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文部科学省における 医療機器関連政策のポイント 平成27年4月17日 国の医療機器関連政策説明会 文部科学省 研究振興局 ライフサイエンス課

文部科学省における 医療機器関連政策のポイント · 文部科学省における 医療機器関連政策のポイント 平成 27. 年4月17日 国の. 医療機器関連政策説明会

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文部科学省における 医療機器関連政策のポイント

平成27年4月17日 国の医療機器関連政策説明会

文部科学省 研究振興局 ライフサイエンス課

ライフサイエンスによるイノベーション創出

○ iPS細胞研究等による世界最先端の医療の実現や、疾患の克服に向けた取組を 強力に推進するとともに、臨床研究・治験への取組等を強化することにより、ライフサイエンスによるイノベーションを創出する。

○ 特に、日本医療研究開発機構における基礎から実用化までの一貫した研究開発を、関係府省と連携し、強力に推進する。

3.世界最先端の医療の実現

文部科学省:大学・研究機関等を中心に研究開発を推進、産業応用及び臨床応用へと繋げるための取組を実施

【ゲノム医療】 オールジャパンの協力体制の下、疾患及び健常者バイオバンクの連携・構築 とともに、ゲノム情報及び臨床情報の解析等を実施し、疾患の予防や克服 等に資する個別化医療の実現に向けた取組を加速

【がん】 次世代のがん医療の確立に向けて、日本発の革新的な診断・治療薬に資する新規化合物等の「有望シーズ」の開発を戦略的に推進

【精神・神経疾患】 脳神経回路の機能解明に向けた研究開発を強力に 進めることにより、革新的診断・予防・治療法の確立と 疾患の克服に貢献

○ 創薬支援ネットワーク

○ 革新的バイオ医薬品創出基盤技術開発事業 実用化 基礎研究

切れ目のない実用化支援 基礎研究 応用研究

臨床試験 (治験)

審査 ・承認

保険 適用

【再生医療】 国際競争が激化しているiPS細胞等を使った再生医療・創薬について、 我が国のアドバンテージを活かし世界に先駆けて臨床応用をするべく 研究開発を加速

○ 再生医療実現拠点ネットワークプログラム

○ 東北メディカル・メガバンク計画(健常者コホート)

○ オーダーメイド医療の実現プログラム(疾患コホート)

○ 脳科学研究戦略推進プログラム・ 脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト

【感染症】 アジア・アフリカに整備した海外研究拠点を活用し、感染症の病原体に 対する疫学研究、診断・治療薬等の基礎的研究を推進

○ 感染症研究国際展開戦略プログラム (新規) ※コホート研究:疫学調査

○ 次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム

4.疾病領域ごとの取組

1.医薬品・医療機器開発への取組 2.臨床研究・治験への取組

オールジャパンの創薬支援等により革新的医薬品・医療機器開発を推進

○ 医療分野研究成果展開事業 (先端計測分析技術・機器開発プロジェクト等)

全国に橋渡し研究支援拠点を整備し、 アカデミア等の基礎研究の成果を 一貫して実用化に繋ぐ体制を構築

○ 橋渡し研究加速ネットワーク プログラム

【その他】 医療分野の先端的な基礎研究、国際共同研究、産学連携の取組等を推進

概 要

1

Ⅰ.基礎研究の実用化 臨床研究・治験への取組 ~橋渡し研究加速ネットワークプログラム~ Ⅱ.世界最先端の研究 再生医療 ~再生医療実現拠点ネットワークプログラム~ Ⅲ.人材の育成 大学・大学院での人材育成 ~未来医療研究人材養成拠点形成事業~ 医療機器開発のリーダーの育成 ~スタンフォード バイオデザイン~ Ⅳ.その他 ゲノム医療 ~東北メディカル・メガバンク計画~ ~オーダーメイド医療の実現プログラム ~脳科学研究戦略推進プログラム・脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト~ ~医療分野研究成果展開事業~ ~放射線医科学研究所 ライフサイエンスに関する研究開発~

目次

2

Ⅰ.基礎研究の実用化 臨床研究・治験への取組 ~橋渡し研究加速ネットワークプログラム~ Ⅱ.世界最先端の研究 再生医療 ~再生医療実現拠点ネットワークプログラム~ Ⅲ.人材の育成 大学・大学院での人材育成 ~未来医療研究人材養成拠点形成事業~ 医療機器開発のリーダーの育成 ~スタンフォード バイオデザイン~ Ⅳ.その他 ゲノム医療 ~東北メディカル・メガバンク計画~ ~オーダーメイド医療の実現プログラム ~脳科学研究戦略推進プログラム・脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト~ ~医療分野研究成果展開事業~ ~放射線医科学研究所 ライフサイエンスに関する研究開発~

目次

3

アカデミア発の基礎研究成果を実用化させるためには

1.知財をはじめとした専門知識を持つ人材の提供 知財専門家、プロジェクトマネジャー、薬事専門家、生物統計家、データマネジャー、

CRCなど

2.具体的な開発ノウハウの提供

標準手順書(SOP)の整備、種々の書類作成、規制当局との対応、治験・臨床試験プロトコル作成、企業との折衝など

3.開発に必要な設備の提供 GMP準拠の細胞調製設備(CPC)および試験物製造施設、データセンターなど

4.新たなシーズの発掘、育成

シーズリクルートシステム、シーズの「目利き」、ネットワークの構築など

大学等アカデミア発の基礎研究成果を医療として実用化させるためには、 臨床研究・治験に移行するためのプロセスを担う以下の要素が必要。

4

革新的医療技術創出拠点として一体化しシーズ育成機能をさらに強化 文部科学省・厚生労働省それぞれから支援している拠点の基盤整備費や研究費を、 日本医療研究開発機構から一体的に配分 ・基礎研究段階から実用化まで一貫して支援する人材・体制を整備し、強力かつ切れ目ない 効率的な開発を実施 ・橋渡し研究支援拠点で育成したシーズの開発を、国際水準の臨床研究・治験の実施環境 において実施・支援

