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第24回
世界スカウトジャンボリー
速 報
富士特別野営2019
令和元年9月1日発行 通巻733号(奇数月1日発行) 昭和33年12月15日 第3種郵便物認可 www.scout.or.jp JAPAN
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第24回世界スカウトジャンボリー 4年に一度の大イベント「世界スカウトジャンボリー」。月日が経つのは早いもので、私たちがホストを務めた第23回大会から4年を経た今夏、第24回大会は「UNLOCK a NEW WORLD」をテーマに、カナダ、メキシコ、アメリカの3連盟がホストとなり、アメリカ連盟所有のハイアドベンチャーベースのひとつで山手線の内側の面積に匹敵するほどの広大な「サミット・ベクテル・リザーブ(Summit Bechtel Reserve 以下 SBR)」を会場に開催。2019年7月22日から8月2日の12日間、146の国と地域より41,843人※が参加し、日本からは1,207人が派遣団として参加した。 会場独自のハイアドベンチャープログラムのほか、GDV(Global Development Village)といった地球規模で起きているさまざまな問題について考えるプログラム、キャンプライフ、国を越えた交流など、今号の特集では大会の様子はもちろん、2週間におよぶ日本派遣団のスカウトたちの様子や成長についてお届けします。
SCOUTING No.733 2019-9 2
02 速報第24回世界スカウトジャンボリー
15 日本連盟情報
15 維持会員
16 速報富士特別野営2019
22 訃報
23 SDGs
23 スカウトショップ
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大会概要
期 間: 2019年7月22日から8月2日参 加 者: 146の国と地域より41,843人※日本派遣団1,207人場 所: アメリカ・ウェストバージニア州サミット・ベクテル・リザーブテ ー マ: UNLOCKaNEWWORLD(新しい世界の扉を開こう)
※参加国数および参加人数は8/1時点世界スカウト機構調べ
Arrival & Opening Show 飛行機やバスなどを乗り継ぎ、丸1日以上かけて会場に。日本派遣団の到着は雷雨から始まった。多くの荷物を背負い、極力濡れないようにと慎重に各サイトに向かうと、すでに設営が終わっているサイトも。ホスト国のスカウトたちが他国から参加するスカウトのために設営を行ってくれていた。サイトを回って、雨の中、感動と心からの感謝を伝えた。 参加者が一堂に会すOpening Show。会場に集まったスカウトたちの間から、ディズニー作品「ライオンキング」の主題歌「サークル・オブ・ライフ」を歌うLebo Mが登場し、会場を沸かせた。続いて各国の国旗が入場。日本のスカウトには、前回のホスト国だったこともあり、会場中からたくさんの声
援をいただいた。続く「おきて」の唱和は、会場にいる全員が同じ想いをもち、ひとつの兄弟であることを再認識した瞬間だった。大会マスコットの「ヨナ」も登場し、大会ソングを全員で合唱。世界スカウト運動のチーフアンバサダーであり、イギリス連盟の総長、冒険家としても有名なBear Gryllsも登壇し、会場はさらに盛り上がった。多くの人から寄せられたメッセージの後には「Recycled Percussion」が登場するなど、さまざまなパフォーマンスが行われた。最後には複数のドローンが大会ロゴやスカウトマークなどを空中に描き、会場の興奮は最高潮に。 多くの国旗、スカウトたちの声と熱気。第24回世界スカウトジャンボリーがここに開幕した。
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今大会のプログラムは、想像をはるかに超えるさまざまなアクティビティが勢ぞろい。前記のとおり、アメリカ連盟のハイアドベンチャーベースでもある SBR の常設プログラムは、 マウンテンバイクや長さ2/3マイルのジップライン、さまざまな種類のアーチェリーやボルダリング、ハイキングなどのアドベンチャープログラムのほか、スケートボードやBMXなどのエクストリームプログラム、カヤックやスキューバダイビングなどのウォータープログラムも。 スカウトたちは各班あるいはバディーで計画を立て、広い会場内を徒歩やシャトルバスなどで移動しながら、多くのプログラムに参加した。
