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奈良看護紀裏切L9.2013 一文一 一著一 一原一 ニオイの好き嫌いの程度がヒトに及ぼすリラックス効果について 奈良県立医科大学医学部看護学科 秋吉久美代 The relax effect which the degree of the likes and dislikes of the aroma gives to man Ak iyoshi Kumiyo Faculty ofNursing School ofMedicine Nara Medical University 要旨 本研究は、アロ?におけるニオイの好き嫌いの程度が、ヒトに及ぼすリラックス効果につ いての関係性を明確にするため、仮説と L て「アロマのリラックス効果においては、好き なニオイを嘆いだヒトのほうが、そうではないヒトよりもリラックス効果が高しリを設定 した。対象者男性 12 名、女性 54 名、合計 66 名(平均年齢 46.O i= 10.5) に、実験群(ニオ イ有り)と統制群(ニオイなし)を設定し比較をおこなった。使用したニオイにはラベン ダー精油、ベノレガモット精油、サイプレス精油で、仮説の検証に ProfileofMoodStates 短縮版を用いた。結果、嘆いだニオイや、嘆いだニオイの好き嫌いの程度によって、リラ ックス効果に違いが認められず、仮説は検証されなかった。しかし、ニオイの種類により、 好き嫌いの程度で気分の変化に影響するニオイと、好き嫌いに関係なく気分の変化に影響 するニオイがあることが示された。 キーワード:アロマ、 POMS 短縮版、ニオイ Abstract In order to clari therelationship between the degree of preference for aromas and their relaxation effects we tested the hypothesis that relaxation effects of aromas are higher in individuals who smell an aroma they prefer compared to those who do not. A total of 66 individuals participated in this study (men 12; women 54; lllean age SD 46.0 10.5years). Participants were divided into a test group(with aromas) and a control group(without arolllas). Aromas used in the test group were frolll essential oils of lavender bergamot and cypress. The hypothesis was tested using the short forlll of the Profile ofMood States questionnaire. 1efound no difference in 1' elaxation effects by a 1' oma 0 1' deg 1' ee of preference fo 1' a 1' Olllas; thus ou 1' hypothesis was not suppo 1' ted. However we found that the deg 1' ee ofp 1' eference fo 1' some a 1' omas affected lllood while other a 1' Olllas affected lllood 1' egardless ofthe degree ofpreference. Key words: aroma short form ofPOMS odor qJ q ノ臼

奈良看護紀裏切L9.2013 一原一一著一一盛岡山一 一文一ginmu.naramed-u.ac.jp/dspace/bitstream/10564/2523/1... · 日本語版POMS短縮版(以下、 POMS短縮版と

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奈良看護紀裏切L9.2013

一文一一盛岡山一

一著一一原一

ニオイの好き嫌いの程度がヒトに及ぼすリラックス効果について

奈良県立医科大学医学部看護学科

秋吉久美代

The relax effect which the degree of the likes and dislikes of the aroma gives to man

Akiyoshi Kumiyo

Faculty ofNursing, School ofMedicine ,Nara Medical University

要旨

本研究は、アロ?におけるニオイの好き嫌いの程度が、ヒトに及ぼすリラックス効果につ

いての関係性を明確にするため、仮説と Lて「アロマのリラックス効果においては、好き

なニオイを嘆いだヒトのほうが、そうではないヒトよりもリラックス効果が高しリを設定

した。対象者男性 12名、女性 54名、合計 66名(平均年齢 46.Oi= 10.5)に、実験群(ニオ

イ有り)と統制群(ニオイなし)を設定し比較をおこなった。使用したニオイにはラベン

ダー精油、ベノレガモット精油、サイプレス精油で、仮説の検証に Profileof Mood States

短縮版を用いた。結果、嘆いだニオイや、嘆いだニオイの好き嫌いの程度によって、リラ

ックス効果に違いが認められず、仮説は検証されなかった。しかし、ニオイの種類により、

好き嫌いの程度で気分の変化に影響するニオイと、好き嫌いに関係なく気分の変化に影響

するニオイがあることが示された。

キーワード:アロマ、 POMS短縮版、ニオイ

Abstract

In order to clari命therelationship between the degree of preference for aromas and

their relaxation effects, we tested the hypothesis that relaxation effects of aromas are

higher in individuals who smell an aroma they prefer compared to those who do not. A

total of 66 individuals participated in this study (men, 12; women, 54; lllean age土SD,

46.0土10.5years). Participants were divided into a test group (with aromas) and a

control group (without arolllas). Aromas used in the test group were frolll essential oils

of lavender, bergamot, and cypress. The hypothesis was tested using the short forlll of

the Profile ofMood States questionnaire.明1efound no difference in 1'elaxation effects by

a1'oma 01' deg1'ee of preference fo1' a1'Olllas; thus, ou1' hypothesis was not suppo1'ted.

