授業ではそ

の気づきをお手伝いしたいと思い、さまざまな形の楽しさを持つ音楽に触れ、そして、自分のなかにあ

る音楽と出会っていただこうと、作り出す活動も取り入れました。

いかがでしたでしょうか?

音楽の楽しさは多岐にわたっていますが、どの音楽でも自分の理由、真実を自由に語れるところがあり

ます。私の面接授業「音楽の楽しさ」がそうしたところに花を咲かせる種になればと思っています。

履修生の皆さま方ご苦労様でした。

一緒に学問を楽しみましょう福士顥士

「光の科学」と「電気と熱のやさしい科学」 (竹内義雄先生と共同)

の面接授業を担当させていただきました。受講者のほとんどの方は

光・電気・熱などの科学的な扱いや実験に関しては初心者の方でし

たが、どちらの授業も実験を主体として進める授業だったこともあ

り、本当に熱心に取り組んでいただけました。放送大学の学生の皆

さんは、これまでに学ばれてきた学問的な背景が個々人で全く異な

り、授業を担当する者として非常な困難を感じています。できるだ

け内容を絞り込み、順序立てて明快に説明することをいつも心がけ

て授業に臨んでいますが、ある程度勉強が進んだ方には「易しすぎ

る」との不満を与えることも否めません。受講者のなかには、日常

の業務のなかで分光や電気回路を扱う、言わばこの道のプロの方もいらっしゃったようですが、その

ような方々から「基礎に立ち返って、基本的な事項を実験をとおして確認できたのが良かった」との

感想をいただき、ほっとしています。また,「実際に授業に参加してみると、こんなに面白い内容な

のに印刷されたシラバスからはこのことが読み取れませんでした」との感想もいただきました。

授業の内容を充実させるだけではなく、授業の魅力を学生の皆さんにアピールすることの大切さを改

めて感じている次第です。実験室の定員の都合もあって、第2学期に一緒に勉強して下さった受講者

は2つの科目を合わせても44名にすぎませんでしたが、学生の皆さんの熱心な取り組みに私自身がと

ても励まされたように思います。

今後とも、学生の皆さんに負けないように、自分も授業に、研究に、趣味に力いっぱい取り組んでい

こうと改めて奮い立とうとしているこの頃です。

学生の皆さん、一緒に学問を楽しみながらがんばりましょう。

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平成21年度第2学期面接授業を終えて:担当教員からのメッセージ

ちばがく 第12号 [13]

