7
岐臨技 精度管理事業部 平成 24 年度 総括集 - 1 - はじめに 県内施設の測定精度の向上のため,精度管理調査 を実施した.今年度より日臨技の精度管理システム を使用して各施設のデータ集計と分析を行った. 方法 試料は,正常域に調整したプール血清及び異常域 市販コントロール血清(日水スイトロール)、 HbA1c 用として正常域及び異常域の新鮮人全血を使用した. (1) 試料の作製は,配布前日に必要量分注し保冷剤と 共に梱包して各施設に郵送した. (表 11 各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査) 試料 試料① 正常域 プール血清 試料② 異常域 市販コントロール血清 ■調査方法 参加施設 合計 医療施設 メーカー 医療施設 56 45 11 実施項目 GLU T-BIL D-BIL Na K CL Ca IP Fe TP ALB UA BUN CRE T-CHO TG HDL-C LDL-C HbA1c CRP 28項目 (表 22 各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査) 項目 評価方法 A B C GLU 項目一括評価 2.3% 5.0% 7.5% T-BIL 試薬別評価 5.0% 0.2m 0.3m Na 測定方法別評価 2mm 3mm 4m m K 測定方法別評価 1.9% 0.2m 0.3m CL 測定方法別評価 2mm 3mm 4m m Ca 項目一括評価 1.0% 4.0% 6.1% IP 項目一括評価 3.5% 5.0% 7.5% Fe 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5% TP 項目一括評価 1.2% 5.0% 7.5% ALB 測定方法別価評 1.3% 5.0% 7.5% UA 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5% BUN 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5% CRE 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5% ■ 評価基準 *日臨技の評価方法に準拠した。 項目 評価方法 A B C T-CHO 項目一括評価 4.8% 5.0% 7.5% TG 項目一括評価 5.0% 6.0% 9.0% HDL-C 試薬別評価 5.0% 5.0% 7.5% LDL-C 試薬別評価 5.0% 5.0% 7.5% CRP 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5% AST 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5% ALT 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5% LD 項目一括評価 3.9% 5.0% 7.5% AM Y 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5% CK 項目一括評価 5.0% 5.3% 7.9% GGT 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5% ChE 項目一括評価 4.7% 5.0% 7.5% HbA1c 測定方法別価評 5.0% 5.0% 7.5% 項目,方法別に集計して平均値を算出し±3SD 超えるデータを棄却後のデータから平均値を算出し て目標値とした.評価基準は平成 24 年度日臨技精 度管理調査に準拠して ABCD の評価を行った.(表 2ドライケミストリーは別評価とて評価幅を 2 倍とし, D-BIL は参考項目とした. 評価後,CD 評価の一部施設において 2 次サーベ イを実施した.(試料の関係上 7 施設となった) 結果 GLU 測定方法は,ヘキソキナーゼ法 54.4%(31 施設)電極法 36.7%(21 施設),グルコキナーゼ 7%(4 施設)ブドウ糖脱水素酵素法 1.8%(1 施設)であった.(3) 全体の CV は1%以下に収束しており,方法間差は 見られなかった. (3) 3 各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査) 測定法 施設数 % 日臨% ヘ キソキナーゼ法 31 54.4 60.0 ブドウ糖酸化酵素電極法 21 36.7 30.8 グルコキナーゼ法 4 7. 0 6.9 ブドウ糖脱水素酵素法 1 1. 8 1.8 GLU 全体 試料 試料① 試料② mean 114.9 304.3 SD 1.74 3.48 CV 1.51 1.15 日臨技 1.11 0.98 JSCC2次サーベイ 1. 試料①②ともにCV1%に収束している 2. 項目一括評価 3. GK法の1施 設低値 2次サーベイ 測定法 試料① 試料② mean SD CV mean SD CV HK115.4 1.88 1.63 304.2 4.01 1.32 電極法 114.3 1.45 1.27 304.3 2.61 0.86 GK112.8 3.95 3.50 298.5 14.42 5.16 GD H114.0 302.0 HK電極法 対策 CAL 2次サーベイ Na,K,Cl 電極法で一括評価を行った.全体の CV は1%程 度に収束していたが,希釈法の 1 施設が NaCl 低値を示したため 2 次サーベイを実施した.電極交 換と再キャリブレーション実施後は良好な値を示し たため,電極不良またはキャリブレーション不良が 考えられた.(456) データ不良に関してはコントロール値から検出で きるため,日常の精度管理を確実に実施してほしい. 臨床化学検査 佐藤 恵彦

