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10 科目名  哲学の世界 (Philosophy) 担当者  関谷  融 単位数  2単位 授業の到達目標及びテーマ 哲学の歴史をふまえて、その中で提示された原理的な思考を理解すること、そしてそれらを現代の私たちの生活に役立つ ようリサイクルする姿勢を獲得する。 ⑴古代ギリシャに源流をもつとする(西洋)哲学の「枠組み」とは何であったのか、そして哲学はどのような成果をあげ たのかについて述べることができる。 ⑵その哲学の「枠組み」はどのような限界をもっていたのかについて述べることができる。 ⑶その限界を乗り越えようとする努力がどのように展開されているのかについて述べることができる。 授業の概要 よく「哲学史」は古代ギリシャ時代から語り起こされますが、なぜそうなっているのかについて、現代の諸思想の視点を 紹介しながら講義します。 授業計画 <前期> 1.文化の束縛 2.歴史の束縛 3.制度の束縛 4.近代世界と「人間」 5.責任と他者 6.主体性とは 7.構造主義の登場とその時代模様 8.西洋的な人間観の動揺 9.科学と「人間」 10.近代を準備したもの⑴ 11.近代を準備したもの⑵ 12.近代を準備したもの⑶ 13.近代哲学の臨界 14.記号と現実 15.思想と実践 試験・課題等の内容 テキスト ノートと講義内容をまとめてレポートする。 授業時に提示する。 評価方法 参考文献 レポート 60%、授業への取り組み状況 40% 授業時に提示する。 科目名 日本の文学 (Introduction to Japanese Literature) 担当者 単位数 常吉 幸子 2単位 授業の到達目標及びテーマ 日本の物語・小説……すなわち散文文学を中心に「日本的」であるとはどういうことかを考えていく。すぐれた文学作品 を読むばかりでなく、特に「日本らしさ」の特徴において特筆すべき作品を選んでとりあげたい。 授業の概要 とりあげるのは、勧進帳(義経伝説)、徒然草、伽婢子・狗張子、西鶴の浮世草子、上田秋成の作品、泉鏡花の小説など であるが、作品の概要と、その作品そのものを取り上げた教材プリントを配布し、設問への答えや感想などを書き記させ ながら、個々の作品について、背景を紹介し、読み味わい、考えていきたい。 授業計画 <前期> 1.日本的心性とは何か(1)……歌舞伎『勧進帳』 2.日本的心性とは何か(2)……『徒然草』 3.日本化するとはどういうことか(1)……中国志怪と『伽婢子』第1回 4.日本化するとはどういうことか(2)……中国志怪と『伽婢子』第2回 5.日本化するとはどういうことか(3)……中国志怪と『伽婢子』第3回 6.俳諧連歌と西鶴のリアリティー……『好色五人女』第一回 7.俳諧連歌と西鶴のリアリティー……『好色五人女』第二回 8.俳諧連歌と西鶴のリアリティー……『好色五人女』第三回 9.西鶴以後を代表する江島其磧……『傾城色三味線』 10.一体何が言いたいの?……上田秋成『諸道聴耳世間猿』 11.あれれ?これって、怪異なの?……同『世間妾形質』 12.幻惑して循環する不思議な構造……同『雨月物語』の「浅茅が宿」 13.文明開化と欧米への反発……泉鏡花初期作品 14.独特な「日本的」世界への沈潜……泉鏡花『草迷宮』 15.単位レポート作成指導 試験・課題等の内容 テキスト 各テーマごとにプリントを配布し、仕上げていく。 期末レポートを課す。 とくになし。各テーマごとにプリントを配布する。 参考文献 評価方法 諸種の『西鶴全集』、『泉鏡花選集』、『上田秋成全集』や諸 文庫本など。 授業への取組状況 30% 単位レポートの提出 70%

科目名 哲学の世界 担当者 関谷 融 単位数 2単位 · 科目名 哲学の世界 (Philosophy) 担当者 関谷 融 単位数 2単位 授業の到達目標及びテーマ

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Page 1: 科目名 哲学の世界 担当者 関谷 融 単位数 2単位 · 科目名 哲学の世界 (Philosophy) 担当者 関谷 融 単位数 2単位 授業の到達目標及びテーマ

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科目名  哲学の世界     (Philosophy)

担当者  関谷  融単位数  2単位

授業の到達目標及びテーマ哲学の歴史をふまえて、その中で提示された原理的な思考を理解すること、そしてそれらを現代の私たちの生活に役立つようリサイクルする姿勢を獲得する。⑴古代ギリシャに源流をもつとする(西洋)哲学の「枠組み」とは何であったのか、そして哲学はどのような成果をあげたのかについて述べることができる。⑵その哲学の「枠組み」はどのような限界をもっていたのかについて述べることができる。⑶その限界を乗り越えようとする努力がどのように展開されているのかについて述べることができる。

授業の概要よく「哲学史」は古代ギリシャ時代から語り起こされますが、なぜそうなっているのかについて、現代の諸思想の視点を紹介しながら講義します。

授業計画<前期>1.文化の束縛2.歴史の束縛3.制度の束縛4.近代世界と「人間」5.責任と他者6.主体性とは7.構造主義の登場とその時代模様8.西洋的な人間観の動揺9.科学と「人間」10.近代を準備したもの⑴11.近代を準備したもの⑵12.近代を準備したもの⑶13.近代哲学の臨界14.記号と現実15.思想と実践

試験・課題等の内容 テキストノートと講義内容をまとめてレポートする。 授業時に提示する。

評価方法 参考文献レポート 60%、授業への取り組み状況 40% 授業時に提示する。

科目名 日本の文学(Introduction to Japanese Literature)

担当者単位数

常吉 幸子2単位

授業の到達目標及びテーマ日本の物語・小説……すなわち散文文学を中心に「日本的」であるとはどういうことかを考えていく。すぐれた文学作品を読むばかりでなく、特に「日本らしさ」の特徴において特筆すべき作品を選んでとりあげたい。

授業の概要とりあげるのは、勧進帳(義経伝説)、徒然草、伽婢子・狗張子、西鶴の浮世草子、上田秋成の作品、泉鏡花の小説などであるが、作品の概要と、その作品そのものを取り上げた教材プリントを配布し、設問への答えや感想などを書き記させながら、個々の作品について、背景を紹介し、読み味わい、考えていきたい。

授業計画<前期>1.日本的心性とは何か(1)……歌舞伎『勧進帳』2.日本的心性とは何か(2)……『徒然草』3.日本化するとはどういうことか(1)……中国志怪と『伽婢子』第1回4.日本化するとはどういうことか(2)……中国志怪と『伽婢子』第2回5.日本化するとはどういうことか(3)……中国志怪と『伽婢子』第3回6.俳諧連歌と西鶴のリアリティー……『好色五人女』第一回7.俳諧連歌と西鶴のリアリティー……『好色五人女』第二回8.俳諧連歌と西鶴のリアリティー……『好色五人女』第三回9.西鶴以後を代表する江島其磧……『傾城色三味線』10.一体何が言いたいの?……上田秋成『諸道聴耳世間猿』11.あれれ?これって、怪異なの?……同『世間妾形質』12.幻惑して循環する不思議な構造……同『雨月物語』の「浅茅が宿」13.文明開化と欧米への反発……泉鏡花初期作品14.独特な「日本的」世界への沈潜……泉鏡花『草迷宮』15.単位レポート作成指導

試験・課題等の内容 テキスト各テーマごとにプリントを配布し、仕上げていく。期末レポートを課す。

とくになし。各テーマごとにプリントを配布する。

参考文献評価方法 諸種の『西鶴全集』、『泉鏡花選集』、『上田秋成全集』や諸

文庫本など。授業への取組状況 30% 単位レポートの提出 70%

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文化・芸術、社会、自然系科目

科目名 西洋の文学(European Literature)

担当者単位数

井石 哲也2単位

授業の到達目標及びテーマイギリス「小説」の勃興と発達について、特に17世紀以降の作品を取り上げて概説する。

授業の概要小説ジャンルの歴史について講義する。「小説」(Novel)は、18世紀のイギリスにおいて勃興、確立したといわれる。本授業では、17世紀までその歴史をさかのぼり、フィクションの代表的作家とその作品を紹介しながら、「小説」というジャンルがいかにして、現代のわれわれに身近な存在になったかについて考える。

授業計画<後期>1.導入:文学ジャンルとしての「小説」2.17世紀のフィクション3.18世紀の小説①4.18世紀の小説②5.18世紀の小説③6.18世紀の小説④7.19世紀の小説①8.19世紀の小説②9.19世紀の小説③10.19世紀の小説④11.20世紀の小説①12.20世紀の小説②13.20世紀の小説③14.20世紀の小説④15.まとめ:「小説」の現在

試験・課題等の内容 テキスト3回の小テストと定期試験(筆記)を実施する。 Th e Penguin Guide to Literature in English: Britain and Ireland

