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【薬卵(やくたま)】 城西国際大学薬学部から参加した薬学生が九十九里地域医療夏期セミナー2010 体験記を HP に紹介しました。
(http://www.jiu.ac.jp/pharmacy/yakutama/boom/index.html)
☆九十九里地域医療夏期セミナー☆ 千葉県立東金病院が主催し、NPO 法人千葉県医師研修支援ネットワーク、NPO 法人地域医療を育てる会など現
実的に有効な地域医療の実現を目指す活動を行っている団体およびJIUが共催となるイベントです。2010年度開催
セミナーは、「地域医療の最前線を知る」をテーマにし、地域医療の第一線に赴き、直接地域の住民・行政・医療・福
祉関係者から地域医療の現状や期待など生の声をヒアリングするとともに、講演やワークショップを通して日々の診療・
研修および将来の実践に有用な知識、技能を獲得することを目的に開催されました。 ☆プログラム 1 日目☆
「地域で総合医・家庭医を育てる」をテーマとした基調講演、山武医療圏の医療過疎についてのレクチャー「地域を
観る、診る、看る!」からこのセミナーは始まりました。その後参加者が 7 つのグループに分かれ、それぞれ病院・訪問看
護施設・診療所・地方行政・介護予防教室・商工会議所・薬局を見学し、関係者から地域医療に関するヒアリングを
行いました(フィールドワーク)。このフィールドワークでは、医師をはじめとする多職種の医療従事者や他大学の医療関
連学部生と一緒に活動するという、とても貴重な経験となりました。フィールドワーク終了後には、明日に控える「プレゼ
ンテーション」の準備に早速とりかかりました。 今回のセミナーは1泊2日。一つの楽しみは「夜の会」。少しお酒の力も借りながら、普段はなかなか話す機会がない
多様な医療関連職の方々とコミュニケーションを図ることでした。夕食会や車座セッションを通じて、「地域医療」という
テーマに限らずさまざまな想いをぶつけることができました。現場で活躍される先生方の声からは「リアルな地域医療」
の一面を、他学部の同じ学生からは視点の異なる意見を聞くことができ、とても充実した時間を過ごすことができました。
また多くの友人をつくることができたことも大きな収穫となりました。
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☆プログラム 1 日目 2 日目は、「Significant Event Analysis を活用した臨床技能向上」と「チームアプローチで学ぶ緩和ケア」という
テーマでのスモールグループディスカッションが行われ、引き続き 1 日目のフィールドワークの発表会が行われました。
自分が参加できなかった 6 施設のプレゼンテーションを聴くことで、それぞれの施設状況を知るとともに地域医療に関
する多角的な知識を深めることができ、学びの多いセッションとなりました。この 7 施設の代表者による発表資料は、九
十九里地域医療夏期セミナーに掲載されるとのことです。ぜひ一度、ご覧になってください。 ☆参加した薬学生の声☆
このセミナーには、私を含め JIU 薬学生が 21 名参加しました。そこで参加学生から、それぞれフィールドワークで訪
問した施設を中心に、このセミナーを通じて感じた「地域医療」についてレポートを集めてみることにしました。 「仲間が何を見て、何を感じ、そしてこれから何を目指していくのか‥‥」
とても、興味深いレポートが返ってきましたので、ここに紹介します。
開会 アイスブレーキング
フィールドワーク発表会 参加者の集合写真 薬学生がフィールドワークで参加した 7 つの施設について、それぞれレポートを作成しましたので、以下に紹介します (病院・訪問看護施設・診療所・地方行政・介護予防教室・商工会議所・薬局)。 【訪問 file no. 1 病院】
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私は、東金病院の医療ソーシャルワーカーの方に地域医療についてお話を聞きました。東金病院は急性期病院にあたり、
入院患者さんを約 3 カ月以内に退院させて自宅や老人ホームなどの施設に移転させています。医療ソーシャルワーカーは
