12

櫻

田

=

「チ

フ

ス・パラ

チ

フ

ス」患

者

「ウ

ロト

ロビ

ン」療

法

竝

ニ・臨

肱實

験

的

研究

七八八

「チ

フ

ス

・パ

ラ

チ

フ

ス」患

者

「ウ

ロ

ト

ピ

ン」療

法

竝

ニ

臨牀實驗的研究

仙臺

市立

榴岡病院

醫學士

櫻

田

穆

目

次

I

緒

言

II

「ウ

ロト

ロピ

ン」療法

ト死

亡傘

III

注

射療法

患者

一覧

表

IV

統計的

観察

(一)

注射

開始以來

ノ患

者

(二)

熱

型

(三)

注射開始週間

ト熱

型ト

ノ關係

(四)

注射開始週

間ト熱

型

ヨリ観

タル全経過旦

数

(五)

其他

ノ諸徴

候竝

二圭

ナ

ル合

併症

V

「ウ

ロトロピ

ン」数果

ノ特殊的意義

(一)

研究

ノ経路

(二)

注射

「ウ

ロト

ロピ

ン」ノ排泄朕態

(三)

「ウ

ロトロビン」反應

ノ色

調

ニ及

ボス合併症

(四)

諸反應

ト「ウ

ロト

ロピ

ン」反應

トノ關係

(五)

「ウ

ロト

ロビン」反應出現

ノ縫績

期間

(六)

「ウ

ロト

ロビ

ン」反應出現

二影響

ヲ及

ボス他

ノ排泄路

(七)

尿竝

二尿

二出現

スル「ウ

ロトロピ

ン」反應

ノ相

互關係

(八)

所

謂

蓄積

「ウ

ロ

ト

ロピ

ン」反

應

ノ本

態

(九)

注

射

ニ

ヨリ出

現

ス

ル

「ウ

ロト

ロピ

ン」反

應

ノ本

態

(十

)

血

清

中

ノ「ウ

ロ

ト

ロピ

ン」存在

(十

一)

注

射

「ウ

ロト

ロピ

ン」ノ禮

内

二於

ケ

ル作

用

(十

二)

注

射

「ウ

ロ

ト

ロビ

ン」ノ尿隔

尿

申

二於

ケ

ル作

用

(十

三)

服

用

竝

二注

腸

セ

ラ

ンタ

ル「ウ

ロト

ロピ

ン」ノ作

用

(十

四)

終

結

VI

「ウ

ロト

ロビ

ン」療

法

(一)

注

射

療

法

ニ影

饗

ヲ與

フ

ル機

轄

(二)

注

射

液

ノ調

製

(三)

使

用

量

(四)

注

腸

法

VII

「ウ

ロト

ロビ

ン」療

法

ヲ通

シ

テ観

タ

ル「チ

フ

ス」症

朕

(一)

「ウ

ロト

ロピ

ン」白療

法三

滴心シ

タ

ル症

状

(二)

効

果

不

充

分

ナ

ル他

ノ場

合

(三)

「チ

フ

スしト

「パ

ラ

チ

フ

ス」ト

ノ比

較

(四)

合

併

症

(五)