(最新イギリス文学史(コメンタール付)改訂新版)(南雲堂)。その他、適時プリントを配布する。評価方法

小テスト 30%、定期試験 70%参考文献授業時に詳しく指示する。

科目名 美術の歴史Ⅰ・Ⅱ(Art HistoryⅠ・Ⅱ)

担当者単位数

石塚  晃各2単位

授業の到達目標及びテーマ欧米においては美術の歴史についての知識は、豊かな人間性を形成するための最も基本的な人文学的教養のひとつと位置づけられている。この講義も同じ立場に立って行う。この講義は、基本的教養として知っておきたい美術史上の名作を中心に採り上げ、作品の意味、様式的特徴、美術史上の意義、芸術的価値、昨者の人生と人間性、特定の文化的状況における作品の成立と受容などの論点について解説する。これらの事項を学びながら、美術の歴史についての基本的知識を習得し、美術作品に対する豊かな感受性を養っていくことを目的とする。

授業の概要西洋美術の歴史を古代から近代まで概説する。前期は古代から中世の美術、後期は中世末期から近代の美術について学ぶ。スライドとPower Pointなどの各種視覚教材を使用する。なお、本講義は学芸員課程選択科目「美術史」の科目である

授業計画<前期> <後期>1.美術史とは何か(1) 1.ゴシック美術(1)2.美術史とは何か(2) 2.ゴシック美術(2)3.古代エジプト美術(1) 3.中世末期の美術4.西洋の建築(Ⅰ):古代ギリシャ神殿 4.初期ネーデルラント美術5.古代建築の歴史的展開 5.ルネサンス美術(1)6.古代近東美術(2) 6.ルネサンス美術(2)7.エーゲ美術 7.西洋の建築(Ⅱ):キリスト教の教会堂8.古代ギリシャ美術(1) 8.バロック美術9.古代ギリシャ美術(2) 9.ロココ美術10.エトルスク美術 10.新古典主義11.古代ローマ美術(1) 11.ロマン主義12.古代ローマ美術(1) 12.レアリスム13.初期キリスト教美術 13.西洋近代の文化(1)14.西欧初期中世美術・ロマネスク美術 14.西洋近代の文化(2)15.ビザンティン美術 15.総括

試験・課題等の内容 テキスト学期末にレポートを課す。 H.W.ジャンソン他『西洋美術の歴史』創元社 ¥3300

評価方法 参考文献レポートと平素の受講姿勢をもとに総合的に評価を行う。レポート70%、平素の受講姿勢30%+α。受講姿勢を重視し、私語と居眠りを禁止する。私語を注意しても改めない場合は、他の学生の受講する権利を守るために厳しく対処する。その結果として、たとえ学期末の課題の内容が良くても総合点では不合格となる場合もあることを、予め明記しておく。

授業の中で適宜紹介する。

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科目名 日本の文化と芸術Ⅰ・Ⅱ(History of Japanese CultureⅠ・Ⅱ)

担当者単位数

細井 浩志各2単位

授業の到達目標及びテーマⅠ:日本の政治・社会・文化に大きな影響を与え、最近はすっかり市民権を得たのが陰陽道です。ただし巷では様々なイメージが入り乱れているので、この講義では陰陽道の本来の姿について、受講生が正しく理解することを目的としています。

Ⅱ:「国史」編纂の歴史をテーマとします。国史とは日本国の歴史について書かれた日本古代の歴史書を指します。国家がこうした歴史書を編纂する背景と、編纂された歴史書によって読者がもつようになる歴史意識を考察し、日本古代に限定されない、歴史書がもつ普遍的意味を理解できるようになるのが目標です。

授業の概要Ⅰ:陰陽道の歴史的展開過程を概観します。時代ごとに変化を続けるその姿にも注目して下さい。なお状況を見て、授業計画を一部変更する場合があります。

Ⅱ:『日本書紀』より始まり『日本三代実録』、さらには未完成の『新国史』に至る国史編纂の政治的・社会的背景を概観して、さらに国史が読者に与えた影響に触れ、その歴史的意義を明らかにする予定です。

授業計画<前期> <後期>1.はじめに 1.はじめに2.陰陽道とは何か 2.「国史」とは何か3.日本における風水と陰陽道 3.国史編纂の開始4.陰陽道の形成と道教 4.最初の国史『日本書紀』の誕生(その1)5.天文道と暦道 5.最初の国史『日本書紀』の誕生(その2)6.安倍晴明の実像と晴明伝承 6.最初の国史『日本書紀』の誕生(その3)7.都市と陰陽道 7.『続日本紀』の成立(その1)8.鎌倉時代の陰陽道 8.『続日本紀』の成立(その2)9.室町時代の陰陽道 9.『続日本紀』の成立(その3)10.戦国時代の陰陽師の活動 10.『続日本紀』の成立(その4)11.戦国末期の陰陽道―陰陽道の危機 11.『日本後紀』の編纂12.近世の陰陽道―陰陽道の滅亡と復興 12.『続日本後紀』の編纂13.幕府天文方と土御門家―改暦をめぐる争い 13.『日本文徳天皇実録』の編纂14.陰陽道の消滅―明治維新後の陰陽道 14.『日本三代実録』の編纂15.おわりに―再び陰陽道とは何か? 15.おわりに

試験・課題等の内容 参考文献期末試験では、毎回の授業内容、特に歴史的観点を修得しているかを見ます。

Ⅰ:林淳・小池淳一編著『陰陽道の講義』嵯峨野書院、2002年

Ⅱ:坂本太郎『六国史』吉川弘文館、1970年遠藤慶太『平安勅撰史書研究』皇學館大学出版部、2006年細井浩志『古代の天文異変と史書』吉川弘文館、2007年

その他、授業中に適宜紹介します。

評価方法期末試験70% 予習および授業中の様態30%

テキスト毎回資料を配付します。

科目名 西洋の文化と芸術Ⅰ・Ⅱ(Western Culture and ArtⅠ・Ⅱ)

担当者単位数

石塚  晃各2単位(半期)

授業の到達目標及びテーマ人文学の分野における教養教育として、西洋の文化と芸術について理解を深めることを目的とする。

授業の概要前期は、西洋の文化的伝統の基礎をなす古典古代文化についての理解を深めるため、古典古代の形ある主な文化遺産と古代ギリシャ・ローマ神話について学ぶことを主な内容とする。スライドおよびPowerPointなどの視覚教材を使用。学生は古代ギリシャ神話について自主的に学び、この講義を履修したことをきっかけに、講義で扱いきれない神話についても積極的に学んでほしい。後期は、主に西洋の中世、近世、近代の文化と芸術を学ぶ。書物の歴史、装飾写本、教会堂建築など、中世から近世の重要な文化遺産について学んだ後、近代の文化について学んで総括する。「西洋の文化と芸術Ⅰ」で学んだ古代文化が後の西洋文化にどのように受け継がれ、変貌し、あるいは復活したかという視点も取り入れつつ、中世、近世、近代における西洋の重要な文化遺産を概観する。スライドおよびPowerPointなどの各種視覚教材を使用する。なお、本講義は学芸員課程選択科目「文化史」の科目である。

授業計画<前期> <後期>1.授業の概要の説明 1.書物の歴史:古代(1)2.西洋文化の源流(1) 2.書物の歴史:古代(2)3.西洋文化の源流(2) 3.書物の歴史:中世の写本4.西洋の建築(Ⅰ):古代ギリシャ神殿 4.西洋の季節観・自然観:中世5.古代建築の歴史的展開 5.西洋の季節観・自然観:近世(1)6.神殿装飾の基礎知識 6.西洋の季節観・自然観:近世(2)7.神殿装飾の歴史的展開(1) 7.西洋の建築(Ⅱ):キリスト教の教会堂8.神殿装飾の歴史的展開(2) 8.キリスト教聖堂の装飾9.神殿装飾の歴史的展開(3) 9.西洋の都市(1)10.古代ギリシャ神話と絵画表現の歴史(1) 10.西洋の都市(2)11.古代ギリシャ神話と絵画表現の歴史(2) 11.西洋近世の文化(1)12.古代ギリシャ神話と絵画表現の歴史(3) 12.西洋近世の文化(2)13.古代ギリシャ神話と絵画表現の歴史(4) 13.西洋近代の文化(1)14.古代ギリシャ神話と絵画表現の歴史(5) 14.西洋近代の文化(2)15.古代ギリシャの死生観と墓碑装飾 15.総括

試験・課題等の内容 テキスト学期末にレポートを課す。 前期:古代ギリシャ神話の本を各自で1冊用意する。詳し

いことは初回の授業で説明する。後期:なし。授業の内容ごとに適宜文献を紹介する評価方法

レポートと平素の受講姿勢をもとに総合的に評価を行う。レポート70%、平素の受講姿勢30%+α。受講姿勢を重視し、私語と居眠りを禁止する。私語を注意しても改めない場合は、他の学生の受講する権利を守るために厳しく対処する。その結果として、たとえ学期末の課題の内容が良くても総合点では不合格となる場合もあることを、予め明記しておく。