However, we found that the deg1'ee ofp1'eference fo1' some a1'omas affected lllood, while

other a1'Olllas affected lllood 1'egardless ofthe degree ofpreference.

Key words: aroma, short form ofPOMS, odor

qJ

qノ臼

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奈良看護紀要 VOL9.2013

I.はじめに

アロマテラピーに関する先行研究では、リ

ラックス効果を目的として使用していること

が多く、研究対象者は 20歳代が多かった。そ

して、産科領域におけるメディカノレアロマテ

ラピーの導入に関する看護職員の意識調査に

おいて、期待する効果として「不安・緊張の

緩和」や「リラックス効果Jが多かった。

メディカノレアロマテラピー導入に関しては、

58.2%の人が導入したいと考えていた。しか

し、実際に導入が可能だと考えているのは2

割程度であった。導入に関しての問題点は、

一番に香りの好みが個人によって異なる点で、

あった(松藤ら、 2011)。しかし、研究で使用

されている精油は、ラベンダー精油が約4割

で、最も多かった(鈴木ら、 2009)。森ら (2009)

によると、ニオイの噌好は、鎮静効果にも影

響するといわれている。しかし未だ¥精油の

香りの噌好とリラックス効果との関係性につ

いての研究は少ない。

本研究では、アロマにおけるニオイの好き

嫌いの程度が、ヒトに及ぼすリラックス効果

についての関係性を明確にする。仮説として

「アロマのリラックス効果においては、好き

な香りを嘆いだヒトのほうが、そうではない

ヒトよりもリラックス効果が高しリを設定し

た。仮説の検証を行うため、リラックス効果

をProfileof Mood States短縮版(以後POMS

短縮版とする)と好きな香りと、匂いを嘆い

だ、後の気分の変化の程度についてなどのアン

ケートを作成し、それらを用いて測定した。

用語の定義

アロマ:精油を用いたニオイとする。

II.研究方法

1.準実験研究デザイン

香りの噌好と精油がヒトに及ぼすリラック

ス効果について、実験群と統制群とに分けて

調べた。実験群としてラベンダー精油、サイ

プレス精油、ベノレガモット精油(いずれも

pranarom社製)の 3種類のうちいずれかの香

りを嘆ぐ群を設定した。統制群として香りの

付いていない試香紙を嘆ぐ群を設定した。効

果の検証についてPOMS短縮版とアンケート

を用いた。そして、ニオイを嘆ぐ前と嘆いだ

後に実施した。

なお、好きな香りの種類と本研究で実際に

使用した精油との関連では、森林裕の香りが

サイプレス精油、柑橘系の香りがベノレガモッ

ト精油、ハ}ブの香りがラベンダー精油とな

る。そして、匂いについては、好きな香りの

種類を表すときは「香り」とし、実際に嘆い

だ匂いについては「ニオイ」とする。

2.研究対象者

先行研究において、研究対象者は 20歳代が

多かった。メディカノレアロマテラピー導入の

一助とするため、幅広い年代から協力を得ら

れるように、対象年齢は 25歳以上とし、大き

な健康問題を有さない、またアレノレギ}を有

さず嘆覚異常がない男女で、今までに芳香物

質(香水、アロマオイル、お香の香りなど)

