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証券コード:6367 ダイキン Review

ダイキン Review - Daikin · 1 株主のみなさまへ 2000年に設立したダイキンインド社は、デリー近郊の都市グルガ オンに本社を、デリーとムンバイを結ぶ国道沿いのニムラナに工場

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〒530-8323 大阪市北区中崎西二丁目4番12号梅田センタービルTEL(06)6373-4312(ダイヤルイン)※決算情報につきましては、ホームページでもご覧いただけます。

http://www.daikin.co.jp

証券コード:6367

ダイキン Review

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株主のみなさまへ

 2000年に設立したダイキンインド社は、デリー近郊の都市グルガオンに本社を、デリーとムンバイを結ぶ国道沿いのニムラナに工場を擁しています。現在、インドの中間所得者層にむけて低価格ながら高品質な商品の販売拡大を進めており、原材料を含めた部品調達の現地化によるコストダウンをはかるとともに、市場のニーズにあわせた商品の開発に取り組み、シェア拡大に努めてまいります。

インド市場での販売拡大

代表取締役社長兼COO

首都:デリー本社:グルガオン

工場:ニムラナ

 株主のみなさまには、平素より格別のご高配を

賜り、心より厚くお礼申しあげます。

 また、このたびの東日本大震災により被災された

みなさまには、謹んでお見舞い申しあげますととも

に、1日も早い復旧を衷心よりお祈り申しあげます。

事業環境と当社の取り組みについて新興国市場での事業拡大や、国内事業の収益力の改善などに取り組みました

 当期の世界経済は、中国・インドをはじめとす

るアジア新興国の高成長を背景に、引き続き拡大

しました。先進国経済は、国や地域によって差が

あるものの、経済拡大が続く新興国への輸出や、投

資・生産の増加などにより緩やかに回復しました。

 国内経済は、こうした世界経済に支えられた輸

出の増加や各種の政策効果などにより持ち直しつ

つあります。

 このような事業環境のもと、当社グループは中

国・インドをはじめとする新興国市場での事業拡

大、ヒートポンプ暖房給湯機やインバータ空調機

といった環境関連商品のグローバルでの販売拡大、

国内事業の収益力の改善などに取り組みました。

業績について販売拡大とコストダウンにより、増収増益を達成しました

 需要回復をとらえた販売拡大をはかるとともに、

原材料の価格高騰と円高による為替のマイナス影

響をカバーするためのコストダウンに取り組んだ結

果、主力の空調・冷凍機事業、フッ素化学事業とも

に、増収増益を果たすことができました。詳しくは

P5~8をご覧ください。

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 空調機や冷媒を製造・販売する企業として、省エネ製品の提供や生産活動における温室効果ガスの削減をはかるなど、環境先進企業をめざしてまいりました。 今後も、エアコンの省エネ性を高めるインバータやヒートポンプなどの当社が培ってきた環境技術を活用した製品のグローバル展開を進めるとともに、暖房・給湯やフィルタ、代替冷媒開発など環境対応を軸としたイノベーション事業にも注力し、新しい技術・商品の普及をはかることで、低炭素社会の構築に貢献してまいります。

