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自作教材・教具集 第４集
平成 25年度
石川県立明和特別支援学校
教材ライブラリー課
国語 むすぶくん 1
遊び 鬼の的当て 2
遊び・生活 電車（モノレール） 3
遊び・生活 ボールエスカレーター＆ボール流し 4
遊び・生活体育 どうぶつぱっくんちょ 5
体育 ねらってなげて 6
体育 的当て 7
作業学習 ダストボックス組み立て補助具 8
作業学習 シール貼り合わせ補助具 9
作業学習 ジャバレンジャー 10
作業学習 クッキー生地作りキット 11
日常生活の指導 トラックボール付き腕置き 12
日常生活の指導 ボタンの練習教材 13
日常生活の指導 14
日常生活の指導・自立活動 襟折り教材 Step1,2 15
日常生活の指導・自立活動 襟折り教材 Step3 16
日常生活の指導・自立活動 襟折り教材 Step4 17
日常生活の指導・自立活動 大便拭きとり練習キット 18
国語 『ぴたっ』とことばあわせ 19
算数 形の分類箱Ⅱ 20
算数 入れてみよう １・２・３・４・５ 21
算数・日常生活の指導 時計ルーレット 22
遊び・日常生活の指導 手遊びカード 23
保健体育・日常生活の指導 ７セグメント数字ボード 24
音楽 絵楽譜・色楽譜・色鍵盤 25
自立活動 ＴＰＯに合ったコーディネートグッズ 26
目次
動きをサポート
理解をサポート
1
【教材・教具名】
むすぶくん
【教科・領域】
国語
【対 象】
肢・中学部
【ね ら い】
・線の始点と終点を結ぶことができる
・見続ける力や見続けながら手の運動をコントロールする力をつける
○教材の概要
・ホワイトボードの中央２０ｃｍ四方を作業面とし、周りに黒の色画用紙を貼
る。黒の発砲スチロールボードでパーツを作成し、磁石をつける。
・作業面にパーツを置いて線を作る。
・始点に○磁石、終点に好きなキャラク
ターの絵を貼った磁石を置く。
（ここまでは教師）
・始点から終点まで指で結ぶ。
・始点から終点までペンで結ぶ。
○工夫点
・同じパーツでも置き方を変えることで、向きや太さの違う線を作ることがで
きる。
○効果・改善点
・終点を本人が好きなキャラクターの絵にしたことで、意欲的に取り組んだ。
・終点は指やペンがあたっても動かないので、「止まる」ことがわかりやすかっ
たと思われる。
（※授業実践力向上事業で製作した教材・教具です）
2
【教材・教具名】
鬼の的当て
【教科・領域】
遊びの指導
【対 象】
肢・小学部
訪問・分教室
【ね ら い】
・自分が離したお手玉が鬼に当たることを期待する
・握る、ひっぱる、離すの動作を楽しみながら身に着ける
○教材の概要
・「鬼は外、福は内」と掛け声をかけ示範をし、
遊びの雰囲気を盛り上げ、自分からお手玉を
握ったり、握ろうとするのを待つ。引っ張る
ことが難しい場合は、教師が台を引っ張るこ
とで手ごたえを感じ取れるようにする。「鬼は
外」「せーの」などの掛け声をかけ、お手玉を
離すのを待ち、お手玉が命中したら教師は「や
られたー」「まいりました」など鬼役となり盛
り上げる。
・歌や掛け声を使うことで、他者の働きかけ、
呼びかけに応じる行動を引き出す。自分の行動が、状況に変化をもたらすこ
とに気づくように、それによって褒められたり楽しいことが起こるとことに
気づくようなかかわり方を大切にした。
○工夫点
・注目しやすいよう、コントラストが強い黒地に黄色の鬼の面とした。
・視覚障害のある児童にはお手玉に鈴をつけ、音で状況の変化が感じ取れるよ
うにした。
・ゴムひもを使ったおもちゃを季節に応じてアレンジし、（秋は月と兎など）継
続して同じような動作で遊ぶことができるようにすることで、動作の習熟や
因果関係の理解が深まるようにした。
○効果・改善点
・腕を伸展させたままの振り回すような動きが多かった児童が、肘を屈曲させ
て引っ張る動作や手首の背屈など様々な腕の多様な動かし方を自然に行って
いた。
・握ったり離したりが困難な児童が自分から握ろうと、掌を広げて指を動かし
ゴムひもをひっかけたり、離す時に期待する様子が見られた。
・お手玉に着けたマジックテープが細く、鬼の面にくっつきにくかった。
3
【教材・教具名】
電車（モノレール）
【教科・領域】
遊び
生活単元学習
【対 象】