臨床化学検査 - giringi.jpgiringi.jp/giringi3/soukatu2012/soukatu/kagaku_s.pdf · mean SD CV HK法 115.4 1.88 1.63 304.2 4.01 1.32 電極法 114.3 1.45 1.27 304.3 2.61 0.86 GK法

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岐臨技 精度管理事業部 平成 24 年度 総括集 - 1 -

はじめに 県内施設の測定精度の向上のため,精度管理調査

を実施した.今年度より日臨技の精度管理システム

を使用して各施設のデータ集計と分析を行った.

方法 試料は,正常域に調整したプール血清及び異常域

市販コントロール血清(日水スイトロール)、HbA1c用として正常域及び異常域の新鮮人全血を使用した.

(表 1) 試料の作製は,配布前日に必要量分注し保冷剤と

共に梱包して各施設に郵送した. (表 1)

1

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

試 料

試料① 正常域 プール血清

試料② 異常域 市販コントロール血清

■調査方法

参加施設 合計 医療施設 メーカー

医療施設 56 45 11

実施項目 GLU T-BIL D-BIL Na K CL Ca IP Fe TP ALB UA BUN CRE T-CHO TG HDL-C LDL-C HbA1c CRP28項目

(表 2)

2

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

項 目 評価方法 A B C

GLU 項目一括評価 2.3% 5.0% 7.5%

T-BIL 試薬別評価 5.0% 0.2m 0.3m

Na 測定方法別評価 2mm 3mm 4mm

K 測定方法別評価 1.9% 0.2m 0.3m

CL 測定方法別評価 2mm 3mm 4mm

Ca 項目一括評価 1.0% 4.0% 6.1%

IP 項目一括評価 3.5% 5.0% 7.5%

Fe 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5%

TP 項目一括評価 1.2% 5.0% 7.5%

ALB 測定方法別価評 1.3% 5.0% 7.5%

UA 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5%

BUN 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5%

CRE 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5%

■ 評価基準*日臨技の評価方法に準拠した。

項 目 評価方法 A B C

T-CHO 項目一括評価 4.8% 5.0% 7.5%

TG 項目一括評価 5.0% 6.0% 9.0%

HDL-C 試薬別評価 5.0% 5.0% 7.5%

LDL-C 試薬別評価 5.0% 5.0% 7.5%

CRP 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5%

AST 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5%

ALT 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5%

LD 項目一括評価 3.9% 5.0% 7.5%

AMY 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5%

CK 項目一括評価 5.0% 5.3% 7.9%

GGT 項目一括評価 5.0% 5.0% 7.5%

ChE 項目一括評価 4.7% 5.0% 7.5%

HbA1c 測定方法別価評 5.0% 5.0% 7.5%

項目,方法別に集計して平均値を算出し±3SD を

超えるデータを棄却後のデータから平均値を算出し

て目標値とした.評価基準は平成 24 年度日臨技精

度管理調査に準拠して ABCD の評価を行った.(表

2) ドライケミストリーは別評価とて評価幅を 2 倍とし,

D-BIL は参考項目とした. 評価後,C~D 評価の一部施設において 2 次サーベ

イを実施した.(試料の関係上 7 施設となった) 結果 GLU 測定方法は,ヘキソキナーゼ法 54.4%(31 施設),電極法 36.7%(21 施設),グルコキナーゼ 7%(4 施設),ブドウ糖脱水素酵素法 1.8%(1 施設)であった.(表3) 全体の CV は1%以下に収束しており,方法間差は

見られなかった. (表 3)

