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成城大学 共通教育研究センター
第19回 大学教育研究フォーラム
ポジティブアプローチによる「コミュニティ・オブ・プラクティス」が
自己効力向上に与える効果
- 初年次のキャリア教育において -
勝又 あずさ
配付物の確認
配付物の確認
発表の補足資料
このたびは拙い発表を聴いてくださいまして、本当にありがとうございました。 下記にご感想・ご意見をいただけると幸いです。
成城大学 勝又あずさ
*お差し支えない範囲でお名前とご連絡先もご記入願います。
ご意見・ご感想のお願い
資料と一緒に…
お差支えのない範囲で
回収ボックスへ…
発表のながれ
発表のながれ
1. はじめに 成城大学におけるキャリア支援・教育
2. 発表趣旨
3. 実践報告 正課科目「キャリア形成概論Ⅰ」
4. 課題と解決に向けて
自己紹介
プロフィール (現在)
成城大学 特別任用准教授
キャリア形成論Ⅰ
キャリア形成論Ⅱ
キャリア形成概論Ⅰ
スタート・プログラムⅠ(街づくり)
スタート・プログラムⅡ(企業提案 成城ツアー)
職業選択
キャリアモデル・ケーススタディ
チャレンジ・プログラム 厚生労働省認定キャリアコンサルタント(CDA)
MBTI認定ユーザー 研修講師ライセンス
メンタルヘルスマネジメント
コミュニケーション研修 講師ライセンス
プロフィール (これまで)
ソニー株式会社 1986年入社 2010年退職 (24年間)
ソニー㈱ 技術開発研究所
ソニー㈱ 広報PRセクション
ソニー・コンピュータエンタテインメント
ソニー㈱ カーナビ&オーディオ企画
ソニーマーケティング 営業マーケティング
ソニー㈱ インターネット研究所
ブロードバンド広告会社 PaSaTa
ソニー㈱ / ソニーテクノクリエイト (人材育成)
財団法人ソニー教育財団 (教育助成)
株式会社勝又あずさ事務所 2010年設立
成城大学、慶應義塾大学 帝京大学、他
幼児教室・企業・老人福祉センター
成城大学における
キャリア支援・キャリア教育
成城大学について
4学部 (経済・文芸・法・社会イノベーション)
学生数は 計約5000人。
成城学園全体(幼稚園から大学院まで)が ひとつのキャンパスの中に在る。
創立者の澤柳政太郎博士が残した
学園の教育理念は
「所求第一義」「個性尊重」。
2013年、成城学園は創立96周年を、 成城大学は63周年を迎える。
新宿から小田急線急行で約15分
成城大学について
個性尊重 未来社会に貢献
創立者 澤柳政太郎
成城学園
学園長・学長 油井 雄二
成城大学
成城学園の教育理念
キャリア・就職支援 / キャリア教育
成城大学
就職支援 就職活動に焦点
キャリア教育 社会を生き抜く力を育む教育
キャリア支援 大学生活と
卒業後の進路を 広く、長い目で
キャリア・就職支援 / キャリア教育
成城大学
就職支援 就職活動に焦点
キャリア教育 社会を生き抜く力を育む教育
キャリア支援 大学生活と
卒業後の進路を 広く、長い目で
成城大学における キャリアデザイン科目
共通教育研究センター
キャリアデザインの授業とプログラム
正課(授業) 正課外(プログラム)
1年
2年
3年
4年
キャリア形成概論Ⅰ キャリア形成概論Ⅱ
スタート・プログラムⅠ(街づくり)
スタート・プログラムⅡ(企業提案) スタート・プログラムⅢ(起業) 時事英語Ⅰ 時事英語Ⅱ
ワークライフバランス論
キャリアモデル・ケーススタディ
業界企業分析論
職業選択論
時事問題研究
就業力実践(経済・会計・法律)
キャリアサポートプログラム
女子学生キャリア
社会人養成講座
資格取得講座
職業能力ベーシックスキル
卒業生とのコラボ講座
グローバルビジネス論
チャレンジプログラム
キャリアデザインの授業
1. 4年間の体系 成長段階にあわせて
2. 理論と実践 頭で学び身体で掴み成果を出す
3. 多角的連携 企業・地域・卒業生・学園内
発表のテーマ
ポジティブアプローチによる
「コミュニティ・オブ・プラクティス」が
自己効力向上に与える効果
- 初年次のキャリア教育において -
発表のテーマ
ポジティブアプローチによる
「コミュニティ・オブ・プラクティス」が
自己効力向上に与える効果
- 初年次のキャリア教育において -
発表のテーマ
効果測定に向けて…