Program 1
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大 会 5 日 目 の 7 月 26 日。 こ の 日 はCultural Celebration Day。世界スカウトジャンボリーならではのプログラムであり、多くのスカウトが楽しみにしていた日。 各サイトでは、それぞれの国や地域の伝統的な遊びやパフォーマンス、食事などを紹介。日本派遣団のサイトでは折り紙や浴衣の着付け、習字や空手、抹茶やおにぎり、かき氷など、さまざまな文化を紹介した。同様に各国もさまざまな文化を紹介。
会場内は普段テレビやインターネットでしか見たことのないような民族衣装を身にまとったスカウトたちで埋め尽くされ、多くの楽器が鳴り響き、スカウトたちは互いの文化を心ゆくまで体験した。 そんな特別な日を締めくくった Unity Show。それぞれがさまざまな衣装をまとい、AT&T Summit Stadium に集合。ホスト国のひとつであるメキシコの華麗なダンスから始まった。壇上にはホスト国よ
り各代表スカウトが登場。 映像なども使い、ホスト国の紹介はもちろん、さまざまな音楽や文化などが紹介された。そして
「BROADWAY SINGS DISNEY」が 登場。多くの国で愛されるディズニーの曲は、世界中で知られているといっても過言ではない。会場の全員が肩を組み歌い、会場がひとつになった。最後はスカウトたちが着用している「Novus ※」が一斉に光り出し、幻想的な空間がつくられた。
/ Unity ShowCultural Celebration Day
※詳細後記
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Program 2 地球規模の問題を考え行動する GDVや各国の派遣団が提供する World point、このほかにも3D プリンターやロボットなどを体験するエリア、持続可能な社会について考えるツリーハウス、信仰奨励エリア、SNS や写真などのメディア関連プログラムなど、常設のアドベンチャープログラムのほかにも、数えきれないほどのプログラムがスカウトたちを待っていた。 各プログラムではスペシャルイベント
もあり、GDV では NASA の Michael E Fossum 宇宙飛行士も来場して特別講演などが行われた。また、各国から選出されたスカウトがアンバサダーとなってブログなどでさまざまな発信をするプログラムや、WWF と世界スカウト機構が新たに連携して取り組んでいく「New Panda Badge」が発表されたほか、「Novus」という腕時計型の小型端末がスカウトたちに配布されるなど、今大会は新たな取り組みが多数あった。
Novus は、各プログラムのチェックインでも使用。さまざまなプログラムを回ってチェックインポイントをためると、日本のジャンボリーでいう「パイオニア賞」のようなアワードをもらうことができる。さらに、携帯アプリと連動し、端末のボタンを押して他の端末に近づけると、相手の名前やメールアドレス、SNS のアカウント情報などの交換もできる。
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Camp Life ジャンボリーのもうひとつの大切なプログラムである Camp life。約2週間、班員や同じ隊のスカウトたちと互いに支え合い、寝食を共にする。また他国とも積極的に交歓夕食会などを行ったほか、ワッペンなどの交換も盛り上がり、すべての瞬間がスカウトたちにとって大切な思い出となった。 1つのベースキャンプには4つのサブキャンプがあり、会場内は成人生活エリアを含めた6つのベースキャンプで構成されていた。スカウトたちへの配給は、携帯のアプリを使って買い物をするマーケット方式。各サイトでの調理はプロパンガスを使用。このほか、常設のトイレやシャワー、会場内100を超える給水ポイント、Wi-Fi が生活エリア全域をカバーするなど、現代的な設備であった。 買い物や食事も大切な思い出づくり。会場内には成人エリアを含め3つの巨大なTrading Post があり、記念グッズが購入できた。Food House エリアでは、各国派遣団が出店するそれぞれの国の伝統的な食事に舌鼓を打っていた。