「小さな喜び」から Johnson Y. 智子

初めての放送大学での授業は、履修してくださった学生の皆様の温かい

ご協力で大変楽しく進めることができました。ありがとうございました。

授業を振り返ってみると、ほんの一瞬の出来事だったように思えてなり

ません。きっと履修してくださった学生の皆様もそう感じていらっしゃ

るのではないでしょうか。

4週分の週末、つまり一ヶ月に亘る時間割設定でしたので、放送大学の

面接授業のなかでは長期に亘る授業だったはずです。でも、長い人生の

うちの一ヶ月なんて、本当にほんの一瞬の出来事なのかもしれません。

語学はマジック(魔法)ではありません。一瞬でできるようにはならな

いのです。一生のうちの一瞬であるたった1ヵ月で、日本で外国語とし

ての英語を格段に上達させるのは至難の業です。しかし、多くではなく

ても、ほんの少しだけ学べたことがあったはずです。知らなかったこと

をひとつ知った、理解できなかったところがひとつ理解できた、読めな

かった語句がひとつ読めるようになった。こんな小さな喜びが「もっと学びたい」という気持ちを生み、

次の小さな学びへとつながります。一瞬が積み重なり、小さな喜びが積み重なり、小さな学びが積み重

なり、大きな学びの一生となるのでしょう。履修してくださった学生の皆様は、英語学習歴・レベル・

ジェネレーション・学習目的、全てにおいて様々でしたが、ひとつだけ共通点がありました。学びたい

という強い気持ちです。どうかこれから小さな学ぶ喜びを積み重ね、その学びたいという気持ちを持ち

続けてください。

後になりましたが、無事に授業を終えることができましたのも、アドバイスをくださった諸先生方

や授業の準備をお手伝いくださった職員の方々のおかげでございます。この場を借りて深く感謝申し上

げます。

ご希望が叶うように 島村賢一

平成21年度2学期、私は社会学入門、現代社会論、社会調査実B1・B2

の3科目を担当しました。社会学入門は、1学期の約2倍の約50名の方

が受講されました。社会学入門に関しては、大きく分けて「社会学を含

め初めて社会科学系の学問を勉強する」「以前、例えばジェンダー論につ

いては勉強したことがあるが、社会学の全体を知りたい」「政治学や経

済学や人類学は勉強したことがあるが、社会学がそれらとどう違うか知

りたい」というように3タイプの方々がいらっしゃいます。

そこで授業の際に私が心がけているのは、これらの問いに答えられるよ

うに、社会学の位置付けをできるだけわかりやすく、あたかも「どの引

き出しにはこれが収納されている」というように整理箱が目に浮かぶよ

うな話をするということです。この講義を通じて、受講生の方が社会学

にさらに興味をもたれたら幸いです。

現代社会論も、1学期の約2倍の約60名の方が受講されました。この講義ではグローバル化、家族と

ジェンダー、少子高齢化、労働世界の変容と格差社会、民族問題とエスニシティ、世界リスク社会論と

いった順序で授業をしました。そのなかで心がけているのは、現代社会を歴史的に位置付けること、特

に世界史のなかで日本史を位置付けることです。高校の社会科では日本史と世界史、それに現代社会が

独立した別々の科目になっていますが、実はこの3つ密接につながっていることをわかっていただける

ようにしています。特にこの授業を通じて、「グローバル化とは何か」についてのご理解が深まれば、

幸せです。

授業評価アンケートを見ますと、社会学入門も現代社会論も一部の方にグループディスカッションの

時間を設けて欲しいという意見がありますが、それについては授業が基本的には講義形式であること、

さらにコミュニケーションが一方向にならないように質疑応答の時間を十分取るようにしていますので、

その時間がないことについてご理解いただければと思います。社会調査実習B1・B2はアンケート調査

について質問文の作成、集計分析、調査結果の発表まで体系的に学習するものです。受講生は10名で

したが、職業も世代も様々で、その多様性を活かしながら、チームワークよく実習されたのが印象的で

す。今後も皆さんのご希望ができるだけ叶う実習になるように研鑽を積んでいきたいと思っています。

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平成21年度第2学期面接授業担当教員からのメッセージ

ちばがく 第12号 [14]