入

院

當

時

ノ尿

状

態

ト恢

復

期

ノ尿

排菌

者

13

I、

緒

言

大

正十

四年初

春、余

ノ澹

當

セ

ル仙

峯市

榴岡病

院

ノ患

者治療

成績

二於

テ、過

去六

ケ年

間、

「チフ

ス」、

「パラ

チ

フ

ス」ノ

死

亡率

ガ各

地方

ノ死

亡峯

二比

シ連績

的

二低

下

ノ観

ア

ル

ニ注

意

シ、

初

メテ何等

力基因

スルト

コ

ロア

ルペキヲ想

ヒ、

日

常

ノ治

療中、

他

ト相

違

セ

ル黙

ヲ見出

ナ

ント

シ、余

ガ

「チフ

ス」、

「パラチ

フ

ズ」二樹

シ殆

ンド慣用

的

二患者

二服用

セ

シ

メタ

ル「ウ

ロト

ロピ

ン」ノ爲

メ

ニアラザ

ルカ

ノ疑

念起

り、

種

々

ノ用意

ヲ以

テ、同

病患

者

二試用

注射

セ

シ

ニ、余

ガ未

ダ

曾

テ経

驗

セザ

ル奇

特

ノ効

果

ニ接

シ、

引績

キ治

療

二適

用

シ、著敷

ノ實

現

ヲ見

テ、

大

正十

四年十

一、

十

二爾

月發

行

ノ醫

事

新聞

二、

ソノ當

時

迄

追究

セシ道程

ヲ掲載

シ世

ノ注

意

ヲ喚

起

シテ、同

病患

者

ヲ

ヨヲ多

ク救

ハン

コトヲ希

ヒタリ

キ、

然

レド

モ、以

來

竝

二三星霜

ソ

ノ使用

ニヨル敷

果

ヲ傳

フ

ル士

ア

ルヲ聞

カズ、而

シテ、

特殊

的療

法絶

無

ノ嘆聲

ヲ聞

ク

ノ

ミ、

全

國死亡

率

ノ低

下

果

シテ幾

何

ナ

ルカ、然

レド

モ、

翻

テ考

フルト

キ

ハ該

療

法

ノ廣

ク行

ハンザ

ル

ハ、

一方誠

二當然

ナ

ル理由

ノ存

スル

コト

ニ心

付

キタリ、

即

チ左

ノ如

シ。

(一)前述

ノ記載

タ

ル

ヤ、

余

ノ経

験

ヲ圭

ト

シ、

温度表

ヲ以

テ、

敷

果

ノ朕

況

ヲ現

ハサ

ント欲

セリ、

然

レド

モ、

カ

、ル熱

型

ハ自然

的

ニモ往

々各

人

ノ遭遇

スルト

コロ余

ノ経験

ヲ基

準

ト

シテ、

重

症或

ハ中

等症

ノ語

ヲ用

ヒタリ

シ意

ハ、護

者

二

通

ジ難

カリ

シ

ハ當

然

ナ

リ、

「ウ

ロト

ロピ

ン」ノ使用

二於

テ、

注意

セラ

ルベキ

ハ、

一般

症状

ノ漸

進

的輕快

ニアリ。

(二)死亡

峯

ヲ掲載

セザ

リ

シ

コト郎

チ、

當時

日術

淺

ク

シテ%

ヲ以

テ論ズ

ル責

任

ノ重

キヲ威

ジ敢

テ

セザ

リ

シナ

リ。

(三)「ウ

ロト

ロピ

ン」ノ特

性

ソ

ノモ

ノ

ニアリ、

「チ

フ

ス」二樹

シ「ウ

ロト

ロピ

ン」ヲ使用

セ

ル人

ノ

一様

二経瞼

スルト

コロ

ノ戚

ハ、

一見可

モナ

ク不

可

モナ

キガ如

キ観

ニァリ、

即

チ

一度著

敷

二遭遇

シテ特殊藥

ト信

ゼ

シ人

モ後

述

ノ如

ク、

種

々

ノ合

併症

ノ出

現

二會

スル

ヤ不安

ノ念

ヲ起

シ、

無

敷

ト看

徹

スガ如

キ

ハ

一應

ノ道

理

アル

コトナ

ジ。

大燈

以

リ

ノ理由

ヲ以

テ、

最

早

「チ

フ

ス」二樹

スル、

「ウ

ロト

ロピ

ン」ノ特殊

的意

義

ユッキ考

フ

ルノ士、

其跡

ヲ断

タ

ント

スルヤ誠

二當然

ト謂

フ

ペ

シ、

然

ンド

モ以

來引績

キ

コレヲ使

用

シ盆

ζ著

効

ヲ経験

シ、

一方

全國

的

竝

二地

方的

二其

ノ死

櫻

田

=

「チ

フ

ス

・パラ

チ

フ

ヌ」患

者

「ウ

ロト

