Upload
others
View
1
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
拠点病院・ベーシックセミナー を開催しました。
日時:平成 30 年 8 月 3 日(土)13-16 時
場所:岡山県医師会館 2 階 三木記念ホール
参加者 112 名:
医師8名(血液内科研修医 5 名 小児科 2 名 眼科 1 名)
看護師 79 名 HCTC(専任)2 名
理学療法士 7 名 管理栄養士 5 名 歯科衛生士 3 名
事務職員 3 名 作業療法士 2 名
薬剤師・臨床検査技師・保育士 各 1 名
拠点病院事業で 3 回目の開催となるベーシックセミナー。
「移植についてわかりやすく知ってもらおう」をテーマに、今回は移植の基本から
早期合併症、移植と食事、HCTC のほかに、新たに LTFU の内容を盛り込んで企画
いたしました。
ご参加者数は 112 名と多く、初回 29 年度のベーシックセミナーの 131 名、
次に 29 年度の看護師研修(感染・輸血管理)130 名、に続いて多く、また、例年に
なく医師の参加が多いセミナーとなりました。
最初に、藤井伸治 当院血液内科医師より「造血幹細胞移植のキホン」について、
・移植の原理
・どのような患者さんが移植適応になるのか?
・移植ソースを探すには? といった基本的な内容についてお話しいたしました。
つづいて、広島赤十字・原爆病院の片山雄太先生より、「造血幹細胞移植後の GvHD
以外の早期合併 CMV 感染と TMA を中心に」をテーマにご講演いただきました。
例年、ベーシックセミナーのアンケートで、詳しく聞きたいトップに移植後合併症
が入り、昨年に引き続き今回も取り入れました。
同種移植後急性期における諸問題、TA-TMA 発症の機序や治療について、移植後早期
の感染管理など、多くの情報をスライドにまとめてご説明くださり、講演後の質問
時間には、病棟看護師のほか、小児科医、研修医からも多くの質問が出ていました。
休憩をはさんだのち、6 月まで当院で LTFU 外来を担当していた佐伯恭昌先生(現在、
高知大学医学部附属病院 血液内科所属)より、「移植後長期フォローアップ外来
(LTFU)の重要性 -患者さんと主治医をつなぐ-」と題して、LTFU の必要性、
役割のほか、LTFU 外来で注意すべき項目や課題について、お話いただきました。
次に、庄野三友紀 当院管理栄養士より、「移植と食事」について、食品を介した感染
症や食中毒を防ぐ方法、安全な食品の選択など造血幹細胞移植ガイドライン第 4 版を
紹介しながら、当院の移植治療と食事制限について紹介いたしました。
最後は、高橋郁名代当院 HCTC より「HCTC の役割」について、HCTC の単語の意味
(Hematopoietic cell transplant coordinator)に始まり、移植における必要性や
システム全体の調整役であることを自身の体験を踏まえながらお話し、参加者のみな
さんが真剣にメモを取る様子がうかがえました。
全講演の最後に、参加者の方から寄せられた質問紙に各講師、お答えいただきました。
栄養に関しては、「どうして○○を食べたらいけないのか?」といった質問が多く、
各施設で悩まれている現状が伺えました。また「BMT、PB とは何ですか?」といった
質問もあり、略語や専門用語に気を付けてお伝えすることも大切だと感じました。
【アンケートのご紹介】
~看護師のみなさま~
・移植に携わって日が浅いため、日々勉強していかなくてはと気持ちが引き締まった。
・基本や長期フォローについて分からないことを学べて、実践に活かしていける。
・移植後の合併症や食事に関して、今以上に注意を払って看護をしなくてはと感じた。
・HCTC の存在を知るきっかけになってよかった。自施設にはいないので、看護師が
介入するのかなと思った。ドナーの精神面のフォローなど、今まであまり配慮できて
いなかったので、その視点を大切にしたい。
~医師・コメディカルのみなさま~
・小児科は移植をしていないが、移植後のフォローはしているので活かしていきたい。
・移植の基礎や流れについて、知っていてよい内容ばかりだった。移植とリハビリの
関わりや、重大なリスクについて学びたいので、セミナー、研修があれば参加したい。
・栄養食事指導で HCTC と接点を持った方がよいと思った。岡大へ見学に行きたい。