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研修医・レジデント・フェローを目指す皆さんへ - NCGM国立国際医療研究センター理事長 春日 雅人 国立国際医療研究センター病院長 中村

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    国立国際医療研究センター理事長

    春日 雅人

    国立国際医療研究センター病院長

    中村 利孝

    研修医・レジデント・フェローを目指す皆さんへ

    センター病院の目指す「高度総合医療」とは、異なったスキルと考え方を持った専門家集

    団が、互いに信頼し、能力を十分に発揮し合うことで実現されるチーム医療のことです。

    「高度総合医療」を担う医師は、深い専門性と幅広いコミュニケーション能力を有し、患

    者の皆様の立場を尊重しつつ、最先端の医療を実践していく責務があります。当院では、

    臨床研修医と専門研修医を含めると約250名の若手医師が、ほぼ同数の常勤医および他

    の医療スタッフとともに、互いに教え教えられる関係の中で、「専門性の獲得とその統合」

    を目指して、日々研鑽に努めています。「医療と医学への貢献」という高い志を持った若

    い皆さんの参加を、心からお待ちしています。 

    エビデンスを自らの手で作り出そう

    国立国際医療研究センター病院と高度総合医療

    国立国際医療研究センターは、研修医・レジデント・フェローとして当センターで研鑽を積まれる皆さんを心より歓迎します。

    当センターは、国の重要な医療の課題を担う「国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)」として、研修医の皆さんを受

    け入れている唯一のナショナルセンターです。

    医師としてその初期研修が重要であることは言うまでもありません。幸いなことに当センターには、臨床能力の高い指導医クラスの

    医師が多数活躍しており、全員が教育・人材育成に情熱を持って取り組んでいます。従って、当センターの初期研修では、医師と

    して必要な基本技術や患者さんとのコミュニケーションの手法を習得できるのみならず、診断・治療における論理的考え方や全人的

    国立国際医療研究センターを代表してセンター病院で後期研修を目指す皆様を心から歓迎

    します。

    後期研修では、専門分野の医師として必要な診断技術や治療技術を学び、それに磨きをか

    けるというのが基本です。当センターは、平成27年4月から国立研究開発法人に移行し

    て、研究成果の最大化が求められる法人となりました。従って、臨床研究を志向する人材

    を育成することも重要なミッションのひとつであり、センター病院の後期研修では、臨床

    研究の基礎から実際までを学べるプログラムを用意しています。センター病院で後期研修

    を修了され、各種の医療技術を習得するとともに、エビデンスを自らの手で作り出せる臨

    床医へと成長して下さい。センター病院では、その他にも国際医療協力、感染症ならびに

    基礎研究を学べるプログラムも用意しています。これらのプログラムを足場として更に大

    きく飛躍されることも期待しています。

    01

  •  

    医療とは何かということを体感・学習できると確信しています。

    当センターではレジデント・フェローとしてさらに一段階アップするための道も色 と々準備しています。研究所では、細胞やマウスを

    使って病因や病態の解明に貢献できます。臨床研究センターでは、新薬の開発や治療法に関するエビデンスの創出に貢献できま

    す。そして病院では、専門医に必要な知識と技術を習得し、必要な症例を経験することができます。また国際医療協力局では、海

    外における医療協力活動を経験することができます。すなわち、最先端の科学に裏打ちされた病因・病態に関する深い理解を持つ

    physician-scientistを目指す医師、臨床研究や開発医療の推進を目指す医師、各種の専門医を目指す医師、国際医療協力の実践

    を目指す医師には当センターは最適の研修施設であると信じています。

    このような国立国際医療研究センターで、充実した臨床研修の日々を皆さんと一緒に過ごしたいと思います。皆さんの当センターに

    おける研修プログラムへの参加を心より歓迎します。

    国立国際医療研究センターの沿革1868年(明治元年) 兵隊假病院(江戸城山下門内に設置)1879年(明治12年) 東京陸軍病院

    1929年(昭和 4年) 陸軍東京第一衛戌病院(戸山地区へ移転)1936年(昭和11年) 東京陸軍第一病院1945年(昭和20年) 国立東京第一病院1974年(昭和49年) 国立病院医療センター1993年(平成 5年) 国立国際医療センター(国立中野病院と統

    合)2008年(平成20年) 国立国際医療センター戸山病院(国立精

    神・神経センター国府台病院と統合)2010年(平成22年) 独立行政法人国立国際医療研究センター2015年(平成25年) 国立研究開発法人国立国際医療研究セン

    ター

    平成26年度センター病院実績

    医師数������������������ 469名

    診療科目数���������������� 43科目

    病床数������������������ 781床

    1日平均入院患者数������������ 674人

    1日平均外来患者数������������1778人

    総手術件数(外来手術除く) ������� 8570件

    救急車搬入数�������������� 11284件

    分娩数������������������ 467件

    剖検数������������������� 56件

    剖検率������������������ 14.8%

    国立国際医療研究センターは、人間の尊厳に基づき、医療・研

    究・教育・国際協力の分野において、わが国と世界の人々の健

    康と福祉の増進に貢献します。

    ・世界に誇れる最善の医療と研究・教育を目指します。

    ・明日を担う優れた医療人の教育と育成に努めます。

    ・ 医療・研究・教育・国際協力の成果を広く社会に発信します。

    ・医療協力を通じて国際社会との架け橋になります。

    森鷗外(1862─1922)は陸軍軍医総監時代(1907─1916)に当院の院長であった。

    国立国際医療研究センター病院・国府台病院は、最善の総合医療

    を提供し、疾病の克服と健康の増進を通じて社会に貢献します。

    ・ 診療と研究を統合し、患者の立場を尊重した医療を実践します。

    ・高度で先駆的な専門分野の連携に基づく医療を提供します。

    ・相互の信頼に支えられたチーム医療を推進します。

    ・ 安全で効率的な医療を提供し、その成果を広く社会に発信し

    ます。

    ・広い知識を有する良質な医療人の教育と育成に努めます。

    国立国際医療研究センターの組織

    センター病院東京都新宿区

    総病床数:781

    国府台病院千葉県市川市

    総病床数:522(精神:192)

    国立看護大学校

    国際医療協力局臨床研究センター

    研究所

    エイズ治療・研究開発センター

    国際感染症センター

    救急救命センター

    糖尿病研究センター

    肝炎免疫研究センター

    国立国際医療研究センターの理念 センター病院の理念

    02

  • 副院長・医療教育部門長

    大西 真

    “Where is the wisdom we have lost in knowledge? Where is the knowledge we have lost in information?” T.S. Eliot

    (1888-1965, UK): Choruses from ‘The Rock’ (1934)

    副医療教育部門長

    村岡 亮

    豊富な症例と手厚い指導体制で専門医資格の取得を強力にバックアップします

    当院では、救命救急センターや総合診療科におけるcommon diseaseを

    中心とする豊富な症例、稀少症例を含む各専門診療科の入院症例を教育資

    源として、熱心な指導医を中核とする充実した指導体制の下、各専門分野

    の臨床能力を高め、基本領域を中心とする専門医資格を確実に取得するこ

    とができます。さらに、臨床研究センターにおける臨床疫学・医学統計セ

    ミナー、日本の国際保健医療のメッカである国際医療協力局、高水準の感

    染症臨床を誇る国際感染症センター、研究所における基礎研究等、特徴あ

    る教育資源を生かし、当院ならでの専門研修プログラムを提供しています。

    さらに臨床系連携大学院での学位取得もバックアップしています。レジデ

    ントやフェロー諸君にはこのような恵まれた環境の中、専門医としての知

    識や技術のみならず、医師としての「人間性」や「英知」を研いて頂きた

    いと思います。

    継続的生涯教育

    教育研修制度卒後年数(概算) 院内キャリアラダー センター内外のキャリア

    30─40 年

    20─30 年

    10─20 年

    1 年

    臨床研修医・研修歯科医・ 一般的な傷病に初期対応できる基本的な臨床能力を獲得する

    レジデント(専攻医)・ 専門医制度における Specialty または基本領域の専門的研修・ 専門医としての幅広い標準的な臨床能力を獲得する・ 研修医の指導を行う

    フェロー(専攻医)・ 専門医制度における Sub-specialty 領域の研修・ 専門医としての特定分野での高度な能力を獲得する・ レジデントおよび研修医の指導を行う

    常勤医師・ 各診療科の臨床業務の中心となる・ 若手医師の模範的存在として非常勤医師の指導を行う

    医長・ 各科内の常勤医師を中心とする診療チームを取りまとめる・ 各科の学会活動や臨床研究の中心となって活動する

    診療科長・ 病院全体の方針を理解し、担当診療科を統括管理する・ 分野別の臨床研究や学会活動で全国的に主導的役割を果たす

    院長・副院長・センター長・部門長・ 診療科横断的に病院全体を俯瞰し業務を統括する・ センター全体、センター外の状況を勘案して病院の方向を定める

    2 年

    3 年

    4 年

    5 年

    6 年

    7 年

    8 年

    9 年以降

    専門医制度(基本領域)