参考文献多数あり。授業の中で紹介する。

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文化・芸術、社会、自然系科目

科目名 西洋の美学(European Aesthetics)

担当者単位数

津田 礼子2単位

授業の到達目標及びテーマ西洋の各時代の美術作品を観賞し各々の様式的特徴を理解する。各時代の美意識について時代的背景と共に理解する。作品、様式、美意識を関連させ認識する。

授業の概要西洋の原始・古代から20世紀(主に19世紀まで)の美術を中心とする芸術の様式、美意識の変遷について概説する。

授業計画<後期>1.原始 - 旧石器・新石器時代2.古代地中海3.古代ギリシア(1)4.古代ギリシア(2)5.中世(1)初期キリスト教、ビザンチン6.中世(2)ロマネスク7.中世(3)ゴシック8.ルネッサンス(1)9.ルネッサンス(2)10.バロック11.ロココ12.古典主義13.ロマン主義14.印象主義15.19世紀後期~20世紀

試験・課題等の内容 テキスト試験により授業の内容を理解しているかどうかを問う。年代、名称の暗記ではなく、各時代の様式や美意識を作品と共に理解していることが求められる。

高階秀爾監修「西洋美術史」美術出版社

参考文献望月登美子「エステティカ-やさしい美学」文化出版社吉川逸治監修「西洋美術史」美術出版社評価方法

授業への取組状況 10%期末試験     90%

科目名 長崎の造形(The Monuments in Nagasaki City)

担当者単位数

宮本 達夫2単位

授業の到達目標及びテーマ長崎市に存在する洋風建築、社寺建築および街並に関する基礎知識を身につけ、歴史的都市である長崎とその建築の造形について学びます。

授業の概要長崎は、出島や唐人屋敷が存在したことにより、従来から様々な外国文化の影響を受けており、他の都市とは異なる造形が存在します。本講義では、特に長崎の建築や街並みについて学ぶことを目的としています。しかし、建築や街並みについて馴染みのない学生にとっては理解しにくい部分もあると思います。よって、それらについての初歩的な知識を学びながら長崎についての街並みや建築についての知識を身に付けて行きます。

授業計画<前期>1.長崎における伝建地区の概要2.出島3.唐人屋敷4.長崎居留地の形成(1)5.長崎居留地の形成(2)6.長崎居留地の洋風建築(1)7.長崎居留地の洋風建築(2)8.長崎居留地の洋風建築(3)9.長崎における寺町の形成10.寺院建築の基礎(1)11.寺院建築の基礎(2)12.神社建築の基礎(1)13.神社建築の基礎(2)14.長崎における寺社建築(1)15.長崎における寺社建築(2)

試験・課題等の内容 テキスト筆記試験を実施します。 適宜プリントを配布し、かつWEB上で講義資料を公開し

ます。評価方法試験およびレポート提出で評価します。 参考文献

長崎の文化財(長崎市教育委員会)

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科目名 音楽の世界(Music)

担当者単位数

草場 紀久子2単位

授業の到達目標及びテーマクラシック音楽400年の大きな流れの基となった作曲家達の音楽に親しみ、変遷を概観する。人々の生きる力となり人生を豊かにする音楽の役割、効用を実感してほしい。大きなポピュラリティーを獲得しているミュージカルにも触れ、クラシック音楽が他のジャンルの音楽の基になり、影響を及ぼしていることを理解する。

授業の概要音楽の父ともいわれるバッハについては、その音楽の成り立ち、構成、特徴について触れ、作品を聴いていく。モーツアルト、ベートーヴェン、ショパン、ブラームスについては、作曲家の特徴や聴き所に触れてから作品を聴いていく。又、今回も例年鑑賞して好評なミュージカルの作品を紹介、クラシック音楽が他の分野に及ぼしている影響に触れながら紹介していく。下記の授業計画は順番が前後することもある。

授業計画<後期>1.バッハ1 バッハは何故音楽の父と言われるのか2.バッハ2 何故素晴らしい音楽を作れたのか。作曲技法と神への思い3.バッハ3 クリスマスオラトリオ in ベツレヘム4.バッハ4 クリスマスオラトリオ in エルサレム5.気軽に音楽を楽しもう! ミュージカル1 レ・ミゼラブル25周年記念コンサート in ロンドン/マンマ・ミーア(1)6.気軽に音楽を楽しもう! ミュージカル2 マンマ・ミーア(2)7.天才・モーツアルト8.ベートーヴェン1 ボン・ベートーヴェン音楽祭 交響曲第5番「運命」9.ベートーヴェン1 ボン・ベートーヴェン音楽祭 交響曲第9番10.ショパン生誕200年ガラコンサートinワルシャワ ピアノ協奏曲第2番 ノクターン11.気軽に音楽を楽しもう! ミュージカル3 サラ・ブライトマンライブ in ウィーン12.気軽に音楽を楽しもう! ミュージカル4 オペラ座の怪人13.ブラームスとベルリン・フィル カラヤン 交響曲第1番、第4番14.生演奏を聴こう チャペルコンサート15.音楽とは何か? 総復習と確認 「四季」4つの街の物語

試験・課題等の内容 テキスト試験内容は、授業内容とテキストより出題。 高嶋ちさ子著「知識ゼロからのクラッシック入門」(幻冬舎)

評価方法授業への取組状況50% 試験50%

科目名 長崎文化論(The Study of Nagasaki Culture)

担当者単位数

野中 和孝2単位

授業の到達目標及びテーマ現在、長崎のキリスト教遺産を世界遺産登録しようという運動が進められていますが、文化遺跡の「観光化」の問題を、その歴史から学ぶことが大切です。その結果として、地域住民との共有および保存が達成されると考えます。どのような過程で、その文化遺跡はできあがったのか、いま必要とされる文化遺跡の在り方はどのようなものか、市民として文化遺跡とどのように付き合っていくのか、などの問題を、しっかりと学びます。

授業の概要まず、2011年度に復元完成された長崎出島について、歴史的地理的な意義を学びます。次に、17世紀後半に医師として来日し、二度の江戸参府を経験した、ドイツ人のエンゲルベルト・ケンペル著『日本誌』を通読して、西欧人が見た近世日本の姿を捉えます。これらから、自分にとって文化とは何か、どのように付き合うか、などを学びます。これら以外には、グループに分かれて、長崎市内の名跡を散策します。

授業計画<前期>1.長崎出島の歴史2.ケンペル著『日本誌』講読⑴3.    ↓4.    ↓5.    ↓6.    ↓7.    ↓8.    ↓9.    ↓10.    ↓11.フィールドワーク⑴ 26聖人  ⑵ 伊王島12.フィールドワーク⑶ 諏訪神社・松森神社13.フィールドワーク⑷ ドロ神父遺跡14.フィールドワーク⑸ 興福寺・崇福寺15.総括

試験・課題等の内容 テキストいくつかの課題で、論述テストを行います。また、フィールドワークはレポートの提出を課します。

PCテキストを使用します。

参考文献評価方法 適宜、紹介します。討論の参加・理解の度合(50%)、レポート(50%)で評価します。

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文化・芸術、社会、自然系科目

科目名 異文化理解演習(Cross-Cultural Study Abroad)

担当者単位数

Sheila Norris各2単位

授業の到達目標及びテーマ活水女子大学「国際交流・留学センター」が主催する海外での交流活動に参加し、海外の様々な人々や文化に接することを通して異文化を理解し、同時に自分化の特性を客観的に理解できる能力を養う。なお、この授業については履修登録時に登録しなくてもいい。

授業の概要2週間程度の海外研修に参加し、各自が設定したテーマについて、考察したり、調査したりした結果をレポートにまとめる。

授業計画<前期> <後期> タイコース-9月に実施予定  香港・台湾コース-3月に実施予定

 詳細については募集説明会で案内する。その日時については国際交流・留学センターの掲示板などで確認すること。

試験・課題等の内容出発前の事前研修、研修への参加、レポートの提出

評価方法事前研修     20%研修への参加態度 40%レポート     40%

科目名 論理学(Logic)

担当者単位数

渡辺 誠治2単位

授業の到達目標及びテーマ次の観点から日本語の表現について実践的に学ぶ。   ・簡潔であること ・内容が正確であること ・論証が正しいこと   ・状況的にふさわしいこと  ・相手に対して配慮すること

授業の概要・論証のパターンとパラグラフ,アウトライン等,論文作成の基礎を学ぶ。・模擬的講義を聴いてノートテーキングを行い,それに基づいて授業報告(レポート)を作成する。・漢字のトレーニング