（知）小学部低学年
【ね ら い】
・友達と一緒に乗り物ごっこをする
○教材の概要
・キャスターボードの裏面にレールを受けるキャスターを取り付け、レールの
ある場所にだけ進むようにした。後ろから押す人力で進む。（写真①）
○工夫点
・台車（キャスター以外）と線路は木製である。レールは簡単に繋いだり、外
したりできるように、はめ込み式にした（写真②）。１本約２ｍである。直線
５本、カーブ１本を製作した。（写真③）レールの裏には滑り止めを貼った。
・電車の前部・後部をダンボールで飾ることができるようにした。（写真④）
○効果・改善点
・レールがあるため、電車が通る場所や行きつく場所がわかりやすい。定員オ
ーバーで電車に乗れなかった場合には、次の駅に先回りして待っている児童
もいた。
・カーブの前後でレールが外れやすかったため、外れにくいようにボルトで脱
着できるようにした。（写真⑤）
・線路上に陸橋を作り、電車でくぐったり、陸橋から電車を眺めたりすること
ができるようにした。（写真⑥）
写真① 写真② 写真③
写真④ 写真⑤ 写真⑥
4
【教材・教具名】
ボールエスカレーター＆
ボール流し
【教科・領域】
遊び
生活単元学習
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・友達と一緒にボールを使って遊ぶ
○教材の概要
＊矢印はボールの進む方向
・ボールエスカレーターは、ブロアーと雨どいを塩ビ管でつないだもので、空
気の力でボール（ボールプールのもの）を押し上げる。
・ボールエスカレーターで押し上げられたボールは、雨どいでつくられたボー
ル流しを転がっていき、最後にタライやカゴに入る。
・1本約３ｍの雨どいを 5本つないで作った。
○工夫点
・雨どいがふらつかないように、支柱とジョイントでつなぐようにした。（写真
①②）支柱は片付ける時になるべく場所を取らないように重ねてしまえるよう
にした。（写真③）
○効果・改善点
・ボールエスカレーターで一度に置くボールの数やボールの置き方について児
童が友達とやり取りしながら遊ぶことができた。
・自らボール置いたり、ボールの流れを止めたり、ボールを追いかけて遊ぶ児
童が多かった。
ボールエスカレーター ボールエスカレーター＆ボール流し
写真② 写真①
写真③
5
【教材・教具名】
どうぶつぱっくんちょ
【教科・領域】
体育
遊びの指導
【対 象】
（知）小学部児童
【ね ら い】
・ボール入れゲームに楽しく取り組む
○教材の概要
・文化祭で行うボール入れゲームのために、段ボールを使って製作した的であ
る。
・くま、きりんについては、ボールを入れると下に落ちる過程でＶＯＣＡのス
イッチが入り、「う、うまい」などの音や声が鳴る仕組みを加えた。
○工夫点
・児童が活動に参加したくなるように、児童の身長以上の高さがあるものにし
た。
・保管して何度でも使用ができるよう、折りたためるようにし、マジックテー
プを使ってすぐに組み立てができるようにした。
・きりんは野球ボール大程の大きさのビニールボールを使用してゲームを行う
ので、通常のＶＯＣＡではスイッチが入らなかったので、弱い力でも反応す
るマイクロスイッチを使用した。
・中に入ったボールが横から出てくるようにし、ボールの片付けを児童たちが
できるような仕組みを考えた。
○効果・改善点
・文化祭では催し物の一つとして使用した。ボールを入れる口の位置や大きさ
がそれぞれ異なるので、実態の異なる児童たちもそれぞれに楽しめた。
・ボールを使った体育の単元でも使用した際も、目標となる位置が明確となる
ため、意欲的に活動に参加できた。
・スイッチをどう接続するかまでは計画せずに、製作を始めたので、スイッチ
が作動しないこともあった。
6
【教材・教具名】
ねらって投げて！
【教科・領域】
うんどう
体育
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・ボールやしめ玉を上から投げる
○教材の概要
・段ボール(必要数)
・プラスチック段ボール
(約 10cm×50cm)
・キャラクターの絵(必要数)
・A３の白ボール２枚(1組)
・ホッチキスまたは透明の
幅広テープ(３辺を閉じる)
○工夫点
・段ボールの前面を低くカットし、玉が入りやすいようにした。
・取り外して持ち運べるように段ボールの裏側に差し込み口を付け、キャラク