    臨床研修制度

    専門医制度(サブスペシャリティー領域)

    ・ 臨床研究センター・ 国際医療協力局・ 研究所・ 国府台病院

    センター内

    大学・ 大学附属病院・ 臨床系大学院・ 基礎系大学院

    病院・ ナショナルセンターの各病院・ 国立病院機構の各病院・ JCHO の各病院・ 一般市中病院

    行政・ 厚生労働省(医系技官)・ 医薬品医療機器総合機構

    海外留学・ 臨床留学(米国、カナダ等)・ 研究留学・ 公衆衛生学修士 (MPH) 取得

    センター外

    03

  • 04

  • 消化器内科レジデントプログラム 募集定員 5名

    プログラム責任者 

    柳瀬 幹雄

    後期臨床研修Resident Program

    患者の視点に立った全人的な医療の提供、消化器病全般の知識と技能の幅広い習得、質の高い医療の実践

    ● 診療科の概要 ●

    消化管疾患、肝疾患、胆膵疾患、消化器がん薬物療法にわたる消化器病全

    体の研修が可能。消化性潰瘍、炎症性腸疾患、感染性腸炎、憩室疾患、急

    性・慢性肝炎、肝硬変、急性胆嚢炎・胆管炎、急性膵炎、各消化器がんの

    幅広い症例に対し、救急診療および、各種内視鏡治療・IVR、がん薬物療

    法をはじめとした総合的な診療を行っている。日本消化器病学会、日本消

    化器内視鏡学会、日本肝臓学会等の各認定施設。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    消化器病専門医としての知識と技能を修得するために、3年間の研修期間

    が予定されている。研修の大きな柱は、(1)消化器疾患の病態生理とそ

    の治療の理解、(2)消化器病における診断・治療手技の修得、(3)臨床

    研究および研修医の指導にある。各年次によりその役割は変わっていく。

    ● 研修終了後の進路 ●

    当科後期研修修了生は全国の大学病院・国立病院機構・一般病院ほか幅広

    い分野で活躍しており、定期的な懇親会等を通じ交流がある。またフェ

    ローとして引き続き当科診療に携わる先生方も少なくない。

    入院患者診療や当直業務などを通じ、消化器内科医師としての基礎的診療能力

    の修練と病態生理を理解する。上部内視鏡、腹部超音波検査や各処置の介助。

    年度後半から外来患者診療、下部内視鏡検査などを開始。消化器がん患者の薬

    物療法や緩和ケアの経験を積む。症例報告を中心とした学会での発表や臨床研

    究に関する系統的講義や学習を受ける。

    入院業務以外に外来患者診療が週1日定期に加わり、臨床判断能力を鍛錬する。

    検査や治療手技に関して上級医の指導の下、内視鏡治療・経皮的治療全般に亘

    る様々な経験を積む。国内外の学会での発表経験を積みながら、臨床研究の企

    画遂行の機会をもつ。

    グループ診療制の指導医の立場として初期研修医ならびに1・2年目の後期研

    修医の教育に当たると共に、診療における独り立ちができるよう判断・決定能

    力向上を目指す。臨床研究の遂行のなかで原著や症例報告等の論文発表の機会

    をもつ。レジデント修了後の進路選択を踏まえ、希望者には国内外の短期留学

    の機会を考慮する。

    1年目

    3年目

    2年目

    問い合わせ先:柳瀬幹雄(消化器内科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    05

  • 呼吸器内科レジデントプログラム

    循環器内科レジデントプログラム

    募集定員 4名

    募集定員 2名

    プログラム責任者 

    杉山 温人

    プログラム責任者 

    廣井 透雄

    呼吸器疾患領域のいかなる分野においても、リーダーシップを発揮できる呼吸器専門医の育成を目指す

    循環器内科医としてのキャリア形成のために

    ● 診療科の概要 ●

    約百名の入院患者数が常にあり、誤嚥性肺炎・肺結核(23区唯一の専門

    病床を有する)から肺癌・間質性肺炎・呼吸不全など多彩な症例を経験

    できる。腔内超音波を使った経気管支肺生検(EBUS-GS・TBNA)や

    Bronchial Thermoplasty、局所麻酔下胸腔鏡検査などの高度な医療手

    技を身につけることも可能である。後期研修修了者の多くは全国の呼吸器

    基幹病院で指導的な立場で活躍している。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    呼吸器病学全般におけるエビデンスに基づく幅広い知識と優れた技術を習

    得する。関連病院・診療科へのローテーションにより、さらに幅広い臨床

    経験を積むことも可能である。専門医の指導のもと学会活動や研究への参

    加も奨励され、臨床研究の国際学会での発表・論文化と、呼吸器・アレル

    ギー・呼吸器内視鏡学会などの専門医取得を目標とする。

    ● 研修終了後の進路 ●

    引き続きフェローとして研鑽を積むことも出来る。当科の紹介で大学院進

    学や、全国の教育研修病院や中核病院に就職するケースが多い。数年後に

    当科での指導的なポジションに戻り活躍することも可能である。

    ● 診療科の概要 ●

    第一に日本循環器学会ガイドラインに基づいた知識を得るとともに、豊富

    な症例を通じて経験、技能を習得する。第二に総合的医療として他職種と

    の協力が不可欠であるが、適切なリーダーシップをとる。第三に初期研修

    医への適切な指導を行い、自己の能力を高める。さらに臨床研究に携わり、

    結果を論文として完成させる。上記の目的を達成するため、経験、知識、

    技能に習熟した医長、医員が丁寧な指導を行うことを特徴とする。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    急性心筋梗塞、肺血栓塞栓症、大動脈解離、心不全、不整脈などの診断と

    治療。要点を押さえた問診、要約、発表と冠動脈危険因子の改善指導。非

    侵襲的検査(心電図、負荷心電図、ホルター心電図、心エコー、冠動脈

    CT、心臓核医学検査)の施行と判読。侵襲的検査と治療(心臓カテーテ

    ル、ペースメーカー植込み)の参加と術後管理。

    ● 研修終了後の進路 ●

    当科でフェローとして循環器領域の診療・研究に従事する。大学病院循環

    器内科で大学院生として主に研究を行い、学位を取得する。その他、本人

    の希望により循環器専門病院、研究機関に紹介する。

    (1)様々な領域の呼吸器疾患を数多く経験するとともに、院内外での研究会

    などに参加し、エビデンスに基づく診断・治療計画に至る正しいプロセスを学

    ぶ。(2)胸部レ線・CT読影、気管支鏡検査などの一般的な検査や、人工呼吸

    管理・肺癌化学療法などの治療法を身につける。(3)経験した貴重な症例に

    ついては学会報告を行い、論文化する。

    問診、診察などの基本を習得し、メディカルスタッフを含めたチーム医療の

    リーダーとして入院患者の診療を行う。心電図、運動負荷試験、ホルター心電

    図の施行と判読、心臓カテーテルに助手として参加する。循環器救急疾患の初

    期対応のため、必修項目として救急部での6週間の研修を行う。学会、研究会

    にて症例報告を行う。

    (1)呼吸器疾患の基礎的な診断・治療技術に磨きをかけ、肺・胸膜生検の手

    技を修得する。(2)呼吸器疾患の診断・治療・手技について研修医への指導

    を行い、各症例の問題点を的確に理解し、ディスカッションを通じて適切な治

    療法を提示できる。(3)専門医の指導のもとに臨床研究を行い、総会レベル

    の国内学会で発表し論文化する。

    1年目の検査に加え、心エコー、心臓核医学、冠動脈CT、心臓MRIなどの非

    侵襲的検査、心臓カテーテル検査と治療、ペースメーカー植込みなどの侵襲的

    手技について重点的にローテートする。病診連携を意識して退院患者の外来診

    療を行い、その管理について学ぶ。日本内科学会認定内科医を取得する。

    (1)病棟における指導医として医療チームのリーダーシップを取り、カン

    ファレンスにおいて適切な方向性が示せるようになる。希望により指導医の指

    導の下で専門外来診療も行える。(2)他科ローテーションや国際保健医療協

    力研修などに参加することも可能である。(3)臨床研究をまとめ、国際学会

    における発表・論文化を目標とする。

    初診を含めた外来、病棟での患者診療に加えて、前期研修医への指導を行う。

    将来の循環器診療における専門を想定し、テーマを選定して臨床研究の計画立

    案に参加し遂行する。幅広い視野を身につけるために、他病院の見学、当セン

    ター国際医療協力部で行われる海外への研修コース(3ヶ月)への参加も奨励

    する。

    1年目

    1年目

    3年目

    3年目

    2年目

    2年目

    問い合わせ先:杉山温人(呼吸器内科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    問い合わせ先:廣井透雄(循環器内科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    06