その際、経済面・利便性などを考慮し、在宅治療が困難な患者さんの受け入れ先施設を紹介することを主な業務としていま
す。
今回の訪問では、医療ソーシャルワーカーという立場から、「地域に必要な病院や医療の在り方」についての提言を受け、
参加者同士でディスカッションを行いました。医療過疎という現状と市民の「コンビニ受診」の増加を鑑み、地域医療の在り方
について、「急性期病院*の必要性」について言及される参加者もいました。未だ医療現場の真の状況を知らない私には衝撃
的な発言でしたが、私たちが考えるよりも深刻な問題が次々に発生しているんだなと思いました。またこれらの問題を解消する
ために、地域医療ネットワークの構築、すなわち各医療機関の役割分担の明確化と連携強化の必要性についても討議しまし
た。その中で私は診療所が治療のベースとなる新たな紹介制度を提案しました。風邪などの軽症患者は診療所で受診し、
最初から急性期病院への来院を制限するという制度です。もちろん地域住民への制度理解の促進などさまざまな困難があ
るでしょうし、他の参加者からもさまざまな賛否の意見をいただきました。自分自身、これまで大学で学習してきた医療関連知
識を統合し、多職種の方々と一つのテーマについて語り合えたことは、非常に貴重な経験となりました。
今回のセミナー、ディスカッションを通して私は多くのことを学びました。一緒に参加した医学部生の、積極的な参加態度や
問題の把握能力、論理構築された発言内容などは、自分たち薬学部生に足りない部分を痛感させられました。これまで他職
種の先輩医療人と、あるいは他大学の医療関連学部生とディスカッションする機会も少なかったので、自分たちが通用する
部分と通用しない部分が感じ取れた貴重な 2 日間となりました。ここで感じたパッションを今後の学生生活の糧にしていきたい
と改めて思いました。 (城西国際大学 薬学部 5 年 安藤寛・山寺徹) * 急性期病院:発症間もない急性期の患者に、一定期間集中的な治療をするための病床を持つ病院(急性期治療が終わ
ると、リハや療養をするための療養型病院に転院する場合が多い)
フィールドワークでの情報収集 フィールドワークでのディスカッション
フィールドワークの成果発表 大学教員からの質疑
【訪問 file no. 2 訪問看護】
私は、さんむ医療センターの訪問看護ステーションに行き、訪問看護に同行させていただきました。訪問看護の看護師は
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24 時間体制で取り組んでおり、緊急時はいつでも電話対応が可能で、場合によっては訪問をしてくれるとのことで患者さん
側にとっては 1 番身近で、何でも相談できる心強い存在であると感じました。 今回訪問させていただいたのは、脊椎損傷のため首より下が動かせない患者さんのところでした。私はこれまでに在宅医
療の現場を目の当たりにしたことがなく、とても緊張しましたが、今回の訪問でご家族の方々の「看護することと向き合う姿勢」
に多くのことを学びました。たとえば患者さんが咳を呼出する際に腹部を押して介助したり、排尿介助をしたりしていました。この
際には、もちろん患者さんの痛みの程度をよく理解した上で介助を行い、このようなきめ細かな介護は家族だからできることだ
と改めて感じました。またこちらのご家族では、家族の誰か 1 人に看護を任せているのではなく、家族全員で患者さんの看護
していました。ご家族の方々も、それぞれの生活や仕事がありますが、医師や看護師、ヘルパーなどたくさんの支援に支えられ、
家族一人ひとりの生活が維持されているのだと感じました。 今回の訪問では、「家族ならではの工夫、コミュニケーションの難しさ、他職種との連携の重要さ、また在宅医療への薬剤
師の貢献」について考えさせられました。またセミナーに参加したことで他職種の方々の考え方、薬剤師に求めていることなど
を聞くことができ、たくさんの刺激を受けました。在宅医療における薬剤師としての役割は、まだまだ確立されておらずさまざま
な可能性があると思います。薬物治療のみを専門にこなす薬剤師ではなく、他職種と手を取りながら患者さんにより良い医療
を提供できる薬剤師を目指していきたいと思いました。 (城西国際大学 薬学部 5 年 鈴木文子)
フィールドワークでのディスカッション フィールドワークの成果発表