医療として 実用化

・治験、先進医療 ・企業への知的財産の 移転

大学等発のシーズ ・医工連携による医療機器 ・全く新しい治療法 等

基礎研究 前臨床試験 臨床試験

橋渡し研究加速ネットワークプログラム

基礎段階から実用化までシーズを育成 国際水準の臨床研究・治験の実施環境の整備等 臨床研究品質確保体制整備事業等

文部科学省 厚生労働省

一体化

革新的医療技術創出拠点

橋渡し研究加速ネットワークプログラム

プログラム開始後の実績

(H19年8月~H26年11月) 計

医師主導治験 32

企業主導治験 9

企業へライセンスアウト 32

先進医療承認 11

製造販売承認 8

保険医療化 7

【平成27年度の取組】 ○拠点の機能強化及び充実 ・厚生労働省事業との一体化により、実用化まで一貫して支援できる体制を構築 ・各拠点の特色化・高度化・オープンアクセス化を推進 ・橋渡し研究に必要な人材の充実や教育訓練等により拠点機能を強化

○ネットワークの強化 ・臨床研究・治験等を円滑に実施するため、拠点間のネットワークをさらに強化

○シーズ育成機能の強化 ・拠点外シーズの支援促進により、オールジャパンで橋渡し研究を推進 ・各拠点のプロジェクトマネジメント体制の強化

全国の大学等の拠点において、橋渡し研究に必要な人材・設備等の基盤を整備することにより、アカデミア等による革新的な基礎研究の成果を一貫して実用化に繋ぐ体制を構築し、革新的な医薬品・医療機器等を持続的にかつより多く創出することを目指す。

概 要

革新的シーズのより太いパイプライン 切れ目ない一貫した支援

医療法に基づく臨床研究中核病院

橋渡し研究支援拠点 (平成26年度新規採択)

北海道臨床開発機構

東北大学

東京大学

京都大学

大阪大学

九州大学 名古屋大学

橋渡し研究加速ネットワーク

慶應義塾大学

岡山大学

5

平成19年度~平成23年度 文部科学省 橋渡し研究支援推進プログラム 平成24年度~ 文部科学省 橋渡し研究加速ネットワークプログラム 橋渡し事業の成果

● 脂肪萎縮症に対するレプチン補充療法

(我が国初のアカデミアでの医師主導治験による

国内外未承認薬の薬事承認・保険収載)

脂肪萎縮症は難治性の糖尿病、脂質異常症、

脂肪肝などを呈する稀少難病であり、

有効な治療法は開発されていなかったが、

レプチンは、糖・脂肪代謝を改善し、

脂肪萎縮症の有効な治療薬として承認。

● X線治療装置用動体追跡装置(保険収載)

肺や肝臓のような体幹部の腫瘍の呼吸性移動に

対し、腫瘍の近傍に留置された金マーカーを

追尾して放射線治療を行うことにより、より正確な

照射が可能となり、正常部位への照射の回避を

より高い確率で実現。

↑ 金マーカー

← 動体追跡治療装置

6

平成19年度~平成23年度 文部科学省 橋渡し研究支援推進プログラム 平成24年度~ 文部科学省 橋渡し研究加速ネットワークプログラム 橋渡し事業の成果

● 上肢カッティングガイド

カスタムメイドプレート(保険収載)

バーチャル骨モデルを用いたコンピューター

シミュレーションでカスタムガイドと

プレートをデザインし、最新の3D

プリンター、加工機で製造。骨折後等

による骨変形に対して、簡易な手術

操作で極めて正確な矯正手術を実現。

● 胎児心電図(治験) 100年前からの産科領域での重要課題であった 胎児の心電図記録について、新しい生体電位 計測技術及びノイズ処理技術を 開発し、臨床で使用可能な 胎児心電図の測定機を開発。

カスタムメイド 手術ガイド

カスタムメイド 骨接合プレート

シンプルな手術手技 で正確に矯正、 良好な機能獲得

複雑な変形

手術

7

8

実施機関 文部科学省 (橋渡し研究支援 拠点)

厚生労働省 (臨床研究中核病院 早期探索的臨床試験拠点)

北海道大学 (札幌医科大学・旭川医科大学)

● ●

東北大学 ● ●

東京大学 ● ●

慶應義塾大学 ● ●

名古屋大学 ● ●

京都大学 ● ●

大阪大学 ● ●

岡山大学 ● ●

九州大学 ● ●

国立がん研究センター ●

国立循環器病研究センター ●

千葉大学 ●

群馬大学 ●

国立成育医療研究センター ●

国立病院機構 名古屋医療センター

革新的医療 技術創出拠点

一体化

8

Ⅰ.基礎研究の実用化 臨床研究・治験への取組 ~橋渡し研究加速ネットワークプログラム~ Ⅱ.世界最先端の研究 再生医療 ~再生医療実現拠点ネットワークプログラム~ Ⅲ.人材の育成 大学・大学院での人材育成 ~未来医療研究人材養成拠点形成事業~ 医療機器開発のリーダーの育成 ~スタンフォード バイオデザイン~ Ⅳ.その他 ゲノム医療 ~東北メディカル・メガバンク計画~ ~オーダーメイド医療の実現プログラム ~脳科学研究戦略推進プログラム・脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト~ ~医療分野研究成果展開事業~ ~放射線医科学研究所 ライフサイエンスに関する研究開発~