で気分不快、頭痛、皮膚炎などのアレノレギー

症状を経験したことがない者。妊娠中ではな

く、月経中ではない者。そして、本研究に同

意を得られたK大学大学祭参加者と H幼稚園

保護者。男性 12名、女性54名、合計66名(平

均年齢46.0::!::10. 5)。年齢群別では、 40歳未

満 18名、 40歳代 24名、 50歳以上23名、未

記入 l名。

3.調査期間と研究施設

平成 23年 10月 22日23日K大学

平成 23年 11月 8日H幼稚園

4.介入方法

1)実験群と統制群との振り分けについて

K大学では 2日間に分け実施した。各日、 3

回に分け実施した。 l日目、ニオイの影響を

受けないように、 1回目に参加した者を統制

群とした。 2回目以降に参加した者を実験群

としラベンダー精油を使用した。 3回目に参

加した者には、サイプレス精油を使用した。 2

日目も最初に参加した者を統制群とした。 2

回目に参加した者には、サイプレス精油を使

用した。 3回目に参加した者には、ベノレガモ

-24ー

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ット精油を使用した。

H幼稚園では、 1日を 4固に分け実施した。

ニオイの影響を受けないように 1回目に参加

した人を統制群とした。 2回目以降に参加し

た者を実験群とした。

2)介入の具体的方法と手順

K大学では、アンケートに答える部屋と香

りを嘆ぐ部屋とに分け、香りを嘆ぐ前に精油

の香りを嘆がないようにした。 H幼稚園では、

部屋を分けて実施しなかったが、次の回の実

施時まで、 1a寺間換気扇を使用し窓を聞けニ

オイが残らないようにした。

ニオイを嘆ぐ時、対象者には試香紙に

0.05mlの精油を付けたものを渡し、自身で香

りを唄ぐのに適した位置に持ちニオイを嘆ぐ

ように、場合により、香りが薄いこともあり

ますが、気になさらないでください。と伝え

た。

(1)手順

以下の順で実施した。

①安静(5分)

②アンケートと POMS短縮版の記入 (5分)

③部屋移動 (H幼稚園は、移動なし)

④ニオイを嘆ぐ (5分)

⑤部屋移動 (H幼稚園は、移動なし)

⑥アンケートと POMS短縮版の記入(日分)

(2)アンケート内容と POMS短縮版について

アンケート内容について、ニオイを嘆ぐ前

のものには、①森j材谷の香り・柑橘系の香り・

ハーブの香りこの 3っから一番好きな香りに

ついて②一週間以内に気持ちが落ち込んだま

たは、イライラした経験の有無についてなど

を質問した。ニオイを嘆いだ後は、①嘆いだ

ニオイの好き嫌いについて②気持ちの変化な

どについて質問した。

アンケートにおいて、嘆いだニオイの好き

嫌いの程度を「嫌い」を 1点。「少し嫌い」を

2点。「どちらでもなしリを 3点(0i少し好きJ

を4J点。 i女子き」を 5iRとした。 したがって、

得点、が高いほど嘆いだ、ニオイが好きなことを

示す。ニオイを嘆いでの気分の変化について、

「変わらなしリを 1点、「どちらでもなしリを

奈良看護紀要 VOL9開2013

2点、「変わった」を 3点と得点化した。した

がって、得点が高いほど気分が変わったこと

を示す。

ストレスに対する心理的反応の測定として

日本語版POMS短縮版(以下、 POMS短縮版と

略す)を用いた。 POMS(Profile of Mood States)

