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新 技 術 活 用 促 進 説 明 会 プ ロ グ ラ ム
開催日時:平成27年 1月29日(木)13:30 ~ 17:00
平成27年 1月30日(金)10:00 ~ 15:20
場 所:広島合同庁舎 1号館付属棟 2F大会議室
【 1日目(1/29)】
13:30~13:35 開催挨拶
国土交通省 中国地方整備局 企画部長
13:35~14:05 【共通分野】
新技術名:SAVE-EP工法
説 明 者:株式会社不動テトラ
14:05~14:35 【共通分野】
新技術名:鋼製スリットえん堤T型(透過型砂防堰堤)
説 明 者:日鐵住金建材株式会社
14:35~15:05 【河川分野】
新技術名:コンクリート改質剤CS-21
説 明 者:株式会社アストン
15:05~15:30 【休憩、各社ブースにて説明の受付、新技術PR】
15:30~16:00 【共通分野】
新技術名:INSEM-SBウォール工法(不透過型堰堤)
説 明 者:日鐵住金建材株式会社
16:00~16:30 【道路分野】
新技術名:ラストフリー2層工法
説 明 者:株式会社シールドテクス
16:30~17:00 【共通分野】
新技術名:無人化施工用自立式大型型枠ブロック
説 明 者:共和コンクリート工業株式会社
1
コンクリート改質剤製品概要
荷姿 物性
5㎏ポリ缶
主成分 けい酸ナトリウム
外観 無色透明水溶液
臭気 無し
pH値 11.3~12.3
融点 -2℃以下
沸点 約101℃
引火点 不燃性
比重(密度) 1.240~1.280(g/c㎥)
乾燥固形分率 31.5~33.5%
動粘度 5.70m㎡/s以下
無機質で安全な水溶液
コンクリート改質剤CS-21の荷姿と物性コンクリート改質剤CS-21の反応
主たる反応
CS-21のシリカ成分と、コンクリート中のカルシウム成分
が反応 ⇒ C-S-H系結晶
CS-21の特徴
水和反応活性剤 ⇒ C-S-H系結晶を、より安定した結晶
に成長させる触媒的成分
コンクリートの材齢を問わず適用可能
コンクリート改質剤CS-21の反応概念図
反応1 還元作用により石灰石を生成する反応
反応2 水溶性シリカによりCSH系の結晶を生成する反応
反応3 未水和セメントの水和反応を促進させ、CSH系の結晶を生成させる反応
けい酸塩系表面含浸材
けい酸塩を主成分とする水溶液で硬化したコンクリートの表面から浸透させ表層を緻密にする材料
1920年代から海外で実用化され、日本国内では1970年代から使用されている
見た目ではわかりにくいが目的別に成分や性能が異なる
・止水や躯体防水を主目的とする材料
・表層の強化や防塵を主目的とする材料
・目的別に性質の異なる副成分を加えた材料
等が存在している
2
CS-21の材料分類
表面保護工法
表面処理工法
表面被覆工法 表面含浸工法 断面修復工法
シラン系
けい酸リチウム系 けい酸ナトリウム系
けい酸塩系 その他
固化を目的とする場合 防水を目的とする場合
土木学会における表面保護工法の分類表面保護工法設計施工指針(案) コンクリートライブラリー119
ここで紹介するCS-21は、けい酸ナトリウム系表面含浸材に該当する。
けい酸塩系表面含浸材
固化型けい酸塩系表面含浸材
土木学会における表面保護工法の分類けい酸塩系表面含浸工法の設計施工指針(案) コンクリートライブラリー137
ここで紹介するCS-21は、反応型けい酸塩系表面含浸材に該当する。
反応型けい酸塩系表面含浸材
建築分野・防塵・耐摩耗性向上の表面強化材・けい酸塩系防水材、浸透性防水材などの防水材
その他・施工目的に応じて、打継ぎ処理材や止水注入材など
CS-21の材料分類
CS-21の材料分類
使用目的による分類
CS-21は防水が可能なけい酸塩系表面含浸材(躯体防水材)
1. 十分な固形分を有していること