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8月1日、Closing Show。交通などの関係で参加者の約1割、日本派遣団も約半数が参加できないなか、雨の影響により1時間以上遅れてスタート。カナダの伝統音楽に続き、世界スカウト機構の Ahmad Alhendawi 事務総長が登壇し、次回の世界スカウトジャンボリーのホスト国連盟で
もある韓国から、潘 基文 元国連事務総長も登場した。その後、韓国連盟の代表スカウトたちが登壇し、世界スカウト旗が韓国へと引き継がれた。そして日本でも有名なアカペラグループ「Pentatonix」が登場。壮大な花火が打ち上げられ、第24回世界スカウトジャンボリーが閉幕した。
ClosingShow
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IST 今大会は、約1万人もの IST(IST:
International Service Team)が大会の運営を支えた。日本からは18歳以上のスカウトおよび指導者70人が参加。70人のうち、半数以上がローバースカウト年代や18歳のベンチャースカウト。その多くが23WSJ にスカウトとして参加し、
「あの時の感動や体験を後輩たちにも体験してほしい」「あの時のお返しができたら」と参加を決めたそうだ。IST は参加隊よりも早く入場し、遅く退場する長期派遣。皆さんありがとうございました。
各都市見学アメリカの
日本派遣団独自のプログラムである各都市の見学。残念ながら飛行機の遅れなどによるトラブルに見舞われ、予定外の場所を見学した隊もあったが、ワシントン D.C. やニューヨーク、デトロイト、シアトルやロサンゼルス、ラスベガスなどをそれぞれ見学した。
世界スカウトジャンボリー 次回の第25回世界スカウトジャンボリーは、日本のお隣、韓国で「Draw Your Dream」をテーマに2023年に開催予定。会場となるのは、朝鮮半島の南西に位置するセマングム。干拓地を利用した会場だ。
今回参加したスカウトも参加できなかったスカウトも、4年後の第25回世界スカウトジャンボリーにぜひ参加し、世界の仲間と共に過ごす貴重な2週間をぜひ体感してほしい。
第25回
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Photo by: Dolores García / Hank Hyungkyu JANG / Jean-Pierre POUTEAU / Victor Ortega / NUNO PERESTRELO / WSB Inc. / BSA / SAJ日本派遣団協力(順不同): 株式会社モンベル/ミズノ株式会社/ヤマト運輸株式会社/株式会社 JTB /株式会社三洋堂
リザーブ 会場となったサミット・ベクテル・リザーブは、前記のとおり、日本でも有名なフィルモント・スカウト・ランチなどと同様のアメリカ連盟のハイアドベンチャーベース。2010年より運営され、広さ約1万エーカーの広大な土地を誇る。立地を生かしたハイキングコースや人口池などを活用した20以上のハイアドベンチャープログラムやエクストリームスポーツプログラムが常設され、その待ち時間が携帯アプリと連動されるなど、今世界が注目している最新鋭のボーイスカウトのキャンプ場だ。 土地をはじめ、開拓や施設の建設、プログラムスポットなどは多くの寄付から成っており、会場には寄付者の銅像や名前がついた建物などが多数ある。 過去2013年と2017年にはアメリカ連盟のナショナルジャンボリーを行っており、次回2021年のナショナルジャンボリーの開催地でもある。 常設のハイアドベンチャーベースなので、ぜひ機会を見つけて訪問してみてはいかがだろうか ?https://www.summitbsa.org
サミット・ベクテル・
アメリカ・ウェストバージニア州サミット・ベクテル・リザーブにおいて開催された第24回世界スカウトジャンボリーに、日本派遣団1,207人が参加しました。 出発直前の7月19日には秋篠宮皇嗣殿下から日本派遣団国旗を拝受し、それぞれが各地での準備訓練を終えて現地に向かいました。 今回のジャンボリーは「新しい世界の扉を開こう」のテーマのもと、冒険、経験、友情のコンセプトで世界140余りの国と地域から約4万2千人が集まり、スカウトたちはラフティングやジップラインをはじめ、広大な会場内にある20以上のプログラムに積極的に参加しながら、多くの外国スカウトと国際交流を深めました。特に中日には隊ごとに日本食のランチを