は、気分を評価する質問紙法のーっとして

McNairらにより米国で開発され、対象者がお

かれた条件下により変化する一時的な気分、

感情の状態を測定できるという特徴を有して

いる。また、「緊張一不安 (Tension-Anxiety)J

「抑うつー落ち込み(Depression-Dejection)J

「怒り 敵意(A昭 er-Hostility)J i活気

(Vigor)J i疲労(Fatigue)i混乱(Confusion)J

の6つの気分尺度を同時に評価することが可

能である(横山、 2005)。

POMS短縮版は、 POMS日本語版の 65項目版

(正規版)を同様の測定結果を提供しながら

も、項目数を 30に削減することにより対象者

の負担感を軽減し、短時間で変化する介入前

後の気分、感情の変化を測定することが可能

である。信頼性係数は (Cronbacl1'sα)は男

性の場合「緊張ー不安」で0.805、「抑うつ一

落ち込みJで0.825、「怒りー敵意」で 0.826、

「活気 (Jで0.868、「疲労」で 0.879、「混乱」

でO.572、女性の場合「緊張一不安」で 0.830、

「抑うつ一落ち込み」で 0.839、「悲り一敵意」

で0.837、「活気」で 0.849、「疲労Jで0.880、

「混乱」で O.591、と信頼性係数が高い。

POMS短縮版の教示時、被験者にはニオイ

を|喪ぐ前には「今の気分にいちばん当てはま

るものを選んで、くださしリと伝え、ニオイを

嘆いだ後には、「香りを嘆いだ後の今の気分に

いちばん当てはまるものを選んで、くださしリ

と伝えて使用した。従って、点数が高いほど、

各項目名に関する状態であることを示す。

本稿では、ニオイを嘆ぐ前の得点からニオ

イを嘆いだ後の得点を引いたものを POMS短

縮版の変化得点、とした。変化得点が正の高い

値ほどニオイを嘆いだ後、各項目が減少した

ことを意味する。なお、変化得点が負の場合

はその絶対値が高い値ほど、ニオイを嘆いだ

phd

円/山

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群のニオイなしは「変わらないJrどちらでも

ないj が5割ずつで「変わった」との回答は

なかった。実験群のニオイありのほうでは、

嘆いだニオイの種類に関係なく約5割前後が

「変わった」と答えた(表2)。気分が変わっ

たと答えた 32人に、自由記述で変化の内容を

尋ねた。その結果、自由記述の 94%がニオイ

を嘆いだ後に肯定的な変化を記しており、中

でも「落ち着いた」と記している人は 37%、

「リラックスJr眠気」が各20%だった(表 3)。

2)ニオイの好き嫌いの程度について

嘆いだニオイ別で、の好き嫌いについて分散

分析をおこなった。結果、嘆いだニオイ別に

有意差があった (F[3/62) =4. 69, pく.01)。

Tukeyの下位検定において、ラベンダーより

ベノレガモットのニオイが好きなことが示され

た (pく.01)。よってラベンダーのニオイより

ベノレガモットのニオイが好まれていた。

3)ニオイ別の気分の変化の程度について

嘆いだニオイ別と好きな香りで二要因の分

散分析をおこなった。結果、気分の変化がニ

オイなしより、ニオイありにあった。このこ

とは、ニオイによる気分の変化の効果があっ

たことがうかがえた。(以降ニオイの主効果と

する) (F [3/54) =3.47, pく.05)0Tukeyの下

位検定においてニオイなしよりラベンダー

(pく.01)サイプレス (pく.05)、ベノレガモット

(pく.01)の方が気分の変化を感じていた。つま

り、実験群(ニオイあり)の方が統制群(ニ

オイなし)より気分の変化を感じていた。

4)ニオイとその好き嫌いの程度と気分の変化

の程度について

気分の変化の程度を、嘆いだニオイと、嘆

いだニオイの好き嫌いの程度とのこ要因の分

散分析をおこなった。結果、ニオイの主効果

があった (F[3/51) =4.59,pく.01.)。嘆いだ

ニオイの主効果のTukeyの下位検定において、

ニオイなし (N=6) よりラベンダー (N=24)