環境活動への取り組み

グローバル 環 境● 新興国への本格参入● マーケティング リサーチの強化● 現地人材の確保

● 環境イノベーション 事業の拡大

成長にむけて将来の成長にむけて戦略経営計画「FUSION15」(フュージョン・フィフティーン)を進めてまいります

 当社グループはこれまで、2010年度を目標年度と

する経営戦略「FUSION10」において真のグローバル

エクセレントにむけた企業価値の最大化をめざし、

環境事業や大型買収などを推進してまいりました。

 そして2008年9月のリーマン・ショック以降、

世界の政治・経済・社会の枠組みが構造的に大き

く変化している中で、さらなる成長にむけて、「パ

ラダイムシフトの時代を勝ち抜く成長シナリオ」

をテーマとして、次の5年~10年先を見据えた戦

略経営計画「FUSION15」の具体化を進めてまいり

ます。新興国市場への本格参入、機器周辺・ソ

リューション事業への取り組みを加速するととも

に、「人材力の強化」にも取り組み、事業の発展・

拡大に必要な人材の獲得・育成・配置を進めてま

いります。今後も、ダイキングループは「時代の構

造変化に機敏に適応する真のグローバルエクセレ

ント企業」をめざしてまいります。

株主還元について 当期の配当金は、4円増配し、中間配当金18円、

期末配当金18円の年間36円とさせていただきたい

と存じます。当社は、連結純資産配当率、連結業

績、財務状況、資金需要等を総合的に勘案し、安定

的に配当を実施してまいります。

 株主のみなさまにおかれましては、今後とも一

層のご支援を賜りますようお願い申しあげます。

 2011年6月

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トピックス

ダイキンヨーロッパ社がAthoka社と共同でドイツ・ヘルテン

市に建設した「ネットゼロエナジーオフィス」が、同国の環境

賞であるKalterpreisを受賞しました。ダイキンヨーロッパ社

が5つの国際的研究機関と共同で行う「欧州ネットゼロエナ

ジープロジェクト」の一環として立ち上げられ、自家発電と省

エネ機器の組み合せなどによって年間を通じたエネルギー収

支“ゼロ”の建物実現をめざす「ネットゼロエナジーオフィス」。

エネルギー消費に関する規制が強まる欧州で評価されたこの

プロジェクトを、ネットゼロエネルギーソリューションビジネ

スにむけた足がかりとし、次世代の新技術や新商品の実証試験

の場としても活用していきます。

ダイキングループは、被災者のみなさまの救済や、被災地の1日も早

い復興に役立てていただくために、義援金1億円および支援物資(業

務用空気清浄機『光クリエール』600台、遠赤外線暖房機『セラムヒー

ト』500台)あわせて総額3億円強の支援を行いました。支援物資は避

難所、医療施設、仮設住宅などに設置され、空気環境整備に役立って

います。未曾有の大災害に際しグループを挙げて、被災地の支援に取

り組んでまいります。

「ネットゼロエナジーオフィス」が、ドイツで環境賞を受賞

東日本大震災の被災地・被災者のみなさまへの支援について

グローバル環境

CSR

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当社独自の「光速ストリーマ」を搭載し、部屋の空気はもちろんエアコ

ン内部まで清潔にするルームエアコン『うるるとさらら(Rシリーズ)』

を2010年11月に発売しました。従来の機能である「うるる加湿」や上

下左右吹き出し構造の「4方気流」に加え、新たに搭載した「光速スト

リーマ」が、よりキレイな空気をつくり出し、エアコン内部の清潔さも

キープ。これら3つのオンリーワンテクノロジーを結集させ、足もとか

らすばやく暖めたい、直接風に当たりたくない、乾燥したくない、キレ

イな空気にしていたい、といったお客様のニーズにお応えしています。

世界の各生産拠点における技能伝承を推進するために2年に1

度開催される「ダイキン技能オリンピックグローバル大会」の

第4回大会が、2010年10月に開催されました。世界10カ国27

拠点の製造現場から選抜された技能者114名(海外56名)が一

堂に会し、“ろう付け”“アーク溶接”“普通旋盤”“板金加工”

“仕上加工”“化学異常処置技能”の6種目の戦略技能に挑戦。

高度な課題に対して、その腕前を存分に発揮し技能を磨き合い

ました。このようにして、モノづくりの技術を次世代に伝え、

世界同一品質をめざして、グローバルに展開し続けています。

部屋だけでなく、エアコン内部も清潔にする『うるるとさらら(Rシリーズ)』を発売

技能を磨き、伝承していく「ダイキン技能オリンピックグローバル大会」開催

製品

グローバル

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事業の概況

国内住宅用空調機器 国内業務用空調機器

海外空調事業 地域別売上高の推移

記録的な猛暑や厳冬、家電エコポイント制度変更

前の駆け込み需要などの影響により、販売台数・

売上高ともに前期に比べ大幅に増加しました。特

に「光速ストリーマ」など当社独自の機能を搭載

した高付加価

値 商 品 に よ

り、需要を取

り込むことが

できました。

業績のポイント● 中国・アジア新興国の販売強化による売上高の増加

● 猛暑・厳冬、家電エコポイント制度の影響による需要増

● 環境性能、省エネ性能の高評価を要因とした販売拡大

● 空調部門の売上高でグローバルNo.1達成

設備投資が緩やかな回復傾向にある中、好調な需

要の後押しもあり、上半期の販売台数、下半期の

売上高が前期を大きく上回りました。中でも店

舗・オフィス用エアコン『Eco-ZEAS80』が環境性

能、省エネ性

能で高評価を

得て、販売に

大きく寄与し

ました。

ユーロをはじめ各国通貨に対し円高が進んだこと

で、マイナスの為替影響が発生しましたが、各地

域で販売数量の拡大に注力したことにより、円

ベースでの売上高は前期を上回りました。特に、

中国やアジア

新興国の売上

高が前期に比

べて大幅に増

加しました。

空調・冷凍機事業

0

6,000

12,000

18,000(億円)