提供し、日本の習字、けん玉、折り紙を教えるなど、外国隊との交流を楽しんでいました。 さらに、今回は「Novus」という、相互に名前やアドレスが交換できる小型の端末機を使用し、帰国後も外国スカウトとの連絡が容易にできる仕組みがあり、今までになく進化したジャンボリーを体感しました。 山岳地帯ゆえ朝夕は冷え込みますが、日中は晴れていれば相当の高気温。また、何度か降雨もありましたが、大きな問題にならなかったのは幸いでした。 隊指導者や本部員、IST の皆さん、円滑な運営にご協力いただき、ありがとうございました。すべての参加者が今回のジャンボリーで多くの学びと成長を得て、生涯の良き思い出とし、今後のスカウト活動で活躍されることを期待しています。
派遣団長所感
日本派遣団長
水野 正人
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日本連盟情報 Sep. 2019
6月
13日(木)●社会連携・広報委員会定例打ち合わせ会(本年度第5回/通算第55回)
●スカウト用品経営会議(第1回)15日(土)●プログラム委員会(第2回) ●BVS・CS部門プログラム実証団集会(第1回)15日(土)〜16日(日) ●全国防災キャラバン2019(奈良)18日(火)●100周年記念誌編纂委員会(第15回)19日(水)〜23日(日) ●リーダートレーナーコース第38期22日(土)〜24日(月) ●那須ミーティング25日(火)●100周年都道府県連盟財政拡充事業小委員会(第3回)26日(水)●信仰奨励委員会(第2回)27日(木)●社会連携・広報委員会定例打ち合わせ会(本年度第6回/通算第
56回) ●防災危機管理タスクチーム会議(第1回)28日(金)〜30日(日) ●富士特別野営2019実行委員会(第4回)29日(土)●第13回日本アグーナリーインフォメーションセンター専門部会(第1
回)
●安全促進フォーラム(愛知)29日(土)〜30日(日) ●第13回日本アグーナリー総合サービスセンター専門部会(第1回) ●第13回日本アグーナリー活動サービスセンター専門部会(第1回) ●第13回日本アグーナリー生活サービスセンター専門部会(第1回)30日(日)●国際委員会(第2回)
7月
1日(月)●社会連携・広報フォーラム小委員会(第3回) 2日(火)●運営会議(第4回) 6日(土)●指導者養成委員会(第2回) ●BS/VS部門検討タスクチーム会議(第1回) 7日(日)●団支援・組織拡充委員会(第2回) ●ディレクター会議(第2回) ●「セーフ・フロム・ハーム」・安全委員会(第2回) ●全国防災キャラバン2019(和歌山) ●全国防災キャラバン2019(山口)
10日(水)●スカウトと社会をつなぐ場所(第14回) ●高萩スカウトフィールド管理特別委員会(第1回)11日(木)●社会連携・広報委員会定例打ち合わせ会(本年度第7回/通算第
57回)13日(土)●コミッショナー任務別研修検討タスクチーム会議(第2回)14日(日)●RS部門検討タスクチーム会議(第1回)14日(日)〜15日(月) ●RCJ運営委員会(第2回)15日(月)●高萩スカウトフィールド活用タスクチーム会議(第3回)19日(金)●第24回世界スカウトジャンボリー 秋篠宮皇嗣殿下より国旗拝受21日(日)●全国防災キャラバン2019(静岡)22日(月)〜8月2日(金) ●第24回世界スカウトジャンボリー派遣23日(火)●2019年度スカウト特別海外派遣派遣員任命式25日(木)●社会連携・広報委員会定例打ち合わせ会(本年度第8回/通算第
58回)27日(土)●第18回日本スカウトジャンボリー企画委員会(第1回) ●青少年プログラムBS・VS部門の見直しにおけるプログラム実証
団への説明会(東会場)28日(日)●青少年プログラムBS・VS部門の見直しにおけるプログラム実証
団への説明会(西会場) ●全国防災キャラバン2019(愛知)30日(火)●社会連携・広報フォーラム小委員会(第4回)
8月
3日(土)●中途退団抑止特別委員会(第6回)10日(土)〜11日(日) ●第13回日本アグーナリー実行委員会(第3回)10日(土)〜16日(金) ●富士特別野営201911日(日)〜12日(月) ●第13回日本アグーナリー現地説明会12日(月)〜13日(火) ●第13回日本アグーナリー安全危機管理センター専門部会(第1回) ●第13回日本アグーナリーユニファイドサービスセンター専門部会 (第1回)17日(土)〜20日(火) ●第17回ニコニコキャンプ20日(火)●100周年記念誌編纂委員会(第16回)