目次

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再生医療実現拠点ネットワークプログラム

10年間で約1,100億円の支援

京都大学iPS細胞研究所を中核拠点とした研究機関の連携体制を構築し、厚生労働省及び経済産業省との連携の下、iPS細胞等を用いた革新的な再生医療・創薬をいち早く実現するための研究開発を推進。

【平成27年度の取組】 平成27年度末までに、さらなる研究課題を臨床研究段階に移行させることを目指し、着実に研究を推進。 (対象疾患の例:パーキンソン病、心不全、血小板減少症)

概 要

世界に先駆けて再生医療を実現!

iPS細胞研究中核拠点

○世界最高水準の基礎研究能力を最大限に活かし、 安全かつ標準的な再生医療用iPS細胞を確立

iPS細胞

10年間の長期 かつ集中的支援

心 臓 疾 患 大阪大学

網 膜 疾 患 理化学研究所

慶應大学

脊 髄 損 傷

京都大学

疾患・組織別実用化研究拠点

○分化細胞の安全性、品質評価システムの構築 ○効果的・効率的に再生医療を実施するための技術開発

パーキンソン病

京都大学iPS細胞研究所 再生医療用iPS細胞 ストックの整備

基礎から臨床までの 研究を迅速かつ 重点的に実施

・臨床応用を見据えた安全性・標準化に関する研究等を実施し、再生医療用iPS細胞ストックを構築

Ⅰ-① iPS細胞研究中核拠点

Ⅰ-② 疾患・組織別実用化研究拠点

・疾患・組織別に再生医療の実現を目指す研究体制を構築

Ⅱ 再生医療の実現化ハイウェイ

Ⅲ 疾患特異的iPS細胞を活用した難病研究

・再生医療のいち早い実現のため、関係省庁が連続的に再生医療研究を支援

・知財戦略、規制対応等、iPS細胞研究の支援体制を構築し、iPS細胞の実用化を推進

再生医療研究のサポート体制構築

Ⅰ-③ 技術開発個別課題 ・ iPS 細胞等の臨床応用の幅を広げる技術開発、より高度な再生医療を目指した技術開発、iPS 細胞等の産業応用を目指した技術開発を実施

・患者由来のiPS細胞を用いて疾患発症機構の解明、創薬研究等を実施

10

心疾患 (阪大)

iPS細胞研究中核拠点 京都大学CiRA

5年以内に再生医療の実用化を目指す拠点 (拠点A)

技術的ブレークスルーを行い臨床応用を 目指す拠点(拠点B)

技術開発個別課題

脊髄損傷 (慶應大)

パーキン ソン病 (京大)

眼疾患 (理研)

糖尿病 (東大)

肝疾患 (横市大)

関節症 (京大)

がん (理研)

腸疾患 (東医 歯大)

知財、規制、倫理課題対応の支援

再生医療実現拠点ネットワークプログラム 実施体制図

組織培養

肝臓(阪大)、膵臓(京大)、 腎臓(京大)、血管(阪大)、

内分泌系(名大)、心筋(東大)、歯・分泌腺(理研)、

筋組織(精神・神経センター)

試験動物

カニクイザル (滋賀医大)、

ブタ (自治医大)

培養技術

バイオリアクター (東女医大)、

培養素材(旭硝子)、 立体培養(川崎重工)

分析診断技術

感染診断 (東医歯大)、

1細胞分析(理研)、 量子ドット(名大)

その他基盤技術

足場材(阪大)、 遺伝子情報(産総研)、 脱細胞(慶應大)、 mRNA(慶應大)

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課題名:iPS細胞由来網膜色素上皮細胞移植による加齢黄斑変性治療の開発 代表機関:独立行政法人 理化学研究所 分担機関:公益財団法人 先端医療振興財団

iPS細胞から網膜色素上皮細胞(RPE)を作製して細胞シートとして移植することにより、加齢黄斑 変性を治療することを目指している。

iPS細胞を用いた世界初の臨床研究として、平成25年7月19日厚生労働大臣により実施を了承され、平成25年8月1日より臨床研究を開始し、平成26年9月12日に患者への第1例目の移植手術を実施。

iPS細胞等を利用した成果~iPS細胞による加齢黄斑変性の治療法の開発~

研究概要 移植手術の方法

iPS細胞から作った RPEシートを移植

新生血管や血の塊を 取り除く

網膜 RPE

高橋政代 プロジェクトリーダー

眼の構造

12

・患者由来のiPS細胞(疾患特異的iPS細胞)

iPS細胞を活用した創薬研究について

神経細胞

心筋細胞

肝臓細胞

筋肉細胞 小腸細胞

難病等の疾患メカニズムの解明や、治療法の開発等に貢献

患者由来のiPS細胞

患者

難病等の患者から作製したiPS細胞(疾患特異的iPS細胞)を活用して、疾患メカニズムの解明や創薬に向けた研究を推進。

疾患の性質を有する 細胞を研究室で作製し、活用。

目的となる細胞を作製

大学、製薬企業等の研究者が病態解明や創薬研究に利用

・代表的な成果

京都大学iPS細胞研究所の妻木(つまき)教授らは、 ・軟骨の難病患者さんの皮膚細胞からiPS細胞を作製 ・このiPS細胞から作製した軟骨等を用い、コレステ

ロールを低下させる薬(スタチン*)が治療に有効である可能性を発見。 (平成26年9月18日、研究成果をNature誌に発表)