授業計画<後期>1.導入2.アウトライン3.アウトライン4.アウトライン5.パラグラフ6.パラグラフ7.パラグラフ8.パラグラフ9.資料収集の方法10.論証11.論証12.レポートの作成13.レポートの作成14.レポートの作成15.まとめ

試験課題等の内容 テキスト①漢字クイズ ②小レポート5回程度 ③期末試験 コピーを使用する。

評価方法 参考文献①漢字クイズ 20% ②小レポート5回程度 20%③期末試験 60%

授業の中で紹介する。

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科目名 心理学(Psychology)

担当者単位数

永田 耕司2単位

授業の到達目標及びテーマ心理学の基礎となる、精神分析学・行動療法など心理理論全般にわたって学習して、人間の心理について学ぶことを目標とする。授業の到達目標は心理学の学習を通じて、人間心理の理解、及び患者や家族の理解の向上にある。また、自己の心理分析として、様々な心理テスト(ロールシャッハテスト、バウムテスト、コラージュ、YGテスト)を行い、自己の心理の客観視できる技術を身に着けることも目標である。そのテーマとしては 1、心理学の理論 2.心理療法 3.心理テスト 4.患者や家族の様々な心理などである。

授業の概要ここでは心理学の基礎的理解を行っていく。心理学の基礎的知識として、特にフロイト、ユング、エリクソン、ロジャースについての心理理論や心理テストについてまず学習していく。また相談のための技法として来談者中心療法や行動療法などの心理療法について学んでいく。また具体的な事例を紹介しながら、また指導の場で実践できるような行動科学や心理テストについて学び、様々な場面で使えるような心理学の基礎的な理論や実践について学習していく。また、患者や家族の心理について、特別講演を予定している。

授業計画<前期>1.心理学とは、クラスの中でのコミュニケーション(誕生月の輪、背文字送り)2.自己開示とコミュニケーション1 一人ひとり、皆の前で自己紹介をしてみましょう。3.自己開示とコミュニケーション24.人の心理構造、自我状態とは5.心理理論1 フロイト・ユンクの精神分析理論6.心理理論2 エリクソンの発達理論 カールロジャースのカウンセリング理論7.心理理論3 母子関係の理論 スターン・マーラー・ウィニコットなどの理論8.心理理論4 ストレス学説 セリエ、キャノン シュルツ・ホルムズ9.心理理論5 対象喪失関係の理論、キューブラーロスの5段階10.心理療法1、精神分析法 来談者中心療法11.心理療法2 行動療法12.心理テスト1 投影法・・ロールシャッハテスト、バウムテスト13.心理テスト2 自記式・・YG検査、交流分析、知能テスト他14.患者や家族の心理(特別講演)15.心理学のまとめ

試験・課題等の内容 テキスト配布資料や授業を参考にしながら、ノートにまとめる。試験は自記筆ノートのみ持参可能

資料を配布する。

参考文献評価方法 カウンセリングの理論(誠信書房、国分康孝)期末試験80%授業への取組状況20%

科目名 ジェンダーから見る社会(Looking at Society from Gender Perspective)

担当者単位数

石川 由香里2単位

授業の到達目標及びテーマジェンダーの視点を取り入れたとき、これまで当たり前だと捉えてきた世界がどのように異なって見えるのかを実感する。そこから既存の社会制度はどのように変えられなければならないか、あるいはそのままでよいのかについて、一人ひとりが自分の意見を持つことができるようになることが目標である。

授業の概要現代社会の状況をジェンダーを絡めて解説し、男女共同参画社会の実現に向けて、何がなされなければならないのか、考察する。

授業計画<後期>1.ジェンダーとはなにか2.男女共同参画社会3.政策・方針決定過程への女性の参画4.就業分野における男女共同参画5.女性の活躍と経済社会の活性化6.ワーク・ライフ・バランス7.高齢男女をめぐる状況と生活困難8.介護とジェンダー9.性暴力10.性の商品化11.生涯を通じた健康12.教育とジェンダー13.メディアとジェンダー14.国際社会とジェンダー15.まとめ

試験・課題等の内容 テキスト学期末に試験を課す 内閣府『平成24年度版男女共同参画白書』

評価方法 参考文献試験の結果80%と各回のコメントペーパーの内容20%で評価する。

講義の中で適宜指示する。

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文化・芸術、社会、自然系科目

科目名 法と社会(Law and Society)

担当者単位数

渡邊  弘2単位

授業の到達目標及びテーマ法学をはじめて学ぶ受講生を主な対象にした科目です。法の基本的な考え方について理解し、それを活用することができるようになることが目標です。「法」とか「裁判」とか聞くと、難しそうに思えるかも知れませんが、順を追ってきちんと勉強すれば誰にでも理解できるので大丈夫です。

授業の概要今年度の本科目は、法と社会に関するビデオ(映画・ドキュメンタリーなど)を鑑賞し、それに対して自分の意見をまとめながら学習する方法をとります。ビデオに描かれた法的問題を通して、社会を法の視点から見る力を養います。楽しく、かつ、真剣に学べる内容だと思います。なお、教養科目「日本国憲法」では扱うことができない問題も扱いますので、合わせて履修するとより効果的だと思います。

授業計画<前期>1.授業概要説明・法に関する基礎知識2.アメリカの司法制度(1)3.アメリカの司法制度(2)4.日本の刑事裁判(1)5.日本の刑事裁判(2)6.中間テストと解説7.非行少年の更生(1)8.非行少年の更生(2)9.死刑と被害者10.陪審制度(1)11.陪審制度(2)12.裁判員制度13.自助グループでの立ち直り14.憲法と裁判15.学習のまとめ

試験・課題等の内容 テキスト毎回のビデオの感想文・中間テスト・論文課題 後藤昭『新版 わたしたちと裁判』(岩波書店)

評価方法 参考文献ビデオ感想文30%・中間テスト20%・論文課題50% 授業中に指示します。

授業の到達目標及びテーマⅠは原位置論(in situ)的手法を用いて考古学資料(遺構・遺物)を分析し、「考古学とは何か」を理解させる。Ⅱは発掘資料に基づいて長崎県の先史文化を理解させる。

授業の概要Ⅰは人類の誕生からの発展過程を、道具の機能・用途を分析して文化様相に迫る。また文献資料との関わりで「中国古記録」を読む。Ⅱは旧石器、縄文、弥生、古墳、歴史時代の流れを、出土遺構、遺物によってその特徴を探りだし、日本原始・古代文化における長崎県地域の特異性を探り出す。

科目名  考古学Ⅰ・Ⅱ     (Archeology I・II)

担当者  下川 達彌単位数  各2単位(半期)

授業計画<前期>1.人類史を学ぶにあたって2.考古学とは何か3.遺物の分類4.道具の製作と使用(1)5.道具の製作と使用(2)6.機能と用途7.遺跡の種類8.遺物と土層9.遺構と遺物10.原位置論の実践11.人間行動の再現12.『魏志倭人伝』を読む(1)13.『魏志倭人伝』を読む(2)14.考古学と関連科学15.まとめ

<後期>1.旧石器時代概観2.ナイフ形石器文化の展開3.台形石器の変遷と日ノ岳遺跡4.福井洞穴と文化の変遷5.最古の土器「豆粒文土器」と泉福寺洞穴6.縄文時代概観7.海との関わりをもつ遺跡8.遺跡のサテライト化9.早過ぎた先進文化10.弥生時代概観11.狩猟生活と農耕生活12.古墳時代概観13.装飾古墳14.群集墳と古墳の終末15.歴史時代の遺跡(石鍋遺跡と近世陶磁器)

試験・課題等の内容Ⅰは考古学の基礎的な知識を問う。Ⅱは一般概説書とは異なる長崎県地域の特色を、文章にて表現させる。

評価方法 筆記試験     70% 課題・提出物   10% 授業への取組状況 20%

テキスト 考古学Ⅰ……なし(プリント配布) 考古学Ⅱ……なし(プリント配布)

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科目名 日本国憲法(The Constitution of Japan)

担当者単位数

渡邊  弘2単位

授業の到達目標及びテーマ日本国憲法の基礎にある近代立憲主義と民主主義の考え方について理解し、活用できるようになることを目指す。具体的な論点を示しながら、受講生が自ら考えられるようになることを目標とする。

授業の概要法を学ぶための基礎知識について概観し、憲法制定過程、近代立憲主義、平和主義、憲法改定問題、基本的人権について、自ら考え、討論し、発表する過程を通して学ぶ。教員が一方的に話をする形式の授業ではなく、学生が班を構成して発表し、意見を述べ合う形式を取る。1回(90分)の授業につき、少なくとも90分の予習と90分の復習が求められる。なお、この科目で扱うことのできない法に関する諸問題については、教養科目「法と社会」で、ビデオを通して学ぶ場を設けているので、合わせて履修すると学習する上で効果的である。