8月中旬までの会議・研修など
[ 宮城 ]橋 浦 寛[ 秋田 ]乳 井 豊 彦千 葉 利 昭北 林 正 規[ 茨城 ]石 塚 正 夫[ 栃木 ]石 川 秀 忠[ 群馬 ]藤 井 春 俊引 間 敏 夫[ 埼玉 ]渡 辺 修西 山 繁 夫綱 島 宗 和鈴 木 俊 明寺 田 典 昭
板 谷 喜 代 子小 川 岩 夫B S 上 尾 9[ 神奈川 ]内 藤 優京 増 敏 彦[ 東京 ]田 尻 紀 夫小 町 國 市岡 村 實額 谷 征 幸衣 笠 博 介岸 本 隆 一下 地 俊 一大 村 郁 夫古 川 久 生髙 橋 宏 人小 澤 文 世貝 津 晴 信
B S 東 村 山 6[ 福井]古 市 謙 三八 木 繁 太 郎陶 山 治 男笠 嶋 義 憲山 﨑 幸 夫藤 嶋 昭 二戸 田 武 憲前 田 健 一高 芝 和 彦籔 内 正 夫清 水 正 喜高 見 和 宏鹿 ノ 内 秀 夫酒 井 善 秀森 勲B S 坂 井 5BS福井7育成会
[ 岐阜 ]加 藤 憲[ 静岡 ]瀧 島 三 郎林 晴 二戸 田 正 明土 山 惟 之勝 俣 昇池 谷 晴 一世界救世教
スカウト協議会赤 沢 ク ラ ブ[ 愛知 ]北 川 吉 久岡 谷 篤 一舩 橋 鐸 夫秋 月 雅 仁奥 谷 雅 憲根木クリニック
根木 浩路榊 原 敏 雄宮 野 澄 夫石 坂 純 一
佐 藤 孝杉 江 宜 明B S 豊 川 5B S 田 原 1B S 春 日 井 8[ 三重 ]高 橋 誠B S 鈴 鹿 7早川設備
早川 有久[ 兵庫 ]岡 田 林 一[ 和歌山 ]下 坂 訓 義藤 田 弘 治[ 大阪 ]高 見 篤 志 郎西 田 俊 幸[ 鳥取 ]涌 島 勉[ 島根 ]田 中 三 雄
[ 岡山 ]赤 木 啓 子[ 香川 ]岩 井 敏 恭[ 愛媛 ]龍 田 純 孝宮 内 正 民[ 佐賀 ]峯 好 一中 島 来[ 大分 ]加 村 親 義[ 鹿児島 ]瀬 戸 山 正 一[ 日本 ]廣 瀬 修奥 山 慎鬼 塚 俊 郎伊 賀 則 夫本 郷 順 子B-Pフェロー日本チャプター
[ 福島 ]安 齋 精 児[ 群馬 ]河 内 正 美[ 千葉 ]野 中 浩 章伊 藤 芳 績[ 静岡]杉 山 邦 宏[ 愛知]柴 山 力鵜 飼 明 宏藤 田 卓 也
[ 滋賀 ]深 田 徹[ 京都 ]朝 倉 涼 介[ 大阪 ]間 野 智 之[ 香川 ]坂 間 高 博[ 愛媛 ]高 田 政 則[ 日本 ]野 崎 高 弘細 川 秀 紀
スカウト運動を財政面からご支援いただいている個人・法人会員の方々です。維持会員(敬称略)
2019年 5〜6月度ご支援ありがとうございます
マンスリーサポート維持会員毎月1,000 円から、クレジットカードでの自動引き落としによる維持会費のお支払いが可能です。
https://www.scout.or.jp/support/04/5〜6月に入会または1年継続された方々です。
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SAJ Information
参加者:スカウト17県連盟37人 / 隊指導者・上級班長:比地原隊長(東京) 他4人
大会本部・スタッフ:奥島大会長、福嶋野営長 他28人 / ローバースカウト年代:9県連盟11人
2019 年夏。2 年ぶりに新たな地で開催した富士特別野営。台風 10 号が日本列島に迫る中、全国各地から集まったスカウトたち。那須から高萩まで全長 100㎞を超える移動野営を含めた挑戦の数々。
互いに支え合う仲間と過ごした 6 泊 7 日間の模様をお伝えします。
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8月10日。北は宮城、南は長崎から、37人の精鋭たちが那須野営場に集合。まもなく、これから始まる試練を予感させるかのように、突然の雨がスカウトたちを見舞った。 今大会は、スカウト運動の基本である野外活動(野営)を通じてその重要性を確認し、パトローリングにより「教わること」「学ぶこと」を再確認する。そして、プログラムとしての試練を乗り越える体験をとおして、信頼・絆の大切さを知り、友情を育み、スカウトスピリッツ(徳性、忍耐力、気力、清貧)