*スタチンは1973年に遠藤章らにより発見された日本発の薬剤であり、心疾患・脳梗塞の治療・予防のため、現在世界各国で使用されている。

京都大学 妻木教授

薬なし 薬あり

モデルマウスによる検討

薬なし 薬あり

薬の投与により軟骨形成が回復

患者由来iPS細胞で作製した軟骨

薬により骨が伸長

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課題名:立体浮遊培養の再生医療への実用化のための自動化技術の開発 代表機関:川崎重工業(株) 分担機関:住友ベークライト(株)、大日本住友製薬(株)、住友化学(株)

研究概要

【拠点A】 眼疾患

(理研CDB)

【技術開発個別課題】 立体浮遊培養の自動化

川崎重工業 大日本 住友製薬

住友化学 住友

ベークライト

自動化装置の ・試作/改良 ・要素開発 ・全体設計 等

実証試験 等

培養容器 開発 等

連携

立体培養により 作製した眼組織

酵素でバラバラにした細胞を 低細胞接着プレートに入れる (容器を非接着性ポリマーで コーティング)

細胞に凝集塊 を作らせる

凝集塊を浮遊培養できる

立体浮遊培養技術 理研CDB 笹井GDらにより開発

本開発は、幹細胞の立体浮遊培養の自動化を目指す。 立体浮遊培養技術で世界的にリードする理研CDB(拠点A) と連携し、川崎重工業の最先端ロボット技術を応用した容器 ハンドリング技術、プラントで培われた液体ハンドリング技術、 住友ベークライトの培養容器を中心とした基材面での革新的 技術と、大日本住友製薬と住友化学とが有する品質評価 技術を活用する。

立体的な組織形成が可能

再生医療実現拠点ネットワークプログラム 企業参加課題例

平成25年7月より実施

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Ⅰ.基礎研究の実用化 臨床研究・治験への取組 ~橋渡し研究加速ネットワークプログラム~ Ⅱ.世界最先端の研究 再生医療 ~再生医療実現拠点ネットワークプログラム~ Ⅲ.人材の育成 大学・大学院での人材育成 ~未来医療研究人材養成拠点形成事業~ 医療機器開発のリーダーの育成 ~スタンフォード バイオデザイン~ Ⅳ.その他 ゲノム医療 ~東北メディカル・メガバンク計画~ ~オーダーメイド医療の実現プログラム ~脳科学研究戦略推進プログラム・脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト~ ~医療分野研究成果展開事業~ ~放射線医科学研究所 ライフサイエンスに関する研究開発~

目次

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A 基本事項 3 課題探求・解決と学習の在り方 (3)医学研究への志向の涵養 一般目標: 生命科学や医療技術の成果を生涯を通じて学び、病因や病態を解明する等の医学研究への志向を涵養する。 到達目標: 1) 研究は、医学・医療の発展や患者の利益の増進を目的として行われるべきことを説明できる。 2) 生命科学の講義・実習で得た知識をもとに、診療で経験した病態の解析ができる。 3) 患者や疾患の分析をもとに、教科書・論文等から最新の情報を検索・整理統合し、疾患の理解・診断・治療の 深化につなげることができる。 4) 検索・検出した医学・医療情報から新たな課題・仮説を設定し、解決に向けて科学的研究(臨床研究・疫学研 究・生命科学研究等)に参加することができる。

医学教育モデル・コア・カリキュラムの記載内容<臨床研究抜粋>

注1)到達目標:学生が卒業時まで(一部は臨床実習開始前まで)に身に付けておくべき個々の実践的能力 一般目標:到達目標を習得することで達成される目標 注2)*:卒業時までに習得すべきレベルの内容。ただし必要に応じて臨床実習開始前から学習すべき内容も含む。

B 医学・医療と社会 (8)臨床研究と医療 一般目標: 医療の発展における臨床研究の重要性について学ぶ。 到達目標: 1) 副作用報告と有害事象報告の違いを説明できる。 *2) 臨床研究、臨床試験、治験と市販後臨床試験の違いを説明できる。 *3) 研究目的での診療行為に要求される倫理性を説明できる。 *4) 研究デザイン(二重盲検法、ランダム化比較試験、非ランダム化比較試験、観察研究、症例対照研究、コホー ト研究、メタ研究<メタアナリシス>を概説できる。 *5) 診療ガイドラインの種類と使用上の注意を列挙できる。 *6) 薬物に関する法令と医薬品の適正使用に関する事項を列挙できる。

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医学部医学科等における「研究倫理、臨床研究等」に関する教育の実施状況(平成26年度)