千葉学の思い出 大橋理枝

2001年度に放送大学に着任して 初の3年間の所属学習センターが千

葉学でした。当時から様々なところで環境改善が継続的に行われてきた

のは気づいていましたが、大々的な改善が行われたのは私が千葉学を離

れた後でした。現在ロビーにある、窓に向いて座れるようになっている

机も、私が千葉学の所属を離れた後で設置されたものですし、私がいた

頃は2階の第5講義室の隣には図書室があり、現在客員教員室になって

いるところが所属専任教員の研究室でした。

単位認定試験のときはこの教員研究室まで特別受験室に使っていたので

すが、 初にそれを知らされたときにはかなり驚きました。部屋の片づ

けが間に合わないまま机と椅子が運び入れられ、こんな部屋で受験しな

ければならない学生さんは気の毒だなあと思いながら部屋を空けたのを

今でも覚えています。その後、単位認定試験の前だけは何とか部屋を片

付けるように努力しようとしたにもかかわらず、結局毎回恥ずかしい思

いをしていました。その後、文京学習センター・多摩学習センターと所属が変わりましたが、多分私自

身が担当した面接授業の数では千葉学での授業が一番多いのではないかと思います。英語関係の授業も

コミュニケーション関係の授業も、比較的多くの方々にいらしていただき、常に熱心に受講していただ

いたことを、非常に有難く思っています。2010年度1学期には、数年前に開講したものと同様の内容

の異文化間コミュニケーションの授業を開講することになっていますし、2学期には再び英語の授業も

開講させて頂きます。放送大学着任10年目の節目の年に、着任初年と同じところで授業ができること

を大変嬉しく思います。「平成22年度版面接授業担当講師マニュアル」のなかに、面接授業の目的と

して、「本学における面接授業は、・・・(中略)・・・普段孤独に学習を進めている学生にとって、直接教

員とふれあう数少ない機会の一つとして、また他の学生との交流の機会として重要」であることが謳わ

れているのですが、同じ授業を取られている方々でも余りお互いにお話をされているようにお見受けし

ないので、少しもったいないように感じてきました。千葉学の現在のロビーの机や椅子の配置は、学生

さん同士で話をし易いように工夫された結果だと思いますので、昼休みなどに同じ授業を取っている方

を見かけられたら、少し話などされてみても良いのではないかなあと思います。

好奇心と問題意識をもって、学習から研究へ田中修

私にとって放送大学の講義を担当することは、一つの出会いである。し

かも、もしかしたらそれはたった一度の出会いであるかもしれない。

そこで、私は講義のたびに、受講生に名簿順に並ぶようにお願いしてい

る。講義の期間中は短くても、手元の名簿の名前と顔が一致するように

工夫している。

受講生には、授業中いつ質問しても良いと事前に伝えている。放送大学

の学生には大いに好奇心を持って、問題意識を広げてもらえれれば良い

だろう。講義は、多少ゼミ形式を取り入れて講師の一方通行的講義を聴

くだけではなく、双方向の対話や交流があることが望ましいと思ってい

る。

また、講義は、前半と後半に分け、前半は基礎的な知識をできるだ知っ

てもらい、後半は、それらを基礎に考えを組み立ててもらえるように工

夫している。そして、一定のテーマに沿って学生には、考えをまとめ3~5分で発表してもらっている。

できれば全員に発表してもらいたいと思っているが、時間の関係で、一部不可能な場合もあるが。これ

により、自分の講義から学生が何を学んでくれているかもよくわかる。

放送大学で学ぶ学生の目的は、様々であると思うが、できれば私の講義を受講したことをきっかけに、

さらに専門的テーマを深めてもらえる学生が一人でも出てくれればありがたいと思っている。

21世紀は、食料・農業・環境の時代です。食と農と環境を通して、自然と人間が大切にされる新しい

社会を考えてみませんか。

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平成21年度第2学期面接授業担当教員からのメッセージ

ちばがく 第12号 [15]

いま、その時をいかに生きるか眞嶋朋子

これまで、私は看護系大学の教員として看護学生を対象とした講義を行

ってきましたが、昨年度、初めて一般市民の方々を対象とした授業を担

当させていただきました。そして受講生の多くが、医療や看護について

の多くの理論的知識、体験的知識を学習したいという希望をもっている

ことがわかりました。私は千葉大学看護学部を卒業後がんで終末期に至

られた方々の看護の経験を積んできました。20年以上前のことになり

ますが、私が看護師として働いていたころは、一般の人々のなかで死に

ついて話をすることはタブー視されていたと思います。そのため、死を

間近にされた方とのコミュニケーションが非常に難しくなったことがあ

りました。現在でも同じような状況にあるかと思いますが、社会のなか

で、がん’という病や、‘死’についての考え方が変わってきているように思います。 近では以前に比べ

て‘死生学’や‘死への準備教育’など死にかかわる教育の重要性が認識され、関連の資料や文献が多く入手

できるようになりました。死と向き合うことは非常につらい作業です。医療者教育とは異なり、一般市

民の立場で、自分自身の死と向き合う学習をすることがいかにつらいことかを授業をしながら、私自身

も身を以て体験しました。受講生の授業後のコメントのなかには、「死を見つめるのはつらい」と書か

れているものもありました。しかし授業が終了後、関連文献を読み感想文を書くことを通して、「死を

見つめることはつらいけれど、みつめるからこそ、日常生活でのささやかな楽しみ、希望、人とかかわ

りの大切さ、感謝の心、今その時をいかに生きるかなどを考えることができるのではないか」との感想

もいただきました。本授業の受講生のなかには、放送大学の科目「がんの健康科学」を履修し、基礎知

識を基盤として、本講義を受講された方もいました。多くの方が 新の知識を獲得し、それをいかに日

常生活に生かしていけるだろうかと真摯に考えられていたことが大変印象的です。そのため私自身も大

変刺激を受け、勇気を持って今年度また本講義をお引き受けしました。受講される方は30人程度です。

経験豊富な方々の意見を聞いたり、自分の考えを表現する機会がたくさんありますので、関心のある方

はどうぞ履修をしてください。お待ちしております。

教師冥利に尽きる時間三澤 正千葉県は、戦後の都市化や工業化を中心として日本のなかで も急速

に変化してきた地域の一つであり、現在では首都機能の一部を担うま

でに成長した。しかし一方で、千葉県は、日本有数の農業大国でもあ

り、多様な様相をもっている。面接授業「地図に見る千葉県の姿」は、

千葉県内各地の地域的特性や地域変容について、地図(地形図と主題図)