  • 腎臓内科レジデントプログラム

    糖尿病内分泌代謝科レジデントプログラム

    募集定員 2名

    募集定員 2名

    プログラム責任者 

    日ノ下 文彦

    プログラム責任者 

    梶尾 裕

    腎臓内科医としてハイレベルの臨床と国際的な活躍の素地を磨けるよう研鑽を積む

    糖尿病・内分泌代謝領域で自立して診療と研究を行い、リーダーシップを発揮できる専門医の育成を目指す

    ● 診療科の概要 ●

    あらゆる腎疾患、高血圧、透析・血液浄化法に対する理解を深め、専門的

    な診断法・治療法を修得してハイレベルの診療を実践できるようにする。

    腎臓、透析、内科など各学会認定資格も取得できるよう指導する。臨床で

    遭遇する問題を足がかりに研究心を高め、学会発表、臨床研究に邁進でき

    るよう指導する。そして、後期研修医が臨床現場や腎臓学領域で客観的か

    つ学問的に物事を考え、将来、先駆的医療や研究を遂行しうる能力を育成

    する。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    腎臓学会、透析医学会が示す研修項目に準じて指導を行う。具体的には、

    各年次の目標を事前に提示し年度末には必ず研修実績を評価している。後

    期研修医は、現場で臨床経験を積みながら、各上級医(フェロー、医員、

    科長)の指導を受け、学年が上がるにつれステップアップできるプログラ

    ムとなっている。

    ● 研修終了後の進路 ●

    (1)引き続き当センターにクリニカルフェローとして残り、臨床医とし

    てさらなる実力をつける (2)他の臨床病院に勤務する (3)大学院に

    進学する (4)大学の医局員となる

    ● 診療科の概要 ●

    当科における後期研修は、内分泌・代謝疾患を総合的に対処しうる臨床能

    力を修得し、この領域における基礎的、学問的な研究能力を獲得するとと

    もに、専門医としてリーダーシップの発揮できる人材を育成することを目

    的とする。臨床や研究経験を積極的に積み、日本糖尿病学会、日本内分泌

    学会双方の専門医認定資格の獲得を目指すとともに、将来の先進的な医療

    や研究を自律的に推進する能力を身につける。関連部門や研究所、大学院

    における研修や研究等をコースに組み入れることも考慮する。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    レジデントは入院患者を単独または研修医の指導医として受け持ち、外来

    診療も行う。教育入院や教室などの患者教育や他分野の医師やコメディカ

    ルとのチーム医療にも携わる。関連研究に理解を深め、臨床研究を行い論

    文として完成させる。フェローは専門医として指導的なリーダーとなり、先

    進的な医療や研究を自律的に推進する能力を身につけることを目標とする。

    ● 研修終了後の進路 ●

    (1) 引き続き当センターにフェローあるいは常勤医として臨床、研究の

    研鑽を積む。(2)大学院へ進学する(大学院進学はレジデント3年間の

    中途からも可能)。(3)他の臨床病院や研究施設に勤務する。本人の希望

    を尊重してできる限り支援している。

    様々な腎疾患や高血圧、水・電解質代謝異常の病態を理解し、其々に対する診

    断法、治療法を身につける。急性腎不全や慢性腎不全に対する透析を実践し、

    血漿交換など他の血液浄化法についても学ぶ。臨床の中で疑問点や学術的問題

    を提起し解決の糸口を見つけるプロセスを学ぶ。 また、研修医に対する指導

    能力も培っていく。

    入院患者の診療を単独または研修医の指導医として受け持ち、外来診療を開始

    する。糖尿病・下垂体・甲状腺・副腎疾患を中心とした内分泌代謝疾患につい

    て、計画性を持って、診療を実行していける能力を修得する。他科入院中の患

    者についての診療協力を行う。症例報告や臨床研究に積極的に取り組むととも

    に、研究所や研究所との共同研究に親しむ。

    専門領域に関する知識や技術の向上をはかり、急性疾患や難しい病態も単独で

    判断し適切に治療できるようにする。研修医や1年目後期研修医に対し十分な

    指導ができるようにする。また、腎臓学に関する臨床的・基礎的テーマを見つ

    けて臨床研究や学会発表に携わり、症例報告も含め年に一つ以上の学術的な文

    献作成を目標とする。

    病棟活動とともに外来診療を行い、系統的継続的な患者診療を行う。研修医を

    指導し、自身の診療能力の向上に努めるとともに指導力を身につける。臨床研

    究を実施し関連学会に積極的に参加、発表し、論文執筆へも進める。研究所と

    連携して糖尿病の成因や病態の研究に参加し、より深く理解する機会を生かす。

    連携大学院の機会を積極的に生かすことが望ましい。

    腎臓医としてハイレベルの診療を実践するとともに、他科のコンサルテーショ

    ンにも適切に対応できるようにする。学会、研究会など積極的に参加して研鑽

    を積み、継続的な臨床/基礎研究については国際的評価が得られるよう努力す

    る。研究面での様々な活動や研鑽を通じて、多くの学術的成果を残せるよう切

    磋琢磨する。

    病院ではチーム医療の指導的な立場に立ち、外来診療の重みもさらに増す。病

    診連携にも積極的に取り組む。臨床研究等の研究を糖尿病学会・内分泌学会等

    の関連学会で発表するのみならず、論文として発表する。臨床研究についての

    知識を習得し日常臨床に生かす。研究所との連携による研究をより積極的に進

    める。

    1年目

    1年目

    3年目

    3年目

    2年目

    2年目

    問い合わせ先:梶尾裕(糖尿病内分泌代謝科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    問い合わせ先:日ノ下文彦(腎臓内科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    07

  • 血液内科レジデントプログラム

    膠原病科レジデントプログラム

    募集定員 2名

    募集定員 2名

    プログラム責任者 

    萩原 將太郎

    プログラム責任者 

    三森 明夫

    国内有数の豊富な血液疾患症例を通して、高度な臨床能力と研究能力を持つ医師を育成する

    膠原病診療の専門家として次世代を指導する医師を育成する。臨床研究、症例報告も盛んに行なっている

    ● 診療科の概要 ●

    血液疾患は全身疾患であり、内科医としての総合的な力量が要求される。

    当科の研修では、免疫抑制下での高度な全身管理を学びつつ、造血器腫瘍、

    造血障害、止血血栓などの血液疾患を広く経験し、診断および治療を身に

    付ける。その上で、造血幹細胞移植をはじめとする高度医療を実施できる

    ように修練する。

    また、前向き臨床試験、後方視的解析方法など臨床研究のための方法論を

    学び、実際に研究を立案し遂行するための素養を身に付ける。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    基本的な診察技術、エビデンスの収集と吟味による診断と治療方針の立

    案・遂行ができるようになる。

    化学療法の基礎と実践、同種および自己造血幹細胞移植が行えるようになる。

    また、臨床研究、トランスレーショナルリサーチの方法を学び実践力を身

    に付ける。

    ● 研修終了後の進路 ●

    当科フェローとしてトレーニング継続、当センター研究所研究員、大学院

    進学など、個人の希望に応じてできる限り支援する。

    ● 診療科の概要 ●

    リウマチ膠原病領域は、専門家が不足している。一方、関東には膠原病科

    をもつ施設が集中している。この状況が当科での研修の利点となっており、

    他の専門施設で即日対応できない急性期患者の入院依頼が恒常的にあり、

    それらの施設と合同の研究会も多い。当科で研修した医師達は、母校の病

    院に戻ったとき指導医として期待されており、臨床経験に対する信頼は高

    い。当科の学会発表は症例の豊富さに定評がある。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    リウマチ膠原病と炎症性疾患すべての診療に習熟することを目指し、それ