を実践することを目的としている。 到着受付を済ませたスカウトたちは、6班に分かれて個人装備を点検。入場許可を受け、不安と期待を胸に挑戦の始まりの地となる那須野営場に入場し、開営式では
スカウト一人ひとりに隊長から参加章とネッカチーフが授与された。 その後、スカウトは野営場内の散策。それぞれ、班名や班呼を決めたのち、明朝までの生活のために設営を開始。初めて会う班員たちとコミュニケーションを図りながら初日の寝床を確保し、翌日の挑戦に向けた準備を行った。 その夜、闇に包まれた広場にはかがり火が灯り、少し緊張した面持ちのスカウトを照らす。代表スカウトによる決意の言葉は、やる気と希望に満ち溢れていた。水野副理事長からスカウトたちに激励の言葉が贈られ、全員で「年長隊富士野営の歌」を歌い、新たな時代、新たな地での富士特別野営が幕を開けた。
新たな地での挑戦
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2日目は早朝から本格的なプログラムを開始。 今大会の始まりにして、最大の試練である「1泊移動野営」。6泊7日分の全装備を背負い、那須野営場から高萩スカウトフィールドを目指す移動野営だ。この移動野営は、ハイキングに加え、ラフティングによる川下りなど、全長100㎞以上の道のりに、リンツーによる仮泊を含む24時間を超える過酷なプログラムであり、完遂するには体力はもちろん、技能や忍耐、仲間とのチームワークが必要になる。 すべての班が朝6:00には那須野営場を後にし、仮泊地である常陸大宮市に向け出発した。まずは、野営場最寄りの西那須野駅まで歩き、そこからは電車で宝積寺駅を経由して烏山駅へ。再び約7㎞の道のりを2時間かけて那珂川まで徒歩移動。ここからラフティングボートに乗り込み、20㎞を超える水路を、班で力を合わせ漕ぎ進ん
でいった。この日は到着した仮泊地の御前山付近でリンツーによる仮泊。 翌日、徒歩移動の長い一日。この日もスカウトは夜明けとともに仮泊地を出発。約6㎞の距離を徒歩で移動し、最初のポイントである玉川村駅を目指した。玉川村駅からは電車で水戸駅へ。さらに電車を乗り継ぎ、高萩駅に到着。 青空に見守られながら、高低差350m、13㎞を超える山道を進み、出発から約8時間かけ、ついに目的地である高萩スカウトフィールドに到着。この日は体を休め、翌日に備えた。
始まりにして最大の試練
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折り返しを迎えた4日目、改めて隊全員で顔を合わせ、後半戦のスタート。 まず初めに開拓と設営を開始した。備品の貸し出しを受け、午前中は設営のために草刈りを実施。午後はいよいよ自分たちで拓いた土地を利用して、班サイトの設営を行った。 富士特別野営では家型テントを使用。ほとんど立てた経験がないというスカウトもいたが、経験者を中心に協力して残りの3泊4日を過ごすための生活エリアを整えた。
生活の基盤
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雨の中迎えた5日目は、一日中、はっきりとしない空模様であった。 インストラクターの指導とプログラムをサポートするローバースカウトの協力を得て、伐倒作業や川へ橋を架けるなど、一歩進んだ高度な開拓作業に挑戦。この日は3つの作業グループに分かれ、開拓作業と班サイトの改善、スカウトソングの練習をローテーションで行った。 開拓作業を終えると同時に強まる雨の
中、夕食のために火を起こし始めるスカウトたち。スカウトスキルを存分に発揮し、荒天をものともせずに調理を行い、日中のプログラムで改善したサイトでひと時のだんらんを過ごした。 その後雨も上がり、自然の中で暗闇を感じながら行ったナイトプログラムでは、モールス信号を使ったゲームで班の結束力が試された。 一転して清々しい青天に恵まれた6日目。
それぞれの班でコンパスや簡易測量法を駆使して野帳をつけてまわった。スカウトロープを使用したり、歩測により計測を行う。計測する者と作図する者とで分担してサイトマップを完成させる班もあれば、全員で計測しながらその場その場で作図する班もあった。手法は違っても、皆で技能の精度を高め合い、真剣に取り組む姿がそこにあった。
鍛錬と実践