座長からの質疑 講師からのコメント
【訪問 file 3 診療所】
私は在宅医療に力を入れている岡崎医院へ行き、在宅訪問を三軒同行させていただきました。この地域は私の地元でも
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あり、小さい頃から岡崎先生にはお世話になっていました。この岡崎先生は在宅医療にとても熱心な先生で、午前中の外来
が終わるとすぐ患者さんの元へ行き、在宅医療を行っています。今回の訪問では前立腺ガンの患者さん、交通事故による高
次機能障害で全身麻痺の患者さん、ALS*の患者さんのお宅を訪問することができました。岡崎先生の患者さんと向き合う
姿勢から、「ただ目の前の患者さんの病気を診るのではなく、経済面も含めた家族の悩みを聞くこと」の重要性を感じました。
これは私にとって「生きる」ということの本当の意味を考えさせられる機会になりました。寝たきりの患者さんに対して提供できる
医療というのは限られています。しかしそのような中で、どこまでの医療が提供できるのか、また果たして医療を提供し続け、延
命させることが本当に良いことなのか‥‥‥‥在宅医療を通じて、死生観について深く考えさせられる 1 日となりました。 このセミナーでは、様々な医療職の方々とお話しする機会に恵まれ、地域医療についての歴史的背景や最近の動向など
をうかがうことができました。このような異なる立場で医療と向き合う方々とコミュニケーションが図れたこと、また同じ学生の立
場で参加した他大学他学部の友人ができたことが何よりの収穫となりました。 人と人とのつながりを大事にし、将来ここで出会った友人と同じ医療従事者として地域医療に携わることができたら、これ
こそが地域医療だと思います。それぞれの地域の医師、薬剤師、看護師、ヘルパーといった医療従事者が地域住民に積極
的にコミュニケーションを図り、一人でも多くの住民が地域医療について考えるような町づくりに貢献できればと思いました。こ
れから更に高齢化が進んでいく中で、私は在宅医療を含め地域医療というものに真摯に向き合える医療人を目指します。
(城西国際大学 薬学部 5 年 鈴木達彦) *ALS:(筋委縮性側索硬化症)生命維持に必要な筋肉が徐々に委縮する疾患
フィールドワークの成果発表 フィールドワークに向かうメンバー
成果発表を聞く参加者 講師からのコメント
【訪問 file no. 4 地方行政】
私は、東金市保健福祉センターに行きました。この施設は市民の多様な保健福祉のニーズに対応するためサービスの提
供機関を統合し、総合的かつ効果的にサービスを行う拠点として設置されました。施設では、健康相談や各種検診、予防
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接種といった保健サービスの提供。具体的な福祉サービスの企画や実施を行う社会福祉協議会としての役割。在宅の知
的・身体障害者への就労機会の提供や、知能及び能力向上の訓練を行う福祉作業所としての役割などを担っています。今
回は、健康増進課の課長さんから市民の健康づくりへの地方行政の役割についてのお話を伺いました。
市民の健康づくりの中核には生活習慣病予防政策があり、東金市では「とうがね健康プラン 21」という政策を実施している
とのことでした。これは全ての市民が積極的に自ら参加する健康づくりをめざすことを目標に掲げて取り組んでいるものです。
そこで私たちは、具体的にどのような働きかけをすれば、目標達成が得られるのかについて議論しました。「プランがあっても
市民がその存在を知らなかったら意味がない。知っていても参加しなくては意味がない」と言うことから、プランの認知度向上
を図るためのプロモーションとして、広報誌や掲示板などの活用、関心を持った人が周囲の人々に宣伝する口コミ効果など
積極的に行うことを提案しました。また医師は予防医学的情報提供も患者さんに行い、薬剤師はセルフメディケーション*を含
めた健康意識を促進することも重要なことであるとの議論も行いましたが、医療従事者の多くは主に傷病者を対象としており、
地域住民の大多数である健常な生活者への働きかけが不十分と言った問題点も挙げられました。そこで地域住民が参加し
やすいコミュニティを作り、そこでヘルスリテラシー*向上を図るような政策が実施できないのかと考えました。各所でさまざま
