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1 学則の変更の趣旨等を記載した書類 1 学則変更(収容定員変更)の内容 ・・・P.2 2 ロボティクス&デザイン工学部設置に伴う収容定員増にかかる 学則変更の必要性及び教育課程等の変更内容について ・・・P.3 3 工学部・情報科学部収容定員増に伴う 学則変更の必要性及び教育課程等の変更内容について ・・・P.8

学則の変更の趣旨等を記載した書類 学則変更(収容定員変更)の …€¦ · 2 ロボティクス&デザイン工学部設置に伴う収容定員増にかかる

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学則の変更の趣旨等を記載した書類

1 学則変更(収容定員変更)の内容 ・・・P.2

2 ロボティクス&デザイン工学部設置に伴う収容定員増にかかる

学則変更の必要性及び教育課程等の変更内容について ・・・P.3

3 工学部・情報科学部収容定員増に伴う

学則変更の必要性及び教育課程等の変更内容について ・・・P.8

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1 学則変更(収容定員変更)の内容

平成 29年度から、以下のとおり収容定員を変更し、大阪工業大学学則第 4条の記載を改める。

<変更内容>

(1)平成 29年 4月、ロボティクス&デザイン工学部を収容定員 1,150人(入学定員 280人)とし

て設置する。

(2)ロボティクス&デザイン工学部の設置により工学部空間デザイン学科とロボット工学科(収容

定員の合計 700人[入学定員の合計 170人])の学生募集を停止する。

(3)工学部(学生募集停止予定の空間デザイン学科とロボット工学科を除く)及び情報科学部に

おいて、全学科の収容定員を増員する(工学部環境工学科・生命工学科は各 20 人[入学定

員 5人]の増員、その他の学科は各 40人[入学定員 10人]の増員)。

(単位:人)

変更前(現行) 変更後

学部 学 科 入学

定員

3年次

編入学

定員

収容

定員

学部 学 科 入学

定員

3年次

編入学

定員

収容

定員

工学部

都市デザイン工学科 90 5 370

工学部

都市デザイン工学科 100 5 410

空間デザイン学科 90 5 370 (学生募集停止)

建築学科 140 5 570 建築学科 150 5 610

機械工学科 130 5 530 機械工学科 140 5 570

ロボット工学科 80 5 330 (学生募集停止)

電気電子システム工学科 115 5 470 電気電子システム工学科 125 5 510

電子情報通信工学科 100 5 410 電子情報通信工学科 110 5 450

応用化学科 120 5 490 応用化学科 130 5 530

環境工学科 70 5 290 環境工学科 75 5 310

生命工学科 65 5 270 生命工学科 70 5 290

計 1,000 50 4,100 計 900 40 3,680

ロボティク

ス&

デザイン

工学部

ロボット工学科 90 5 370

システムデザイン工学科 90 5 370

空間デザイン学科 100 5 410

計 280 15 1,150

情報科 学部

コンピュータ科学科 95 5 390

情報科 学部

コンピュータ科学科 105 5 430

情報システム学科 95 5 390 情報システム学科 105 5 430

情報メディア学科 95 5 390 情報メディア学科 105 5 430

情報ネットワーク学科 95 5 390 情報ネットワーク学科 105 5 430

計 380 20 1,560 計 420 20 1,720

知的財 産学部

知的財産学科 140 10 580 知的財 産学部

知的財産学科 140 10 580

合 計 1,520 80 6,240 合 計 1,740 85 7,130

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2 ロボティクス&デザイン工学部設置に伴う収容定員増にかかる学則変更の必要性及び教