授業計画<前期>1.講義概要説明2.日本国憲法の制定3.法を学ぶ基礎知識(1)4.法を学ぶ基礎知識(2)5.近代立憲主義6.中間テストと解説7.平和主義8.憲法改定9.自由権10.参政権11.生存権12.教育を受ける権利13.平等権14.基本的人権と公共の福祉15.まとめ

試験・課題等の内容 テキストリアクションペーパーの記入/中間テスト/期末試験/新聞切り抜きファイル作成

杉原泰雄『憲法読本 第3版』(岩波書店)/『ポケット六法2011年版』(有斐閣)

評価方法 参考文献リアクションペーパーの記入10%/中間テスト20%/期末試験50%/新聞切り抜きファイル作成20%

初回の講義で紹介する。授業準備のために積極的に活用されたい。

科目名 歴史(History)

担当者単位数

細井 浩志2単位

授業の到達目標及びテーマテーマは「暦の歴史」です。暦についての基礎知識を知ること、そして暦と社会の関係を歴史的に理解することが到達目標です。

授業の概要われわれの日常生活にとって余りにも当たり前であるのが暦(こよみ)です。しかしこの欠かせない暦も歴史的経緯をへて成立した産物です。また暦の記す時間は歴史のモノサシでもあります。この講義では暦の基礎知識と「歴史の誕生」との関係などを、日本古代の暦を主たる素材に説明する予定です。なお状況を見て、解説の順番を変える場合があります。

授業計画<前期>1.はじめに2.暦の基礎知識(その1)-太陽暦・太陰太陽暦・太陰暦から-3.暦の基礎知識(その2)-太陽暦・太陰暦の誕生と歴史的展開-4.暦の基礎知識(その3)-具注暦の実際-5.中国の宇宙構造論6.日本における宇宙構造論(その1)7.日本における宇宙構造論(その2)8.古代の暦法と日本の行用暦9.古代の改暦と政治(その1)10.古代の改暦と政治(その2)11.日食について(その1)12.日食について(その2)13.暦を管轄する官司-陰陽寮-(その1)14.暦を管轄する官司-陰陽寮-(その2)15.おわりに

試験・課題等の内容 テキスト期末試験で到達目標に即して、講義内容から問題を出します。

特にテキストはありません。適宜、資料を配ります。

参考文献評価方法 岡田芳朗『暦ものがたり』角川書店 、1982

広瀬秀雄『暦』近藤出版社、1978、東京堂出版、1993暦の会『暦の百科事典2000年版』本の友社、1999

期末試験70% 予習および授業中の様態30%

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文化・芸術、社会、自然系科目

科目名 社会学への招待(Introduction to Sociology)

担当者単位数

石川 由香里2単位

授業の到達目標及びテーマ我々の生きる社会とはいかに成り立っているのか、社会学の基礎概念を用いることで理解をすすめる。

授業の概要人と人とのつながりが集団を作り、それが組織となること、その中で各人がいかにふるまうのか、相互行為の様相について解説する。社会が変化する中で、集団の在り方、組織の在り方、また役割と個人の関係がどのように移り変わるのかについて考察する。

授業計画<後期>1.アイデンティティ2.地位と役割3.社会規範と準拠集団4.第一次社会化と第二次社会化5.階級と再生産6.労働7.貧困と社会的排除8.健康と福祉9.ジェンダー10.組織と権力11.社会的逸脱12.宗教13.エスニシティ14.情報化社会15.グローバリゼーション

試験・課題等の内容 テキスト学期末に試験を行う。 A.ギデンス『社会学』(而立書房)

評価方法 参考文献期末試験80%と講義中のコメントペーパーへの回答20% 講義中に適宜指示する。

科目名 国際関係論(International Relations)

担当者単位数

石井 奈緒2単位

授業の到達目標及びテーマ国際関係論はこれまでリアリズムとリベラリズムという二つの異なる思考体系を通して世界を観察し、説明しようとしてきました。リアリズムの主要課題は主権を有する国民国家をアクターとし、主権国家間における権力闘争の結果、どのようにして紛争が生じ、それがいかに抑制されるかを洞察することにあります。これに対して、リベラリズムにおけるアクターは国民国家に限定されず、より広範囲な政治、経済、社会の諸領域に関わる国境を越えたトランザクションを包括するものです。

授業の概要ここでは主としてリベラリズムの立場から皆さんが市民社会の一員として生きていく上で関連が深いと思われるトピック、あるいはその前提として知っておいて欲しい事柄について、研究動向を含む一般的解説をした後、事例研究を示すことによって、問題の提起や問いの設定とそれに対する答えの模索ができるようになることを目指しています。具体的なテーマとしては、リベラリズムの視点から、市民社会論、世界市民社会、子ども、ジェンダー、エスニシティ、多文化主義などを扱います。

授業計画<前期>1.オリエンテーション:リアリズムとリベラリズム2.市民社会論3.世界市民社会の共生条件4.覇権5.パクス=ブリタニカ6.植民地支配7.植民地化初期の抵抗8.子ども9.日本で暮らす外国人の子ども10.エスニシティ11.マレーシアのエスニシティ12.多文化主義13.オーストラリアの多文化主義14.ジェンダー15.平和の文化構想

試験・課題等の内容 テキスト試験 初瀬龍平・定形 衛・月村太郎 編『国際関係論のパラダ

イム』(有信堂)評価方法学期中に行う筆記試験 40%講義中に提示するテーマに対する小論文 40%授業中の参加態度   20%

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科目名 現代社会と教育(Modern Society and Education)

担当者単位数

田渕 久美子2単位

授業の到達目標及びテーマテキストを手がかりにしながら、これまで受けてきた「学校における教育」を振り返り、自分にとって、あまり「見えていなかったこと」をつかみ、それを客観的に見ることができるようになること、また、その内容に関わる教育学の理論に触れることを目標とする。

授業の概要大学に入学するまで、およそ12年間通い続けた「学校」は、慣れ親しんだ場所であり、通うことが当たり前であった。だからこそ、「学校」で教育を受けることの意味を、深く考えたことのある人は少ないのではないだろうか。現代の日本の社会において、学校教育がどのような意味を持っているのか。テキストに沿ってさまざまなトピックを取り上げ、解説をしていきたい。

授業計画<前期>1.学校とは?2.なぜ勉強するのか3.試験①4.試験②5.校則①6.校則②7.教科書①8.教科書②9.隠れたカリキュラム①10.隠れたカリキュラム②11.隠れたカリキュラム③12.生徒の世界13.先生の世界14.社会と学校との関係15.これからの教育と学校を考える

試験・課題等の内容 テキスト①講義へのコメントを毎時間提出してもらう。その内容については、次の講義で紹介したり、質問に答えたりしたい。また、コメントの内容をふまえて、講義をしていきたい。②さらに期末レポートを提出すること。

苅谷剛彦『学校って何だろう-教育の社会学入門』ちくま新書

参考文献苅谷剛彦ほか『教育の社会学-〈常識〉の問い方,見直し方』有斐閣アルマ

評価方法受講態度・毎時の講義への応答を20%、レポートの内容を80%として評価する。

授業の到達目標及びテーマ社会における経済的な変化の要因を理解するための経済学における基礎的事項を修習する。また、現実の経済問題を解く能力を身につけるため、経済学の基本的な考え方、経済的なものの見方に慣れ親しんでもらうことを目的とする。経済学はミクロ経済学とマクロ経済学から構成されるが、その基礎的なテーマと現実に社会に起こっている諸問題を取り上げてわかり易く解説していく。

授業の概要下記授業計画に従いテーマを持って進めていく。

授業計画<前期>1.経済的なものの見方、考え方とは2.需要と供給3.価格の機能4.消費者の行動5.企業の行動6.市場の構造7.国民所得の基礎8.消費・貯蓄・投資9.利子率と金融市場10.国民所得の決定11.国際収支・国際貿易12.国際経済・国内経済13.為替レート14.ミクロとマクロの統合15.まとめ

科目名  経済と社会     (Economics)

担当者  須齋 正幸単位数  2単位

試験・課題等の内容 定期試験により評価します。必要に応じて小テストを行うことがあります。

評価方法 期末試験 90% 講義における貢献 10%

テキスト テキストは使用しません。

参考文献 必要に応じて参考文献を紹介します。

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文化・芸術、社会、自然系科目

科目名 社会福祉概論(Introduction to Social Welfare)

担当者単位数

澤  宣夫2単位

授業の到達目標及びテーマ福祉とは、人々が生活の中で幸福を追求する努力であり、それを社会的対応として実現しようとしているのが社会福祉である。社会福祉は、2000年に成立した「社会福祉法」によって新たな局面を迎えている。地域福祉の実現をめざして、社会的制度による公的サービス・施策の充実と地域住民の主体的参加による地域福祉活動の展開が求められている。これらの状況を踏まえ、日本の現代社会における社会福祉の理念・制度・実践の現状と課題を概括し、現代社会に生きる人間として、社会福祉に関する基本的理解を深めることを目的とする。