を中心として地理的に考察することを目的としている。

受講者の多くは千葉県に居住しており地域の事情に精通されていると

予想された。このような受講者に千葉県の話をするのは、実は、多少

ためらわれることでもあった。しかし、「千葉県の現状とこれまでの

変化についての学びを更に深め、より良き千葉県の姿について考えて

もらう一助となれば」と思って授業を進めたつもりであった。満足し

ていただけたであろうか? 不安が残っている。

面接授業1日目の午後、人口にかかわる何枚かの主題図から、千葉県の各地域が「子供達の元気な声が

聞える街」「祖父母と遊ぶ子供の姿を見ることができる街」「子供達の声があまり聞こえない静かな

街」なのかを考えてもらった。このなかで、「地図を作るのは大変でも、比較的容易に作れる人口ピラ

ミッドでも確認できますね」などと口走ってしまった。2日目の朝一で複数の受講者から「人口ピラ

ミッドを作ってみた」と申し出があり、 後の授業時間は、徹夜状態で作製した人口ピラミッドをスク

リーンに投射した発表・討論会に化けてしまった。もはや教室に講師は不要で、ただただ議論を見守る

だけ。教師冥利に尽きる時間であった。受講者には「関心を持ったあらゆる事象を地図化してもらいた

い」と思っている。たぶん「この事象を地図化することは困難である」という事態に遭遇するであろう。

しかし、何とか工夫してもらいたい。さんざん苦労して「地図を作る楽しさ」を知ってもらいたい。ま

た,地図は見る物ではなく実は「読む」ものであることを忘れないでもらいたい。「地図を作る」「地図

を読む」を通して地域を知っていただきたい。千葉県から日本そして世界にスケールを広げていけば、

世界全ての地域の様相が目に浮かぶことになろう。

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平成21年度第2学期面接授業担当教員からのメッセージ

ちばがく 第12号 [16]

「こつこつ」の積み重ね姿勢を続けて 森容子

私は現在、専門学校と大学で「医療英語」を教えています。「医療英語」

には結構難解な英単語も含まれており、英語が嫌いだったり苦手な学生

たちにとって授業はいつも苦痛の種です。そんな学生たちを相手に、授

業はいつも「雰囲気」と「やる気モード」作りから始まります。こうし

た授業に慣れていた私が、放送大学で「日常生活の中の医療英語」を担

当させていただくようになったのは、4年前のことでした。授業開始の

ベルとともに教室のドアを開けると、姿勢を正し「やる気モード」たっ

ぷりの学生さんたちの熱気が、シーンとした教室からひしひしと伝わっ

てきました。あれっ!これはちょっといつもと様子が違うぞ!?授業が

始まって、学生さんたちの熱心さ、積極性、自主性にまたしてもびっく

り!まるで異文化世界に紛れ込んでしまったように、びっくりすること

の連続でした。面接授業終了の挨拶の後、学生さんたちからの拍手に感

激!書いていただいた感想を拝見してさらに感激!毎回、面接授業を終えるたびに、このような教師

冥利に尽きる感動を味わせていただいています。限られた短い授業時間内に、できるだけ多くのこと

を学んでいただきたいという気持ちだけが先走って、ついつい早口になったり、内容が詰め込みがち

になってしまうことをいつも反省しながら、皆さんの熱心さに後押しされて、毎回懲りない反省を繰

り返していますが、「ベッターな教師」になれるように日々努力していきたいと思っています。

「医療英語」にかかわらず、外国語は一朝一夕に身につくものではありません。毎日の「こつこつ」の

積み重ねが英語力アップへと繋がっていくのです。ですから正直言って、2日間の面接授業で英語を

ものにするのは不可能(に近い)と言っていいでしょう。この面接授業をきっかけに英語に少しでも

興味を持っていただき、英語が好きになって、「よーしこれからがんばるぞー」といった自主的勉強

モードにスイッチオンしていただければうれしく思います。そして、大切なのはそうした気持ちを持

続することです。そのためには、英語そのものを勉強の手段と考えるのではなく、英語学習を皆さん

の「人生を楽しむ手段」と考えれば、楽しく続けられるのではないでしょうか。実際、英語が身につ

くと、得することが多く、人生5倍は楽しくなりますよ。皆さんのHappy Lifeのためにも、これから

もこの「こつこつ」姿勢を続けていってください。

アンニョンハシムニカ & カムサハムニダ!