育課程等の変更内容について

2-1 学則変更(収容定員変更)の必要性

大阪工業大学は、平成 29 年 4 月、ロボティクス&デザイン工学部及び同学部を基礎とする大学

院ロボティクス&デザイン工学研究科の設置を計画している。我が国が掲げる「ロボット新戦略」や

「『日本再興戦略』改訂 2015」等に示された将来ビジョンにおいて、我が国が抱える諸問題への解

決策としての強い期待が寄せられ、日本が今後も技術立国としての地位を維持・向上させる上で基

幹産業と位置づけられた“ロボット”、“IoT(Internet of Things)”等の分野での教育研究の強化は喫

緊の課題であり、工学系人材の育成をその教育研究の中核に置く本学にとって格別の重要性を持

つものである。

ロボティクス&デザイン工学部は、ロボットや IoTなどを対象領域とする「ロボット工学科」「システム

デザイン工学科」に、工学に基づき人々が暮らす空間や製品等のデザインを創出する人材を育成

する「空間デザイン学科」を加えた3学科により構成され、学科間の有機的な連携により、「工学的な

知識・技術を人間中心の視点から活用し、持続可能で豊かな社会の形成や発展に貢献できる人材

の育成」を学部全体としてめざすものである。このような人材を育成するために、「人間中心の視点

からイノベーティブな発想を導き出すための手法」として「デザイン思考」を 3 学科共通の学修内容

に含めている。平成 25 年度、経済産業省が行ったデザイン思考を活用した企業経営の在り方に関

する調査(「国際競争力強化のためのデザイン思考を活用した経営実態調査報告書」)に示される

ように、デザイン思考は「戦略的活用により企業のイノベーションを誘発し、ユーザーが求める製品・

サービスの改善につなげる方法」として期待され、今日、企業での導入が進んでいる。

また本学部が設置される梅田キャンパス(大阪府大阪市北区)は、JR大阪駅・阪急電鉄梅田駅等

からも至近な、大阪でも最も活気に満ちた街区に位置する。その立地条件は産官民学連携を進め

る上で多大な優位性を持ち、同キャンパス内には、本学を設置する学校法人常翔学園のロボティク

ス&デザインセンター(産官民学の連携によりイノベーションを創出するプラットフォームであり、その

活動には設置大学が参与し、教育研究を行う)も拠点を構え、本学部及びロボティクス&デザイン工

学研究科の教育研究が学外との連携を図る上で重要な機能を担う。このような環境の下、ロボティク

ス&デザイン工学部はロボティクス&デザイン工学研究科への接続も踏まえ、平成27年3月に発表

された文部科学省「理工系人材育成戦略」に謳われている理工系イノベーション人材の育成をめざ

す。

2-2 学則変更(収容定員変更)に伴う教育課程等の変更内容

2-2-1 教育課程

ロボティクス&デザイン工学部3学科のうち、ロボット工学科及び空間デザイン学科は、現在、本

学工学部の同名の学科(両学科は、平成29年4月学生募集の停止を計画)をそれぞれ前身とする。

両学科の教育課程の編成等には、前身となる学科において蓄積された経験、人的・物的資源が活

用され、それは新設のシステムデザイン工学科についても同様である。しかし、本学部は、従来の

工学部とは異なる設置趣旨を持つ新しい学部として、教育課程も異なる考え方に基づいて編成さ

れている。

本学部が育成する人材像は「工学的な知識・技術を人間中心の視点から活用し、持続可能で豊

かな社会の形成や発展に貢献できる人材」とし、学生は本学部において(1)人文・社会・自然科学

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その他幅広い知識・教養の上に、生涯に亘って「考え続ける」ための柔軟で粘り強い思考力、(2)

専門分野に関する体系的な知識・技術を活用し、具体的なプロセスに沿って最良の解決法を構築

できるデザイン力、(3)人間中心の視点で社会の課題を自ら発見し、他者との協働によって課題解

決を実現する実践力、(4)技術者としての倫理観、使命感を持ち、生涯に亘って学び続けることが

できる自己啓発能力、(5)自らの考えを伝え、他者の理解や共感を導き出せる的確な表現方法・技

術を用いたコミュニケーション能力(英語によるコミュニケーション、視覚効果を考慮したプレゼンテ

ーションなどを含む)を習得するものとする。

このような人材を、育成する教育課程の編成においては、次を基本方針とする。

1)人文科学、自然科学、情報技術、経営、知的財産等に関する科目によって、技術者・デザイ

ナーに求められる幅広い教養を養う。その前提として、日本語リテラシー(理解力・表現力)