3

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

ヘキソキナーゼ法 31 54.4 60.0

ブドウ糖酸化酵素電極法 21 36.7 30.8

グルコキナーゼ法 4 7.0 6.9

ブドウ糖脱水素酵素法 1 1.8 1.8

■ GLU

全体

試料 試料① 試料②

mean 114.9 304.3

SD 1.74 3.48

CV 1.51 1.15

日臨技 1.11 0.98

JSCC法 2次サーベイ

1. 試料①②ともにCV1%に収束している2. 項目一括評価

3. GK法の1施設低値 → 2次サーベイ

測定法試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

HK法 115.4 1.88 1.63 304.2 4.01 1.32

電極法 114.3 1.45 1.27 304.3 2.61 0.86

GK法 112.8 3.95 3.50 298.5 14.42 5.16

GDH法 114.0 302.0

HK法

電極法

対 策 再CAL

← 2次サーベイ

Na,K,Cl 電極法で一括評価を行った.全体の CV は1%程

度に収束していたが,希釈法の 1 施設が Na,Cl で低値を示したため 2 次サーベイを実施した.電極交

換と再キャリブレーション実施後は良好な値を示し

たため,電極不良またはキャリブレーション不良が

考えられた.(表 4,5,6) データ不良に関してはコントロール値から検出で

きるため,日常の精度管理を確実に実施してほしい.

臨床化学検査 佐藤 恵彦

Page 2: 臨床化学検査 - giringi.jpgiringi.jp/giringi3/soukatu2012/soukatu/kagaku_s.pdf · mean SD CV HK法 115.4 1.88 1.63 304.2 4.01 1.32 電極法 114.3 1.45 1.27 304.3 2.61 0.86 GK法

岐臨技 精度管理事業部 平成 24 年度 総括集 - 2 -

(表 4)

4

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

■ Na

全体

試料 試料① 試料②

mean 142.9 157.0

SD 1.04 0.95

CV 0.73 0.61

JSCC法 2次サーベイ

1. CV1%以下に収束している。2. 方法一括評価3. 希釈法で2施設が低値と高値

低値施設 → 2次サーベイ

測定法 施設数 % 日臨%

電極法(希釈法)間接法 41 87.2 89.1

電極法(非釈法)直説法 4 8.5 10.0

その他 2 4.3 0.9

測定法試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

希釈法・間接法 143.0 0.91 0.63 157.0 0.75 0.48電極法・非釈法 141.5 1.00 0.71 157.5 1.29 0.82対 策 再CAL 電極交換

← 2次サーベイ

(表 5)

5

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

電極法(希釈法) 41 87.2 89.2

電極法(非釈法) 4 8.5 10.0

その他 2 4.3 8.8

■ K

全体

試料 試料① 試料②

mean 4.38 6.43

SD 0.06 0.06

CV 1.28 0.96

JSCC法 2次サーベイ

測定法試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

希釈法・間接法 4.38 0.06 1.27 6.43 0.06 0.92

電極法・非釈法 4.33 0.05 1.16 0.45 0.06 0.90

1. CV1%に収束している。2. 方法一括評価

(表 6)

6

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

■ Cl

全体

試料 試料① 試料②

mean 106.1 115.8

SD 1.29 1.56

CV 1.22 1.35

JSCC法 2次サーベイ

測定法 施設数 % 日臨%

電極法(希釈法) 41 87.2 89.3

電極法(非釈法) 4 8.5 9.8

その他 2 4.3 0.9

測定法試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

希釈法・間接法 106.3 1.17 1.10 115.9 1.44 1.24

電極法・非釈法 105.5 1.29 1.22 115.8 2.06 1.78

1. CV1%に収束している。2. 方法一括評価

3. 希釈法で1施設が低値 → 2次サーベイ実施

対 策 再CAL 電極交換

← 2次サーベイ

Ca

県内の測定方法は酵素法が 48.1%,アルセナゾⅢ

法が 13.5%であるが,日臨技の全国集計は逆転して

おりアルセナゾⅢ法 34.4%,酵素法 20%となってお

り県内は酵素法が全国の 2 倍以上採用されている.

(表 7) 評価は日臨技の精度管理評価に従って項目一括評

価を実施した.全体の CV は 2.5%で概ね収束してい

るが,C 評価の施設と B 評価ぎりぎりの施設が散見

されるため,評価方法も再検討の必要がある. 酵素法の 1 施設で,試料 1,2 共に高値を示した

ため 2 次サーベイを実施した.再キャリブレーショ

ン後は,試料1,2共に良好な値を示した.キャリ

ブレーションの問題と考えられる.