平成26年5月 文部科学省医学教育課調べ

医学部医学科 国立

(42大学) 公立

(8大学) 私立

(29大学) 計

(79大学) 科目例

①研究倫理、②臨床薬理学、 ③臨床統計、④医薬品・医療機器の開発 のいずれかに関する教育を行って

いる大学数

41 7 26 74 生命倫理学、薬理学Ⅱ、医学統計学、 基

礎薬理、医学序説

医学系大学院 国立

(42大学) 公立

(8大学) 私立

(29大学) 計

(79大学) 科目例

①研究倫理に関する教育を行っている大学院数

37 5 23 65 研究倫理・研究方法論

臨床医学研究法 生命・医療倫理学

②臨床薬理学に関する教育を行っている大学院数

34 1 14 49 製剤設計学

化学療法と免疫療法の基礎と臨床 薬物治療学

③臨床統計に関する教育を行っている大学院数

33 3 22 58 医療統計学

臨床腫瘍学総論 医療情報・統計学

④医薬品・医療機器の開発に関する教育を行っている大学院数

28 2 10 40 医薬品臨床評価総論

薬物動態学Ⅰ 生体の機能解析法

17

連携大学院名 連携締結日 筑波大学大学院人間総合科学研究科 平成21年12月 1日 横浜市立大学大学院医学研究科 平成22年 2月 1日 山形大学大学院医学系研究科 平成22年 7月23日 岐阜薬科大学大学院薬学研究科 平成22年11月25日 神戸大学大学院医学研究科 平成23年 2月25日 千葉大学大学院医学薬学府/医学研究院 平成23年 3月 3日 武蔵野大学大学院薬科学研究科 平成23年 6月 2日 岐阜大学大学院連合創薬医療情報研究科 平 成 2 4 年 1 月 1 1 日 帝京大学大学院医学研究科/薬学研究科 平 成 2 4 年 3 月 2 日 就実大学大学院医療薬学研究科 平 成 2 4 年 3 月 1 4 日 静岡県立大学大学院薬食生命科学総合学府 平 成 2 4 年 3 月 3 0 日 大阪大学大学院医学系研究科 平 成 2 4 年 6 月 1 5 日 京都薬科大学大学院薬学研究科 平 成 2 4 年 6 月 2 6 日 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 平 成 2 4 年 1 1 月 1 4 日 名古屋大学大学院医学系研究科 平 成 2 4 年 1 1 月 1 5 日 名古屋市立大学大学院薬学研究科 平 成 2 5 年 3 月 2 1 日 大阪大学大学院薬学研究科 平 成 2 5 年 3 月 2 2 日 北海道大学大学院医学研究科 平 成 2 5 年 3 月 2 7 日 金沢大学大学院医薬保健学総合研究科 平 成 2 5 年 1 0 月 1 6 日 熊本大学大学院医学教育部 平成26年 3月10日

PMDAと連携大学院協定を結んでいる大学院一覧

18

民間企業

事業のイメージ図 大 学

●メディカル・イノベーション推進人材を養成 するための教育プログラム・コースを設定

(学部、大学院、臨床研修いずれでも可)

海外の医療関連機関 地方自治体

境界領域の革新的な研究を担う「分野融合型イノベーション人材の養成」

地域発のイノベーション創出(地域の医療特性を踏まえた研究等)を担う「地域基盤型イノベーション人材の養成」

海外武者修行等による国際的に活躍できる「グローバル型イノベーション人材の養成」

(各大学の自由な発想でご検討ください)

<アウトプットの例> ○医学教育のパラダイムシフト (例) 基礎・臨床教育 ↓ 基礎・臨床・イノベーション教育 ○医療の高度化等に貢献できる人材 ○医療関連産業を活性化できる人材 ○研究成果を世界展開できるマインドを持った人材 ○男女医師のキャリア形成

取組例④ 取組例① 取組例③ 取組例②

未来医療研究人材養成拠点形成事業 (テーマA)メディカル・イノベーション推進人材の養成

課題 ◇医療の更なる高度化・効率化や治療法が未確立な疾患への対応 ◇従来の医学・医療の枠組みでは捉えきれない学際領域のニーズが増大 ◇健康・医療の分野は我が国の成長分野として位置づけられており、世界に日本の健康・医療関連産業を展開して国富の拡大に繋げることが期待

対応 ◇各大学が理念や強み、特色、地域性等を活かして、世界の最先端医療の研究・開発等をリードし、将来的にその成果を国内外に普及できる実行力を備えた人材(イノベーションを推進できる人材)を養成

医学部

医学博士 医科学 修士

研究の動機付け・導入教育

後期研修 初期研修

医学以外の学部 (工学、農学、情報、経済等)

連携

臨床研究センター

産学連携推進室

知財管理センター 教育に参加

インテンシブコース

■研究遂行能力修得に関する教育 ■研究・開発の実践的な場での教育 ■医療イノベーションの実践教育

■学内が一体となった教育体制 ■民間等の人材を活用した教育体制 ■医学生・男女医師のキャリア教育

教育に参加

連携

連携

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【申請件数:38件・選定件数:10件】

【群馬大学】 地域オープンイノベーションR&D人材養成

【東京大学】 臨床発実用化マネジメント人材 養成拠点

【東京医科歯科大学】 IQ・EQ両者強化による イノベーター育成

【金沢大学】 第三の道:医療革新を専門とする 医師の養成

【鳥取大学】 革新的未来医療創造人材の養成

【東京女子医科大学】 医療機器実用化の為の突破力促成プログラム

【長崎大学】 「医工の絆」ハイブリッド 医療人養成コース

【大阪大学】 国際・未来医療のための 人材養成拠点創生

【千葉大学】 未来医療を担う治療学 CHIBA人材養成

【九州大学 】 (福岡大学・久留米大学・産業医科大学) イノベーションを推進する 国際的人材の育成

【テーマA】 メディカル・イノベーション推進人材の養成 取組拠点

※年末に本事業の合同公開フォーラムを【東京医科歯科大学】にて開催予定。 20

① プログラムの概要 課題解決型のイノベーションに必要な考え方 やスキルを、臨床現場のニーズを出発点とし て、実践的に習得するプログラム

・エンジニア、医師、ビジネスマン等により 構成されるチームを病院に派遣 ・医療処置を観察し、病院の抱える問題を 解決する新しい医療技術・機器などの 必要性(ニーズ)を探索 ・ニーズを解決するアイデアを出し合い、 プロトタイプを開発しながら事業化の視点 も含めて検証