ロピ

ン」療

法

竝

ニ臨

然

實

驗

的

研

究

七八九

14

櫻

田

=

「チ

フ

ス・パ

ラ

チ

フ

ス」患

者

「ウ

・

ト

・ピ

ン」療

法

竝

ニ臨

牀

實

験

的

研究

七九〇

亡峯ヲ對比

シ明

カ

ニソノ減少ヲ認

メ竝

ニ再

ゼ注射治療開始後三ヶ年

ノ實験結果ヲ發表

セント欲

スルモノナリ。

大正十四年度

ハ、入院當時

ノ症状ガ從來

ノ

一般的臨鉢観念ヲ以テ、、中等症竝

二重症ト認

ムル患者

ヲ選ビタリ、

ソ

バ

藥渕敷果ノ批判ガ容易ナ

ルベキヲ想ヒシガ故ナリ。

大正十五年度

二於

テ

ハ、出來得

ル丈多数

ノ實驗例ヲ得

ント欲

シ初

メヨリ、不安ノ念ナ

キ患者

ニモ、

ソノ希望者

ニハ

實施

セリ。

昭和

二年度

ハ最早敷果ヲ確

メ得

タルヲ以テ経過良好ナラ

ント考

ヘシ患者

ニハ特別

ノ場合

ノ外

ハ施行

セザ

リキ。

然

リカク

ノ如ク

シテ服用時代

二比

シテ果

シテ死亡率上

ニ良好ノ結果ヲ獲タリ

ヤ否

ヤ。

II

「ウ

ロ

ト

ロ

ピ

ン」療

=法

ト

死

亡

恋+

夫

レ藥剖

ノ敷

果批

判

ハ極

メテ容

易

ノ如

ク

シテ至難

ナ

ル

コト

ハ識

者

ノ認

定

スルト

コロナ

ル

ベ

シ、

然

レド

モ法

定傳染

病

ノ

如キ規

定

ノ手績

ト、検

査

ヲ経

テ、

牧容

セ

ラ

レタ

ル

モノ

ニツキ、

如何

ナ

ル

説明

ヲ以

テ

スル

モ、

ソノ死亡

峯

ハ如何

ト

モ

スル

コト能

ハザ

ルペ

シ、故

二特

殊治療

二當

リ、

ソ

ノ

有

数無奴

ノ批

判

ハ、

死亡峯

ガ先

決問題

タ

ルヤ言

ヲ侯

タズ、

依

テ

◎

「ウ

ロト

ロピ

y」服用時期

(六ケ年)

1

臨時病

院時代

1

大

正入年

度

2

大正九年度

3

大正十年度

II

常設病院

以來

1

大正十

一年

15

竝

二服用時代六

ケ年、注射開始

後

ノ一ニケ年合計九ケ年間

ノ死亡

率

ヲ對比

セント

ス。

余

ノ仙壷市傳染病院

二引績

キ囑

託

セラ

レシ

ハ、大正八年以來こ鴇

シテ當時省

ホ臨時的

二開設

スル

隔離病舎

ノ性質

ヲ帯

ビ冬季

二入

り、患者減少

スルヤ経濟關係リ

コレヲ閉鎖

シ、獲リノ患者

ハ便

宜

ノ開業醫

二依託

セリ、故

二正

確ナ

ル統計

ヲト

ルコト能

ハザリ

キ、大正十

一年五月

一日、開催ト

同時

二常設病院

トナソ.仙塁市

榴岡病院ト改稻

ス、依テソレ以

來ノ死亡統計

ハ正確

寿ナ

レリ。

以リ

ノ如

シ、然

レド

モ未ダ地方

的状況ヲ知

ラズ、依テ、宮城縣

衛生課

二依

頼

シ墾考資料トシ

テ、左

ノ調査表

ヲ得

タリ、竝

二

櫻

田

=

「チフ

ス・パラ

チ

フ

ス」患

者

「ウ

ロト

ロピ

ン」療法

竝

二臨

肱實

験

的

研究

七

九

一

2

大莇+二年

3

大正十三年

◎

「ウ

ロト

ロピ

ン」注射時期

(三

ケ年)

1

大正十四年

◎同年

「ウ

ロト

ロピ

ン」注射

開始後

2

大正十五年(昭和元年)

3

昭和

二年

◎絡括統計

I

臨時病院時代三ク年

II

常設

三ク年蛇

二注射開

始迄

16

櫻

田

=

「チ

フ

ス・パラ

チ

フ

ス」患

者

「ウ

ロト

ロピ

ソ」療法

竝

二臨

膝

實

験

的

研

究

七九二

謹デ謝意

ヲ表

ス。

第I型 年 齢30歳 腸 「チ フス 』

第II型 年 齢7歳 腸 「チ フス 」

III

注射開

始後

三ケ年

17

年次、

郡市別

腸

「チフ

ス」死

亡牽

調査表

企宮城縣)

年次、郡市別

「パラチ

フス」死亡卒調査表

(宮

城縣)