の強化を行う。

2)継続的な英語教育によって、英語によるコミュニケーション能力の基礎を養う。

3)必修・選択(選択必修を含む)科目によって、専門分野の広範な知識を体系的に身につけ

る。

4)実験・実習・探求演習(Problem-Based Learning)の科目によって、自発的・継続的に学習す

る能力、理論的思考力ならびにコミュニケーション能力を養う。

5)技術者倫理に関する科目等によって、技術者としての使命感ならびに倫理観を養う。

6)自らの専門分野の特性を他分野との関係の下で正しく把握し、また他の専門分野の特性の

理解に基づき、協働により目的を実現するという行動特性を養う。

7)学士課程教育の集大成となる卒業研究までの学修の積み重ねによって、論文をまとめる理

論的思考力、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力等、技術者・デザイナーとして

必要な能力を養うとともに、目的・目標を完遂する行動特性を養う。

以上の基本方針に沿って、各授業科目を「共通教養科目」「工学関連科目」「その他連携科目」

「専門横断科目」「専門科目」の5つに区分した上で、必修科目と選択科目に区分する。

卒業に必要な単位数は124単位とし、「専門横断科目」および「専門科目」における学科別の単

位修得要件を次のとおり定めている。

・ロボット工学科:必修科目24単位、選択科目52単位

・システムデザイン工学科:必修科目24単位、選択科目52単位

・空間デザイン学科:必修科目20単位、選択科目56単位(選択必修科目10科目のうち、9単位

を修得していること)

加えて、「共通教養科目」から20単位〔外国語8単位を含む〕、「工学関連科目」から18単位と、上

記5つの科目区分、他学科の専門科目および他学部の科目から10単位を修得することを要件とし

ている。

これらを1年から4年次にかけて並行的に学修させることによって、幅広く深奥な教養及び総合的

な判断力を培い、豊かな人間性を養成し、加えて専門職業人としてのアイデンティティ確立に向け

た基礎の形成を行う。

「共通教養科目」では、「人文社会科学」「体育」「外国語」「キャリア形成」の科目群により、幅広

い教養を養い、日本語リテラシーの強化、外国語でのコミュニケーション能力を養う(計 35科目)。

「工学関連科目」では、「数理科目」と「工学マネジメント科目」の科目群により、工学を学ぶ上で

必須となる数学や物理の基礎知識を習得し、知的財産や技術経営などの視点を獲得し、また技

術者倫理の確立の素地を形成する(計 14科目)。

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「その他連携科目」では、本学の他学部での専門分野などを知る「OIT 概論」を開講するほか、

国内外の他大学での学修を制度的に保証する(計 3科目)。

「専門横断科目」は、「デザイン思考関連科目」と「計算機技術演習科目」の科目群により、本学

部の大きな特色であるデザイン思考の習得、また工学系技術者・デザイナーに不可欠な情報技

術を習得する(計 11科目)。この分類に属する科目のうち、3年次の「ものづくりデザイン思考実践

演習Ⅰ」「プログラミング特別演習」等では、3 学科の学生がそれぞれの学科の特性を以って協働

する。

「専門科目」は、3学科それぞれの育成人材像等に沿って必要な科目群を提供している。

①ロボット工学科の育成する人材像、学生が身につける能力と専門科目の構成

ロボット工学科の育成する人材像は、「機械工学・電気電子工学・情報工学など幅広い工学

分野の知識・技術を横断的に融合したメカトロニクスに加え、デザイン思考の学びを通して、

人々の豊かな暮らしの実現に貢献できる人材」とする。そして、学生が身につける能力は、(1)