ターの絵を差し込めるようにした。
・狙いやすいようにキャラクターの位置を高くした。
・子供が好きなアンパンマンやウルトラマンなどのキャラクターを使った。
○効果・改善点
・キャラクターを狙って意欲的に玉を投げることができた。
・投げた玉が後ろのキャラクターに当たって箱の中に入りやすい。
・底を開き、箱を折りたたんで持ち運びできるように考えたが、不安定だった
ので底を閉じた。
・キャラクターに強く当たると倒れやすい。
・児童によっては、キャラクターを狙うのか、箱に入れるのか分かりにくかっ
た。
7
【教材・教具名】
的当て
【教科・領域】
体育
【対 象】
知・小学部
【ね ら い】
・体育でボールを投げたり、蹴ったり、転がしたりする際の目標とする
○教材の概要
・木材をＨ字型に組み立て（１）、土台と（１）を
蝶番でつなげる（ａ）
・（ａ）に１ｍ四方の段ボールを袋状にしたものをかぶせる。
・表に鬼やライオン等のイラストを描く。
○工夫点
・かぶせる段ボールをできるだけ大きなものにし、児童がボールを投げる際に
ねらいを定めやすく、「倒れた」という実感をもちやすいようにした。
・土台と枠を蝶番でつなげることで、少ない力でも倒れるようにした。
・裏面に鈴をつけ、倒した時に音が鳴るよことで、耳でも楽しめるようにした。
○効果・改善点
・的が大きいので、的に向かってボールを投げようとする児童が増えた。
・的が倒れやすいので、どの児童も的を倒すことができ、満足感を得られた。
・鈴をつけたことで、物に注目しづらい児童も的が倒れたことがわかり、喜ぶ
様子が見られた。
・持ち運びがしづらい。
蝶番で土台と木枠
をつなげる。
木枠
土台
8
【教材・教具名】
ダストボックス組立補助具
【教科・領域】
作業学習
【対 象】
知・中学部
【ね ら い】
・くるくる棒を使って、ダストボックスを組立てる際に使用する
○教材の概要
・組立補助具を「手回しろく
ろ」の上にのせる
・15 ㎝に切りそろえた「く
るくる棒」を２本ずつ下か
ら順にボンドで接着して
いく。
・ボンドが固まったら補助具
をとりはずす。
○工夫点
・ボンドが固まってから、ダストボックスを補助具からとりはずしやすいよう、
補助具のダンボール板はとりはずせるようにした。
・ボンドが付着しダストボックスが補助具からはずれなくなってしまわないよ
う、ダンボール板の端面にはボンドがはがれやすくするためクリアテープを
貼った。
○効果・改善点
・組立補助具を使うことで、形の整ったダストボックスを組立てることができ
た。
・「手回しろくろ」の上にのせて補助具を回しながら組立作業を行ったことで、
接着場所が正面にくるようにして作業を行うことができた。
・組立の際にボンドを適量つけることや、適切な場所にボンドをつけることに
ついて別の補助具や用具または手順を工夫しなければならない。
9
【教材・教具名】
シール貼り合わせ補助具
【教科・領域】
作業学習
【対 象】
知・高等部
和紙工芸班所属生徒
【ね ら い】
・お花シールの中心に小さなシールを貼り合わせる作業が生徒一人でできるよ
うになる
○教材の概要
・和紙工芸班での作業学習で花のシール作りを行った。このシールは大きな花
シールの中心に小さな花シールを貼り合わせることでできている。しかし和
紙工芸班所属の生徒の多くは、「シールを中心に貼る」ことが難しく、彼ら
が貼り合わせたシールは全て大きく中心からずれていた。そこで、この補助
具を製作した。
<使い方>
① ２枚重なった補助具を開け、下段の型に材料の大きなシールをはめ込む。
② 開けた補助具を閉じる。
③ 小さなシールの剥離紙をはがし、補助具上段の型にはめ込む。
④ 大きなシールと小さなシールがくっつくように上から力を入れる。
⑤ 完成したシールを補助具から取り外す。
○工夫点
・シール製作時に補助具下段の型にはめたシールがずれることがあった。そこ
で厚紙を２枚重ね、型に厚みをもたせた。シールがしっかりと型にはまるよ
うに工夫した。
○効果・改善点
・補助具を使用することで、生徒の多くはシールを中心に貼ることができるよ
うになった。
・作業中に手元を見ることが難しかった生徒が、補助具を使用して注目する場
所の目安ができたので、手元を見て作業することができるようになった。
・厚紙でできているため、乱暴に扱うと曲がったり破れたりしてしまう。紙以