千惠蘭アンニョンハシムニカ? 近年、日本と韓国は様々な分野において交流

が活発化してきました。2002年サッカー・ワールドカップ日韓共催や

その後の韓国のテレビドラマや映画のブームを契機に、日本では韓国へ

の関心がかつてないほど高まり、現在に至っています。

こうした流れのなかで、千葉学習センターでは韓国語の面接授業が開設

され、すでに5年が経ちました。今回の「初めての韓国語:発音編」の

授業には、20数名の方々が出席して下さいました。

この授業は韓国語の文字であるハングルとその発音の習得に重点を置き、

初歩の段階から正しい発音を覚え、初心者が継続して韓国語の学習がで

きるように、基礎を徹底的に学ぶことを目標にしています。授業では発

音の練習を繰り返し行い、文字の書き方を宿題とし、 後に小テストを

実施しています。短い時間に多くの文字を覚え、書くまでになるには地道な努力が必要となります。

受講生の熱意の伝わる提出物には感心することも度々でした。

現在、町のスーパーマーケットには韓国の食料品がごく普通に置かれており、駅の表示や案内にも韓

国語の表示が見受けらます。かつて「近くて遠い国」と言われてきた日本と韓国は、互いの文化や技

術が生活のなかでありふれたものになり、「近い国同士」になりつつあります。

文字の習得から始めた皆さんの韓国語も、韓国の人々と直接コミュニケーションが取れるようになる

まで、引き続き頑張ってほしいと心から願っております。そして、真の交流が行われ、放送大学の面

接講義で始めた韓国語の学習がすばらしいものであったと感じる日がぜひ来てほしいと願っておりま

す。韓国語の初めの一歩を皆さんとご一緒できたこと、大変嬉しく思っております。

カムサハムニダ!

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平成22年度日本学生支援機構 通信教育奨学生募集 [お知らせ]

【教養学部全科履修生第1学期】1.対象 教養学部全科履修生(平成22年度第1学期の面接授業を受講している,又は受講許可を

受けている方。ただし,対象となる面接授業は,7月4日(日)までに開設の科目。なお,平成22年度第1学期に2又は3年次に編入学した方は、第2種奨学金のみ申請することができます。(注意)面接授業は,実際に受講していることが必要となりますので,登録のみで受講の実績がない場合は奨学金の貸与を受けることができませんので,ご注意願います。

2.資格 人物・学業ともに特に優れ、経済的理由により著しく修学困難な方であること。また,下記の学力基準を超えている方。【第一種奨学金】(1)1年次生:①高等学校の学習成績評定の平均値が3.2以上の方 ②大学入

学資格検定合格者又は高等学校卒業程度認定試験の合格者は、上記①に準じる。(2)2年次生以上:2年次生-1年次までに18単位以上,修得している方。3年次生-2年次までに36単位以上,修得している方。4年次生-3年次までに54単位以上,修得している方。

【第二種奨学金】大学における学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがある方。3.奨学生の種類 第一種奨学金 ‥88,000円(無利子貸与)

第二種奨学金 ・・3万円,5万円,8万円,10万円,12万円から選択(有利子貸与)※ 第一種及び第二種奨学金の併用貸与を希望することもできます。

(注意)奨学金の貸与は年1回限りです。毎月貸与されるものではありません。4.出願書類 (1)日本学生支援機構通信教育奨学金申込書(学部)。(2)確認書(保証の種類は必ず

選択してください)※連帯保証人は、原則として父母とする。配偶者は不可。(3)所得を証明する書類(家計を支えている方の所得がわかるもので,平成21年のもの。家計を支えている方が複数名いる場合は全員分)○源泉徴収票(給与所得者)○税務署の受付印のある確定申告書の控(給与所得以外の方)。(4)成績証明書 1年次生:高校の調査書。2~4年次生:不要。 ※必要に応じて追加書類の提出を求めることがあります。その際は別途連絡します。

5.提出先及び締切 所属学習センターの事務室へ,平成22年5月8日(土)の開所時間内に提出してください。(放送大学では、インターネットによる申請は受付けていません。)