機械・電気・電子・情報・計測・制御などの工学的知識と、それらを融合した学際領域であるロ

ボティクス関連の幅広い知識、(2)自らの着想を現実の形とするために工学的基礎能力ならび

に科学的理論を基に必要な特性を認識し、それらを用いて機構、機能を設計して、モノづくりを

実践する能力、(3)修得した専門知識を活かして問題を解決する能力、とする。

ロボティクスの視点から機械・電気・電子・情報・計測・制御などの幅広い工学的知識の習得

を体系的に行い、その活用を修得するための科目を、「機電系科目」「システム系科目」「実験・

演習科目」「メカトロニクス系科目」及び「卒業研究」の区分の下で開講する(計 40科目)。

必修科目とされているのは、「材料力学」「電気回路Ⅰ」「制御工学Ⅰ」「ロボット工学実験Ⅰ

a」「ロボット工学実験Ⅰb」「ロボット工学実験Ⅱa」「ロボット工学実験Ⅱb」「機構学」「機械力学」

「卒業研究」(以上、専門科目)「デザイン思考実践演習」「ものづくりデザイン思考実践演習Ⅰ」

「ものづくりデザイン思考実践演習Ⅱ」「プログラミング演習Ⅰ」「プログラミング特別演習」(以上、

専門横断科目)の計 15科目 24単位である。

②システムデザイン工学科の育成する人材像、学生が身につける能力と専門科目の構成

システムデザイン工学科の育成する人材像は、「デザイン思考の視点から、人が人らしく豊か

に暮らせる社会の実現を支える IoT を活用したものづくりやサービスの創出ができる人材」とす

る。そして、学生が身につける能力は、(1)機械・電気・電子・情報・計測・制御・通信などの工

学的知識に加え、それらを融合し、柔軟に活用する能力、(2)めまぐるしく変化するグローバル

社会のニーズと技術動向を敏感に捉え、時代に即した新しいものづくりのアイデアを自ら提案

し、作り上げる能力、(3)人が人らしく豊かに暮らす社会・未来の実現という視点でものづくりを

捉え、新しい生活スタイルの提案と実践を追求する能力、とする。

システムデザイン工学の視点から機械・電気・電子・情報・計測・制御・通信などの幅広い工

学的知識の習得を体系的に行い、それらの分野を融合することによって、人とモノと情報を包

括的なシステムとして構想する能力を培うための科目を、「機電系科目」「システム系科目」「実

験・演習科目」「IoT ものづくり系科目」及び「卒業研究」の区分の下で開講する(計 40科目)。

必修科目とされているのは、「電気回路Ⅰ」「ディジタル電子回路」「離散数学」「制御工学Ⅰ」

「システムデザイン工学実験Ⅰa」「システムデザイン工学実験Ⅰb」「システムデザイン工学実験

Ⅱa」「システムデザイン工学実験Ⅱb」「データ構造とアルゴリズム」「卒業研究」(以上、専門科

目)「デザイン思考実践演習」「ものづくりデザイン思考実践演習Ⅰ」「ものづくりデザイン思考実

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践演習Ⅱ」「プログラミング演習Ⅰ」「プログラミング特別演習」(以上、専門横断科目)の計 15科