2. 再反応性を有していること
3. 中性化したコンクリートにも反応する性能を有していること
4. 微細ひび割れの水密性を確保できること
5. 材料特性を熟知した技術者による施工体制が整っていること
材料および工法を選定するための確認事項
コンクリート改質剤CS-21の登録・評価
これまで3回評価され、全般的に申請情報の「活用の効果」と同様の評価となった。特に「工程」について高い評価が得られた。また、現場にて高い安定性を有し、現場適用性も広いとの評価も得られた。
「活用効果」申請情報
経済性 : 向上 工 程 : 短縮品 質 : 向上 安全性 : 向上施工性 : 向上 周辺環境への影響 : 向上
国土交通省
NETIS登録番号:CB-020055-Ⅴ 設計比較対象技術(2013.3.7~)
材料特性
3
水溶液 水あめ状 ガラス状
乾燥湿潤に伴う物性変化
乾 燥 乾 燥
攪拌なし 攪拌あり
ガラス状 水あめ状 水溶液
湿 潤 湿 潤
浸液直後 1時間後 7日後
攪拌なし 攪拌あり 攪拌なし 攪拌あり
通過する空隙の大きさ
CS-21をろ紙(JIS P3801 5種C:粒子保持能1μm)によりろ過し、ろ液とCS-21をそれぞれセメントペースト試験体(W/C=50%)と試験管内で混合し、反応確認試験を行った。
試験の結果、ろ液とCS-21の反応状況に大きな差は見られないことから、CS-21は1μmの微細な空隙を通過することが確認された。
そこで、セメントペーストのさいころを作成し、浸液後の時間経過と反応状況を確認した。
セメントの種類 普通ポルトランドセメント
水セメント比 W/C 50%
セメントペーストの形状 5×5×5 (㎜)
セメントペーストの個数 5個
浸液までの材齢 7日間
浸液までの養生 材齢1日で脱型後水中養生
セメントペースト固化体の仕様
条件ごとの反応経過
コンクリートの自閉効果の場合、骨材の影響を受け性能比較が難しい。
浸液直後 浸液後 3日
浸液後 7日 浸液後 14日
濃度変化による反応経過
水の場合、水面付近で溶け出した水酸化カルシウムが炭酸ガスと反応した炭酸カルシウムの層が見られる。
材齢14日
CS-21の濃度が低いほど反応物が拡散し、高いとセメントペースト付近に集結する。
濃度変化による反応特性
セメントの種類による反応特性
セメントの材齢による反応特性
普通ポルトランドセメントでペーストの材齢 7日 CS-21の濃度 100%、浸液後 91日の反応を100%として比較
セメントの種類とペーストの材齢による特性
4
浸液後 24日
不溶性の結晶
28日後、CS-21の試験体を試験管から取り出し
3日間清水につけ溶解物を取り除き
1日自然乾燥
反応物の電子顕微鏡撮影
中性化したコンクリートとの反応 (炭酸カルシウム)
水浸液後では炭酸カルシウムの微粉末が付着しているものの反応物は確認できなかったが、CS-21浸液後では表面に反応物が生成されている様子が確認された
CS-21はごく緩やかではあるが、炭酸カルシウム(石灰石)とも反応する性能を有していることが確認された
中性化したコンクリートとの反応 (炭酸カルシウム) 中性化による反応速度の変化
試験管内の変化がなくなり反応が収束したと考えられるまでの期間は、試験体Aでは 14日間、試験体Bでは 63日間であった。
試験体A
中性化処理なし
新設を想定
試験体B
中性化処理あり
既設を想定
5
コンクリートの材齢や配合により反応速度と反応生成物の量は異なるが、反応過程の一例を示す
コンクリートのひび割れの幅と自閉効果の経過
コンクリート改質剤CS-21の最大の特徴は、硬化したコンクリートの未水和のセメントなどを利用し、コンクリートの空隙を自閉させることにある
中央部付近にひび割れを作成後、プラスチック容器にセットし、下面から撮影・観察を行った
CS-21浸液後 3日程度からゲル化した生成物が観測され始め、
その後結晶を生成する過程が確認できる