    に見合う症例数がある。感染症の経験数も多い。症例検討会で報告し、学

    会で症例分析と集計検討の発表し、論文投稿の順で経験を積むことを、指

    導責任として実行している。希望者は、研究所との共同で実験研究も行な

    い、論文完成までを目標としている。

    ● 研修終了後の進路 ●

    殆どが大学院または大学入局(多い順に;東大、筑波大、順天堂、阪大、

    次いで神戸大・大分大・埼玉医大・防衛医大が各1人。左記は母校とは限

    らず、過去35人の出身は23大学)、ほかは当科常勤医として残留。

    病棟担当医として、多様な血液疾患の診療に従事し、化学療法の基本を学ぶと

    ともに造血幹細胞移植など細胞治療を経験する。原則として外来診療は行わな

    いが、外来検査及び処置手技は実施し、血液内科医・腫瘍内科医としての基礎

    を身につける。学会発表、ケースレポートなどを行う。意欲があれば、国際学

    会での発表を目指す。

    直接の担当医または研修医の中間指導医として、診療経験を積む。回診を週2

    回、チャートラウンド週3回、文献抄読会は週2回行なっている。他施設との

    症例検討会、学会(おもに日本リウマチ学会)で、全員が発表する目標がほぼ

    実行されている。症例報告を担当したレジデントが、そのテーマを学会報告、

    論文投稿に繋げるよう配慮している。

    病棟担当医であると共に指導医として病棟に勤務する。2年目からは外来診療

    を開始する。2年目以後は他科からのコンサルテーションを受け指導医ととも

    に対応する。2年目以後は、個別のテーマに沿った臨床研究の研究計画を立案

    する。また、研究所の関連研究室において基礎的研究に着手する。日本内科学

    会認定内科医の資格を取る。

    研修医の中間指導医として、診療経験を積む。学会と論文発表を科長・医長・

    医員が援助・指導する。実験研究の希望には、在籍年数によらず応じる。レジ

    デントによる論文報告は、これまで2年次で実現した例が多い。2010年以後

    に当科から報告した英文誌は41報あり、スタッフのうち14人が筆頭者とし

    て執筆した。

    チーフレジデントとして後進の指導を行う。病棟のマネジメントにも関わって

    ゆく。他科からのコンサルテーションを受け広く血液学的諸問題に対応できる

    経験を積む。臨床研究や基礎研究を遂行し国内外の学会にて研究成果を発表す

    る。3年間で最低1報の原著論文を作成する。

    2年次と同様であるが、とくに臨床研究について、科として援助・指導に努め

    る。当センターはリウマチ学会教育認定施設であり、5年在籍すれば(前期研

    修期間、ほかの認定施設での年数も含めてよい)、リウマチ学会専門医を取得

    できる。

    1年目

    1年目

    3年目

    3年目

    2年目

    2年目

    問い合わせ先:三森明夫(膠原病科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    問い合わせ先:萩原將太郎(血液内科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    08

  • 募集定員 1名

    プログラム責任者 

    竹内 壯介

    神経内科レジデントプログラム

    1年目

    3年目

    2年目

    入院診療において1〜2年目レジデントや初期研修医を指導する。神経内科救

    急当番・神経系当直を担う。頸動脈超音波検査・神経生理検査を担当する。カ

    ンファランス・回診にて指導医より学び、院内外の研究会・学会での発表を増

    やす。症例報告・臨床研究に取り組む。神経内科専門医に必要な経験症例・検

    査実績を蓄積する。

    入院診療を担い初期研修医を指導する。神経内科救急当番・神経系当直を担い、

    実践を深める。頸動脈超音波検査・神経生理検査・脳波検査・脳波判読を行う。

    カンファランス・回診にて指導医より学び、院内外の研究会・学会で発表する。

    内科認定医・専門医に必要な経験を積むと共に、神経内科専門医に必要な症

    例・検査実績を蓄積する。

    病棟医として入院診療を担い初期研修医の指導にも参加する。神経内科救急当

    番・神経系当直を担い、その実践を学ぶ。頸動脈超音波検査を担当する。脳波

    判読を学び、ポータブル脳波計による緊急検査を学ぶ。カンファランス・回診

    にて指導医より学び、院内外の研究会・学会での発表を経験する。内科認定

    医・専門医受験を準備する。

    ● 診療科の概要 ●

    神経内科専門医取得に必須の脳血管障害・てんかん・神経系感染症・神経

    変性疾患・脱髄疾患・脊髄疾患・ニューロパチー・神経筋接合部疾患・筋

    疾患など幅広い症例を学ぶ。

    日本神経学会教育施設・東京都脳卒中急性期医療機関に認定。救命セン

    ター・SCUを開設。脳神経外科・救急科・リハビリ科・放射線科との連

    携カンファランスを実施。指導のもと神経・筋生検を学ぶ。剖検症例の脳

    切り出しに参加し神経病理について学ぶ。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    神経内科診療の中に、新しい何かを見つけてゆく。総合病院・急性期医療

    機関としての特性を生かし、神経内科領域全般について実用性のある知

    識・技能を修得する。社会環境・保険制度を理解し、継続性のある診療を

    心掛ける。神経内科専門医取得を目指し、将来、神経内科指導医に、ある

    いは神経科学研究に従事し、次世代の神経学の発展に寄与する。

    ● 研修終了後の進路 ●

    修了者の多くが神経内科専門医を取得。当院でフェローとして診療を継続、

    もしくは大学院進学(レジデント3年間の中途からも進学可能)や他の国

    公立病院等へ勤務の実績もある。

    神経学を知る、神経学に親しむ、そして、神経学を楽しむ

    問い合わせ先:竹内壯介(神経内科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    募集定員 3名

    プログラム責任者 

    國松 淳和

    総合診療科レジデントプログラム

    3年目

    2年目

    1年目

    総合診療科で9ヶ月間以上勤務する。3ヶ月間の他科ローテーションを認め

    る。後輩医師に対して指導的立場に立ち、リーダーシップをとって業務を指揮

    し遂行することを目標とする。研究テーマを完成させ、主要な国内外の学会・

    ジャーナルに発表・投稿する。将来の進路などについて十分にメンタリングを

    行い、個別に支援する。

    総合診療科で6ヶ月間以上勤務する。他科ローテーションを3ヶ月×2回まで

    認める。学会発表、論文作成に積極的に取り組み、自分の臨床研究テーマを持

    つ。他科ローテーション中も症例集積や論文作成の継続に努める。内科学会認

    定内科医を取得する。後輩医師を教えながら共に診療を組み立て、診断や治療

    方針を決定する。

    総合診療科で10ヶ月間。プログラム期間を通じての主な業務内容 は①外来・

    入院診療(指導医のバックアップを受けつつ、初期研修医の指導も) ②内科当

    直・救急科から内科に依頼された症例の振り分けと引き継ぎ。2ヶ月間の他科

    ローテーションを認める。学会・論文での症例報告の経験を必須とする。

    ● 診療科の概要 ●

    後期研修といえば専門研修のことをさすことが多いが、こと内科学に関し

    ては初期研修に続く2〜3年間(卒後4〜5年間)は、まだ内科医として

    の基礎を身につけるべき期間であると私たちは考えている。本プログラム

    終了後に専門研修を行えば、揺るぎない一般臨床能力が備わっていること

    を実感できる筈である。直接指導医は内科医であるため、プロの内科系臨

    床医になるためのコースであるが、他科志望の医師も歓迎する。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    指導医とともに患者診療を通して内科臨床の基礎を学ぶ。プログラム修了

    時に、内科9分野における臨床能力をバランスよく有した医師になること

    を目指している。ローテーションは、救急科あるいは精神科を含めること

    を推奨する。また他コースからの後期研修医のローテーションも歓迎する。

    ● 研修終了後の進路 ●

    修了者には修了証を発行する。専門研修を希望すれば、そのプログラムに

    入れるよう院内外問わず支援する。内科学会総合内科専門医の取得を目指

    しさらなる経験を積むことを希望すれば、当科フェローへの道もある。

    自分のめざす専門に進む前に臨床内科学の基礎を学ぶ3年間のコース

    問い合わせ先:國松淳和(総合診療科医師)連絡先メールアドレス:[email protected]

    09

  • 募集定員 1名

    募集定員 1名

    プログラム責任者 

    今井 公文

    精神科レジデントプログラム

    プログラム責任者 

    玉木 毅 

    皮膚科レジデントプログラム

    1年目

    3年目

    2年目

    1年目

    臨床面では、精神保健福祉法などの法制度を適切に運用し、地域精神保健福祉

    システムの理解を深める。コンサルテーション・リエゾン精神医療を行うなか

    で、他診療科を助け、さらには他診療科が精神疾患に持つバイアスを軽減でき

    る。初期研修医に対しては、社会復帰や地域支援体制について指導できる。臨

    床研究を発展させ、原著論文を作成する。

    臨床面では、全ての精神疾患の病態を正確に理解し、的確に診断して、治療法

    を選択できる。また他診療科と連携し、医療・保健・福祉など幅広い職種と協

    調したチーム医療を行うことができる。初期研修医に対しては、主要な精神疾

    患に対する初期的対応と治療の実際を指導できる。臨床研究を立案・着手し、

    成果を学会発表する。

    臨床面では、患者の人権を尊重し、家族と協力しながら、主要な精神疾患の病

    態を正確に理解し、的確に診断して、治療法を選択できる。初期研修医に対し

    ては、診察方法や病歴の聴取方法など精神症状の捉え方の基本を指導できる。

    学会発表で、症例報告や研究発表を行う。臨床研究の基礎的知識を修得し、臨

    床を通じて研究テーマを選択する。

    ● 診療科の概要 ●

    精神疾患患者だけではなく、身体疾患患者のメンタルヘルス支援活動(コ

    ンサルテーション・リエゾン精神医療)も行っている。他科との積極的連携

    による高度な診断や治療が可能で、精神疾患と身体疾患を合併した患者も

    受け入れており、自ずと全人的診療能力が養われる。3年間の研修修了時

    点で、精神保健指定医および精神科専門医の資格申請に必要な症例の大部

    分を経験できる。さらに、学会発表や論文作成指導が早期より開始される。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    専門医制度指導医のもと、多職種や他診療科と連携し、直接患者を受け持