(表 7)

7

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%酵素法 25 48.1 20.0

オルトク レゾールフタレイン法 10 19.2 20.1

アルセナゾⅢ比色法 7 13.5 34.4

メ チルキシレノールブルー法 6 11.5 17.1

クロロホスホナゾ比色法 4 7.7 7.0

■ Ca

全体

試料 試料① 試料②

mean 7.55 14.14SD 0.18 0.35CV 2.37 2.50

JSCC法 2次サーベイ

測定法試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

酵素法 7.63 0.13 1.67 14.13 0.39 2.73

OCPC法 7.37 0.25 3.45 14.31 0.23 1.60

アルセナゾⅢ法 7.51 0.21 2.82 13.89 0.30 2.18

MXB法 7.38 0.16 2.17 14.12 0.38 2.67

クロロホスホナゾ 7.68 0.13 1.64 14.25 0.30 2.11

1. 全体のCVは3%以下に収束している。2. 全国集計に比較して酵素法が多くアルセナゾⅢが少ない。

3. 項目一括評価

4. 酵素法で1施設が高値 → 2次サーベイ実施

対 策 再CAL 試薬交換 機器点検

2次サーベイ

IP 県内の測定方法は,酵素法が 90.2%(46 施設)を占

めモリブデン酸 UV 法 5.8%(3 施設),モリブデンブ

ルー法 3.8%(2 施設)であった.項目一括評価を行っ

たが,モリブデンブルー法は試料 2(コントロール

血清)で低値傾向を示した.全体の CV は 2.2%で概

ね収束している.(表 8) 酵素法で試料1(プール血清)が低値の施設で 2 次

サーベイを実施した.再キャリブレーション・試薬

交換・機器点検実施後は良好な値を示した.他にも

低値施設はあるが,今回は試料が少ないため他項目

の 2 次サーベイと重複した施設を選択した. (表 8)

8

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%酵素法 46 90.2 81.1

モリフ ゙デン酸・UV法 3 5.8 10.8

モリフ ゙デン・ブルー法 2 3.8 8.1

■ IP

全体

試料 試料① 試料②

mean 2.92 8.85

SD 0.07 0.20

CV 2.25 2.23

JSCC法 2次サーベイ

1. 全体の集計はCV3%以下に収束している。

2. モリブデン・ブルー法で試料②が若干低値傾向

3. 項目一括評価4. 酵素法1施設 → 2次サーベイ

測定法試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

酵素法 2.92 0.07 2.25 8.88 0.17 1.93モリブデ ン酸・UV 2.90 0.00 0.00 8.70 0.10 1.15モリブデン・ブルー 2.90 0.14 4.88 8.35 0.07 0.85対 策 再CAL 試薬交換 機器点検

2次サーベイ

Fe 分析方法は Nitoroso-PSAP 法 91.3%(42 施設),バソフェナンスロリン法 8.7%(4 施設)で日臨技の全国

集計と概ね同じであった.全体の CV は 1.7~1.5%で収束しているが,Nitoroso-PSAP 法は試料 2(コン

トロール血清)でバラツキが大きく,バソフェナンス

ロリン法は試料 1(プール血清)でバラツキが大きい

傾向を示した.(表 9) 評価は項目一括評価としたため,バソフェナンス

ロリン法の一部施設で評価基準を外れる施設があり,

2 次サーベイを実施した.再キャリブレーション後

の値は若干修正されたが,試料1(プール血清)は低

値傾向であった.

Page 3: 臨床化学検査 - giringi.jpgiringi.jp/giringi3/soukatu2012/soukatu/kagaku_s.pdf · mean SD CV HK法 115.4 1.88 1.63 304.2 4.01 1.32 電極法 114.3 1.45 1.27 304.3 2.61 0.86 GK法

岐臨技 精度管理事業部 平成 24 年度 総括集 - 3 -

(表 9)

9

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

Nitroso-PSAP法 42 91.3 83.3

ハ ゙ソフェナンスロリン法 4 8.7 13.7

■ Fe

全体

試料 試料① 試料②

mean 86.3 201.7

SD 1.48 3.07

CV 1.72 1.52

1. 全体集計はCV2%以下に収束している。2. 若干の方法間差がみられる。

3. 項目一括評価4. バソフェナンスロリン法は、試料①でバラツキあり

→ 2次サーベイ実施

測定法試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

Nitroso-PSAP法 86.3 1.43 1.65 201.4 2.97 1.47バソフェナンスロリン法 82.5 3.42 4.14 205.3 1.50 0.73

評価基準A-B

2次サーベイ

対 策 再CAL

BUN 測定方法はアンモニア消去 89.3%(50 施設),アン

モニア未消去 10.7%(6 施設)であった.(表 10) 全体の CV は 1.8~2.4%で収束しており,今回の

集計ではアンモニア未消去群のバラツキが少なかっ

た.評価は項目一括評価とした. (表 10)