目 24単位である。

③空間デザイン学科の育成する人材像、学生が身につける能力と専門科目の構成

空間デザイン学科が育成する人材像は、「工学技術とデザインの基礎的能力を身につけ、

生活文化や環境を見据える広い視野に立って、ものづくりの実践力で社会に貢献できる人材」

とする。そして、学生が身につける能力は、(1)工学的思考を持ったデザイナーとして必要な自

然科学の素養や文化・芸術、幅広い工学に関する知識、(2)専門分野としての建築・インテリア

デザイン分野、プロダクトデザイン分野の基礎と実践力をベースに協働で問題解決に取り組み、

優れたデザインを創出する能力、(3)専門分野の技術を体系的に理解し、PBL で養った実践

的ものづくり力で、グローバル社会に対応した価値あるデザインを創出する能力、とする。

建築学及びデザイン学の専門的な知識と技術を体系的に修得するための科目を、「デザイ

ン共通科目」「空間デザイン系科目」「プロダクトデザイン系科目」及び「卒業研究」の区分の下

で開講する(計 53 科目)。想定される進路に応じて「空間デザインモデル」と「プロダクトデザイ

ンモデル」の 2つの履修モデルがあり、「空間デザイン系科目」と「プロダクトデザイン系科目」は

それぞれの履修モデルに対応している。

必修科目とされているのは、「設計製図演習」「総合デザイン演習」「デザイン論Ⅰ」「デザイン

論Ⅱ」「空間デザイン論」「卒業研究」(以上、専門科目)「デザイン思考実践演習」「ものづくりデ

ザイン思考実践演習Ⅰ」「ものづくりデザイン思考実践演習Ⅱ」「プログラミング演習Ⅰ」「プログ

ラミング特別演習」(以上、専門横断科目)の計 11 科目 20単位である。また、「空間デザイン基

礎演習」「空間デザイン演習Ⅰ」「空間デザイン演習Ⅱ」「空間デザイン演習Ⅲ」「空間デザイン

演習Ⅳ」「プロダクトデザイン基礎演習」「プロダクトデザイン演習Ⅰ」「プロダクトデザイン演習

Ⅱ」「プロダクトデザイン演習Ⅲ」「プロダクトデザイン演習Ⅳ」が選択必修科目と位置づけられ、

これらの科目から 9単位の修得が卒業要件となっている。

いずれの学科においても、4 年次の「卒業研究」は、学士課程での学びと探究を総括する機会

と位置づけられ、その完遂に向けてすべての学修内容が体系的に構築されている。

以上の「専門科目」において基軸となる科目を含め、科目全体を基礎から発展・応用という考え

の下で年次配当することで、体系的な教育課程となっている。

2-2-2 授業方法や履修指導について

教育の方法については、科目の内容に応じて講義、演習、実験・実習の授業形態を定め、学生

数は比較的少人数の科目から大教室での開講科目まで、科目内容及び授業形態に応じて設定

する。全学科共通の科目として開講される「共通教養科目」「工学関連科目」「その他連携科目」

の科目区分においては、外国語、体育、数学や物理の科目は 40~50 人程度が上限となるように、

また「物理実験」は 15 人程度の学生数になるように複数クラスで開講する。「専門横断科目」「専

門科目」の区分に属する科目は各学科での開講科目であり、当該学科・当該年次の在籍学生数

に再履修者の想定人数を加えたものが学生数となるのが原則であるが、空間デザイン学科では 2

つの履修モデルに応じた科目区分「空間デザイン系科目」と「プロダクトデザイン系科目」は上記

に依らず、また学部の特性として専門を横断して協働することを推進していることから複数学科の

合同開講科目として、200~300 人規模の学生数の科目も設けている。ただし、複数学科の合同

開講による演習科目や実験科目においては、学生を 10 人程度の少人数グループに分け、担当

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教員がきめ細かく指導することにより十分な教育効果を確保する。