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サイトマップの作成を終えると、夜間の天候悪化が予想されたため、急遽、一部の撤営を行うことに。スカウトたちはこの数日間の感謝を込めて、期間中に使用した備品の手入れを行った。 最後の夜はキャンプファイアと閉会式。6泊7日におよぶ大会もいよいよ終わりの時を迎えた。期間中、スカウトに寄り添ってきた上級班長がエールマスターを務め、班ごとに歌をテーマにしたスタンツを披露。どの班も個性を発揮しながら堂々と愉快に演じていた。 続く閉会式では、野営長である福嶋日本連盟コミッショナーより、この大会に挑戦し、すべてのプログラムを修了した証である完修章がスカウト一人ひとりに贈られた。
閉会式途中から降りだした大粒の雨のなか、心を通わせて歌った「年長隊富士野営の歌」は、雨音にかき消されることのない、自信と希望に満ち溢れたものだった。そして奥島大会長ほか大会役員からスカウトへ労いと今後の期待の言葉がかけられ、最後にスタッフたちからスカウトへ弥栄が贈られた。 最終日、残りの資器材を片付け、仲間と過ごした場所を清掃してサイトを後に。そして迎えた解隊式。共に困難に立ち向かい、支え合い、挑み続けた仲間との最後の時間。この仲間たちは生涯の友となり、共に過ごした7日間はスカウトたちにとって忘れることのできない、かけがえのない思い出となった。
惜別の雨
今回、開催地を那須野営場と高萩スカウトフィールド(以下、高萩 SF)へ移して2年ぶりに富士特別野営を実施しました。 6泊7日の個人装備を背負って那須野営場を出発し、約10㎞の徒歩移動とラフティングボートで約20㎞那珂川を下り、仮泊。公共交通機関と徒歩移動約20㎞で高萩 SFへ移動を完了し、シングルタープにて仮泊。さらに気温は30度以上という過酷なプログラムをよく乗り越えたと思います。 スカウト諸君には、普段の活動ではなかなか実施されていないであろう高度な設
定の移動キャンプを体験し、高萩 SF 滝エリアでの開拓作業と野営場地図を作成したことで、自身のスカウト技能にさらに磨きをかけたことと思います。 「班」を中心としてプログラムと生活に臨む姿は、スカウト活動の原点でもあります。共通の目的をもつ仲間と連帯感を熟成させ、設定された課題を成し遂げ、大いに達成感を得られたことでしょう。今回の体験を基に、さらに自分自身の成長を図り、後輩スカウトの良き手本となって活躍してほしいと思います。
実行委員長
榊原 孝治
実行委員長総括
協賛(順不同): アイコム株式会社/茨城県信用組合 協力(順不同): ミズノ株式会社/森ビル株式会社/ボーイスカウト茨城県連盟 2019
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日本連盟 常務理事(東京連盟 理事長) 山内 直元
⦿訃報日本連盟評議員 武藤 眞仁 日本連盟評議員等としてご尽力いただいた武藤眞仁氏(東京連盟理事・安全管理委員長)が令和元年 7 月2日、逝去されました(享年 61)。 謹んでご冥福をお祈りいたします。
武藤眞仁さんを偲んで 武藤さんは、今年5月に鹿児島県で開催した全国大会および定時評議員会には元気な姿で参加されましたが、6月に入り体調の異変を訴え緊急入院し、手当ての甲斐なく、61歳の若さで永遠の眠りにつきました。 現役のトレーナーとして30年近く奉仕され、多くのすばらしい指導者を養成するとともに、地区コミッショナーとしても15年近く奉仕し、スカウト運動の発展に努めてこられました。また、隊指導者としてもカブ隊長からローバー隊長まで、各年代の隊長を経験するほどスカウトとの活動が大好きで、ジャンボリーでも数多くの奉仕をされる、行動力のある方でした。 2011(平成23)年3月に東日本大震災が発生した時には、率先して現地釜石市に赴き、地元の消防防災を担当されていた末永正志さん(当時岩手連盟県連盟コミッショナー、現在は岩手連盟理事長)と一緒に被災者への支援をされてきました。 いつも元気で制服がよく似合う武藤さんの姿は、私の胸の中に焼きついています。これからも、スカウト活動を見守っていてください。 武藤眞仁さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。
[県連盟および日本連盟奉仕歴] 東京連盟理事・安全管理委員長(H27年〜)、日本連盟防災危機管理タスクチーム員(H28年〜)、日本連盟評議員(H30年〜)、日本連盟スカウト用品特別委員会委員(H31年〜) [受章歴] かっこう章(H15年)、たか章(H26年)
デジタル配信しています !