外の素材（簡単に曲がったり破れたりしない強い素材）で作ることを試みた
が、シールをはめ込むための型穴をメガパンチであけることができなかった。
耐久性の高い素材の模索を今後も続けていきたい。
（※授業実践力向上事業で製作した教材・教具です）
① ② ③ ④ ⑤ ①
10
【教材・教具名】
ジャバレンジャー
【教科・領域】
作業学習
【対 象】
知・高等部
栽培班所属生徒
【ね ら い】
・袋詰めを行った後の袋の口を蛇腹状に折る
○教材の概要
・クリアファイルをビニール袋の口の幅の大きさに
合わせて切り、折り目を付けて、蛇腹状に折る。
・ビニール袋の口を挟むような形にし、マグネット
で固定できるようにする。このことにより、ビニ
ール袋がズレにくくなり、折り目に沿ってスムー
ズに折ることができる。
○工夫点
・ビニール袋の大きさに応じて、使用するジャバレン
ジャーの大きさを変えられるようにした。また、ジ
ャバレンジャーの大きさによって蛇腹の幅を変え、
仕上がりが綺麗に見えるように配慮した。
・どの種類のジャバレンジャーを使えばいいのか、
すぐに分かるようにジャバレンジャーを選ぶための
補助シートを用意した。そのシートにビニール袋の
口を合わせると、ビニール袋の大きさに合ったジャ
バレンジャーの色が分かるようになっている。この
ような補助シートで、使用するジャバレンジャーを
迷うことなく選べるように工夫した。
○効果・改善点
・蛇腹折りができなかった生徒も、この治具を使い一人で作業を行うことがで
きるようになった。また、製品の見栄えも良くなった。
・生徒の製品に対する意識が高くなり、丁寧に扱うようになった。また、製品
の見栄えを良くしようとする姿も見られるようになった。
・厚みのある品物を入れた場合、ビニール袋の口が開いてしまい、ジャバレン
ジャーで挟むことが難しくなる。また、このような状態で無理矢理挟んでし
まうと、ビニール袋の口がズレ、蛇腹折りを綺麗に仕上げることができなく
なる。ジャバレンジャーは、中に入れる品物にある程度の厚みがあると上手
に折ることができない弱点がある。 （※授業実践力向上事業で製作した教材・教具です）
マグネットで固定
補助シート
様々な種類を準備
11
【教材・教具名】
クッキー生地作りキット
【教科・領域】
作業学習
【対 象】
知・高等部
菓子製造班所属生徒
【ね ら い】
・ゴムべらの扱い（生地をきって混ぜる動作）が上達する
○教材の概要
・まずは、教材の上でゴムべらの動かし方を練習する。
「上から下、上から下」「ボールをもってまわす」と声かけし、声かけと
動作の一致を目指す。
・次に、透明なボールを使って生地作りに取り組む。教材の上に透明なボール
を置くことで、目でみて動作を確かめながら操作できるように工夫した。
・生地をきって混ぜる動作が定着してきたら、透明ではないいつも使っている
ボールを使用して生地作りに取り組む。
・教材は、ラミネート加工することで、油汚れにも強く、繰り返し利用できる
ように工夫した。
○効果・改善点
・ゴムべらを動かす方向が目でみてわかるので、声かけがなくても自分で判断
し、生地を「きる」動作ができるようになった。
12
【教材・教具名】 【教科・領域】 【対 象】
トラックボール付き腕置き 日常生活 筋ジストロフィーによる
肢体不自由のある生徒
【ね ら い】
・腕と机の間の摩擦を減らし筆記に必要な力を減らす
・筆記の際の無駄な力を減らし、ペン先に力を込められるようにする
○教材の概要
対象生徒は左手で筆記を行っているが、字形が歪み、筆圧も弱い。大学進学を希望して
おり、入試のために他人にも判別可能な文字を書く必要があり、本教材を作成した。
〈使い方〉
①腕に固定する
②机上を滑らせるように使用する
○工夫点
・薄く、小さく仕上げるために、強度と薄さを両立できる金属板を使用した。
・動きの自由度を高めるため、ローラー型ではなくボール型のキャスターを使用した。
○効果・改善点
〈効果〉
・机上での腕の可動域を広げるまでには至らなかったが、きれいな文字で筆記を行おうとする
意識が高まった。
〈改善点〉
・薄型化し、肘と手首の高さの差を減らす。
・前腕にも台を置くことで高さを合わせる。また、動きの自由度を高める。
（※授業実践力向上事業で製作した教材・教具です）
筆記の様子
13