(pく.001)、サイプレス (N=19) (pく.01)、ベ

ノレガモット (N=17)(pく.01)の方が気分の変

化を感じていた。そして、交互作用があった

(F [7/51) =2.20, pく.05)。交互作用の結果

奈良看護紀要 VOL9.2013

後各項目が増加したことを意味する0

5.倫理的配慮

本研究は、畿央大学倫理委員会の承認を得

た。研究対象者には、口頭と文書で説明し、

研究協力の承諾を書面にて行い、同意を得ら

れた者のみに実施した。研究協力については、

参加途中でも中断できることを説明し、得ら

れたデーターは統計処理を行い、個人が特定

した形の検討は行わず、プライバシーが確保

されることを文書に明示し、本研究で得られ

たデーターは、本研究の目的以外では使用し

ないことを言見明した。

6.分析方法

SPSS 19.0を使用した。

有意水準をpく.05とした。

nhu

qG

直.結果

1.対象者の概要

男性 12名、女性 54名、合計66名(平均年

齢 46.0土10.5)。実験群 60名、統制群 6名。

実施場所別では、 K大学での参加者団名、 H

幼稚園 11名。

2.アンケートの結果

1)アンケートの単純集計

好きな香りの質問においては、一番多かっ

たのが柑橘系の香りで、対象者の約半数だっ

た。その次に森林浴の香りハープの香りと続

いた。嘆いだニオイのアンケートでは、嫌い

から好きの 5段階評価としていたが、嘆いだ

ニオイの好き嫌いの程度のクロス集計におい

て、好き嫌いの程度を「嫌いJrどちらでもな

し'IJr好き」の 3区分にして調べた。よって嫌

い少し嫌いを「嫌い」、どちらでもないを「ど

ちらでもない」、好きと少し好きを「好き」、

とした。その結果、ニオイなしでは「どちら

でもなしリが約 7割。ラベンダーでは「嫌しリ

が約 3割。サイプレスでは「好き」が 6割。

ベノレガモットでは「好きJが9割以上だった

(表 1)。ニオイを嘆いで気分の変化を感じた

人は、「変わったJ32名、[どちらでもないJ27

名、「変わらないJ7名だった。嘆いだニオイ

と気分の変化の程度のクロス集計では、統制

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奈良看護紀要 VOL9.2013

気分の変化の程度と嘆いだニオイのクロス表(%)

づき:竺 嫌い Eちらでもない 好き

戸大変わらな どちらでも 変わっ l

b、 ない た

なし 16.7 66.7 16.7 なし 50.0 50.0 。ラベンダー 28.0 32.0 40.0 ラベンダー 8.0 40.0 52.0

サイプレス 15.8 21.1 63.2 サイプレス 10.5 42.1 47.4

ベルガモット 。 5.9 94.1 ベルガモット 5.9 35.3 58.8

表2嘆いだニオイの好き嫌いのクロス表(%)表 1

N=66

雲量3 安Eサの変化の自由記述

キーロー記述内容

キーロ問問記述内蓉

F 1'"

すーこし蒋;:ち茸膏し、完二 眠くなった ( 3 入回答〉

ゆ っ た り と 落 ち 着u、た 気 持 ちになった 目民 眠くなった さわ や か に な っ た安E

眠な気ったに襲蕗わち葬れ場nた、完、こ世ゆ,っι、感たがりみとなしぎたっ気た分に落ち 着 くe

気持ちが落ち着いた J 入 眠気に腎昏われた認証された

気 持 ち が 落 ち 着 し 、 た 茸 買 が 少 し峰くなった りすー すっきりした気分になった

曹唇2 つ

ち気持ちが落ち着きゆったりとし た 人き 少し守ーっきりした感じ

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弟暑中ド芋俸をし吋ご U、るような宮託壬'1-1となっ完ニし、2 雫幸定 先ニ

ゆった日ラり主ととタ落Jろち…し若たニし、た気持ちになり、 旬 J、 り l変+わ.J::っ淳、芝た?よ う な 気 が す る 雫幸り 6こ宅亘言ミオ1レ自匂 ~、】で

変気分が事事ち着き緊張がほぐれた 分よ いい気分になった

イ乞 1 2 ~、工 落ち車置し、た 」、雪託 気分がよくなった

3 J、。 覇軍ち着いた 頭の湯乱がおさ まった 日 ロラ y クニえできた (3人回答〉

之とラ

I~ク分ス間寸?香きたりに集中していたので、 ロ"7')1'落ち着いた気持ちになった y タ

落ち着いた気分ななった ヱλ リラ y ク旦になった様である

訴畢 入総売lで使用したことがある香りだった1 始めより、,B耗になった且襲じがする 6 ので、 D ラァタスできた すっきりしたJ、 J、 ような気がする

モ子 嫌いな宰寄りなので喚いでいる聞は、嫌な N=32 定 a蕗 Iエ由匂

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2 ちょっと嫌な気分になった

』、ー

N=66

¥、一

r

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2

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一一ザ

掴全員N=66

図男N=12

覇女性N=54

M明蜘砕け信制的言。

ι

ーーー"ニオイなしN=6

国・国ラベンダー

N=24

ー同一サイプレス

N=19

、、

0

4争やや曜トキ今平氏れ分や φ令

今づ1)' ややリ国2 POMS矩縮甑変化得点

…ベルガモッ

トN=17

図1気分の変相ζ影響するこオイの好き嫌いの程度副総叱少し瓶、をf瓶、J好きと此好ぎをF好きj

iっ“

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3)年齢と POMS短縮版の変化得点との相

関について

POMS包縮版の変化得点と年齢との相闘を

調べた結果、ニオイを嘆いだ後、年齢が高く

なればPOMS短縮版の変化得点が弱い負の相

関となった「緊張一不安J(r=一.25,pく.05,N=65)