6.その他 上記以外、日本学生支援機構「奨学金案内」を参照してください。不明な点がある場合は、必ず締切日前に学習センター又は本部学習センター支援室学生支援係へ問合せてください。過去に同機構・日本育英会の貸与(大学レベル以上)を受けていた場合、また本学全科履修生に入学後4年を経過している場合は,予め学習センター又は本部学習センター支援室学生支援係へ問合せてください。提出された申請書類の記載事項について、後日、担当係より電話で確認することがありますので、申請書類に記載する電話番号は、昼間連絡の付くものとしてください。※保証制度については、機関保証制度と人的保証の2とおりがあります。機関保証制度は、一定の保険料を支払うことで保証機関が連帯保証するものです(奨学金の貸与額から保険料を差引いた額が、奨学生の口座に振り込まれることとなります)。人的保証は、連帯保証人(原則として父母。配偶者は不可)を選任することとなります。なお、貸与終了後に改めて連帯保証人及び保証人が必要になります。

【大学院修士全科生】1.対象 大学院修士全科生(原則として1年生・2年生は要相談。3年目の学生は申請不可)2.資格 日本学生支援機構の定める次の基準を満たす方。

○人物・学力:大学等並びに大学院における成績が優れ、将来、研究能力又は高度の専門性を要する職業等に必要な高度の能力を備えて活動することができると認められる方、又は大学院における学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがあると認められる方。

○家計:希望者本人(定職を持つ配偶者がいる場合は、その収入を含む)の平成21年分収入金額が、416万円(第一種)、595万円(第二種)、316万円(第一種・二種併用)以下である方。

3.奨学生の種類 第一種 ・・貸与月額:5万円、8万8千円から選択(無利子貸与)

及び貸与額 第二種 ‥貸与月額:5万円、8万円、10万円、13万円、15万円から選択(有利子貸与)

※次の要件を満たす方は、入学時特別増額貸与奨学金(有利子貸与:10、20、30、40又は50万円か

ら選択)を申請することができます。(1) 収入金額が120万円以下の方。(2) (1)以外の方で「日本政策金融公庫の『国の教育ローン』を利用できなかったことについて(申告)」(別紙)に、次の書類を添付して提出した方:①日本政策金融公庫の「国の教育ローン借入申込書(お客さま控え)」のコピー②融資できない旨を記載した同公庫発行の通知文のコピー。

4.提出書類 (1)大学院奨学金申込書。(2)確認書(保証の種類は必ず選択してください)連帯保証人は原則として父母。配偶者は不可。(3)所得証明書平成21年分の所得について、本人(定職に就いている配偶者がいる場合はその分も含む)の所得がわかる書類:所得証明書(所得のある方全員)、源泉徴収票(給与所得者)、税務署の受付印のある確定申告書の控(給与所得以外の方)※必要に応じて追加書類の提出を求めることがあります。その際は別途、連絡します。

5.提出先及び締切 所属学習センターの事務室へ,平成21年5月8日(土)の開所時間内に提出してください。(放送大学では、インターネットによる申請は受け付けていません。)

6.その他 上記以外,日本学生支援機構「奨学金案内(大学院用)」を参照してください。

ちばがく 第12号 [17]

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平成22年度月例公開講演会日程・予定(一部実施済み) [お知らせ]

ちばがく 第12号 [18]

本年度の公開講演会は、千葉学習センター創立25周年事業の一環として、月例で開催する予定です。学生諸氏におかれましては、近隣・友人などをお誘い合わせのうえ、ご参加ください。会場の記述がないものは、いずれも、附属図書館3階AVホールないしは学習センター大講義室の予定です。ご案内のポスターは、千葉学習センター構内その他に掲示、ならびに、千葉学習センターホームページに掲載いたします。① 4月 6日(火)14:00~15:30 千葉県生涯大学校にて 宮崎清「生き甲斐としてのものづくり」② 4月24日(土)13:30~15:00 佐々木勉「日本人と西洋音楽との出会い」③ 5月15日(土)13:30~15:00 宮崎清「藁の文化―資源循環生活を考える」④ 6月19日(土)13:30~15:00 中村士 「江戸時代の天文学」⑤ 7月10日(土)13:30~15:00 宮本みち子「青少年が抱えている問題を考える」(仮題)⑥ 8月 7日(土)13:30~15:00 加藤隆「信仰・忠義・人倫―新約聖書・武士道・中国の道徳と制度」⑦ 8月12日(木)10:00~11:30 富里市中央公民館にて 宮野モモ子「生活と歌」(仮題)⑧ 9月 日時未定 船橋中央公民館にて 小森光夫(演題未定)⑨ 9月18日(土)13:30~15:00 熊原啓作 「身近な数学を考える」⑩10月16日(土)13:30~15:00 北原知典「乳幼児期の子どもの理解―プレイセラピィの視点から」⑪11月20日(土)13:30~15:00 藤野達也「高齢社会における高齢者ケア」⑫12月18日(土)13:30~15:00 武内清「現代の子ども・青少年の文化と教育」⑬ 1月15日(土)13:30~15:00 生井澤寛(演題未定)⑭ 2月12日(土)13:30~15:00 宮崎紀郎「暮らしを変えるコミュニケーションデザインの話」⑮ 3月19日(土)13:30~15:00 古在豊樹「心を農でカルチュアする」新年度を迎えてのご挨拶