【教材・教具名】
ボタンの練習教材
【教科・領域】
日常生活の指導
【対 象】
知・中学部
【ね ら い】
・ボタンの着けはずしをする
○教材の概要
○工夫点
・「立体穴通し教材」は、ブックエンドにマジックテープで着けはずしできる。
・「連続ボタンつけ教材」はマジックテープで着けはずしし、色々なボタンの練
習をできるようにした。
・「ななめボタン教材」は、ボタンのついた面を手前にしたり奥にしたりするこ
とで、違った向きでの手の動かし方の練習ができる。
○効果・改善点 ・両手を使ってボタンを通す動きができるようになってきた。
・「立体穴通し教材」の布タイプは、布をピンと張ってあり、ボードタイプと大
差がなかった。
（※授業実践力向上事業で製作した教材・教具です）
穴落とし教材３種（コイン、ボタン大、小） 立体穴通し教材２種（ボード、布）
連続ボタンつけ教材２種 ななめボタン教材３種
乗り物ボタン教材３種（汽車、パトカー、消防車）
14
【教材・教具名】
「一人でできるかな」
（洋服たたみ）
【教科・領域】
日常生活の指導
【対 象】
肢・中学部
【ね ら い】
・ポロシャツ、体操服（半袖、長袖）などをたたむときに使う
○教材の概要
・子どもの好きなキャラクターのイラストをファイルの見開きに貼り、ひもをつ
けた。
・シャツをたたむ時、ファイルをシャツの上に置いて動きをサポートする。
・シャツの上にファイルを開いて置く。
・「なめざえもん」の声かけで左袖、「ぜんまいざむらい」の声かけで右袖をた
たみ、半分に折る。
・最後に赤いひもをひっぱってファイルを抜くと、きれいにシャツがたためる。
○工夫点
・右と左に違うキャラクターの絵を貼ることで、袖をたたむときの手掛かりとな
るようにした。
・上部に紐をつけたことで、服をたたんだ後ファイルを抜きやすくした。
○効果・改善点
・服をたたむ手順を覚えた。
・服を自らたたもうとするようになった。
15
【教材・教具名】
襟折り教材 Step１、２
【教科・領域】
日常生活の指導
自立活動
【対 象】
知・高等部
【ね ら い】
・制服のポロシャツやジャケットの襟を整える
○教材の概要
Ｓｔｅｐ１「襟」はどこ？：洋服の部位の名称理解
・Step１では、「襟はどこ？」と声かけし、襟をマーカー
ペンで色塗りする。
・プリント学習を重ねた後、実際に洋服を使って、洋服
の部位の名称を理解できているか確認する。
・プリントはラミネート加工することで、繰り返し学習で
きるように工夫した。
Ｓｔｅｐ２「折る」ってどんな動き？：「折る」動作と言葉の一致
・Step２では、星印★に親指を置き、手首
全体を使って折る動作を確認する。
・折るとイラストが現れるようにすることで、
苦手な操作も楽しんで取り組めるように
工夫した。
○効果・改善点
・洋服によって襟の形や大きさが異なることや
動作と言葉の一致を図ることで、Steｐ３への
移行がスムーズであった。
・指先ではなく、まずは手首全体を使って折る
動作の練習から始めることで、学習に対する
苦手意識を軽減することができた。
（※授業実践力向上事業で製作した教材・教具です）
16
【教材・教具名】
襟折り教材 Step３
【教科・領域】
日常生活の指導、
自立活動
【対 象】
知・高等部
【ね ら い】
・制服のポロシャツやジャケットの襟を整える
○教材の概要
Ｓｔｅｐ３「折る」動作の確認
①厚紙 ②薄紙 ③実物
・Step３では、シール●に親指を置き、親指と人差し指で
紙をつまんで折る動作を練習する。
・紙の素材（かたい→やわらかい）と操作する幅（狭い→広い）
を変え、徐々にレベルを上げて段階的に練習できるように
工夫した。
【例】 ①紙の素材がかたく、操作する幅が狭いもの
②紙の素材がかたく、操作する幅が広いもの
③紙の素材がやわらかく、操作する幅が狭いもの
④紙の素材がやわらかく、操作する幅が広いもの
○効果・改善点
・「折る」動作を細分化することで、生徒の実態に応じて段階的に指導すること
ができた。Step４への移行もスムーズであった。
（※授業実践力向上事業で製作した教材・教具です）
指を当てる部分を緑色で示す▲
17
【教材・教具名】
襟折り教材 Step４
【教科・領域】
日常生活の指導
自立活動
【対 象】
知・高等部
【ね ら い】
・制服のポロシャツやジャケットの襟を整える
○教材の概要