履修に関する指導は、新入生へのオリエンテーションや履修ガイダンスにおいて集中的に行わ

れる一方、各学生には入学時点から担当する教員が定められ、履修指導や学生生活への支援

を行う体制をとる。入学直後から円滑に学生生活を開始するために履修指導を含むきめ細かい

支援を個別に行い、また出席状況を定期的に確認する等、修学や学生生活における問題を早

期に検出して、対応を講じる。また一人ひとりの学生を全専任教員が支援するという姿勢で、必修

の演習科目・実験科目等も含め様々な機会を通して教員は学生のラポール形成を図り、年次の

進行とともに学生は複数教員に各種の相談のチャネルを持つ。

大学設置基準第 27条第 2項に定める 1単位あたりの学修時間(45時間)を確保し、妥当な学修

成果を担保するため、科目の年次配当や履修要件に配慮するとともに、年間の履修登録科目の

上限を定め、過剰な履修登録による学修効果の劣化等の防止を行っている。年間の履修登録科

目の上限は 48単位、ただし編入学した学生が入学初年度に履修登録できる科目の上限は 56単

位とする。

基礎から応用・発展へ、学修の適切な積み重ねが担保されるよう、2 年次及び 3 年次に配当さ

れる専門科目の履修に要件を定めている。すなわち、2 年次配当の専門科目を履修するための

要件は、2年次に在籍し 1年次終了までに 30単位以上を修得していることとし、3年次配当の専

門科目を履修するためには、3年次に在籍し 2年次終了までに所定の 60単位以上を修得してい

ることを要件とする。さらに「卒業研究」に着手するための以下の要件を定め、十分な前提的な学

修を経て、学士課程教育全体の集大成である「卒業研究」に臨むことを義務付けている。

①4年次であること

②共通教養科目[外国語 6 単位を含む]及び工学関連科目 30 単位を含み、修得総単位数が

100 単位以上であること〔卒業に必要な単位数に含まれないもの(教科及び教職に関する科

目を含む)を除く〕

③1・2 年次配当の必修科目をすべて履修していること。さらに空間デザイン学科については、

「空間デザイン基礎演習」、「空間デザイン演習Ⅰ」、「空間デザイン演習Ⅱ」、「プロダクトデ

ザイン基礎演習」、「プロダクトデザイン演習Ⅰ」、「プロダクトデザイン演習Ⅱ」の 6 科目のうち、

6単位を修得していること。

2-2-3 教員組織

完成年度である平成 32 年度時点におけるロボティクス&デザイン工学部の専任教員は下表の

とおりの人数となる。各学科 1 人を除く全員が卒業研究の指導を含めた専門教育を行うものであ

る。

教授 准教授 講師 合計

ロボット工学科 5 人 4 人 1 人 10 人

システムデザイン工学科 6 人 3 人 1 人 10 人

空間デザイン学科 6 人 6 人 0 人 12 人

計 17 人 13 人 2 人 32 人

本学部の教育課程は、デザイン思考関連科目など複数学部の合同開講科目に特色を持ち、

「専門横断科目」は本学部3学科の合同開講とし、全科目を本学部の専任教員が担当する。その

一部である「デザイン思考関連科目」に本学部の特徴であるデザイン思考に関連する科目等を

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学部の専任教員の大半が担当するなど、学科の枠を越えた協働体制を前提とする教員配置とな