10

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

アンモニア消去・回避法 50 89.3 82.0

アンモニア未消去法 6 10.7 17.5

■ BUN

全体

試料 試料① 試料②

mean 18.68 49.91

SD 0.35 1.23

CV 1.87 2.47

JSCC法 2次サーベイ

1. 全体集計はCV3%以下に収束している。2. 項目一括評価

測定法試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

ア ンモニア消去 18.64 0.34 1.80 50.01 1.25 2.50

アン モニア未消去 18.98 0.32 1.68 49.10 0.76 1.54

CRE 全施設が酵素法であり,昨年まで採用されていた

ヤッフェ法の参加施設はなかった.全体の CV は

3.2%~1.2%で試料 1(プール血清)に若干バラツキが

みられた.(表 11) 項目一括評価を行ったが,試料 2(プール血清)で高

値の施設に 2 次サーベイを実施した.試薬交換・再

キャリブレーション後は良好な値を示したため,キ

ャリブレーション不良(傾きのずれ)が考えられる. (表 11)

11

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

酵素法 56 100 98.9

■ CRE

全体

試料 試料① 試料②

mean 1.042 5.901

SD 0.03 0.07

CV 3.26 1.23

① 項目一括評価② 2施設で試料②が高値

1施設 → 2次サーベイ

JSCC法 2次サーベイ

対 策 再CAL 試薬交換

2次サーベイ

酵素 測定方法は全施設が JSCC 標準化対応法であった.

全体のCVはLD3.0%(試料1),γGT2.11%(試料1),CK2.4%(試料 2)以外は全て 2%以下で良好であった.

(表 12-18) ALP と AMY で試料 1,2 共に高値の施設があり 2

次サーベイを実施した.試薬交換・再キャリベレー

ション・機器点検後は全体の中央値となり良好な値

を示した. (表 12)

12

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

■ ALP

全体

試料 試料③ 試料④

mean 331.0 450.5

SD 5.24 7.08

CV 1.58 1.57

1. 全施設がJSCC法で実施している。

2. 項目一括評価

3. 全体の集計はCV2%以下に収束している。4. 1施設が試料①②とも高値 → 2次サーベイ実施

測定法 施設数 % 日臨%

JSCC標準化対応法 55 100 99.6

対 策 再CAL 試薬交換 機器点検

2次サーベイ

(表 13)

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

■ LD

全体

試料 試料① 試料②

mean 169.5 479.8

SD 5.08 6.88

CV 3.00 1.43

1. 全施設はJSCC法で実施している。

2. 項目一括評価

3. 全体集計はCV3%以下に収束している。4. 1施設で試料②が低値

測定法 施設数 % 日臨%

JSCC標準化対応法 55 100 99.5

(表 14)

14

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

JSCC標準化対応法 56 100 98.3

■ γ-GT

全体

試料 試料① 試料②

mean 55.0 139.8

SD 1.16 2.23

CV 2.11 1.59

1. 全施設はJSCC法で実施している。2. 全体集計CV1~2%に収束している。

3. 項目一括評価

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岐臨技 精度管理事業部 平成 24 年度 総括集 - 4 -

(表 15)

14

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

JSCC標準化対応法 56 100 98.3

■ γ-GT

全体

試料 試料① 試料②

mean 55.0 139.8

SD 1.16 2.23

CV 2.11 1.59

1. 全施設はJSCC法で実施している。2. 全体集計CV1~2%に収束している。

3. 項目一括評価

(表 16)

15

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

JSCC標準化対応法 53 100 99.5

■ CK

全体

試料 試料① 試料②

mean 112.8 444.5

SD 1.79 10.82

CV 1.59 2.43

1. 全施設はJSCC法で実施している。

2. 項目一括評価

3. 全体集計はCV3%以下に収束している。

(表 17)

16

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%JSCC標準化対応法 53 100 96.2

■ AMY

全体

試料 試料① 試料②

mean 90.9 284.5

SD 1.75 5.72

CV 1.93 1.93

1. 全施設がJSCC標準化対応法で実施している。2. 項目一括評価

3. 全体集計はCV2%以下に収束している。4. 1施設で試料①②ともに高値 → 2次サーベイ実施

対 策 再CAL 試薬交換 機器点検

2次サーベイ

(表 18)