Ｓｔｅｐ４「襟を整える」動作の練習
①手をまわす ②手元をみて ③鏡をみて
◀襟折り練習用カッターシャツをハンガーに
かけて操作する。
・Step４では、襟を整える動作を練習する前に、ボディーイメージを高めるために、首
の後ろに手を回して、襟についているマスコットをとる練習をする。①首の横、②首
の後ろの順に、徐々にレベルを上げて段階的に練習する。
・襟折り練習用のカッターシャツ（襟の色が赤色で、襟が整っているかの判断が容易
にできるようにしたもの）を自立型ハンガーにかけて、手元をみながら襟を整える練
習をする。襟の裏側の緑色の部分に親指をあてて操作する。
・次に、襟折り練習用カッターシャツを着て、鏡をみながら襟を整える練習をする。
「（襟の）赤色みせて」と声かけし、鏡をみて、襟の状態を確認しながら操作する。
・最後に、制服のポロシャツやジャケットを着て、鏡をみながら襟を整える練習を積む
ことでねらいの達成をめざす。
○効果・改善点
・襟を整える技能はまだまだ完全ではないが、「襟を直そうね」の声かけのみで
襟に手をのばし、鏡をみて整えようとする姿がみられるようになった。
・対象生徒は身体がかたく肩の可動域が狭いため、片手で
しかマスコットをとることができなかった。生徒の実態
から、首の後ろの襟をスナップボタン等で固定し、首の
横の襟を整えるのみで OKとする。
（※授業実践力向上事業で製作した教材・教具です）
18
【教材・教具名】
大便拭き取り練習キット
【教科・領域】
日常生活の指導
自立活動
【対 象】
知・高等部
【ね ら い】
・排泄後、拭き残しなく大便を拭き取ることができる
○教材の概要
Ｓｔｅｐ１汚れをみつけて拭き取る練習 Ｓｔｅｐ２手をまわしてつまみ取る練習
Ｓｔｅｐ３丁寧に拭き取る練習
・Ｓｔｅｐ１では、ホワイトボード用のマーカーペンで塗りつぶしたものをティッシュで拭
き取る。汚れているところをみつけ、確実に拭き取る練習を重ねる。
・Ｓｔｅｐ２では、大便を拭き取る際の動作練習に取り組む。椅子に座り、手をお尻に
まわしてティッシュで大便マスコットをつまみ取る練習を重ねる。
・Ｓｔｅｐ３では、丁寧に汚れを拭き取る練習を重ねる。広いスペースから徐々に
狭いスペースへと移行し、拭き取りの難易度を高める。
・拭き取る素材についても、つまみとりやすいもの（ストローを小さく切った
もの）からドロドロとしていて拭き取りにくいもの（アガー（寒天））へと
移行し、拭き取りの難易度を高める。
○効果・改善点
・大便マスコットに興味をもち、嫌がることなく学習に取り組むことができた
が、手元をよくみて操作することが苦手なため、拭き取りは丁寧ではなく、
雑であった。ねらいの達成には課題が残る。
①広い→②中間→③狭い
19
【教材・教具名】
『ぴたっ』とことばあわせ
【教科・領域】
国語
【対 象】
知・小学部
【ね ら い】
・単語とイラストのマッチングをする
○教材の概要
・文字カードとイラストカードのマッチングをする。
・カードは強力なネオジウム磁石でくっつくようになっている。
・磁石は取り付け位置がそれぞれのカードで異なるので、間違ったカード同士
をくっつけようとしても上手くいかないので、教師からの指摘がなくても児
童自身が間違えたことに気づく仕組みになっている。
○工夫点
・担当している児童がカードのマッチングをしている際、間違えたカード同士
をつなげても、気に留める様子が見られなかったで、正しいカード同士しか
くっつかない仕組みのあるカードにしようと考えた。
・カードの本体はプラスチック段ボールで製作しているので、単語カードを貼
りかえるだけで、さまざまな種類の単語について学習ができる。
○効果・改善点
・正しいカード同士がマッチングできた場合は、強力なネオジウム磁石が２組
くっついて『カチッ』という音がなり、正答したことが実感できるのか、児
童が意欲的に学習する様子が見られた。
・学習を繰り返す内に、正しいカードを１番目に選ぶことができるようになっ
ている。
・今後３枚以上のカードで組み合わせをする仕組みにすることで、文字の構成
についての学習もできると考えている。
20
【教材・教具名】
形の分類箱Ⅱ
【教科・領域】
算数
【対 象】
知肢・小～中学部
【ね ら い】
・形の弁別ができる
○教材の概要
・ 木材、プラスティック板で箱のパーツを切り組み立て、木工ボンドで接着す