ID: scouting-magazinePASS: sonaeyotuneniURL: https://www.scout.or.jp/scoutingmagazine/issue/
機関誌「スカウティング」のデジタル版(PDF)を、読者の皆さんを対象に配信しています。 デジタル版は、文字もそのままコピーできますので、さまざまな資料に、より簡単に引用できるほか、タブレット端末などに入れ、いつでも読むことができます。 ぜひご利用ください。
■お詫びと訂正『令和元年版 日本連盟規程集 』(7月18日発行)に、下記の脱字がありました。お詫びして訂正いたします。232頁 感謝・表彰規程 2 条②および3条③ 【誤】 都道府連盟 ➡ 【正】 都道府県連盟
公益財団法人ボーイスカウト日本連盟『スカウティング』 2019年9月号 No.733 令和元年9月1日発行(奇数月1日発行)発 行 公益財団法人ボーイスカウト日本連盟 〒167-0022 東京都杉並区下井草4-4-3 https://www.scout.or.jp
『スカウティング』は、全国のボーイスカウト指導者(隊指導者、団委員、スカウトクラブ構成員、地区・県連盟・日本連盟役員)に1冊お送りしています。加盟登録住所にお送りしますので、住所の誤り、変
更がある場合は団での登録住所変更の手続きをお願いします。登録システムに伴い、①4月〜8月に新規、追加登録申請が承認された場合:5月号から当該月号を同封にて送付(例:8月承認の場合は9月
号に5月号、7月号を同封) ②9月〜翌年3月に登録申請が承認された場合:11月号から当該月号を同封にて送付。9月以降の「追加登録」で、5月号〜9月号をご希望の場合は、日本連盟事務局社会連
携・広報部にご相談ください。バックナンバーの在庫がある場合はお送りいたします。発行月の前月10日以降は、送付作業工程に間に合わないため、当該月号は次号に同封されます。なお本誌の購読料は、
登録料に含まれています。上記以外の方も別途購読いただくことが可能です。詳しくはボーイスカウト日本連盟ホームページ https://www.scout.or.jp から、スカウティング誌のページをご覧ください。
Ⓒ公益財団法人ボーイスカウト日本連盟 2019 写真、イラスト、記事のコピー・複製・転載を希望される場合は、日本連盟事務局社会連携・広報部(代表 TEL:03-6913-6262)までご連絡ください。
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投稿規定
2019
11No.734
次号予告 次号の『スカウティング』は、2019年11月1日発行SCOUTING
11 月号では、スカウト運動における指導者の役割りおよび支援と訓練について特集します。青少年のよき成長につながる活動にしていくため、皆さん一緒に考えていきましょう。
スカウティングにおける指導者養成ADULTS IN SCOUTING
特 集
22SCOUTING No.733 2019-9
SAJ Information
【 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)】は、地球に存在するあらゆる問題をそれぞれの立場で解決することを目指して国連が設定した国際目標で、17の目標が定められています。
多くのスカウトが活動の一環として行ってきた環境保全や地域社会への貢献、国際貢献、災害復興支援なども SDGs の目標を達成するための行動のひとつです。 一人でできることは限られているかもしれませんが、皆で考えて行動を起こすことによって、取り組みの輪が広がっていきます。
スカウティング誌でも、今後、SDGs の取り組みについて、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
世界スカウト機構では、スカウトがSDGs に対する意識を高め、行動を起こすための取り組み「Scouts for SDGs」を推進しています。
スカウトとしてできることを始めませんか ?
JTBはボーイスカウトを応援しております
JTBは7月にアメリカ・ウェストバージニア州 サミット・ベクテル・リザーブで行われた第24回世界スカウトジャンボリー(24WSJ)日本派遣団のお手伝いをさせていただきました。
株式会社 JTB 東京都品川区東品川二丁目 3 番 11号 https://www.jtb.co.jp/
Photo by: SAJ
昭和33年
12月15日
第3種郵便物認可
発行 公益財団法人ボーイスカウト日本連盟
〒167-0022 東
京都杉並区下井草4-4-3
電話 03 (
6913 )6262 (代)
郵便振替 00130 -1 -56119
口座名義 公益財団法人ボーイスカウト日本連盟
2019/9令
和元
年9月
1日発
行(奇
数月
1日発
行)
733