17

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%JSCC標準化対応法 47 100 98.8

■ Ch-E

全 体

試料 試料① 試料②

mean 254.7 381.4

SD 3.26 5.07

CV 1.28 1.33

1. 全施設がJSCC法で実施している。2.項目一括評価

3. 全体集計はCV2%以下で収束している。

UA

測定方法はウリカーゼ・ペルオキシダーゼ法

98.2(56 施設)ウリカーゼ・UV 法 1.8%(1 施設)で日

臨技全国集計と同様に大半がウリカーゼ・ペルオキ

シダーゼ法であった.(表 19) 全体のCVは0.93~1.16%で非常に収束していた.

評価は項目一括評価を行ったが良好であった. (表 19)

18

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%ウルカーゼ・ヘ ル゚オキシダーゼ 56 98.2 96.5

ウリカーゼ・ UV法 1 1.8 3.3

■ UA

全 体

試料 試料① 試料②

mean 5.22 9.82

SD 0.05 0.11

CV 0.93 1.16

1. 全体集計はCV1%に収束している。2. 項目一括評価

2次サーベイ

T-CHO 測定方法は,コレステロール酸化酵素法 98%(51

施設),コレステロール脱水素酵素法は 2%(1 施設)のみで日臨技全国集計と同様であった.

(表 20) 全体の CV は 1.5~1.42%で収束しており,項目一括

評価を行ったが良好であった. (表 20)

19

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%コレステロール酸化酵素法 51 98 95.9

コ レステロール脱水素酵素法 1 2 3.9

■ T-CHO

全 体

試料 試料① 試料②

mean 162.3 171.7

SD 2.43 2.44

CV 1.50 1.42

1. 全体集計はCV2%以下に収束している。2. 項目一括評価

HDL-C HDL-C はコントロール血清(試料 2)の反応がメー

カーにより大きいため,メーカー別評価を実施した. 全体の CV は 4.1~6.5%で,今回は試料 1,2 共に

バラツキがみられた.(表 21) 試薬メーカーは協和メディックス 51.9%(27 施設)積水メディカル 30.8%(16 施設)で 8 割以上を占める. 試料 2(コントロール血清)では積水メディカルが高

値を示し,協和メディックスが低値,デンカ生研が

その中間であった.

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岐臨技 精度管理事業部 平成 24 年度 総括集 - 5 -

(表 21)

20

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%協和メディックス 27 51.9 43.9

積水メディカル 16 30.8 34.8

デンカ生研 4 7.7 4.5

シノテスト 2 3.8 1.8

和光純薬 1 1.9 7.0

シスメックス 1 1.9 0.4

シーメンス 1 1.9 2.9

■ HDL-C

全 体

試料 試料① 試料②

mean 47.3 54.4SD 1.96 3.55CV 4.15 6.52

メーカー別

集計

試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV積水メディカル 43.2 1.1 2.5 58.5 1.6 2.7

協和メディックス 46.7 1.2 2.3 51.7 3.2 6.2

デンカ生研 47.8 1.7 3.6 56.8 2.2 3.91

1. 試料②のコントロール血清はメーカー差が大きいため、全体のCV値が高い

2. メーカー別評価実施

TG

測定方法は酵素比色法 98.1%(53 施設),酵素 UV法 1.9%(1 施設)で全国集計と同様であった.(表 22) 全体の CV は 2.2~3.3%で,大きなバラツキはみ

られない.大半は ReCCS 標準で 1 施設 NIST 標準

であったが,今回は標準品による差は認められなか

った. (表 22)