る。
・ 上部は、板 2枚を箱にはまる大きさにし、ボンドで貼り合わせる。糸のこで
○、△、□、 の形を大きさに注意しながら切り落とす。
・ 円柱の木材、角材を児童が操作しやすい長さに切って、円柱、直方体のパー
ツを用意する。（三角柱、四角柱のパーツは既存の分類箱のものを利用した。）
・ 牛乳パックで、円柱などのパーツを入れる箱を作ってみた。
○工夫点
・ 小学部低学年の児童でも形を見て入れられる
ように箱の高さを低くした。
・ 入れたという実感を持てるように円柱、直方
体の長さを長めにした。
・ 上部を取り換えられるようにし、２～３種類
の型はめを 4パターンできるようにした。
○効果・改善点
・ 以前あった形の分類箱は、高さがあり小学部低学年の児童には形を見ること
が難しかったが、低くしたことで形に注目して取り組むようになった。
・ 四角柱、三角柱のパーツを用意できず、既存のものを利用した。そのため四
角柱、三角柱は数が少なく、もう少しあるとよい。
21
【教材・教具名】
入れてみよう １・２・３・４・５
『はらぺこあおむしバージョン』
【教科・領域】
算数
【対 象】
知・小学部
【ね ら い】
・具体物の操作を通して、数への関心を促す
・物を注視する力を育む
○教材の概要
・透明のアクリルパイプに円柱の木片を指定された数だけ入れる。
・アクリルパイプの長さをそれぞれ変え、指定された分木片を入れることがで
きるようになっている。
・児童が楽しく活動できるよう、「はらぺこあおむし」のストーリーを活用して
活動が進められるようにしている。その際、児童たちの生活とより密着した
「指数字」のカードを提示し、真似するよう促している。
○工夫点
・アクリルパイプや指数字のカード等は天板にマジックテープで接着している
ので、場所を入れ替えたり、提示する量を減らしたりすることができ、児童
の現在の実態によって教材を変化させることができる。
・木片を簡単に入れることができると、具体物を注視したり、数を意識したり
する必要が感じられなくなってしまうので、円柱の木片の高さを少し高く設
定した。
○効果・改善点
・物を注視するのが苦手な児童も、活動を繰り返す内に、パイプに入りきるま
で木片を注視することができるようになった。
・「５」と教師が言うと、指数字で「５」を表すようになった。
・パイプの長さが決まっているので、多く入れようとした際は、自分で間違え
に気づくことができる反面、数量一致ができたかまでは確認できず、少なく入
れた時には間違えにも気が付かないことがある。
（※授業実践力向上事業で製作した教材・教具です）
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【教材・教具名】
時計ルーレット
【教科・領域】
算数、日常生活の指導
【対 象】
小学部児童
【ね ら い】
・遊びながら、時間（○時）を読む練習をする
○教材の概要
・直径約 45㎝の文字盤に短針のみを取り付けた。文字盤を貼り付ける丸い板、
針は木製である。正時の間には時刻を表すシールを貼ってあり、理解度に合
わせてシールの大きさや表記の仕方を変えていく。最終的にはシールを貼ら
ない。
・このルーレットは児童机や作業台に置いて使用する。
・すごろく等で遊びながら、針の読み方を学習した。
○工夫点
・理解度に合わせてシールの大きさ表記の仕方を変えていく。最終的にはシー
ルを貼らない。
・針、文字盤を交換すれば、分を読む練習もできる。
○効果・改善点
・（知）小学部 1 年で使用し、針の位置で時間（○時）を読めるようになった児
童がいる。
・すごろくを行ったことにより、1 対 1 対応で数唱（１２まで）できるようにな
った児童もいる。
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【教材・教具名】
手遊びカード
【教科・領域】
あそび
日常生活の指導等
【対 象】
知・小学部
【ね ら い】
・手遊びの種類や終わりを自分で決められるようにする
・給食後の予定を視覚的に伝える
○教材の概要
・イラスト入りのカードを作り、磁石を付けて
ホワイトボードに貼り外しができるようにする。
○工夫点
・手遊びの選択肢は１枚のカードにまとめ、
予定のカードはバラバラにし並び替えでき
るようにする。
・児童が机上で操作しやすい大きさにする。