ポジティブアプローチによる
「コミュニティ・オブ・プラクティス」が
自己効力向上に与える効果
- 初年次のキャリア教育において -
発表のテーマ
ポジティブアプローチ
発表のテーマ
自己と他者を肯定し、
互いのキャリア形成を支援しあうプロセス
ポジティブアプローチ
きょうの場ではこのように定義します 勝又
コミュニティ・オブ・プラクティス
発表のテーマ
あるテーマに関する関心や問題、熱意などを共有し、その分野の知識や技能を、持続的な相互交流を通じて深めていく人々の集団
コミュニティ・オブ・プラクティス
エティエンヌ・ウェンガー(Etienne Wenger)
書籍 「コミュニティ・オブ・プラクティス 」-ナレッジ社会の新たな知識形態の実践-
自己効力
発表のテーマ
失敗を恐れずに小さな成功体験を積み重ねながら、前向きに多様な視点から変化を捉え行動する力
きょうの場ではこのように定義します 勝又
自己効力
ポジティブアプローチによる
「コミュニティ・オブ・プラクティス」が
自己効力向上に与える効果
- 初年次のキャリア教育において -
発表のテーマ
問題や熱意を共有し、認め合い、
相互成長し創発しあう場で、
変化を恐れずに行動する力
が向上するか…
効果に繋がるような授業をデザイン
発表のテーマ
成城大学 ”キャリア” の授業とプログラム
正課(授業) 正課外(プログラム)
1年
2年
3年
4年
キャリア形成概論Ⅰ キャリア形成概論Ⅱ
スタート・プログラムⅠ(街づくり)
スタート・プログラムⅡ(企業提案) スタート・プログラムⅢ(起業) 時事英語Ⅰ 時事英語Ⅱ
ワークライフバランス論
キャリアモデル・ケーススタディ
業界企業分析論
職業選択論
時事問題研究
就業力実践(経済・会計・法律)
キャリアサポートプログラム
女子学生キャリア
社会人養成講座
資格取得講座
職業能力ベーシックスキル
卒業生とのコラボ講座
グローバルビジネス論
チャレンジプログラム
「キャリア形成概論Ⅰ」の趣旨
自分の「キャリア」の在り方と
将来の可能性 を追究
キャリア形成概論Ⅰ
対象者 全学部 1,2年次 * 選択科目 経済・文芸・法・社会イノベーション
開講時期 2012年度 前期 (2単位 全14回)
履修者数 120名×2クラス * 93%が出席
男女比 4 : 6
学部構成比 経済2 : 文芸2 : 法1 : 社会イノベーション1
到達目標
自分と他者と社会について考え、
大学で学ぶ意味,働く意味と目的、
自分の強みやキャリアの在りかたを追究し
意味づけができるようになる。
キャリアとは…
キャリアとは? 授業では、
自分らしい生きかた 生き様 仕事人生
職業だけでない、様々な役割
キャリア形成とは?
面: 人生
線: キャリア
点: できごと・仕事
キャリアを様々な視点・観点から
鳥の目
広い視野で
一旦立ち止まって、自分の立ち位置を、
(点・線・面)
虫の目
細かい視点で
魚の目
流れを読みながら
長期的に
キャリアデザイン5つのステップ
現在 誕生
将来を描く これまでを振り返る 自分の今を見つめる
社会における自分
明日からの行動
将来
※ 写真はイメージです
キャリア形成概論Ⅰのながれ
1. オリエンテーション
自分の今とこれまで 2. エニアグラム 3. ライフラインチャート 4. モチベーションの源を探る 5. 自分の価値観・人生観・仕事観 6. 自分のしたい・できる・すべきこと
自分をとりまく社会 7. 人間力:即興劇公演(人生にもシナリオはない) 8. 就業力:卒業生講演(大学の学びが今にどのように活きているか) 9. 働くとは? 社会に求められる人材とは?
自分のこれから 10. ポジティブスタンス 11. キャリアビジョンを描く・未来年表 12. キャリアビジョンを掲げる・目標設定 13. キャリアプランを立てる・行動計画 14. コミットメント!
毎回の授業(90分間)のながれ
はじめに → 前回のおさらい →レクチャー
→ 個人ワーク→ ペア・グループワーク
→ 全体シェア → 解説・まとめ → ふりかえり
考える → 書く → 話す → 聴く・訊く
→ 意味づけ → 可能性がみえる。 < 耳 手 脳 & 口 心 … >
授業のコンセプト
遊びごころを大切に、
きょうはどんなひとひねりが?…
授業デザインにワクワクする!
キャリアファイル
宿題
要提出も!