    ち診療することを通じて、以下の目標を達成する。当院は、日本精神神経

    学会、総合病院精神医学会および老年精神医学会の専門医制度研修施設で

    ある。条件が整えば、当院他診療科で短期間研修したり、他施設での短期

    間研修中に措置入院症例を経験することも可能である。

    ● 研修終了後の進路 ●

    フェローとして残る場合が普通であるが、大学病院精神科・総合病院精神

    科・単科精神病院・大学院進学など、希望によって進路は多岐にわたる。

    「こころ」を医学的視点から理解し、心身両面からの全人的な診療能力を持つ精神科医を養成する。

    1.皮膚・付属器の構造、生理、生化学、免疫学、またそれらの部位的、性別

    的、年齢的差異について理解する。

    2.頻発・主要皮膚疾患の臨床、病理、病態生理、自然経過および全身との関

    係を熟知し、鑑別診断を述べることができる。

    3.一般臨床検査の他、皮膚科特有の検査を計画、実施し、その成績を解釈、

    評価できる。

    4.主要薬剤の薬理・副作用を理解し、正しく投与してその効果を判定できる。

    5.皮膚科的繁用処置を実施できる。

    6.皮膚科的繁用手術について、その目的、成果、限界、手技を理解し、術者

    または助手となることができる。

    7.皮膚疾患患者の病歴、現症、経過、実施診療行為等を適切に診療録に記載

    できる。

    8.他科と連携し、兼診依頼や兼診への回答を適切に記載できる。

    9.患者および家族へ適切に対応し、指導できる。

    10.その他「日本皮膚科学会認定皮膚科専門医研修目標および研修内容」に掲

    げられた項目について理解・経験・実施・学習を行う。

    11.以上の知識、臨床的技能、臨床的態度、その他に基づき、主要皮膚疾患の

    診断、治療ができる。

    ● 診療科の概要 ●

    初期研修2年の後最短で、後期3年にて専門医取得可能(当初より皮膚科

    学会正会員の場合)だが、各事情に応じた期間の研修も可能な自由度の高

    いプログラムである。他院の後期研修後、1〜2年限定でも可で、女性の

    場合、出産・育児での中断後、専門医を目指すこともできる。

    3年コースの場合、研修により主要及び稀な皮膚疾患について、診断、治

    療、生活指導を行える知識・手技を修得する(1年目に6週の救急ローテ

    あり)。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    「日本皮膚科学会認定皮膚科専門医研修目標および研修内容」に沿い、医

    師としての全般的基本能力の修練を基盤に、皮膚疾患の高度な専門的知

    識・診断・治療技術を修得する。2014年4月より当院は日本皮膚科学会

    認定専門医主研修施設に認定されており、当院での研修のみでも専門医取

    得が可能である。

    ● 研修終了後の進路 ●

    現状では、大学病院からのローテーターが多いため、研修終了後は大学病

    院に勤務する者が多い。その他、大学院進学や海外留学などのケースもあ

    る。

    最短期間での皮膚科専門医取得も可能だが、各自の事情に応じた修得も可能な自由度の高いプログラムである

    問い合わせ先:玉木毅(皮膚科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    問い合わせ先:今井 公文(精神科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    1〜3年目

    10

  • 募集定員 1名

    プログラム責任者 

    川瀬 貴嗣

    放射線治療専攻コース

    プログラム責任者 

    田嶋 強

    放射線科レジデントプログラム

    1年目

    1年目

    3年目

    3年目

    2年目

    2年目

    2年目と同様、放射線治療、画像診断学、核医学診療の研修を行う。比較的ま

    れな疾患に対する放射線治療の処方にも対応できることを目指す。

    前年度からの放射線治療の研修に加え、画像診断学、核医学診療の研修を行う。

    これにより放射線治療の治療計画・処方における各種画像診断の利用法への理

    解を深める。

    がん診療における放射線治療の位置づけを理解する。放射線治療科外来におい

    て、指導医とともに放射線治療が必要とされる患者の診察や各種画像診断結果

    の評価、放射線治療処方、放射線治療計画、精度管理にあたる。

    ● 診療科の概要 ●

    放射線治療は外科的治療や薬物療法と並ぶ、がん治療の強力なツールであ

    る。放射線治療実施施設が増加する一方、常勤の放射線治療専門医は充足

    していない。その需要は今後も増加の一途と思われる。当科のプログラム

    では、放射線腫瘍学を中心とした放射線科全般について研修し、放射線科

    治療専門医資格の取得を目指す。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    3年間の後期臨床研修では、日本医学放射線学会放射線科専門医を取得す

    るために放射線治療、画像診断、核医学診療を含む放射線診療全般をロー

    テーションする。

    ● 研修終了後の進路 ●

    個々の希望や状況に応じ、フェローとして当院において勤務を継続する、

    大学院への進学、市中病院への就職などの選択肢がある。

    各種悪性腫瘍に対する放射線治療の実践を習得し、専門医資格の取得を目指す

    臨床: 全ての放射線学的検査を正確に理解し、的確に診断でき、治療を選択で

    きる。指導医の監督下に主要疾患のIVRが行う。

    研修医の指導:全ての放射線診断と治療の指導を行う。

    放射線医学の修得:放射線医学全般にわたる知識と応用技術を修得する。

    臨床研究:研究結果を学会・論文発表し、臨床研究の基礎を修得する。

    臨床: 主な放射線学的検査を理解し、的確に診断することができる。指導医の

    監督下に代表的疾患のIVRが行う。

    研修医の指導:一般的な放射線診断と治療の指導を行う。

    放射線医学の修得:放射線医学全般にわたる知識と技術を修得する。

    臨床研究: 1年度目で選択した研究テーマについて臨床データを収集し、解析を行う。

    臨床:放射線学的検査の基本的技術を身につけ、代表的な疾患の診断を行う。 

    研修医の指導: 放射線科の基本的事項の指導が行え、基本的な放射線学的検査

    の実技の指導を行う。

    放射線医学の修得:放射線学的検査と治療の原理を正確に理解する。 

    臨床研究: 臨床を通じて研究テーマを選択し、臨床研究の基礎的な知識を修得する。

    ● 診療科の概要 ●

    3年間の研修の後に受験資格が得られる放射線科専門医の受験を目指して

    修練を積む。放射線科専門医として必要とされる放射線診断、核医学、放

    射線治療の各領域の研修を重ねつつ、放射線科医としての基本となる放

    射線診断学(単純X線検査、CT、MRI、血管造影、消化管造影検査及び

    Interventional Radiology)を重点的に修練する。また、放射線科領域

    における基礎的・臨床的研究を経験できる。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    本プログラム修了時点で受験資格が与えられる放射線科専門医試験合格を

    目標として放射線診断、核医学、放射線治療の臨床修練を積む。放射線科

    専門医試験で求められる、放射線診断、核医学、放射線治療の各分野の基礎

    から臨床に及ぶ幅広い知識の習得を目標に、放射線医学全般に渡って学ぶ。

    ● 研修終了後の進路 ●

    放射線科専門医認定試験に合格した後もフェローとして研修を継続し、更

    に2年間の研修の後、放射線診断専門医認定試験を受験する道が開かれて

    いる。    

    放射線診断専門医となるための基礎と臨床を学ぶ3年間のプログラムである

    問い合わせ先:田嶋強(放射線診療部門長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    問い合わせ先:川瀬貴嗣(放射線治療科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    11

  • プログラム責任者 

    窪田和雄南本亮吾

    放射線核医学専攻コース

    ● 診療科の概要 ●

    一般核医学と共に、ポジトロン断層(PET)診療が当施設の特徴であ

    る。最新のPET/CTおよびSPECT/CTが稼動し、当院の患者と共に

    多数の紹介患者の検査も行っている。保険診療だけでなく、先進医療

    BのFDGPET・CTの不明熱診断への応用、他11CメチオニンPET、

    11CPiB-PETによるアルツハイマー病の診断、11C4DSTによるDNA

    合成の診断、など最先端の臨床研究も推進している。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    一般核医学では、脳、心臓、甲状腺、副腎、肺、肝、骨など多種類の検査

    があるが、当院は症例のバリエーションに富み習得が容易である。PET

    では腫瘍・炎症・心臓・脳など幅広い分野の専門的な知識と診断技術を習

    得できる。また当科の臨床研究に参加し、発表する機会も得られる。

    ● 研修終了後の進路 ●

    この分野は専門医が不足しており、大学・国公立・民間病院、PETセンタ

    ー等に進める。大学院連携協定があり当院の研究で学位取得も可能である。

    幅広い最新の知識と技術を習得し、PETおよび一般核医学診療にリーダーシップを発揮できる専門医を育成

    3年目

    2年目

    1年目

    核医学全般について正確に理解し、検査依頼に対し適切な問題解決の方向を示

    すことができる。新たな臨床研究を計画・実施し、原著論文を書くことを目標

    とする。

    放射線診断部、治療部とのローテーションについては本人の希望に応じ相談し

    ます。

    主要な疾患、検査についての理解を深め、診断能力を向上させる。研究テーマ

    を決め、臨床データを収集・解析し、学会などで発表することを目標とする。

    幅広く臨床症例を経験し、検査方法や所見の取り方、レポートの記載方法など

    基本的事項を習得する。興味ある症例、所見などについて参考文献の探し方、

    読み方を習得し、貴重な症例については症例報告し、論文にまとめる。

    問い合わせ先:窪田和雄 /南本亮吾(放射線核医学科)連絡先メールアドレス:[email protected]