なコミュニティが形成され、その輪を広げることで地域住民の健康増進が図れるのではないかと考えました。
今回のセミナーでは、行政という私たちの日常とは異なる視点から市民の健康について考えました。目に見えて効果ので
る政策はあまりないのかもしれませんが、徐々にでも地域保健に貢献する行政であって欲しいと思うとともに、地域社会の中
で薬剤師が健康増進の一翼を担うために、どのような薬剤師を目指すべきかを改めて考えさせられました。
(城西国際大学 薬学部 5 年 齊藤佳子) *セルフメディケーション:自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で管理・手当をすること *ヘルスリテラシー:健康の維持増進に関する、情報入手やそれらの理解、効果的な活用などができる能力の程度
フィールドワークでの情報収集 フィールドワークでのディスカッション
フィールドワークの成果発表 講師からのコメント
【訪問 file no. 5 介護予防教室】 私は山武市で実施している介護予防教室に参加しました。高齢者を対象とした介護予防教室『はつらつ教室』では、日常
生活機能(ADL)の向上を目的に、看護師、運動インストラクター、理学療法士(PT)、管理栄養士、歯科衛生士などさまざ
まな職種の専門家が連携したトータルサポートを行っていました。活動内容は主に栄養指導や、口腔機能・運動機能向上の
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指導、健康チェックなどで、無料送迎のサービスも行っていました。参加者は 1 グループ約 15 人で、実施期間は週 1 回の 3
ヶ月間(12 回)、1 回の実施時間は 2 時間となっております。この参加人数は当該地域の特定高齢者*数全体ではまだまだ低
いもので、本当に来てほしい方に参加していただくことはとても難しいとのことでした。しかしながら介護予防教室の成果として、
特定高齢者ではなくなった(一般高齢者になった)方の割合が 35%と山武を除く他の近隣市町村では 10%程度に比べ高い
数値を示しています。また参加者の方からも、「仲間が増えた」、「若々しくなった」、『生きる元気が出た』など社会活動への参
加意欲や健康関連 QOL の向上を示す声が挙がっていました。
今回の訪問では、これまで薬剤師の社会的使命は薬物治療にあると考えていましたが、地域医療の立場からは(疾病を)
予防することの重要性を改めて認識することができました。これからますます社会の高齢化が進み、高齢者が高齢者を介護
するような時代となっていきます。家族だけでなく隣人や出会った人と積極的に交流することが地域のつながりを強化し、地
域が地域を見守る社会(理想は「サザエさん」の町)になったらいいなと思いました。私自身、将来地域医療に貢献できる薬
剤師を目指しているので、様々な医療従事者と交流できたこのセミナーはとても貴重な経験になりました。薬の知識を身につ
けるだけでなく、他職種の方ともコミュニケーションがとれるような薬剤師を目指したいと思います。
(城西国際大学 薬学部 5 年 牧野莉佳) *特定高齢者:65 歳以上で生活機能が低下し、近い将来介護が必要となるおそれがある高齢者
フィールドワークでの情報収集 フィールドワークでのディスカッション
フィールドワークでの情報収集 フィールドワークの成果発表
【訪問 file no. 6 商工会議所】
私は東金商工会議所に行き、職員の方にお話を伺いました。他班の病院・看護・介護など医療福祉に直接かかわる施設
訪問とは異なり、私たちは医療を受ける被医療者としての立場から、「地域に求める医療」という視点でのお話をいただきまし
た。これまで受けた薬学教育は、医療従事者としての視点が多かったため、とても新鮮で有意義な機会となりました。東金商
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工会議所は、地域の企業融資や開業相談などの相談業務を中心に行い、商工業者相互扶助のもと地域社会全体の発展
と保健福祉の増進のための活動をされています。実際に会員同士は積極的にコミュニケーションを図り、また地域との触れ合