っている。

「共通教養科目」や「工学関連科目」等の学部共通科目に関しては、大宮校地に設置されてい

る工学部及び知的財産学部の専任教員が担当するものも多い。

兼任教員のみの授業科目はロボット工学科で 13.6.%、システムデザイン工学科で 12.6%、空

間デザイン学科では 26.7%となっている(専門科目のみに限定した場合は、ロボット工学科で

2.5%、システムデザイン工学科で 0.0%、空間デザイン学科では 34.0%)。空間デザイン学科で

兼任教員の比率が高い背景には、実践的デザイン教育にも力点を置く本学科の性質上、兼任教

員として第一線で活躍するデザイナーが複数の専門科目を担当していること、一級・二級建築士

ならびにインテリアプランナー受験資格取得に対応する科目にそれぞれの分野で実務にも通じ

た兼任教員を当てていることがある。

2-2-4 施設設備

ロボティクス&デザイン工学部の開設にあたり、大阪の中心地(大阪府大阪市北区)に新しい

校地(4,650.41 ㎡)を整備し、地上 22 階地下 2 階の建築物を建設中である【資料1】。加えて、運

動施設・実験実習施設等、一部の施設は本学の大宮校地(大阪市旭区)のものを利用することで、

収容定員 1,150人のロボティクス&デザイン工学部に十分な機能を確保できる。

本学部の教育研究施設の整備状況は下表のとおりであり、学部の教育課程、個々の授業に適

切なクラスサイズ等を実現するために十分な環境を整えている。

校地 ロボティクス&デザイン工学部において使用する施設・設備

梅田キャンパス ・共用:講義室 18 室、情報演習室 1 室、図書館(延床面積 147.45 ㎡)1 室、演習室 2 室

・ロボット工学科・システムデザイン工学科共用:研究室 1 室、演習室 4 室

・ロボット工学科専用:研究室 14室、演習室 1 室、実験実習室 3室

・システムデザイン工学科専用:研究室 10 室、演習室 1 室、実験実習室 3 室

・空間デザイン学科専用:研究室 13 室、演習室 14 室

大宮校地 ・共用:講義室 59 室、実験・実習室(物理)1 室、演習室(ものづくりセンター含む)28 室、

図書館(閲覧室等延床面積 1,988.66 ㎡)1 棟、

総合体育館・第2体育館(プール・練習場)2 棟

3 工学部・情報科学部収容定員増に伴う学則変更の必要性及び教育課程等の変更内容につい

3-1 学則変更(収容定員変更)の必要性

「理工系人材育成戦略」が、平成 27年 3月に公表され、その充実・具体化のために「理工系人材

育成に関する産学官円卓会議」での審議が進められている。将来の労働力人口の減少に備え、付

加価値の高い理工系人材の育成が急務であることは、これらの動きによって明らかである。

理工系人材育成の重要性が単に人数の確保としてではなく、質を踏まえたものであることは当然

のことと理解し、本学では、上記のロボティクス&デザイン工学部の設置等も含めて、絶えず変化す

る時代の要請に応じるべく、その教育研究の体制を変革し、学士課程の改編にも積極的に取り組ん

でいる。特に、PBL など協働を伴う実践的な学びや海外大学との連携事業によるグローバル化の推

進など、社会的な見地から付加価値の高い人材を輩出することに注力している。平成 27 年 7 月の

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「サンデー毎日」の記事にもあるとおり、平成 26 年度 1,000 人以上の卒業生を輩出している大学の