    12

  • 募集定員 3名

    プログラム責任者 

    木村 昭夫

    救急科レジデントプログラム救急科専門医養成研修プログラム

    1年目

    3年目

    2年目

    初期診療及び病棟の各診療現場において、診療行為はもとより、患者受け入れ、

    判断、優先順位の決定、人員配分などチームリーダーとして統括することを目

    指す。臨床研究センターにて臨床疫学の基礎的理解、統計ソフトの習熟、研究

    計画の作成を行う。国内外の学会に発表し、日本救急医学会誌への論文投稿を

    目指す。

    主に救命救急センターの集中治療室や病棟において、救急科専門医診療実績表

    に基づいた知識と技能を経験し、臨床推論力を高め、救急医としての集中治療

    能力の基礎を確立する。同法人の国府台病院にて、精神科救急診療、救急に関

    連する総合内科診療を習得する。国立成育医療研究センター病院にて小児救急

    外来診療の基礎を修得する。

    主に当施設の救急外来に勤務し、様々な疾患や重症度の救急患者の初期診療を

    1000例以上経験し、救急患者を最大限断らないという態度を身に着ける。救

    急科専門医診療実績表に基づいた知識と技能を経験し、臨床推論力を高め、救

    急医としての初期診療能力の基礎を確立する。また日常の診療において初期研

    修医を指導する能力も養う。

    ● 診療科の概要 ●

    救急科の社会的責務は医の倫理に基づき、損傷や疾病の種類に関わらず、

    救急搬送患者を中心に、速やかに受け入れて初期診療に当たり、必要に応

    じて適切な診療科と連携して、迅速かつ安全に診断・治療を進めることで

    ある。また、救急搬送および病院連携の維持・発展に関与することにより、

    地域全体の救急医療の安全確保の中核を担っている。さらに、グローバル

    な視点から世界的に活躍できる人材を育成することにも力点を置いている。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    本プログラムの専攻医は、グローバルな見識の基、日本専門医機構の救

    急科領域研修カリキュラムに沿って、基本的診療能力(コアコンピテン

    シー)に加え、専門知識、高度な救命処置、診療手順、診断手技、集中治

    療手技などの技能を修得する。さらに科学的思考、課題解決型学習、生涯

    学習、研究などを行う態度も修得する。

    ● 研修終了後の進路 ●

    本人の能力や希望と先方の事情により、当施設の救急科フェローとして継

    続勤務、大学や他施設の救急部門への就職、施設内外の他科への転職、国

    内外の公衆衛生大学院への進学(MPH取得)などの進路がある。

    2017年から始まる新専門医制度の内容に沿ったプログラムを2015年から先取りして開始しています

    問い合わせ先:木村昭夫(救命救急センター長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    募集定員 1名

    プログラム責任者 

    藤谷 順子

    リハビリテーション科レジデントプログラム

    1年目

    2年目

    3年目

    2年目に担当した分野以外の分野について重点的な臨床研修を行ない、結果と

    して、コンサルテーションを受けられる得意分野を増やす。臨床研究をさらに

    すすめ、結果を論文にまとめる。後進の指導・チーム医療を通して、さらに責

    任ある診療態度と知識の取得習慣を身につける。2年目同様、院外研修も必要

    に応じて行なう。

    1〜2分野のリハビリテーションについて、責任を持ってコンサルテーション

    を受けられる知識とリーダーシップを身につける。臨床研究を遂行し、学会発

    表を行なう。必要に応じて、院外専門施設での専門研修(脳性小児麻痺、神経

    難病、脊髄損傷など)を行なう。

    受け持ち症例を通してリハ医療の評価と治療の基本を学ぶ。必要に応じ専門知

    識の研鑽のため院内ローテーションも認める。積極的に知識を身につけ、各種

    疾患のリハのガイドラインレベルを理解する。日本リハ医学会学術集会(総

    会)または地方会への症例報告または臨床研究の発表を行う。臨床研究研修を

    受け、翌年の研究計画への検討を開始する。

    ● 診療科の概要 ●

    総合病院である当院のプログラムの特色は、多彩な疾患群のリハビリを、

    急性期から研修することが可能な点と、院内他科との連携が良好である点

    である。診断や治療に頭を絞る過程を共有しつつ、リハビリについても検

    討するため、医師としての研鑽も可能である。各科専門医との協力連携の

    上で、治療としての意義の高いアプローチを行なっている。また、学会・

    研修会への参加や他施設での見学・研修も推奨している。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    3年間で、日本リハビリテーション医学会の専門医に要求されている、知

    識と症例経験の獲得、学会発表・論文執筆まで到達。そして、リハビリ

    テーション科専門医としての臨床能力を有し、チームを運営し、後進・ス

    タッフの指導にあたれるまでを到達目標とする。なお、当施設は日本リハ

    ビリテーション医学会の認定研修施設である。

    ● 研修終了後の進路 ●

    希望に応じて、当院にてフェロー・常勤医師として就職、リハ専門医とし

    てリハ専門病院や大学病院・他医療機関などへの就職が可能であり、紹

    介・見学等支援している。開業あるいは地域支援診療所勤務の道もある。

    リハビリテーション科専門医の育成プログラム

    問い合わせ先:藤谷順子(リハビリテーション科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    13

  • 募集定員 1名

    プログラム責任者 

    猪狩 亨

    病理診断科レジデントプログラム

    1年目

    2年目

    3年目

    迅速診断に対応しうる診断力とコミュニケーション能力を身につけること。学

    会での症例報告や興味ある分野での臨床研究をまとめ論文の作成を試みること。

    他施設で研修を継続する際にもほぼ添削の必要がない程度の報告書が書けるこ

    と。

    各分野での専門的な所見のとり方について学び、自身の得意分野をも作ること。

    カンファランスでの効果的な発表の仕方を体得し、議論に参加できること。病

    理解剖報告書を製作し、CPCでの発表ができること。

    肉眼診断の力をつけ、手術症例や解剖例の的確な切り出しができること。解剖

    手技を会得し上級医の指導監督を必要としなくなる程度に剖検が行えること。

    全分野の検体を診断するために共通な病理学的所見のとり方を学ぶこと。

    ● 診療科の概要 ●

    病理専門医養成を目的とする。当センターの豊富な症例の病理診断業務を

    経験することにより、幅広い病理学的知識と経験を身につけることができ

    る。病理は臨床科の一部門との考えから、担当医とのコミュニケーション

    を重視し双方納得のいく診断を目指している。診断困難例は臨床医とディ

    スカッションを行い、病理医の独断に陥ることを避けている。当科には病

    理専門医が複数名在籍し、さまざまな考え方、助言を得ることが可能である。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    日本病理学会の病理専門医研修カリキュラムに沿い、組織診、細胞診、剖

    検などの診断業務を行う。専門医試験の受験資格の必要年限の研修のうち

    に当院での研修を算定できるほか、当センターの剖検数は年間70例前後

    あるため必要な剖検経験数を研修期間内で満たすことが可能である。

    ● 研修終了後の進路 ●

    全国的に病理医は極端に不足しており、実力のある若い病理医は各地で必

    要とされている。修了後は当センターにスタッフとして残る以外にも、他

    施設に紹介するなどできる限り希望に沿うよう責任をもって対応する。

    研修病院としての特色を生かした幅広い経験を有する病理専門医の育成

    問い合わせ先:猪狩亨(臨床病理診断科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    14

  • 募集定員 2名

    プログラム責任者 

    七野 浩之

    小児科レジデントプログラム

    3年目

    2年目

    1年目

    臨床:小児のあらゆる疾患について的確な診断と治療ができる。造血幹細胞移

    植、血液透析なども行えるようにする。

    研修医の指導:小児のあらゆる疾患について総合的な指導ができる。

    臨床研究:得られたデータから考察を加えて内容のある論文を作成する。

    臨床:小児の慢性疾患について病態生理を理解して的確な診断と治療ができる

    ようになる。

    研修医の指導:重症児の全身管理について総合的な指導ができる。

    臨床研究:1年次で選択したテーマについて臨床データを収集、解析し、研究

    を進める。

    臨床:小児の一般的な疾患について病態生理を理解して的確な診断を行うこと

    ができる。重症児の全身管理を行えるようになる。

    研修医の指導:小児の一般的な疾患について総合的な指導が行える。

    臨床研究:症例報告の発表をする。自分が興味を持つ分野について研究計画を

    作り、研究を開始する。

    ● 診療科の概要 ●

    当小児科は感染症・けいれん・脱水・呼吸器疾患などの急性期医療を基礎

    とし、小児がん・循環器・精神神経および未熟児新生児医療の4大高度専

    門医療を柱として研修を行う。また血液・アレルギー・腎臓・発達・心

    理・遺伝など重要な専門医療と小児保健の研修を行う。また国際医療協力

    も重要な研修領域である。指導医には小児科専門医、血液専門医、周産期

    専門医、小児血液・がん暫定指導医、がん治療認定医・教育医を擁している。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    小児を診療するために必要な基礎知識・技能・態度を修得するために、小