水の場合、変化は確認できない
観察結果
微細ひび割れにおける水の吸い上がり
微細ひび割れに対するCS-21の適用
微細ひび割れ浸透深さ確認試験
横向き塗布 アルカリ付与深さ 平均約135㎜
上向き塗布 アルカリ付与深さ 平均75mm
微細ひび割れ透水試験
透水試験状況 測定結果 含浸材塗布後 透水量
試験の結果、無処理では漏水は止まらなかったがCS-21処理では漏水が止まった
経過観察状況 試験体 切断面拡大図
微細ひび割れ透水試験
6
透気試験装置
測定結果グラフ
水および含浸材塗布養生後の透気量変化
試験の結果、無処理(1回目)と比べ水のみ塗布した場合にはほとんど変化は見られなかったが、CS-21を塗布した場合、1回塗布で約半減、2回塗布で 1/5 まで透気量が減少した
またCS-21塗布後に繰返し散水養生行った場合には、無処理との比が 4%にまで減少した
微細ひび割れ透気試験
型枠の半分打設 レイタンス処理 CS-21塗布 1週間後残り打設
曲げ強度試験 試験体切り出し 曲げ強度試験 試験体破断面
打継ぎ部処理材としての効果
CS-21により打継ぎ処理を行ったコンクリートの破断面
※この試験結果は、付着力や接着力を保証するものではありません
打継ぎ部処理曲げ試験結果グラフ
試験の結果、適量を塗布することによりベースコンクリートを緻密化し、後から打継ぐコンクリートの付着力を有効に発揮させることで、打継ぎ面の影響を小さくすることが確認された
鉄筋とコンクリートの付着に与える影響
試験の結果、
鉄筋にCS-21(0.2kg/㎡:刷毛塗り)処理した場合においても
無処理と同程度の付着力であることから、
通常の施工において
CS-21が鉄筋に付着した場合には、鉄筋とコンクリートの付着を阻害しない
ことが確認された
施工効果確認試験例 (透気試験)
表層透気試験状況 表層透気試験結果
対象構造物 全景 2チャンバーセルの仕組み
表面吸水試験状況
表面吸水試験結果
表面吸水試験装置 表面吸水試験概要図
施工効果確認試験例 (表面吸水試験)
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施工実績
工 法 件 数 施工面積
躯体防水 ( 駐車場・屋上・橋面・地下・水槽他 ) 615件 約1,135千㎡
表面保護 ( 橋梁・隧道・ダム・ボックスカルバート他 ) 435件 約334千㎡
改修・断面修復( 水路補修他 ) 198件 約 36千㎡
ひび割れ補修・漏水補修 214件 約 44千m
打継ぎ部・木コン部処理 71件
合 計 1,533件
発 注 者 件 数 備 考
国土交通省 237件 新設117件・既設120件
内、中国地方整備局 (62件) (新設41件・既設21件)
地方公共団体 489件 都道府県217件・市町村区272件
民間・その他 807件
合 計 1,533件
※ 上記データは、アストン協会会員からの報告による発注工事のみ掲載
施工実績 平成14年~平成26年9月
薄衣排水樋管(平成18年8月施工)
・薄衣地区河川維持工事(岩手県一関市)
河川構造物における活用事例
施工前
排水樋管ゲート補修工事
施工状況
排水樋管ゲート補修工事
施工後2ヶ月(平成18年10月)
排水樋管ゲート補修工事 追跡調査
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施工後5年4ヶ月(平成23年12月)
排水樋管ゲート補修工事 追跡調査 ダム堤体下流面補修工事
高圧洗浄ダム堤体全景
ダム堤体下流面補修工事
ひび割れ補修 CS-21注入工表面保護 CS-21塗布工
アーチ式コンクリートダム補修工事
堤頂 CS-21塗布工堤頂部・越流部
排水機場樋管改修工事
吐水槽壁部・樋管坑口部 左側:未施工箇所 右側:施工完了箇所
排水機場樋管改修工事
樋管内部側壁 CS-21注入工樋管内部側壁 CS-21塗布工