授業の概要1 生活の概念を理解して自らの日常生活を見直し、福祉の意味が幸福追求であることがとらえられるようになる。2 社会福祉に関する理念や制度について理解を深め、身近な生活問題との関連を考えられるようになる。3 社会福祉援助に関する価値観や考え方を理解して、地域住民の一人として自分が何ができるかを考えられるようになる。

授業計画<後期>1.オリエンテーション  福祉とは何か2.福祉と人権 社会福祉の意味3.社会福祉の理念 ケアすることの意味4.人間の生活とは15.人間の生活とは26.ノーマライゼーションの意味7.無縁社会の現実8.つながりの回復をめざす福祉9.地域福祉の理念と考え方110.地域福祉の理念と考え方211.社会保障制度の体系、意義・目的12.年金保険制度の概要13.医療保険制度の概要14.介護保険制度の概要15.まとめ 今後の社会福祉

試験・課題等の内容 テキスト講義内容に即した論述式の筆記試験を課す。また、授業の準備や内容理解のための課題やレポートを課すことがある。

用いない。授業は、配布プリントを中心に進める。

参考文献評価方法 適宜、紹介する。期末筆記試験 70%、授業への参加状況・リアクションペーパーへの記入状況など 30% を目安とする。

科目名 心と行動の科学(Science of mind and behavior)

担当者単位数

長尾  博2単位

授業の到達目標及びテーマ心理学とは何か全般を半期かけて説き、心理学のイメージを再構成していく。

授業の概要心理学全般を広く解説し、プリント、テキスト、ビデオを用いる。

授業計画<前期>1.心理学とは2.感覚と知覚3.感情と要求4.思考と言語5.学習心理学6.発達心理学Ⅰ7.発達心理学Ⅱ8.社会心理学Ⅰ9.社会心理学Ⅱ10.人格心理学Ⅰ11.人格心理学Ⅱ12.臨床心理学Ⅰ13.臨床心理学Ⅱ14.まとめⅠ15.まとめⅡ

試験・課題等の内容 テキストレポート 筆者の作成したテキスト

評価方法レポート内容60%、取組状況40%

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科目名 生命の科学(Human Life Science)

担当者単位数

松永 知恵2単位

授業の到達目標及びテーマ「生命とは何か」を科学的に学ぶことを目標とする。生命現象である栄養・運動・成長・増殖などを示す動・植物について学び、動物や植物の特徴とおよびそれらを取り巻く環境との相互関係を理解する。また、生物体としてのヒトを科学的に認識することをテーマとしている。

授業の概要生命の誕生と単細胞生物から多細胞生物への移行、さらにヒトへ続く生物の進化について講義する。また、動物の発生と成長、私たち自身(ヒト)の健康、ヒトと環境との関係などについても述べたい。

授業計画<前期>1.生命の誕生2.細胞の誕生と生物進化3.生物多様性Ⅰ4.生物多様性Ⅱ5.体の基本構造と働き(細胞)6.体の基本構造と働き(組織)7.体の基本構造と働き(器官・器官系)8.代謝と生命防御(栄養素の流れ)9.生体防御の仕組み10.発生・分化・老化11.遺伝・遺伝子(DNA)12.生命科学と健康13.健康維持・増進の実践14.環境問題と生命科学15.まとめ

試験・課題等の内容 参考文献講義内容の理解を問うレポートおよび期末試験を記述式で行う。

石川 統 編「大学生のための基礎シリーズ2 生物学入門」東京化学同人柳田 充弘 他「生命科学」東京化学同人井上 正康 著「生命誕生と生物の生存戦略」メディカルトリビューンブックス

評価方法レポート・試験90%、授業への取組状況10%

テキスト小林浩明 他著『イラスト生命の科学』(東京教学社)

科目名 自然環境論(Nature and Environment)

担当者単位数

吉田 大介2単位

授業の到達目標及びテーマ自然環境の動的なシステムを理解し,その中における人間の位置を確認する.さらに環境を単に,外にあるもの,与えられたものにすぎないとする見方から,「環境と共に生活する人間」を考えてみる。

授業の概要この講義では、まず、地球環境の変遷を理解し、現在の自然環境と生物の進化や繁栄との関係を学ぶ。また生物の中でのヒトの閉める位置についても確認する。さらに、文明の発達と環境の変遷の関係について学び、また資源開発と環境や未来の生活と環境についても考える。

授業計画<前期>1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.

環境をどう学ぶか文明と環境1文明と環境2生物と環境1生物と環境2人間と他の生物環境問題と生活1環境問題と生活2人口問題と環境1地球温暖化1地球温暖化2資源開発と環境保全生産系と環境環境と未来まとめ

試験・課題等の内容 参考文献課題および筆記試験等 河村武 他,”環境科学”,朝倉書店

アメリカ合衆国政府,”西暦2000年の地球1,2”,家の光協会M.Eisenbud,”ヒューマンエコロジー”,産業図書ルネ.デュボス,”人間と適応”,みすず書房『環境倫理のラディカリズム』、谷本光男、世界思想社、2003『地球白書(最新版)』、レスター・R・ブラウン、ダイヤモンド社『限界を超えて-生きるための選択』、ドネラ・H・メドウズ他、ダイヤモンド社、1992『成長の限界-ローマクラブ』、ドネラ・H・メドウズ他、ダイヤモンド社、1972『エミール(ルソー全集)』、ジャンジャック・ルソー(樋口謹一訳)、白水社、1980『清貧の思想』、中野孝次、草思社、1992『ランチタイムの経済学』、スティーブン・ランズバーグ、ダイヤモンド社、1995『どれだけ消費すれば満足なのか-消費社会と地球の未来』、アラン・ダーニング、ダイヤモンド社、1996

評価方法レポート,クイズおよび試験(85%),授業への取組状況(15%)による総合評価

テキストプリント配布

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文化・芸術、社会、自然系科目

科目名 食とくらし(Agricultural products and food life)

担当者単位数

伊佐  隆2単位

授業の到達目標及びテーマ最近、食生活上の事件・事故が多く、安心して食べられる食品はあるのか?という疑心暗鬼にとらわれることが多い現状である。本講義では、これらを踏まえ、何故こういった現状になってしまったのか?では、どうしたら良いのか?などについて、農産物資源という題材について、現場の農業、農林水産省、また消費者・食品製造企業など、様々な切り口から分析・検討してみたい。

授業の概要上記の目標を達成すべく、視聴覚教材を用いながら下記の項目で講義を行う。講義は、例年かなりの早口で進めるので、ついてゆけない懸念のある学生は、関連箇所を事前に勉強しておくことが望まれる。なお、講義中の私語は厳しく注意した上で、退室を命じる場合もある。

授業計画<後期>1.ヒトの起源と古代人の食生活 その12.ヒトの起源と古代人の食生活 その23.健康に目覚めた古代人の食生活 その14.健康に目覚めた古代人の食生活 その25.地域の環境で分化した食生活 その16.地域の環境で分化した食生活 その27.加工食品時代の到来 その18.加工食品時代の到来 その29.添加物や環境汚染で冒される食生活 その110.添加物や環境汚染で冒される食生活 その211.自然食への回帰12.生活を脅かした食環境13.現代の食事と未来の食事考 その114.現代の食事と未来の食事考 その215.全体の総括と確認テスト

試験・課題等の内容 テキスト期末に、記述式の試験を行う。講義中にも毎回ミニテストを実施する。

特に指定しない。毎回プリント等を配布するか視聴覚教材を用いながら講義を行う予定。

評価方法 参考文献受講態度、取組状況および試験の総合評価(ミニテスト(受講態度含む)30%、定期試験70%)。例年、半数近くが単位認定基準に達しないということも、付記しておく。

担当者個人のホームページを開設しており、ここで、各種の連絡(試験要領など)を行うので、定期的に閲覧することを勧める http://www4.cncm.ne.jp/̃isa1954/

科目名 食べ物と栄養(Food and Nutrition)

担当者単位数

上江洲 香代子2単位

授業の到達目標及びテーマ食べ物と栄養に関して客観性のある科学的知識を身に付け、健康的な食生活を実践するための基本的考え方や方法を理解する。

授業の概要健康増進、疾病予防に寄与する栄養素の機能等を理解し、食べ物や栄養と健康および疾患とのかかわり、栄養と食生活の関係を学ぶ。

授業計画<後期>1.食生活と健康2.消化と吸収3.エネルギー源4.タンパク質の栄養5.脂質の栄養6.ビタミンの栄養7.ミネラルの栄養、骨粗鬆症の予防8.食物繊維9.脳と栄養10.栄養と免疫11.老化を予防する食品、野菜の抗酸化作用12.ライフステージと栄養・食事摂取基準13.摂取エネルギーと消費エネルギー14.飽食と飢餓15.健全な食生活の展望