「面接授業」の追加登録についてご案内します「面接授業」とはいわゆるスクーリングのことで、学習センターの教室で講師による授業を直接受れるものです。「面接授業」を受講するには、あらかじめ受講科目の登録を行う必要があります。新規入学の方も、「授業定員に空席のある科目」について受講することが可能です。

• 1)授業定員の空席発表は4月17日(土)に、千葉学習センター内エントランスホールに掲示します。• また、キャンパスネットワークホームページでもみることができます。

2)追加登録の申込み開始は、4月23日(火)です。千葉学習センターでは、4月23日午前10時までに来所の方を対象に抽選を行い、抽選番号順に登録を行います。10時以降来所の方は、抽選対象となった方々の登録が済み次第、順次受付けます。

3)申込みに際しては、学生証、追加登録申請書、1科目当りの授業料5,500円が必要です。代理の方でも、学生証をお持ちいただければ申込み可能です。

4)学習センター窓口までお越しいただけない方は、現金書留郵便による申請が可能です。ただし、現金書留郵便による追加登録は、4月24日(水)以降になります。また、郵便による申請で、授業定員の空席がなくなって追加登録ができなかった場合には、授業料から返送手数料を差引いた額を返金いたします。

5)追加登録の申込み期間は、原則として、各科目開講日の1週間前までです。一部例外もありますので、学習センター事務にお尋ねください。

6)4月に開講する「面接授業」科目の追加登録はありません。8月に開講する「面接授業」の追加登録は、7月10日(土)までに行う必要があります。

7)全国の学習センターにおける「面接授業」の概要は、大学のホームページから確認することができます。当該の科目を開設している学習センターの事務窓口で、抽選あるいは先着順により、登録申請を受付けています。受付け方法等の詳細は、それぞれの学習センターに問合せてください。

「面接授業」の追加登録 [お知らせ]

千葉学習センター広報誌『ちばがく』配架とホームページ [お知らせ]

『ちばがく』は、千葉学習センターの広報誌です。可能な限り月刊『ちばがく』をめざし、企画編集を行っています。できあがりました『ちばがく』は、学習センター1階入口、ならびに、1階自販機が設置されている部屋の2ヶ所に配架しています。どうぞ、ご覧ください。既刊の『ちばがく』 PDF版は、千葉学習センター・ホームページに掲載しています。ホームページは、毎月1回は、情報を更新しています。「千葉学習センター」と入力すると、ホームページに繋がります。大切な緊急情報を掲載することもありますので、適宜、千葉学習センター・ホームページをご覧になってください。

Page 19: 第12号 平成22年4月 放送大学千葉学習センター THE OPEN …¡ばがく第12号 H22.4月.pdf · ばがく』の表紙を飾っているアインシュタインの名言

放送大学と千葉大学工学部都市環境システム学科との連携協定に基づき、都市環境システム学科社会人枠3年次編入学試験が行われます。千葉大学工学部都市環境システム学科では、3年次・4年次を昼夜開講制とする募集人員30名の社会人枠3年次編入学試験を実施します。下記の要件を満たす方は、社会人経験および年齢を問わず、同編入学試験の受験資格を得ることができます。

記【放送大学との連携について】千葉大学は、大学入学資格を有し、放送大学に全科履修生として2年以上在学(見込)した者または放送大学に編入学し2年次を修了(見込)した者で、次の各号のすべての要件を満たす者に工学部都市環境システム学科社会人枠3年次編入学試験受験資格を与える。一 放送大学科目群履修認証制度に基づく「工学基礎」の認証を取得(見込)した者二 放送大学の外国語科目から4単位以上を修得(見込)した者三 第一号及び第二号の修得(見込)単位を含め放送大学科目から62単位以上の単位を修得(見込)した者放送大学への出願方法等の詳細は、放送大学ホームページhttp://www.ouj.ac.jp/をご参照ください。※ 千葉大学工学部都市環境システム学科では、社会人枠3年次編入学説明会を企画しております。