0

25

50

75(%)

■ 国内 ■ アジア・オセアニア ■ ヨーロッパ ■ アメリカ ■ その他の地域 海外事業比率

3,728

2,857

3,413

1,029

292

3,707

2,756

2,721

1,058

352

3,248

2,523

2,206

859

250

3,646

3,115

2,138

897

250

第108期第107期

64 6467

65

第105期 第106期

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半導体・自動車市場関係を中心とする好調な需要

によりフッ素樹脂が販売増となり、表面防汚コー

ティング剤の国内販売が伸張しました。また、原

材料価格高騰に対応した売価政策やトータルコス

トダウンなどの体

質改革の実行、中

国での販売拡大な

どにより大幅な増

益となりました。

産業機械用油圧機器では輸出の増加や国内需要の

回復とシェア拡大、建機車輌用油圧機器では国内

主要顧客の海外向け需要増、特機部門では、防衛

省向け砲弾および誘導弾用弾頭の受注増、電子シ

ステム事業では国内IT投資

の回復基調などを要因とし

て、売上高は前期に比べ増

加したものの、損益面では

営業損失となりました。

業績のポイント● 半導体・自動車市場向けの販売拡大

● 経営体質の改革および中国での事業拡大による大幅な増益

業績のポイント● 好調なアジア市場に加え、欧米市場の需要回復による輸出の増加

● 国内需要の回復傾向により増収も損失を計上

化 学事業

その他事業

売上高事業セグメント 前期比

事業セグメント別売上高構成比 2011年3月期業績ハイライト

1,160,330計(百万円)

空調・冷凍機事業

86%

化学事業

10%

その他事業

4%

+11%空調・冷凍機事業 1,004,578百万円

+33%化学事業 114,773百万円

+27%その他事業 40,978百万円

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財務諸表

連結損益計算書(要約) (単位:百万円)

第107期(2009年4月1日~ 2010年3月31日)

第108期(2010年4月1日~ 2011年3月31日)

増減率

売 上 高 1,023,964 1,160,330 13.3%

営 業 利 益 44,037 75,455 71.3%

経 常 利 益 43,768 74,800 70.9%

当 期 純 利 益 19,390 19,872 2.5%

1株当たり当期純利益 66円44銭 68円14銭 2.5%

配当について株主のみなさまへの還元については、連結純資産配当率2.0%以上を維持することを基本とし、連結業績、財務状況、資金需要等を総合的に勘案し、安定的に実施してまいります。

0

20

10

40

(円)

30

第108期第107期第105期

38 38

3236

第106期

ダイキン 株主・投資家情報 検索詳細は当社ホームページをご覧ください。

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連結貸借対照表(要約) (単位:百万円)

第107期末(2010年3月31日)

第108期末(2011年3月31日) 増減額

流 動 資 産 557,131 599,112 41,981

固 定 資 産 582,524 533,394 △49,130

流 動 負 債 321,533 327,812 6,278

固 定 負 債 308,061 303,766 △4,294

純 資 産 510,061 500,928 △9,132

総 資 産 1,139,655 1,132,506 △7,149

連結キャッシュ・フロー計算書(要約) (単位:百万円)

第107期(2009年4月1日~ 2010年3月31日)

第108期(2010年4月1日~ 2011年3月31日)

増減額

営 業 活 動 に よ るキャッシュ・フロー 129,226 78,410 △50,815

投 資 活 動 に よ るキャッシュ・フロー △39,848 △23,306 16,542

財 務 活 動 に よ るキャッシュ・フロー △34,941 △37,623 △2,682

現 金 及 び現金同等物の期末残高 159,324 167,295 7,971

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会社情報

株式の状況(2011年3月31日現在) 役員の状況(2011年3月31日現在)

発行可能株式総数 ……………………… 500,000,000株

発行済株式の総数 ……………………… 293,113,973株

株主数 ………………………………………… 48,191名

大株主株主名 所有株式数(株) 出資比率(%)