「怒り一敵意J(rご .28,pく.05,N=64)

「疲労J(r=一.32, p<. 01, N=65) 0 I緊張一不安」

「怒り一敵意JI疲労」が、年齢が高くなれば、

ニオイを嘆いだ後に増すことが示された。

4)年齢群と POMS短縮版の変化得点について

北川 (2004)によるとヒトの嘆覚は、 50歳か

ら低下すると言われており。そのため年齢群

を40歳未満と 40歳代と 50歳以上の3群に分

けた。 POMS短縮版の変化得点を従属変数とし、

年齢群と好きな香りを独立変数とした、二要

因の分散分析をおこなった。その結果、 I~昆乱J

のみに交互作用が認められた (F[4/55J =4. 39 ,

pく.01)0 40歳未満で、ハーブ、の香りが好きな

人と、 40歳代と 50歳以上で森林浴の香りが

好きな人は、ニオイを嘆いだ後「混乱Jが減

少した。

4.主観的指標を用いた仮説の検証

1) POMS短縮版の変化得点と、好きな香りと

ニオイの二要因の分散分析の結果

仮説を検証するために、 POMS樹首版の変化

得点を従属変数とし、好きな香りと嘆いだニ

オイを独立変数とした、二要因の分散分析を

実施した。結果、好きな香りの主効果、嘆い

だニオイの主効果、好きな香りと嘆いだニオ

イとの交互作用において有意差はなかった。

よって、ニオイのリラックス効果には、好き

な香りと、嘆いだニオイによるリラックス効

果に違いがみられなかった。

2) POMS短縮版の変化得点と、ニオイとその

好き嫌いの程度の二要因の分散分析の結果

POMS短縮版の変化得点と、嘆いだニオイと

嘆いだニオイの好き嫌いの程度の二要因の分

散分析の結果、嘆いだ、ニオイの主効果、嘆い

だニオイの好き嫌いの程度の主効果、嘆いだ

ニオイとその好き嫌いの程度の交互作用にお

いて有意差はなかった。よって、ニオイのリ

nHU

L

奈良看護紀要 VOL9.2013

を詳細に検討するために、気分の変化の平均

値を図示したものが図 lである。図 lを見れ

ば、明らかなように嘆いだニオイ別で、違いが

あった。サイプレスは嘆いだニオイが好きと

感じたヒトに、ニオイなしは嫌いと感じたヒ

トに気分の変化があったo そして、嘆いだ、ニ

オイが「嫌しリ「どちらでもなしリ「好きJと

答えたヒトに、気分の変化を感じたニオイに

は、ラベンダーとベノレガモットがあった。つ

まり、嘆いだニオイ別において、ニオイの好

き嫌いの程度で気分の変化を感じているニオ

イと、ニオイの好き嫌いに関係なく気分の変

化を感じているニオイがあった。

3.POMS短縮版の分析結果

l)POMS短縮版の変化得点の結果

全員の変化得点は、ニオイを嘆いでからの

全ての項目において、変化得点は正の値とな

り、ニオイを嘆いだ後、全項目が減少したこ

とを示した。最も減少したのは「緊張一不安」

で、最も減少しなかったのは「活気」だった。

次に男姓のみの結果について、変化得点が

最も高かったのは「緊張一不安」で 3.5点、

最も低い値は「抑うつ一落ち込みJI怒り一敵

意」で各 0.3点だった。つまりニオイを嘆い

だ後「緊張一不安Jが最も減少し、「抑うつ一

落ち込みJI怒りで敵意」は最も減少しなかっ

た。

女性のみの結果では、変化得点が最も高か

ったのは「疲労」で 4.2点、最も低い値は「活

気J1. 8点だった。つまりニオイを嘆いだ後

「疲労」が最も減少し、「活気」は最も減少し

なかった。

2) POMS包縮版の変化得点と性差の結果

POMS短縮版の変化得点と性別との分散分

析をおこなった。結果、ニオイを嘆いだ後、

f凱 IJで、有意差があった。

女姓の方がニオイを嘆いだ後の「抑うつ一

落ち込みJ(F [1/64) =4.43,pく.05) I怒り一

敵意J(F [1/63J =8.29, pく.01) I疲労J(F

[1/64) =5.20,p<.05)が、明らかに男性より

も減少したことが示された(図 2)。