同説明会の詳細は、都市環境システム学科ホームページhttp://www.tu.chiba-u.ac.jp/をご参照ください。

千葉大学工学部3年次編入学試験に関する問合せ先:〒263-8522 千葉市稲毛区弥生町1-33千葉大学工学部学務グループ 電話:043-290-3054

ちばがく 第12号 [19]

「共修生」制度 [お知らせ]

千葉学習センターでは、本学の正規授業である「面接授業」(教室等において担当教員が行う授業・スクーリング)を、広く一般の方にもご聴講いただける機会を設けております。「共修生」制度と呼ばれるものです。「共修生」は、本学に在籍しなくとも、千葉学習センターで開講されている面接授業を聴講することができ、在校生とともに、お望みの知識・教養を深めていくことができます。「面接授業」は1時間25分の授業8回で完結します。「共修生」には修得単位をお出しすることはできませんが、多くの方々にご利用いただければと思います。聴講料は、1科目あたり5,500円です。入学料は不要です。詳細については、千葉学習センター教務係にお問合せください。電話:043-298-4367。

千葉大学工学部都市環境システム学科社会人枠3年次編入学 [お知らせ]

「“輝” 」の秘訣に興

味をもって「帝国データバンク資料館特別企画・日本の会社展・第2回「“輝”業家 古・往・

今・来」をみました。働くことの意味・創意工夫の必要・好奇心を持つことの大切さを学んだ、ひとときでした。館を出ると、まさに、「風光る市ヶ谷駅」に遭遇。思わずシャッターを切りました。

千葉学習センター広報委員 小滝

輝く風・光

Page 20: 第12号 平成22年4月 放送大学千葉学習センター THE OPEN …¡ばがく第12号 H22.4月.pdf · ばがく』の表紙を飾っているアインシュタインの名言

ちばがく 第12号 [20]

放送大学千葉学習センターは、年代・職業・地域を問わずさまざまな方々が集い、学生と学生、学生と教職員とが学習やサークル活動などを通じて日ごろから触れ合える場です。

放送大学 千葉学習センター〒261-8586 千葉市美浜区若葉2丁目11番地TEL.043(298)4367 FAX.043(298)4386HOME PAGE:http://u-air.net/chiba/

編集後記

私たち千葉学習センターサポーターです

『ちばがく』への寄稿をお待ちしています

『ちばがく』第12号をお届けします。本号の編集・版下制作には、サポーターの齋藤智恵子様、坂本かず子様のお2人に多大なご尽力をいただきました。また、本号の印刷・帳合・配架・郵送を多くのサポーターがご担当くださいました。心から感謝申し上げます。新年度第1号の本誌は、所長表彰受賞の卒業生・修了生、昨年度2学期の面接授業をご担当いただいた先生方からの熱いメッセージ満載です。お忙しいなか玉稿をお寄せくださいました諸氏に、深甚なる感謝を申し上げます。卒業生・修了生、面接授業担当教員からのメッセージは、放送大学で学ばれる多くの皆さまにとって、貴重な示唆を含んでおります。ぜひ、お目通しください。来月号もサポーターのお力添えをいただいて、充実した『ちばがく』をお届けいたします。 [宮]

『ちばがく』や千葉学習センターホームページなどで「千葉学習センターサポーター」を募集しましたところ、大勢の有志が名乗りをあげてくださいました。サポーターの方々には、当面、『ちばがく』の企画・編集・版下制作・印刷・発送などの作業、ならびに、月例公開講演会での受付・アンケート整理などのご支援をいただきます。早速、『ちばがく』版下制作の勉強会を、パソコン実習室で行いました。『ちばがく』12号の版下は、サポーターの方々のお力添えで制作していただけます。また、その印刷・配架・発送などにも当たっていただけます。心から感謝いたします。4月10日現在、サポーターとしてのご意思をお届けくださったのは次の方々です。敬称略、順不同。

澤田恵子 稲子和夫 後町静子 渡辺邦雄 市川欣伸 岡田勝 加藤冨喜恵 小寺正男 吉浦静雄飯岡典子 小河順 山田政枝 坂本かず子 齋藤富貴子 小滝つるゑ 清水桂子 姫野玲子齋藤智恵子

『ちばがく』は、皆様から寄せられる写真・玉稿などによって成り立ちます。面接授業を受講しての感想、国内外への旅行記、サークル活動の紹介、本誌を飾る写真など、随時、お待ちしています。[email protected]にお送りください。