21

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%酵素比色法 53 98.1 98.7

酵素UV法 1 1.9 1.1

■ TG

全 体

試料 試料① 試料②

mean 89.7 60.7

SD 1.98 2.01

CV 2 . 21 3 .31

1. 全体集計はCV2%以下に収束している。2. ReCCS標準の有無では、差が見られなかった。

LDL-C メーカー分類では協和メディックス 50.9%(27 施

設),積水メディカル 31.1%(16 施設),デンカ生研

7.5%(4 施設),シノテスト 5.7%(3 施設),その他

5.7%(3 施設)であった.全体の CV は 2.7~17.5%で

試料 2(コントロール血清)のバラツキが大きいため,

メーカー別評価を実施した.(表 23) また,今回のプ

ール血清(試料 1)においては,CV2.7%とバラツキは

少なく良好であったが,一部の高脂血症(Ⅲ型,Ⅳ型)などにおいてはメーカー差が大きく,標準法

(β-Quantification 法:BQ 法)との乖離が見られるた

め動脈硬化学会からは Friedewald 式による算出が

推奨されている.これに対しメーカー各社はワーキ

ンググループを組織して自主点検を行っているが,

臨床の現場においてはF式で報告している施設は少

ないと考えられる.試料 2(コントロール血清)の測定

値は協和メディックが高く積水メディカルとデンカ

生研は概ね同じ値を示した. 1 つコントロール血清で酵素や脂質,電解質など

全ての精度管理調査を実施することは困難で,今後

は脂質に関しては単独の試料が必要とも考えられる. (表 23)

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%協和メディックス 27 50.9 42.4積水メディカル 16 31.1 35.8デンカ生研 4 7.5 4.2シノテスト 3 5.7 1.6和光純薬 1 1.9 6.4

シスメックス 1 1.9 0.4シーメンス 1 1.9 1.0

■ LDL-C

全体

試料 試料① 試料②

mean 96.1 89.1SD 2.60 15.60CV 2.70 17.51

メーカー

集計

試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

協和メディックス 96.1 2.1 2.2 103.7 2.2 2.1

積水メディカル 95.6 1.7 1.8 71.9 3.7 5.2

1. 試料②はコントロール血清のためメーカー差が大きい。2. 試料①のプール血清は、メーカー差が少なくCV3%以

下であった。3. メーカー別評価実施

ALB 測定方法は BCG 法 56.4%(31 施設),BCP 改良法

41.8%(23 施設),BCP 法 1.8%(1 施設)であった.全

国集計に比較して県内はBCP改良法よりBCG法の

採用施設が多かった.(表 24) BCG 法はグロブリンが測り込まれるため高値を

示すことが知られており,正確な測定のためには

BCG 改良法が推奨されている.今回の試料において

も 0.17~0.08 の高値を示している.そのため全体の

CV は試料 1 において 3.5%のバラツキがみられる.

評価は測定方法別に行ったが,BCP 改良法において

試料 2 が高値の施設があり 2 次サーベイを実施した.

再キャリブレーション後は良好な値を示した. (表 24)

23

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

BCG法 31 56.4 45.9

BCP改良法 23 41.8 49.3

BCP法 1 1.8 4.6

■ ALB

全 体

試料 試料① 試料②

mean 3.78 5.20SD 0.13 0.14CV 3.5 2.6

試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

BCG法 3.91 0.10 2.5 5.28 0.12 2.3

BCP改良法 3.74 0.08 2.1 5.20 0.12 2.4

R 0.17 0.08

1. 全体のCVは2~3%であった。2. BCG法はBCP法に比較して0.08~0.17高値

3. 測定方法別評価4. 試料②のBCP改良法で1施設高値

→ 2次サーベイ実施

対 策 再CAL

2次サーベイ

TP TP の測定方法はビューレット法のみであり全体

の CV は 1.4~1.9%と収束している.(表 25) 試料1,2 共に低値の施設があり 2 次サーベイを

実施した.再キャリブレーション後は良好な値を示

し,標準液の濃縮などが考えられた.

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岐臨技 精度管理事業部 平成 24 年度 総括集 - 6 -

(表 25)

24

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%

ヒ ゙ューレット法 55 100 99.8

■ TP

全 体

試料 試料① 試料②

mean 6.88 8.35SD 0.10 0.16CV 1.42 1.90

1. CV2%以下に収束している

2. 項目一括評価

3. 1施設が試料①②ともに低値 → 2次サーベイ実施

対 策 再CAL

2次サーベイ

T-BIL 測定方法は酵素法 60.7%(34 施設),バナジン酸酸

化法 33.9%(19 施設),亜硝酸酸化法 3.6%(2 施設)でジアゾ法の施設も 1 施設 (1.8%)あった.全国集計に

比べ,県内は酵素法が多くバナジン酸酸化法が少な

い傾向がみられる.(表 26) BIL は標準品が存在しないためメーカー差が大き

く,方法別評価を実施した.全体の CV は 9.1~8.2%と非常に高く,試料 2(コントロール血清)においては

酵素法の CV が 13.1%までバラツキがみられた. (表 26)