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ラックス効果においては嘆いだニオイと、嘆

いだ、ニオイの好き嫌いの程度に違いがみられ

なかった。以上のことから、好きな香り、嘆

いだニオイ、嘆いだニオイの好き嫌いの程度

によって、リラックス効果に違いが認められ

ず、仮説は検証されなかった。

N.考察

1.好きな香りと嘆いだニオイの噌好につい

ニオイを嘆ぐ前のアンケートにおいて、好

きな香りの質問では、 5割の人が柑橘系の香

りを選んだ。これは、小倉ら (2006) の先行

研究でも同様に、一番に選ばれている。この

ことは、相橘系の香りは闇iI染みのある香りで

あり繰り返し香りを嘆ぐことにより、好きに

なる単純闘虫効果(庄司 2005)によって年齢

を関わず好まれている香りだと考える。

嘆いだニオイの好き嫌いの程度については、

ニオイ別に有意差があり、ラベンダーよりベ

ノレガモットのほうが好まれていることが示さ

れた。先行研究で一番多く使用されている精

油のラベンダーでは、嘆いだニオイの約 3割

が嫌いと回答していた。柑橘系の精油の中で

比較的よく使われているベノレガモットでは、

好きと約 9割が答えていた。

2.ニオイの提示の有無による気分の変化に

ついて

統制群においては、嘆いだニオイの好き嫌

いの程度のクロス集計において「どちらでも

ないJの匝答が約 7割で、最も多かった。

そして、嘆いだニオイと気分の変化の程度

のクロス集計より、気分が変わったと答えた

ヒトは0人だ、った。このことは、ニオイが及

ぼす影響が、なかったからだと考える。

実験群においては、気分の変化の程度と好

きな香りと嘆いだニオイにおいては、嘆いだ

ニオイの主効果があった。ベノレガモット、ラ

ベンダー、サイプレスのニオイを嘆いだヒト

の方がニオイなしより気分の変化を感じてい

た。つまり、統制群(ニオイなし)より実験

群(ニオイ有り)のほうが気分の変化が有る

奈良看護紀要 VOL9.2013

と答えていた。気分が変わったと答えたヒト

は実験群のみで自由記述では 94%が肯定的

な内容を記していた。

その内容をキーワードごとに分類した結果、

最も多かった内容が「落ち着いた」、次に多か

ったのが「リラックスJi眠気」となり肯定的

意見の中で 77%が鎮静をうかがわせる内容

だった(表 3)。鎮静とは、大辞林第三版によ

ると「騒ぎや興奮した気持ちなどを鎮め落ち

着かせることj、また、「しずまることJ

としている。本研究の自由記述内容では、

「落ち着く JiリラックスJi眠気」と落ち着

いた状態をうかがわせる内容が約8割である。

Herbertは、リラクゼーション反応について

生体を身体的に安らぐ状態としている(ハー

ノ〈ート,訳者中尾・熊野・久保 2001)ため、

本被験者には、嘆いだニオイでリラック効果

があったと考えられる。

3.嘆いだニオイの好き嫌いと気分の変化に

ついて

次に、気分の変化の程度に嘆いだニオイの

好き嫌いの程度が、影響しているのかを調べ

た。結果、気分の変化には嘆いだニオイの主

効果と、嘆いだニオイと嘆いだニオイの好き

嫌いの程度の交互作用があった。交互作用に

おいては、嘆いだニオイが好きで気分の変化

があるサイプレスと、嘆いだニオイの好き嫌

いの程度に関係なく、気分の変化があるラベ

ンダーとベノレガモットが示された。

4.POMS短縮版による気分の変化の詳細につ

いて

次に、気分の変化を詳細に調べるために、

POMS短縮版の結果について考察する。

ニオイを嘆いだ後、 POMS短縮版のすべての

項目が減少した。先行研究ではPOMSを用いて

のアロマのリラックス効果について、性差が

有ることを示唆している研究は見当たらなか

った。しかし、本研究においては、ニオイを

嘆いだ後の POMS短縮版の変化得点に性差が

有った。「抑うつ一落ち込みJi疲労Ji怒り一

敵意」がニオイを嘆いだ後、男性よりも女性

の方が減少した。

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奈良看護紀要 VOL9.2013