授業中
グランドルール
1 参加者1人1人は大切なパートナーです。
お互いの尊厳を大切にしましょう。
2 極力 否定語は肯定語に置き換えて表現してみて下さい。
3 本来、失敗はありません。あるのは、学びです。
4 考えたこと、感じたこと、やりたいことを、
まず表現してみましょう。
5 疑問も大切にしましょう。
6 お互いのオープンなシェアリング(共有化)が
新しい観方を拡げます。
7 講義終了後、知ったプライバシー情報は守りましょう。
8 みんなの意見を大事にする場をつくっていきましょう。
授業では常に、当事者意識を
もし、自分だったら…。
どうしたいか、 どう行動するか。
成城生が定義する「キャリア」とは?
成城生にとっての
キャリアとは?
キャリアとは、メロディーである。1つ1つの出来事が音符となった、この人生のながれは、まさにメロディだ。人生には高い音であるような嬉しいことも、低い音のような悲しいことも存在するし、スタッカートがついた音符のように楽しいことも存在する。私たちは亡くなるまで、このメロディを奏でている。
成城生にとっての
キャリアとは?
キャリアとは、個が残す物語である。
個が描く地図である。色づけする絵画である。
人生の目的を果たすプロセスである。
「あみだくじ」である。
キャッチフレーズ & 授業の様子 (Vol.11)
Vol.11 2013年6月20日・29日実施
準備はみんなで
新しい自分を発掘できる授業
授業がはじまる
社会人0年生
強みをひきだす
心がほっこりする授業
きっかけを発見する
笑顔が絶えない授業
キャリアもインプロ(即興劇)?
時空旅行
ペアの5年後をデッサン
未来を創造するお手伝い
可能性を拡げる
初めて話をするペアが、
毎回最高のペアとなる授業
ビジョンを語る
将来を真面目に考えられる
大切な時間
過去‐現在‐未来の鎖をほどいて、
繋ぎ直す授業
未来年表を描く
目標を承認
「わたしパズル」のピースを はめていく授業
One for All All for One
互いの想いを応援する
履修生のキャリア観
簡易アセスメントは日本エニアグラム学会の許可を得てWEB上と同様の内容を紙面で実施
エニアグラム (Vol.2)
2012年4月18日 19日 20日 24日実施
1.改革する人
2.助ける人
3.達成する人
4.個性的な人 5.調べる人
6.忠実な人
7.熱中する人
8.挑戦する人
9.平和をもたらす人
D.R.リソ&R.ハドソン著
「エニアグラム~あなたを知る9つのタイプ」より
エニアグラム
エニアグラム
忠実
熱中
改革 平和
調べる
助ける
個性的 挑戦
達成
29%
15%
12%
10%
9%
9%
決めつけずに、自分を知るきっかけとして
キャリアアンカー (Vol.5)
「キャリアアンカー:セルフアセスメント」 白桃書房刊 より抜粋 Vol.5 2012年5月9日・18日実施
キャリアを選択する際の軸となるもの
・専門能力 ・経営管理能力
・安定 ・起業的創造性
・自律 ・社会への貢献
・ライフスタイル ・挑戦
自らのキャリアを選択する際に最も大切な、どうしても犠牲にしたくない価値観や欲求。環境が変化しても自己の内面で不動なもの。「キャリアアンカー:セルフアセスメント」 白桃書房刊 より抜粋
キャリアアンカー
エドガー・E・シャイン
ライフスタイル
専門能力 安定
社会貢献
挑戦
自律
起業家 経営管理
27%
22% 16%
キャリアアンカー エドガー・E・シャイン
決めつけずに、自分を知るきっかけとして
しっくりくる理論は?(修了後)
2013年7月25日・27日 に実施した定期試験回答より
キャリア理論家
ジョン・L・ホランド
ドナルド・E・スーパー
ジョン・D・クルンボルツ
人のパーソナリティ・タイプ(興味分野)と職業環境はそれぞれ下記の6つに分けられる。両者のタイプがマッチしていれば自分の職業に満足と安定を感じやすい。 株式会社日本マンパワー CDA養成講座テキストより抜粋
E 企業的 (Enterprising)
企画をしたり、チームを動かすことが好き
C 慣習的 (Conventional)
決まった方法や規則に従って行動することが好き
R 現実的 (Realistic)
機械や物を扱うことが好き
I 研究的 (Investigative)
研究や調査をすることが好き
A 芸術的 (Artistic)
音楽や芸術、文芸などの活動が好き
S 社会的 (Social)
人に接したり人に尽くすことが好き
C
R
I A
S
E
自分の職業興味タイプと、世の中の職業のマッチング
ジョン・L・ホランド
職業選択理論
キャリアは、「役割」の組み合わせ である。仕事だけに特化するのではなく人生全体で考える
上記の図は、「キャリアカウンセリング入門」 渡辺美枝子先生 より抜粋
人はライフステージごと、様々な役割を担う
ドナルド・E・スーパー
ライフキャリアレインボー
プランドハプンスタンスアプローチ
変化に対応するには、環境に自ら能動的にアプローチし、チャンスを構築し、変化をチャンスとする力が重要。
慶應義塾大学 花田光世先生 「キャリア開発論」・研究会 聴講時の配付資料より
ジョン・D・クルンボルツ
2013年7月25日・27日 に実施した定期試験回答より
しっくりくるキャリア理論は?