中で、本学の就職内定率が全国 6 位であったことは、理工系人材のニーズが我が国において高い

ことの現われの一つであるとともに、本学の教育に対する社会的な評価の一端を示すものであると

考える(「学生の確保の見通し等を記載した書類」参照)。

一方、量的な面では、総務省「平成25 年版 情報通信白書」は、OECDの統計に基づく「理系の

大学卒業生」の国際比較により、我が国において理工系人材の不足が見られることを示している。

同資料は平成 22[2010]年までのものであり、最新の OECDの統計データ(平成 24[2012]年)により

以降の動向を確認しているが、上に示された傾向に大きな変化は見られない(別添【資料2】参照)。

我が国の理工系人材は量的観点で OECD 加盟諸国の水準を下回っており、技術立国としての我

が国の地位を維持向上する上で、理工系人材の量的な拡充も課題であると言える。今後の 18 歳人

口の減少もマイナスの要因として働く可能性が高く、本学においては、理工系人材の裾野を広げる

ことに努めている。具体的には、高大連携の一環として、高等学校等に本学教員が出向き模擬講義

を実施するほか、高等学校等の生徒チームが出場する科学の甲子園大阪府大会を本学で開催

(大阪府教育委員会との共催)している。また、近隣地域の小学生やその保護者を対象とした工作・

実験フェアの開催、本学と包括連携協定を締結している奈良県川上村、十津川村において、小学

生やその保護者を対象とした理科教室の開催など、早期に理工系分野への興味を喚起する取り組

みを行っている。

現実、産業界等における理工系人材のニーズは高く、企業等から本学の卒業予定者に寄せられ

た求人件数は平成 27年度(平成 28年 3月 1日現在)延べ 28,542件に達している。昨今求人活動

がインターネットに移行した状況を鑑みれば、この数字を大きく超えるニーズがあると考えられる。

以上のように、中長期的なビジョンの点においても、近年の求人状況においても、本学が育成す

る工学系人材の量的拡大を求める社会的な強い後押しがあると判断されることから、平成 29年 4月、

工学部及び情報科学部の収容定員増を行いたい。具体的には、工学部(学生募集停止予定の空

間デザイン学科とロボット工学科を除く)及び情報科学部において、全学科の収容定員を増員する

こととする(工学部環境工学科・生命工学科は各 20 人[入学定員 5 人]の増員、その他の学科は各

40人[入学定員 10人]の増員)。

更に今般の収容定員増を行う背景の一つとして、本学の学生募集状況があげられる。平成 28 年

度入学選考試験における志願倍率が工学部全体(学生募集停止予定の空間デザイン学科とロボッ

ト工学科を除く)では 12.7 倍、情報科学部では 10.0 倍と、高い値を示している。過去 5 ヵ年におい

ても、工学部で 11.2~13.2倍(平均は 12.3倍)、情報科学部では 8.4~10.0倍(平均は 9.1倍)と高

い志願倍率で推移しており、平成 29年度以降も安定的に学生を確保することができると判断してい

る(「学生の確保の見通し等を記載した書類」参照)。

加えて、既述のとおり本学は平成 29 年度に向けて梅田キャンパスでロボティクス&デザイン工学

部を開設し、あわせて工学部空間デザイン学科及びロボット工学科を募集停止し、平成29年3月に

両学科に在籍している学生は梅田キャンパスに学びの場を移す計画である。これにより工学部が置

かれている大宮校地の施設設備等に余力が生まれることになる(下表参照)。

大宮校地における工学部ロボット工学科・空間デザイン学科使用場所(学生募集停止前の状況)

・空間デザイン学科専用:研究室 11 室、演習室 20 室

・ロボット工学科専用:研究室 10室、演習室 27 室

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また情報科学部が置かれている枚方校地の教育研究施設の整備状況は下表のとおりであり、今

般計画している収容定員増に耐えうる内容を備えている。

情報科学部で使用する施設・設備(枚方校地)

・共用:講義室 27 室、演習室 7室、実験実習室 4 室、情報演習室 6 室、語学学習施設 3 室、

図書館(閲覧室、ラーニングコモンズ等延床面積 3,004.06 ㎡)、体育館1棟

・コンピュータ科学科:研究室 15室、演習室 14 室

・情報システム学科:研究室 14室、演習室 11 室

・情報メディア学科:研究室 17室、演習室 14 室

・情報ネットワーク学科:研究室 17 室、演習室 11 室

3-2 学則変更(収容定員変更)に伴う教育課程等の変更内容

工学部・情報科学部の新入生(予想)数は【資料3】のとおりであり、今般の収容定員増は現在の

教育水準を引き下げることなく受け入れることができる規模である。よって、収容定員増に直接起因

する教育課程等の変更は行わず、これまでどおり継続的な取り組みを通して教育の改善及び環境

の向上を図っていくこととする。

以 上

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「学則の変更の趣旨等を記載した書類」資料目次

【資料1】 OIT梅田タワー(梅田キャンパス) 各フロア展開図

【資料2】 OECD統計データ

(大学卒業者に占める理工系学生の割合、理工系大学生の卒業者数)

【資料3】 工学部・情報科学部の新入生(予想)数

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【資料1】

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【資料2】

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<工学部>(単位:人)

学科 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度平成24年度から27年度の平均

平成28年度(予想)※2

平成29年度(予想)※3

都市デザイン工学科 104 109 94 96 101 90 100

建築学科 168 162 152 142 156 140 150

機械工学科 167 146 134 147 149 130 140

電気電子システム工学科 134 137 119 129 130 115 125

電子情報通信工学科 113 113 103 115 111 100 110

応用化学科 130 152 124 128 134 120 130

環境工学科 76 87 76 76 79 70 75

生命工学科 82 82 68 75 77 65 70

<情報科学部>(単位:人)

学科 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度平成24年度から27年度の平均

平成28年度(予想)※4

平成29年度(予想)※5

コンピュータ科学科 106 110 101 102 105 95 105

情報システム学科 111 112 97 109 107 95 105

情報メディア学科 104 117 96 106 106 95 105

情報ネットワーク学科 100 104 101 105 103 95 105

※1 平成29年4月学生募集停止予定の空間デザイン学科とロボット工学科を除く。※2 平成28年度は予想数として入学定員を記載。※3 平成29年度は予想数として増員後の入学定員を記載。

※4 平成28年度は予想数として入学定員を記載。※5 平成29年度は予想数として増員後の入学定員を記載。

工学部・情報科学部の新入生(予想)数【資料3】

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