    児の成長・発達と異常に関する基本的知識を研修し、小児診療の特性を学

    び、小児疾患の特性を学ぶ。患者-家族―医師関係の構築から始まり、医

    療面接・病歴聴取・身体診察・診断問題解決・診療技能の習得・臨床検査

    の指示と解釈・治療・総合評価の方法を研修する。主治医として責任を

    持って患者を受け持つ態度や、安全管理・教育への配慮、チーム医療の研

    修を行う。

    ● 研修終了後の進路 ●

    当科での診療を続ける、当センター国際協力部の医師として活躍する、他

    施設(病院や大学)に進むなどが選択できる。

    「こどもの総合診療医」としての小児科専門医になるための研修と、さらなる高度専門を志向するプログラム

    問い合わせ先:七野浩之(小児科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    募集定員 1名

    プログラム責任者 

    矢野 哲

    産婦人科レジデントプログラム

    3年目

    2年目

    受持ちチームの中心としてチームを統括する。あらゆることに意思決定を下し、

    上級医と連絡をとる。産科救命救急に中心的に対応し、あらゆる開腹手術・内

    視鏡下手術の術者、第一助手を務める。体外受精プログラムにおいて、採卵・

    胚移植に参加する。

    あらゆるハイリスク妊娠・分娩の管理ができるようにする。鉗子・吸引分娩術、

    緊急帝王切開術などの急速遂娩術に習熟する。婦人科では、あらゆる良性疾患

    の執刀者となり、悪性腫瘍に対する化学療法・放射線療法・緩和ケアに習熟す

    る。高度生殖医療の知識を習得し、体外受精-胚移植の助手を務める. 種々の

    内分泌療法を修得する。

    受け持ち患者さんのファーストコール担当医として診療にあたり、産婦人科医

    としての基礎を身につける。日産婦学会で策定した産婦人科診療ガイドライン

    に精通する。産科では正常分娩に習熟し、予定帝王切開を執刀する。婦人科で

    は各種診断技術、一般不妊治療を修得し、良性疾患の開腹手術および内視鏡下

    手術の助手・術者を務める。

    ● 診療科の概要 ●

    本プログラムは産婦人科レジデントとして3年間の臨床研修を行うプログ

    ラムで、研修終了後には日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医の受験資

    格が得られる。レジデントは、周産期医学、婦人科腫瘍学、生殖内分泌学、

    女性ヘルスケアの4領域を幅広く研修することが求められている。当院は、

    主要大学病院と同等に単独で4領域をすべて研修できる、全国でも数少な

    い総合型専攻医指導施設の一つとして日産婦学会の指定を受けている。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    産婦人科専門医取得のための十分な症例数を経験することができる。産科

    は小児科(NICU)とともに東京都の地域周産期母子医療センターに指定

    されており、ハイリスク妊娠・分娩の管理を修得する。婦人科では腹腔鏡

    下手術・子宮鏡下手術、悪性腫瘍根治手術・化学療法、体外受精-胚移植

    などの高度生殖医療、内分泌療法を修得する。

    ● 研修終了後の進路 ●

    国立国際医療研究センター病院産婦人科・大学病院・一般病院

    産婦人科医は、女性を全人的に診る総合医でなければならない

    問い合わせ先:矢野哲(産婦人科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    1年目

    15

  • 募集定員 各1名

    プログラム責任者 

    仲佐 保

    国際臨床レジデントプログラム

    国際医療協力局での活動を派遣協力課員とともに行う。1年次は国際医療協力

    人材研修等に参加する。2年次には、原則として短期で海外のプロジェクトへ

    の派遣を行う。3年次には可能な限り各自の希望に添った国・地域で国際保健

    分野の実務を体験する。4年次には前年実施した活動をふりかえりその後の進

    捗を確認するための短期派遣を行う。

    産婦人科

    国際医療協力

    1年次、2年次、4年次の臨床研修は、産婦人科の後期研修プログラムに準ず

    る。産婦人科では、あらゆる合併症妊娠、異常妊娠の管理、婦人科悪性腫瘍の

    診断と治療、子宮内膜症の診断と治療、不妊症の診断と治療などに習熟するこ

    とを目指す。

    1年次、2年次、4年次の臨床研修は、小児科の後期研修プログラムに準ずる。

    小児科では、小児のあらゆる疾患について的確な診断と治療、造血幹細胞移植、

    血液透析などに習熟することを目指す。

    小児科

    ● 診療科の概要 ●

    多くの開発途上国では依然として母子保健の水準向上が最優先課題である。

    本プログラムは、産婦人科および小児科における後期臨床研修と国際保健

    医療協力研修を有機的に連携させて、国際保健医療協力を志しつつも、医

    師としての基盤を確立すべき時期にある若手医師に対して、臨床医として

    の研鑽を積みながら、同時に国際的な視野での自分の役割を見つめ、将来

    への展望を見出す機会を提供することを目的とする。本プログラムの対象

    者は、初期臨床研修修了者で産婦人科または小児科の専門医資格を目指す

    もののうち、国際保健医療協力にも強い関心を有する者。研修期間は、原

    則として4年間。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    原則として、第1ー2年次は臨床研修、第3年次は海外研修を主とする国

    際保健医療協力研修、第4年次修了時には各診療科目の専門医資格取得を

    目指す。国際保健医療協力研修では局職員の支援のもとに活動計画を作成

    し、6か月程度、海外の活動をする。

    小児科専門医・産婦人科専門医取得、さらに国際協力の視点を持った医師を目指して国際臨床後期プログラム(小児科後期臨床研修、産婦人科後期臨床研修)

    問い合わせ先:仲佐保(国際派遣センター長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    プログラム責任者 

    仲佐 保

    国際保健医療協力レジデント研修(12週間ローテーション)

    ● 診療科の概要 ●

    各レジデントの関心領域にあわせて、局スタッフと協議を重ね、海外

    フィールドを経験する中で、「国際保健に関する基本的な考え方を知る。」

    「現場で国際協力がどのように実践されているのかを知る」「国際医療協力

    の仕事の中でいかに自分を生かすことができるかを考える」という研修目

    標を達成する。活動の中心をなすのは開発途上国でのフィールド実習であ

    り、開発途上国の現状に身をさらし、その現状の中で保健課題の克服に取

    り組む人々の姿に接することが、本研修の目的達成に最も重要なステップ

    となる。最後にそれまでの研修成果をまとめて、発表し、報告書としてま

    とめるとともに、今後どのように国際医療協力に関わっていくか、ともに

    考えることで、本研修の締めくくりとする。

    ● 研修終了後の進路 ●

    研修修了後は各専門家において専門領域の臨床・研究を行うが、国際医療

    協力専門家を希望する者には国際医療協力局や国際保健関連諸機関等への

    進路を目指すことも可能である。問い合わせ先:仲佐保(国際派遣センター長)

    連絡先メールアドレス:[email protected]

    16

  • 募集定員 1名

    募集定員 2名

    プログラム責任者 

    矢野 秀朗

    プログラム責任者 

    保坂 茂

    心臓血管外科レジデントプログラム

    消化器・一般外科レジデントプログラム

    1年目

    3年目

    2年目

    1年目

    3年目

    2年目

    上記に加え

    (1)病棟チームリーダーとしてのマネジメント

    (2) 食道切除、肝切除、膵頭十二指腸切除、骨盤内臓全摘、腹膜切除などの

    高難度手術にも積極的に参加し、術前・術後管理で中心的な役割を果たす

    (3)外科専門医の取得

    上記に加え

    (1) 術前・術後治療計画への参画(グループカンファ、MDT(キャンサー

    ボード))