スーパー
ホランド クルンボルツ
74% 18%
8%
ポジティブアプローチによる
「コミュニティ・オブ・プラクティス」が
自己効力向上に与える効果
- 初年次のキャリア教育において -
発表のテーマ
授業デザインにおける課題
授業を様々な視点・観点から
鳥の目
広い視野で
一旦立ち止まって、自分の立ち位置を、
(点・線・面)
虫の目
細かい視点で
魚の目
流れを読みながら
長期的に
課題
虫の目 はまらない学生もいる。(選択科目・少なからず…)
鳥の目 専門科目等、別の科目とのバランス・連携 は図れている?
魚の目 学生の中長期的キャリアにおける、この科目 の意味は?
課題
学生を窮屈な前進レールの上を走らせていないか。
授業のテーマが、方法が、
キャリアデザインのステップが、私自身が。
課題
教員のポジティブ思考が、
元気のない学生を
無理強いさせていないか…。
このアプローチが強者の視点か…。
課題
組織・職場で、クライアントを相手に、
自分の都合・機嫌で仕事はできない。
社会を生き抜くには、重要なこと… 企業で仕事をしてきて
課題
重要、と言われても解決できない
「感情」もある。
向き合う基準をどこに置くか…
開講中に実践した策
一部を抜粋
開講中に実践した策
自由に記せるキャリアシートを別に追加
レスポンスシートを通して個々に対話
リクエストしやすい場
→できるかぎり反映
学生は「授業構成メンバー」
提出されたレスポンスシート
相手を知り、一緒に築く。
学生のリクエスト 一部抜粋
2クラス間の交流 メッセージの贈りあい
4年生のスピーチ
授業中の席替え
名刺交換ワーク
教室を歩き回っての授業
2クラス間のメッセージを共有 多くの人と触れあい、
対話をし、聴く。
授業内容について 履修生は?
発表要旨の 4. に記入した項目すべてから
とてもよかった 履修者の66%以上
初対面ワーク
ペア・グループワーク
毎回新たなペア・くじ引き
エニアグラム
即興劇参加
ワクワク ドキドキ 発見
あまりよくなかった 履修者の5%以上
受け身 表面的 事務的
ゲスト講演
全回のおさらい
途中の席替え
新年度に向けて、今
まずはキャリアシートの改善から
科目修了者と次年度の授業を準備
キャリア形成概論Ⅰ スナップショット
履修生の声も!
MOST 大学教員の教育研修の場
京都大学 高等教育研究開発推進センター
Mutual Online System for Teaching & Learning
今後に向けて
新年度の開講
生涯学習講座(70-80歳代)
社会人(教職員・学外)
120人×2クラス
4年生との合同授業
このアプローチと効果を…、
「キャリア形成概論Ⅰ」から次の科目へ
成城大学 ”キャリア” の授業とプログラム
正課(授業) 正課外(プログラム)
1年
2年
3年
4年
キャリア形成概論Ⅰ キャリア形成概論Ⅱ
スタート・プログラムⅠ(街づくり)
スタート・プログラムⅡ(企業提案) スタート・プログラムⅢ(起業) 時事英語Ⅰ 時事英語Ⅱ
「汽水域」
ワークライフバランス論
キャリアモデル・ケーススタディ
業界企業分析論
職業選択論
時事問題研究
就業力実践(経済・会計・法律)
キャリアサポートプログラム
女子学生キャリア
社会人養成講座
資格取得講座
職業能力ベーシックスキル
卒業生とのコラボ講座
グローバルビジネス論
チャレンジプログラム
成城ツアー
スタート・プログラムⅡ(成城ツアー)
成城ツアーを企画し、旅行会社に提案。
国土交通省観光庁長官賞に応募
MOST 大学教員の教育研修の場
京都大学 高等教育研究開発推進センター
Mutual Online System for Teaching & Learning
キャリアモデル・ケーススタディ
キャリアモデル・ケーススタディ
著名人や、実際に社会で活躍する方々のキャリアルートを参考に、キャリア形成の在り方を具体的に学ぶ。
MOST 大学教員の教育研修の場 京都大学 高等教育研究開発推進センター
Mutual Online System for Teaching & Learning
ワークショップ 「汽水域」
ワークショップ 「汽水域」
社会人と学生との対話の場を
学生が企画・運営
MOST 大学教員の教育研修の場 京都大学 高等教育研究開発推進センター
Mutual Online System for Teaching & Learning
ご清聴 ありがとうございました。
Fin
「所求第一義」 : 常に究極の真理、至高の境地を求めよ