右

ハ臨

淋

的診断

ヲ圭

ト

シ、

「チ

フ

スレ疑似症

ヲ

モ含

ム由

ナ

リ。

而

シテ此

ノ仙毫

市

ノ

内

二當

院

ノ分

ガ大膿含

マレ

居

ル

ヲ以

テ

コレヲ差引

キテ

湘観察

セバ仙

士量市

ノ概

況

ハ推

知

セラ

ルペ

シ。

「チ

フ

ス」「パラチ

フ

ス」ノ死

亡率

大約

五%

ヲ以

テ今

假

リ

ニ少

ナ

シト看倣

ス

コト

ヲ得

バ、次

デ來

ル問題

ハ「ウ

ロト

ロピ

ン」ノ致

果

ナリ。然

レド

モ

コレヲ吟味

スルニ先立

チ、

實

施患

者

ノ概

況

ヲ便宜

上

一

覧表

ヲ以ラ

示

サ

ント

ス。

而

シテ多

クノ温度表

ヲ掲載

シ

得ザ

ルヲ以

テ凡例的

温度

士衣

ヲ掲

グ熱型

ノ概

念

ヲ得

ラ

レ

ン

コトヲ乞

フモノナ

リ。

櫻

田=「チフ

ス・パラチフ

ス」患者「ウ

ロト

ロピン」療法竝

二臨駄實驗

的研究

七九三

18

櫻

田=

「チ

フス・パヲチフ

ス」患

者

「ウ

ロト

ロビ

ン」療法竝

ニ臨牀實験的研究

七九四

第II型

年齢

二十七歳、腸

「チフス」

第

III型

年

齢

十

九歳

、

腸

「チ

フ

ス」(腎

炎

ノ

爲

メ下熱後

レタリト思

ハル)

19

III

注射治療患者

一覧

表

此表

ハ大正十

四年注射開始以來昭和

二年十二月末日迄注射治療

セル患者

ニシテ.表

中

〔重〕、

〔中〕、

〔輕〕ハ、重症、中等症,輕症

ノ意

〔。重〕ハ。入院當時

中

等

症

状

ニテ、

後

、

重

篤

ニ照

リ

タ

ル

モ

ノ。合

併症

中

〔+〕ハ、

注

射

開

始

當

時

既

二

存在

セル

モ

ノ、

〔。+

〕ハ、

開

始後

認

メ

タ

ル

モ

ノ

ナ

リ。

注

射

ノ病

日

よ

、

届出

ノ發病日

ヨリ起算

シテ、

發病第何日

ヨリ第何日迄注射

セル意,病

週

モ亦然

リ、注射第

一日

ハ、

發病後第何週

二入

レルカ

ノ意、注射、熱型

ニツキテ

ハ後述

ス。

〔治〕ハ全治退院

ノ意、

〔死〕ハ死亡

ヲ意味

ス。

,櫻田

=

「チ

フ

ス・パラ

チ

フ

ス」患

者

「ウ

ロト

ロピ

ン」療

法

竝

二臨

肱

實

験

的

研

究

七九五

20

櫻田=

「チフ

ス・パラチフ

ス」患

者「ウ

ロト

ロピ

ン」療法竝ニ臨牀實驗的

研究

七九六

21

櫻

田=「チフ

ス・パラチフス」患

者「ウ

ロト

ロピ

ン」療法竝

ニ臨牀實験的

研究

七九七

22

櫻

田=「チフス・パラチフ

ス」患

者「ウ

ロト

ロビ

ソ」療法

竝

ニ臨牀實験的研究

七九八

23

櫻

田

=「チ

フ

ス・パラ

チ

フ

ス」患者

「ウ

ロト

ロピ

ン」療

法

竝

ニ臨

牀、實

験

的

研

究

七九九

24

櫻田

=「チフス・バラチフス」患者

「ウ

ロトロビ

ン」療法

竝

ニ臨

牀實験的研究

八〇〇

25

櫻

田=「チフ

ス・パラチフ

ス」患者

「ウ

ロト

ロピ

ン」療法竝ニ

臨牀

實験的研究

八〇

一

26

櫻

田=

「チ

フス・パラチフス」患

者「ウロ

ピ

ン」療法竝ニ

臨牀實驗的

研究

八〇二

27

櫻田=

「チフ

ス・パラチフス」患

者「ウ

ロト

ロピ

ン」療法竝

ニ臨牀

實驗

的研究

八〇三

28

櫻

田=

「チフス・パラチフ

ス」患者「ウ

ロト

ピ

ン」療法竝ニ

臨牀

實驗

的研究

八〇四

29

櫻

田=

「チ

フ

ス・パラ

チ

フ

ス」患

者「ウ

ロト

ロピ

ン」療

法竝ニ

臨牀

實驗

的

研

究

八〇五