スタンフォード大学 バイオデザインプログラム

② プログラムの成果 ・本プログラムにより創出された新しい医療機器により、 約20万人の患者が治療を受けている。 ・12年間で28社が起業、400件の特許出願がなされている。

1.大学におけるイノベーション人材育成

21

医療機器人材育成プログラムの準備状況

大阪大学・東北大学・東京大学及び日本医療機器産業連合会(医機連)は、スタンフォード大学のバイオデザインと連携し、我が国における医療機器 人材育成を推進するため、検討を行ってきた。

各大学・医機連から教員等をスタンフォード大学に派遣し、プログラムを 受講するなど、我が国における将来の教育プログラムの構築や実際の教育に携わる人材の養成・確保を進めている。

平成27年1月には、3大学が医機連等の産業界の協力も得ながら、連携してスタンフォード・バイオデザインプログラムを導入、実施することを合意。 文部科学省も橋渡し研究加速ネットワークプログラムを通じて支援を実施している。

スタンフォード・バイオデザインとの連携を進める。 各大学が実施する教育プログラムの具体化を、平成27年度後期開始に向け

検討を進める。 産業界側は、キャリアパス支援、講師派遣、受講生の確保等を検討する。

これまでの取組状況

今後の取組

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Ⅰ.基礎研究の実用化 臨床研究・治験への取組 ~橋渡し研究加速ネットワークプログラム~ Ⅱ.世界最先端の研究 再生医療 ~再生医療実現拠点ネットワークプログラム~ Ⅲ.人材の育成 大学・大学院での人材育成 ~未来医療研究人材養成拠点形成事業~ 医療機器開発のリーダーの育成 ~スタンフォード バイオデザイン~ Ⅳ.その他 ゲノム医療 ~東北メディカル・メガバンク計画~ ~オーダーメイド医療の実現プログラム ~脳科学研究戦略推進プログラム・脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト~ ~医療分野研究成果展開事業~ ~放射線医科学研究所 ライフサイエンスに関する研究開発~

目次

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東北メディカル・メガバンク計画 ~被災地住民の健康不安解消への貢献、東北発の次世代医療の基盤を整備~

※コホート : 長期間追跡調査することを目的とした、ある特定の条件(地域等)に属する人々の集団

・診療情報 ・生体試料 (血液等)

最先端研究に携わる意欲の高い医療関係人材が、被災地域において健康調査を実施(一定期間、地域医療に従事)

健康調査によって収集した生体試料や健康情報、診療情報等を蓄積し、バイオバンクを構築

被災地住民 (15万人)

被災地において、今後増加が懸念される疾患(心血管障害、精神神経疾患等)を中心に、疾患の発症に関連する要因とその防止法等を分析

宮城県及び岩手県を中心とした被災地の住民を対象として健康調査を実施するとともに、協力者の生体試料、健康情報、診療情報等を収集して15万人規模のバイオバンクを構築し、ゲノム情報等と併せて解析することにより、東北発の個別化予防等の基盤を形成し、創薬等の新たな産業の創出を目指す。

<事業期間:平成23~28年度(第1段階)、平成29~32年度(第2段階)>

関係機関 関係機関

先行するコホート等との連携

地域医療情報連携基盤

被災県

地域の医療機関に情報通信システムを整備、医療機関間を結ぶ情報通信ネットワークも整備

東北メディカル・メガバンク

診療情報 収集に活用等

連 携

<実施体制> <ロードマップ> H23、24

コホート調査

バイオバンク構築

ゲノム情報等解析

H25 H26 H27 H28

地元との調整

15万人規模のバイオバンク

全ゲノム解析の実施

試料提供

他のコホート研究等との連携による解析研究の実施

自閉症等の関連遺伝子、環境要因の同定

震災による健康影響の解析

・本格調査開始 ・H28年度までに15万人をリクルート予定 東北大学:宮城県、地域住民:5万人、三世代:7万人 岩手医科大学:岩手県、地域住民:3万人

コホート調査協力者の試料の収集、保管

全国WGで試料提供方法等の検討

実施体制・設備の整備

実施体制・設備の整備

実施体制・設備の整備

【平成27年度の取組】 15万人規模の協力者のリクルートに向けて健康調査を実施するとともに、日本人の標準ゲノム配列に関する解析研究や疾患予測モデルの開発等を実施。

・被災地を中心とした大規模ゲノムコホート研究を行うことにより、地域医療の復興に貢献するとともに、創薬研究や個別化予防等の次世代医療体制の構築を目指す。

・意欲の高い医療関係人材が被災地で地域医療に携わり、信頼関係を醸成した上で健康調査を実施。被災地の住民の健康不安を解消。 ・15万人規模のバイオバンクを構築し、ゲノム情報と解析結果を比較。薬の副作用の低減や将来なりやすい病気の予測等の東北発の次世代医療を実現。