いやつながりを大事にしておりました。地域を活性化するためにコミュニティビジネス*を推進し、「やっさ祭り」や「桜まつり」など
地域活動の企画運営を通じて、地域コミュニティの再構築を目指しておりました。地域に多くのコミュニティがつくられ、そこで
たくさんの活動が実践され、そこに一人でも多くの住民が参加することで「友人づくり」や「身体活動量の増加」などさまざまな
健康効果を享受することができます。このような健康効果は心身に影響を及ぼし、結果として引きこもり予防や介護予防を支
える市民活動として定着することが望ましい地域医療の一つだと思いました。
今回のセミナー参加によって、様々な方々とお話しする貴重な機会を得て、さまざまな事象への感じ方や考え方の違いに
たくさんの刺激を受け、とても勉強になりました。薬学生としてだけでなく未来の医療人として、広い視野や知識を身につけて
いかなければならないと強く感じました。今回の経験を生かし今後の学生生活を有効に活用し、他職種・地域の方々と繋がっ
ていける薬剤師を目指して積極的に活動していきたいです。 (城西国際大学 薬学部 4 年 石田美歌) *コミュニティビジネス:コミュニティにおける課題に対応するための事業。地域の人材、ノウハウ、施設、資金等を活用するこ
とにより、地域活性化を目的とした事業。雇用の創出や生きがいづくりなどが行われる場合が多い。
フィールドワークでのディスカッション 成果発表スライド
フィールドワークの成果発表 質疑に応答する学生
【訪問 file no. 7 薬局】
私は九十九里にある片貝薬局へ行きました。片貝薬局では調剤業務や OTC 薬の販売だけではなく、薬の配達や在宅患
者訪問服薬指導を 24 時間年中無休で行っています。薬局への交通が不便な患者さんを対象に年間 500~600 件の在宅
訪問および指導を行い、服薬状況などの患者情報を「わかしおネットワーク*」を使い、医師にフィードバックしています。在宅
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訪問は慢性期・終末期の患者さんが多く、服薬指導の他にも薬学的管理として、コンプライアンス、残薬、副作用、他科受
診などの確認、予測される事象、疼痛管理、レスキュー薬の残量を調べることなども行っています。「わかしおネットワーク*」
では、薬局側から処方、検査値、医師のコメントを見ることができるため、医師の指導に基づいた服薬指導ができることもあり、
とても便利なシステムだと仰っていました。
今回の訪問は医学部生と一緒に行いましたが、薬局長からの「患者さんは、医師には緊張したり怖かったりして自分の状態
をなかなかしゃべってはくれないが、薬局ではべらべらしゃべってくれる」との言葉に医学部生はとても驚いていました。医療人
一人ひとりはそれぞれ患者さんのことを思い、真摯に向き合っているのでしょうが、患者さん自身が感じる医療人像というもの
様々あるんだなと思いました。職種や肩書などの要因により、患者さんの中でそれぞれの医療人像がつくられるのかもしれませ
んが、このギャップは顔と顔を合わせて会話し、お互いの人間理解がなければ、なかなか埋まるものではないだろうと思いまし
た。また、「わかしおネットワークは便利だけど、基本はヒューマンネットワークなので、心がつながっていないと意味はない。」と
の言葉も印象的でした。現場で多忙な中でも、「患者さんともっと話をして、患者さんの話ももっと聞いてあげたい。」という姿
勢こそが地域医療に、そしてこれからの医療人に重要だと改めて感じさせられました。
「患者さんが満足してくれればそれでいい。」という片貝薬局の先生方の想いを私自身のこれからの大学生活、そしてその先
の医療人としての生活に活かし、地域医療に貢献できる薬剤師を目指し、努力していきたいと思います。
(城西国際大学 薬学部 5 年 田口絵理)
*わかしおネットワーク(http://www.pref-hosp.togane.chiba.jp/cooperation/index.html):IT(情報通信技術)を活用し
た、東金病院と地域の診療所や保険薬局をつなぐ広域の電子カルテネットワーク。患者様の検査データなどの診療情報を
共有活用して、地域医療の向上を目指すしくみの一つ。
フィールドワークでのディスカッション フィールドワークの成果発表
フィールドワークの成果発表 フィールドワークの総括(まとめ)