試験・課題等の内容 テキスト講義時間内に10分間程度の小テストを行うことがある。講義内容に関する期末試験を実施。必要に応じてレポート提出。

プリントを配布する。

参考文献適宜紹介する。

評価方法授業への取組状況    20%期末試験およびレポート 80%

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科目名 医療と健康(Medical and Health Science)

担当者単位数

永田 耕司2単位

授業の到達目標及びテーマ医療と健康のテーマは、「保健・医療・福祉について」、「健康について、身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな健康について」、「人が最小限度の健康や文化的な生活を送っていくための社会保障について」、「医療と健康に関する様々な諸問題について」、「アスペルガー症候群など軽度発達障害、いじめ・不登校問題、虐待、自殺、ターミナルケア、カウンセリング、環境ホルモンなど」などである。授業の到達目標は、住民の身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな健康の様々な諸問題について、具体的な事例や演習を交えながら、わかりやすく学びながら、考えていくことである。

授業の概要医療と健康では医療を取り巻く様々な心身の諸問題を学習していく。「少子化問題など」「ダイエット法」「ストレス対処法」「病気にならない身近な健康法」「心理テスト」についてや、その他、発達障害、いじめ・不登校問題、虐待、自殺、アレルギーなどの、最近増えている諸問題について、実践的に学習していく。ここでは、教官が現在 学校スクールカウンセラー、学校医、児童相談所非常勤精神科医、産業医、心療内科医、在宅ケアネットワーク及び生と死を考えるネットワーク活動などで関わっている事例などの紹介をしながら、より具体的・実践的に学習していく。また、特別講演として、命の大切さを学ぶための授業も予定している。

授業計画<前期>1.少子化問題、婚姻率の低下の解決法は?2.癌や生活習慣病にならない健康法について3.上手なダイエット法について4.美肌と腸内細菌の関係について5.風邪やインフルエンザ予防と免疫のはたらき6.いじめ・不登校、虐待など社会的な諸問題7.ストレスと脳の働き8.ストレスマネージメント9.うつ病の理解と声かけについて10.摂食障害、過呼吸症候群、解離性障害など思春期に多い心の問題11.心理テスト1(ロールシャッハテスト、バウムテスト)12.心理テスト2(コラージュ体験)13.心理テスト3(知能テスト、YG性格検査、エゴグラム)14.特別授業「命の大切さを学ぶ」15.医療と健康、まとめ

評価方法 テキスト授業への取組状況 40%、レポート 60% 資料を配布する。

授業の到達目標及びテーマ生活に密着する微生物の種類、形態、分布、役割、生理作用などを習得し、有害微生物や、有益微生物についての知識を習得する。また、有害微生物の制御方法、有益微生物の応用方法の習得を目標とする。

授業の概要発酵醸造食品における微生物の利用を要説しながら、微生物の利用と制御について学習し、病原微生物の制御に至るまでを概説する。また、地球環境の変化にともなう微生物の変化、文明の変化についても概説する。

授業計画<前期>1.微生物の分類・性質2.発酵食品3.食品と微生物4.家庭環境と微生物①身体と微生物5.    〃    ②微生物と疾患6.    〃    ③食中毒7.    〃    ④感染症8.    〃    ⑤感染症の予防と制御Ⅰ9.    〃    ⑥    〃    Ⅱ10.    〃    ⑦    〃    Ⅲ11.微生物の利用(ケーススタディⅠ)12.   〃   (   〃   Ⅱ)13.   〃   (   〃   Ⅲ)14.   〃   (   〃   Ⅳ)15.   〃   (   〃   Ⅴ)

科目名  微生物と生活     (Relation Between Microbes and Human Life)

担当者  吉井  学単位数  2単位

試験・課題等の内容 授業内容に関するレポート作成、提出 ディスカッション内容に関する試験

評価方法 授業への取組状況  20% レポート及び試験  50% ディスカッション等 30%

テキスト 『くらしと微生物』(培風館) 配布資料

参考文献 『微生物学』(培風館)他

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文化・芸術、社会、自然系科目

科目名 食生活と自立(Management of Dietary Habits)

担当者単位数

久木野 睦子2単位

授業の到達目標及びテーマ私たちは日々何気なく食事をしているが、 不規則な食事や偏った食事内容は健康を損なう原因になることもある。自分自身の食生活を管理出来ることは、自立した生活を送るために大切なことである。食事習慣や味覚は長期間の積み重ねによって形成されるので、大学生の時期に自分の食生活を見直し、これからどのような食生活を送りたいか考える機会を持つことが望ましい。私たちの食生活は各自の意志に関わらず社会環境によっても大きく影響を受け、日本人の食生活は社会全体としても大きく変化してきている。各自が自分の食生活の在り方について自分なりの考えを持って生活しなければ、結果的に健康を損なう食生活を送ることになってしまう。本科目では、日本人の食生活の変遷を知り、現在の食生活の特徴や各自の食生活の現状について、 問題点を発見し改善できるようになることを目標としている。また、食事が健康に及ぼす影響を理解するために栄養学や食品学の知識や、 食事作りが出来るようになるための調理学の知識も学ぶ。さらに、行事食についても学び、食文化としての郷土料理などについても知識を深める。

授業の概要授業はスライドを使った講義と板書による講義を行う。毎回、授業内容についての理解を確認するプリントを配付・回収する。さらに冬期休暇中には行事食に関する課題を課す。本科目は教養科目であるので授業内容に関しては専門的にならないよう配慮して、基本的な知識を平易に解説する。

授業計画<後期>1.日本人の食生活の現状2.日本人の食生活の歴史Ⅰ3.日本人の食生活の歴史Ⅱ4.日本人の食生活の歴史Ⅲ5.日本人の食生活の歴史Ⅳ6.食生活と疾病Ⅰ7.食生活と疾病Ⅱ8.食生活と疾病Ⅲ9.食品と栄養素Ⅰ10.食品と栄養素Ⅱ11.調理の基礎Ⅰ12.調理の基礎Ⅱ13.調理の基礎Ⅲ14.文化としての食事15.これからの食生活

試験・課題等の内容 テキスト学期末の筆記試験は行なわないが、毎時、授業中に記入する提出物がある。冬休み中に課題を出す。

使用しない

参考文献評価方法 必要に応じて紹介する。授業への参加状況40%、課題40%、毎時の提出物20%

科目名 化学と生活(食生活健康学科)(Relation Between Chemistry And Human Life)

担当者単位数

福島 健一郎2単位

授業の到達目標及びテーマ有機化合物は、動物・植物を形作り、その新陳代謝を支えている。また、自然にない有機化合物も化学合成によって作られ、動・植物由来の有機物質とともに、人間の生存・生活に欠くことのできないものである。この科目では、高校で化学をまったく、もしくはほとんど学んでいない学生のために有機化学の初歩的な基礎知識の習得を到達目標とする。

授業の概要有機化合物に一般的な共有結合の特性を理解し、分子の形状について学ぶ。有機化合物の命名法について学び、物質名からその性質が分かることを理解する。有機化学の代表的な化学反応を学ぶ。

授業計画<後期>1.有機化合物の特徴と分類2.有機化合物の構造式と命名法(1)3.有機化合物の構造式と命名法(2)4.アルカン・アルケン・アルキン5.芳香族炭化水素6.アルコール・エーテル7.アルデヒド・ケトン8.カルボン酸・エステル9.演習10.脂質(1)11.脂質(2)12.糖質(1)13.糖質(2)14.ヌクレオチド(1)15.ヌクレオチド(2)

試験・課題等の内容 テキスト試験・課題は、到達目標に準拠した内容とする。 改訂版『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』(数

研出版)、配布資料評価方法中間試験(35%)、最終試験(35%)、小テスト等(20%)授業中の態度等(10%)とする。

参考文献Ⅰ…John McMurry・Eric Simanek『マクマリー有機化学概説』(東京化学同人)、Ⅱ…Molly M. Bloomfi eld 『生命科学のための基礎化学(有機・生化学編)』(丸善)、Ⅲ…『化合物命名法』(日本化学会)、Ⅳ…杉森 彰・富田 功『Catch up 大学の化学講義一高校化学とのかけはし-』(裳華房)

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科目名 化学と生活(文学部・音楽学部・生活デザイン学科・子ども学科)(Relation Between Chemistry And Human Life)

担当者単位数

福島 健一郎2単位

授業の到達目標及びテーマ私達の身の回りで起こる自然現象は、すべて物質の性質と変化が関係している。物質の性質を理解し、制御し、新しい機能の物質を創るには、マクロとミクロの両方の観点から物質を学ぶ必要がある。このことを考慮しながら、高校で化学をまったく、もしくはほとんど学んでない学生のために、科目「化学と生活」では、無機化学の初歩的な基礎知識の習得を目指す。

授業の概要学習の目的や位置づけを見失うことのないよう、テキストとしては、化学への興味を喚起する図録を採用した。併せて確認テストを実施し、着実に化学の基礎学力の向上を図る。