<実施内容>

概 要

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オーダーメイド医療の実現プログラム オールジャパンでの疾患ゲノム研究を更に推進し、早期に薬剤効果・副作用関連遺伝子の同定を図り、臨床研究への導出を目指すと共に、特定の領域・疾患に対する 明確な出口戦略のもと、大学や国立高度専門医療研究センター等をはじめとする研究機関と共同研究を図る等、本格的な臨床応用に向けた研究を強力に推進。 概 要

疾患ゲノムコホート領域 臨床研究グループ領域

連携研究領域

全国53協力 医療機関

30万人・51疾患 ゲノムコホート

(実施中)

血清

臨床情報

疾患ゲノム・コホート研究分野

対象検体選定 (重篤な副作用等)

全ゲノム

解析

治療反応性解析等 ターゲット遺伝子

同定

・がん分野 ・生活習慣病分野 ・小児分野 ・精神神経分野 ・その他の分野

薬剤反応性 血清利活用

・イミュノジェネティクス 研究分野

ゲノム付随 研究分野

バンク連携 分野 発症メカニズム研究分野

オミクス解析研究等による 各分野で同定された疾患

原因遺伝子の発症機序解明

各大学・研究機関 個別希少疾病

検体 移譲

臨床情報 統合

全国規模 co-operative group

臨床研究 ダブル バンキング

病理標準化センター CGC BBJ 研究基盤組織・部門

理化学研究所:統合生命医科学研究センター 東京大学医科学研究所:ヒトゲノム解析センター

東京大学医学部附属病院病理部 東京大学医科学研究所

・ゲノムワイドSNP解析 ・ゲノム・RNAシークエンス解析 ・エクソン・シーケンス解析 ・全ゲノム・シーケンス解析 等

NextSeq500 (1台)

HiSeq2500 ( total12台)

MiSeq (total7台)

Omni マイクロアレイ

DNAバンク (最大100万検体)

血清血漿バンク (58台334万検体)

組織バンク (12台48万検体)

・ゲノム・コホート研究機能 ・ゲノム付随研究機能 ・ダブルバンキング機能 ・ 検体移譲機能 等

【イメージ画像】

・病理検体品質管理研究機能 ・組織取扱い高度専門研修 等

国立国際医療 研究センター 国立成育医療 研究センター

国立長寿医療 研究センター

国立精神神経 医療研究センター

国立がん 研究センター

国立循環器病 研究センター

JCCG 小児がん最大級の多施設共同臨床試験グループ 参加医療機関 :80大学140医療機関

国内最大級の多施設共同臨床試験グループ 参加医療機関 :80大学120医療機関

NHO 国立病院機構。 143国立病院系列グループ。 12臨床研究センターの設置 20余りの臨床試験を実施。

成果

遺伝子発現・抑制物質(タンパク等)の同定等

治療最適化研究分野

予測診断法開発

治療の最適化

SNPs解析 データ

成果

H26 連携施策 共同研究 H26

連携施策 H27 連携継続

連携事務局 生体試料・診療情報 取扱調整・質の管理 等

共同研究進捗管理 解析許容量調整 等

組織取扱規程作成支援 高度専門研修支援 等

DNA 20万検体

診断治療薬開発

ターゲット シーケンス解析 臨床研究支援

世界一の 公的バイオバンク

構築

国立高度専門医療研究センター

共同研究領域

大学・ 研究機関

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高齢化、多様化、複雑化が進む現代社会が直面する様々な課題の克服に向けて、脳科学に対する社会からの期待が高まっている。このような状況の中、脳科学委員会における議論を踏まえ、『社会に貢献する脳科学』の実現を目指し、脳科学研究を戦略的に推進する。 また、欧米が相次いで脳科学研究の大型プロジェクトを立ち上げる中、我が国として「脳機能ネットワークの全容解明」という目標を掲げ、霊長類の高次脳機能を担う神経回路の全容をニューロンレベルで解明し、精神・神経疾患の克服や情報処理技術の高度化等につなげるための基盤を構築する。

(主査 : 金澤 一郎 日本学術会議会長(当時))

◆平成19年10月、文部科学大臣から科学技術・学術審議会に対し、「長期的展望に立つ脳科学研究の基本的構想及び推進方策について」諮問

◆これを受け、同審議会の下に「脳科学委員会」を設置、平成21年6月23日に第1次の答申

◆本答申では、重点的に推進すべき研究領域等を設定し、社会への明確な応用を見据えて対応が急務とされる課題について、戦略的に研究を推進することを提言

◆平成25年7月、欧米の動向を踏まえ、我が国の強みを生かした革新的技術による脳科学研究を戦略的に推進するため、「革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明」を基本的な構想として調査検討を実施し、報告書を取りまとめ

脳 科 学 委 員 会

脳科学研究戦略推進プログラム・ 脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト

『社会に貢献する脳科学』 の実現へ

脳の情報処理理論の

確立と応用

ヒトの高次脳機能と その障害としての 精神神経疾患の 理解と治療戦略

心身の健康を維持する脳の分子基盤と環境因子等の研究 (課題F)

BMI技術を用いた自立支援、精神・神経疾患等の克服に向けた研究開発 (BMI技術)

霊長類モデル動物の創出・普及体制の整備 (霊長類モデル)

霊長類脳構造・活動・機能マップ作成 (中核拠点)

回路再構成技術 透明化技術 多光子顕微鏡 顕微鏡的MRIの高度化

脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト(拡充)