    (2)通常のメジャー手術を前立ち・術者として経験

    (3)腹腔鏡手術ではスコピストとしてだけでなく前立ち・術者としても参加

    (1)BLS/ACLSを基本とした病棟危機対応能力

    (2) 周術期管理および重症患者の全身観察(JATECのABCDEアプロー

    チ)・重 症度判定

    (3) 人工呼吸器の適応・設定や各種薬剤/血液製剤の適応・投与量決定など

    の重症患者管理

    (4)アッペ・ヘルニア・ヘモを術者として遂行

    (5)ヴァーチャルシュミレーションセンターで腹腔鏡手術の基本スキルを磨く

    ● 診療科の概要 ●

    診療は乳腺・上部消化管(食道・胃)・肝胆膵・下部消化管の4グループ

    に分かれるがカンファレンスや教育は(宴会も!)一緒に行っており、他

    科(とくに消化器内科・放射線科・病理)との連携も密である。癌だけで

    なく併存症も含めバラエティに富んだ疾患・病態を経験することが可能で、

    外科医の基礎を形成する後期研修には大変適した環境である。年間手術件

    数は約1200件。腹腔鏡手術は大腸癌の7‐ 8割。国際医療協力への参

    加プログラムもあり。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    目標は、患者の状況を冷静かつ客観的に迅速に判断し、患者・家族と共に

    意思決定を行うことにより、有効かつ安全な外科治療ができるモラルの高

    い外科専門医になること。

    (1)周術期管理・手術・救急症例を通じ外科専門医に必要な臨床力を修得。

    (2)心臓血管外科・呼吸器外科などsubspecialty領域へのローテーション。

    (3)臨床研究や研究所との共同研究を通し、国内・国際学会での発表。

    ● 研修終了後の進路 ●

    外科専門医を取得した後にフェローとして当科で研鑽を積むことも可能。

    東大、医科歯科大、順天堂大などの大学院への進学も可能。海外留学(臨

    床・研究)の実績もあり。国立病院機構病院、河北、東京逓信等500床

    以上の総合病院に進むことも可能。

    外科専門医取得を柱として、癌はむろん良性疾患・緊急手術・外傷にも対応できる骨太な外科医養成プログラム

    すべての症例で第1助手ないしは術者を務めることを基本とし、ノルマとして

    の外科専門医取得とともに、心臓血管外科専門医としての多くの手術経験を積

    む。また学術集会において下級研修医の症例発表では指導教育を担当するとと

    もに、複数回の臨床研究発表や臨床研究論文2編以上の投稿を目指す。

    難易度C以下の担当症例では原則第1助手を務め、難易度Aを20例以上、難

    易度Bを20例以上を執刀する。また年間複数回の症例発表や臨床研究につい

    て総会で1回以上の発表を目指す。さらに口演発表した研究を論文形式で1編

    以上の報告を目指す。学術総会や卒後教育セミナーには最低年1回は参加する。

    心臓血管外科認定医機構の定める基本手術手技(http://cvs.umin.jp/std/

    result3 .html 参照)のうち、難易度AないしB症例では第1助手を原則と

    し、難易度Aで20例以上の術者を務める。また学術集会で年2回以上の症例

    発表と、学術総会で1回以上の臨床研究発表を目指す。

    ● 診療科の概要 ●

    主に成人心臓血管外科臨床研修を行うが、医師としての社会倫理観を兼ね

    備え、医療事故防止対策、感染対策、医療経済等にも十分配慮できる有能

    かつ信頼される心臓血管外科医を育成する。医学的に優秀かつ社会的信頼

    性の高い専門医育成を目指すため心臓血管外科専門医認定機構の基本概念

    に即し3期構成カリキュラムを作成

    (http://www.ncgm.go.jp/sogoannai/sinnzoukekan/curriculum.html 

    参照)、後期研修はこの第2期にあたる。まず土台となる外科専門医を取

    得し、さらに心臓血管外科専門医取得を目指して手術経験も積んでもらう。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    臨床研修とともに研修医の基本的日常診療指導にあたる。ただし、小児心

    臓外科症例が少ないため希望があれば、1年間の他施設修練を認め、希望

    にそうように調整する。また外科経験症例数が不十分な場合は、当院の一

    般外科や呼吸器外科と連携、不足領域補充も組み入れ、外科専門医取得を

    ノルマとする。

    ● 研修終了後の進路 ●

    “本人希望を尊重”のスタンスだが、後期研修終了後も当科勤務継続の希

    望があれば、業績等を評価のうえ当科カリキュラム第3期としてフェロー

    または常勤医師としての採用を検討する。

    まずは外科専門医取得をノルマとし、さらなる経験を積むことで心臓血管外科専門医を目指す

    問い合わせ先:矢野秀朗(外科長)連絡先メールアドレス:[email protected]

    問い合わせ先:保坂茂(心臓血管外科)連絡先メールアドレス:[email protected]

    17

  • 募集定員 1名

    募集定員 1名

    プログラム責任者 

    喜納 五月

    プログラム責任者 

    原 徹男

    脳神経外科レジデントプログラム

    呼吸器外科レジデントプログラム

    1年目

    1年目

    3年目

    3年目

    2年目

    2年目

    病棟では研修医の指導にあたり、病棟業務すべてを取り仕切るような立場とな

    る。標準的な肺葉切除術や完全胸腔鏡下手術の術者として数多くの呼吸器外科

    症例を経験し、臨床研究をまとめ学会発表と同時に論文発表を行う。

    呼吸器外科病棟主体だが、外科専門医取得に必要な外科系他科への院内ロー

    テーションを行う。臨床研究の課題に取り組み始め、呼吸器外科学会総会など

    に発表を目指す。

    病棟主体で、上級医と共に全患者の担当医となり、日々のカンファレンスのプ

    レゼンテーション、採血、胸腔ドレーン留置などの手技の習得をし、手術は主

    に助手を経験するが、簡単なものは術者の経験もできる。症例報告を主とした

    地方会での学会発表を経験をする。

    ● 診療科の概要 ●

    対象疾患は(1)肺癌、縦隔腫瘍などの腫瘍性疾患、(2)膿胸や非結核

    性抗酸菌症、真菌症などの炎症性疾患、(3)気胸や巨大肺嚢胞など嚢胞

    性疾患。全ての分野にわたり症例を経験できる。症例を選び完全胸腔鏡下

    肺葉切除から区域切除、拡大手術も行っている。非結核性抗酸菌症、真菌

    症、膿胸などの感染性疾患の手術症例も多く、HIV合併肺疾患、血液内科

    疾患、精神科絡みの症例など、他科とのチーム医療症例も研修できる。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    研修期間は3年間を原則とする。外科専門医取得に必要な症例の経験のた

    め、一般外科・心臓血管外科へのローテーションを行い、3年間で確実に

    外科専門医資格を取得を目指す。最終的には将来呼吸器外科専門医取得の

    ために必要な技術、知識の習得を行うことを目的とする。 

    ● 研修終了後の進路 ●

    (1)当科のフェローを継続あるいはスタッフに昇格検討

    (2)大学院進学 

    (3)他大学、他病院などで臨床医として研鑽

    個人の希望に沿った進路を選択する。

    呼吸器外科専門医資格取得を目標に、まずは3年間で外科専門医資格を取得する

    2年目で得た技術をさらに発展させ確実に施行できるようにする。転移性脳腫

    瘍、円蓋部髄膜腫などの表在性腫瘍の開頭、摘出術を開始する。顕微鏡を用い

    た症例の助手を多くこなしその操作に慣れる。能力次第では破裂脳動脈瘤など

    の開頭クリッピング術の術者を考慮する。

    頭部外傷では術者になりその治療を確実に行えるようにする。主な開頭術の

    セットアップが手際よくできるようにする。モニタリングやナビゲーションシ

    ステム、神経内視鏡の操作に慣れる。手術用顕微鏡を用いた症例の助手につき

    マイクロサージェリーの操作に慣れる。顕微鏡下の血腫除去術を開始する。血

    管内手術にも積極的に参加する。

    脳室腹腔短絡術、頭蓋形成術、穿頭・血腫洗浄ドレナージ術、脳室ドレナージ

    術を術者として確実に行えるようにする。さらに急性硬膜外血腫、急性硬膜下

    血腫、脳挫傷などの頭部外傷の診断および治療(減圧開頭、血腫除去)に携わ

    る。技量に応じて定位的腫瘍生検術や血腫除去術の術者も考慮する。脳血管撮

    影も術者として行う。

    ● 診療科の概要 ●

    広範な知識と卓越した技量を兼ね備えた脳神経外科専門医の養成と取得の

    ためのプログラムである。高度な専門性を維持し全人的な医療の実践を

    目標にしている。救命センターを併設し脳卒中や頭部外傷などが多いが、

    脳腫瘍、脊椎脊髄疾患、三叉神経痛などの治療も得意としている。年間

    330件ほどの手術があるが直達手術のほか、血管内手術も積極的に行っ

    ている。臨床に直結する研究も多く学術活動も盛んである。2年目以降は

    成育医療研究センターやベトナムでの短期研修も考慮する。

    ● 研修内容と到達目標 ●

    日本脳神経外科学会が定める専門医取得のための学年別研修項目と知識習

    得レベルに準拠する。医師として基本的なマナーや責任感を身につける事

    が大前提であり順次上級の業務を任される。内容は大別すると診断技能、

    手術技能、学会報告・論文作成技能などの養成である。初期研修医への指

    導業務も加わる。

    ● 研修終了後の進路 ●

    (1)フェローからスタッフに昇格しさらに高度