POMS短縮版の変化得点と年齢では、ニオイ

を嘆いだ後の「緊張一不安J1怒り一敵意J1疲

労」において弱い相関だが年齢が高くなれば、

増すことが示された。加齢に伴い嘆覚の機能

が低下してきでいること、そして、慣れない

環境のもと実験が行われたことが、対象者の

年齢が高くなれば影響した可能性があると考

える。

「混乱」においては、年齢群と好きな香り

の交瓦作用があり、ハーブの香りが好きな 40

歳未満と森林浴の香りが好きな 40歳代と 50

歳以上においては、嘆いだニオイの種類に関

係なくニオイを嘆いだ後に「混乱」が減少し

た。そして、気分の変化の程度を詳細に分析

するために用いた POMS短縮版の変化得点の

結果より、実験群と統制群とでは、ニオイを

嘆いだ後に気分が「変わった」と答えたヒト

がいなかった統制群に、 l~昆苦LJ がニオイを嘆

いだ後に増した。気分の変化の程度を詳細に

分析することにより、「混乱」が増しているこ

とが示された。「混乱」が増した要因のーっと

して、ニオイの付いていない試香紙を嘆ぐこ

とによっておこったのではなしゅせ推察され

る。坂井ら (2006) は、ニオイの知覚は、エ

ピソ一ド

などの影響を非常に受けることを示唆してい

る。そして、ニオイの快不快は認知の影響を

強く受けることを示唆している(綾部ら、

2008)。このような結果は、嘆いだニオイの噌

好の程度だけではなく、香りの持つイメージ

の違い、エピソード記憶、ニオイに関する教

示が影響したのではないかと考える。

5.仮説の検証

仮説の検証のため POMS短縮版の各項目の

変化得点と、好きな香りと嘆いだニオイとの

関係を調べた。また、 POMS短縮版の各項目の

変化得点と、嘆いだニオイと嘆いだニオイの

好き嫌いの程度の関係を調べた。このことか

ら仮説の検証を行ったが両方に有意差はなか

った。よって POMS短縮版の項目においては、

嘆いだニオイや、嘆いだニオイの好き嫌いの

程度によってリラックス効果に違いがみられ

ず、仮説は検証されなかった。

6.研究の限界と今後の課題

心理的指標として、 POMS短縮版と作成した

アンケートを用いて測定した。本研究では、

ニオイの種類を教示せずにニオイを嘆いだ。

リラックス効果には、ニオイの教示の仕方に

よる影響も考えられるため、今後は、ニオイ

を教示する必要があると考える。そして、 40

歳以上の対象者全て、大学祭参加者に行った。

対象年齢が高くなれば環境に適応し難いこと

が今回推察された。今後は、研究対象者の事

前の環境も考慮する必要があると考える。そ

して、アロマのリラックス効果を詳細に調べ

るためには、生理的指標も用いて調べていく

ことが必要だと考える。

V.結論

気分の変化を感じたのはニオイを付けた試

香紙を嘆いだ実験群だった。嘆いだニオイ別

で好き嫌いの程度で気分の変化に影響を与え

るニオイに、サイプレスが示された。嘆いだ

ニオイの噌好と関係なく、気分の変化が有っ

たニオイには、ラベンダーとベノレガモットが

示された。気分の変化を感じたヒトは自由記

述において、肯定的な意見の中でリラックス

効果をうかがわせる記述内容は約8割だ、った。

本研究で使用したニオイで、最も好まれた

ニオイがベノレガモットだった。先行研究でよ

く使われているラベンダーでは、本研究で使

用したニオイの中で嫌いが最も多かった。

POMS短縮版の変化得点においては、性別、

年齢、ニオイの有る無しが影響することが示

された。

本論文は平成 24年度に提出する予定の畿

央大学修士論文の一部を改変したもので、ある。

VI.謝辞

本論文の作成にあたり、お忙しい中親身に

ご指導いただきました河野由美教授に心より

感謝申し上げます。また、実験に協力をいた

だきました多くの方々に感語tいたします。

nu

n4u

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