25

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%酵素法 34 60.7 46.7

ハ ゙ナシ ゙ン酸酸化法 19 33.9 48.7

亜硝酸酸化法 2 3.6 1.8

ジアゾ法 1 1.8

■ T-BIL

全 体

試料 試料① 試料②

mean 0.75 1.77SD 0.07 0.15CV 9.14 8.29

試料① 試料②

mean SD CV mean SD CV

酵素法 0.76 0.07 9.0 1.72 0.23 13.1ハ ゙ナジン酸 0.72 0.05 7.4 1.81 0.08 4.7亜硝酸法 0.85 0.07 8.3 1.65 0.35 21.3ジア ゾ法 0.70 1.70

1. 全体のCVは8%~9%の高値。2. ジアゾ法が2施設あったが、基準範囲内であった。

3. 酵素法のCV%が9~13%と高値。

4. 方法間差があるため、方法別評価実施

2次サーベイ(酵素法)

A B

CRP 今回から CRP は生化学の評価項目となった. 測定方法はラテックス比濁法 98.1%(53 施設),ラテ

ックス比ろう法 1.9%(1 施設)であった.全体の CVは 4.1~2.5%で試料 1(プール血清)にバラツキがみ

られた.(表 27) ラテックス比ろう法の 1 施設は試料 1,2 共に高

値であるが,方法間差は考えにくくキャリブレーシ

ョン不良と思われる.

(表 26)

26

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%ラテックス比濁法 53 98.1

ラテックス比ろう法 1 1.9

■ CRP

全 体

試料 試料① 試料②

mean 1.465 3.913SD 0.06 0.10CV 4.10 2.54

1. 試料①のCV%が若干高値。2. 項目一括評価

3. ラテックス比ろう法で高値

HbA1c 測定方法は HPLC 法 63%(29 施設),免疫法

23.9%(11 施設),酵素法 13%(6 施設)で,全国集計に

比較して酵素法の採用施設が多い.全体の CV は 1.8~1.7%であり収束している.(表 27) 試料⑥で HPLC 法が若干高値を示したが,その他

の差は見られなかった. (表 27)

27

各研究班精度管理調査結果報告(臨床化学検査)

測定法 施設数 % 日臨%HPLC法 29 63.0 70.1

免疫法 11 23.9 25.5

酵素法 6 13.0 4.4

■ HbA1c

全 体

試料 試料① 試料②

mean 5.06 9.06SD 0.09 0.16CV 1.85 1.76

測定法試料⑤ 試料⑥

mean SD CV mean SD CVHPLC法 5.06 0.11 2.2 9.11 0.16 1.8

免疫法 5.05 0.13 2.6 8.93 0.21 2.3

酵素法 5.03 0.05 1.0 8.95 0.12 1.3

1. 全体のCVは2%以下で、良好であった。2. 測定法別評価

3. 免疫法の1施設で試料①②が低値を示した。

考察 今年度から日臨技のシステムを用い,集計評価を

実施した. 評価方法は日臨技に準拠したが,N数の少ない方法

に関しては評価できないため今後検討する. 調査項目は CRP が追加されて 28 項目となったが,

D-BIL は参考項目とした.酵素は全て JSCC 標準化

対応法で実施されており収束が見られた. GLU,Na,K,CL,Fe,UA,T-CHO,TP,HbA1cは全体集計で CV2%以下に収束し良好であった. HDL-C,LDL-C,ALB,T-BIL は方法間差がみら

れ方法別評価となった. 試料の関係上、一部の施設(7 施設、12 項目)に

おいて 2 次サーベイを実施した.キャリブレーショ

ン,試薬交換,機器点検などにより,いずれの施設

も基準範囲内の値に改善された.しかし,日常の精

度管理を確実に実施することによりデータ不良は防

げる場合が多いため,精度管理を確実に行うことが

重要である.

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岐臨技 精度管理事業部 平成 24 年度 総括集 - 7 -

文献 1)日本臨床衛生検査技師会:平成 24 年度日臨技臨床

検査精度管理調査報告書 2)平成 23 年度岐阜県臨床検査技師会:制度保証事業

部総括集.臨床化学.20-30. 3)愛知県臨床検査統一化ガイドライン「臨床化学検査

24 項目」第 1 版 改定 2 刷 愛知県臨床検査標準化協議