革新的な解析技術の開発 (技術開発個別課題)

ヒトの精神・神経疾患の克服に向けた研究開発 (臨床研究グループ)

脳科学研究を支える集約的・体系的な情報基盤の構築(課題G) 等

概 要

【平成27年度の取組】 ・平成26年度に構築した研究体制により 本格的にプロジェクトを推進 ・神経回路のニューロンレベルでの高効率な 解析を可能とするシステムの整備による ミクロマップ作成の加速化

ミクロマップ作成加速化のための高効率な 電子顕微鏡像再構成法

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○大学等と企業との連携を通じて、大学等の研究成果の実用化を促進し、イノベーションの創出を目指す ○特定企業と特定大学(研究者)による知的財産を活用した研究開発、複数の大学等研究者と産業界によるプラットフォームを活用

した研究開発を支援 ○民間リソースを積極的に活用する枠組みを取り入れつつ、迅速かつ効果的な実用化を促進する仕組みを導入

大学等の知的財産を活用した産学による共同研究開発

課題や研究開発の特性に応じた最適なファンディングを設定し、総合的かつシームレスに支援

基礎研究の成果を基に、大規模かつ長期的な研究開発

JST戦略的創造研究推進事業等の成果について、産学連携で構成される複数研究開発チームにより、イノベーション創出に向けて長期一貫した研究開発を推進

<研究開発テーマ(例)> 「革新的医療を実現するための バイオ機能材料の創製」

産業界に共通する技術的課題の解決に 資する基盤研究

産学の意見交換の場「産学共創の場」を構築し、産業界に共通する技術的課題の解決に資する大学等の基盤的な研究を推進

<技術テーマ(例)> 「ヒト生体イメージングを目指した 革新的バイオフォトニクス技術の構築」

研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 産学共創基礎基盤研究プログラム(産学共創) 戦略的イノベーション創出推進プログラム(S-イノベ)

腫瘍

共通的な研究開発基盤を構築するための 世界最先端の独創的な研究開発

新しいサイエンスの潮流を創出するオンリーワン・ナンバーワンの革新的な計測分析技術・機器・システムを持続的に生み出すため、最先端の計測分析技術・機器・システムの開発を支援

先端計測分析技術・機器開発プログラム

医療分野研究成果展開事業 概 要

産学の連携により医療分野における技術課題を解決し、 事業創出を図る

日本医療研究開発機構(AMED)/文部科学省が戦略的にテーマを設定し、当該テーマのもと、産学連携で構成される複数の研究開発チーム選定し、医療イノベーション創出に向けて、一体的に研究開発・事業化を推進

産学連携医療イノベーション創出推進プログラム

継続課題のみ

新規課題あり

テーマ設定 PO選定

AMED

研究開発

(テーマごと)

統括

PO [課題2]大学等・企業

[課題1]大学等・企業

・・・

[課題●]大学等・企業

低酸素状態にあるがん腫瘍のイメージング

再生型小口径人工血管の開発 (例)良好な耐摩耗性を持つ人工股関節の開発

(例)生体計測用超高速 フーリエ光レーダー顕微鏡

(例)イメージング 質量顕微鏡

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1.重粒子線を用いたがん治療研究

2.分子イメージング手法を用いた疾患診断研究

これまで積み上げてきた治療実績を踏まえ、より多くの患者に最適な治療を提供するため、海外展開を視野に入れつつ、呼吸同期3次元高速スキャニング技術の臨床応用や回転ガントリー導入のための研究開発を推進するとともに、更なる疾患の適応の拡大等に取り組む。

PET用プローブや、がんを見ながら治療できるOpenPETの研究開発を行うとともに、分子イメージング手法を用いて、がん等の病態診断や精神・神経疾患のメカニズム解明等に係る技術基盤の開発を実施。

近い将来に国民の2人に1人が罹患するとされるがんや、患者が増加している精神・神経疾患等についての診断及び治療に資する、重粒子線がん治療及び分子イメージング技術に関する研究を推進する。

【国際動向】 ・重粒子線がん治療は国内外で建設計画が進行中である中、治療法において我が国が世界をリード(患者の6割以上が放医研で治療)。 ・世界で初めてPETによるタウタンパク(認知症の原因物質の1つ)の画像化に成功。認知症解明の鍵となる技術であることから、 海外でも関心が高く、米国企業との熾烈な競争が始まっている。 【課題】 ・我が国の優位性を維持し、また、海外を含めた技術の普及を進めることが課題。

世界初の開放型PET「OpenPET」の開発

【研究開発の道筋】(例)超伝導小型回転ガントリー導入のための研究開発

2013年 2015年

製作 納入 実証試験

【研究開発の道筋】(例)OpenPETの開発

~2012年 ~2015年

要素技術開発 装置開発 臨床応用

2016年~

超伝導小型炭素線回転ガントリー

概 要

放射線医学総合研究所 ライフサイエンスに関する研究開発

放射線の医学的利用に関する研究開発

放医研は日本で唯一、かつ世界をリードする放射線医学の総合的な研究機関として、以下の研究開発を実施。 【放射線の医学的利用に関する研究開発】 重粒子線を用いたがん治療研究 、分子イメージング技術を用いた疾患診断研究

【放射線障害の防止に関する研究開発】 放射線被ばく事故・事件に対処するための研究、放射線に対する安全・安心を確保するための研究、医療被ばく評価研究

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御清聴ありがとうございました。