日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社 50,934,846 17.38

ステートストリートバンクアンドトラストカンパニー 17,075,213 5.83

日本マスタートラスト信託銀行株式会社 16,845,100 5.75

パ ナ ソ ニ ッ ク 株 式 会 社 15,000,000 5.12

株 式 会 社 三 井 住 友 銀 行 9,000,000 3.07

ノーザントラストカンパニー 8,590,451 2.93

資産管理サービス信託銀行株式会社 5,938,600 2.03

メ ロ ン バ ン ク 5,677,664 1.94

エスエスビーティー オーディー05 オムニバスアカウント トリーティー クライアンツ 5,163,800 1.76

ザ・チェースマンハッタンバンク 5,012,831 1.71

株式の所有者別分布

取締役代表取締役会長 兼 CEO 井 上 礼 之代表取締役社長 兼 COO 岡 野 幸 義社 外 取 締 役 寺 田 千代乃

池 渕 浩 介取締役 兼 副社長執行役員 川 村 群太郎取締役 兼 専 務 執 行 役 員 十 河 政 則取締役 兼 常 務 執 行 役 員 蛭 子   毅

冨 田 次 郎取締役 兼 執 行 役 員 髙 橋 孝 一

田 中   修

監査役監   査   役(常勤) 藤 田 伸 一

加 藤   豊社 外 監 査 役 金 田 嘉 行

村 上 仁 志

執行役員副 社 長 執 行 役 員 髙 木 克 彦専 務 執 行 役 員 奥 村   修

田谷野   憲佐 藤 純 一鳥 越 邦 和

常 務 執 行 役 員 林   由紀夫井 原 清 彦植 松 弘 成萩 原 茂 喜出 野 精 二松 崎   隆吉 岡 敬 男岡 野   進岡 田 慎 也三 中 政 次

相 談 役 執 行 役 員 山 田   靖執 行 役 員 赤 間   悟

澤 井 克 行坪 内 俊 貴酒 井 弘 雄田 山 理 和

金融機関167名123,782,330株(42.23%)

証券会社98名9,364,720株(3.20%)

その他国内法人638名42,495,914株(14.50%)

外国人473名86,060,485株(29.36%)

個人・その他46,815名31,410,524株(10.71%)

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会社の概要(2011年3月31日現在)

株主メモ

商   号  ダイキン工業株式会社創   業  1924年10月25日資 本 金  85,032,436,655円主要な事業所 本   社  大阪市北区 支   社  東京都港区 海外事務所  ニューヨーク事務所、デュッセルドルフ事務所、北京事務所、上海事務所、広州事務所 製 作 所   堺製作所(大阪府堺市)、淀川製作所(大阪府摂津市)、滋賀製作所(滋賀県草津市)、

鹿島製作所(茨城県神栖市)

事 業 年 度 毎年4月1日から翌年3月31日まで定時株主総会 毎年6月基 準 日 定時株主総会 3月31日

期末配当金  3月31日中間配当金  9月30日

単 元 株 式 数 100株公 告 方 法 電子公告とし、当社ホームページ(http://www.daikin.co.jp/e-koukoku/)に掲載いた

します。ただし、事故その他やむを得ない事由が生じた場合は、日本経済新聞に掲載いたします。

上場証券取引所 東京証券取引所・大阪証券取引所株主名簿管理人特別口座の口座管理機関 三菱UFJ信託銀行株式会社

【各種お問合せ先】 〒541-8583 大阪市中央区北浜二丁目4番6号三菱UFJ信託銀行株式会社 大阪証券代行部〈テレホンセンター〉 0120-255-100(通話料無料) 【受付時間 9:00~17:00(土、日、祝祭日、年末年始を除く)】

2011年8月1日以降〒541-8502 大阪市中央区伏見町三丁目6番3号三菱UFJ信託銀行株式会社 大阪証券代行部〈テレホンセンター〉 0120-094-777(通話料無料) 【受付時間 9:00~17:00(土、日、祝祭日、年末年始を除く)】ホームページ http://www.tr.mufg.jp/daikou/

英文表示  DAIKIN INDUSTRIES, LTD.設  立  1934年2月11日

従業員数  連結 41,569名      ※従業員数は就業人員です。

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〒530-8323 大阪市北区中崎西二丁目4番12号梅田センタービルTEL(06)6373-4312(ダイヤルイン)※決算情報につきましては、ホームページでもご覧いただけます。

http://www.daikin.co.jp

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