授業計画<後期>1.物質の構成1(原子の構造)2.物質の構成2(電子配置、イオン)3.元素の周期律4.イオン結合5.分子と共有結合6.分子の極性7.演習(物質の構成~分子の極性)8.金属結合と金属の結晶9.原子量・分子量・式量10.物質量11.化学反応式12.酸と塩基13.pH14.中和15.酸化と還元

試験・課題等の内容 テキスト試験・課題は、到達目標に準拠した内容とする。 改訂版『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』(数

研出版)、配布資料評価方法中間試験(35%)、最終試験(35%)、小テスト等(20%)授業中の態度等(10%)とする。

参考文献Ⅰ…『化合物命名法』(日本化学会)、Ⅱ…杉森 彰・富田功『Catch up 大学の化学講義一高校化学とのかけはし-』(裳華房)

科目名  生物学     (Biology)

担当者  浦田 芳重単位数  2単位

授業の到達目標及びテーマわれわれの住む地球には、多くの生命体が見られる。それらは同じく、地球上の生物以外の物質も絡めて、お互いに依存しあい、影響しあって生きている。これら動物や植物の特徴とおよびそれらを取り巻く環境との相互関係を理解することを目標とし、生物体としてのヒトを科学的に認識することをテーマとしている。

授業の概要生物学では、生命現象である栄養・運動・成長・増殖などを示す動・植物について学ぶ。分類としては動物学、植物学および微生物学に分けて講義し、さらに解剖学、生理学、生化学、遺伝学、生物物理学、古生物学、進化学について、特にヒトと関わる事象を重点に教授する。

授業計画<前期>1.生命の誕生2.単細胞生物と多細胞生物3.生物の進化4.遺伝5.遺伝子の分子生物学的基礎6.代謝とエネルギー7.異化・同化8.刺激の受容と興奮9.体液と恒常性10.生殖11.発生12.成長、老化および死13.植物と動物の共存14.ヒトと環境15.まとめとテスト

試験・課題等の内容 テキスト1.学んだことを中心にレポートを提出する。2.各自が「ヒトの抱える問題」を見つけてレポートする。

特になし。プリントを配布する。

参考文献評価方法 高辻功一他『からだを理解するための解剖・生理学』(金

芳堂)、井上正康『生命の誕生と生物の生存戦略』(メディカルトリビューンブックス)、『科学10大理論「進化論争」特集』(学研)、ブルース・アルバーツ『細胞の分子生物学第3版』(Newton Press)、ラングマン『人体発生学 第9版』(医学書院)、石川春律 他『標準細胞生物学』(医学書院)

レポート            各30点小テスト・授業への取り組み    40点

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文化・芸術、社会、自然系科目

科目名 化学(Chemistry)

担当者単位数

福島 健一郎2単位

授業の到達目標及びテーマ諸物質の性質並びにこれら物質間相互の反応を学ぶことを目的とする。無機化学分野では、物質の基礎となる原子・分子の構造と結合の性質及び沸点上昇、凝固点降下、浸透圧について学ぶ。有機化学では有機分子の構造や命名法、化学結合論、化学活性等について分類・理解し、さらに生体高分子についても理解を深める。

授業の概要高校化学の内容を踏まえ、大学の教養レベルとして必要な化学領域の基礎を学ぶ。

授業計画<前期>1.電子軌道2.化学結合と電子(共有結合・混成軌道)3.化学結合(共有結合以外の化学結合)4.分子間力(極性・電気陰性度)5.分子間力(水素結合・ファンデルワールス力)6.溶液・演習7.有機化合物の構造式と命名法8.糖質(1)9.糖質(2)10.脂質(1)11.脂質(2)12.アミノ酸とたんぱく質(1)13.アミノ酸とたんぱく質(2)14.ヌクレオチド(1)15.ヌクレオチド(2)

試験・課題等の内容 テキスト試験・課題は、到達目標に準拠した内容とする。 改訂版『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』(数

研出版)配布資料評価方法

中間試験(35%)、最終試験(35%)、小テスト等(20%)、授業中の態度等(10%)とする。 参考文献

Ⅰ…John McMurry・Eric Simanek『マクマリー有機化学概説』(東京化学同人)、Ⅱ…Molly M. Bloomfi eld 『生命科学のための基礎化学(有機・生化学編)』(丸善)、Ⅲ…『化合物命名法』(日本化学会)

科目名 物理学(Physics and Structural Kinesiology)

担当者単位数

福田 理香2単位

授業の到達目標及びテーマ移動動作に必要な力の加減、体位変換に役立つトルクの知識等の「身体/身体ケアに関する物理学」や、比重計のヒミツ等の「検査・治療・処置に関する物理学」等,物理学に関する基礎的知識を習得し,看護・臨床の場に応用できる能力を身につける。

授業の概要下記の授業計画に従いテーマをもって進めていく。まずは,人間の主な骨および骨格筋の名称を覚え,身体の構造を理解したうえで,介護・看護に必要な体の使い方について説明する。

授業計画<前期>1.身体の構造と動きのメカニズム(上肢)2.身体の構造と動きのメカニズム(下肢)3.身体の構造と動きのメカニズム(体幹)4.小テスト:骨および骨格筋の名称(1回目)5.小テスト:骨および骨格筋の名称(2回目)6.力と運動7.てこの原理と体位変換8.重心と体位変換9.衝撃力と骨折,力のつり合いと牽引10.摩擦と移動,関節の構造11.熱と温度,比熱12.熱の移動,体温調節13.圧力とサイフォンの原理14.陰圧,陽圧15.比重

試験・課題等の内容 テキスト小テスト:主な骨,骨格筋の名称本試験:授業内容に即した筆記試験

ベッドサイドを科学する -看護に生かす物理学- 平田雅子 著(Gakken)身体運動の機能解剖学 中村千秋 他 翻訳(医道の日本社)

評価方法①試験 60%,②小テスト 30%,③授業への取り組み方 10%

参考文献わかりやすい物理学 木原 裕 著(ヌーヴェルヒロカワ)

履修上の注意等小テストは,合格するまで授業外で再試を繰り返し実施する。一切の携帯電話の操作は認めない。守れない場合は,受講を遠慮してもらう。

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科目名 カウンセリング論(看護学部)(Counseling)

担当者単位数

永田 耕司2単位

授業の到達目標及びテーマここではカウンセリング・コミュニケーションの理論・及び実践について学んでいく。授業の到達目標は患者や家族との面談のときに生かせるカウンセリング、コーチングスキル、コミュニケーションのスキルを習得することが目的である。具体的なテーマとしては1.カウンセリング・コミュニケーションの理論 2.コーチングの理論 3.コミュニケーション理論とグループワーク 4.在宅ケアやターミナルケアでのカウンセリング技術の習得などである。また実際的なコミュニュケーションの中の言語的コミュニケーションと非言語的コミュニュケーションについて、日常会話など身近なテーマを元に、その役割や機能について学習していく。このようにカウンセリングの理論・演習を通して、カウンセリング全般にわたって学ぶ。

授業の概要カウンセリングのための技法として来談者中心療法や行動療法などについて、具体的な事例を紹介しながら、学ぶ。また生活習慣病予防のための行動科学やヘルスカウンセリング、ターミナルケアでの関わりなど様々な場面で使えるように学習していく。行動変容のためのコーチングの技法についても学んでいく。コミュニケーションについては1.言語的・非言語的コミュニケーション 2.自己を知らせるコミュニケーション 3.自己を操作する・他者を説得するコミュニケーション 4.日常会話でのコミュニケーションの理論について学んでいく。コミュニケーションは1対1・集団の中でのコミュニケーションなどに分けて、学習していく。家族へのカウンセリングについての特別講演を予定している。

授業計画<後期>1.カウンセリングの定義、オリエンテーション2.カウンセリングの方法論について3.カウンセリングマインド、白いボールを投げ返す意味について4.カウンセリングの技術について、受容と共感について5.共感と同情の意味の違いについてグループワーク6.カウンセリングの技術について、自己一致について7.学生同士のロールプレイ演習8.シナリオありの保健相談ロールプレイ演習とグループワーク9.コーチングの技法について、枕詞などの使い方について10.コミュニケーションと対人関係、非言語的コミュニケーションについて11.自己を知らせるコミュニケーション、自己を操作するコミュニケーション12.アサーション(自己主張)トレーニング13.自己の価値観や他者の価値観の受容・尊重14.家族へのカウンセリングについての特別講演15.カウンセリング・コミュニケーションと集団、まとめ

試験・課題等の内容 テキスト配布資料や授業を参考にしながら、ノートにまとめる。試験は自記筆ノートのみ持参可能

資料を配布する。

参考文献評価方法 カウンセリング練習張(ブレーン社、水野修次郎)カウン

セリング・テキスト(創元社、ジェラード・イーガン)期末試験 80% 授業への取組状況 20%