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【活動概要】 「~中・高・大連携,ハイテク技術を 活用した環境保全・人財育成活動~」 【活動の目的・志】 活動団体プロフィール 「中・高・大連携した保護活動」 【今後の展望と夢】 四国の最東端,徳島県阿南市の沖合約6キ ロの紀伊水道に浮かぶ伊島。周囲約9.5キロ ,面積約1.58平方キロ,人口わずか176人 のこの小さな島には,徳島県が絶滅危惧に指定しているササユリ,通称「イシマササユ リ」が生息している。 イシマササユリの生育には適度な日光が必 要だが,島にプロパンガスが導入されてからは ,森林に入って樹木を伐採し,燃料として使用 することもなくなり,伸び放題となった雑木は, 地表への光を遮ることになった。 また,島を訪れた人々がイシマササユリを球 根ごと持ち帰るなど,乱獲も減尐の原因となっ ていた。 イシマササユリの種子から球根をバイオテク ノロジーによって増殖し,33年間,伊島に移植 する保護活動に取り組んでいる。 徳島県立阿南光高等学校 バイテク・農業クラブ バイオテクノロジーを活用した「イシ マササユリ」の保護・増殖活動を,伊島 中学校,徳島大学,阿南光高校のチーム で実施しており,33年目を迎える。 【活動目標】 活動の詳細(実施内容/成果・実績など) 里山再生プロジェクト 「守れ!イシマササユリ」 【徳島県】 徳島県立阿南光高等学校 バイテク・農業クラブ 高校生ボランティア・アワード2019 活動当初は,伊島中学校と連携しながら保 護活動を開始しました。阿南光高校となり,校 内に「とくしまイノベーションセンター」徳島大 学のサテライトラボを設置し,大学と協働して より効率的な増殖・育成方法の共同研究を実 践しています。 また,5年前から近隣の中学生を対象とした 「ハイテク体験講座」を年間3回実施し,地域 の環境やバイテク技術に関心を持ってもらい ,次世代を担う人財育成活動に力を入れてい る。今では,受講した中学生が阿南光高校の バイテク部員となり,ハイテク体験講座の指 導にあたっている。 イシマササユリ保護活動を通して,大学との 共同研究から,将来の人財育成に繋がってい る。 中学校・高校・大学が連携した保護活動の展開 環境教育と農業を担う人材の育成 中学生ハイテク体験講座 ササユリキャラクターで啓発 高大連携による研究 イシマササユリ保護活動は,多くの人の協力によ り33年間に渡り実施できています。移植作業や下 草刈り,生育環境の整備などにより徐々に生育数 も増えてきました。 全国的にも注目されており,開花期の5月下旬か ら6月上旬には,多くの観光客が伊島を訪れます。 今後も,イシマササユリを通して徳島の環境啓発 や,植物工場を活用した大学との共同研究を行い, 生物多様性を重視した保護活動を継続していきま す。この活動が伊島の活性化に繋がるように頑張 ります。 みなさんも開花期に伊島を訪れ,イシマササユリ と伊島の自然をご覧ください。 阿南光高校の校舎

徳島県立阿南光高等学校www.ボランティア・アワード.jp/doc/va2019poster/031ananhikari.pdf · 【徳島県】 徳島県立阿南光高等学校 バイテク・農業クラブ

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Page 1: 徳島県立阿南光高等学校www.ボランティア・アワード.jp/doc/va2019poster/031ananhikari.pdf · 【徳島県】 徳島県立阿南光高等学校 バイテク・農業クラブ

【活動概要】

「~中・高・大連携,ハイテク技術を 活用した環境保全・人財育成活動~」

【活動の目的・志】

活動団体プロフィール

「中・高・大連携した保護活動」 【今後の展望と夢】

四国の最東端,徳島県阿南市の沖合約6キロの紀伊水道に浮かぶ伊島。周囲約9.5キロ,面積約1.58平方キロ,人口わずか176人のこの小さな島には,徳島県が絶滅危惧Ⅰ類に指定しているササユリ,通称「イシマササユリ」が生息している。

イシマササユリの生育には適度な日光が必要だが,島にプロパンガスが導入されてからは,森林に入って樹木を伐採し,燃料として使用することもなくなり,伸び放題となった雑木は,地表への光を遮ることになった。

また,島を訪れた人々がイシマササユリを球根ごと持ち帰るなど,乱獲も減尐の原因となっていた。

イシマササユリの種子から球根をバイオテクノロジーによって増殖し,33年間,伊島に移植する保護活動に取り組んでいる。

徳島県立阿南光高等学校 バイテク・農業クラブ

バイオテクノロジーを活用した「イシマササユリ」の保護・増殖活動を,伊島中学校,徳島大学,阿南光高校のチームで実施しており,33年目を迎える。

【活動目標】 活動の詳細(実施内容/成果・実績など)

里山再生プロジェクト 「守れ!イシマササユリ」

【徳島県】

徳島県立阿南光高等学校

バイテク・農業クラブ

高校生ボランティア・アワード2019

活動当初は,伊島中学校と連携しながら保護活動を開始しました。阿南光高校となり,校内に「とくしまイノベーションセンター」徳島大学のサテライトラボを設置し,大学と協働してより効率的な増殖・育成方法の共同研究を実践しています。

また,5年前から近隣の中学生を対象とした「ハイテク体験講座」を年間3回実施し,地域の環境やバイテク技術に関心を持ってもらい,次世代を担う人財育成活動に力を入れている。今では,受講した中学生が阿南光高校のバイテク部員となり,ハイテク体験講座の指導にあたっている。

イシマササユリ保護活動を通して,大学との共同研究から,将来の人財育成に繋がっている。

中学校・高校・大学が連携した保護活動の展開 環境教育と農業を担う人材の育成

中学生ハイテク体験講座

ササユリキャラクターで啓発

高大連携による研究

イシマササユリ保護活動は,多くの人の協力により33年間に渡り実施できています。移植作業や下草刈り,生育環境の整備などにより徐々に生育数も増えてきました。 全国的にも注目されており,開花期の5月下旬から6月上旬には,多くの観光客が伊島を訪れます。 今後も,イシマササユリを通して徳島の環境啓発や,植物工場を活用した大学との共同研究を行い,生物多様性を重視した保護活動を継続していきます。この活動が伊島の活性化に繋がるように頑張ります。 みなさんも開花期に伊島を訪れ,イシマササユリと伊島の自然をご覧ください。

阿南光高校の校舎