○効果・改善点
・自分で手遊びの種類を決めたり、もっとしたりやめたり選べるようになった。
・給食後の急な予定変更などを視覚的に示すことができた。
・「おたのしみ」の選択肢を、マジックテープなどで取り外しができるように
し、種類を増やしたり変更したりできるようにする。
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【教材・教具名】
７セグメント数字ボード
【教科・領域】
保健体育等
【対 象】
知・中学部
【ね ら い】
・遠くから数字をはっきりと見ることができる
・少ない部品で数字を表示する
○教材の概要
・数字は 3 ケタとも同じ形になるように、無料のデジタル数字フォントをダウ
ンロードし、８８８をＡ３で印刷したものをベニヤに張り付けてカットする。
・白色ベニヤ板の白色面は、そのままではマジックテープもボンドも瞬間接着
剤もくっつかなかったため、マジックテープの形に合うようにやすりがけを
してから貼りつけた。
・各セグメントは同じように見えて形や長さが微妙に違うため 7 セグメント全
てに番号が書かれている。
○工夫点
・体育祭で赤組と白組の表示ができるように 2セット製作した。
・A3 用紙 3 枚分の大きさの数字ボードなので、遠くからでも数字をはっきり見
ることができる。普通の得点板の様に、数字カードを差し替えるタイプでは
なく、7つに分けたチップを組み合わせて使うので、省スペース。
○効果・改善点
・数字の理解がある生徒にとっては、すぐに勝ち負けの結果を知ることができ
た。
・大きいので、観客席にいる保護者からも点数がわかった。
・体育祭の点数確認だけでなく、『修学旅行まであと○○日』といった表示にも
使うことができる。
・セグメントのチップを紛失すると作り直すことが大変なので、黒色の面に黒
色のマジックテープを貼って使わないセグメントもボードに貼り付けられるよ
うにするとよかった。
白色ベニヤボード
にマジックテープ
を数字の形になる
ように貼る。
数字のセグメント
は白色ベニヤを糸
のこでカットし、黒
く塗装する。
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【教材・教具名】
絵楽譜と色楽譜、色鍵盤
【教科・領域】
音楽
【対 象】
知・中学部
【ね ら い】
・楽譜を見て、自分で演奏する
・自分のパートを理解して演奏し合奏に参加する
○教材の概要
① ５回ずつカスタネット ② ３回大太鼓を叩いた後、休符がある楽譜
を叩く楽譜
③ トライアングルを４回鳴らす楽譜 ④ ド～ソの色楽譜
⑤ 鍵盤に色紙を貼った鉄筋 ⑥鍵盤に色紙を貼ったキーボード
○工夫点
・①～④は実態に応じた楽譜。①数字が読める生徒用、②ひらがなが読める生
徒用、③指差した絵を見ることができる生徒用、④色楽譜と色鍵盤を見合わ
せながらキーボードや鉄筋、木琴でメロディーを演奏できる生徒用
・⑤⑥は使う鍵盤だけ見えるようにして、鍵盤に集中できるようにした。
○効果・改善点
・個々の生徒が担当の楽譜を見て、ほぼ正確に演奏できた。
・④を使う生徒は１人で楽譜を見る自主練習を何度もし、演奏の上達に効果的
であった。
・少ない練習時間で合奏ができるようになった。
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【教材・教具名】
ＴＰＯに合ったコーディネ
ートグッズ
【教科・領域】
日常生活
【対 象】
知・高等部
【ね ら い】
・背景画（ＴＰＯ）に合った服装について考える
○教材の概要
・Ａ３の用紙に背景画を印刷し、ラミネートする。
・フォーマルからカジュアルまでの様々な種類の服の切り抜きを用意する。
・切り抜きもラミネートする。
・背景画の表面と切り抜きの裏面にマジックテープをつける。
・背景画に合わせた場面設定のカードを作成する。
○工夫点
・マジックテープをつけることで、取り外ししやすく、着せ替え感覚で服を選
ぶことができる。
・背景画に生徒の顔写真を貼ることで、生徒自身がその服を着ているように見
え、興味・関心が持てる。
○効果・改善点
・背景画を用いることで、背景に写っている人たちがヒントとなって切り抜き
を選ぶことができた。
・生徒の実生活と結び付くような背景画を用意し、更に実感が持てるようにし
たい。
